JP3516317B2 - 新規ジペプチダーゼ - Google Patents

新規ジペプチダーゼ

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JP3516317B2
JP3516317B2 JP24530695A JP24530695A JP3516317B2 JP 3516317 B2 JP3516317 B2 JP 3516317B2 JP 24530695 A JP24530695 A JP 24530695A JP 24530695 A JP24530695 A JP 24530695A JP 3516317 B2 JP3516317 B2 JP 3516317B2
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dipeptidase
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lys
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳酸桿菌のラクト
バチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helv eticu
s) から産生される新規なジペプチダーゼに関する。本
発明のジペプチダーゼは、Leu-Leu 等の苦味を呈するジ
ペプチドを分解する性質を有するので、飲食品、医薬な
どで苦味の原因となるジペプチドを分解してその苦味を
除去することができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、様々な起源のたんぱく質分解
酵素が知られており、それらの酵素が種々の分野で利用
されている。その中で乳酸球菌由来のたんぱく質分解酵
素は、安全性の面から食品加工などの分野で利用されて
いる。特に、乳酸球菌が生産するジペプチダーゼは、苦
味を呈するジペプチドを分解する作用を有するので、苦
味ペプチドを分解するアミノペプチダーゼと共に、チー
ズの風味改善など、たんぱく質加水分解物の苦味を消去
して風味を改善できると考えられており、実際に、ラク
トコッカス・ラクチス・サブスピーシイズ・クレモリス
(Lactococcus lactis ssp. cremoris) からジペプチダ
ーゼが精製され、その性質が明らかにされている〔Appl
ied and Environmental Microbiology, Vol.54, p.43(1
988)、Agricultural and Biological Chemistry, Vol.4
5, p.159(1981)、Agricultural andBiological Chemist
ry, Vol.46, p.3049(1982)〕。
【0003】しかし、発酵乳やチーズなどに含まれてお
り、産業界、特に食品業界において極めて重要な役割を
担っている乳酸桿菌のラクトバチルス・ヘルベティカス
(Lactobacillus helveticus) からは、未だ精製された
ジペプチダーゼが得られていない現状にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな現状に鑑み、乳酸桿菌のラクトバチルス・ヘルベテ
ィカス(Lactobacillus helveticus) が産生するたんぱ
く質分解酵素について鋭意研究を行っていたところ、苦
味を呈するジペプチドを分解することができる新規なジ
ペプチダーゼをラクトバチルス・ヘルベティカス(Lacto
bacillus helveticus) が産生することを見出し、本発
明を完成するに至った。したがって、本発明は、ラクト
バチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticu
s) が産生し、苦味を呈するジペプチドを分解すること
ができる新規なジペプチダーゼを提供することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のジペプチダーゼ
は、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillushe
lveticus) を培養し、その培養液から菌体を回収した
後、この菌体を破砕し、通常行われている酵素の精製方
法でこの酵素を採取精製することによって得ることがで
きる。
【0006】菌体を破砕するには、リゾチームなどを用
いた酵素処理、超音波処理、凍結乾燥処理、ボールミル
処理、フレンチプレスなどの機械的処理、有機溶媒など
を用いた化学的処理などの通常の菌体破砕手段が用いら
れる。また、菌体破砕物からジペプチダーゼを採取精製
するには、各種クロマトグラフィー、塩析、電気泳動な
ど通常行われている採取精製方法が用いられる。
【0007】このようにして得られた本発明のジペプチ
ダーゼは、以下のような性質を有している。 (1)分子量:SDS電気泳動法による測定で約50kDa
を示し、またアミノ酸分析による測定で約49kDa を示
す。 (2)等電点:約 4.9 (3)至適温度:約 55 ℃ (4)至適pH:約 8.0 (5) Km 値及び Vmax 値:基質Leu-Leu の分解におい
てミカエリス定数(Km 値) 約0.5mM 、最大速度(V
max 値) 約 160μmol/min/mg (6)基質特異性:ジペプチドを特異的に分解する。例
えば、苦味を呈し、Leuを含むジペプチドであるLeu-Al
a, Leu-Gly, Leu-Leu,Leu-Phe, Leu-Tyr, Leu-Val, Phe
-Leu及びVal-Leu を分解する。 (7)酵素阻害剤の影響:エチレンジアミン四酢酸(EDT
A)、1,10- フェナントロリン(Phenanthroline)、ベスタ
チン(Bestatin)により活性が阻害される。 (8)金属イオンの影響:Cu2+及びFe2+により活性が阻
害され、Co2+により活性が増加される。
【0008】本発明のジペプチダーゼは、乳酸球菌のラ
クトコッカス・ラクチス・サブスピーシイズ・クレモリ
(Lactococcus lactis ssp. cremoris) Wg2株が産生
するジペプチダーゼのモノクローナル抗体及びポリクロ
ーナル抗体と免疫反応を起こさないため、Wg 2株が産生
するジペプチダーゼとは免疫的に異なり、また基質特異
性も異なる。また、本発明のジペプチダーゼにおけるN
末端からのアミノ酸配列がMet-Asn-Leu-Asp-Tyr-Lys-Ly
s-Leu-Ala-Ala-X-Lys-Lys-Asp-Asp-Ile-Leu-Arg-Asp-Le
u-Asp-Glu-Leu-Ile-(Xはアミノ酸が未決定であることを
示す) (配列表配列番号1参照)であり、本配列は既知
の文献およびインターネット中のBLASTプログラム
にある全てのたんぱく質、DNAのデータベースとホモ
ロジー(相同性)検索を行ったが、同じ配列を有する酵
素は見つからず、新規の酵素であると判断された。一
方、本発明のジペプチダーゼのN末端からのアミノ酸配
列とホモロジーの有意に高いアミノ酸配列は、ラクトバ
チルス・デルブルッキー・サブスピーシイズ・ラクチス
(Lactobacillus delbrueckii ssp.lactis) 由来のペプ
チダーゼ、PepV(Vongerichten,K.F., Klein.J.R., Mate
rn,H,and Plapp,R., (1994)Microbiology-UK, 140, 259
1-2600) 中に認められ、23残基中15残基 (65%) が一致
していたが、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブス
ピーシイズ・ラクチス(Lactobacillus delbrueckii ss
p.lactis) の基準株は、本発明のジペプチダーゼのポリ
クローナル抗体と免疫反応を起こさないため異なる酵素
であると判断される。
【0009】本発明のジペプチダーゼを産生する菌株
は、市販の発酵乳から次のような方法で単離することが
できる。まず、発酵乳1gを滅菌した生理食塩水に懸濁
し、さらに滅菌した生理食塩水で菌数106 〜107/mlとな
るように希釈した懸濁液を調製する。そして、この懸濁
液1mlを市販のMRS培地に寒天を 1.5%となるように
加えたMRS寒天培地に塗沫し、37℃で2日以上培養す
る。さらに出現したコロニーを採取してMRS培地に接
種し、37℃で1日間培養して菌株を得る。なお、MRS
培地の組成は、次のとおりである; (g/リットル) ペプトン 10 肉エキス 5 酵母エキス 5 グルコース 20 第二リン酸カリウム 2 ツイーン80 1 クエン酸二アンモニウム 2 酢酸ナトリウム 5 硫酸マグネシウム 0.1 硫酸マンガン 0.05
【0010】このようにして得られた菌株の菌学的特徴
を次に示す。 A 形態的性状 (1)細胞の形: 桿菌 (2)運動性: なし (3)胞子の有無: なし (4)グラム染色性: 陽性 B 培地上の生育状態 (1)培養温度15℃: 生育しない (2)培養温度45℃: 生育する
【0011】C 生理学的性質 (1)カタラーゼ: 陰性 (2)グルコースよりガスを産生しない。 (3)グルコン酸よりガスを産生しない。 (4)グルコースより乳酸発酵によりDL乳酸を産生す
る。 (5)各種炭水化物の分解性 1.リボース − 2.アラビノース − 3.キシロース − 4.ラムノース − 5.マンニトール − 6.ソルビトール − 7.リビトール − 8.グリセロール − 9.フラクトース − 10.マンノース + 11.ガラクトース + 12.グルコース + 13.ラクトース + 14.マルトース − 15.シュクロース − 16.トレハロース − 17.セロビオース − 18.ラフィノース − 19.メリビオース − 20.メレチトース − 21.サリシン − 22.グルコナート − (+は分解することを示し、−は分解しないことを示
す。)
【0012】この菌学的性質からBergey’s m
anual of systematic bacte
riology,Vol.2,pp.1222−122
4,(1986)の記載を参酌して検索すると、この菌
株はラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactoba
cillus helveticus)と同定された。
そして、得られた菌株をラクトバチルス・ヘルベティカ
ス(Lactobacillus helveticu
)SBT2171(FERMP−14381)として
工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した。そし
て、後にブタペスト条約による寄託に移管され、受託番
号FERMBP−5445が付された。
【0013】本発明のジペプチダーゼは、粗酵素液ある
いは精製酵素液または単離されたジペプチダーゼ自体の
いずれの形でも使用することができる。これらは、アミ
ノペプチダーゼと共に、あるいは単独で、チーズの製造
工程において原料に添加したり、たんぱく質やペプチド
などに添加して、その苦味を除去し、風味を改善する際
に用いることができる。したがって、飲食品や医薬品の
素材として用いるたんぱく質やペプチドの風味改善に有
用である。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例1】ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lac
tobacillus helveticus)SBT
2171(FERM BP−5445)を次の組成を有
する改変MRS培地10リットル(1リットル×10
本)に接種し、37℃で一晩(10〜16時間)静置培
養し、培養液の650nmにおいて、光路長1cmのセ
ルを用いて測定した時の濁度が1.0である対数増殖期
後期の菌体を遠心分離(7,500×g、10分、4
℃)によって集菌した。得られた菌体を、15mMの塩
化カルシウムを含む50mM4−(2−ヒドロキシエチ
ル)−1−ピペラジン−エタンスルホン酸(HEPE
S)緩衝液(pH7.0)100mlで2回洗浄後、1
20mlの同緩衝液に懸濁した。この 菌体懸濁液各6
0mlを−10℃の冷媒で冷却しながら、出力10、パ
ルス20%(1秒間に0.2秒間のみ出力)で、40分
間、超音波破砕を行った。この操作により、試料の濁度
は超音波破砕前の20%以下となった。次いで、この破
砕物を遠心分離(30,000×g、10分、4℃)
し、得られた上清を粗酵素液とした。培養液10リット
ルより得られた粗酵素液のたんぱく質量は、ウシ血清ア
ルブミン換算で10.3gであった。 改変MRS培地 (g/リットル) ペプトン 10 肉エキス 10 酵母エキス 5 グルコース 20 βグリセロリン酸 2 ツイーン80 1 クエン酸三アンモニウム 2 酢酸ナトリウム 3 塩化マグネシウム 0.1 塩化カルシウム 2.2
【0015】
【実施例2】ファースト プロテイン リキッド クロ
マトグラフィー (Fast Protein Liquid Chromatograph
y) (Pharmacia社製) に、以下に示すカラムを設置し、
実施例1で得られたウシ血清アルブミン換算で 1,246mg
のたんぱく質を含有する粗酵素液 100mlを次の方法で精
製した。なお、各精製段階は全て4℃で行い、供する試
料は全てポアサイズ0.22μm のフィルターで濾過した。
また、たんぱく質量は280 nmの吸光度で表し、酵素活性
は表1に示した基質溶液90μl に被検酵素液10μl を加
え、30℃で15分間反応後、反応液の 405nmにおける吸光
度を MicroplateReader Model 3550 UV (Bio-Rad Labor
atories社製) を用いて測定した。
【0016】
【表1】
【0017】Q-セファロース(Sepharose) クロマトグラ
フィー Q-セファロース(Sepharose)HP 26/10 カラム(Pharmacia
社製) を20mMトリス−塩酸緩衝液(pH 8.0)で平衡化した
後、粗酵素液を供した。次いで、流速 2.0ml/minで同緩
衝中の塩化ナトリウム濃度を直線的に増加(0〜1M) させ
ることにより溶出を行い、溶出液を4mlずつ分画した。
得られた活性画分は、使用するまで−50℃で凍結保存し
た。
【0018】フェニル セファロース(Phenyl Sepharos
e)クロマトグラフィー Q-セファロース(Sepharose) クロマトグラフィーで得ら
れた活性画分に同体積の3.4M硫酸アンモニウム溶液を滴
下し、最終濃度1.7Mの硫酸アンモニウムを含む試料を調
製した。フェニル セファロース(Phenyl Sepharose)HP
26/10カラム(Pharmacia社製) を1.7M硫酸アンモニウム
を含む20mMトリス−塩酸緩衝液(pH 7.5)で平衡化した
後、調製した試料を供した。次いで、流速 2.0ml/minで
同緩衝液中の硫酸アンモニウム濃度を直線的に減じるこ
とにより溶出を行い、溶出液を4mlずつ分画した。得ら
れた活性画分は、分画分子量10,000の限外濾過膜で脱塩
及び濃縮し、使用するまで−50℃で凍結保存した。
【0019】ヒドロキシアパタイト(Hydroxylapatite)
クロマトグラフィー ヒドロキシアパタイト スーパーフォーマンス(Hydroxy
lapatite Superformance) 5/7.5 カラム(Merck社製) を
5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.0)で平衡化した後、
フェニル セファロース(Phenyl Sepharose)クロマトグ
ラフィーで得られた活性画分を供した。次いで、流速0.
25ml/minで同緩衝液の濃度を直線的に増加(5〜600mM)さ
せることにより溶出を行い、溶出液を 0.5mlずつ分画し
た。得られた活性画分は、分画分子量10,000の限外濾過
膜で脱塩及び濃縮し、使用するまで−50℃で凍結保存し
た。
【0020】ゲル濾過クロマトグラフィー セファクリル(Sephacryl)S-100HR 26/60カラム(Pharmac
ia社製) を0.2M塩化ナトリウムを含む50mMトリス−塩酸
緩衝液(pH 7.0)で平衡化した後、ヒドロキシアパタイト
(Hydroxylapatite) クロマトグラフィーで得られた活性
画分を供した。次いで、流速 0.5ml/minで同緩衝液によ
り溶出を行い、溶出液を2mlずつ分画した。得られた活
性画分は、使用するまで−50℃で凍結保存した。
【0021】モノ(Mono)-Qクロマトグラフィー モノ(Mono)-Q 5/5カラム(Pharmacia社製) を20mMトリス
−塩酸緩衝液(pH 7.5)で平衡化した後、ゲル濾過クロマ
トグラフィーで得られた活性画分を供した。次いで、流
速 0.5ml/minで同緩衝液中の塩化ナトリウム濃度を直線
的に増加(0〜1M) させることにより溶出を行い、溶出液
を 0.5mlずつ分画した。得られた活性画分は、分画分子
量10,000の限外濾過膜で脱塩し、使用するまで−50℃で
凍結保存した。以上のような操作を行うことにより、S
DS電気泳動で単一な精製ジペプチダーゼ 0.072mgが回
収率 1.8%で得られた。なお、各精製段階における活性
回収率及び比活性を表2に示す。なお、表2に示される
活性単位は次の方法で測定したものである。また最大速
度(Vmax 値) の測定もこの方法により行われた。被検酵
素液10μl を1mM のLeu-Leu 溶液(25mM HEPES 緩衝液(p
H7) 中)190μlに加えて30℃で5〜20分間反応させた。
その後、1.5ml のカドミウム−ニンヒドリン試薬を加え
て反応を終了させた。反応液を84℃で5分間加熱して発
色させた後、遠心分離(14,000rpm.5分) し、その上清の
515nmにおける吸光度を測定した(Vitalab 10 spectrop
hotometer, Vital Scientific 社製) 。カドミウム- ニ
ンヒドリン試薬は、ニンヒドリン0.8 g をエタノール80
mlで完全に溶解した後、酢酸10mlを加え、さらに2.2 g/
ml硝酸カドミウム水溶液を1ml 加えて調製した。吸光値
及びロイシンのモル吸光係数16,850 M-1cm-1からランバ
ート- ベールの法則に基づいて、生成アミノ酸量をロイ
シンに換算して算出した。酵素活性は、1分間でロイシ
ンを1nmol生成する酵素量、nmol/minで、また、比活性
は、酵素溶液中に含まれるたんぱく質あたりの酵素活
性、nmol/min/mg で示した。
【0022】
【表2】
【0023】
【試験例1】実施例2で得られた精製ジペプチダーゼの
アミノ酸組成を分析した。精製ジペプチダーゼを5.7 規
定の塩化水素で166 ℃で2 時間処理して加水分解後、O
PA(o-Phthalaldehyde)およびFMOC(9-Fluorenylme
thoxycarbonyl)を用いたプレラベル化法による自動アミ
ノ酸分析装置HP 1090 Aminoquant(Hewlett-Packard社
製) に供した。その結果を表3に示す。本発明のジペプ
チダーゼはアミノ酸 478残基から構成されており、その
分子量は48,559Daと算出された。
【0024】
【表3】
【0025】
【試験例2】実施例2の各精製段階における精製度につ
いて、 Laemmliの方法〔Nature, Vol.227, pp. 680-685
(1970)〕に従い、SDS−電気泳動によって確認した。
その結果を図1に示す。本発明のジペプチダーゼは、f
段階のモノ(Mono)-Qカラム処理後、分子量 45.0kDaの卵
白アルブミンのバンドより若干高分子側に泳動され、約
50kDaの明確な単一バンドを示した。
【0026】
【試験例3】実施例2で得られた精製ジペプチダーゼの
等電点を、等電点電気泳動により測定した。装置は自動
電気泳動装置Phast System(Pharmacia社製) を用い、ゲ
ルはPhastGel IEF 3-9およびPhastGel IEF 4-6.5( それ
ぞれPharmacia 社製) を使用して、精製ジペプチダーゼ
を各等電点のマーカーとともに泳動した。泳動後のゲル
中のたんぱく質は、上記装置によって自動的に銀染色さ
れ、検出できる。その結果、等電点は4.9 と測定され
た。
【0027】
【試験例4】実施例2で得られた精製ジペプチダーゼの
温度特性を10〜75℃の範囲で測定した。精製ジペプチダ
ーゼを50mM HEPES緩衝液(pH7.0) 中に0.5 μg/mlの濃度
となるように調製した酵素液を各温度に5分間保持し、
Leu-Leu を最終濃度が2mMとなるように加えて反応を開
始させ、30分後にカドミウム−ニンヒドリン試薬を加え
て酵素反応を停止させた。発色および活性の測定は、前
述したカドミウム−ニンヒドリン発色法に従って行っ
た。その結果を図2に示す。本発明のジペプチダーゼ活
性は、40℃から急激に高くなり、55℃で最大となった。
【0028】
【試験例5】実施例2で得られた精製ジペプチダーゼの
pH特性をpH4〜10の範囲で測定した。精製ジペプチダー
ゼを各pHに調整した緩衝液 (リンゴ酸、MES、HEPES 及び
ほう酸を各20mMとなるように混合した緩衝液) 中に 0.5
μg/mlの濃度となるように調製した酵素液を5分間、30
℃に保った後、Leu-Leu を最終濃度が2mMとなるように
加えて反応を開始させ、30分後にカドミウム−ニンヒド
リン試薬を加えて酵素反応を停止させた。発色および活
性の測定は、前述したカドミウム−ニンヒドリン発色法
に従って行った。その結果を図3に示す。本発明のジペ
プチダーゼ活性は、pH8で最大を示し、pH 5.5以下の酸
性域及びpH 9.5以上のアルカリ域においては認められな
かった。
【0029】
【試験例6】実施例2で得られた精製ジペプチダーゼの
酵素反応の最大速度(Vmax値) 及びミカエリス定数(Km
値) を測定した。精製ジペプチダーゼを50mM HEPES緩衝
液 (pH7.0)中に0.5 μg/mlの濃度となるように精製した
酵素液を30℃で5分間保持し、Leu-Leu を各濃度となる
ように加えて反応を開始させ、30分後にカドミウム−ニ
ンヒドリン試薬を加えて酵素反応を停止させた。発色お
よび活性の測定は、前述したカドミウム−ニンヒドリン
発色法に従って行い、得られた結果よりラインウィーバ
ー・バークプロットを作成した。その結果を図4に示
す。 Km 値は0.5mM 、 Vmax値は 160μmol/min/mgであ
った。
【0030】
【試験例7】本発明のジペプチダーゼの基質特異性につ
いて測定した。測定に用いる基質濃度が2〜5mMとなる
よう 50mM HEPES 緩衝液(pH 7.0)で溶解した基質溶液に
本発明のジペプチダーゼを1μg/mlとなるよう加え、30
℃で 2.5時間反応させた後、酢酸を10%となるよう加え
て反応を停止させた。次いで、薄層クロマトグラフィー
を行い、アミノ酸が遊離したか否かをニンヒドリン反応
で検出した。その結果を表4に示す。表中、+は活性有
りを、−は活性なしを示す。Zはベンジルオキシカルボ
ニル(Benzyloxycarbonyl) 基を、Bz はベンゾイル(Ben
zoyl) 基を、pNAはパラニトロアニリド(p-Nitroanil
ide)を示す。
【0031】
【表4】
【0032】本発明のジペプチダーゼは、ジペプチドの
みを特異的に分解し、特に、Leu-Ala, Leu-Gly, Leu-Le
u, Leu-Phe, Leu-Tyr, Leu-Val, Phe-Leu 及びVal-Leu
などの苦味を呈する Leuを含むジペプチドを特異的に分
解することが判った。
【試験例8】本発明のジペプチダーゼの酵素阻害剤によ
る影響について測定した。本発明のジペプチダーゼを 5
0mM HEPES緩衝液(pH 7.0)中に 0.5μg/mlの濃度となる
ように加えて酵素液を調製し、この酵素液に各酵素阻害
剤を 0.005〜1mMとなるように加え、室温で10分間放置
した。次いで、この酵素液を5分間、30℃に保った後、
Leu-Leuを最終濃度が2mMとなるように加えて反応を開
始し、30分後にカドミウム−ニンヒドリン試薬を加えて
酵素反応を停止させた。そして、基質が分解したか否か
について、反応液を84℃で5分間加熱して発色させた
後、遠心分離し、その上清の515 nmにおける吸光度を測
定することにより判定した。その結果、前記した通り、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)1, 10-フェナントロリン
(Phe nanthroline) 及びベスタチン(Bestatin)で酵素活
性は阻害された。また、その他の一般的なたんぱく質分
解酵素阻害剤について検討したところ、p-クロロ水銀安
息香酸(p-chloromercuribenzoic acid)(PCMB) 、p-クロ
ロ水銀ベンゼンスルホン酸(p-chloromercuribenzene su
lfonic acid)(PCMBS) では酵素活性は若干阻害された。
しかし、モノヨード酢酸(Iodoacetic acid) 及びフェニ
ルメチルスルホニル フルオライド(phenylmethylsulfo
nyl fluoride)(PMSF) では酵素活性は全く阻害されなか
った。
【0033】
【試験例9】本発明のジペプチダーゼの金属イオンによ
る影響についても、試験例8と同様の方法で測定した。
その結果、前記した通り、Cu2+及びFe2+により酵素活性
が阻害され、Co2+により酵素活性が増加した。また、Ca
2+, Mg2+及びMn2+は酵素活性にほとんど影響を与えなか
った。Zn2+は低濃度 (50μM まで) で活性を約 200%ま
で上昇させたが、それ以上の濃度では活性を阻害した。
【0034】
【試験例10】実施例2で得られた精製ジペプチダーゼ
をアミノ酸シークエンサーmodel 476A(Applied Biosyst
ems 社) を用いて同定したところ、この酵素のN末端か
らのアミノ酸配列は、配列表配列番号1に示すように、
Met-Asn-Leu-Asp-Tyr-Lys-Lys-Leu-Ala-Ala-X-Lys-Lys-
Asp-Asp-Ile-Leu-Arg-Asp-Leu-Asp-Glu-Leu-Ile-(Xはア
ミノ酸が未決定であることを示す) であることが判明し
た。
【0035】
【試験例11】ラクトバチルス・デルブルッキー・サブ
スピーシイズ・ラクチス(Lactobacillus delbrueckii
ssp.lactis) から得られるペプチダーゼ(PepV,Vongeric
hten,K.F., Klein.J.R., Matern,H. and Plapp,R.(199
4)Microbiology-UK,140,2591-2600) と本発明のジペプ
チダーゼの同一性を免疫的に検討した。ラクトバチルス
・デルブルッキー・サブスピーシイズ・ラクチス(Lacto
bacillus delbrueckii ssp.lactis) の基準株の菌体を
超音波破砕し、得られた菌体抽出物と、本発明のジペプ
チダーゼに対するポリクローナル抗体をウエスタンブロ
ット法を用いて免疫反応を検討したところ、ラクトバチ
ルス・デルブルッキー・サブスピーシイズ・ラクチス(L
actobacillus delbrueckii ssp.lactis) の菌体抽出物
は、本発明のジペプチダーゼのポリクローナル抗体と免
疫反応を起こさないことが確認された。これは、両ペプ
チダーゼが免疫的に異なっており、同一でないことを示
している。
【0036】
【発明の効果】本発明のジペプチダーゼは、飲食品、飼
料、化粧品及び医薬品などの素材として用いられるたん
ぱく質やペプチドを加水分解する際に用いることができ
る。苦味ペプチドを加水分解する作用を有するので、飲
食品及び医薬品の素材として用いられるたんぱく質やペ
プチドの風味を改善するのに有用である。また、本発明
のジペプチダーゼは酪農乳酸菌のラクトバチルス・ヘル
ベティカス(Lactobacillus helveticus) が産生する酵
素であり、安全性の面でも優れているといえる。
【0037】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配 列 Met Asn Leu Asp Tyr Lys Lys Leu Ala Ala X Lys Lys Asp Asp Ile Leu Arg 1 5 10 15 Asp Leu Asp Glu Leu Ile 20 (X:未決定)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジペプチダーゼの各精製段階における
SDS−電気泳動の状態を示す。a 〜f は表2の精製段
階の、またgはマーカーのSDS−電気泳動の状態を示
す。
【図2】本発明のジペプチダーゼの温度特性を示す。
【図3】本発明のジペプチダーゼのpH特性を示す。
【図4】本発明のジペプチダーゼの Leu-Leuを基質とし
た酵素反応の最大速度(Vmax 値) 及びミカエリス定数(K
m 値) を示すラインウィーバー・バークプロットを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高藤 愼一 埼玉県川越市小堤62−32 (72)発明者 岩崎 泰介 オランダ国、9752 エヌエー ハーレ ン、ヘムスターハウスラーン 17 (56)参考文献 Journal of Dairy Science,1994年 9月 5日, Vol.77, Suppl.1,p. 18, Atricle 66 Appl Environ Micr obiol. ,1994年 1月,60 (1),p.333−336 J Biochem (Toky o),1993年11月, 114(5),740− 745 J Appl Bacteriol. ,1992年10月,73(4),p.299− 308 Can J Microbiol. ,1982年10月,28(10),1181−1188 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/48 - 9/86 JSTPlus(JOIS) SwissProt/PIR/GeneS eq BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lacto
    bacillus helveticus) が産生し、以下の性質を有する
    ジペプチダーゼ。 (1)分子量:SDS電気泳動法による測定で約50kDa
    を示し、またアミノ酸分析による測定で約49kDa を示
    す。 (2)等電点:約 4.9 (3)至適温度:約 55 ℃ (4)至適pH:約 8.0 (5)基質特異性:ジペプチドを特異的に分解する。 (6)酵素阻害剤の影響:エチレンジアミン四酢酸(EDT
    A)、1,10- フェナントロリン(Phenanthroline)、ベスタ
    チン(Bestatin)により酵素活性が阻害される。 (7)金属イオンの影響:Cu2+及びFe2+により酵素活性
    が阻害され、Co2+により酵素活性が増加される。
  2. 【請求項2】 ラクトバチルス・ヘルベティカス(La
    ctobacillus helveticus)が、
    ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobaci
    llus helveticus)SBT2171(F
    ERM BP−5445)である請求項1記載のジペプ
    チダーゼ。
  3. 【請求項3】 基質Leu-Leu の分解において、ミカエリ
    ス定数(Km 値) が約0.5mM 、最大速度(Vmax 値) が約 1
    60μmol/min/mgである請求項1記載のジペプチダーゼ。
  4. 【請求項4】 N末端からのアミノ酸配列がMet-Asn-Le
    u-Asp-Tyr-Lys-Lys-Leu-Ala-Ala-X-Lys-Lys-Asp-Asp-Il
    e-Leu-Arg-Asp-Leu-Asp-Glu-Leu-Ile-(Xはアミノ酸が未
    決定であることを示す) (配列表配列番号1)である請
    求項1記載のジペプチダーゼ。
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Appl Environ Microbiol. ,1994年 1月,60(1),p.333−336
Can J Microbiol. ,1982年10月,28(10),1181−1188
J Appl Bacteriol. ,1992年10月,73(4),p.299−308
J Biochem (Tokyo),1993年11月, 114(5),740−745
Journal of Dairy Science,1994年 9月 5日,Vol.77, Suppl.1,p.18, Atricle 66

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