JPH075112Y2 - 移動式クレーンにおけるフックブロック格納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この案内は移動式クレーンのフックブロック格納装置に
関するものである。

（従来の技術） 移動式クレーンは、第４図に示す如く、車輌１の運転席
２後方のフレーム３上に旋回自在に搭載した旋回台４、
およびこの旋回台４に起伏自在に搭載した伸縮ブーム５
を備え、伸縮ブーム５と旋回台４の適所間に油圧シリン
ダと当該油圧シリンダを取り付けるために伸縮ブーム５
と旋回台４に配置したブラケットからなる起伏シリンダ
装置５′を配置し、伸縮ブーム５を起伏駆動可能に構成
すると共に、その走行移動時には前記伸縮ブーム５を車
輌１の前方へ向けて倒伏することで当該伸縮ブーム５を
車輌１の運転席２直後方のフレーム３上に立設したブー
ムレスト６にて支持するようになっている。

ところで、この種移動式クレーンには、伸縮ブーム５の
先端にワイヤーロープ７を介して巻上巻下自在に吊下し
たフックブロック８を載置固定するための固定装置９
を、前記ブームレスト６と施回台４間のフレーム３上で
あって、ブームレスト６にて支持された状態にある伸縮
ブーム５の下方位置に配設してあり、移動式クレーンの
走行移動時に前記フックブロック８を、この固定装置９
に固定するようにしている。フックブロック８を固定装
置９に固定し且つ伸縮ブーム５をブームレスト６上の倒
伏した移動式クレーンの走行移動状態では、伸縮ブーム
５先端とフックブロック８間のワイヤーロープ７の途中
は、ブームレスト６に設けたワイヤーガイド部によりガ
イドされるようになっている。

（従来技術の問題点） 上述の如く構成した従来の移動式クレーンにおけるフッ
クブロック格納装置は、フックブロック８の固定装置９
をブームレスト６にて支持された状態にある伸縮ブーム
５の下方位置に配設しているため、この固定装置９に載
置固定したフックブロック８とブームレスト６にて支持
された伸縮ブーム５あるいは伸縮ブーム５の起伏シリン
ダ装置５′が干渉しないだけの空間を、ブームレスト６
に支持された伸縮ブーム５の下側に確保する必要があ
る。近年、移動式クレーンが大型化しそれに伴いフック
ブロック８も大型化しており、このような移動式クレー
ンにおいて、上述の空間を確保しようとすると移動式ク
レーンの走行移動時の全高が高くなり、走行移動時の安
定性が損われるという問題があった。

本考案は、このような問題を解決するためになしたもの
である。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するため、本考案の移動式クレーンに
おけるフックブロック格納装置は、移動式クレーンの走
行移動時にフックブロック８を載置固定する固定装置９
を、ブームレスト６と旋回台４間の車輌１のフレーム３
上で特に、平面視においてブームレスト６に載置した伸
縮ブーム５の側方に位置する個所にし、かつ側面視にお
いて載置固定したフックブロックと前記起伏シリンダ装
置または伸縮ブームの一部とが重なるようにして伸縮ブ
ームを低く配置するようにすると共に、前記ブームレス
ト６には、当該ブームレスト６に載置された伸縮ブーム
５の下側に位置してワイヤーロープのガイド部を配設し
たのである。

（実施例） 以下本考案の実施例を第１図および第３図に基づいて説
明する。

本考案は、第４図に示し従来技術として説明したものに
比し、フックブロック８の固定装置９の取付位置が異な
るものであるから、この点を除き従来技術で用いた符号
はそのまゝ援用する。

第１図および第３図において、フックブロック８の固定
装置９は、ブームレスト６と旋回台４間の車輌１のフレ
ーム３上に配設されている。この配設位置は、平面視に
おいてブームレスト６に載置した伸縮ブーム５の側方に
位置する個所となっている。また、側面視において載置
固定したフックブロック８と前記起伏シリンダ装置５′
または伸縮ブーム５の一部とが重なるようにして伸縮ブ
ーム５を低く配置するようにしている。ブームレスト６
には、当該ブームレスト６に載置された伸縮ブーム５の
下側位置に位置してワイヤーロープ７のガイド部10を配
設している。このブームレスト６に設けたワイヤロープ
７のガイド部10は、フックブロック８を前記フック固定
装置９に固定した後、伸縮ブーム５をブームレスト６に
載置した際、伸縮ブーム５先端部とフックブロック８間
に張設されているワイヤーロープ７の途中をガイドする
ものである。第２図に示す如く、平面視においてワイヤ
ーロープ７は、ガイド部10によりその途中を屈曲される
ものである。

移動式クレーンを走行移動状態にする際には従来の移動
式クレーンと同様にすれば良いのであるが、本考案の移
動式クレーンにおけるフックブロックの格納装置は、フ
ックブロック８の固定装置９が、ブームレスト６と旋回
台４間の車輌１のフレーム３上で特に、平面視において
ブームレスト６に載置した伸縮ブーム５の側方に位置す
る個所に配設し、かつ側面視において載置固定したフッ
クブロックと前記起伏シリンダ装置５′または伸縮ブー
ムの一部とが重なるようにして伸縮ブームを低く配置す
るようにしているので、従来のもののように、ブームレ
スト６に載置した伸縮ブーム５の下方位置に、フックブ
ロック８を収容する空間を確保する必要がなく、大型の
フックブロック８を装着した場合であっても、これによ
り移動式クレーンの走行移動時における全高が高くなる
ということは完全に回避し得るものである。

（効果） 以上の如く構成し作用する本考案の移動式クレーンにお
けるフックブロックの格納装置は、極めて簡単な構成で
以って、従来の格納装置のもつ問題点、すなわちフック
ブロックの格納スペースの確保が走行移動状態における
移動式クレーンの全高を高くするという問題点を完全に
解消することができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の移動式クレーンにおけるフックブロッ
クの格納装置を実施した自走式クレーンの側面図、第２
図は第１図の平面図、第３図は第１図のＸ−Ｘ断面拡大
図、第４図は従来の移動式クレーンの側面図である。 3;フレーム、4;旋回台、5;伸縮ブーム、6;ブームレス
ト、7;ワイヤーロープ、8;フックブロック、9,固定装
置、10;ガイド部、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車輌の運転席後方のフレーム上に旋回自在
   に搭載した旋回台、およびこの旋回台に起伏自在に搭載
   した伸縮ブームを備え、伸縮ブームと旋回台の適所間に
   起伏シリンダ装置を配置し伸縮ブームを起伏駆動可能に
   構成すると共に、その走行移動時には前記伸縮ブームを
   車輌の前方へ向けて倒伏することで当該伸縮ブームを車
   輌の運転席直後方のフレーム上に立設したブームレスト
   にて支持するよう構成してなる移動式クレーンにおい
   て、移動式クレーンの走行移動時に前記伸縮ブームの先
   端にワイヤーロープを介して巻上巻下自在に吊下したフ
   ックブロックを載置固定する固定装置を、前記ブームレ
   ストと旋回台間の車輌のフレーム上で特に、平面視にお
   いてブームレストに載置した伸縮ブームの側方に位置す
   る個所に配設し、かつ側面視において載置固定したフッ
   クブロックと前記起伏シリンダ装置または伸縮ブームの
   一部とが重なるようにして伸縮ブームを低く配置するよ
   うにすると共に、前記ブームレストには、当該ブームレ
   ストに載置された伸縮ブームの下側に位置してワイヤー
   ロープのガイド部を配設してあることを特徴とする移動
   式クレーンにおけるフックブロック格納装置。