JPH0530079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本考案は、首振自在な作業台と旋回自在な吊り
上げ装置を備えた高所作業車の吊り上げ装置に関
するものである。

(2) 従来の技術 ブームの先端に作業台と吊り上げ装置とを備え
た高所作業車は、例えば実開昭61−197100号公報
に記載されているように従来より公知である。

(3) 考案が解決しようとする問題点 しかし、従来の高所作業車は、作業台に備えた
制御装置と吊り上げ装置のウインチを駆動する油
圧モータとを接続する油圧ホースを、吊り上げ装
置及び作業台に沿つて配設しているため、吊り上
げ装置を旋回させたり、あるいは作業台を首振り
させることにより制御装置と油圧モータの距離が
大きく変化してしまい、吊り上げ装置の旋回位置
によつては油圧ホースが外方に大きく突出して障
害物に引掛かつたり、油圧ホースに無理な張力が
かかつてしまうという問題があつた。

(4) 問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題点を解決するために、ブ
ームの先端に常に鉛直方向に保持されるポストを
枢着し、このポストに首振自在に作業台が取付け
られ、ポストの上部には上端に吊り上げ装置が取
付けられた吊り上げポストが旋回自在に嵌入され
た高所作業車において、上面が開口した中空なポ
ストの側面に開口部を設け、作業台に設けられた
操作装置と吊り上げ装置の駆動装置とを接続する
油圧配管あるいはケーブルをポストの側面に設け
た開口部よりポスト内へ入れポストの上面開口へ
挿通して配設したものである。

(5) 作用 上記の構成により、高所作業車を使用して作業
を行うときに、吊り上げ装置を旋回させたり、作
業台を首振りさせても、作業台の操作装置と吊り
上げ装置の駆動装置を接続する油圧配管あるいは
ケーブルはポスト内を挿通してあるので、操作装
置と駆動装置の距離が大きく変化することはな
く、油圧配管あるいはケーブルが外方に大きく突
出したり、油圧配管あるいはケーブルに無理な張
力がかかることはない。

(6) 実施例 以下、図面により本考案の実施例について説明
する。

第２図に示すように、高所作業車は、車体１の
前後左右にそれぞれ備えられたアウトリガ２によ
り車体１が支持され、車体１上にはターンテーブ
ル３が旋回自在に載置され、ターンテーブル３に
は伸縮ブーム４の基部が枢支され、伸縮ブーム４
はターンテーブル３と伸縮ブーム４間に設けられ
た起伏シリンダ５により起伏するとともに内蔵さ
れた伸縮装置（図示せず）により伸縮し、伸縮ブ
ーム４の先端には常に鉛直方向に保持されるよう
にポスト６が枢着され、ポスト６には作業台７が
首振り自在に取付けられ、ポスト６の上部には上
端に吊り上げ装置９が取付けられた吊り上げポス
ト８が旋回自在に嵌入されている。

第１図は作業台及び吊り上げ装置の構成を示
し、伸縮ブーム４の先端に垂直方向に揺動可能に
上面が開口した中空なポスト６が枢着され、この
ポスト６の下端に固着したブラケツト１０と伸縮
ブーム４の先端との間には作業台７の水平状態を
保持する平衡保持シリンダ１１が取付けられ、ポ
スト６を常時その軸線を鉛直方向に姿勢制御す
る。ポスト６の外周には作業台支持ポスト１２が
回転自在に嵌入され、作業台支持ポスト１２の外
側面にはブラケツト１３を介して作業台７が固着
され、ポスト６の上部には上端に吊り上げ装置９
が取付けられた吊り上げポスト８が旋回自在に嵌
入され、吊り上げ装置９は、吊り上げポスト８上
端に揺動自在に枢支され油圧モータ１４により駆
動されるウインチ１５を備えたブラケツト１６
と、ブラケツト１６に挿入されて取付けられるサ
ブブーム１７と、ウインチ１５により巻取り繰出
されるロープ１８によりサブブーム１７先端に吊
り下げられたフツク１９とより構成される。吊り
上げポスト８には吊り上げポスト８の上面に開口
部を有する貫通孔２０が設けられ、中空なポスト
６の側面には開口部２１が設けられ、作業台７に
設けた操作装置である制御弁２２と吊り上げ装置
９のウインチ１５を駆動する油圧モータ１４とを
接続する油圧ホース２３がポスト６の開口部２１
及び吊り上げポスト８の貫通孔２０を挿通して配
設される。

上記の構成により、高所作業車を使用して作業
を行うときに、吊り上げ装置９をポスト６に対し
て旋回させたり、作業台７をポスト６に対して首
振りさせても、作業台７に設けた制御弁２２とウ
インチ１５を駆動する油圧モータ１４とを接続す
る油圧ホース２３がポスト６側面の開口部２１及
び吊り上げポスト８の貫通孔２０を挿通して配設
されているので、制御弁２２と油圧モータ１４と
の距離が大きく変化することがなくなり、油圧ホ
ース２３が外方に突出したり、油圧ホース２３に
無理な張力がかかることはない。

(7) 考案の効果 以上のように、本考案は、操作装置と吊り上げ
装置の駆動装置とを接続する油圧配管あるいはケ
ーブルをポストの側面に設けた開口部よりポスト
内へ入れポストの上面開口へ挿通して配設したの
で、作業台を首振りさせたり、あるいは吊り上げ
装置を旋回させても、操作装置と駆動装置との距
離が大きく変化することがなくなり、油圧配管あ
るいはケーブルが外方に突出して障害物に引掛か
つたり、油圧配管あるいはケーブルに無理な張力
がかかることのない高所作業車の吊り上げ装置が
提供される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は作業台
と吊り上げ装置の構成を示す一部断面図、第２図
は高所作業車の作業状態を示す側面図である。 ４……伸縮ブーム、６……ポスト、７……作業
台、８……吊り上げポスト、９……吊り上げ装
置、１４……油圧モータ、２１……開口部、２２
……制御弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブームの先端に常に鉛直方向に保持されるポス
   トを枢着し、このポストに首振自在に作業台が取
   付けられ、ポストの上部には上端に吊り上げ装置
   が取付けられた吊り上げポストが旋回自在に嵌入
   された高所作業車において、上面が開口した中空
   なポストの側面に開口部を設け、作業台に設けら
   れた操作装置と吊り上げ装置の駆動装置とを接続
   する油圧配管あるいはケーブルをポストの側面に
   設けた開口部よりポスト内へ入れポストの上面開
   口へ挿通して配設したことを特徴とする高所作業
   車の吊り上げ装置。