JPH05301700A

JPH05301700A - 荷役車両におけるサイドシフタ脱落防止装置

Info

Publication number: JPH05301700A
Application number: JP11031392A
Authority: JP
Inventors: Masataka Sakata; 昌隆坂田
Original assignee: Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Current assignee: Toyota Industries Corp
Priority date: 1992-04-28
Filing date: 1992-04-28
Publication date: 1993-11-16
Anticipated expiration: 2014-11-10
Also published as: JP2976690B2

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単に製造し、簡単に組み付けることができ
る荷役車両におけるサイドシフタ脱落防止装置を提供す
る。【構成】リフトブラケット組立体と、フォークが取り
付けられる上部及び下部フィンガバー４ａ、４ｂとを有
する荷役車両において、リフトブラケット組立体と上部
及び下部フィンガバーとの間に介在するサイドシフタの
脱落防止装置１０は、アッパフック７ａに取り付けられ
た取付部１０ａと、該取付部から垂下する腕部１０ｂ
と、該腕部に設けられアッパプレート１ａを下方から覆
う脱落防止部１０ｃとから単一構造に形成されている。
また、脱落防止装置は、アッパフックを上方から覆う第
１脱落防止部と、ロアフックを下方から覆う第２脱落防
止部と、該第１、第２脱落防止部を接続する腕部に形成
され、リフトブラケット組立体に取り付けられる取付部
とから形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、サイドシフトフォーク
のような荷役車両に関し、特にそのフォークのようなア
ッチメントを左右にシフトさせるサイドシフタの脱落防
止装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、フォークリフトは、車体の前端
にある荷物積載用のフォークと、該フォーク昇降用のマ
ストとを備えている。フォークは、リフトブラケット組
立体に溶接により固定された上部及び下部フィンガバー
に係止され支持されている。リフトブラケット組立体
は、ローラ及びチェンを含む周知の機構により、マスト
に沿って昇降自在に支持されていて、上記チェンを駆動
することにより、上部及び下部フィンガバー並びにフォ
ークと一体に昇降する。また、リフトブラケット組立体
には、フォーク上の荷物を背後から支える格子状のバッ
クレストがネジもしくはボルトにより取り付けられてい
る。

【０００３】このようなフォークリフトの一種として、
リフトブラケット組立体から独立して、フォークを左右
に移動もしくはシフトさせることができれば、車体の切
り返しを行うことなく荷物の正確な位置決めが可能とな
るため、フォークとリフトブラケット組立体との間にサ
イドシフタと称する機構が随意的に設けられているサイ
ドシフトフォークがある。

【０００４】図５は、かかるサイドシフタの原理を分解
図で示すもので、同サイドシフタ機構は、破線で示した
リフトブラケット組立体１側に取り付けられるシフトシ
リンダ２と、フォーク３従って上部及び下部フィンガバ
ー４ａ、４ｂ側に取り付けられるピストンロッド５とを
備えている。必要に応じてシフトシリンダ２を作動する
ことにより、フォーク３はリフトブラケット組立体１に
関して横方向にシフトし、所期の目的を奏するようにな
っている。この場合、フォーク３と共にバックレスト６
もシフトする必要があるため、バックレスト６は、リフ
トブラケット組立体１ではなく上部及び下部フィンガバ
ー４ａ、４ｂの側端に図示のように固定される。

【０００５】次に、図６は、上述した図５に示したリフ
トブラケット組立体１、上部及び下部フィンガバー４
ａ、４ｂ、サイドシフタ並びにフォーク３を一体構造物
として組み立てた状態で縦断面で示す図（バックレスト
６は図示を省略）である。

【０００６】図６において、リフトブラケット組立体１
は、それぞれ頂部及び底部に係合用突起１ａ"、１ｂ"を
有するアッパ及びロアプレート１ａ、１ｂを含んでお
り、フォーク３には、接続リブ４ｃにより結合された前
述の上部及び下部フィンガバー４ａ、４ｂが取り付けら
れている。後述するサイドシフタを有するフォークリフ
トでは、前述のように、バックレスト６は上部及び下部
フィンガバー４ａ、４ｂに装着されるので、その側端の
各々にはそれぞれ２個(合計８個）のねじ穴４ａ'及び４
ｂ’が形成されている。また、リフトブラケット組立体
１は、一般に、標準フォークリフト即ちサイドシフタを
有しないフォークリフトとの共用部品であるため、同リ
フトブラケット組立体１のアッパ及びロアプレート１
ａ、１ｂの各側端にも、実際には使用されていないが、
バックレスト６を装着するためのねじ穴１ａ'，１ｂ'が
合計８個形成されている。

【０００７】さて、サイドシフタは、前述したシフトシ
リンダ２と、接続リブ４ｃに係合するピストンロッド５
とに加えて、上部フィンガバー４ａに固着された逆Ｌ字
形のアッパフック７ａと、下部フィンガバー４ｂに固着
されたＬ字形のロアフック７ｂとを含み、該アッパ及び
ロアフック７ａ、７ｂがリフトブラケット組立体１のア
ッパ及びロアプレート１ａ、１ｂの突起１ａ"、１ｂ"に
上下から滑動自在に係合している。アッパフック７ａと
アッパプレート１ａとの間及びロアフック７ｂとロアプ
レート１ｂとの間には、図示の位置にライナー８ａ、８
ｂが介挿されている。シフトシリンダ２の作動により、
フォーク３は、リフトブラケット組立体１に関して横方
向もしくは車体の幅方向に移動もしくはシフトする。

【０００８】サイドシフトフォークに荷重を積むと、特
に偏荷重がかかった場合、ロアフック７ｂの先端部にロ
アプレート１ｂの突起１ｂ”が当接して、当接部の摩耗
が徐々に進み、サイドシフタに望ましくないがたつきが
生じたり、最悪の場合にはサイドシフタが脱落する危険
がある。そのため、上部フィンガバー４ａとアッパプレ
ート１ａとの間には、互いに係合する１対のフック状も
しくはＬ字状部材９ａ、９ｂからなる脱落防止装置９が
溶接により設けられている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の脱落防
止装置９の構成では、非常に肉厚で頑丈な各フック状部
材を得るために、板材料を溶断し、それをフライス
により機械加工してから、仕上げる、という工程が必
要であり、しかも、その後フック状部材を正しい箇所
に位置決めして、上部フィンガバー又はアッパプレー
トに溶接し、溶接部の仕上げを行う、という様々な工
程が必要であり、製造コストも高く、生産性も低かっ
た。

【００１０】従って、本発明の目的は、簡単に製造し、
簡単に組み付けることができる荷役車両におけるサイド
シフタ脱落防止装置を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上述の
目的は、アッパプレート及びロアプレートを有するリフ
トブラケット組立体と、アタッチメントが取り付けられ
る上部及び下部フィンガバーとを有する荷役車両におい
て、２つの態様で実現される。第１の態様においては、
リフトブラケット組立体と上部及び下部フィンガバーと
の間に介在するアッパ及びロアフックを有するサイドシ
フタの脱落防止装置は、アッパフックに取り付けられた
取付部と、該取付部から垂下する腕部と、該腕部に設け
られアッパプレートを下方から覆う脱落防止部とから単
一構造に形成されている。

【００１２】また、第２の態様においては、脱落防止装
置は、アッパフックを上方から覆う第１脱落防止部と、
ロアフックを下方から覆う第２脱落防止部と、該第１、
第２脱落防止部を接続する腕部に形成され、リフトブラ
ケット組立体に取り付けられる取付部とから単一構造に
形成されている。この取付部には、アッパプレート及び
ロアプレートの各側端に形成されたバックレスト装着用
のネジ穴と同一間隔で取付用の穴を形成すると好適であ
る。

【００１３】

【作用】第１の態様では、摩耗が生じてサイドシフタが
脱落しそうになる場合、上方への脱落もしくは抜けも下
方への脱落も、アッパプレートの底部を下方から覆う脱
落防止部で阻止され、第２の態様では、上方への脱落
は、アッパフックを上方から覆う第１脱落防止部により
阻止され、下方への脱落は、ロアフックを下方から覆う
第２脱落防止部により阻止される。

【００１４】

【実施例】次に、本発明の好適な実施例について添付図
面を参照して詳細に説明するが、図中、同一符号は同一
又は対応部分を示すものとする。

【００１５】第１実施例図１は、本発明の第１実施例に係るサイドシフタ脱落防
止装置１０を備えたサイドシフトフォークの要部を示し
ている。図１において、従来と同様に、リフトブラケッ
ト組立体１は、それぞれ頂部及び底部に係合用突起１
ａ"、１ｂ"を有するアッパ及びロアプレート１ａ、１ｂ
を含んでおり、フォーク（図示せず）には、接続リブ４
ｃにより結合された上部及び下部フィンガバー４ａ、４
ｂが取り付けられている。サイドシフタを有するフォー
クリフトでは、バックレスト６は上部及び下部フィンガ
バー４ａ、４ｂに装着されるので、その側端の各々には
それぞれ２個(合計８個）のねじ穴４ａ'及び４ｂ’が形
成されている。また、リフトブラケット組立体１は、一
般に、標準フォークリフト即ちサイドシフタを有しない
フォークリフトとの共用部品であるため、同リフトブラ
ケット組立体１のアッパ及びロアプレート１ａ、１ｂの
各側端にも、本来はバックレスト６を装着するためのね
じ穴１ａ'，１ｂ'が合計８個形成されている。

【００１６】サイドシフタは、図５及び図６の従来例と
同様に、同図に関連して説明した前述のシフトシリンダ
及びピストンロッドに加えて、上部フィンガバー４ａに
実施例では溶接により固着された逆Ｌ字形のアッパフッ
ク７ａと、同様に溶接により下部フィンガバー４ｂに固
着されたＬ字形のロアフック７ｂとを含み、該アッパ及
びロアフック７ａ、７ｂがリフトブラケット組立体１の
アッパ及びロアプレート１ａ、１ｂの突起１ａ"、１ｂ"
に上下から滑動自在に係合している。アッパフック７ａ
とアッパプレート１ａとの間及びロアフック７ｂとロア
プレート１ｂとの間には、図示の位置に適宜の材料から
なるライナー８ａ、８ｂが介挿され、また、シム８ｃも
設けられている。

【００１７】本発明によるサイドシフタの脱落防止装置
１０は、第１実施例によると、図１及び図２に示すよう
に、鉄板のプレス加工により形成しうる単品構造となっ
ている。即ち、同脱落防止装置１０は、帯状の矩形板材
（図示せず）をプレス加工により屈曲させて、アッパフ
ック７ａに取り付けられる上部取付部１０ａと、この取
付部１０ａから垂下しアッパフック７ａ及びアッパプレ
ート１ａに沿って延びる腕部１０ｂと、該腕部１０ｂの
先端に一体的に形成された横Ｌ字形の脱落防止部１０ｃ
とからなっている。

【００１８】取付部１０ａは、実施例では板部材１１を
介してボルト（図示せず）によりアッパフック７ａに取
り付けられているが、勿論、板部材１１を介在すること
なく直接アッパフック７ａに螺着させてもよい。また、
脱落防止部１０ｃは、アッパプレート１ａの底部を下方
から覆って、サイドシフタの上方もしくは下方への脱落
を防止している。

【００１９】上述した脱落防止装置１０は、サイドシフ
タの移動時に同脱落防止装置１０がアッパプレート１ａ
から外れた位置に移動しないように、サイドシフタの中
央部即ちアッパフック７ａの中央部に設けるのが好まし
い。しかし、脱落防止装置１０を左右１個づつ設けてお
けば、片方がアッパプレート１ａから外れても、他の部
材に干渉しない限り、同様の作用効果を奏しうる。

【００２０】第２実施例本発明は、上述の第１実施例に限定されるものではな
く、当業者にとって容易に改変もしくは変形しうるもの
は、それが特許請求の範囲に含まれる限り、本発明の範
囲内に入る。例えば、第１実施例では、アッパフック７
ａ及びアッパプレート１ａを包む１個の脱落防止装置１
０をサイドシフタのほぼ中央に設けていたが、図３の脱
落防止装置２０のように、アッパフック７ａから垂下し
てアッパ及びロアプレート１ａ、１ｂに沿って延びロア
フック７ｂを下から包むようにプレス加工により構成し
てもよい。

【００２１】即ち、図３及び図４において、第２実施例
の脱落防止装置２０は、アッパフック７ａを上方から覆
う第１脱落防止部２０ａと、同脱落防止部２０ａから９
０°の角度で下方に湾曲してアッパ及びロアプレート１
ａ、１ｂに沿って下方に垂下する腕部２０ｂと、該腕部
２０ｂの下端に一体的に形成されロアフック７ｂを下方
から覆う第２脱落防止部２０ｃと、腕部２０ｂの側縁部
に一体的に形成された取付部２０ｄとからなっている。

【００２２】取付部２０ｄには、バックレスト（図５参
照）を装着するためにアッパ及びロアプレート１ａ、１
ｂの各端にそれぞれ２個づつ形成されたねじ穴１ａ'、
１ｂ'と同一の間隔で丸穴もしくはねじ穴２０ｄ”が形
成されている。脱落防止装置２０は、これ等のねじ穴２
０ｄ”をリフトブラケット組立体に形成された対応する
ねじ穴１ａ'、１ｂ'に整合させてボルト（図示せず）に
より螺合することによって、リフトブラケット組立体に
固定される。

【００２３】図３から了解されるように、サイドシフタ
の上方への脱落は第１脱落防止部２０ａにより阻止さ
れ、下方への脱落は第２脱落防止部２０ｃにより阻止さ
れる。尚、第２実施例では、バックレスト用のねじ穴を
利用して脱落防止装置２０を取り付けたが、勿論、リフ
トブラケット組立体に別にねじ穴を形成し、そこにボル
トを螺合させてもよい。この場合、脱落防止装置２０の
装着位置がアッパ及びロアプレートの端部に限定される
ことはない。

【００２４】

【発明の効果】本発明によれば、脱落防止装置は単品構
造となるため、工数が減少して、製造コストが低減し、
生産性も良くなる。また、従来のものは、上部フィンガ
バーとアッパプレートとの間においてそれ等に別個に取
り付けられる２部品から構成されていたので、位置的に
掃除が困難であり、塵芥等の付着により機能に悪影響を
受けることが懸念されたが、本発明のものは、単品構造
であり、そのため各部が比較的に外部から接近しやすい
位置に配設されるので、掃除、保守等が容易になる。

【００２５】また、リフトブラケット組立体のアッパ及
びロアプレートに形成されたバックレスト装着用のねじ
穴を利用して脱落防止装置をリフトブラケット組立体に
取り付ければ、取り付けのためのねじ穴を形成する必要
がないので、更に製造コストが低減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による脱落防止装置の第１実施例を示す
フォークリフト要部の概略側面図。

【図２】（ａ）は第１実施例の脱落防止装置が取り付け
られるアッパフックの斜視図、（ｂ）は脱落防止装置自
体の斜視図。

【図３】本発明による脱落防止装置の第２実施例を示す
フォークリフト要部の概略側面図。

【図４】第２実施例の脱落防止装置の斜視図。

【図５】サイドシフタの概要を示す分解斜視図。

【図６】従来の脱落防止装置を示すため、リフトブラケ
ット組立体、上部及び下部フィンガバー、サイドシフタ
並びにフォークを一体構造物として組み立てた状態の縦
断面図。

【符号の説明】

１リフトブラケット組立体１ａアッパプレート１ａ’ ねじ穴１ｂロアプレート１ｂ’ ねじ穴２シフトシリンダ３フォーク４ａ上部フィンガバー４ｂ下部フィンガバー５ピストンロッド６バックレスト７ａアッパフック７ｂロアフック１０脱落防止装置１０ａ取付部１０ｂ腕部１０ｃ脱落防止部２０脱落防止部装置２０ａ第１脱落防止部２０ｂ腕部２０ｃ第２脱落防止部２０ｄ取付部２０ｄ”ねじ穴

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】アッパプレート及びロアプレートを有す
るリフトブラケット組立体と、アタッチメントが取り付
けられる上部及び下部フィンガバーとを有する荷役車両
において、前記リフトブラケット組立体と上部及び下部
フィンガバーとの間に介在するアッパ及びロアフックを
有するサイドシフタの脱落防止装置であって、前記アッ
パフックに取り付けられた取付部と、該取付部から垂下
する腕部と、該腕部に設けられ前記アッパプレートを下
方から覆う脱落防止部とから単一構造に形成されてい
る、荷役車両におけるサイドシフタ脱落防止装置。
【請求項２】アッパプレート及びロアプレートを有す
るリフトブラケット組立体と、アタッチメントが取り付
けられる上部及び下部フィンガバーとを有する荷役車両
において、前記リフトブラケット組立体と上部及び下部
フィンガバーとの間に介在するアッパ及びロアフックを
有するサイドシフタの脱落防止装置であって、前記アッ
パフックを上方から覆う第１脱落防止部と、前記ロアフ
ックを下方から覆う第２脱落防止部と、該第１、第２脱
落防止部を接続する腕部に形成され、前記リフトブラケ
ット組立体に取り付けられる取付部とから単一構造に形
成されている、荷役車両におけるサイドシフタ脱落防止
装置。
【請求項３】前記取付部には、前記アッパプレート及
びロアプレートの各側端に形成されたバックレスト装着
用のネジ穴と同一間隔で取付用の穴が形成されている、
請求項２に記載の荷役車両におけるサイドシフタ脱落防
止装置。