JPH05309521A - ブローチ工具 - Google Patents

ブローチ工具

Info

Publication number
JPH05309521A
JPH05309521A JP11656992A JP11656992A JPH05309521A JP H05309521 A JPH05309521 A JP H05309521A JP 11656992 A JP11656992 A JP 11656992A JP 11656992 A JP11656992 A JP 11656992A JP H05309521 A JPH05309521 A JP H05309521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chip
chip pocket
pocket
broaching tool
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11656992A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Hashimoto
政弘 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP11656992A priority Critical patent/JPH05309521A/ja
Publication of JPH05309521A publication Critical patent/JPH05309521A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明のブローチ工具は、切屑だめ部を、第1
チップポケットと第2チップポケットとから構成し、こ
れら第1チップポケットと第2チップポケットとの境界
部に形成されている突条により、次々と生成する切屑を
破断しやすい楕円形状にするようにしたものである。 【効果】本発明のブローチ工具は、ブローチ工具による
加工に伴って発生する被加工物の切屑の排出をすこぶる
円滑に行うことができようになり、このブローチ工具の
工具寿命が飛躍的に長くなるとともに、このブローチ工
具により加工された被加工物の加工精度(表面粗さ、真
直度、真直度)が顕著に向上するという格別の効果を奏
する。

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高能率切削加工に用い
られるブローチ工具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キー溝加工用の工具としては、ブ
ローチ工具が用いられている。このブローチ工具は、多
刃切削加工工具であり、一刃当りの切削量は荒切削で1
/10mmオーダから仕上げ切削で1/1000mmオ
ーダの広範囲の切削が一工程で達成できる特殊な切削工
具Vである。このブローチ工具Vの幾何学的形状は、図
4に示すように、切削工具としては極めて高い製作精度
を有している。そして、このブローチ工具Vの刃溝部D
により排出された被加工物Hの切屑Sは、カール状をな
している。
【0003】このブローチ工具Vにおいては、荒加工か
ら仕上げ加工まで一貫して行うために、切屑の排出能力
は極めて重要な因子となっている。とくに、ブローチ工
具Vの構造上、荒刃〜仕上刃(面取刃を含む)は、複数
のブローチ刃を1セット(平均5〜8本/セット)でブ
ローチホルダに装着されて稼働される。この際、切屑の
排出能力が不足すると、切屑Sが、刃溝部Dに排出され
ないで堆積し、切刃の一部の切削抵抗が異常に増大し、
切削に寄与しないばかりか、相手(被削材)の形状精
度、寸法精度、面粗さの悪化の原因となる結果、再研削
のインターバルが短く、再研削頻度も増加する。また、
切削抵抗が限界まで増大すると、切刃の一部が破損す
る。この破損によって、二次的に、他の切刃、加工物、
治具等に大きな損傷を与えるため、製造現場では解決す
べき難題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のブローチ工具は、切屑が堆積し、切刃の一部の切削抵
抗が異常に増大し、切削に寄与しないばかりか、相手
(被削材)の形状精度、寸法精度、面粗さの悪化の原因
となる結果、再研削頻度も増加する。また、切削抵抗が
限界まで増大すると、切刃の一部が破損する。この破損
によって、二次的に、他の切刃、加工物、治具等に大き
な損傷を与えることになる。
【0005】本発明は、上記事情を顧慮してなされたも
ので、刃溝の構造の改善により、溝加工精度の向上と、
安定寿命の確保、ブローチ加工物の品質の安定化を図る
ことができるブローチ工具を提供することを目的とす
る。 [発明の構成]
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のブローチ工具
は、切屑だめ部を、第1チップポケットと第2チップポ
ケットとから構成し、これら第1チップポケットと第2
チップポケットとの境界部に形成されている突条によ
り、次々と生成する切屑を破断しやすい楕円形状にする
ようにしたものである。
【0007】
【作用】このような構成を有する本発明のブローチ工具
は、ブローチ工具による加工に伴って発生する被加工物
の切屑の排出をすこぶる円滑に行うことができようにな
り、このブローチ工具の工具寿命が飛躍的に長くなると
ともに、このブローチ工具により加工された被加工物の
加工精度(表面粗さ、真直度、真直度)が顕著に向上す
るという格別の効果を奏する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
述する。
【0009】図1は、この実施例のブローチ工具Tを示
している。このブローチ工具Tは、キー溝加工用のもの
であって、図示せぬが、シヤンク部と、切刃部と、後端
部とが順次に設けられている。そして、切刃部は、荒刃
部と、中仕上刃部と、仕上刃とからなっていて、それぞ
れの刃部は、図2に示すようなブローチ刃1が連設され
てなるものである。そして、このブローチ刃1は、すく
い角部2と、このすくい角部2の後方に設けられた逃げ
角部3と、すくい角部2の前方に設けられた切屑だめ部
4とからなっている。しかして、すくい角部2は、被加
工物W(図3参照)を切削する切刃5と、この切刃5の
背後にてブローチ軸に平行に形成され逃げ角が0のラン
ド6と、切刃5の前面にすくい角αを形成するように設
けられたすくい面7とを有している。そして、ランド6
は、仕上刃では0.4〜1.5mm程度に漸増させる
が、刃列のピッチが大なる場合ほど、平均のランド幅は
大なるものを用いる。このランドの存在のために刃高を
揃えたブローチ加工が可能になり、また、製品仕上がり
寸法を変えることなく再研削が可能となる。すなわち、
このようなランド6は、切刃5の被加工物Wへの食込み
を防ぎ、ブローチに自己案内性を与える。また、すくい
面7により形成されるすくい角αは、被加工物Wの材質
に従って調整する。ちなみに、被加工物Wが、鋳鉄のと
きは6〜8°、軟鋼のときは15〜20°、アルミニウ
ムのときは10°にする。一方、逃げ角部3は、逃げ面
8を有し、この逃げ面8により逃げ角γを形成するもの
であるが、この逃げ角γが小さいこともブローチ工具の
特徴となっている。ちなみに、この逃げ角γは、鋼及び
鋳物用荒刃の場合、2.5°、アルミニウム及び青銅用
荒刃の場合、1.5°が好ましい。さらに、切屑だめ部
4は、図2に示すように、すくい面7に連接した半径R
1の第1チップポケット9と、この第1チップポケット
9に隣接して設けられた半径R2の第2チップポケット
10とからなっている。そして、第1チップポケット9
は、すくい面7と境界を接している。これら第1チップ
ポケット9と第2チップポケット10とは底部にて交わ
ってブローチ工具の長手方向(切屑の流出方向)に交差
する突条11が形成されている。この突条11は、後述
するように、切刃5にて発生した被加工物Wの切屑K
(図3参照)に巻きを生ぜしめるためのチップブレーカ
として作用する。また、第1チップポケット9の最下部
B1から切刃5の高さまでの刃高H1は、第2チップポ
ケット10の最下部B2から切刃5の高さまでの刃高H
2よりも小さく設定されている。つまり、第2チップポ
ケット10の最下部B2の方が、第1チップポケット9
の最下部B1よりも深い位置に設けられている。さら
に、第1チップポケット9と第2チップポケット10の
表面は、0.1μmRmax以下の鏡面状態に加工され
ている。この場合の鏡面加工方法としては、超精密研
削、ラップ加工、超仕上げ、ホーニング加工、ポリシン
グ等から適宜に選択する。なお、第1チップポケット9
と第2チップポケット10は、図2に示すように、近似
的に半径R1と半径R2の中心を焦点とする楕円となっ
ている。さらに、すくい面7並びに第1チップポケット
9と第2チップポケット10の表面には、あらかじめ例
えばMoなどの固体潤滑膜12が被着されている。つぎ
に、上記構成のブローチ工具Tの作用について述べる。
【0010】まず、ブローチ工具Tを図示せぬブローチ
盤に装着する。つぎに、このブローチ盤に溝加工する被
加工物Wを固定する。そして、ブローチ盤を起動するこ
とにより、被加工物Wのによる加工を開始する。する
と、図3に示すように、切刃5により切屑Kが生成され
る。さらに、この切屑Kは、すくい面7に摺接した状態
で延出し、第1チップポケット9に至ったとき、0.1
μmRmax以下の鏡面状態に加工されている第1チッ
プポケット9の表面に倣って摺動することにより、カー
ル状に変形する。さらに、カールした切屑Kは、突条1
1に衝突する。この突条11に衝突した切屑Kは、第1
チップポケット9の表面に倣う運動から解放され、上方
に向かう。そして、突条11からの延出量がある量に達
すると、自重で下方に撓み、ついには、第2チップポケ
ット10の表面に接触する。そして、切屑Kの先端は、
第2チップポケット10の表面に倣って摺動し、再びカ
ール状に変形する。しかして、切屑Kは、突条11を通
過することにより圧縮破壊を生じる力を受けるので、カ
ール状変形が二段階にわたって行われる結果、切屑K
は、不規則な楕円状のカール形状となる。このような不
規則なカール形状の切屑Kは、連続切屑に比べて破断し
やすくなる。したがって、ブローチ工具Tによる加工に
伴って発生する被加工物Wの切屑Kは、適時に分断する
ので、切屑排出がすこぶる円滑に行われる。なお、すく
い面7並びに第1チップポケット9と第2チップポケッ
ト10の表面には、あらかじめ例えばMoなどの固体潤
滑膜12が被着されているので、ブローチ工具Tと切屑
Kとの摩擦抵抗が減少し、かつ、ブローチ工具Tと切屑
Kとの親和性が小さくなる。このことも、上記切屑排出
の円滑化に寄与している。ちなみに、この実施例のブロ
ーチ工具Tを用いた場合のブローチ再研寿命は、切削個
数で10,800個であるのに対して、前述した従来の
ブローチ工具の再研寿命は、切削個数で2,700個
と、工具寿命は約4倍と格段にに改善された。また、初
期刃付を含む再研回数は、この実施例のブローチ工具T
を用いた場合が、5回であるのに対して、前述した従来
のブローチ工具を用いた場合が、10回と、約2倍改善
された。よって、再研工数についても、この実施例のブ
ローチ工具Tを用いた場合が、400分であるのに対し
て、前述した従来のブローチ工具を用いた場合が、20
0分と、約2倍改善された。さらに、加工精度について
も、まず表面粗さで、従来技術が、Rmax8μmであ
るのに対して、本実施例がRmax4.3μm、また、
平行度で、従来技術が、10μm以下であるのに対し
て、本実施例が7μm以下、さらに、真直度で、従来技
術が、10μm以下であるのに対して、本実施例が6μ
m以下となった。このように、本実施例の方が従来技術
よりも、加工精度についても向上することが認められ
た。また、工具チッピングについても、本実施例の方が
従来技術よりも減少することが認められた。
【0011】以上のように、この実施例のブローチ工具
は、切屑だめ部4を、半径R1の第1チップポケット9
と、半径R2の第2チップポケット10とから構成し、
これら第1チップポケット9と第2チップポケット10
との境界部に形成されている突条11により、切屑Kの
カール形状への変形を不規則化し、次々と生成する切屑
Kを破断しやすい楕円形状にすることができる。したが
って、ブローチ工具Tによる加工に伴って発生する被加
工物Wの切屑Kの排出をすこぶる円滑に行うことができ
るので、このブローチ工具Tの工具寿命が飛躍的に長く
なるとともに、このブローチ工具Tにより加工された被
加工物Wの加工精度(表面粗さ、真直度、真直度)が顕
著に向上する。
【0012】なお、上記実施例においては、ブローチ工
具Tのすくい面7並びに第1チップポケット9と第2チ
ップポケット10の表面に固体潤滑膜を塗布している
が、例えばアルミナ、窒化珪素などのセラミック薄膜、
あるいは、例えばフッ素樹脂などのプラスチック薄膜を
形成するようにしてもよい。
【0013】
【発明の効果】本発明のブローチ工具は、切屑だめ部
を、第1チップポケットと第2チップポケットとから構
成し、これら第1チップポケットと第2チップポケット
との境界部に形成されている突条により、切屑のカール
形状への変形を不規則化し、次々と生成する切屑を破断
しやすい楕円形状にするようにしたものである。したが
って、ブローチ工具による加工に伴って発生する被加工
物の切屑の排出をすこぶる円滑に行うことができように
なり、このブローチ工具の工具寿命が飛躍的に長くなる
とともに、このブローチ工具により加工された被加工物
の加工精度(表面粗さ、真直度、真直度)が顕著に向上
するという格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブローチ工具の一部を示す
図である。
【図2】本発明の一実施例のブローチ工具の要部拡大図
である。
【図3】本発明の一実施例のブローチ工具の作用説明図
である。
【図4】従来のブローチ工具の説明図である。
【符号の説明】
T:ブローチ工具,1:ブローチ刃,2:すくい角部,
3:逃げ角部,4:切屑だめ部,5:切刃,9:第1チ
ップポケット,10:第2チップポケット,11:突
条,12:固体潤滑膜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物を切削する切刃を有するすくい角
    部と、このすくい角部の後方に設けられた逃げ角部と、
    すくい角部の前方に設けられ上記切刃により生成した切
    屑をためる切屑だめ部とを有する複数のブローチ刃が連
    設されてなるブローチ工具において、上記切屑だめ部
    は、上記すくい角部に隣接する第1チップポケットと、
    この第1チップポケットに隣接する第2チップポケット
    とからなり、上記第1チップポケットと上記第2チップ
    ポケットとの境界部位には、上記切屑の流出方向に交差
    して上記切屑を楕円形状にカールさせる突条が形成され
    ていることを特徴とするブローチ工具。
  2. 【請求項2】第1チップポケットと第2チップポケット
    はそれぞれR部を有し、これら第1チップポケットと第
    2チップポケットは、近時的に、それぞれのR部の中心
    を焦点とする楕円に形成されていることを特徴とする請
    求項1記載のブローチ工具。
  3. 【請求項3】第1チップポケットと第2チップポケット
    の表面には、固体潤滑膜が被着されていることを特徴と
    する請求項1記載のブローチ工具。
JP11656992A 1992-05-11 1992-05-11 ブローチ工具 Pending JPH05309521A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11656992A JPH05309521A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 ブローチ工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11656992A JPH05309521A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 ブローチ工具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05309521A true JPH05309521A (ja) 1993-11-22

Family

ID=14690360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11656992A Pending JPH05309521A (ja) 1992-05-11 1992-05-11 ブローチ工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05309521A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015155125A (ja) * 2014-02-20 2015-08-27 株式会社不二越 ブローチ
CN114473035A (zh) * 2022-03-31 2022-05-13 重庆江增船舶重工有限公司 一种加工涡轮增压器主轴榫槽的方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015155125A (ja) * 2014-02-20 2015-08-27 株式会社不二越 ブローチ
CN114473035A (zh) * 2022-03-31 2022-05-13 重庆江增船舶重工有限公司 一种加工涡轮增压器主轴榫槽的方法
CN114473035B (zh) * 2022-03-31 2023-08-08 重庆江增船舶重工有限公司 一种加工涡轮增压器主轴榫槽的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5663136B2 (ja) クランク軸を切削加工するための方法及び該方法を実施するための装置
JP4850301B2 (ja) フライス用刃先交換式回転工具に用いるインサート
EP0559961B1 (en) Highly stiff end mill
JP2007516844A (ja) 高速送りの正面削り用切削インサート
KR20080028387A (ko) 소재의 기계가공 방법과 공구 및 절삭 삽입체
JPH0771767B2 (ja) フライス
US5022797A (en) Diamond tool
US4214846A (en) Heavy duty insert
US4569619A (en) Machine tool cutter
US6321618B1 (en) Cutting tip having rounded main cutting edge and sharp side cutting edges
JPH05309521A (ja) ブローチ工具
JP4341962B2 (ja) 切屑処理機能を有する回転切削工具
KR102470286B1 (ko) 경면 가공 방법 및 경면 가공 공구
JP7140786B2 (ja) 硬脆材切削加工用回転切削工具
JP2003165016A (ja) タービンブレード取り付け部加工用総形フライス
RU2041029C1 (ru) Прорезная или отрезная дисковая фреза
JPH1086014A (ja) フライス用ブレーカ付きスローアウェイチップ
JP4623674B2 (ja) 回転切削工具
JP3865678B2 (ja) 突切りバイト
CN215392906U (zh) 特殊槽型的扩孔铰刀
CN114269501B (zh) 在前刀面中具有两个纵向槽的钻具
JPH07246508A (ja) 高硬度材料加工用エンドミル
JPH0313008B2 (ja)
JP3770816B2 (ja) ブローチ工具
JP3794739B2 (ja) ステンレス鋼高速切削用ブローチ工具