JPH0530968A - 新規プロリンジペプチダーゼおよびその製造法 - Google Patents

新規プロリンジペプチダーゼおよびその製造法

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JPH0530968A
JPH0530968A JP20874691A JP20874691A JPH0530968A JP H0530968 A JPH0530968 A JP H0530968A JP 20874691 A JP20874691 A JP 20874691A JP 20874691 A JP20874691 A JP 20874691A JP H0530968 A JPH0530968 A JP H0530968A
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JP
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edta
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proline dipeptidase
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JP20874691A
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English (en)
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Fuji Tsukasaki
不二 司城
Takashi Masubuchi
隆 増渕
Etsuo Minagawa
悦雄 皆川
Hidemasa Motojima
英雅 元島
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YOTSUBA NYUGYO KK
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YOTSUBA NYUGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 サーマス・アクアティカス(Thermus aquatic
us) YT−1株(ATCC25104)に由来し、下記の
性質を有する新規プロリンジペプチダーゼ。 a)この酵素の活性の至適pHは7.0〜7.5である。 b)この酵素の活性の至適温度は70〜80℃である。 c)この酵素は、Leu-Pro を基質として、60℃で酵素
濃度0.5μg/ml、50mM燐酸塩緩衝液(pH7.5)を用い
た条件で、48時間後で70%以上の残存活性を示す。 d)この酵素は、EDTA、2−メルカプトエタノールによ
って強く阻害される。 e)この酵素は、EDTAで処理した後、Co2+もしくはMn2+
あるいはZn2+により賦活される。 f)この酵素の分子量はゲル濾過法で約32万であり、
SDS電気泳動法で約4万のサブユニットからなる8量
体酵素である。 【効果】 本発明のプロリンジペプチダーゼは、高度好
熱細菌であるサーマス・アクアティカスに由来するもの
であり、極めて高い耐熱性を有し、70〜80℃でも活
性を失わないという特色がある。そのため、食品工業な
どで有利に利用できる他、研究用試薬等としても有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性のプロリンジペプ
チダーゼおよびその精製方法に関するものである。
【0002】プロリンジペプチダーゼはEC3.4.13.9に分
類される酵素である。本発明の酵素は、高度好熱性細菌
に由来し、極めて高い耐熱性を有し、70〜80℃でも
活性を失わないという特徴を有しており、極めて安定で
ある。そのため、本酵素は研究試薬,バイオリアクター
用酵素等として極めて有用である。
【0003】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】プロリン
ジペプチダーゼはアミノアシルプロリンを特異的に加水
分解する酵素で、生体内ではアミノ酸の代謝回転、特に
コラーゲンの代謝系において重要な役割を果たしてい
る。この酵素は現在、多くの動物組織から分離され、そ
れぞれの構造,性質などが詳細に調べられている。
【0004】従来、プロリンジペプチダーゼは特に工業
的には利用されていなかった。しかし、食品蛋白質等の
酵素的分解において、従来用いられているエンドペプチ
ダーゼやエキソペプチダーゼのみではプロリンを含むジ
ペプチドは分解されにくいという問題点があり、かかる
問題点の解消を図るために、プロリンジペプチダーゼを
併用することにり、より効率的な酵素分解が可能とな
る。
【0005】一方、酵素を工業的に利用する場合、耐熱
性が高く、安定な酵素を用いることは経済的に極めて有
利な条件となる。また、反応温度を高く設定できること
によって、食品工業では殺菌工程と同時に酵素処理もで
きるといった利点も生ずる。しかし、これまで報告され
ているプロリンジペプチダーゼは常温生物から得られた
ものであり、好熱性細菌、特にサーマス属などの高度好
熱性細菌由来のプロリンジペプチダーゼについてはまだ
報告されていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、耐
熱性に優れ、食品の製造プロセスに有利に用いることが
できる新規プロリンジペプチダーゼを生産する好熱性細
菌を探索すべく研究を重ねた結果、サーマス(Thermus)
属に属する高度好熱性細菌が目的とする酵素を生産する
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0007】本発明は、第1にサーマス・アクアティカ
ス(Thermus aquaticus) YT−1株に由来し、下記の性質
を有する新規プロリンジペプチダーゼに関する。 a)この酵素の活性の至適pHは7.0〜7.5である。 b)この酵素の活性の至適温度は70〜80℃である。 c)この酵素は、Leu-Pro を基質として、60℃で酵素
濃度0.5μg/ml、50mM燐酸塩緩衝液(pH7.5)を用い
た条件で、48時間後で70%以上の残存活性を示す。 d)この酵素は、EDTA、2−メルカプトエタノールによ
って強く阻害される。 e)この酵素は、EDTAで処理した後、Co2+もしくはMn2+
あるいはZn2+により賦活される。 f)この酵素の分子量はゲル濾過法で約32万であり、
SDS電気泳動法で約4万のサブユニットからなる8量
体酵素である。
【0008】本発明は、第2にサーマス・アクアティカ
ス(Thermus aquaticus) YT−1株の菌体を超音波処理で
破砕抽出し、その後、硫安による塩析、EDTA−セファセ
ルおよびフェニルセファロース、クロマトフォーカシン
グ、ゲル濾過などの酵素精製に用いられる通常の操作を
適宜組み合わせることを特徴とする、上述a)〜f)の
性質を有する新規プロリンジペプチダーゼの精製方法に
関する。
【0009】本発明に用いるサーマス・アクアティカス
(Thermus aquaticus) YT−1株は、すでにアメリカンタ
イプカルチャーコレクションに寄託番号ATCC251
04で寄託されており、何人も入手可能である。なお、
本菌の他.その自然的もしくは人工的変異株であって
も、プロリンジペプチダーゼ生産能を有するものは本発
明に使用することができる。
【0010】本発明の新規プロリンジペプチダーゼは、
上記サーマス・アクアティカスYT−1株(ATCC25
104)によって生産され、該酵素の単離、精製は例え
ば下記の手法によって行うことができる。
【0011】まず、上記微生物をポリペプトンや酵母エ
キスなどを含む栄養培地で40〜80℃で12時間〜1
0日間好気的条件下に培養する。次いで、培養物を遠心
分離等の固液分離して菌体を回収する。この菌体は、必
要に応じて凍結保存する。この菌体から目的とする酵素
を得るには、先ず菌体を超音波処理して破砕処理する。
このときの条件は、例えば50mM Tris−HCl
緩衝液(pH7.5)に菌体を懸濁し、超音波処理(ブラ
ンソン社 モデル450,30W,20KHz)を行
う。次いで、破砕処理物を遠心分離(16,220×
g,20分)して上清を得る。この上清を上記緩衝液で
透析して菌体抽出粗酵素液とする。
【0012】この粗酵素液に硫安を加えて30%飽和に
なるようにしたのち、遠心分離を行って沈澱物を除き、
上清に再び硫安を加え80%飽和とし、再度遠心分離を
行い、沈澱物を前記緩衝液に懸濁し、同緩衝液で透析を
行う。
【0013】上記硫安沈澱画分をDEAEセファセルク
ロマトグラフィーにより分画し、活性画分を得る。次
に、この活性画分をフェニルセファロースCL−4Bク
ロマトグラフィーおよびモノQクロマトグラフィーによ
り順次分画して活性画分を回収したのち、クロマトフォ
ーカシングによる分画とジオール300カラムによるゲ
ル濾過を行って最終の活性画分を得る。
【0014】このようにして精製された本発明のプロリ
ンジペプチダーゼは、前記した性質を有しており、文献
未載の新規酵素である。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。なお、本発明のプロリンジペプチダーゼの活性の測
定法を以下に示す。 1)プロリン残基を含むペプチドに対する活性の測定 プロリン残基を含むペプチドに対する酵素活性の測定
は、Yaron とMlyner(Biochem. Biophys. Res. Commun.,
32,658,1968)の方法に準じて行い、酵素作用によって生
じたプロリンをニンヒドリンを反応させて比色定量し
た。実際には、緩衝液に溶解した1mMの各種ペプチド溶
液および1mMのCoCl2 各0.1mlを混合し、酵素反応温度
とした後に、酵素溶液0.1mlをそれぞれ加えて反応を行
った。反応条件は通常pH7.5で75℃、30分間で行っ
た。反応停止は0.1M酢酸溶液0.1mlを加えて行い、さ
らに蒸留水を0.6mlを加え、全体で1mlとした。その
後、氷酢酸2.5mlとニンヒドリン試薬2.5mlを加えて攪
拌混合してから沸騰水浴中で30分間加熱を行った。加
熱終了後は氷水中で十分に冷却してから室温に戻して4
80nmにおける吸光値を分光光度計で測定した。また、
分析内容によっては、酵素反応時の基質溶液,酵素溶
液,蒸留水または緩衝液の種類および割合、反応温度お
よび反応時間を変えて行った。酵素活性の単位は、通常
pH7.5,75℃において酵素溶液1mlが1分間に生成す
るプロリン量を算出し、1μmol のプロリンを生成する
酵素量を1単位(1U)とした。
【0016】2)一般の合成ペプチドに対する活性の測
定 一般の合成ペプチドに対する酵素活性の測定は、Mathes
onら(Can. J. Biochem.,42,95,1964)の方法に準じて行
い、酵素作用によって生じたアミノ酸などをニンヒドリ
ンと反応させて比色定量した。実際には、緩衝液に溶解
した1mMの各種ペプチド溶液および1mMのCoCl2 各0.1
mlを混合し、酵素反応温度とした後に、酵素溶液0.1ml
をそれぞれ加えて一定時間反応させた後、0.1M酢酸溶
液0.1mlを加えて反応を停止させた。反応停止溶液に蒸
留水0.7mlを加えて1mlとした後に0.2Mクエン酸緩衝
液(pH5.0)0.5mlとニンヒドリン試薬1.2mlを加えて
攪拌混合したのち、沸騰水浴中で7.5分間加熱を行っ
た。その後、速やかに氷水中で十分に冷却した後に、6
0%エタノール2.5mlで希釈し、室温で570nmにおけ
る吸光値を分光光度計で測定した。酵素活性の単位は、
通常pH7.5,75℃において酵素溶液1mlが1分間に生
成するニンヒドリン陽性物質をロイシン量に換算し、1
μmol のロイシンに相当するニンヒドリン陽性物質を生
成する酵素量を1単位(1U)とした。
【0017】実施例1 (1)菌の培養および保存 高度好熱性細菌サーマス・アクアティカス(Thermus aqu
aticus) YT−1株の培養は、ポリペプトン0.8%,酵母
エキス0.4%,CaSO4 ・2H2O 0.15g/l,ホエイ蛋白
質0.4%を含む混合培地(pH7.2)を用いて65℃で定
常期となるまで行い、培養終了後に常法により遠心分離
して菌体を回収し、凍結保存した。
【0018】(2)菌体抽出粗酵素の調製 菌体(湿重量20g)を50mMTris-HCl緩衝液(pH7.
5)に10%W/V となるように懸濁した後、超音波処理
(ブランソン社 モデル450 30W,20KHz)
を30分間行って破砕した。この時の試料の温度は10
℃以下となるようにして行った。その後、遠心分離(1
6,220×g,20分)で得られた上清を同上緩衝液で
透析して菌体抽出粗酵素液とした。
【0019】(3)硫安による塩析 菌体抽出粗酵素液320mlに硫安を加えて30%飽和と
なるようにし、30分間放置した後、遠心分離(16,2
20×g,30分間)を行って沈澱物を除き、さらに上
清に80%飽和となるように硫安を加え、30分間放置
した後、再び遠心分離(16,220×g,30分間)を
行い、沈澱物を50mMTris-HCl緩衝液(pH7.5)に懸濁
し、同緩衝液で透析を行った。
【0020】(4)DEAEセファセルクロマトグラフィー
による分画 硫安沈澱画分185mlを50mMTris-HCl緩衝液(pH7.
5)で平衡化したDEAEセファセルカラム(5×30cm)
に吸着させた。0M〜0.5M NaCl の直線的濃度勾配で
900mlの同緩衝液で溶出した。その結果を図1に示
す。溶出速度180ml/h、6ml/画分で分画した。各画
分について活性を測定し、No. 171〜206を活性画
分として回収した。
【0021】(5)フェニルセファロースCL-4B クロマ
トグラフィーによる分画 (4)の活性画分675mlを同上緩衝液(pH7.5)で透
析を行い、さらにNaClを1Mとなるように添加した後
に、予め1M NaClを含んだ50mM Tris-HCl 緩衝液(p
H7.5)で平衡化を行ったカラム(1.6×20cm)に吸
着させた。1M〜0M NaCl の直線的濃度勾配で50mM
Tris-HCl 緩衝液(pH7.5)180ml、50mM〜0M T
ris-HCl の直線的濃度勾配で同緩衝液90ml、蒸留水1
80ml、さらに0%〜5%エタノールの直線的濃度勾配
で20%エタノール180mlにて順次溶出を行った結果
を図2に示す。なお、溶出速度180ml/h、6ml/画分
で分画した。各画分について活性を測定し、No. 70〜
95を活性画分として回収した。
【0022】(6)モノQクロマトグラフィーによる分
画 (5)の活性画分300mlを50mM Tris-HCl 緩衝液
(pH7.5)で透析後、モノQカラム(Pharmacia社製、1.
0×10cm)に吸着させた。0M〜0.2M NaClの直線
的濃度勾配で同緩衝液15ml、0.2M NaCl を含む同緩
衝液30ml、0.2M〜0.4M NaCl の直線的濃度勾配で
同緩衝液60ml、0.4M〜1M NaCl の直線的濃度勾配
で同緩衝液15mlで順次溶出を行った結果を図3に示
す。溶出速度180ml/h、1.5ml/画分で分画した。各
画分について活性を測定し、No. 47〜51を活性画分
として回収した。
【0023】(7)クロマトフォーカシングによる分画 (6)の活性画分15.6mlを同上緩衝液で透析後、予め
0.025Mメチルピペラジン−HCl 緩衝液(pH5.7)で平衡
化したモノPカラム(Pharmacia社製、0.5×20cm)に
吸着させた。10倍に希釈したPolybuffer7−4緩衝液
(pH4.0)50mlで溶出を行った結果を図4に示す。な
お、溶出速度60ml/h、0.5ml/画分で分画した。各画
分について活性を測定し、No. 19〜22を活性画分と
して回収した。
【0024】(8)ジオール300カラムゲル濾過によ
る分画 (7)の活性画分2.38mlを脱塩・濃縮後、0.2M NaC
l を含む50mM Tris-HCl 緩衝液(pH7.5)に溶解し、
予め同緩衝液で平衡化したジオール300カラム(YM
C製・0.8×50cm)にのせ、同緩衝液で溶出を行った
結果を図5に示す。溶出速度60ml/h、ピーク毎に分画
した。各画分について活性を測定し、14.7分後に溶出
したピーク画分を、活性画分として回収した。50mM T
ris-HCl緩衝液(pH7.5)で透析後、精製酵素溶液(3.
35ml)とした。
【0025】酵素の精製過程を表1に要約する。新規プ
ロリンジペプチダーゼは、Leu-Proを基質として粗酵素
液と比較すると比活性で145.3倍に精製され、収率は
3.6%であった。
【0026】
【表1】
【0027】上記により製造された新規プロリンジペプ
チダーゼの各種性質を調べた。その結果を以下に説明す
る。 (1)図6および図7は各種酵素の分子量を示してお
り、図中のEが本酵素である。図から明らかなように、
本酵素の分子量はジオール300によるゲル濾過法(図
6)では32万である。一方、SDS電気泳動法(図
7)では約4万である。このことより、本酵素は分子量
約4万のサブユニットからなる8量体酵素であることが
判る。
【0028】(2)図8は酵素活性と温度との関係につ
いて示しており、図から明らかなように、本酵素は高い
温度でより高い活性を示し、至適活性温度は70〜80
℃である。
【0029】(3)図9は精製酵素に対する温度の影響
を示している。酵素濃度0.5μ/ml,pH7.5 50mM燐酸
塩緩衝液を用いた条件で、本酵素は60℃では48時間
保持後も70%以上の残存活性を示し、非常に熱に安定
である。
【0030】(4)図10は酵素活性とpHの関係につい
て示しており、本酵素の至適pHは7.0〜7.5である。
【0031】(5)表2は酵素活性に対する各種試薬の
影響を示したものである。表から明らかなように、本酵
素はEDTA,2−メルカプトエタノールで強く阻害された
が、N−エチルマレイミド,モノヨード酢酸,システィ
ン,PCMB,アマスタチン,ベスタチンでは影響を受けな
かった。したがって、本酵素は金属依存性酵素と考えら
れる。
【0032】
【表2】
【0033】また、EDTA処理した後、透析によりEDTAを
除去した本酵素に対する金属イオンの影響を表3に示し
た。本酵素はCo2+,Mn2+ 及びZn2+によって賦活化され
た。
【0034】
【表3】
【0035】(6)表4は酵素の各種基質に対する特異
性を調べた結果を示している。表から明らかなように、
本酵素はLeu-Pro,Met-Pro,Val-Pro,Ala-Pro などのX-Pr
o タイプのジペプチドにのみ活性を有し、Z-Gly-Pro に
作用せず、また、Pro-Xタイプのジペプチド、Poly-Pro,
ブラジキニン、X-Pro-Y タイプのトリペプチドにも作
用しなかった。
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】本発明のプロリンジペプチダーゼは、高
度好熱細菌であるサーマス・アクアティカスに由来する
ものであり、極めて高い耐熱性を有し、70〜80℃で
も活性を失わないという特色がある。そのため、食品工
業などで有利に利用できる他、研究用試薬等としても有
用である。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】 DEAEセファセルクロマトグラフィーによる硫
安塩析沈澱画分のクロマトグラフィーの結果を示す。
【図2】 DEAEセファセルクロマトグラフィーによって
得られた酵素画分のフェニルセファロースCL4Bクロマト
グラフィーの結果を示す。
【図3】 フェニルセファロースCL4Bクロマトグラフィ
ーによって得られた酵素画分のモノQクロマトグラフィ
ーの結果を示す。
【図4】 モノQクロマトグラフィーによって得られた
酵素画分のクロマトフォーカシングの結果を示す。
【図5】 クロマトフォーカシングによって得られた酵
素画分のジオール300カラムゲル濾過の結果を示す。
【図6】 ジオール300カラムゲル濾過法による本酵
素の分子量を示す。
【図7】 SDS電気泳動法による本酵素のサブユニッ
トの分子量を示す。
【図8】 本酵素の活性と温度の関係を示す。
【図9】 酵素活性への加熱の影響を示す。
【図10】酵素活性とpHの関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 元島 英雅 北海道札幌郡広島町輪厚465−1番地 よ つ葉乳業株式会社リサーチセンター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマス・アクアティカス(Thermus aqu
    aticus) YT−1株(ATCC25104)に由来し、下
    記の性質を有する新規プロリンジペプチダーゼ。 a)この酵素の活性の至適pHは7.0〜7.5である。 b)この酵素の活性の至適温度は70〜80℃である。 c)この酵素は、Leu-Pro を基質として、60℃で酵素
    濃度0.5μg/ml、50mM燐酸塩緩衝液(pH7.5)を用い
    た条件で、48時間後で70%以上の残存活性を示す。 d)この酵素は、EDTA、2−メルカプトエタノールによ
    って強く阻害される。 e)この酵素は、EDTAで処理した後、Co2+もしくはMn2+
    あるいはZn2+により賦活される。 f)この酵素の分子量はゲル濾過法で約32万であり、
    SDS電気泳動法で約4万のサブユニットからなる8量
    体酵素である。
  2. 【請求項2】 サーマス・アクアティカス(Thermus aqu
    aticus) YT−1株(ATCC25104)の菌体を超音
    波処理で破砕抽出し、その後、硫安による塩析、EDTA−
    セファセルおよびフェニルセファロース、クロマトフォ
    ーカシング、ゲル濾過などの酵素精製に用いられる通常
    の操作を適宜組み合わせることを特徴とする請求項1記
    載の新規プロリンジペプチダーゼの精製方法。
  3. 【請求項3】 サーマス・アクアティカス(Thermus aqu
    aticus) YT−1株(ATCC25104)の自然的もし
    くは人工的変異株の菌体から取り出された請求項1記載
    の新規プロリンジペプチダーゼ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1994010290A1 (en) * 1992-10-30 1994-05-11 Gomei Kaisha Nakamura Sangyo Thermophilic cellulose-decomposing bacterium and utilization thereof
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