JPH05294882A - アルデヒド及びその誘導体の合成方法 - Google Patents

アルデヒド及びその誘導体の合成方法

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JPH05294882A
JPH05294882A JP4286146A JP28614692A JPH05294882A JP H05294882 A JPH05294882 A JP H05294882A JP 4286146 A JP4286146 A JP 4286146A JP 28614692 A JP28614692 A JP 28614692A JP H05294882 A JPH05294882 A JP H05294882A
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    • C07D311/06Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 2
    • C07D311/08Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 2 not hydrogenated in the hetero ring
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ルテニウム/スズ型バイメタル触媒の存在下
において蒸気相で反応させることを特徴とするカルボン
酸、カルボン酸エステル又は無水カルボン酸の水素還元
によるアルデヒド及びその誘導体の製造方法を提供す
る。 【効果】 熱感受性酸をアルデヒドに還元することがで
きるか、不飽和酸若しくは不飽和エステルを選択的に不
飽和アルデヒドに還元することができるか、又は芳香族
飽和酸若しくは脂肪族飽和酸からアルデヒドを高収率で
製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルデヒド及びその誘導
体の合成方法に関する。本発明は特に、酸、エステル又
はそれらの誘導体の蒸気相還元によるアルデヒドの合成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化
ウラン、酸化プラセオジム及び酸化イットリウムの中か
ら選択した触媒を使用して、相当する酸又はエステルを
350〜450℃の温度で還元して芳香族飽和アルデヒ
ド又は脂肪族飽和アルデヒドを製造することは従来技術
で知られている(米国特許第4,328,373号)。
【0003】例えばクロム、マンガン、鉄、コバルト若
しくは亜鉛の中から、又は元素周期表の第III属元素
(例えばアルミニウム、スカンジウム、イットリウム若
しくはガドリニウム)の中から選択した添加剤を含む酸
化ジルコニウムを主成分とする触媒の存在下で、相当す
る酸又はエステルを還元して芳香族アルデヒドを製造す
ることも知られている(ヨーロッパ特許第150 96
1号)。この方法は300℃を超える温度で実施されて
いる。
【0004】アルデヒドの製造に必要な温度条件を考慮
すると、前記方法では熱感受性酸(例えばフェノール
酸)からアルデヒドを製造することはできない。同様
に、これらの方法では不飽和酸から不飽和アルデヒドを
製造することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では前記欠点を
克服することができる。本出願人は実際に、ルテニウム −スズバイメタル触媒によって、 −より低い温度で酸を水素化して、熱感受性酸をアルデ
ヒドに還元することができるか、 −不飽和酸若しくは不飽和エステルを選択的に不飽和ア
ルデヒドに還元することができるか、又は −芳香族飽和酸若しくは脂肪族飽和酸からアルデヒドを
高収率で製造することができることを実証した。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って本発明は、カルボ
ン酸、カルボン酸エステル又は無水カルボン酸を還元し
てアルデヒドを製造する方法を目的とする。該方法は、
ルテニウム−スズ型バイメタル触媒の存在下において蒸
気相で反応させることを特徴とする。
【0007】本明細書内では、ルテニウム−スズ型バイ
メタル触媒とは少なくともルテニウムとスズとを活性元
素として含んでいる触媒を意味する。
【0008】Ru/Sn/B型触媒〔J. Cat.,
121,165−173(1990)〕及び液相での
不飽和脂肪酸から不飽和脂肪アルコールへの還元でのこ
の触媒の使用〔J. Cat., 121,174−1
82(1990)〕は既に文献に記載されている。しか
しながら、これらの文献のいずれも、酸からアルデヒド
を製造するためにルテニウム−スズ型バイメタル触媒を
使用することができるとは示唆していない。
【0009】本発明は特に、一般式:
【0010】
【化12】
【0011】{式中、Rは水素原子又は1個〜40個の
炭素原子を有する任意に置換される炭化水素基(例えば
飽和若しくは不飽和で線状若しくは分枝状の非環式脂肪
族基;炭素環式若しくは複素環式で飽和、不飽和若しく
は芳香族で単環式若しくは多環式の基)を示す}で表さ
れるアルデヒドの製造に適している。このアルデヒドの
製造は、式:
【0012】
【化13】
【0013】{式中、Rは先に定義した通りであり、
R’は先に定義した如き基Rであるか、又は式:
【0014】
【化14】
【0015】(式中、R″はRについて定義した通りで
ある)で表される基であって、2つの基RとR″とは互
いに結合して、5個〜7個の原子を有して無水物官能基
を含む飽和環又は不飽和環を形成し得、またこれら2つ
の基RとR″とは2つのビシナル原子を介して全体で二
環式オルト縮合(ortho−condense)系の
架橋を形成し得る}で表されるエステル、無水物又は酸
を還元することからなる。
【0016】使用するカルボン酸またはその誘導体が式
II(式中、Rは1個〜20個の炭素原子を有する任意
に置換された炭化水素基を示す)に適合していることが
好ましい。
【0017】本発明方法は、全てのモノカルボン酸又は
ポリカルボン酸{例えば飽和若しくは不飽和の脂肪族
酸;炭素環式若しくは複素環式で飽和、不飽和若しくは
芳香族で単環式若しくは多環式の酸;環式置換基(例え
ば炭素環式若しくは複素環式で飽和、不飽和若しくは芳
香族の環)を有する飽和若しくは不飽和の脂肪族酸}に
適用される。
【0018】本発明方法は、脂肪族飽和カルボン酸(例
えばフルオラール(fluoral))又は脂肪族不飽
和カルボン酸、特にカルボン酸、カルボン酸エステル若
しくは無水カルボン酸官能基のカルボニル基と共役二重
結合を有するカルボン酸からアルデヒドを製造するのに
非常に適している。
【0019】本発明方法は芳香族カルボン酸、特に安息
香酸、とりわけヒドロキシ安息香酸及びハロゲン化安息
香酸、好ましくはフルオロ安息香酸からアルデヒドを合
成するのに非常に適している。
【0020】本明細書では、芳香族化合物は、文献、特
に“Advanced Organic Chemis
try”(Jerry MARCH、第3版、John
Wiley and Sons、1985年、37ペ
ージ以降)に定義されているような従来の芳香族性の意
味で使用している。
【0021】安息香酸は、少なくとも1個のCOOH官
能基を有する全ての芳香族化合物を意味する。
【0022】本発明方法に基づけば、本発明の条件下で
は気体状になり得る任意のカルボン酸を使用することが
できる。
【0023】従って、式II〔式中、残基Rは置換又は
非置換の炭化水素基(例えば飽和若しくは不飽和で線状
若しくは分枝状の非環式脂肪族基;炭素環式若しくは複
素環式で飽和、不飽和若しくは芳香族で単環式若しくは
多環式の基)を示す)に適合するカルボン酸を出発材料
として使用することができる。
【0024】式II(式中、Rは任意に置換された単環
式又は多環式の芳香族炭化水素残基を示す)のカルボン
酸は本発明方法を実施するのに特に適している。
【0025】カルボキシル官能基の還元反応を妨げない
限り、環上には任意の置換基が存在し得る。
【0026】Rが一般式III:
【0027】
【化15】
【0028】〔式III中、nは0〜5の、好ましくは
0〜3の整数であり、QはR1、即ち以下の基又は官能
基:1個〜6個の、好ましくは1個〜4個の炭素原子を
有する線状若しくは分枝状アルキル基(例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル)、2個〜6個
の、好ましくは2個〜4個の炭素原子を有する線状若し
くは分枝状アルケニル基(例えばビニル、アリル)、1
個〜6個の、好ましくは1個〜4個の炭素原子を有する
線状若しくは分枝状アルコキシ基(例えばメトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキ
シ基)、2個〜6個の炭素原子を有するアシル基、式: −R2−OH −R2−COOR5 −R2−CHO −R2−NO2 −R2−CN −R2−(NR52 −R2−CO−(NR52 −R2−SH −R2−X −R2−CF3 {前記式中、R2は原子価結合又は1個〜6個の炭素原
子を有する線状若しくは分枝状で飽和若しくは不飽和の
二価炭化水素基(例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、イソプロピレン、イソプロピリデン)であり、R5
は水素原子又は1個〜6個の炭素原子を有する線状若し
くは分枝状アルキル基であり、Xはハロゲン原子、好ま
しくは塩素原子、臭素原子若しくはフッ素原子である}
で表される基のいずれかであり、QはR3、即ち次のよ
り複雑な基:式:
【0029】
【化16】
【0030】(式中、R1及びR2は先に定義した通りで
あり、mは0〜5の、好ましくは0〜3の整数である)
で表される基、及び式: −R2−A−R4 {式中、R2は先に定義した通りであり、R4は1個〜6
個の、好ましくは1個〜4個の炭素原子を有する線状若
しくは分枝状アルキル基、又は式:
【0031】
【化17】
【0032】で表される基であり、Aは式:
【0033】
【化18】
【0034】(式中、R6は水素原子又は1個〜4個の
炭素原子を有する線状若しくは分枝状アルキル基、好ま
しくはメチル基若しくはエチル基である)で表される基
のいずれかである}のいずれかである〕に適合する芳香
族炭化水素残基、特にベンゼン残基であることが好まし
い。
【0035】nが1より大きいときには、基Qは同一で
あっても異なってもよく、またベンゼン環の連続する2
個の炭素原子同士はケタール架橋(例えば核外メチレン
ジオキシ基又は核外エチレンジオキシ基)によって結合
し得る。
【0036】nが0,1,2又は3であることが好まし
い。
【0037】前述した全ての残基Rの中では、一般式I
I(式中、Rは一般式IIIに適合する芳香族残基を示
す)に適合するカルボン酸又はその誘導体を本発明方法
で使用することが好ましい。式III中では、nは0,
1,2又は3に等しく、Qは以下の基又は官能基:水素
原子、1個〜4個の炭素原子を有する線状若しくは分枝
状アルキル基、1個〜4個の炭素原子を有する線状若し
くは分枝状アルコキシ基、メチレンジオキシ基若しくは
エチレンジオキシ基、−OH基、−CHO基、NH
2基、フェニル基、ハロゲン原子、CF3基のいずれかで
ある。
【0038】式II(式中、同一であるか又は異なる基
Qは水素原子、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基
又は−CHO基である)で表される化合物を選択するこ
とが更に好ましい。
【0039】式IIIに適合する基Rの例としては特
に、フェニル基、トリル基又はキシリル基及びビフェニ
ル基、1,1’−メチレンビフェニル基、1,1’−イ
ソプロピリデンビフェニル基、1,1’−オキシビフェ
ニル基、1,1’−イミノビフェニル基が挙げられ得
る。これらの基を先に定義した如き1個以上の基Q(好
ましくはヒドロキシル基又はハロゲン原子)で置換する
ことができる。
【0040】Rは更に芳香族多環式炭化水素残基を示し
得る。環同士はオルト縮合系及びオルト・ペリ縮合系を
形成し得る。特にナフタレン残基が挙げられ得る。これ
らの環は1個〜4個の、好ましくは1個〜3個の基R1
で置換することができる。R1は先に一般式IIIの芳
香族炭化水素残基の置換基について定義した通りであ
る。
【0041】カルボン酸の一般式IIでは、Rは更に、
環内に一般には3個〜7個の、好ましくは6個の炭素原
子を有する、飽和した又は環内に1個又は2個の不飽和
結合を含む炭素環式残基を示し得る。この環を1個〜5
個の、好ましくは1個〜3個の基R1で置換することが
できる。R1は先に一般式IIIの芳香族炭化水素残基
の置換基について定義した通りである。
【0042】基Rの好ましい例としては、1個〜4個の
炭素原子を有する線状又は分枝状アルキル基で任意に置
換されたシクロヘキシル基又はシクロヘキセニル基が挙
げられ得る。
【0043】前述した如く、Rは飽和又は不飽和で、線
状又は分枝状の非環式脂肪族残基を示し得る。
【0044】特にRは好ましくは1個〜12個の炭素原
子を有する飽和した又は鎖上に1個以上の、一般には1
個〜3個の不飽和結合を含む線状又は分枝状の非環式脂
肪族残基を示す。この不飽和結合は単純二重結合、共役
二重結合又は三重結合であり得る。
【0045】炭化水素鎖は場合によっては式:
【0046】
【化19】
【0047】(式中、R6は水素又は1個〜4個の炭素
原子を有する線状若しくは分枝状アルキル基、好ましく
はメチル基若しくはエチル基を示す)で表される基のい
ずれかで中断され(interrompue)且つ/又
は式: −OH,−COOR5,−CHO,−NO2,−CN,−
NH2,−SH,−X,−CF (式中、Rは先に定義した通りである)で表される置
換基のいずれかを有し得る。
【0048】本発明の好ましい実施態様では、Rは以下
の式:
【0049】
【化20】
【0050】(式中、同一であるか又は異なるR7,R8
及びR9は、水素原子、1個〜10個の炭素原子を有す
る線状若しくは分枝状アルキル基、1個〜10個の炭素
原子を有する線状若しくは分枝状アルケニル基、1個〜
10個の炭素原子を有する線状若しくは分枝状アルコキ
シ基、ヒドロキシル基、アミン官能基、ハロゲン原子又
は−CF3基の中から選択する)に適合する。
【0051】R7及び/又はR8及び/又はR9が不飽和
基であることが好ましい。
【0052】式IV中で、3個の基R7,R8,R9のい
ずれかがカルボン酸、カルボン酸エステル又は無水カル
ボン酸のカルボニル基と共役二重結合を有することが更
に好ましい。
【0053】式II(式中、Rは環式置換基を任意に有
し得る飽和又は不飽和で線状又は分枝状の非環式脂肪族
残基である)で表されるカルボン酸又はその誘導体を使
用することもできる。環とは飽和、不飽和又は芳香族で
炭素環式又は複素環式の環を意味する。
【0054】非環式脂肪族残基を原子価結合又は式:
【0055】
【化21】
【0056】(式中、R6は先に定義した通りである)
で表される基のいずれかによって環に結合し得る。
【0057】環式置換基の例としては、脂環式置換基、
芳香族置換基又は複素環式置換基、特に環内に6個の炭
素原子を含む脂環式置換基又はベンゼン置換基を挙げる
ことができる。これらの環式置換基自体は、同一である
か又は異なる1個、2個、3個、4個又は5個の基R1
を任意に有する。R1は先に一般式IIIの芳香族炭化
水素残基の置換基について定義した通りである。
【0058】このような基の例としては中でも、ベンジ
ル基が挙げられ得る。
【0059】カルボン酸の一般式IIでは、Rは更に、
環内に特に5個又は6個の原子(その内1個又は2個は
窒素原子、硫黄原子及び酸素原子のようなヘテロ原子で
ある)を含む飽和又は不飽和の複素環式残基を示し得
る。この複素環の炭素原子を全部又はその一部分だけ基
1で任意に置換することができる。R1は先に一般式I
IIの芳香族炭化水素残基の置換基について定義した通
りである。
【0060】Rは更に、定義した多環式の複素環式残基
(例えば、各環内に少なくとも1個のヘテロ原子を含
み、互いにオルト縮合系若しくはオルト・ペリ縮合系を
形成する少なくとも2個の芳香族若しくは非芳香族の複
素環からなる基であるか、又は互いにオルト縮合系若し
くはオルト・ペリ縮合系を形成する少なくとも1個の芳
香族若しくは非芳香族の炭化水素環と少なくとも1個の
芳香族若しくは非芳香族の複素環とからなる基)を示し
得る。これらの環の炭素原子を全部又はその一部分だけ
基R1で任意に置換することができる。R1は先に一般式
IIIの芳香族炭化水素残基の置換基について定義した
通りである。
【0061】複素環式型基Rの例としては中でも、フリ
ル基、ピロリル基、チエニル基、イソキサゾリル基、フ
ラザニル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラ
ゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル
基、キノリル基、ナフチリジニル基、ベンゾフラニル基
及びインドリル基を挙げることができる。
【0062】式IIに適合するカルボキシル基を少なく
とも1個含んでいるカルボン酸としては特に以下のカル
ボン酸を使用する。
【0063】−脂肪族飽和モノカルボン酸(例えば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、ブチル酸、イソブチル酸、バ
レリアン酸、イソバレリアン酸、ピバリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸)、 −脂肪族飽和ジカルボン酸(例えば蓚酸、マロン酸、琥
珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸)、 −脂肪族不飽和モノカルボン酸又はジカルボン酸(例え
ばアクリル酸、プロピオル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、セネシオ酸、チグリン酸、オレイ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン
酸)、 −飽和又は不飽和炭素環式カルボン酸(例えばしょう脳
酸、クリサンテミン酸)、 −複素環式カルボン酸(例えばフランカルボン酸、チオ
フェンカルボン酸、ピロールカルボン酸、ピラジンカル
ボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸)、 −芳香族炭素環式カルボン酸(例えば安息香酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンカルボン
酸、トルエン酸)、 −アリール脂肪族飽和カルボン酸、特にアリールプロピ
オン酸(例えば2−フェニルプロピオン酸、2−〔4−
(2−ブチル)フェニル〕プロピオン酸、2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸、2−(6−メトキシ
−2−ナフチル)プロピオン酸)又は不飽和酸(例えば
2−フェニルプロペン酸、ケイ皮酸)、 −脂肪族又は芳香族ハロゲン化カルボン酸(例えばモノ
フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸、ジク
ロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノクロロプロピオン酸、
α−ブロモプロピオン酸、α−ブロモブチル酸、トリフ
ルオロ酢酸、o−モノフルオロ安息香酸、m−モノフル
オロ安息香酸、p−モノフルオロ安息香酸、2,3−ジ
フルオロ安息香酸、2,4−ジフルオロ安息香酸、2,
5−ジフルオロ安息香酸、3,4−ジフルオロ安息香
酸、2,3,6−トリフルオロ安息香酸、2,4,5−
トリフルオロ安息香酸、2,3,4,5−テトラフルオ
ロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、α,α,α−ト
リフルオロ−o−トルイル酸、α,α,α−トリフルオ
ロ−m−トルイル酸、α,α,α−トリフルオロ−p−
トルイル酸、o−モノクロロ安息香酸、m−モノクロロ
安息香酸、p−モノクロロ安息香酸、2,3−ジクロロ
安息香酸、2,4−ジクロロ安息香酸、2,5−ジクロ
ロ安息香酸、2,6−ジクロロ安息香酸、3,4−ジク
ロロ安息香酸、3,5−ジクロロ安息香酸、2,3,5
−トリクロロ安息香酸、2,3,6−トリクロロ安息香
酸、2−クロロ−4,5−フルオロ安息香酸、3−クロ
ロ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸、o−モノブロ
モ安息香酸、m−モノブロモ安息香酸、p−モノブロモ
安息香酸)、 −脂肪族、脂環式、アリール脂肪族ヒドロキシ酸(例え
ばグリコール酸、乳酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ
ブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、2−メチル乳酸、
2−ヒドロキシ−4−メチルチオブタン酸、タルトロン
酸、リンゴ酸、酒石酒、1−ヒドロキシシクロプロパン
カルボン酸、2−ヒドロキシフェニルプロパン酸、2−
ヒドロキシケイ皮酸、3−ヒドロキシケイ皮酸、4−ヒ
ドロキシケイ皮酸)、 −以下のヒドロキシ安息香酸(2−ヒドロキシ安息香酸
(サリチル酸)、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロ
キシ安息香酸、3−メチルサリチル酸、4−メチルサリ
チル酸、5−メチルサリチル酸、3−ヒドロキシ−4−
メチル安息香酸、3−メトキシサリチル酸、4−メトキ
シサリチル酸、5−メトキシサリチル酸、3−ヒドロキ
シ−4−メトキシ安息香酸(イソバニリン酸)、4−ヒ
ドロキシ−3−メトキシ安息香酸(バニリン酸)、3−
ヒドロキシ−4,5−ジメトキシ安息香酸、4−ヒドロ
キシ−3,5−ジメトキシ安息香酸(シリンギン酸)、
5−ヒドロキシイソフタル酸、3−アミノサリチル酸、
4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、3−ヒ
ドロキシ−2−アミノ安息香酸、3−ニトロサリチル
酸、3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸、4−ヒドロ
キシ−3−ニトロ安息香酸、3−ヒドロキシ−4−メチ
ル−2−ニトロ安息香酸、3,5−ジイオドサリチル
酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロ
キシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6
−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香
酸(プロトカテク酸)、3,5−ジヒドロキシ安息香
酸、3,5−ジヒドロキシ−4−メチル安息香酸、2,
3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリヒ
ドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香
酸)、 −アルコキシ酸及びフェノキシ酸(例えばメトキシ酢
酸、フェノキシ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢
酸、フェノキシプロピオン酸、2,4−ジクロロフェノ
キシプロピオン酸、p−ヒドロキシフェノキシプロピオ
ン酸、m−クロロフェノキシプロピオン酸、4−フェノ
キシ安息香酸、4−カルボキシ−4−フェノキシ安息香
酸、ピペロニル酸)、 −オキソ酸(例えば2−アセチル安息香酸、4−アセチ
ル安息香酸、2−ベンゾイル安息香酸、4−ベンゾイル
安息香酸)、 −アシルオキシ酸(例えば3−ベンゾイルオキシプロピ
オン酸、2−アセトキシ安息香酸、4−アセトキシ安息
香酸)、 −アミド酸(例えば2−アセトアミドアクリル酸、2−
アセトアミド安息香酸、3−アセトアミド安息香酸、N
−4−アセトアミド安息香酸)、 −N−が保護基、例えば以下の基(アシル(アセチル、
ベンゾイル)、BOC(ブチルオキシカルボニル)、C
BZ(カルボベンゾキシ)、FMOC(9−フルオレニ
ルメトキシカルボニル)、MSOC(2−メタンスルフ
ェニルエトキシカルボニル))で任意に保護されている
アミノ酸。
【0064】以下のアミノ酸が挙げられ得る: −脂肪族アミノ酸:グリシン、アラニン、バリン、ロイ
シン、イソロイシン、 −ヒドロキシル化アミノ酸:セリン、トレオニン、 −硫化アミノ酸:システイン、メチオニン、 −ジカルボキシルアミノ酸及びこれらのアミド:アスパ
ラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、 −2つの塩基を有するアミノ酸:リシン、アルギニン、
ヒスチジン、 −芳香族アミノ酸:フェニルアラニン、チロシン、トリ
プトファン、 −イミノ酸:プロリン、ヒドロキシプリロン。
【0065】例示的且つ非制限的に引用したこれら全て
の化合物の中で、本発明方法は特に以下の化合物に適用
される: −サリチル酸及び4−ヒドロキシ安息香酸、 −酢酸、プロピオン酸及びヒドロキシ基、ハロゲン基、
フェニル基又はフェニルオキシ基で置換して得られたこ
れらの誘導体、 −安息香酸及びC1−C4アルキル基、アセトキシ基、ア
セトアミド基、ヒドロキシ基、メトキシ基又はエトキシ
基で置換して得られたこれらの誘導体、 −脂肪族又は芳香族ハロゲン化カルボン酸(例えばモノ
フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸、ジク
ロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノクロロプロピオン酸、
α−ブロモプロピオン酸、α−ブロモブチル酸、トリフ
ルオロ酢酸、o−モノフルオロ安息香酸、m−モノフル
オロ安息香酸、p−モノフルオロ安息香酸、2,3−ジ
フルオロ安息香酸、2,4−ジフルオロ安息香酸、2,
5−ジフルオロ安息香酸、3,4−ジフルオロ安息香
酸、2,3,6−トリフルオロ安息香酸、2,4,5−
トリフルオロ安息香酸、2,3,4,5−テトラフルオ
ロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、α,α,α−ト
リフルオロ−o−トルイル酸、α,α,α−トリフルオ
ロ−m−トルイル酸、α,α,α−トリフルオロ−p−
トルイル酸、o−モノクロロ安息香酸、m−モノクロロ
安息香酸、p−モノクロロ安息香酸、2,3−ジクロロ
安息香酸、2,4−ジクロロ安息香酸、2,5−ジクロ
ロ安息香酸、2,6−ジクロロ安息香酸、3,4−ジク
ロロ安息香酸、3,5−ジクロロ安息香酸、2,3,5
−トリクロロ安息香酸、2,3,6−トリクロロ安息香
酸、2−クロロ−4,5−フルオロ安息香酸、3−クロ
ロ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸、o−モノブロ
モ安息香酸、m−モノブロモ安息香酸、p−モノブロモ
安息香酸)、 −ニコチン酸。
【0066】前述した如く、先に規定したようなカルボ
ン酸をそのエステルの形態で使用することもできる。こ
の場合、式IIにおいて、R’は好ましくは1個〜10
個の炭素原子を有する、任意に置換された脂肪族基を示
す。R’が1個〜6個の炭素原子を有する線状又は分枝
状アルキル基であることが更に好ましい。好ましい基
R’の例としては、メチル基、エチル基又はヘキシル基
が挙げられ得る。
【0067】好ましいエステルは前述したカルボン酸の
リストから得られるものである。
【0068】本発明に基づいて、カルボン酸をその無水
物の形態で使用することができる。
【0069】無水カルボン酸の例としては特に、前述し
たカルボン酸の無水物及び環式無水物が挙げられ得る。
【0070】実際に無水物が式II(式中、R’は式:
【0071】
【化22】
【0072】で表される基である)に適合するときに、
2つの基RとR″とは互いに結合して、5個〜7個の原
子を有し、無水物官能基を含む飽和環又は不飽和環を形
成し得る。これらの基は好ましくは2個〜6個の炭素原
子を有する線状又は分枝状アルキレン基を形成し、更に
好ましくは−(CH2t−(tは2〜4である)基を形
成する。
【0073】このような環式無水物の例としては、無水
琥珀酸又は無水マレイン酸が挙げられ得る。
【0074】無水物が式II(式中、R’は式:
【0075】
【化23】
【0076】で表される基である)に適合するときに、
2つの基RとR″とは2個のビシナル原子を介して全体
で二環式オルト縮合系の架橋を形成し得る。
【0077】環は無水物官能基の酸素原子を含み、また
好ましくは5個又は6個の原子を有するので、好ましい
化合物は二環式であり、ベンゼン環と複素環とからなっ
ている。このような環式無水ポリカルボン酸の例として
は、無水フタル酸が挙げられ得る。
【0078】本発明方法は気相で実施する。有利には1
00℃〜500℃の温度で、更に好ましくは200℃〜
400℃の温度で反応させる。温度は出発材料としての
酸と、探求される反応速度とに応じて当業者によって調
節されるものと考える。
【0079】更には、温度を大幅に上昇させて、触媒を
予め活性化させることが特に有利であり得る。特に触媒
を約500℃近くの温度で、好ましくは450℃の温度
で予め活性化させることができる。水素流下で活性化さ
せるのが有利である。
【0080】実際の本発明方法は、所望量の触媒を反応
器内に、場合によっては2つの石英床(lits de
quartz)の間に導入して、試薬の接触を促進す
ることからなる。次いで反応器の温度を水素流下におい
て、触媒を活性化させ得る所定値まで上昇させ、次に反
応温度に戻す。次に所望流量の酸を注入し、生成したア
ルデヒドを回収する。
【0081】好ましくは、酸を加熱して蒸発させた後に
直接気体状で注入する。
【0082】しかしながら、反応のために酸を不活性溶
媒中の溶液で注入することもできる。不活性溶媒として
は特に脂肪族炭化水素(例えばヘキサン)、脂環式炭化
水素(例えばシクロヘキサン)、芳香族炭化水素(例え
ばトルエン)又はエーテル類(例えばジメトキシエタ
ン)が挙げられ得る。
【0083】高温作用下では、このように注入した酸を
第1の石英床で蒸発させる。次いで大気圧又は蒸気相に
適合し得る低圧力(数バール、例えば0.5〜10バー
ル)下で水素を注入することができる。水素を不活性ガ
ス(例えば窒素又はヘリウム)で希釈することもでき
る。
【0084】有利には触媒1mlに対して0.1〜10
リットル/時の流量の水素と、10ml/時以下の、好
ましくは0.5〜5ml/時の液体流量の酸とを注入す
る。
【0085】反応終了後に、任意の適切な手段(例えば
蒸留又は結晶化)によってアルデヒドを回収する。場合
によっては、特にフルオラールの場合には、水和形態の
アルデヒドを製造することができる。
【0086】各種型の触媒を本発明で使用することがで
きる。特に、使用する触媒は担持型であっても、担持型
でなくてもよい。
【0087】一般にルテニウムの含量は触媒の0.1〜
50重量%である。
【0088】単独機能触媒(catalyseur m
assique)を使用する場合には、ルテニウムの含
量は触媒の10〜50重量%である。
【0089】しかしながら好ましい実施態様では、担持
形態の触媒を使用する。このために、担体は金属酸化物
(酸化アルミニウム、酸化ケイ素及び/若しくは酸化ジ
ルコニウム)、硝酸を使用する公知の処理で任意に活性
化されたカーボン、アセチレンブラック又は樹脂の中か
ら選択することができる。担体が試薬と直接相互作用す
る危険性を制限するために、比表面積のあまり大きくな
い担体を選択することが一般に好ましい。
【0090】担持型触媒の場合には、ルテニウム含量は
担体(種類、比表面積)及び探求される反応速度に応じ
て当業者によって調整される。
【0091】一般に触媒中のルテニウム含量は有利には
0.1〜20.0重量%の間で、更に好ましくは0.5
〜3.0重量%の間で選択する。
【0092】例えば、触媒中のルテニウム含量が0.1
〜1重量%のときの担体の比表面積(B.E.T.)は
50〜100m2/gの間で選択するのが有利である。
【0093】スズ(Sn)/ルテニウム(Ru)のモル
比が1〜10、更に好ましくは2〜6の触媒を本発明で
使用するのが有利である。
【0094】本発明の第1の実施態様はルテニウム−ス
ズ−硼素触媒を使用することからなる。
【0095】この場合、硼素含量は一般に1%以下、大
抵の場合約0.5%である。
【0096】本発明方法で使用可能な触媒は、種々の方
法で、特にDesphande等によって記載された方
法〔J. Cat., 121,165−173(19
90)〕に従って浸漬させて製造することができる。
【0097】一般に、場合によっては担体の存在下で、
塩形態の2種類の金属を水に溶解する。約15時間浸漬
させたままにする。場合によってはそれから、バイメタ
ル触媒を回収して洗浄する前に化学還元剤を加えること
ができる。次いでこの触媒を空気乾燥して、使用する。
使用可能な化学還元剤の中では特に、硼水素化物(例え
ば水素化硼素ナトリウム、水素化硼素リチウム、水素化
硼素カリウム若しくは水素化硼素テトラブチルアンモニ
ウム)、ヒドラジン又はホルモールを挙げることができ
る。
【0098】本発明方法の他の好ましい実施態様は、ル
テニウムとスズとを含み、硼素を含まない新規バイメタ
ル触媒を使用することからなる。活性元素を担持するの
が好ましい。
【0099】この触媒を製造するには、公知である従来
の担持型金属触媒の製造技術を適用することができる。
【0100】触媒の製造方法の1つは例えば、選択した
元素からなる適切な化合物を少なくとも1種溶解して製
造した溶液中に担体を導入することからなる。溶媒、好
ましくは水を蒸留して担体に活性元素を付着させる。溶
媒は、好ましくは5〜20mmHgの間で選択した減圧
下で蒸発させて除去することができる。このようにして
得られた接触塊を水素流で還元する。
【0101】他の従来型製造方法では、公知の方法で化
合物を沈澱し、このようにして得られた接触塊を水素で
還元することによって、金属元素を含む化合物を担体に
付着させる。
【0102】勿論、数種の金属元素を順次担体に付着さ
せることができるが、同時に付着させることが好まし
い。
【0103】本発明の触媒の製造に使用する金属元素を
含む化合物の種類は重要ではない。
【0104】ルテニウム及びスズのような金属自体を使
用することができる。
【0105】本発明の触媒の製造に使用可能な化合物の
例としては、塩化ルテニウムIII、塩化ルテニウムI
V、五フッ化ルテニウム、酸化ルテニウムII、酸化ル
テニウムIV、アンモニア性オキシ塩化ルテニウムRu
2(OH)2Cl4,7NH3,5H2O及び酢酸ルテニウ
ムをルテニウム化合物として、また酸化スズ、塩化ス
ズ、硝酸スズ、カルボキシル化スズ、アルコール化ス
ズ、又はスズが水素原子及び/若しくは好ましくは1個
〜4個の炭素原子を有するアルキル基に結合されている
金属有機化合物をスズ化合物として挙げることができ
る。好ましい塩は次の通りである:ルテニウム化合物
(例えば塩化ルテニウムIII)、スズ化合物(例えば
塩化スズII、塩化スズIV、酢酸スズII、オクタン
酸スズII、エチルヘキサン酸スズ)。
【0106】従って、本発明の他の目的は、任意に担持
させた、モル比が1〜10のスズとルテニウムとからな
るバイメタル触媒である。
【0107】好ましい触媒のモル比は4〜6である。
【0108】本発明は、芳香族アルデヒド、特に式:
【0109】
【化24】
【0110】(式中、nは0,1,2又は3であり、Q
は以下の基又は官能基:水素原子、1個〜4個の炭素原
子を有する線状若しくは分枝状アルキル基、1個〜4個
の炭素原子を有する線状若しくは分枝状アルコキシ基、
メチレンジオキシ基若しくはエチレンジオキシ基、−O
H基、−CHO基、NH2基、フェニル基、ハロゲン原
子、CF3基のいずれかである)に適合するアルデヒド
の製造に非常に適している。
【0111】本発明によって多数のアルデヒドを製造す
ることができ、これらのアルデヒドは薬剤中間体及び/
又は農芸化学中間体(例えば3,4−ジフルオロベンズ
アルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド)として使用
する。
【0112】本発明方法はとりわけクマリンの製造に使
用され得るサリチル酸アルデヒドの製造で特に重要であ
る。本発明方法に基づいて製造したサリチル酸アルデヒ
ドをクマリン合成の出発材料として使用することができ
る。クマリンは、文献に多く記載されている公知の環化
段階によって得られる。酢酸ナトリウムの存在下でサリ
チル酸アルデヒドと無水酢酸とを反応させるPerki
n反応に基づくクマリンの製造を特に挙げることができ
る(KIRK−OTHMER−Encyclopedi
a of Chemical Technology
. p198,3eme edition)。
【0113】本発明方法は、他の芳香族アルデヒド(例
えば3−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド、バニリン、ベラトルアルデヒド、p
−アニスアルデヒド及びピペロナール)の製造にも適し
ている。
【0114】本発明は、種々のアルデヒドの合成にも使
用できる。本発明は飽和アルデヒド(例えばフルオラー
ル又はアセトアルデヒド)の製造に役立ち得る。本発明
はとりわけビタミンA又はビタミンEの合成中間体であ
るテルペン(プレナール(prenal)、シトラール
等)の化学において、特に不飽和アルデヒドの合成に適
している。
【0115】本発明は、式:
【0116】
【化25】
【0117】(式中、同一であるか又は異なるR10及び
11は約1個〜20個の炭素原子を有するアルキル基、
並びに1個〜20個の炭素原子を有するアルキル基で任
意に置換されたフェニル基及びナフチル基の中から選択
する)で表されるアルデヒドの製造に特に適している。
【0118】アルデヒドの例としては、プレナール及び
シンナムアルデヒドを挙げることができる。
【0119】本発明方法を使用して、酸と同時に又は反
応終了後に導入したアルコールとアルデヒドとを反応さ
せて、誘導体形態のアルデヒド(例えばアセタール又は
ヘミアセタール)を製造するにしても、本発明の範囲を
逸脱するものではない。従来から使用されているアルコ
ールの例としてはメタノール又はエタノールが挙げられ
得る。
【0120】
【実施例】例示的且つ非制限的な以下の実施例によって
本発明を説明する。
【0121】実施例1 (予め40mlの水に溶解した)0.37gのRuCl
3,xH2O(xは約2に等しい)を1リットルの三つ口
フラスコ内に導入した。120mlの水に溶解した1.
5gのSnCl2,2H2Oを、撹拌しながら30分で加
えた。
【0122】撹拌しながら25gのγ−アルミナを加え
た。15分間撹拌し続けた。そこで撹拌を止め、16時
間放置した。その後、撹拌しながら25mlの水を加え
た。
【0123】5.5gのNaBH4を500mlの水に
溶解し、この溶液を室温で触媒に滴下した。2段階で: −1時間撹拌し −撹拌せずに16時間放置して 還元した。
【0124】一旦還元を実施すると、触媒を濾過し、次
いで500mlの水で5回、500mlのエタノールで
1回洗浄した。
【0125】次いで、触媒を室温で乾燥した。触媒Ru
−Sn−B/γAl23を得た。Sn/Ru=4.7
(mol/mol)、即ちRu1.2%(wt/w
t),Sn3%(wt/wt)であった。
【0126】実施例2 実施例1に基づいて製造した触媒1mlを、直径が18
mmのガラス製管状反応器内の2つの石英(5ml)台
の間に配した。2.5リットル/時の水素流下において
450℃で1時間この触媒台を還元した。次いで温度を
240℃に下げた。プッシュ式注入器を使用して、セネ
シオ酸をトルエンに溶解した溶液(18%wt/wt酸
/トルエン)を4ml/時の流量で注入した。反応で発
生した気体を縮合した。2時間の反応後に、縮合物を分
析して、セネシオ酸の転化率TT及び実際のプレナール
収率を出した。
【0127】TT=(最初に存在する酸のモル数−残っ
た酸のモル数)÷最初に存在する酸のモル数 RR=得られたモル数÷使用したモル数 RT=RR÷TT 240℃で2時間反応させた後に、TT=65%,RR
=38%であった。
【0128】実施例3 ルテニウムの含量を0.63%(wt/wt)として、
Sn/Ruのモル比が異なる触媒を実施例1に基づいて
製造した。実施例2に基づいてセネシオ酸をプレナール
に還元した。
【0129】
【表1】
【0130】実施例4 Sn/Ruのモル比を4.2mol/molと一定にし
て、ルテニウム含量の異なる触媒を実施例1に基づいて
製造した。実施例2に基づいてセネシオ酸をプレナール
に還元した。
【0131】
【表2】
【0132】実施例5 異なる担体を使用して、ルテニウム含量が0.63%
(wt/wt)でSn/Ru=4.2(mol/mo
l)の触媒を実施例1に基づいて製造した。実施例2に
基づいてセネシオ酸を還元する間にこれらの触媒を比較
した。
【0133】
【表3】
【0134】実施例6 実施例2に基づいてH2下、異なる温度で1時間活性化
し、次いで240℃で反応させた触媒Ru−Sn−B/
γAl23(ルテニウム含量は0.63%(wt/w
t)でSn/Ru=4.2)上でセネシオ酸の還元を比
較した。
【0135】
【表4】
【0136】実施例7 セネシオ酸を異なる3種の溶媒で18%(wt/wt)
に希釈した。実施例1に基づいてKBH4で化学的に還
元した触媒(ルテニウム含量0.6%、Sn/Ru=γ
Al23に対して4.2(mol/mol))上で、実
施例2に基づく酸の還元を比較した。
【0137】
【表5】
【0138】*セネシオ酸に対して化学量論的比率のH
2Oを加えた。
【0139】実施例8 記載した触媒を使用して、実施例2の条件下で種々のア
ルデヒドを合成することができた。
【0140】
【表6】
【0141】実施例9 ジメトキシエタン酸性溶液を使用し実施例2に基づいて
反応させた。以下の表に示す結果が得られた。
【0142】
【表7】
【0143】実施例10 実施例1に基づいて製造した触媒2mlを、直径が18
mmのガラス製管状反応器内の2つの石英(5ml)台
の間に配した。但し、γ−アルミナの代わりにSiO2
XOL30を使用した。2.5リットル/時の水素流下
において450℃で1時間この触媒台を還元した。次い
で温度を275℃に下げた。プッシュ式注入器を使用し
て、3,4−ジフルオロ安息香酸を含むトルエン溶液
(10%wt/vol酸/トルエン)を3ml/時の流
量で注入した。反応で発生した気体を縮合した。2時間
の反応後に、縮合物を分析して、転化率及び実際のアル
デヒド収率RRを出した。
【0144】TT=100% RR=65%。
【0145】SiO2XOL30の代わりにSiO2OX
50(Degussa)を使用して300℃で反応させ
ると、以下の収率が得られた。
【0146】TT=100% RR=80%。
【0147】実施例11 実施例1に基づいて製造した触媒1mlを、直径が18
mmのガラス製管状反応器内の2つの石英(5ml)台
の間に配した。2リットル/時の水素流下において45
0℃で1時間この触媒台を還元した。次いで温度を30
0℃に下げた。プッシュ式注入器を使用して、無水安息
香酸を含むトルエン溶液(10%wt/vol無水物/
トルエン)を2ml/時の流量で注入した。反応で発生
した気体を縮合した。6時間の反応後に、縮合物を分析
して、転化率TT及び実際のアルデヒド収率RRを出し
た。
【0148】TT=86% RR=39%。
【0149】実施例12 (予め40mlの水に溶解した)0.375gのRuC
3,xH2Oを500mlの撹拌式反応器内に導入し
た。150mlの水に溶解した1.5gのSnCl2
2H2Oを、撹拌しながら30分で加えた。
【0150】撹拌しながら25gのSiO2OX50
(Degussa)を加えた。15分間撹拌し続けた。
そこで撹拌を止め、16時間放置した。その後、20m
mHgで80℃に加熱して乾燥蒸発させた。
【0151】炉内にて20mmHg、40℃で残留物を
乾燥した。
【0152】Sn/Ru=4.0(mol/mol)、
即ちRu0.6%(wt/wt)の触媒Ru−Sn/S
iO2を得た。
【0153】実施例13 実施例12に基づいて製造した触媒1mlを、直径が1
8mmのガラス製管状反応器内の2つの石英(5ml)
台の間に配した。2.0リットル/時の水素流下におい
て450℃で1時間この触媒台を還元した。次いで温度
を200℃に下げた。プッシュ式注入器を使用して、絶
えず2.0リットル/時の水素流下で1ml/時の流量
のトリフルオロ酢酸を注入した。反応で発生した気体を
縮合した。
【0154】5時間の反応後に、縮合物を分析して、以
下の結果を得た。
【0155】トリフルオロ酢酸のTT=68% フルオラール一水塩のRR=64%。
【0156】実施例14 実施例12に基づいて製造した触媒1mlを、直径が1
8mmのガラス製管状反応器内の2つの石英(5ml)
台の間に配した。3.0リットル/時の水素流下におい
て450℃で1時間この触媒台を還元した。次いで温度
を400℃に下げた。プッシュ式注入器を使用して、絶
えず3.0リットル/時の水素流下で1ml/時の流量
の酢酸を注入した。反応で発生した気体を縮合した。
【0157】5時間の反応後に、気相クロマトグラフィ
ーにより縮合物を分析して、以下の結果を得た。
【0158】酢酸のTT=87% アセトアルデヒドのRR=30%。
【0159】実施例15 実施例12に基づいて製造した触媒1mlを、直径が1
8mmのガラス製管状反応器内の2つの石英(5ml)
台の間に配した。3.0リットル/時の水素流下におい
て450℃で1時間この触媒台を還元した。次いで温度
を300℃に下げた。プッシュ式注入器を使用して、絶
えず3.0リットル/時の水素流下において10重量%
のサリチル酸を1,2−ジメトキシエタンに溶解した溶
液を8ml/時の流量で注入した。反応で発生した気体
を縮合した。
【0160】2時間の反応後に、気相クロマトグラフィ
ーにより縮合物を分析して、以下の結果を得た。
【0161】サリチル酸のTT=50% サリチル酸アルデヒドのRR=30% フェノールのRR=6%。
【0162】実施例16 温度計と、蒸留塔と、還流冷却器と、冷却器と、分離器
とを備えた三つ口フラスコ内に、 −実施例15に基づいて製造し、蒸留して回収したサリ
チル酸アルデヒド(600mmol)と、 −酢酸(3.47g)に溶解した無水酢酸(1.90m
mol)とを導入した。
【0163】還流させて、酢酸(3.47g)に溶解し
た酢酸ナトリウム(2.1mmol)を導入した。
【0164】蒸留塔頭部の温度が約118℃になるよう
に還流を維持して、酢酸を蒸留した。
【0165】2時間50分の反応の後に、気相クロマト
グラフィーによってクマリンを蒸留装置内に加え、それ
によってクマリンの収率を81%と測定することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 47/548 7457−4H // C07B 61/00 300

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボン酸、カルボン酸エステル又は無
    水カルボン酸の水素還元によるアルデヒド及びその誘導
    体の製造方法であって、ルテニウム/スズ型バイメタル
    触媒の存在下において蒸気相で反応させることを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 触媒のスズ/ルテニウムモル比が1〜1
    0、好ましくは2〜6であることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ルテニウムの含量が触媒の約0.1〜5
    0重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 ルテニウムの含量が、単独機能触媒のと
    きには触媒の10〜50重量%であり、担持型触媒のと
    きには触媒の0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜
    3重量%であることを特徴とする請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 担持型触媒を使用することを特徴とする
    請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 担体を金属酸化物、炭素及び樹脂の中か
    ら選択することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 担体が酸化アルミニウム及び/又は酸化
    ケイ素であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 100℃〜500℃の温度で、好ましく
    は200℃〜400℃の温度で反応させることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 触媒1mlに対して0.1〜10リット
    ル/時の流量の水素と、10ml/時以下の、好ましく
    は0.5〜5ml/時の液体流量の酸、エステル又は無
    水物とを注入することを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 カルボン酸、カルボン酸エステル又は
    無水カルボン酸を直接気体で注入することを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 カルボン酸、カルボン酸エステル又は
    無水カルボン酸を不活性溶媒中の液体で注入することを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 任意に不活性ガスで希釈した水素を、
    大気圧又は低圧下で注入することを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 一般式: 【化1】 {式中、Rは水素原子又は1個〜40個の炭素原子を有
    する任意に置換されていてもよい炭化水素基(例えば飽
    和若しくは不飽和で線状若しくは分枝状の非環式脂肪族
    基;単環式若しくは多環式で飽和、不飽和若しくは芳香
    族の炭素環式若しくは複素環式基)を示す}で表される
    アルデヒドの製造のための請求項1に記載の方法であっ
    て、式: 【化2】 {式中、Rは先に定義した通りであり、R’は先に定義
    した如き基Rであるか、又は式: 【化3】 (式中、R″はRについて定義した通りであり、2つの
    基RとR″とは互いに結合して、5個〜7個の原子を有
    して無水物官能基を含む飽和環又は不飽和環を形成し
    得、またこれら2つの基RとR″とは2つの隣接原子を
    介して全体で二環式オルト縮合系の架橋を形成し得る)
    で表される基である}で表されるエステル、無水物又は
    酸を還元することからなることを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    [式中、基Rは好ましくは一般式III: 【化4】 {式III中、nは0〜5の、好ましくは0〜3の整数
    であり、QはR1、即ち以下の基又は官能基:1個〜6
    個の、好ましくは1個〜4個の炭素原子を有する線状若
    しくは分枝状アルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
    ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブ
    チル、tert−ブチル)、2個〜6個の、好ましくは
    2個〜4個の炭素原子を有する線状若しくは分枝状アル
    ケニル基(例えばビニル、アリル)、1個〜6個の、好
    ましくは1個〜4個の炭素原子を有する線状若しくは分
    枝状アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プ
    ロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基)、2個〜
    6個の炭素原子を有するアシル基、式: −R2−OH −R2−COOR5 −R2−CHO −R2−NO2 −R2−CN −R2−(NR52 −R2−CO−(NR52 −R2−SH −R2−X −R2−CF3 (前記式中、R2は原子価結合又は1個〜6個の炭素原
    子を有する線状若しくは分枝状で飽和若しくは不飽和の
    二価炭化水素基(例えばメチレン、エチレン、プロピレ
    ン、イソプロピレン、イソプロピリデン)であり、R5
    は水素原子又は1個〜6個の炭素原子を有する線状若し
    くは分枝状アルキル基であり、Xはハロゲン原子、好ま
    しくは塩素原子、臭素原子若しくはフッ素原子である)
    で表される基のいずれかであり、QはR3、即ち次のよ
    り複雑な基:式: 【化5】 (式中、R1及びR2は先に定義した通りであり、mは0
    〜5の、好ましくは0〜3の整数である)で表される
    基、及び式: −R2−A−R4 (式中、R2は先に定義した通りであり、R4は1個〜6
    個の、好ましくは1個〜4個の炭素原子を有する線状若
    しくは分枝状アルキル基、又は式: 【化6】 で表される基であり、Aは式: 【化7】 (式中、R6は水素原子又は1個〜4個の炭素原子を有
    する線状若しくは分枝状アルキル基、好ましくはメチル
    基若しくはエチル基である)で表される基のいずれかで
    ある)のいずれかである}に適合する芳香族炭化水素残
    基、特にベンゼン残基である〕に適合することを特徴と
    する請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは一般式IIIに適合する芳香族炭化水素
    残基であり、式IIIのnが1より大きいときには、基
    Qは同一であっても、異なってもよく、またベンゼン環
    の連続する2個の炭素原子同士はケタール架橋(例えば
    核外メチレンジオキシ基又は核外エチレンジオキシ基)
    によって結合し得る}に適合することを特徴とする請求
    項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは一般式III(式中、nは0,1,2又
    は3に等しく、Qは以下の基又は官能基:水素原子、1
    個〜4個の炭素原子を有する線状若しくは分枝状アルキ
    ル基、1個〜4個の炭素原子を有する線状若しくは分枝
    状アルコキシ基、メチレンジオキシ基若しくはエチレン
    ジオキシ基、−OH基、−CHO基、NH2基、フェニ
    ル基、ハロゲン原子、CF3基のいずれかである)に適
    合する芳香族残基を示す}に適合することを特徴とする
    請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rはナフタレン基を示し、これらの環は1個
    〜4個の、好ましくは1個〜3個のR1(R1は請求項1
    4で定義した通りである)基で置換することができる}
    に適合することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. 【請求項18】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは環内に一般には3個〜7個の、好ましく
    は6個の炭素原子を有する、飽和した又は環内に1個又
    は2個の不飽和結合を含む炭素環式残基を示し、この環
    は1個〜5個の、好ましくは1個〜3個のR1(R1は請
    求項14で定義した通りである)基で置換することがで
    きる}に適合することを特徴とする請求項13に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは好ましくは1個〜12個の炭素原子を有
    する飽和した又は鎖上に1個以上の、一般には1個〜3
    個の不飽和結合を含む線状又は分枝状の非環式脂肪族残
    基を示し、この不飽和結合は単純二重結合、共役二重結
    合又は三重結合であり得、炭化水素鎖は場合によっては
    式: 【化8】 (式中、R6は水素又は1個〜4個の炭素原子を有する
    線状若しくは分枝状アルキル基、好ましくはメチル基若
    しくはエチル基で示す)で表される基のいずれかで中断
    され且つ/又は式: −OH,−COOR5,−CHO,−NO2,−CN,−
    NH2,−SH,−X,−CF3 (式中、R5は請求項14で定義した通りである)で表
    される置換基のいずれかを有し得る}に適合することを
    特徴とする請求項13に記載の方法。
  20. 【請求項20】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは以下の式: 【化9】 (式中、同一であるか又は異なるR7,R8及びR9は、
    水素原子、1個〜10個の炭素原子を有する線状若しく
    は分枝状アルキル基、1個〜10個の炭素原子を有する
    線状若しくは分枝状アルケニル基、1個〜10個の炭素
    原子を有する線状若しくは分枝状アルコキシ基、ヒドロ
    キシル基、アミン官能基、ハロゲン原子又は−CF3
    の中から選択する)に適合する}に適合することを特徴
    とする請求項13に記載の方法。
  21. 【請求項21】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは式IV(式中、3個の基R7,R8,R9
    のいずれかがカルボン酸、カルボン酸エステル又は無水
    カルボン酸のカルボニル基と共役二重結合を有する)に
    適合する}に適合することを特徴とする請求項20に記
    載の方法。
  22. 【請求項22】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは環式置換基を任意に有し得る飽和又は不
    飽和で線状又は分枝状の非環式脂肪族残基であって、こ
    の非環式脂肪族残基は原子価結合又は式: 【化10】 (式中、R6は請求項14で定義した通りである)で表
    される基のいずれかによって環に結合し得る}に適合す
    ることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  23. 【請求項23】 カルボン酸又はその誘導体が式II
    {式中、基Rは環内に特に5個又は6個の原子(その内
    1個又は2個は窒素原子、硫黄原子及び酸素原子のよう
    なヘテロ原子である)を含む飽和又は不飽和の複素環式
    残基を示し、この複素環の炭素原子は全部又はその一部
    分だけ基R1(R1は請求項14で定義した通りである)
    で置換することができ、Rはまた多環式の複素環式残基
    を示す}に適合することを特徴とする請求項13に記載
    の方法。
  24. 【請求項24】 一般式IIに適合するカルボン酸又は
    その誘導体を、 −脂肪族飽和モノカルボン酸、 −脂肪族飽和ジカルボン酸、 −脂肪族不飽和モノカルボン酸又はジカルボン酸、 −飽和又は不飽和炭素環式カルボン酸、 −複素環式カルボン酸、 −芳香族炭素環式カルボン酸、 −飽和又は不飽和アリール脂肪族カルボン酸、 −脂肪族又は芳香族ハロゲン化カルボン酸、 −脂肪族、脂環式、アリール脂肪族ヒドロキシ酸、 −ヒドロキシ安息香酸、 −アルコキシ酸及びフェノキシ酸、 −オキソ酸、 −アシルオキシ酸、 −アミド酸、 −N−が任意に保護されているアミノ酸 の中から選択することを特徴とする請求項1から23の
    いずれか一項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 一般式IIに適合するカルボン酸又は
    その誘導体を、 −サリチル酸及び4−ヒドロキシ安息香酸、 −酢酸、プロピオン酸及びヒドロキシ基、ハロゲン基、
    フェニル基又はフェニルオキシ基で置換して得られたこ
    れらの誘導体、 −安息香酸及びC1−C4アルキル基、アセトキシ基、ア
    セトアミド基、ヒドロキシ基、メトキシ基又はエトキシ
    基で置換して得られたこれらの誘導体、 −脂肪族又は芳香族ハロゲン化カルボン酸(例えばモノ
    フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸、ジク
    ロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノクロロプロピオン酸、
    α−ブロモプロピオン酸、α−ブロモブチル酸、トリフ
    ルオロ酢酸、o−モノフルオロ安息香酸、m−モノフル
    オロ安息香酸、p−モノフルオロ安息香酸、2,3−ジ
    フルオロ安息香酸、2,4−ジフルオロ安息香酸、2,
    5−ジフルオロ安息香酸、3,4−ジフルオロ安息香
    酸、2,3,6−トリフルオロ安息香酸、2,4,5−
    トリフルオロ安息香酸、2,3,4,5−テトラフルオ
    ロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、α,α,α−ト
    リフルオロ−o−トルイル酸、α,α,α−トリフルオ
    ロ−m−トルイル酸、α,α,α−トリフルオロ−p−
    トルイル酸、o−モノクロロ安息香酸、m−モノクロロ
    安息香酸、p−モノクロロ安息香酸、2,3−ジクロロ
    安息香酸、2,4−ジクロロ安息香酸、2,5−ジクロ
    ロ安息香酸、2,6−ジクロロ安息香酸、3,4−ジク
    ロロ安息香酸、3,5−ジクロロ安息香酸、2,3,5
    −トリクロロ安息香酸、2,3,6−トリクロロ安息香
    酸、2−クロロ−4,5−フルオロ安息香酸、3−クロ
    ロ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸、o−モノブロ
    モ安息香酸、m−モノブロモ安息香酸、p−モノブロモ
    安息香酸)、 −ニコチン酸 の中から選択することを特徴とする請求項1から24の
    いずれか一項に記載の方法。
  26. 【請求項26】 製造されるアルデヒドが特に、一般式
    V: 【化11】 (式中、nは0,1,2又は3であり、Qは以下の基又
    は官能基:水素原子、1個〜4個の炭素原子を有する線
    状若しくは分枝状アルキル基、1個〜4個の炭素原子を
    有する線状若しくは分枝状アルコキシ基、メチレンジオ
    キシ基若しくはエチレンジオキシ基、−OH基、−CH
    O基、NH2基、フェニル基、ハロゲン原子、CF3基の
    いずれかである)に適合することを特徴とする請求項1
    から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 【請求項27】 製造されるアルデヒドが特に3,4−
    ジフルオロベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデ
    ヒド、サリチルアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアル
    デヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、バニリン、
    ベラトルアルデヒド、p−アニスアルデヒド、ピペロナ
    ール、フルオラール、アセトアルデヒド、プレナール、
    シトラールであることを特徴とする請求項1から26の
    いずれか一項に記載の方法。
  28. 【請求項28】 請求項1から25のいずれか一項に記
    載の製造方法に従って製造したサリチルアルデヒドの、
    クマリン製造用中間体としての使用。
  29. 【請求項29】 任意に担体に担持させた、スズとルテ
    ニウムとを含み、硼素を含まないバイメタル触媒。
  30. 【請求項30】 スズ/ルテニウムのモル比が1〜1
    0、好ましくは2〜6であることを特徴とする請求項2
    9に記載の触媒。
  31. 【請求項31】 ルテニウムの含量が触媒の約0.1〜
    50重量%であることを特徴とする請求項29又は30
    に記載の触媒。
  32. 【請求項32】 ルテニウムの含量が、単独機能触媒の
    ときには触媒の10〜50重量%であり、担持型触媒の
    ときには触媒の0.1〜20重量%、好ましくは0.5
    〜3重量%であることを特徴とする請求項31に記載の
    触媒。
  33. 【請求項33】 担持型触媒であって、担体を金属酸化
    物(好ましくは酸化アルミニウム及び/又は酸化ケイ
    素)、カーボン、アセチレンブラック及び樹脂の中から
    選択することを特徴とする請求項29に記載の触媒。
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