JPH05306017A - 細長物品用パレタイザー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】パレットに対する細長物品の直立しかつ整列し
た状態の積載を機械的ないし自動的に行なう。 【構成】物品送り出し用コンベアー１９と物品受け盤２
０をＬ状に直交するように結合するとともにこの結合部
近傍を前後に延びる水平な支軸２１を介してほぼ９０度
揺動可能な揺動体１８を有する、左右に移動可能な物品
直立・送り出し機１１の後に、物品移送用コンベアー２
５、物品待機用フリーローラーコンベアー２６及び物品
滑送用プレート２７を順次設置し、かつ物品滑送用プレ
ート２６からほぼパレット３９の厚さに対応する間隔を
おいた物品滑送用用プレート２６の下方部及びその後方
部に、パレット移送用コンベアー２８を設置し、さらに
物品移送用コンベアー２５から物品滑送用プレート２７
までの物品送り面上を前後に移動可能であるとともに物
品移送用コンベアー２５の中間部において物品送り面を
横切って昇降可能な平板状の物品押動部材３１を有する
物品プッシャー３０を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はプラスチックフイルム
ロール、布ロール、紙ロール、細長い段ボール箱包装物
品などの比較的損傷しやすい細長（柱状）の物品の複数
個を、パレット上に直立した状態で整列させて積載する
新規なパレタイザーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来においてはこの種の細長物品のパレ
ットに対する積載は、細長物品の損傷を回避する点か
ら、人力を介して行なわれている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って従来のパレット
に対する細長物品の積載は、能率が低いとともに人件費
が高くつくという問題がある。

【０００４】この発明は上記のような点に鑑み、この種
のパレットに対する細長物品の積載を機械的ないし自動
的に行なうことを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明によれば上記の
目的は、前後に延びる物品送り出し用コンベアーと物品
受け盤を実質上Ｌ状に直交するように結合するとともに
該結合部又はその近傍部を前後に水平に延びる支軸を介
して相互に水平状態と垂直状態を取るように揺動可能な
揺動体を有する、左右に移動可能な物品直立・送り出し
機と、物品直立・送り出し機の左右の移動部の後に設置
した、前後に水平に延びる物品移送用コンベアーと、物
品移送用コンベアーの後に設置した、前後に延びる物品
待機用フリーローラーコンベアーと、物品待機用フリー
ローラーコンベアーの後に設置した、前後に延びる物品
滑送用プレートと、物品滑送用プレートから実質上パレ
ットの厚さに対応する間隔をおいた物品滑送用プレート
の下方部及びその後方部を前後に水平に延びる可逆駆動
可能なパレット移送用コンベアーと、物品移送用コンベ
アー、物品待機用フリーローラーコンベアー及び物品滑
送用プレートの物品送り面上を前後に移動可能であると
ともに物品移送用コンベアーの直前又は前後方向の中間
部の位置において物品送り面を横切って昇降可能な、左
右に延びる物品押動部材を有する物品プッシャーとから
なる細長物品用パレタイザーによって達成する。

【０００６】

【作用】この発明のパレタイザーにおいては、一般に
は、まず物品プッシャーの物品押動部材を物品送り面を
横切る昇降位置で物品送り面下に降下させた待機状態に
おいて、物品直立・送り出し機を物品移送用コンベアー
の前横に相当する移動の右限部又は左限部に位置させる
とともに、揺動体の揺動を介して、物品送り出し用コン
ベアーが垂直状態になると同時に物品受け盤が水平状態
になるようにした状態で、物品受け盤上に細長物品を横
倒しの状態で供給した後、揺動体をほぼ９０度揺動し
て、細長物品を水平状態に変化した物品送り出し用コン
ベアー上に直立させる一方、左方又は右方に所定の位置
（物品送り出し位置）まで移動した後、物品送り出し用
コンベアー及び物品移送用コンベアーを駆動して、直立
した細長物品を物品待機用フリーローラーコンベアーま
で移動する動作を、物品移送用コンベアーの前域におけ
る物品直立・送り出し機の左右方向の移動位置（物品送
り出し位置）を変えて複数回行なうことにより、物品待
機用フリーローラーコンベアー上に、複数の細長物品が
幅方向に一列に並んだ細長物品の横列を形成する。

【０００７】他方パレット移送用コンベアーの後方部上
にパレットを供給した後、該コンベアーを前方側へ駆動
して、少なくともパレットの細長物品を積載する部分以
前の部分（一般にはパレットの全体又は中央部以前の部
分）を物品滑送用プレートの下にほぼ密接するような状
態で位置させる。

【０００８】上記のような状態で物品プッシャーの物品
押動部材を、所定の物品送り面を横切る昇降位置で物品
移送用コンベアーの物品送り面上に上昇させた後、物品
送り面上を後方に移動させて、物品待機用フリーローラ
ーコンベアー上の細長物品の横列をその上から物品滑送
用プレート上を通して後方へ押動するとともに、細長物
品の横列がパレットに積載すべき部位に対応する位置に
達した際に、パレット移送用コンベアーを物品プッシャ
ーの物品押動部材と同一の速度で後方側に駆動し、これ
により細長物品の横列を物品滑送用プレートの後端から
パレットの所定の位置、例えば細長物品の横列の複数を
パレットの前後方向の複数部（例えば前部、中央部、後
部）のそれぞれに積載する場合における最初の積載部の
後部や、あるいは一つの細長物品の横列を積載する場合
のパレットの中央部に移載する。

【０００９】この後細長物品の横列複数のそれぞれをパ
レット上の前後方向の複数部のそれぞれに積載する場合
には、上記の最初の積載部への細長物品の横列の積載
後、直ちにパレット移送用コンベアーの駆動を停止した
状態で、物品プッシャーの物品押動部材を所定の昇降位
置まで前進して下降させた後、上記の物品直立・送り出
し機及び物品移送用コンベアーによる物品待機用フリー
ローラーコンベアー上における次の細長物品の横列の形
成と、物品プッシャーの物品押動部材による細長物品の
横列の物品滑送用プレート上の送りと、細長物品の横列
が次のパレット積載部に対応する位置に達した際におけ
るパレット移送用コンベアーの同速度の後方側への駆動
とを介して、パレットの次の積載部に次の細長物品の横
列を移載する。このように積載部の数に応じて上記のパ
レットに対する細長物品の横列の移載動作を繰り返すこ
とにより、所定の複数の細長物品の横列をパレット上に
積載する。

【００１０】上記のようにしてパレットに所定数、すな
わち複数あるいは一つの細長物品の横列を積載し終えた
後は、パレット移送用コンベアーを引き続いて後方側に
駆動して、細長物品の横列を積載したパレットをその後
方の所定の位置まで搬送する一方、物品プッシャーの物
品押動部材を所定の昇降位置まで戻した後、物品送り面
下に降下させて、次のパレットに対する細長物品の横列
の積載のために待機させる。

【００１１】

【実施例】以下この発明のパレタイザーの好適な実施例
の構成概要を示した図面に基づいて説明する。

【００１２】図示の実施例では、物品直立・送り出し機
１１は、左右への移動のために、下部が左右に延びる一
対のガイドレール１６にスライド係合するガイド１３
と、一対のガイドレール１６間の中央部を左右に延びる
ラック１７にかみ合う走行ギア１４及びこの走行ギア１
４を駆動するための走行用電動モーター１５を含む走行
駆動機構を装置した機台１２を備えている。又電動式の
駆動ローラーコンベアーで構成した物品送り出し用コン
ベアー１９と物品受け盤２０のＬ状直交結合構造からな
る揺動体１８は、物品送り出し用コンベアー１９と物品
受け盤２０の直交結合部の近傍に固定した支軸２１を介
して、機台１２に揺動可能に支持されているとともに、
支軸２１の一端部に固定した揺動アーム２２を介して、
基端部を機台１２に枢着した揺動用油圧シリンダー２３
のロッド２４に、物品送り出し用コンベアー１９と物品
受け盤２０が互いに水平に延びる状態と垂直に延びる状
態を取る形態でほぼ９０度揺動するように、連結されて
いる。

【００１３】物品移送用コンベアー２５は、前後方向の
中間部に、物品プッシャー３０の物品押動部材３１の物
品送り面を横切る昇降スペースを設けた電動式の駆動ロ
ーラーコンベアーで形成されており、又この後の物品待
機用フリーローラーコンベアー２６は、物品移送用コン
ベアー２５との間の細長物品４０の受け渡しを容易にす
るために、軸方向の長さが短い多数の短尺のフリーロー
ラーの前後左右の並設構造で構成されている。

【００１４】物品待機用フリーローラーコンベアー２６
の後に位置する物品滑送用プレート２７は、細長物品４
０のパレット３９への移載を容易にするために、後端部
に後端に向かって徐々に下降する勾配を有しているとと
もに、全体が複数のエアシリンダー（図示せず）を介し
て上下に移動可能な構造になっている。

【００１５】パレット移送用コンベアー２８は、電動式
のスラットチエーンコンベアーで構成されており、物品
滑送用プレート２７の下面との間にほぼパレットの厚さ
（高さ）に対応する間隔を形成する状態で、物品滑送用
プレート２７のほぼ前端部に対応する位置からその後端
対応部を超えて後方に延びている。

【００１６】さらに物品プッシャー３０の物品押動部材
３１はアングル材の垂直部からなる細長の平板状で、そ
の前後の移動のために、物品移送用コンベアー２５、物
品待機用フリーローラーコンベアー２６、物品滑送用プ
レート２７及びパレット移送用コンベアー３０の前端部
の両側方部を前後に延びる一対のガイドレール３４にス
ライド係合するとともに各ガイドレール３４に隣接して
前後に延びる電動式の可逆駆動（走行）チエーン３５に
固定したスライダ３２に付設のブラケット３３に、昇降
用エアシリンダー３６を介して昇降可能に取り付けられ
ている。この物品押動部材３１は、上述のように物品移
送用コンベアー２５の前後の中間部で、物品送り面を横
切って上下に昇降するようになっている。なおこの物品
押動部材３１には、その直前部を物品押動部材３１より
も僅かに上方に突出する状態で左右に延びるフリーロー
ラー３７が付設してあり（図４参照）、物品押動部材３
１が物品送り面の下方に下降した際に、物品送り面の一
部を形成するようになっている。

【００１７】図示例は大略上記のような構成で、例えば
パレット３９の後部と前部の各個所に３個の細長物品４
０の横列を積載する場合には、検出・制御スイッチ類を
含む作動制御装置を用いて例えば次のように作動させ
る。

【００１８】まず物品プッシャー３０の物品押動部材３
１を物品移送用コンベアー２５の前後の中間部で、昇降
用エアシリンダー３６を介して物品送り面下に降下して
待機させる一方、物品直立・送り出し機１１を走行用電
動モーター１５による機台１２の移動を介して、物品供
給シュート３８に隣接する移動の右限部に位置させると
ともに、揺動用油圧シリンダー２３のロッド２４の伸長
による揺動体１８の揺動を介して、物品送り出し用コン
ベアー１９が垂直な直立状態になると同時に物品受け盤
２０が水平に延びるようにした状態で、物品受け盤２０
上に物品供給シュート３８を介して細長物品４０を横倒
しの状態で供給する。

【００１９】この後揺動用油圧シリンダー２３のロッド
２４の収縮を介して揺動体１８をほぼ９０度揺動して、
細長物品４０を水平な状態に変わった物品送り出し用コ
ンベアー１９上に直立させるとともに、走行用電動モー
ター１５を介して物品直立・送り出し機１１を左方に移
動して第１の物品送り出し位置に位置させた後、物品送
り出し用コンベアー１９及び物品移送用コンベアー２５
を駆動して、直立した細長物品４０を物品移送用コンベ
アー２５を通して物品待機用フリーローラーコンベアー
２６まで移送する。

【００２０】以下上記の細長物品４０の物品直立・送り
出し機１１に対する供給から、この物品直立・送り出し
機１１及び物品移送用コンベアー２５による細長物品４
０の物品待機用フリーローラーコンベアー２６への移送
動作を、物品直立・送り出し機１１の左方への移動位置
（物品送り出し位置）を順次ずらして２回行なうことに
より、物品待機用フリーローラーコンベアー２６上に、
３個の細長物品４０が幅方向に整列した細長物品４０の
横列を形成する。

【００２１】他方物品滑送用プレート２７を図示しない
エアシリンダーを介して僅かに上昇させて、パレット移
送用コンベアー２８との間隔を広げる一方において、パ
レット移送用コンベアー２８の後部にパレット３９を供
給した後、該コンベアー２８を前方側に駆動することに
より、パレット３９のほぼ全体を物品滑送用プレート２
７の下に移送する。この後エアシリンダーを介して物品
滑送用プレート２７を下降させて、ほぼパレット３９に
密接する状態にする。

【００２２】上記のような状態で物品プッシャー３０の
物品押動部材３１を、昇降用エアシリンダー３６を介し
て物品移送用コンベアー２５の物品送り面上に上昇させ
た後、可逆駆動チエーン３５の後方側への駆動により、
スライダー３２の後方への移動を介して物品送り面上を
後方に移動させて、３個の細長物品４０の横列を物品待
機用フリーローラーコンベアー２６上から物品滑送用プ
レート２７上を通して後方へ押動する。

【００２３】このようにして細長物品４０の横列がパレ
ット３９の前部に対応する位置まで移動したら、パレッ
ト移送用コンベアー２８を物品プッシャー３０の可逆駆
動チエーン３５の駆動速度、すなわち物品押動部材３１
と同一の速度で後方側に駆動する。これにより整列した
細長物品４０の横列は物品滑送用プレート２７の後端か
らパレット３９の前部上に移載される。この後直ちにパ
レット移送用コンベアー２８の駆動を停止する一方、物
品プッシャー３０の可逆駆動チエーン３５の前方への駆
動と昇降用エアシリンダー３６の収縮とを介して、物品
押動部材３１を昇降位置において物品送り面下に位置さ
せた後、上記と同様の動作で、物品待機用フリーローラ
ーコンベアー２６上における新しい細長物品４０の横列
の形成、この後の物品プッシャー３０の物品押動部材３
１による細長物品４０の横列の物品滑送用プレート２７
上における後方への移送、細長物品４０の横列がパレッ
ト３９の後部に対応する位置にきた際におけるパレット
移送用コンベアー２８の後方への駆動を介して、細長物
品４０の横列をパレット３９の後部上に移載する。

【００２４】パレット移送用コンベアー２８はこの後も
引き続いて後方側に駆動して、細長物品４０の横列二つ
を前部と後部に積載したパレット３９を物品滑送用プレ
ート２７から離れた後方の所定の位置まで搬送する。他
方物品プッシャー３０の可逆駆動チエーン３５は駆動方
向が逆転し、物品押動部材３１を昇降位置まで前進させ
る。この後物品押動部材３１は昇降用エアシリンダー３
６により物品送り面下に降下して待機状態になる。

【００２５】この発明はこのほか、物品直立・送り出し
機の左右の移動駆動手段として、電動式の走行車輪型や
走行チエーン型などを用いたり、物品押動部材の前後の
移動駆動手段として、図示の物品直立・送り出し機のよ
うな電動式のラックギア型や走行車輪型などを用いた
り、又物品直立・送り出し機の物品送り出し用コンベア
ーや物品移送用コンベアーを、ベルトコンベアーなどで
構成したり、パレット移送用コンベアーを、駆動ローラ
ーコンベアーやベルトコンベアー等で構成するなど、種
々の形態で実施することができる。

【００２６】

【発明の効果】上記から明らかなように、この発明のパ
レタイザーによれば、その構成上、数個の細長物品の直
立するとともに整列した状態でのパレットへの移載を自
動的に、従って高能率で行なうことができるとともに、
この際細長物品に損傷を与える恐れがないという有用な
効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るパレタイザーの一実施例の略示
的な平面図である。

【図２】図１に示す実施例の略示的な右側面図である。

【図３】図１に示す実施例における物品直立・送り出し
機の略示的な背面図である。

【図４】図１に示の実施例における物品プッシャーの拡
大部分背面図である。

【符号の説明】

１１ 物品直立・送り出し機 １２ 機台 １３ ガイド １４ 走行ギア １５ 走行用電動モーター １８ 揺動体 １９ 物品送り出し用コンベアー ２０ 物品受け盤 ２１ 支軸 ２３ 揺動用油圧シリンダー ２５ 物品移送用コンベアー ２６ 物品待機用フリーローラーコンベアー ２７ 物品滑送用プレート ２８ パレット移送用コンベアー ３０ 物品プッシャー ３１ 物品押動部材 ３６ 昇降用エアシリンダー ３９ パレット ４０ 細長物品

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｇ 47/82 Ｄ 8010−3Ｆ 47/94 8010−3Ｆ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前後に延びる物品送り出し用コンベアーと
   物品受け盤を実質上Ｌ状に直交するように結合するとと
   もに該結合部又はその近傍部を前後に水平に延びる支軸
   を介して相互に水平状態と垂直状態を取るように揺動可
   能な揺動体を有する、左右に移動可能な物品直立・送り
   出し機と、物品直立・送り出し機の左右の移動部の後に
   設置した、前後に水平に延びる物品移送用コンベアー
   と、物品移送用コンベアーの後に設置した、前後に延び
   る物品待機用フリーローラーコンベアーと、物品待機用
   フリーローラーコンベアーの後に設置した、前後に延び
   る物品滑送用プレートと、物品滑送用プレートから実質
   上パレットの厚さに対応する間隔をおいた物品滑送用プ
   レートの下方部及びその後方部を前後に水平に延びる可
   逆駆動可能なパレット移送用コンベアーと、物品移送用
   コンベアー、物品待機用フリーローラーコンベアー及び
   物品滑送用プレートの物品送り面上を前後に移動可能で
   あるとともに物品移送用コンベアーの直前又は前後方向
   の中間部の位置において物品送り面を横切って昇降可能
   な、左右に延びる物品押動部材を有する物品プッシャー
   とからなる細長物品用パレタイザー。