JPH05296671A - 焼成用治具 - Google Patents

焼成用治具

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JPH05296671A
JPH05296671A JP4131529A JP13152992A JPH05296671A JP H05296671 A JPH05296671 A JP H05296671A JP 4131529 A JP4131529 A JP 4131529A JP 13152992 A JP13152992 A JP 13152992A JP H05296671 A JPH05296671 A JP H05296671A
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JP
Japan
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alumina
zirconia
substrate
covering
baking jig
Prior art date
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Pending
Application number
JP4131529A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimasa Mano
稔正 真野
Yoshihisa Kawamura
良久 河村
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05296671A publication Critical patent/JPH05296671A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被焼成物との反応が極めて少なく、しかも被
覆層が長期にわたって安定な焼成用治具を提供する。 【構成】 気孔率が20〜85%のアルミナ質基材の表
面が未安定化ジルコニアで被覆されていることを特徴と
する焼成用治具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックスコンデンサ
ー等の機能性セラミックスの焼成に用いる焼成用治具に
関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスコンデンサー等に代表され
る機能性セラミックスはチタン酸バリウム系,チタン酸
ストロンチウム系,チタン酸ジルコン酸鉛系,フェライ
ト系セラミックスを、高温で焼成することにより製造さ
れる。高温で焼成する際にはアルミナ質,ムライト質,
ジルコニア質,マグネシア質等の、緻密質あるいは多孔
質耐火物が焼成用治具として使用される。これらの焼成
用治具の材質は、価格,寿命,及び処理する機能性セラ
ミックスとの高温での反応性等を勘案して決定される。
それらのうち焼成する機能性セラミックスと高温で反応
しない材質を選定することが極めて重要である。すなわ
ち、両者の反応性が高い場合、製品である機能性セラミ
ックスの特性が著しく損なわれ商品価値を失うこととな
る。
【0003】そのため、前記材質のうちジルコニア質の
焼成用治具を選定せざるを得ない場合がある。しかし、
ジルコニア質の焼成用治具には、(1)高温で使用した
際に変形しやすい,(2)熱伝導率が低いために温度分
布が悪くなる,(3)熱膨張率が大きく耐熱衝撃性に劣
るため亀裂が発生しやすい,(4)高価である,等の耐
久性及び価格に関する諸問題がある。
【0004】この問題を解決するために、上記の問題点
においてジルコニア質よりも優れたアルミナ質あるいは
アルミナ・シリカ質の焼成用治具の表面にジルコニア質
を被覆層として設けて、反応性、耐久性及び価格の面に
おいてバランスのとれたものを提供することが試みられ
ている。
【0005】アルミナ質あるいはアルミナ・シリカ質の
焼成用治具の表面にジルコニア質を被覆層として設ける
場合には、被覆層に亀裂が生じたり、剥離せぬ様に準安
定化ジルコニアもしくは安定化ジルコニアが使用され
る。その理由は、公知の通り単斜晶ジルコニア(未安定
化ジルコニア)の900〜1200℃で生じる相変態に
ともなう熱膨張収縮により被覆層に亀裂や剥離が生じる
からである。
【0006】一方、被焼成物であるセラミックスコンデ
ンサー等の機能性セラミックスとの反応性の点では、安
定化剤を含有しない未安定化ジルコニアの方が優れてい
る。
【0007】従って、未安定化ジルコニアを使用する場
合は、アルミナ質の焼成用治具の上に未安定化ジルコニ
アの粉体を敷きつめ、その粉体層の上に被焼成物を載せ
て高温焼成を行うという方法が採用されている。しかし
この方法では焼成毎にジルコニア粉体の除去及び敷きつ
める作業を繰り返し行う必要があり、その工程は極めて
煩雑となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的と
するところは、被焼成物との反応が極めて少ない未安定
化ジルコニアがアルミナ質基材の表面に一体化被覆され
ており、且つ、被覆層が長期にわたって安定な焼成用治
具を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、気孔率が
20〜85%のアルミナ質基材の表面が未安定化ジルコ
ニアで被覆されていることを特徴とする焼成用治具によ
り達成される。
【0010】本発明のアルミナ質基材のアルミナ含有量
は好ましくは75重量%以上、さらに好ましくは85重
量%以上、最も好ましくは95重量%以上である。アル
ミナの純度が99重量%以上の場合は0.5重量%以下
の割合でマグネシアを含有させるのが好ましい。
【0011】残部の成分としてはシリカを主体とするの
が好ましいが、本発明の目的を妨げない範囲でジルコニ
ア,カルシア等の成分を含有しても良い。シリカは特に
ムライト質として含有させると公知の通りアルミナ質基
材の耐熱衝撃性を改善する効果があり好ましいが、他
に、シリカは石英などの結晶質あるいはシリカを含むガ
ラス質として粒子あるいは繊維状で存在させることもで
きる。アルミナの含有量が低すぎると基材の強度,耐熱
性が低下するばかりか、被覆層であるジルコニア層とシ
リカが反応して被覆層の耐久性が劣り好ましくない。
【0012】本発明のアルミナ質基材は気孔率は20〜
85%,好ましくは40〜80%の多孔質体であり、し
かも連通気孔多孔質体が望ましい。気孔率が20%未満
であると未安定化ジルコニアの被覆層とアルミナ質基材
との付着性が低下し、繰返し使用に際し、被覆層に亀裂
や剥離が発生して、焼成用治具としての使用可能寿命が
短くなる。一方、気孔率が85%を越えると基材強度が
低下し取扱い中に割れてしまう危険性があり、焼成用治
具として好ましくない。連通気孔多孔質体は被覆層と基
材との付着力を高める作用を有する。また、密封気孔多
孔質体であると熱伝導率が低下し温度が不均一になりや
すい。
【0013】本発明の未安定化ジルコニアの被覆層は全
厚みは30〜700μmが好ましく、50〜400μm
がさらに好ましい。被覆層の全厚みが薄すぎると被焼成
物とアルミナ基材との反応を抑制する効果が少なくな
り、一方被覆層の全厚みが厚すぎると加熱,冷却繰返し
により亀裂や剥離が生じやすく焼成用治具としての寿命
が短くなる。
【0014】本発明に用いるジルコニアは未安定化ジル
コニアである。マグネシア,カルシア,イットリア,セ
リア等の安定化剤が存在すると被焼成物との反応が起こ
る。本発明における安定化度は15%以下のものを用い
るのが好ましい。尚ここで安定化度とは、ジルコニアを
粉末X線回折法によって分析し、その回折パターンのピ
ークを積分して得た回折強度から次式によって計算し求
められるものである。
【0015】
【数1】
【0016】本発明に使用するジルコニアには、被焼成
物との非反応性を確保するためには不活性であることが
必要である事から、アーク放電法により一旦溶融した後
冷却固化した物を粉砕することにより得られた所謂電融
ジルコニアが好ましい。
【0017】一方、アルミナ質基材との接着性の観点か
らは、ある程度活性であることも必要であり、ジルコニ
ア粒子の平均粒子径は1〜100μmが好ましく、3〜
50μmのジルコニア粒子を用いるのがさらに好まし
い。平均粒子径が小さすぎると後述の焼付工程でジルコ
ニア層に加熱収縮が生じ亀裂,剥離が起きやすくなる。
平均粒子径が大きすぎると後述の焼付工程を経てもジル
コニア層が十分にアルミナ質基材に接着せず剥離,粉落
ちが起きやすくなる。
【0018】本発明の焼成用治具の製造方法の一例は以
下の通りである。アルミナ質を主体とする平均粒子径が
0.1μm〜1mmのセラミックス原料を必要に応じて
粒度配合し、また、必要に応じてバインダーを添加して
押出し成形,射出成形,プレス成形,鋳込み成形等の公
知の方法で賦形する。尚、気孔率が30%以上の基材を
得る場合には、有機質の気孔形成材を添加して賦形する
のが得策である。
【0019】賦形に引き続き、必要に応じて乾燥した
後、電気炉,ガス炉等を用いて1200〜1700℃で
焼成する。気孔形成材を添加した場合は焼成に先だち2
00〜600℃で所謂脱脂を行うのが望ましい。
【0020】焼成体には引き続きジルコニア粒子をその
表面に塗布する。塗布法としてはスプレー法,フローコ
ーター法,刷毛塗り法,浸漬法等の公知の方法を用い
る。
【0021】ジルコニアを塗布したアルミナ質は次いで
電気炉,ガス炉を用いて800〜1500℃で被覆層を
焼付けて、本発明の焼成用治具を得る。
【0022】前記の製造方法は一例を示すものであり、
本発明の焼成用治具の構造及び素材の特性を満たしてお
れば如何なる方法で作成されても良い。
【0023】
【作用】本発明の焼成用治具はアルミナ質基材の表面に
未安定化ジルコニアが被覆されているので、被焼成物と
の反応が極めて少なく、更に基材が多孔質体であるので
基材と被覆層との付着力が高く、長期使用にあたっても
被覆層に亀裂や剥離が発生せず安定に使用できる。
【0024】以下本発明を実施例をもって具体的に説明
する。
【0025】
【実施例】
実施例1〜6,比較例1 市販の易焼結性アルミナ粉体(平均粒子径0.5μm,
アルミナ純度99.9%)と平均粒子径500μmのア
クリル樹脂ビーズとを適宜量比に混合し、バインダーと
してポリビニールアルコール(PVA)の5重量%水溶
液を10重量%添加し、造粒,乾燥,整粒した後プレス
成形機で板状に成形した。次いで電気炉を用いて400
℃で5時間脱脂を行った後、1550℃で3時間焼成し
100×100×5mmの平板状アルミナ質基材を作成
した。粒子径が13μmで安定化度が0%のジルコニア
粒子をPVAの3重量%水溶液と共にスラリーと成し、
基材表面にスプレーにて250μm塗布した。次いで乾
燥後、電気炉を用いて1400℃で5時間焼付けを行い
焼成用治具を作成した。
【0026】耐久性を評価するために、得られた焼成用
治具を電気炉で300℃/hrで昇温し、1400℃で
6時間保持した後300℃/hrで冷却するという操作
を1サイクルとする加熱冷却テストを30回繰返した
後、ジルコニア被覆層またはアルミナ質基材の亀裂ある
いは剥離等の異常の発生の有無を目視にて判定した。判
定基準として亀裂の発生の無いものを○、亀裂が僅かに
発生したものを△、亀裂が多く発生したものを×とし
た。結果を表1に示す。
【0027】さらに、被焼成物との反応性を知るために
CoTiO3 ,CaTiO3 ,MgTiO3 ,SrTi
3 及びBaTiO3 の等量混合物で直径10mm,厚
さ3mmの模擬ペレットをプレス成形により作成し、5
個ずつを得られた焼成用治具上に乗せ、1350℃で1
00時間加熱した後ジルコニア被覆層との反応性を目視
観察した。尚、反応したものを×、反応しなかったもの
を○とした。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】尚、それぞれのアルミナ質基材の断面を走
査型電子顕微鏡で観察した結果、比較例1及び実施例1
は密封構造の多孔質体であり、実施例2〜6は連通構造
の多孔質体であった。
【0030】比較例2〜5 実施例5に示す平板状アルミナ質基材に粒子径が13μ
mで安定化度が20%及び100%のカルシア安定化ジ
ルコニア及びイットリア安定化ジルコニアを実施例に準
じて塗布及び焼付を行って焼成用治具を作成し評価し
た。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気孔率が20〜85%のアルミナ質基材
    の表面が未安定化ジルコニアで被覆されていることを特
    徴とする焼成用治具。
JP4131529A 1992-04-23 1992-04-23 焼成用治具 Pending JPH05296671A (ja)

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JP4131529A JPH05296671A (ja) 1992-04-23 1992-04-23 焼成用治具

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JP4131529A JPH05296671A (ja) 1992-04-23 1992-04-23 焼成用治具

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JPH05296671A true JPH05296671A (ja) 1993-11-09

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ID=15060204

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JP4131529A Pending JPH05296671A (ja) 1992-04-23 1992-04-23 焼成用治具

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JP (1) JPH05296671A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0812449A (ja) * 1994-06-28 1996-01-16 Kanebo Ltd 焼成用治具
JP2007015882A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Ngk Insulators Ltd 電子部品用焼成治具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0812449A (ja) * 1994-06-28 1996-01-16 Kanebo Ltd 焼成用治具
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