JPH05302034A - 硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物 - Google Patents

硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物

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JPH05302034A
JPH05302034A JP13421492A JP13421492A JPH05302034A JP H05302034 A JPH05302034 A JP H05302034A JP 13421492 A JP13421492 A JP 13421492A JP 13421492 A JP13421492 A JP 13421492A JP H05302034 A JPH05302034 A JP H05302034A
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JP
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organosilane
fluorosilicone resin
general formula
component
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JP13421492A
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English (en)
Inventor
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Publication date
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化後、撥水性と撥油性に優れた硬化皮膜を
形成するフルオロシリコ−ン樹脂組成物を提供する。 【構成】 (イ)一般式(A)R−CH2CH2SiX3(式
中、Rは炭素原子数4〜15のパーフルオロアルキル
基、Xは加水分解性基である。)で示されるパーフルオ
ロアルキル基含有オルガノシラン50〜95モル%と一
般式(B)R1nSiX4 -n(式中、R1は水素原子または
炭素原子数4〜15の一価炭化水素基、Xは前記と同
じ、nは0,1,2または3である。)で示されるオル
ガノシラン0〜50モル%と一般式(C)ZwSiX4-w
(式中、Zはエポキシ基を有する一価有機基、Xは前記
と同じ、wは1,2または3である。)で示されるオル
ガノシラン5〜50モル%とからなる混合物を共加水分
解物させてなるフルオロシリコーン樹脂100重量部お
よび (ロ)1分子中に2個以上のカルボキシル基と2個以上の
フッ素原子を有するフッ素化合物1〜50重量部からな
る、硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性フルオロシリコ−
ン樹脂組成物に関するものであり、詳しくは、硬化後、
撥水性、撥油性にすぐれた硬化皮膜を形成する硬化性フ
ルオロシリコ−ン樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オルガノポリシロキサンレジンを
主剤して、硬化後、撥水性を示す硬化皮膜を形成する組
成物としては数多くの組成物が知られている。例えば、
特開昭55−48245号公報には水酸基含有メチルポ
リシロキサンレジンとα,ω−ジヒドロキシジオルガノ
ポリシロキサンとオルガノシランからなり、硬化して離
型性、防汚性に優れ、撥水性を示す皮膜を形成する組成
物が開示されている。また、特開昭59−140280
号公報には、パーフルオロアルキル基含有オルガノシラ
ンとアミノ基含有オルガノシランを主成分とするオルガ
ノシランの部分共加水分解縮合物を主剤とする組成物で
あり、撥水性、撥油性に優れた皮膜を形成する組成物が
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの組成
物の硬化皮膜は撥水性あるいは撥水性と撥油性を示すと
はいえ、高い撥水性や撥油性を有するものではなく、よ
り高い撥水性と撥油性を要求される用途には使用できな
いという問題点があった。本発明者はかかる問題点を解
消するために研究した結果、本発明に到達した。即ち、
本発明の目的は、硬化後、撥水性と撥油性に優れた硬化
皮膜を形成するフルオロシリコ−ン樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、 (イ)一般式(A)R−CH2CH2SiX3(式中、Rは炭
素原子数4〜15のパーフルオロアルキル基、Xは加水
分解性基である。)で示されるパーフルオロアルキル基
含有オルガノシラン50〜95モル%と一般式(B)R1
nSiX4-n(式中、R1は水素原子または炭素原子数4
〜15の一価炭化水素基、Xは前記と同じ、nは0,
1,2または3である。)で示されるオルガノシラン0
〜50モル%と一般式(C)ZwSiX4-w(式中、Zは
エポキシ基を有する一価有機基、Xは前記と同じ、wは
1,2または3である。)で示されるオルガノシラン5
〜50モル%とからなる混合物を共加水分解物させてな
るフルオロシリコーン樹脂100重量部および (ロ)1分子中に2個以上のカルボキシル基と2個以上の
フッ素原子を有するフッ素化合物1〜50重量部からな
る、硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物に関する。
【0005】これを説明すると、本発明に使用される
(イ)成分を構成するパーフルオロアルキル基含有オルガ
ノシランは、上記した一般式(A)R−CH2CH2SiX
3で示されるものであって、式中、Rは炭素原子数4〜
15のパーフルオロアルキル基、Xは加水分解性基であ
る。Rとしては、例えば、−C49,−C613,−C8
17,−C1021等をあげることができる。このパーフ
ルオロアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であって
もよい。Xとしては、塩素,臭素のようなハロゲン原
子、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基のようなア
ルコキシ基、アセトキシ基のようなアシロキシ基、アミ
ノキシ基,アミド基,アルケニルオキシ基などが挙げら
れる。
【0006】本発明で使用される(B)成分のオルガノシ
ランは、一般式(B)R1nSiX4-nで示されるものであ
って、式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜15
の一価炭化水素基、Xは上記と同じ加水分解性基であ
り、nは0,1,2または3である。R1としては、メ
チル基,エチル基,ブチル基,2−エチルヘキシル基,
ドデシル基,オクタデシル基などのアルキル基;ビニル
基,アリル基,ヘキサヂエニル基などのアルケニル基;
シクロペンチル基,シクロヘキシル基などのシクロアル
キル基;シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基など
のシクロアルケニル基;フェニル基,ナフチル基などの
アリール基;ベンジル基,フェニルエチル基,キシリル
基などのアラルキル基;トリル基,ジメチルフェニル基
などのアルカリル基;クロロメチル基,クロロプロピル
基などのハロゲン化炭化水素基;3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基などが挙げられる。好適な例としては、メ
チル基およびビニル基である。
【0007】本発明で使用される(C)成分のオルガノシ
ランは、一般式(C)ZwSiX4-wで示されるものであ
って、式中、Zはエポキシ基を有する一価有機基、Xは
上記と同じ加水分解性基であり、wは1,2または3で
ある。Zとしては、3ーグリシドキシプロピル基、2ー
(3、4ーエポキシシクロヘキシル)エチル基、3ー
(3、4ーエポキシシクロヘキシル)プロピル基、3、
4ーエポキシシクロヘキシル基が例示される。
【0008】本発明で使用される(イ)成分は、上記した
3種のオルガノシラン(A)成分〜(C)成分からなる混合
物を共加水分解物させてなるシリコーン樹脂であるが、
それら各成分の混合割合は、(A)成分50〜95モル
%、(B)成分0〜50モル%、(C)成分5〜50モル%
の範囲内である。ここで、(A)は、得られるシリコーン
樹脂に撥水性,撥油性,離型性,低表面張力性を与える
ための必須成分である。(B)成分は、得られる硬化性シ
リコーン樹脂組成物の硬化皮膜の特性、特にその硬度を
調節するために必要に応じて使用される。また、この
(B)成分は(A)成分に比べて安価であるので本発明の組
成物のコストを下げるために使用される。このものは、
混合割合が高すぎると(A)成分の効果を損なうため、0
〜50モル%の範囲で使用される。(C)成分は、得られ
るシリコーン樹脂に、硬化性、接着性を付与するための
必須成分である。
【0009】本発明に使用される(イ)成分のフルオロシ
リコ−ン樹脂は、次のような方法によって製造される。
即ち、(A)成分〜(C)成分からなるオルガノシラン混合
物を、有機溶剤と水の存在下で共加水分解し、次いで、
得られたフルオロシリコーン樹脂の溶液を水洗,中和,
脱水することによって製造される。ここで、共加水分解
する方法としては、例えば、これらの混合物を有機溶剤
の溶液とし、この溶液を水中に撹拌しながら滴下する方
法、あるいは、その有機溶剤の溶液中に、撹拌しながら
水を滴下する方法がある。この共加水分解物を製造する
に際しては、この共加水分解は縮合反応促進触媒の存在
下で行うことが好ましい。縮合反応促進触媒としては、
一般にシラノール基の脱水縮合に用いられるものが有効
である。具体的には、テトラ−n−ブチル-チタネート
のようなテトラアルキルチタネート,ジアルキルチタネ
ートの錯塩,オルガノシロキシチタネート,ジブチル錫
アセテート,ジブチル錫ラウレート,ジブチル錫ジオク
トエート,オクトエ酸第1錫,ナフテン酸第1錫,オレ
イン酸第1錫,イソ酪酸第1錫,リノール酸第1錫,ス
テアリン酸第1錫,ベンゾール酸第1錫,ナフトエ酸第
1錫,ラウリン酸第1錫,O−チム酸第1錫,β−ベン
ゾイルプロピオン酸第1錫,クロトン酸第1錫,トロバ
酸第1錫,P−ブロモ安息香酸第1錫,パルミトオレイ
ン酸第1錫,桂皮酸第1錫およびフェニル酢酸の第1錫
塩等のカルボン酸の錫塩,これらカルボン酸の鉄塩,マ
ンガン塩もしくはコバルト塩等が挙げられる。これらの
縮合反応促進触媒は、各オルガノシランの加水分解性基
の種類に応じて適合したものを選択して使用するのが好
ましい。有機溶剤は、上記(A)成分〜(C)成分の混合
物、さらに、生成するフルオロシリコ−ン樹脂を溶解す
るものが好ましい。かかる有機溶剤を例示すると、ジエ
チルエ−テル,テトラヒドロフラン等のエ−テル類,ア
セトン,メチルイソブチルケトン等のケトン類、1,1,
1−トリクロロエタン,ジクロロエタン,α,α,α−ト
リフルオロトルエン,ヘキサフルオロキシレン,1,1,
2−トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン化炭化
水素、CHCl2CF3(HCFC123)、CH3CC
2F(HCFC141b)のようなHCFC系溶媒等
が挙げられる。有機溶剤中のフルオロシリコーン樹脂の
濃度は、作業性によって任意に決められるが、通常、得
られるフルオロシリコーン樹脂の有機溶剤中の濃度が、
10〜80重量%になるように調製される。
【0010】上記のようにして、得られたフルオロシリ
コーン樹脂は、これに必要に応じて有機溶剤あるいは水
を加えて、静置し、水層は分離される。フルオロシリコ
−ン樹脂を含む有機溶剤層は中性になるまで水洗され
る。さらに脱水することが望ましい。脱水は、水の溶解
性の少ない有機溶剤であれは、水分分離管を用い有機溶
剤の共沸下で行なえばよい。得られたフルオロシリコ−
ン樹脂は、若干の残存シラノ−ル基を含んでいる。かか
るフルオロシリコ−ン樹脂は、ケイ素原子に結合した水
酸基の含有量が、通常、0.01〜10重量%であり、
好ましくは0.05〜5重量%である。
【0011】本発明に使用される(ロ)成分の1分子中に
2個以上のカルボキシル基と2個以上のフッ素原子を有
するフッ素化合物は、(イ)成分中のエポキシ基と反応し
て硬化物を与えるための架橋剤である。(ロ)成分中のカ
ルボキシル基は、これが(イ)成分中のエポキシ基と反応
して架橋構造体となるためには、1分子中に2個以上存
在することが必要である。また、フッ素原子は、(ロ)成
分が(イ)成分と相溶するために、1分子中に2個以上存
在することが必要である。尚、一般にエポキシ樹脂の硬
化剤として公知とされるカルボキシル基を有する化合物
は、本発明の(イ)成分のフルオロシリコーン樹脂とは、
相溶しないため十分な硬化性を与えないし、あるいは、
硬化皮膜が白濁する。(ロ)成分の具体例としては、テト
ラフルオロテレフタル酸[C64(COOH)2]、テ
トラフルオロフタル酸[C64(COOH)2]、テト
ラフルオロコハク酸[HOOC−C24−COOH]、
オクタフルオロアジピン酸[HOOC−C48−COO
H]およびこれらの無水物が挙げられる。また、(ロ)成
分は、その分子内に2個以上のカルボキシル基を有し、
かつ、2個以上のフッ素原子を有するものであれば、シ
ロキサン化合物であってもよい。(ロ)成分の配合量は、
(イ)成分100重量部に対して、1〜50重量部の範囲
内であり、特には(イ)成分のエポキシ基の量と、(ロ)成
分中のカルボキシル基の含有量が、等量に近い範囲で、
十分硬化するのに必要な量が選択される。
【0012】本発明の組成物は、上記のような(イ)成分
と(ロ)成分を均一に混合することによって容易に製造す
ることができる。本発明の硬化性フルオロシリコーン樹
脂組成物の使用に際しては、有機溶剤により希釈した状
態で使用することが好ましい。ここで使用可能な有機溶
剤としては、ジエチルエ−テル,テトラヒドロフラン等
のエ−テル類;メチルイソブチルケトン等のケトン類;
1,1,1−トリクロロエタン,ジクロロエタン,α,α,
α−トリフルオロトルエン,ヘキサフルオロキシレン,
1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン
化炭化水素;CHCl2CF3(HCFC123)、CH
3CCl2F(HCFC141b)のようなHCFC系溶
媒等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。希釈率は作業性によって任意に決められる。
【0013】また、本発明組成物の各種基材に対する密
着性をさらに向上させる目的で、本発明組成物に各種の
シランカップリング剤を添加することは、本発明の目的
を損わない限り差し支えない。このシランカップリング
剤の添加量は、本発明組成物に対して 0.01〜10重
量%程度である。
【0014】本発明の硬化性フルオロシリコ−ン樹脂組
成物は、室温で各種基材に塗布し、風乾することにより
硬化することが可能であるが、加熱することにより硬化
させることが有利である。この加熱温度は、任意である
が、通常、50℃〜250℃の範囲で選択される。
【0015】以上のような本発明の組成物は、硬化後に
撥水性、撥油性および疎油性に優れ、加えて、防汚性、
耐熱性、耐候性、耐薬品性にも優れた硬化皮膜を形成す
るという特性を有するので、かかる特性が要求される各
種用途に使用される。例えば、水滴、雪、氷などの付着
防止、防汚コ−ティング、剥離あるいは離型用コ−ティ
ング等として有用である。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例にて説明する。実施例
中、部とあるのは重量部を意味し、Meはメチル基を意
味する。硬化皮膜の撥水性の評価は、水の接触角を測定
した。また、撥油性の評価は、n−ヘキサデカンの接触
角を測定した。
【0017】
【実施例1】フラスコに、式C49CH2CH2Si(O
Me)3で示されるオルガノシラン14.7g、3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン2.4gおよびテ
トラ−n−ブチル−チタネート0.03gを入れ、続い
て、室温で攪拌しながら水1.8gとメタノール10g
の混合液を、滴下した。滴下終了後、さらに一晩撹拌を
続けた。次いで、減圧下でメタノールを除去した。得ら
れた反応生成物は、室温で液状のフルオロシリコ−ン樹
脂であった。このフルオロシリコーン樹脂14gをテト
ラヒドロフラン16gに溶解させた。ついで、オクタフ
ルオロアジピン酸1.5gを加え混合して硬化性フルオ
ロシリコーン樹脂組成物を調製した。この液をアルミ板
上に塗布し、150℃で1時間加熱処理して透明な硬化
皮膜を得た。この硬化皮膜の硬度はエンピツ硬度で2H
であった。この硬化皮膜について、水およびnーヘキサ
デカンに対する接触角を測定した。この測定は、協和界
面化学(株)製の接触角計を用いて液滴法によって行
い、10個の液滴について測定した測定値の平均値を接
触角とした。その結果、水に対する接触角は、115度
であり、n−ヘキサデカンに対する接触角は75度であ
った。
【0018】
【実施例2】フラスコに、式C49CH2CH2Si(O
Me)316.6gで示されるオルガノシラン、メチルト
リメトキシシラン1g、3−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン1.2gおよびテトラ−n−ブチル-チタ
ネート0.03gを入れ、続いて、室温で攪拌しながら
水3.5gとメタノール10gの混合液を、滴下した。
滴下終了後、さらに一晩撹拌を続けた。次いで、減圧下
でメタノールを除去した。得られた反応生成物は、室温
で液状のフルオロシリコ−ン樹脂であった。このフルオ
ロシリコーン樹脂14gをテトラヒドロフラン16gに
溶解させた。ついで、オクタフルオロフタル酸0.6g
を加え混合して硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物を
調製した。この液をアルミ板上に塗布し、150℃で1
時間加熱処理して透明な硬化皮膜を得た。この硬化皮膜
の硬度はエンピツ硬度で2Hであった。この硬化皮膜に
ついて、接触角を測定した。その結果、水に対する接触
角は、119度であり、n−ヘキサデカンに対する接触
角は73度であった。
【0019】
【実施例3】フラスコに、式C49CH2CH2Si(O
Me)3で示されるオルガノシラン14.7g、テトラメ
トキシシラン1g、2ー(3、4ーエポキシシクロヘキ
シルエチルトリメトキシシラン2.5gおよびテトラ−
n−ブチル-チタネート0.03gを入れ、続いて、室温
で攪拌しながら水1.8gとメタノール10gの混合液
を、滴下した。滴下終了後、さらに一晩撹拌を続けた。
次いで、減圧下でメタノールを除去した。得られた反応
生成物は、室温で液状のフルオロシリコ−ン樹脂であっ
た。このフルオロシリコーン樹脂14gをテトラヒドロ
フラン16gに溶解させた。ついで、オクタフルオロア
ジピン酸1.5gを加え混合して硬化性フルオロシリコ
ーン樹脂組成物を調製した。この液をアルミ板上に塗布
し、150℃で1時間加熱処理して透明な硬化皮膜を得
た。この硬化皮膜の硬度はエンピツ硬度で3Hであっ
た。この硬化皮膜について、接触角を測定した。この測
定は、協和界面化学(株)製の接触角計を用いて液滴法
によって行い、10個の液滴について測定した平均値を
接触角とした。その結果、水に対する接触角は、118
度であり、n−ヘキサデカンに対する接触角は69度で
あった。
【0020】
【発明の効果】本発明の硬化性フルオロシリコ−ン樹脂
は(イ)成分と(ロ)成分からなり、特に(イ)成分の特殊な
フルオロシリコーン樹脂を主剤としているので、硬化後
は、撥水性、撥油性に優れた硬化皮膜を形成するという
特徴を有する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、 (イ)一般式(A)R−CH2CH2SiX3(式中、Rは炭
素原子数4〜15のパーフルオロアルキル基、Xは加水
分解性基である。)で示されるパーフルオロアルキル基
含有オルガノシラン50〜95モル%と一般式(B)R1
nSiX4-n(式中、R1は水素原子または炭素原子数1
〜15の一価炭化水素基、Xは前記と同じ、nは0,
1,2または3である。)で示されるオルガノシラン0
〜50モル%と一般式(C)ZwSiX4-w(式中、Zは
エポキシ基を有する一価有機基、Xは前記と同じ、wは
1,2または3である。)で示されるオルガノシラン5
〜50モル%とからなる混合物を共加水分解物させてな
るフルオロシリコーン樹脂100重量部および (ロ)1分子中に2個以上のカルボキシル基と2個以上の
フッ素原子を有するフッ素化合物1〜50重量部からな
る、硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明で使用される(B)成分のオルガノシ
ランは、一般式(B)R1nSiX4-nで示されるものであ
って、式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜15
の一価炭化水素基、Xは上記と同じ加水分解性基であ
り、nは0,1,2または3である。1としては、メ
チル基,エチル基,ブチル基,2−エチルヘキシル基,
ドデシル基などのアルキル基;ビニル基,アリル基,ヘ
キサヂエニル基などのアルケニル基;シクロペンチル
基,シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;シクロ
ペンテニル基,シクロヘキセニル基などのシクロアルケ
ニル基;フェニル基,ナフチル基などのアリール基;ベ
ンジル基,フェニルエチル基,キシリル基などのアラル
キル基;トリル基,ジメチルフェニル基などのアルカリ
ル基;クロロメチル基,クロロプロピル基などのハロゲ
ン化炭化水素基;3,3,3−トリフルオロプロピル基な
どが挙げられる。好適な例としては、メチル基およびビ
ニル基である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明に使用される(イ)成分のフルオロシ
リコ−ン樹脂は、次のような方法によって製造される。
即ち、(A)成分〜(C)成分からなるオルガノシラン混合
物を、有機溶剤と水の存在下で共加水分解し、次いで、
得られたフルオロシリコーン樹脂の溶液を水洗,中和,
脱水することによって製造される。ここで、共加水分解
する方法としては、例えば、これらの混合物を有機溶剤
の溶液とし、この溶液を水中に撹拌しながら滴下する方
法、あるいは、その有機溶剤の溶液中に、撹拌しながら
水を滴下する方法がある。この共加水分解物を製造する
に際しては、この共加水分解は縮合反応促進触媒の存在
下で行うことが好ましい。縮合反応促進触媒としては、
一般にシラノール基の脱水縮合に用いられるものが有効
である。具体的には、テトラ−n−ブチル-チタネート
のようなテトラアルキルチタネート,ジアルキルチタネ
ートの錯塩,オルガノシロキシチタネート,ジブチル錫
アセテート,ジブチル錫ラウレート,ジブチル錫ジオク
トエート,オクトエ酸第1錫,ナフテン酸第1錫,オレ
イン酸第1錫,イソ酪酸第1錫,リノール酸第1錫,ス
テアリン酸第1錫,ベンゾール酸第1錫,ナフトエ酸第
1錫,ラウリン酸第1錫,オルト−チム酸第1錫,β−
ベンゾイルプロピオン酸第1錫,クロトン酸第1錫,ト
ロバ酸第1錫,P−ブロモ安息香酸第1錫,パルミトオ
レイン酸第1錫,桂皮酸第1錫およびフェニル酢酸の第
1錫塩等のカルボン酸の錫塩,これらカルボン酸の鉄
塩,マンガン塩もしくはコバルト塩等が挙げられる。こ
れらの縮合反応促進触媒は、各オルガノシランの加水分
解性基の種類に応じて適合したものを選択して使用する
のが好ましい。有機溶剤は、上記(A)成分〜(C)成分の
混合物、さらに、生成するフルオロシリコ−ン樹脂を溶
解するものが好ましい。かかる有機溶剤を例示すると、
ジエチルエ−テル,テトラヒドロフラン等のエ−テル
類,アセトン,メチルイソブチルケトン等のケトン類、
1,1,1−トリクロロエタン,ジクロロエタン,α,α,
α−トリフルオロトルエン,ヘキサフルオロキシレン,
1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン
化炭化水素、CHCl2CF3(HCFC123)、CH
3CCl2F(HCFC141b)のようなHCFC系溶
媒等が挙げられる。有機溶剤中のフルオロシリコーン樹
脂の濃度は、作業性によって任意に決められるが、通
常、得られるフルオロシリコーン樹脂の有機溶剤中の濃
度が、10〜80重量%になるように調製される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【実施例2】フラスコに、式C49CH2CH2Si(O
Me)316.6gで示されるオルガノシラン、メチルト
リメトキシシラン1g、3−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン1.2gおよびテトラ−n−ブチル-チタ
ネート0.03gを入れ、続いて、室温で攪拌しながら
水3.5gとメタノール10gの混合液を、滴下した。
滴下終了後、さらに一晩撹拌を続けた。次いで、減圧下
でメタノールを除去した。得られた反応生成物は、室温
で液状のフルオロシリコ−ン樹脂であった。このフルオ
ロシリコーン樹脂14gをテトラヒドロフラン16gに
溶解させた。ついで、テトラフルオロフタル酸0.6g
を加え混合して硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物を
調製した。この液をアルミ板上に塗布し、150℃で1
時間加熱処理して透明な硬化皮膜を得た。この硬化皮膜
の硬度はエンピツ硬度で2Hであった。この硬化皮膜に
ついて、接触角を測定した。その結果、水に対する接触
角は、119度であり、n−ヘキサデカンに対する接触
角は73度であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)一般式(A)R−CH2CH2SiX3
    (式中、Rは炭素原子数4〜15のパーフルオロアルキ
    ル基、Xは加水分解性基である。)で示されるパーフル
    オロアルキル基含有オルガノシラン50〜95モル%と
    一般式(B)R1nSiX4-n(式中、R1は水素原子また
    は炭素原子数4〜15の一価炭化水素基、Xは前記と同
    じ、nは0,1,2または3である。)で示されるオル
    ガノシラン0〜50モル%と一般式(C)ZwSiX4-w
    (式中、Zはエポキシ基を有する一価有機基、Xは前記
    と同じ、wは1,2または3である。)で示されるオル
    ガノシラン5〜50モル%とからなる混合物を共加水分
    解物させてなるフルオロシリコーン樹脂100重量部お
    よび (ロ)1分子中に2個以上のカルボキシル基と2個以上の
    フッ素原子を有するフッ素化合物1〜50重量部からな
    る、硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物。
JP13421492A 1992-04-27 1992-04-27 硬化性フルオロシリコーン樹脂組成物 Pending JPH05302034A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011201034A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Shin Etsu Polymer Co Ltd 離型用フィルム
JP2011201035A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Shin Etsu Polymer Co Ltd 離型用フィルム
JP2011201033A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Shin Etsu Polymer Co Ltd 離型用フィルム

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