JPH052971Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は爪軸の回転を正転乃至逆転に切替え
る耕耘装置におけるツースの姿勢変更装置に関す
る。

（従来技術） 殊に逆転時は、耕起土壌をツースに衝突させて
砕土し、播種床などに適する。又、正転時は通常
の耕耘状態を得るため格別ツースを要しない。

従来はツースを必要に応じて脱着し、又、揺動
自在に設けて爪周縁に近づく姿勢に固定したり、
退避する姿勢に固定する形態としていた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記の従来形態では、耕耘装置の爪軸正逆転を
設定する一方、ツースの位置も変えねばならず煩
わしい。

（問題を解決するための手段） この考案は、切替作業を極力少なくしようとす
るもので、次の技術的手段を講じた。

即ち、耕耘部上方を覆う上面カバー９と、上面
カバー９の後部に枢着された後面カバー６と、後
面カバー６の前側にあつて前後方向に揺動可能に
枢着されたツース５と、耕耘爪軸３を正逆転させ
る正逆転連動機構とを有する耕耘装置において、
伝動ケース８の横側部に切換レバー４を設け、こ
の切換レバー４を正転切換状態にしたときは前記
ツース５を後面カバー６側へ後退させ、切換レバ
ー４を逆転切換状態にしたときはツース５を耕耘
部側に接近させるようにツース５と前記切換レバ
ー４とを機械的連繋手段を介して連動連結したこ
とを特徴とする耕耘装置におけるツースの姿勢変
更装置とする。

（実施例） この考案の一実施例を図面に基づき説明する。

７はトラクタ（図示せず）の後部に昇降自在に
連結する耕耘装置で、中央伝動ケース８、左右の
縦支枠により門型フレームを形成し、耕耘爪軸３
を水平姿勢に支架している。中央伝動ケース８か
ら前方に突出する入力軸１の回転は当該ケース８
内の正逆転連動機構（図示せず）を介して上記耕
耘爪軸３に伝達される構成である。４は中央伝動
ケース８部に設ける切替レバーで、上記正逆転連
動機構を連動し、前方に揺動操作イするときは耕
耘爪軸３を逆転ハし、後方に揺動操作ロするとき
はこれを正転ニする。

９は、上記耕耘爪軸３の周囲に植設する耕耘爪
２，２……の回転周縁に略沿うよう円弧状に形成
され当該耕耘爪２，２……の上面を覆うように設
ける上面カバー、６はこの上面カバー９の後部か
ら延長状に設ける後面カバーである。

後面カバー６は上面カバー９の後端側に適宜に
設ける水平支軸１０まわりに上下に揺動自在とさ
れ、ばね１で常時下方に弾発付勢されている。

５はツースで複数の棒状体基部と基板５ａに定
間隔に固着してなり、当該基板５ａをコ型の揺動
板１２に固定している。この揺動板１２は上記後
面カバー６を支持する支軸１０に支架されてお
り、後面カバー６内側においてツース５は前後に
揺動自在である。

この揺動板１２と上面カバー９及び揺動板１２
と後面カバー６との間には屈折リンク１３，１３
及び１４，１４で連給されて、これらリンク１
３，１３又は１４，１４の屈折度に応じて揺動板
１２は姿勢変化すべく構成する。尚、各々の屈折
リンク１３，１３又は１４，１４の拡開度は、
夫々端部を折曲して構成するストツパ１３ａ又は
１４ａによつて規制されている。

又、屈折リンク１３，１３及び１４，１４には
夫々ワイヤ１５，１６の一端を連結している。

前記屈折リンク１３，１３，１４，１４、ワイ
ヤ１５，１６で機械的連繋手段を構成するがこの
うち、ワイヤ１５，１６の他端は上記切換レバー
４に連結される。

切換レバー４を逆転側に切り換えるイとリンク
１３，１３は拡開して揺動板１２を支軸１０廻り
に揺動ホさせてツース５を耕耘部側に接近させ、
逆に切換レバー４を正転側に切り換えるロと、他
方のリンク１４，１４が拡開して揺動板１２を後
方へ揺動ヘさせ、ツース５を後面カバー６側に後
退させる。

尚、１７は尾輪（図示せず）、付設作業機（図
示せず）などを上下位置調節するアジヤストハン
ドルである。

上例の作用について説明する。

逆転耕耘作業を行なうに際しては、予め切替レ
バー４を前方に揺動操作イする。これによつて、
入力軸１から耕耘爪軸１３に至る連動機構は逆転
側に切替えられてこの耕耘爪軸３を逆転ハする。

これと同時にワイヤ１５が引かれ屈折リンク１
３，１３側を拡開し揺動板１２は矢印ホ方向に揺
動する。揺動板１２の揺動ホはツース５を耕耘爪
２，２……の回転周縁に接近状態で保持しうる。

この状態において、耕耘作業を開始する。土壌
は耕耘爪２，２……の作用を受けて上面カバー６
と耕耘爪２，２……との間を持ち回されて後方に
至り、次いでツース５による篩い砕土作用を受
け、この結果表層部は細かい土壌が集積し播種床
などに適する。

又、通常耕耘を行なうには、切替レバー４を上
記とは逆に後方に揺動操作ロする。耕耘爪軸３は
正転ニするため土壌は耕耘爪２，２……の折込作
用を受けて荒起されるものである。このとき、切
替レバー４に連動するワイヤ１６は屈折リンク１
４，１４を拡開して、揺動板１２が矢印ヘ方向に
揺動する。このためツース５は後面カバー６に沿
うよう耕耘爪２，２……の回転周縁から退避し、
土壌の良好な飛散を阻止しない。

（考案の効果） この考案は前記の如く構成したので次の技術的
効果を奏する。即ち、耕耘爪軸の回転を正逆に切
り換える切換レバー４と、ツース５の前後揺動と
を機械的連繋手段を介して連動連結したものであ
るから、切換レバー４の正逆切換操作と同時にツ
ース５が最適な位置に移動し、従来のようにツー
ス単独の切換操作を必要としないので作業前の面
倒な切換操作を省略でき、トラクタに乗つたまま
耕耘爪軸の回転方向とツースの位置の切換を短時
間で行なうことができる。

また、ツース５の前後位置切換にあたつては、
正転時は後面カバー６側に後退し、逆転時は耕耘
部側に接近するというように耕耘爪軸３の回転方
向の切換と連動してツース５が確実に移動するの
で、不慣れな作業者であつても間違いなく適正な
位置を確保できる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示すもので、第１図
は要部の側面図、第２図はその斜視図、第３図は
全体側面図、第４図はればー部分の拡大図であ
る。 図中、１は入力軸、２，２……は耕耘爪、３は
耕耘爪軸、４は切替レバー、５はツース、６は後
面カバー、１０は支軸、１２は揺動板、１３，１
３，１４，１４は屈折リンク、１５，１６はワイ
ヤを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 耕耘部上方を覆う上面カバー９と、上面カバー
   ９の後部に枢着された後面カバー６と、後面カバ
   ー６の前側にあつて前後方向に揺動可能に枢着さ
   れたツース５と、耕耘爪軸３を正逆転させる正逆
   転連動機構とを有する耕耘装置において、伝動ケ
   ース８の横側部に切換レバー４を設け、この切換
   レバー４を正転切換状態にしたときは前記ツース
   ５を後面カバー６側へ後退させ、切換レバー４を
   逆転切換状態にしたときはツース５を耕耘部側に
   接近させるようにツース５と前記切換レバー４と
   を機械的連繋手段を介して連動連結したことを特
   徴とする耕耘装置におけるツースの姿勢変更装
   置。