JPH087796A - 陰極線管用パネル - Google Patents

陰極線管用パネル

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JPH087796A
JPH087796A JP16591394A JP16591394A JPH087796A JP H087796 A JPH087796 A JP H087796A JP 16591394 A JP16591394 A JP 16591394A JP 16591394 A JP16591394 A JP 16591394A JP H087796 A JPH087796 A JP H087796A
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JP
Japan
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thin film
film
panel
ray tube
sio
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Pending
Application number
JP16591394A
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English (en)
Inventor
Isao Kishimoto
勇夫 岸本
Tsutomu Imamura
努 今村
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication of JPH087796A publication Critical patent/JPH087796A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた電磁波遮蔽性と、さらには優れた反射
防止性を有する陰極線管用パネルを提供する。 【構成】 パネルガラス10の外表面には、第1層目に
SiO2 薄膜11が形成され、第2層目にSnO2 薄膜
12が形成され、第3層目にTiO2 とSiO2との混
合薄膜13が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外表面に高い電磁波遮
蔽性と反射防止性を有する陰極線管用パネルに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、画像が映し出されるパネル
と、その背後を形成するファンネル及びネックから構成
されている。
【0003】陰極線管は、ネック管内に装着した電子銃
からでる電子ビームをフアンネルの周りに取り付けた偏
向コイルにより偏向させているが、特にこの偏向コイル
から発生する不要電磁波が漏洩することにより、陰極線
管の周囲にある他の電子機器を誤作動させたり、或は人
体に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで従来の陰極線
管においては、電磁波を遮蔽する性能を付与するために
パネルの外表面に導電性を有する酸化錫等の導電膜が形
成されている。
【0004】しかしながら、従来一般に供されている陰
極線管用パネルでは、その外表面に形成されている導電
膜の面抵抗(正方形当たりの抵抗値)が1×106 Ω/
□以上と高いため導電性が低く、不要電磁波を完全に遮
蔽するには不十分である。また、酸化錫の膜はパネルガ
ラスに比べて高い屈折率を有しているので、導電性を付
与するために、単に酸化錫の膜を形成するだけでは表面
反射が大きく画像が見えにくいという問題が生じてい
る。
【0005】そこで、パネル表面に透明導電膜を形成し
た後、さらにその上に反射防止膜を形成することによっ
て光の表面反射をも抑える提案がなされ、具体的には、
パネルの外表面にCVD法によって200〜400Åの
膜厚のSnO2 からなる透明導電膜を形成した後、さら
にその上にSiO2 からなる反射防止膜をスピンコート
法によって形成してなる陰極線管が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な陰極線管では、パネルの表面に形成されたSnO2
膜厚が200〜400Åと薄いために透明導電膜の面抵
抗が1×106 Ω/□と高く、不要電磁波を遮蔽するに
は不十分である。
【0007】従って、本発明の目的は、優れた電磁波遮
蔽性と、さらには優れた反射防止性を有する陰極線管用
パネルを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題及
び目的に鑑みてなされたもので、外表面側の第1層目に
SiO2 薄膜が形成され、第2層目にSnO2 薄膜が形
成され、第3層目に第2層目より低い屈折率を有する材
料からなる薄膜が形成されてなることを特徴とする陰極
線管用パネルである。
【0009】また、第3層目の薄膜がTiO2 とSiO
2 との混合物もしくはSiO2 からなることを特徴とす
る。
【0010】さらに、第2層目のSnO2 薄膜がCVD
法によって形成され、500Å以上の膜厚と3×103
Ω以下の面抵抗を有することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明において、透明導電膜として用いられる
第2層目のSnO2 膜は2.0の屈折率(nd)を有
し、In23 薄膜に比べ、安価で性能が安定している
ことを特徴とする。
【0012】さらに、本発明においては、このSnO2
薄膜をCVD法によって形成する理由は、CVD法は他
のコーティング法に比べて安価で大量生産に向いてお
り、また、透明導電膜の電磁波遮蔽性は膜の電気抵抗が
小さい程向上するが、SnO2薄膜をCVD法によって
形成すると膜が細かい粒子の緻密構造となり、更にこれ
を500Å以上の膜厚にすることによって、3×103
Ω/□以下の面抵抗を有する薄膜となり、特に優れた電
磁波遮蔽性が得られるためである。
【0013】また、本発明において、第3層目、すなわ
ち第2層目のSnO2 薄膜より低い屈折率を有する材料
からなる薄膜は反射防止膜として作用し、その材質とし
てはSiO2 、MgF2 、CaF2 、Al23 等が使
用可能であるが、コスト面や膜強度等を考慮するとTi
2 とSiO2 との混合物(屈折率=1.65)もしく
はSiO2 (屈折率1.46)を使用するのが望まし
く、その形成方法としては、スピンコート法、ディップ
コート法、スプレーコート法のいずれかが適している。
【0014】通常、CVD法によりパネルの表面に直接
SnO2 の薄膜を形成すると、パネルの加熱処理により
ガラス中のアルカリ成分がパネルの表面に出るため、3
×103 Ω/□以下の抵抗値を得るには膜厚を相当厚く
しなければならない。しかしながら、第1層目にSiO
2 薄膜を形成することにより、パネルの表面にアルカリ
成分が出るのを防止することが可能となり、SnO2
膜が薄い膜厚でも3×103 Ω/□以下の抵抗値を安定
して得ることが可能である。さらに、この第1層目のS
iO2 薄膜は反射防止膜として作用する。
【0015】第2層目の薄膜を構成するSnO2 には抵
抗値を下げる目的で少量のSb23 を添加することが
可能である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の陰極線管用パネルを実施例に
基づいて詳細に説明する。
【0017】(実施例1)図1は本発明の陰極線管用パ
ネルの縦断面図である。
【0018】このパネルガラス10(屈折率1.53
6)の外表面には、第1層目として1500Åの膜厚を
有するSiO2 薄膜11(屈折率1.46)が形成さ
れ、また第2層目として600Åの膜厚を有するSnO
2 薄膜12(屈折率2.0)が形成され、さらに第3層
目として860Åの膜厚を有するTiO2 とSiO2
の混合薄膜13(屈折率1.65)が形成されている。
【0019】このパネルガラス10の外表面への各薄膜
の形成は以下のような方法によって行った。
【0020】まず、パネルガラスを洗浄、乾燥させ、予
熱した状態で回転させながら、その上にSiO2 含有の
アルコール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後に焼
成することによってSiO2 薄膜11を形成した。
【0021】その後、このSiO2 薄膜11を形成した
パネルガラス10を予熱しておき、この外表面にジメチ
ル2塩化錫と3塩化アンチモンの混合蒸気(Sb/Sn
=1/100)を吹きつけ、常圧のCVD法によってS
bがドープされたSnO2 薄膜12を形成した。
【0022】次いでこのパネルガラス10を予熱した状
態で回転させながら、その上にTiO2 とSiO2 含有
アルコール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後に焼
成することによって、TiO2 とSiO2 との混合薄膜
13を形成した。
【0023】また、このTiO2 とSiO2 との混合薄
膜13の上にSiO2 を含むエタノール溶液をスプレー
コート法により吹き付け、パネルガラス10の最外表面
に微小な凹凸面を形成させ、外部から光線が照射された
際の拡散反射を大きくし、逆に正反射を小さくさせるこ
とにより、防眩効果をもたせることも可能である。
【0024】(実施例2)図2は本発明の陰極線管用パ
ネルの縦断面図である。
【0025】このパネルガラス10(屈折率1.53
6)の外表面には、第1層目として1500Åの膜厚を
有するSiO2 薄膜14(屈折率1.46)が形成さ
れ、また第2層目として600Åの膜厚を有するSnO
2 薄膜15(屈折率2.0)が形成され、さらに第3層
目として970Åの膜厚を有するSiO2 薄膜16(屈
折率1.46)が形成されている。
【0026】このパネルガラス10の外表面への各薄膜
の形成は以下のような方法によって行った。
【0027】まず、第1層目のSiO2 薄膜14及び第
2層目のSnO2 薄膜15は実施例1と同じ方法でそれ
ぞれ形成した。
【0028】次いで、このパネルガラス10を予熱した
状態で回転させながら、その上にSiO2 含有のアルコ
ール溶液を滴下し、これを自然乾燥させた後に焼成する
ことによってSiO2 薄膜16を形成した。
【0029】また、実施例1と同様に第3層目のSiO
2 薄膜16の上にSiO2 を含むエタノール溶液をスプ
レーコート法により吹き付け、微小な凹凸面を形成させ
ることにより、防眩効果をもたせることも可能である。
【0030】(実施例3)図3は本発明の陰極線管用パ
ネルの縦断面図である。
【0031】このパネルガラス10(屈折率1.53
6)の外表面には、第1層目として平均1500Åの膜
厚を有するSiO2 薄膜17(屈折率1.46)が形成
され、また第2層目として600Åの膜厚を有するSn
2 薄膜18(屈折率2.0)が形成され、さらに第3
層目として平均970Åの膜厚を有するSiO2 薄膜1
9(屈折率1.46)が形成されている。
【0032】このパネルガラス10の外表面への各薄膜
の形成は以下のような方法によって行った。
【0033】まず、パネルガラスを洗浄、乾燥させ、予
熱した状態で回転させながら、その上にSiO2 含有の
エタノール溶液をスプレーコート法を用いパネルガラス
10へ吹き付け、これを自然乾燥させた後に焼成するこ
とによってSiO2 薄膜17を形成した。
【0034】その後、この第2層目SnO2 薄膜18及
び第3層目のSiO2 薄膜19は実施例2と同じ方法で
それぞれ形成した。
【0035】第1層目のSiO2 薄膜17をスプレーコ
ート法を用いて形成することにより、パネルガラス10
の外表面に多数の微細な凹凸が形成されるため、外部か
ら光線が照射された際の拡散反射が大きくなり、逆に正
反射が小さくなるために防眩効果が得られる。すなわ
ち、多数の微細な凹凸を有するSiO2 薄膜17上にC
VD法によってSnO2 薄膜18が形成されると、Sn
2 薄膜18がSiO2薄膜17の凹凸形状に沿って形
成され、さらに、その上にSiO2 薄膜19をスピンコ
ート法によって形成すると、SnO2 薄膜18の凹凸部
において、SiO2 粒子が凸部に比べて凹部に若干多め
に埋まるため、SiO2 薄膜19は不均一な厚みとな
り、その結果、部所によって反射率が異なり、広い波長
域で低い反射率を得ることが可能になる。
【0036】こうして作製した各々の陰極線管用パネル
の面抵抗を測定したところ、実施例1、2、3の陰極線
管用パネルは1×103 Ω/□の低い面抵抗を有してお
り、優れた電磁波遮蔽性を有していた。
【0037】また、各々の陰極線管用パネルの400〜
700nmの波長における反射率を測定し、その結果を
図4に示した。図4においては、外表面が未処理の陰極
線管用パネルガラス(屈折率1.536)を比較例とし
ている。図4のグラフから明らかなように、実施例1、
2、3の陰極線管用パネルの反射曲線は、視感反射曲線
のピークとなる550nm付近の反射が極めて低く、優
れた反射防止性を有していた。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によると、優れた電
磁波遮蔽性と反射防止性を有する陰極線管用パネルを得
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の陰極線管用パネルの縦断面
図である。
【図2】本発明の実施例2の陰極線管用パネルの縦断面
図である。
【図3】本発明の実施例3の陰極線管用パネルの縦断面
図である。
【図4】本発明の実施例の陰極線管用パネルの反射率を
示すグラフである。
【符号の説明】
10 パネルガラス 11、14、16、17、19 SiO2 薄膜 12、15、18 SnO2 薄膜 13 TiO2 とSiO2 との混合薄膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面側の第1層目にSiO2 薄膜が形
    成され、第2層目にSnO2 薄膜が形成され、第3層目
    に第2層目より低い屈折率を有する材料からなる薄膜が
    形成されてなることを特徴とする陰極線管用パネル。
  2. 【請求項2】 第3層目の薄膜がTiO2 とSiO2
    の混合物もしくはSiO2 からなることを特徴とする請
    求項1記載の陰極線管用パネル。
  3. 【請求項3】 第2層目の薄膜がCVD法によって形成
    され、500Å以上の膜厚と3×103 Ω/□以下の面
    抵抗を有することを特徴とする請求項1記載の陰極線管
    用パネル。
JP16591394A 1994-06-24 1994-06-24 陰極線管用パネル Pending JPH087796A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106380085A (zh) * 2016-10-28 2017-02-08 宜昌南玻显示器件有限公司 一种低阻高透电磁屏蔽玻璃

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