JPH05299036A - 陰極線管用パネル - Google Patents
陰極線管用パネルInfo
- Publication number
- JPH05299036A JPH05299036A JP4130106A JP13010692A JPH05299036A JP H05299036 A JPH05299036 A JP H05299036A JP 4130106 A JP4130106 A JP 4130106A JP 13010692 A JP13010692 A JP 13010692A JP H05299036 A JPH05299036 A JP H05299036A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- panel
- ray tube
- thin film
- film
- sno
- Prior art date
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- Pending
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- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な帯電防止性及び反射防止性を有すると
共に、優れた電磁波遮蔽性をも有する陰極線管用パネル
を提供することを目的とする。 【構成】 パネルガラス10の外表面には、300Åの
膜厚を有するSnO2 薄膜11が形成され、またその上
には1150Åの膜厚を有するSiO2 薄膜12が形成
されている。
共に、優れた電磁波遮蔽性をも有する陰極線管用パネル
を提供することを目的とする。 【構成】 パネルガラス10の外表面には、300Åの
膜厚を有するSnO2 薄膜11が形成され、またその上
には1150Åの膜厚を有するSiO2 薄膜12が形成
されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外表面に透明導電膜と
反射防止膜が形成されてなる陰極線管用パネルに関する
ものである。
反射防止膜が形成されてなる陰極線管用パネルに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、画像が写し出されるパネル
と、その背後を形成するファンネル及びネックから構成
され、通常、パネルの外表面には、透明導電膜が形成さ
れている。
と、その背後を形成するファンネル及びネックから構成
され、通常、パネルの外表面には、透明導電膜が形成さ
れている。
【0003】透明導電膜は、陰極線管の動作中、パネル
に高電圧が帯電することによって、人体等との間で放電
が発生したり、表面に埃が吸着して画像が低下するのを
防止する帯電防止作用と共に、陰極線管の内部回路から
発生する不要電磁波の漏洩によって、人体や他の機器に
悪影響を及ぼさないように電磁波を遮蔽する作用を有し
ている。
に高電圧が帯電することによって、人体等との間で放電
が発生したり、表面に埃が吸着して画像が低下するのを
防止する帯電防止作用と共に、陰極線管の内部回路から
発生する不要電磁波の漏洩によって、人体や他の機器に
悪影響を及ぼさないように電磁波を遮蔽する作用を有し
ている。
【0004】透明導電膜の材質としては、一般にSnO
2 やIn2 O3 が用いられているが、これらの材料は、
ガラスに比べて高い屈折率を有しているので、パネル外
表面に透明導電膜を形成すると、光の表面反射が強くな
って画像が見えにくくなるという問題が発生する。
2 やIn2 O3 が用いられているが、これらの材料は、
ガラスに比べて高い屈折率を有しているので、パネル外
表面に透明導電膜を形成すると、光の表面反射が強くな
って画像が見えにくくなるという問題が発生する。
【0005】そこでパネル表面に透明導電膜を形成した
後、さらにその上に反射防止膜を形成することによっ
て、光の表面反射をも抑える提案がなされ、具体的に
は、パネル外表面にSnO2 からなる透明導電膜をスピ
ンコート法によって形成した後、さらにその上にSiO
2 からなる反射防止膜をスピンコート法によって形成し
てなる陰極線管が提案されている。
後、さらにその上に反射防止膜を形成することによっ
て、光の表面反射をも抑える提案がなされ、具体的に
は、パネル外表面にSnO2 からなる透明導電膜をスピ
ンコート法によって形成した後、さらにその上にSiO
2 からなる反射防止膜をスピンコート法によって形成し
てなる陰極線管が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の陰極線管は、パ
ネル外表面にSnO2 からなる透明導電膜が形成されて
なるため、比較的良好な帯電防止性を有しているが、電
磁波を完全に遮蔽するには未だ不十分である。
ネル外表面にSnO2 からなる透明導電膜が形成されて
なるため、比較的良好な帯電防止性を有しているが、電
磁波を完全に遮蔽するには未だ不十分である。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、良好な帯電防止性及び反射防止性を有すると共
に、優れた電磁波遮蔽性をも有する陰極線管用パネルを
提供することを目的とするものである。
あり、良好な帯電防止性及び反射防止性を有すると共
に、優れた電磁波遮蔽性をも有する陰極線管用パネルを
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極線管用パネ
ルは、外表面にCVD法によって、200Å以上の膜厚
と、1×106 Ω以下の面抵抗(正方形当たりの抵抗
値)を有するSnO2 薄膜が形成され、その上にSnO
2 より低い屈折率の材料からなる薄膜が形成されてなる
ことを特徴とする。
ルは、外表面にCVD法によって、200Å以上の膜厚
と、1×106 Ω以下の面抵抗(正方形当たりの抵抗
値)を有するSnO2 薄膜が形成され、その上にSnO
2 より低い屈折率の材料からなる薄膜が形成されてなる
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明において、透明導電膜として用いられる
SnO2 薄膜は、2.0の屈折率(nd)を有し、In
2 O3 薄膜に比べて、安価で、性能が安定していること
を特徴とする。
SnO2 薄膜は、2.0の屈折率(nd)を有し、In
2 O3 薄膜に比べて、安価で、性能が安定していること
を特徴とする。
【0010】本発明において、このSnO2 薄膜をCV
D法によって形成する理由は、CVD法が他のコーティ
ング法に比べて安価で、大量生産に向いており、また透
明導電膜の帯電防止性と電磁波遮蔽性は、膜の電気抵抗
が小さいほど向上するが、SnO2 薄膜をCVD法によ
って形成すると、膜が細かい粒子の緻密構造となり、さ
らにこれを200Å以上の膜厚にすることによって、1
×106 以下の面抵抗を有する薄膜となり、特に優れた
電磁波遮蔽性が得られるためである。
D法によって形成する理由は、CVD法が他のコーティ
ング法に比べて安価で、大量生産に向いており、また透
明導電膜の帯電防止性と電磁波遮蔽性は、膜の電気抵抗
が小さいほど向上するが、SnO2 薄膜をCVD法によ
って形成すると、膜が細かい粒子の緻密構造となり、さ
らにこれを200Å以上の膜厚にすることによって、1
×106 以下の面抵抗を有する薄膜となり、特に優れた
電磁波遮蔽性が得られるためである。
【0011】さらにこの第一層目の薄膜を構成するSn
O2 には、帯電防止性を向上させる目的で、少量のSb
2 O3 を添加することが可能である。
O2 には、帯電防止性を向上させる目的で、少量のSb
2 O3 を添加することが可能である。
【0012】また本発明においてSnO2 より低い屈折
率の材料からなる薄膜は、反射防止膜として用いられ、
その材質としては、SiO2 、MgF2 、CaF2 、A
l2O3 等が使用可能であるが、コスト面や膜の強度を
考慮すると、SiO2 (屈折率1.46)を使用するの
が最も好ましく、その形成方法としては、スピンコート
法、ディップコート法、スプレーコート法のいずれかの
方法が適している。
率の材料からなる薄膜は、反射防止膜として用いられ、
その材質としては、SiO2 、MgF2 、CaF2 、A
l2O3 等が使用可能であるが、コスト面や膜の強度を
考慮すると、SiO2 (屈折率1.46)を使用するの
が最も好ましく、その形成方法としては、スピンコート
法、ディップコート法、スプレーコート法のいずれかの
方法が適している。
【0013】
【実施例】以下、本発明の陰極線管用パネルを実施例に
基づいて詳細に説明する。
基づいて詳細に説明する。
【0014】(実施例)図1は、本発明の陰極線管用パ
ネルの縦断面図であり、このパネルガラス10(屈折率
1.536)の外表面には、300Åの膜厚を有するS
nO2 薄膜11が形成され、またその上には1150Å
の膜厚を有するSiO2 薄膜12が形成されている。
ネルの縦断面図であり、このパネルガラス10(屈折率
1.536)の外表面には、300Åの膜厚を有するS
nO2 薄膜11が形成され、またその上には1150Å
の膜厚を有するSiO2 薄膜12が形成されている。
【0015】このパネルガラス10の外表面への各薄膜
の形成は、以下の方法によって行った。
の形成は、以下の方法によって行った。
【0016】まずパネルガラス10を歪点(約480
℃)まで加熱しておき、この外表面にジメチル二塩化錫
と塩化アンチモンの混合蒸気(Sb/Sn=1/10
0)を吹き付け、常圧のCVD法によって、Sbがドー
プされたSnO2 薄膜11を形成した。
℃)まで加熱しておき、この外表面にジメチル二塩化錫
と塩化アンチモンの混合蒸気(Sb/Sn=1/10
0)を吹き付け、常圧のCVD法によって、Sbがドー
プされたSnO2 薄膜11を形成した。
【0017】次いでこのSnO2 薄膜11を洗浄、乾燥
させた後、パネルガラス10を約40℃に予熱し、約1
00rpmの速さで回転させながら、その上にSiO2
含有アルコール溶液を滴下し、さらに自然乾燥させ、4
50℃で30分間焼成することによって、SiO2 薄膜
12を形成した。
させた後、パネルガラス10を約40℃に予熱し、約1
00rpmの速さで回転させながら、その上にSiO2
含有アルコール溶液を滴下し、さらに自然乾燥させ、4
50℃で30分間焼成することによって、SiO2 薄膜
12を形成した。
【0018】(比較例1)図1に示すようなパネルガラ
スを用意し、このパネルガラスを約40℃に予熱し、約
100rpmの速さで回転させながら、その上にエタノ
ールアンチモンドープ酸化錫のゾル液(Sb/Sn=1
/100)を滴下した後、自然乾燥させることによっ
て、795Åの膜厚を有し、SbがドープされたSnO
2 薄膜を形成した。
スを用意し、このパネルガラスを約40℃に予熱し、約
100rpmの速さで回転させながら、その上にエタノ
ールアンチモンドープ酸化錫のゾル液(Sb/Sn=1
/100)を滴下した後、自然乾燥させることによっ
て、795Åの膜厚を有し、SbがドープされたSnO
2 薄膜を形成した。
【0019】次いでパネルガラスを約40℃に予熱し、
約100rpmの速さで回転させながら、その上にSi
O2 含有アルコール溶液を滴下し、さらに自然乾燥さ
せ、450℃で30分間焼成することによって、899
Åの膜厚を有するSiO2 薄膜を形成した。
約100rpmの速さで回転させながら、その上にSi
O2 含有アルコール溶液を滴下し、さらに自然乾燥さ
せ、450℃で30分間焼成することによって、899
Åの膜厚を有するSiO2 薄膜を形成した。
【0020】(比較例2)図1に示すようなパネルガラ
スを用意し、このパネルガラス上に比較例1と同様の方
法でSnO2 膜を形成した。
スを用意し、このパネルガラス上に比較例1と同様の方
法でSnO2 膜を形成した。
【0021】こうして作製した各々の陰極線管用パネル
の反射率を測定し、その結果を図2に示した。
の反射率を測定し、その結果を図2に示した。
【0022】図2から明らかなように実施例と比較例1
の各パネルは、比較例2のパネルに比べて、全般に反射
率が低かった。
の各パネルは、比較例2のパネルに比べて、全般に反射
率が低かった。
【0023】また各陰極線管用パネルの面抵抗を測定し
たところ、実施例のパネルは、1×103 Ωの低い面抵
抗を有しており、優れた電磁波遮蔽性を有していた。一
方、比較例1と2のパネルの面抵抗は、各々5×109
Ω、1×109 Ωと高く、電磁波遮蔽性に劣っていた。
たところ、実施例のパネルは、1×103 Ωの低い面抵
抗を有しており、優れた電磁波遮蔽性を有していた。一
方、比較例1と2のパネルの面抵抗は、各々5×109
Ω、1×109 Ωと高く、電磁波遮蔽性に劣っていた。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によると、良好な帯
電防止性と反射防止性を有すると共に、優れた電磁波遮
蔽性をも有する陰極線管を得ることが可能である。
電防止性と反射防止性を有すると共に、優れた電磁波遮
蔽性をも有する陰極線管を得ることが可能である。
【図1】本発明の陰極線管用パネルの縦断面図である。
【図2】実施例と比較例の陰極線管用パネルの反射率を
示すグラフである。
示すグラフである。
10 パネルガラス 11 SnO2 膜 12 SiO2 膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 幸雄 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 外表面にCVD法によって、200Å以
上の膜厚と、1×106 Ω以下の面抵抗を有するSnO
2 薄膜が形成され、その上にSnO2 より低い屈折率の
材料からなる薄膜が形成されてなることを特徴とする陰
極線管用パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4130106A JPH05299036A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 陰極線管用パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4130106A JPH05299036A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 陰極線管用パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05299036A true JPH05299036A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=15026099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4130106A Pending JPH05299036A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 陰極線管用パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05299036A (ja) |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP4130106A patent/JPH05299036A/ja active Pending
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