JPH0950775A - 陰極線管用パネル - Google Patents

陰極線管用パネル

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Publication number
JPH0950775A
JPH0950775A JP22250695A JP22250695A JPH0950775A JP H0950775 A JPH0950775 A JP H0950775A JP 22250695 A JP22250695 A JP 22250695A JP 22250695 A JP22250695 A JP 22250695A JP H0950775 A JPH0950775 A JP H0950775A
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JP
Japan
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film
panel
ray tube
layer
sio
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Pending
Application number
JP22250695A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Harada
幸雄 原田
Tsutomu Imamura
努 今村
Koji Komori
好治 小森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた電磁波遮蔽性と反射防止性を有する陰
極線管用パネルを提供することを目的とする。 【解決手段】 パネルガラス(屈折率1.536)10
の外表面には、第1層目として、270Åの膜厚を有す
るZnO膜(屈折率2.0)11が形成され、第2層目
として、1100Åの膜厚を有するSiO2 膜(屈折率
1.46)12が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた電磁波遮蔽性と
反射防止性を有する陰極線管用パネルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、画像が映し出されるパネル
と、その背後を形成するファンネル及びネック管から構
成される。
【0003】陰極線管は、ネック管内に装着した電子銃
から出る電子ビームをファンネル周りに取り付けた偏向
コイルにより偏向させているが、特にこの偏向コイルか
ら発生する不要電磁波が漏洩することにより、陰極線管
の周囲にある他の電子機器を誤動作させたり、或いは人
体に悪影響を及ぼす虞れがある。
【0004】そこで、従来の陰極線管においては、電磁
波を遮蔽する性能を付与するために、パネルの外表面
に、SnO2 等からなる透明導電膜が形成されている。
【0005】またSnO2 等からなる透明導電膜の屈折
率は、パネルガラスの屈折率(1.536)に比べて高
く、パネル上に透明導電膜を形成すると表面反射が大き
く、画像が見づらくなるため、透明導電膜の上に、反射
防止膜を形成することによって、光の表面反射を抑える
ことも試みられており、具体的には、パネル外表面に、
200〜400Åの膜厚を有するSnO2 膜を形成した
後、その上に、SiO2 からなる反射防止膜を形成して
なる陰極線管が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらSnO2
からなる透明導電膜は、面抵抗(正方形当たりの抵抗
値)が、1×106 Ω/□以上と高いため、導電性が低
いという欠点がある。
【0007】例えば、上記した200〜400Åの膜厚
を有するSnO2 膜であっても、面抵抗が1×106 Ω
/□であるため、導電性が低く、不要電磁波を完全に遮
蔽するには未だ不十分である。
【0008】しかもCVD(Chemical Vap
or Deposition)法によって、パネル外表
面に直接SnO2 膜を形成すると、パネルの加熱処理に
より、ガラス中のアルカリ成分とSn原料中に含まれる
塩素が反応し、導電性が損なわれる。このようなアルカ
リ成分と塩素の反応を防ぐためには、SnO2 膜の下層
に、SiO2 膜からなるアンダーコートを設ければ良い
が、このようなSiO2 膜を形成することはコストが上
昇する要因となるため好ましくない。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、優れた電磁波遮蔽性と反射防止性を有する陰極線
管用パネルを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極線管用パネ
ルは、外表面側に第1層目として、100〜900Åの
膜厚を有するZnO膜が形成され、第2層目として、5
00〜1500Åの膜厚を有するSiO2 膜が形成され
てなることを特徴とする。
【0011】また本発明の陰極線管用パネルは、外表面
側に第1層目として、100〜900Åの膜厚を有する
ZnO膜が形成され、第2層目として、500〜150
0Åの膜厚を有するSiO2 膜が形成され、第3層目と
して、微細な凹凸を有するSiO2 膜が形成されてなる
ことを特徴とする。
【0012】さらに本発明の陰極線管用パネルは、第1
層目のZnO膜が、CVD法によって形成され、1×1
3 Ω/□以下の面抵抗を有することを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明において、透明導電膜として使用される
第1層目のZnO膜は、SnO2 膜とほぼ同等の2.0
〜2.1の屈折率(nd)を有し、またSnO2 膜と同
様に透明導電膜として使用されるIn23 膜に比べて
安価で性能が安定しており、しかも100〜900Åの
膜厚で、1×103 Ω/□以下の面抵抗を得ることが可
能である。
【0014】このZnO膜の膜厚を100〜900Åに
限定した理由は、100Åより小さくなると、1×10
3 Ω/□以下の面抵抗が得難くなり、900Åより大き
くなると、パネルの表面反射が大きくなりやすいからで
ある。
【0015】本発明においては、ZnO膜をCVD法に
よって形成するのが好ましい。すなわちCVD法は、他
の被覆法に比べて安価で大量生産に向いているからであ
る。
【0016】また本発明においては、ZnO膜をCVD
法で形成しても、ハロゲンを含まないZn有機化合物を
原料として用いることにより、ガラス中のアルカリ成分
との反応が抑制されるため、SiO2 膜からなるアンダ
ーコートが不要となり、しかも100〜900Åという
薄い膜厚で、1×103 Ω/□以下の面抵抗が得やすく
なる。
【0017】またこの第1層目として、ZnOに対し、
少量のAl23 を添加してなるZnO膜を使用する
と、Al23 の作用によって抵抗値がより低下しやす
くなるため好ましい。
【0018】第2層目として形成されるSiO2 膜は、
反射防止膜として用いられ、その形成方法は、スピンコ
ート法、ディップコート法、スプレーコート法のいずれ
かが適している。このSiO2 膜の屈折率は、1.46
であり、第1層目のZnO膜の屈折率よりも低いため、
光の干渉効果によって反射を抑えることが可能となる。
しかもSiO2 は、他の低屈折率材料であるMgF2
CaF2 、Al23に比べ、安価で、膜にした時の強
度が高く、しかも性能が安定しているという長所を有し
ている。
【0019】また本発明においては、このSiO2 膜の
膜厚を500〜1500Åに規定しているが、その理由
は、このような膜厚である時、光の干渉効果による表面
反射が最も低くなるからである。
【0020】さらに本発明においては、第3層目とし
て、微細な凹凸を有するSiO2 膜を形成することも可
能であり、このSiO2 膜は、スプレーコート法によっ
て形成することが可能である。このSiO2 膜を形成す
ると、外部から光線が照射された際に、拡散反射が大き
くなり、逆に正反射が小さくなり、その結果、優れた防
眩効果が得られるため好ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例と比較例に基づいて本発明の陰
極線管用パネルを詳細に説明する。
【0022】(実施例1)図1は、本発明の実施例の陰
極線管用パネル1を示す概略縦断面図である。
【0023】このパネルガラス(屈折率1.536)1
0の外表面には、第1層目として、270Åの膜厚を有
するZnO膜(屈折率2.0)11が形成され、第2層
目として、1100Åの膜厚を有するSiO2 膜(屈折
率1.46)12が形成されている。
【0024】この陰極線管用パネル1は、次のようにし
て作製した。
【0025】まずパネルガラス10を予熱しておき、そ
の外表面に亜鉛アセチルアセトネートの蒸気を吹き付
け、常圧のCVD法によってZnO膜11を形成した。
次いでこのパネルガラス10を予熱した状態で回転させ
ながら、ZnO膜11のほぼ中央に、SiO2 を含有す
るアルコール溶液を滴下し、自然乾燥させた後、焼成す
ることによってSiO2 膜12を形成した。
【0026】(実施例2)図2は、本発明の他の実施例
の陰極線管用パネル2を示す概略縦断面図である。
【0027】このパネルガラス(屈折率1.536)2
0の外表面には、第1層目として、270Åの膜厚を有
するZnO膜(屈折率2.0)21が形成され、第2層
目として、1000Åの膜厚を有するSiO2 膜(屈折
率1.46)22が形成され、第3層目として、微細な
凹凸を有するSiO2 膜(屈折率1.46)23が形成
されている。
【0028】この陰極線管用パネル2は、次のようにし
て作製した。
【0029】まずパネルガラス20を予熱しておき、そ
の外表面に、亜鉛アセチルアセトネートの蒸気を吹き付
け、常圧のCVD法によってZnO膜21を形成した。
次いでこのパネルガラス20を予熱した状態で、回転さ
せながら、ZnO膜21のほぼ中央に、SiO2 含有の
アルコール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後、焼
成することによってSiO2 膜22を形成した。次いで
このSiO2 膜22の上に、SiO2 を含むエタノール
溶液をスプレーコート法により吹き付け、微細な凹凸を
有するSiO2 膜23を形成した。
【0030】こうして作製した実施例1、2の陰極線管
用パネルの面抵抗を測定したところ、いずれも3×10
2 Ω/□であり、優れた電磁波遮蔽性を備えていた。
【0031】また実施例1、2の陰極線管用パネルと、
外表面側に何らの膜も形成していない陰極線管用パネル
(比較例)について、400〜700nmの波長におけ
る反射率を測定し、その結果を図3に示した。
【0032】図3から明らかなように、実施例1、2の
陰極線管用パネルは、広い波長域にわたって低い反射率
を有し、優れた反射防止性を備えているが、比較例の陰
極線管用パネルは、全ての波長域にわたって4.5%付
近の高い反射率を有していた。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明の陰極線管用パネル
は、第1層目として100〜900Åの膜厚を有するZ
nO膜が形成されてなるため、1×103 Ω/□以下の
低い面抵抗を有し、しかもこのZnO膜の上に、第2層
目として500〜1500Åの膜厚を有するSiO2
が形成されてなるため、広い波長域にわたって低い反射
率を有している。
【0034】また本発明においては、第3層目として、
微細な凹凸を有するSiO2 膜を形成することによっ
て、拡散反射を大きくし、優れた防眩効果を得ることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の陰極線管用パネルを示す概略縦断面図
である。
【図2】他の実施例の陰極線管用パネルを示す概略縦断
面図である。
【図3】実施例と比較例の陰極線管用パネルの反射率を
示すグラフである。
【符号の説明】
1、2 陰極線管用パネル 10、20 パネルガラス 11、21 ZnO膜 12、22 SiO2 膜 23 微細な凹凸を有するSiO2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面側に第1層目として、100〜9
    00Åの膜厚を有するZnO膜が形成され、第2層目と
    して、500〜1500Åの膜厚を有するSiO2 膜が
    形成されてなることを特徴とする陰極線管用パネル。
  2. 【請求項2】 外表面側に第1層目として、100〜9
    00Åの膜厚を有するZnO膜が形成され、第2層目と
    して、500〜1500Åの膜厚を有するSiO2 膜が
    形成され、第3層目として、微細な凹凸を有するSiO
    2 膜が形成されてなることを特徴とする陰極線管用パネ
    ル。
  3. 【請求項3】 第1層目のZnO膜が、CVD法によっ
    て形成され、1×103 Ω/□以下の面抵抗を有してな
    ることを特徴とする請求項1または2の陰極線管用パネ
    ル。
JP22250695A 1995-08-07 1995-08-07 陰極線管用パネル Pending JPH0950775A (ja)

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