JP4088695B2 - アルデヒドの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気相中、水素化触媒上でエステルを、過剰の水素で水素化し、未反応の水素を再循環してアルデヒドを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
WO95/33741には、カルボン酸及びC1 〜C10アルコールのカルボン酸エステルを、200℃、0.1〜20バールにて、過剰の水素で、触媒的に直接水素化する方法が記載されている。多くの優れた触媒は、ここでも好適である。例えば、アルミナ(US3935265)、酸化マンガン(US4585899、EP290096)、酸化鉄(EP304853)、ルテニウム/酸化錫(EP539274)、酸化バナジウム及び二酸化チタン(US4950799、EP414065)、酸化クロム/酸化ジルコニウム(EP150961、同439115)、酸化クロム/酸化チタン(EP414065)、酸化イットリウム/アルミナ(US4328373、EP101111)、及び酸化ランタン/酸化ジルコニウム(DE4419514、DE4443704、DE4446009、DE4445142、DE19505552)を挙げることができる。
【0003】
広く利用されている触媒La23 /ZrO2 (単結晶のZrO2 上に0.1〜20重量%のLa23 を有する)が、特に好適であることは分かっている。
【0004】
水素化工程は、活性成分としてアルデヒド芳香物及び中間体の製造において特に重大な関心事である。固定層触媒上での好ましい気相水素化において、低級アルコールのエステルは大きな工業的優位性を持つ。なぜなら、エステルは、たとえカルボン酸が幾分高い収率を与えるとしても、使用及び再循環される遊離酸に比べて大きな揮発性を有するためである。前駆体としてエステルを使用することは、特に、カルボン酸がエステル工程を介して製造される場合に優位である。
【0005】
前述の方法において、反応は通常未使用水素及び未水素化エステルの再循環を行うことなく実施される。US4328373のみが、そのカラム2で、水素と未反応カルボキシル化合物の再循環が可能であることを記載している。
【0006】
再循環は、適応性、選択性/変換比のバランスを取るのを可能にするはずであり、従ってアルコールR−CH2 OHの過剰還元を最小にする(選択性の臨界的因子として)ことができるはずであるので、実際好ましい。さらに、WO95/33741には、副生物(例、充分に還元されたアルコールとエステル交換により形成したエステル)を合成に戻すことにより選択性を改善する方法が提案されている。しかしながら、これは、副生物を比較的ゆっくり反応させるとの大きな犠牲を払って得られるものであり、従って空間−時間収率の低下となる。
【0007】
アルコールへの部分的な過剰水素化にもかかわらず、大過剰の水素を使用することが都合がよい。従って、その再循環もまた、特に経済的理由から重要である。
【0008】
驚くべきことに、水素の再循環をエステルのアルデヒドへの水素化に組み入れることは容易でないことが、今明らかになっている。通常の便宜的な条件下の水素の再循環(回収ガス/新しいガス、95:5)の実施では、アルデヒド選択性のかなりの低下が見られる。アルデヒド選択性の低下は、過剰還元で生成するアルコール及び前駆体からの酸を有するエステルの増加に対応している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、エステルを、未使用の水素及び未反応のエステルを再循環しながら水素化してアルデヒドを工業的に効率良く連続的に製造する方法で、且つその際の選択性が満足なレベルに維持されている方法を開発することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的は、R−COOR’の水素化により生成するアルコールR’OHを除去することを確保することにより達成されることを見出した。これは、水素再循環(H2 /RCOOR’比を一定に保ったにもかかわらず)により引き起こされるアルコールR−CH2 OHに対する過剰還元の増加が、アルデヒドとH2 との反応を増加させることによるのではなく;むしろ、それは、アルコールR’OH、特に反応容器中のC1 〜C3 アルコールのレベルの増加による濃縮化に本質的に関係しているとの驚くべき知見に基づいている。
【0011】
従って、本発明は、
式II:
R−COOR’ II
[但し、Rが、ヘテロ原子を有していても良い非置換又は置換の脂肪族基、脂環式基、芳香族基又はアリール脂肪族基(好ましくは炭素原子数3〜16のアルキル基、シクロアルキル基又は複素環基)を表し、そしてR’がC1 〜C10アルコールから誘導される基を表す。]
で表されるカルボン酸エステルを、気相中、不均一水素化触媒の存在下に200〜450℃にて、1モルのエステルに対して2〜200モル量の過剰の水素で水素化することにより式I:
R−CHO I
で表されるアルデヒドを製造する工程を、未反応水素及び未反応エステルを上記水素化に再循環しながら行うアルデヒドの製造方法であって、
水素化の結果生じるアルコールR’OHの反応混合物中の初期濃度が、1モルのカルボン酸エステルIIに対して最大で1モル(好ましくは最大で0.5モル、特に最大で0.35モル)となる程度に、該アルコールを再循環流から除去することを特徴とするアルデヒドの製造方法、にある。
【0012】
【発明の実施の形態】
これは、特に再循環すべき水素中に存在するアルコールR’OHをそこから除去すること、特に、新しい水素を添加後、水素/前駆体比が50:1の条件で、アルコールR’OHの含有量を最大で2容量%、好ましくは1容量%、特に好ましくは0.7容量%までの程度に除去することを意味する。
【0013】
一般に、再循環すべき未反応エステルR−COOR’II中のアルコールR’OHの含有量は、反応混合物の蒸留後に極めて低く、本発明の前駆体1モルに対するアルコールR’OH1モルの条件に影響を与えない。しかしながら、あるアルデヒド、エステル及びアルコールからなる考えられないような反応混合物が存在する。即ち、それらの沸点はあまりにも不都合なもので、再循環すべき未反応エステルからアルコールR’OHを除去するには特別な蒸留手段が必要となる。
【0014】
前駆体としては、特にC1 〜C6 、中でもC1 〜C3 のアルコールのエステルが適当である。
【0015】
特に好ましいカルボン酸エステルとして、式III のエステルを挙げることができる:
【0016】
【化2】
Figure 0004088695
[但し、R”が、相互に独立して、水素又は反応条件下で不活性な基を表し、m及びnが1〜5であり、m及びnの合計が2〜6である。]
上記のエステルの中で4−ホルミルテトラヒドロピランを与えるエステルが好ましい。
【0017】
式III の化合物からの好ましい生成物としては、一般に5員〜7員の酸素含有環、即ち、n及びmも合計が3〜5であり、R”基の1個又は2個がC1 〜C3 のアルキルで、残りのR”基が水素である化合物を挙げることができる。この種の生成物の例としては、特に、3−ホルミル−2−メチルテトラヒドロフラン、3−ホルミル−2,4−ジメチルテトラヒドロフラン、2−エチル−4−ホルミルテトラヒドロフラン、3−ホルミル−5−イソプロピルテトラヒドロピラン及び3−ホルミル−2,7−ジメチルオキセパンを挙げることができる。特に好ましい生成物としては、R”基の全てが水素であるもので、3−ホルミルテトラヒドロフラン、特に4−ホルミルテトラヒドロピランを挙げることができる。
【0018】
4−ホルミルテトラヒドロピランの製造は、特にメチル−又はエチル−テトラヒドロピラン−4−カルボキシレートを出発原料とする。
【0019】
式II及びIII のエステル前駆体は、いくつかは市販されており、またそれらは通常の方法(参照、Houben-Weyl, Methoden der Organishen Chemie, 4th edition, Thieme Verlag, Stuttgart, 8 巻, 365ff 頁及び508ff 頁)で得ることができる。
【0020】
本発明で好適に使用できる触媒としては、エステルをアルデヒドに水素化するのに好適なもの全てを挙げることができる。例えば、最初に引用した特許(公報)等に開示された触媒である。従って、これらの特許を正確に参照すべきであり、ここに記載された触媒は、本明細書に取り込まれたものと見なす。これらの触媒は、一般に酸化物である。
【0021】
好ましい触媒としては、80〜100重量%(特に90〜100重量%)の二酸化ジルコニウム及び/又は酸化クロム又は酸化鉄から構成されるものである。使用される二酸化ジルコニウムは、一般に5〜150m2 /g(好ましくは20〜130m2 /g、特に40〜120m2 /g)のBET表面積を有する。BET表面積は、Brunauer, Emmett及びTeller法により測定された触媒表面積を意味する(参照、Z. Anal. Chem. 238 (1968), 187) 。単結晶二酸化ジルコニウムを使用することが好ましく、加えて等軸晶系或いは正方晶系の結晶格子を持つものも好ましい。
【0022】
適当な酸化マンガンとしては、特に酸化マンガン(II)及び酸化マンガン(III) 並びに酸化マンガン(IV)、そしてこれらの混合物を挙げることができる。そのBET表面積は、一般に5〜60m2 /g、特に10〜50m2 /gが好ましい。
【0023】
本発明の方法の好適態様において使用される触媒としては、二酸化ジルコニウム及び/又は酸化クロム又は酸化鉄に加えて、0.1〜10重量%(特に、0.5〜5重量%)のクロム及び/又は1種以上の元素周期表のランタニド系列の元素(以下「ランタニド元素」と言う)を含んでいる。ランタニド元素が好ましい。
【0024】
ランタニド元素は、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムを含む。
【0025】
本発明で使用される触媒の好適な構成成分としては、特にランタン及びプラセオジムの化合物、同様にセリウム、サマリウム、ネオジムおよびユーロピウムの化合物を挙げることができる。
【0026】
触媒を製造するために、これらの元素は酸化物、又は加熱により水及び/又は酸素の存在或いは非存在下に酸化物に容易に転化し得る化合物の形で使用することが好ましい。
【0027】
これらの例としては、ランタニド元素の場合、特に酸化セリウム(III) 及び酸化ランタン(III) 等の三価の酸化物、硝酸ランタン(III) 、硝酸セリウム(III) 、塩化プラセオジム(III) 及び塩化サマリウム(III) 等の塩化物及び硝酸塩、アセテート及びオキザレート(例、セリウム(III) オキザレート)等の有機アニオンを有する化合物を挙げることができる。
【0028】
クロムの場合、酸化クロム(III) 及び三価クロムの塩化物、硝酸塩及びアセテート、特に塩化クロム(III) 及び硝酸クロム(III) が、本発明で使用すべき触媒の製造に特に好適である。
【0029】
本発明の方法において、特に好適な態様で使用される触媒は、二酸化ジルコニウムを主成分とし、0.1〜10重量%(特に、0.5〜5重量%)の1種以上のランタニド元素、特に酸化ランタン(III) 、からなるものである。
【0030】
あるいは、特に、微量の鉄、アルミニウム、珪素及びマグネシウム等の元素、量としては触媒合計量に対して2%未満の合計量、を含んでいても、本発明の方法の良好な実施を損なうことはない。
【0031】
これらの触媒は市販されていないが、通常の方法(参照、Catal. Rev. - Sci. En. 27, (1985),341-372 )で得ることができる。
【0032】
触媒は、特に非支持性触媒として、それ自体公知のシリカ、アルミナ等の不活性担体上に支持されて使用することができる。それらは押出物の形が適当であり、最大直径が1〜5mmのペレット又はビーズが好ましい。
【0033】
触媒の組成について述べた量は、その有効重量に基づいており、担体材料の重量は無視している。
【0034】
エステルIIは、200〜450℃(好ましくは250〜400℃、特に300〜380℃)で、0.1〜20バール(好ましくは0.8〜5バール、特に大気圧)にて水素化することが好ましい。
【0035】
空間速度は、1時間当たり、触媒1kgに対して出発化合物IIが0.01〜10kg(好ましくは0.01〜3kg)であることが一般的である。
【0036】
好ましい組合せとしては、水素化中、1モルのエステルIIに対して2〜200モル(好ましくは10〜70モル、特に40〜60モル)の水素を用いることである。
【0037】
水素に、不活性ガス、特に窒素、水蒸気或いはアルゴン、を加えることが可能である。
【0038】
水素化で生成するアルコールR’OHは、循環未反応水素ガスの流れから、水、油等の液体又は固体吸収剤に濃縮或いは吸収する方法、又は適当な多孔構造を有する分子ふるい(例、ゼオライト)を用いる方法などのそれ自体公知の方法により、除去される。低級アルコール、特にメタノール、の場合、上記吸収剤を有する冷却トラップ又は吸収装置等の効率的な濃縮装置を使用する必要がある。
【0039】
反応生成物は作り上げられ、蒸留による通常の方法により純粋なアルデヒドを単離する。過剰還元生成物RCH2 OHが噴出している間に、前駆体エステルR−COOR’と副生物アルコールRCH2 OHとのエステル交換により生成するエステル留分RCOOCH2 Rを、水素化系に戻すことができる。
【0040】
この方法の特定の手順は、例えば図1に示すように、前駆体エステル1と新鮮な水素2を水素化反応器Iに連続的に導入することである。水素化生成物3は、濃縮工程II(これは複数工程でも良い)に入り、そこで、循環水素ガス4(実質的にアルコールR’OHを含まない)と液状生成物の混合物5が得られ、そして後者は蒸留III で、アルデヒド6、アルコールR’OH8、アルコールRCH2 OH9及び未反応エステル7に分別される。
【0041】
アルコールR’OHの除去が、選択性を向上させるとの本発明の結果は、予測し得ないことであった。むしろ、下記の平衡で示されるように副生物RCOOCH2 Rのエステル交換により前駆体R−COOR’が形成されるため、アルコールR’OHの存在は選択性の向上に寄与するであろうと予想される:
【0042】
【化3】
Figure 0004088695
【0043】
従って、異なる種々の反応の複雑な網の中のアルコールR’OHの役割は、まだ、完全に特定できないし、又明白な機構を解明することもできない。にもかかわらず、水素の再循環の間に発生する選択性低下を実質的に又は完全に阻害し、充分に一体化された連続方法で満足できるレベルでアルデヒド選択性を維持するとの意図が、アルコールR’OHの除去により効率よく達成されている。
【0044】
アルコールR’OHの種々な濃度が、La23 /ZrO2 の存在下、メチルテトラヒドロピラン−4−カルボキシレート(THPE)の水素化におけるアルデヒド選択性にどのような影響を与えるかが、実施例1で特に示されている。エステル1モルに対して0.01〜2.2モルのメタノールを添加した場合、他の点では同じ条件下(THPE/H2 =1/50、LHSV:0.12kg/lcat.×h(kg/リットル触媒×時間)、変換率:約60%)で、4−ホルミルテトラヒドロピラン(FTHP)の選択性の連続的減少が見られ、同時にアルコールの4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン(HMTHP)及びそのテトラヒドロピラン−4−カルボン酸(THPPE)のエステルの生成の増加が見られる。
【0045】
【実施例】
[実施例1]
12g/h(g/時間)のTHPEを水素流(100l/h(リットル/時間))中に、0.01〜2.20モル/モル(0.02〜4.4容量%に対応)のメタノールを添加しながら、220℃で蒸発させ、次いで、122gの、3%のLaを有するLa23 /ZrO2 (WO95/33741の実施例に記載の方法で作成した触媒)の上を、330℃で下向きに通過させた。ガス状の反応流出物は、冷却トラップを用いて濃縮され、ガスクロマトグラフィで分析された。得られた結果は表1にまとめて記載し、図2にグラフとして表した。
【0046】
THPE変換率は、添加されたメタノールの量に意味深く依存しているとは言えない。対照的に、FTHP選択性はMeOHが少量の場合でさえ顕著に低下している。同時に、HMTHP”合計選択性”の生成の増加も同程度見られる。(HMTHP”合計選択性”はTHPPE中で結合したHMTHPを含む)
【0047】
【表1】
Figure 0004088695
【0048】
[実施例2]
130g/h(g/時間)のTHPEを1200l/hの水素流(約50モルH2 /モルTHPE)中に、220℃で蒸発させ、次いで、2200gのLa23 /ZrO2 (3重量%のLaに対応)の上を、330℃で連続的に通過させた。反応流出物は、冷却液として10〜15℃の水を有する濃縮器を通過させて、生成物(ETHPが0〜0.002容量%の濃度)を単離した。1.3容量%のメタノールを含む96%の水素を、反応器に戻し、新鮮な水素を50モルH2 /モルTHPEまで補給した。メタノール含有量は、1.25容量%で、THPE1モル当たり0.6モルのメタノールに対応する。
【0049】
濃縮物のガスクロマトグラフィによる分析により、67%のFTHP選択性(FTHP収率43%に相当)で64%THPE変換率が得られた。観察された副生物は、22%の選択性の4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン(HMTHP)及び4%の選択性のテトラヒドロピラン−4−カルボン酸(THPPE)であった。
【0050】
[実施例3]
THPE/H2 (約1/50)を、実施例2に示すように連続的に反応させた。生成物を、氷/塩を用いた濃縮器中で冷却した(−15℃)後、わずか0.4容量%のメタノールを含む96%の水素を、反応器に戻し、新鮮な水素を50モルH2 /モルTHPEまで補給した。メタノール含有量は、0.38容量%で、THPE1モル当たり0.2モルのメタノールに対応する。
【0051】
濃縮物のガスクロマトグラフィによる分析により、77%のFTHP選択性(FTHP収率49%に相当)で64%THPE変換率が得られた。観察された副生物は、12%の選択性のHMTHP及び2%の選択性のTHPPEであった。500時間操作を続けた後でも、FTHPの選択性は変わらなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の手順を示す図である。
【図2】メチルテトラヒドロピラン−4−カルボキシレート(THPE)の水素化における、アルコールR’OHの種々な濃度のアルデヒド選択性への影響を示すグラフである。
【符号の説明】
I 水素化反応器
II 濃縮工程
III 蒸留
1 前駆体エステル
2 新鮮な水素
3 水素化生成物
4 循環水素ガス
5 液状生成物混合物
6 アルデヒド
7 未反応エステル
8 アルコールR’OH
9 アルコールRCH2 OH

Claims (11)

  1. 式II:
    R−COOR’ II
    [但し、Rが、ヘテロ原子を有していても良い非置換又は置換の脂肪族基、脂環式基、芳香族基又はアリール脂肪族基を表し、そしてR’がC1 〜C10アルコールから誘導される基を表す。]
    で表されるカルボン酸エステルを、気相中、不均一水素化触媒の存在下に200〜450℃にて、1モルのエステルに対して2〜200モル量の過剰の水素で水素化することにより式I:
    R−CHO I
    で表されるアルデヒドを製造する工程を、未反応水素及び未反応エステルを上記水素化に再循環しながら行うアルデヒドの製造方法であって、
    水素化の結果生じるアルコールR’OHの反応混合物中の初期濃度が、1モルのカルボン酸エステルIIに対して最大で1モルとなる程度に、該アルコールを再循環流から除去することを特徴とするアルデヒドの製造方法。
  2. 式IIのカルボン酸エステルとして、R’が炭素原子数1〜3のアルコールから誘導される基であるカルボン酸エステルを水素化に使用する請求項1に記載の方法。
  3. アルコールR’OHの最大濃度がエステル1モルに対して0.5モルである請求項1に記載の方法。
  4. アルコールR’OHの最大濃度がエステル1モルに対して0.35モルである請求項1に記載の方法。
  5. 水素化の結果生じるアルコールR’OHの濃度が、水素化で新たに使用される水素に対して、且つ水素のエステルに対するモル比が50:1、の条件で、最大で2容量%となる程度に、再循環前に該アルコールを水素から除去する請求項1に記載の方法。
  6. 式IIのカルボン酸エステルR−COOR’として、式IIのRが炭素原子数3〜16のアルキル基、シクロアルキル基又は複素環基であるエステルを水素化に使用する請求項1に記載の方法。
  7. カルボン酸エステルとして、式III :
    Figure 0004088695
    [但し、R”が、相互に独立して、水素又は反応条件下で不活性な基を表し、m及びnが1〜5であり、m及びnの合計が2〜6である。]
    で表されるエステルを水素化に使用する請求項1に記載の方法。
  8. 4−ホルムテトラヒドロピランを製造する請求項1に記載の方法。
  9. 水素化触媒として酸化物を使用する請求項1に記載の方法。
  10. 水素化触媒が、主成分として、酸化ジルコニウム及び/又は酸化クロム又は酸化鉄を有する請求項1に記載の方法。
  11. 水素化触媒が、実質的に、酸化ジルコニウムと、0.1〜20重量%の1種以上の周期表のランタニド系列の元素から構成される請求項1に記載の方法。
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