JPH05294236A - 車両用換気装置 - Google Patents

車両用換気装置

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JPH05294236A
JPH05294236A JP5027764A JP2776493A JPH05294236A JP H05294236 A JPH05294236 A JP H05294236A JP 5027764 A JP5027764 A JP 5027764A JP 2776493 A JP2776493 A JP 2776493A JP H05294236 A JPH05294236 A JP H05294236A
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JP
Japan
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vehicle
pressure
outside
air
tunnel
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JP5027764A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Ishikawa
紳一郎 石川
Haruo Hirakawa
治生 平川
Hiroshi Higaki
博 檜垣
Sumio Okuno
澄生 奥野
Masakazu Matsumoto
雅一 松本
Satoshi Yasui
敏 安井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車両の高速化に伴う車外圧力の増大に対して、
必要換気量を満足し、しかも簡単な構成で車内に伝播す
る圧力変動を抑制し、乗客が受ける耳つん現象を防止す
る。 【構成】換気ファンの風量の増加により変形する板ばね
6、板ばね6の変形を検出して接点の入・切を行うリミ
ットスイッチ8、可動グリル9と固定グリル10から成
る締切グリル、該締切グリルの作動を行う駆動用アクチ
ュエータ11および電磁弁12並びにそれらを制御する
制御盤22から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用換気装置に係
り、特に高速でトンネル内を走行する鉄道車両に好適な
車両用換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速車両すなわち200km/h以上の
高速で走行する車両では、車両がトンネル内を走行する
ときにトンネル内に大きな圧力変動が生じる。この車外
圧力変動の大きさは、ほぼ車両速度の2乗に比例し、か
つ、トンネル内で対向列車がある場合にその値は増大す
る。この圧力変動の車内への伝播により乗客が感じる不
快感(一般に耳つん現象と呼ぶ)を防止するためには、
車外圧力変動以上の圧力特性を有した送風機を換気装置
として用いるか、車外圧力の車内への伝播を抑制する圧
力緩和機構を換気系統に設ける必要がある。ここで、前
者の方法により、近年の高速化に対応するには換気装置
の大形化が必要となるため、後者の方法で車内圧力変動
を抑制する方法が一般的である。
【0003】従来、高速車両用の圧力緩和方式換気装置
としては、例えば、特開昭62−227850号に記載
されているように、車内圧力を各車両ごとに検知して、
検知結果に応じて送風機の流路途上に設けた絞り手段を
制御する方法、また、特開昭62−227852号に記
載されているように、トンネル内走行時におけるすれ違
い期間を検知し、検知期間中のみ給,排気風量を絞るか
遮断する方法、あるいは、特開昭63−315365号
に記載されているように、車外圧力変動を検知して、
給,排気の送風能力を制御する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】車両がトンネル内です
れ違う場合、車外圧力が最も大きく変動し、その大きさ
は車両およびトンネルの断面積が同一であれば、ほぼ車
両の速度の2乗に比例する。したがって、高速になる程
その値は増大することになる。この場合、問題となるの
が車外圧力が換気装置の送風機のトップ圧力を越えるこ
とで、送風機から車外空気が逆流して車内圧力が急激に
変化し、その結果、乗客に耳つん現象を与えることにな
る。よって、乗客の耳つん現象を防止するためには車外
圧力変動以上の圧力特性を有した送風機を換気装置とし
て適用するか、車外圧力の車内への伝播を抑制する圧力
緩和機構を換気系統に設ける必要がある。車外圧力変動
以上の圧力特性を有した送風機を適用することは、モー
タ容量が増大するため換気装置の大形化を招くと共に、
消費電力も大きくなる。よって、車内圧力を各車両ごと
に検知して、検知結果に応じて送風機の流路途上に設け
た絞り手段を制御することにより、車内圧力を一定範囲
に保つ方法が一般に行われている。ところが、近年開発
が進んでいる高速車両等のように走行速度が300km
/hを超えると、車外圧力変動は9.8kPaを超えて
しまい、上記従来技術のように、車内圧力の検知結果に
応じて送風機の流路途上に設けた絞り手段を制御するだ
けでは、車内圧力を一定範囲内に抑えられないという問
題があった。
【0005】さらに、鉄道車両は通常複数の車両の編成
になっており、各車両同士は貫通路でつながれているの
で車両間は完全な気密ではない。すなわち、車両がトン
ネルに突入したときに各車両が各々車外圧力変動を受け
ることになるが、トンネル走行中に生じる車外圧力変動
の伝播速度は非常に速く、先頭車から貫通路を通して順
次伝播してくる圧力によって、後続車の車内圧力をも変
動させてしまう。一方、トンネル走行中に生じる負圧の
最大車外圧力変動は後尾車で起ることが知られている。
この最大負圧が後尾車から貫通路を通して順次伝播すれ
ば、先頭車の車内圧力をも変動させてしまう。以上のよ
うに、車内圧力の変動は他の車両へも影響を及ぼし合う
ことになる。そこで、編成車両全体を一つの室内空間と
考え、適切な制御をすることが車両用換気装置に求めら
れている。ところが、上記従来技術は、各車両が単独で
車内圧力検知センサの検出結果に応じ絞り手段を制御す
るように構成されており、編成車両全体での総合的な制
御については配慮されていなかった。そのため、個別に
制御すると、絞りのタイミングのずれにより絞りの効果
を最大限に活かすことができないという問題があった。
さらに、制御装置が各車両に必要になり、故障の要因が
増え、それだけ信頼性が低下することになり、しかも、
保守点検が面倒であるという問題があった。
【0006】また、上記従来技術は、車内圧力の検知に
より制御を行なっているが、車内圧力は車外圧力に比べ
変化がゆるやかであり、微妙な設定範囲で車内圧力を検
出するためには高感度の検知センサが必要になってく
る。そのため、検知センサの高精度化、および信頼性が
問題になってきた。
【0007】別の従来技術として、トンネル内走行時の
すれ違い期間を検知し、検知期間中のみ給,排気風量を
絞るか遮断する方法があるが、車両同士、および、車両
と地上との検知信号の送受信を電波により行うため、検
知装置が大掛かりになり、しかも、電波障害による検知
結果の信頼性が著しく乏しいという問題があった。
【0008】また、車外圧力変動を検知して、給・排気
の送風能力を制御する方法があるが、車外圧力変動を許
容できる特性を有した送風機を備えなければならず、送
風機の大形化は免れないという問題があった。
【0009】さらに、上記従来技術は、車両走行時に全
てのトンネル区間について制御をするため、トンネルの
多い路線では換気量の絶対量が不足して車内のCO2
度が上昇したり、O2濃度が低下したり、あるいは、制
御不必要なトンネルにおいて、無駄なエネルギーを消費
するという問題があった。
【0010】本発明の目的は、車両のトンネル内高速走
行時において、換気用送風機からの車外圧力変動の車内
への伝播を抑制するように、編成車両の内いずれかの車
両、あるいは、編成車両の内の代表車両が車外圧力変動
による一定量以上の風量の増加を検出したときに、全て
の車両の締切手段を締め切るように制御することによっ
て、乗客の受ける『耳つん現象』を防止し、車外圧力変
動の大きさを数値計算により予測し、制御するトンネル
を限定することによって、快適な室内空間を確保し得る
簡易な車外圧力緩和機構付の車両用換気装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、車外の新鮮空気を車内に取入れる給気装置および車
内の汚染空気を車外に排出する排気装置の流路途上に流
路を締め切る締切手段を設けると共に、風量の増加によ
り変形する可動部材よりなる風量検出手段を設け、一定
量以上の風量の増加を該風量検出手段が検出したとき
に、編成全車両の締切手段の締め切りを制御手段によっ
て同期制御するように構成したものである。
【0012】制御手段による制御方法としては、特性曲
線法等を用いた数値計算によって車外圧力変動がどのよ
うに変化するかは容易にシミュレーションできるので、
計算した車外圧力変動の値から制御不必要なトンネルを
限定すると共に、トンネル内のすれ違いを検知するもの
である。
【0013】
【作用】一般に、車外圧力が大きく変動するのはトンネ
ル内での車両すれ違い時であり、換気装置から車内への
圧力伝播を防止するには、送風機の風量増加を検出し
て、一定値以上になった場合は通風路を締め切ればよ
い。
【0014】例えば、車外圧力がマイナス側に大きく変
化した場合、給気ファンの風量は減少し、排気ファンの
風量は増加する。この時、編成車両の内いずれかの車
両、あるいは、編成車両の内の代表車両の排気ファン側
の風量検出手段が一定量以上の風量の増加を検出したと
きに、全ての車両の締切手段を締め切るように同期制御
する。そして、タイマの設定時間経過後は締切手段を一
旦開くが、車外圧力変動がまだ大きい場合は再度風量検
出手段が一定量以上の風量の増加を検出して、締切手段
を閉じる。よって、大きな車外圧力変動が続く間、前記
締切手段は開閉を周期的に繰り返す。また、車外圧力が
大気圧に戻る場合は、風量検出手段が一定量以上の風量
の増加を検出しないので、締切手段は開いたままであ
る。反対に車外圧力がプラス側に変化した場合は編成車
両の内いずれかの車両、あるいは、編成車両の内の代表
車両の給気ファン側の風量検出手段および、締切手段が
上記の動作を行う。
【0015】それによって、車外圧力変動時の給,排気
風量のアンバランスを抑制できるので、乗客が受ける耳
つん現象を防止でき、編成全車両の締切手段の締め切り
を同期制御できるので、編成全車両の車内圧力をほぼ同
一状態にでき、締め切り効果を最大限に活かすことがで
きる。しかも、制御不必要なトンネルでは無駄な制御を
することがなく、省エネルギーで快適な車内環境を乗客
に提供することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1により説明
する。同図において、1は編成を構成する車両であり、
2は新鮮外気を取り入れる給気ファン、3は車内の汚染
空気を車外へ排出するための排気ファン、4は2両に1
台設けられる便所の局所排気を行なう便所排気ファンで
ある。また、5は便所排気ファン4と同様の高圧ファン
によって給気ファンの補助を行なうように各車両1に設
けられた補助給気ファンである。6は給気ファン2側に
設けられた車外圧力変動による風量の増加により変形す
る板ばね、7は板ばね6の変形量を制約し強度信頼性を
保持するためのストッパ、8は前記板ばね6の変位を検
出するためのリミットスイッチである。9は外気と車内
とを遮断するためにダクト内に設置された可動グリル、
10は固定グリル、11は前記可動グリル9を閉じるた
めの駆動用アクチュエータ、12は該駆動用アクチュエ
ータ11を作動させる電磁弁である。一方、13は排気
ファン3側に設けられた車外圧力変動による風量の増加
により変形する板ばね、14は板ばね13の変形量を制
約し強度信頼性を保持するためのストッパ、15は前記
板ばね13の変位を検出するためのリミットスイッチで
ある。16は外気と車内とを遮断するためにダクト内に
設置された可動グリル、17は固定グリル、18は前記
可動グリル16を閉じるための駆動用アクチュエータ、
19は該駆動用アクチュエータ18を動作させる電磁弁
である。また、20は便所排気ファン4に設けられた締
切弁、21は該締切弁20を作動させる電磁弁、22は
タイマ等から成る制御盤である。
【0017】前記電磁弁12または19は、リミットス
イッチ8または15の接点の入,切によりオン,オフ制
御され、電磁コイルの通電により駆動用アクチュエータ
11または18を駆動し、可動グリル9または16を作
動させる。締切グリルは長穴が複数個空いた可動グリル
9または16と固定グリル10または17から成り、風
はこの長穴を通して流れるため、可動グリル9または1
6と固定グリル10または17の長穴を合わせたり、ず
らしたりすることによりダクトの締め切り動作を行わせ
ている。本締切グリルはダクトの開閉動作を行わせるの
にストロークが短くて良く、このため開閉の応答性が早
い締切機構となっている。
【0018】また、可動グリル9または16は、風圧に
よる抵抗を減少させるため風の流れ方向と直角方向に作
動させる。固定グリル10または17はダクトに固定さ
れていて、可動グリル9または16とは非常に小さな隙
間を介して非接触に保たれている。風は矢印で示すよう
に、夫々の長穴が合致した場合だけ多量に流れ、長穴が
合致しない閉じた状態では前記グリル間の隙間だけを通
して流れ、非常に少量であり、ほぼゼロとなる。ここ
で、板ばね6または13は締切グリルが閉じて、風量が
ゼロになると変位ゼロの元の状態にもどるため、リミッ
トスイッチ8または15の接点は開放されるが、制御盤
22のタイマにより電磁弁12または19への通電は数
秒以上保たれるため、すぐに締切グリルが開くことはな
く安定した動作が行われる。
【0019】さらに、便所排気ファン4に設けられた締
切弁20は、排気ファン3側に設けられた板ばね13が
車外圧力変動による風量の増加により変形してリミット
スイッチ15の接点が入,切されたときに、電磁弁21
を介しオン,オフ制御される。
【0020】車両1が通常トンネル外を走行する場合、
締切グリルは開けられており、給,排気ファン2,3に
より必要風量が常に送風されているので、客室内の空気
は清浄に保たれている。ところが、トンネルに突入する
とトンネル内の圧力は正圧または負圧に変動し、正圧の
場合は給気ファン2の風量が増加し、負圧の場合は排気
ファン3の風量が増加する。そのとき、編成車両の内い
ずれかの車両が車外圧力変動による一定量以上の風量の
増加を板ばね6または13の変位でリミットスイッチ8
または15が検出したときに、編成全ての車両の電磁弁
12または19および21の電磁コイルが通電され、駆
動用アクチュエータ11または18および締切弁20を
作動して可動グリル9または16が給,排気ダクトを、
締切弁20が便所排気ダクトを締め切る。
【0021】すなわち、車外圧力が負圧に大きく変化し
た場合を想定すると、給気ファン2は風量が大幅に減少
し、排気ファン3は風量が増加するため給,排気風量の
アンバランスが生じる。このため車内圧力は負圧方向に
変化するが、編成車両の内いずれかの車両で排気側の風
量が一定量を越えると、編成全ての車両の上記締切グリ
ルと締切弁20の動作により排気系通路が全て閉じられ
るため風量はほぼゼロになり、車両の換気は給気のみと
なるため車内圧力は負圧から正圧方向へ反転し、車両の
隙間から漏れる風量(気密車両でも若干の漏れがある)
と釣り合う車内圧力まで増加していくが、その後、その
圧力で安定する。
【0022】逆に、車外圧力が正圧に大きく変化した場
合は、給気ファン2の風量が増加し、排気ファン3の風
量は減少するが、編成車両の内いずれかの車両で給気側
の風量が一定量を越えると、編成全ての車両の締切グリ
ルが閉じるので、車内圧力は一定圧力以上には変化しな
い。また、車外圧力変動が無くなると直ちに換気風量は
正規の値となるので、客室内の空気が汚染される程の長
時間の換気風量の低下が続くことはなく、トンネル内走
行中の急激な車外圧力変動あるいは列車のすれ違いによ
る車外圧力の増大によって車内へ圧力が伝播することを
抑制できる。
【0023】しかし、低速走行時では車外圧力は低く
く、また、トンネル長さが短い場合には車両通過時間が
短いことから、一般に車内圧力は耳つん現象の許容値以
内である場合が多く、換気量を確保する上でも極力不必
要な制御は避ける必要がある。
【0024】車外圧力の変動波形の一例を図2により説
明する。先頭車両の車外圧力は、図2の実線のように変
化し、後尾車両では、図2の破線のように変化する。こ
のように、先頭車両では必ずトンネル突入直後に正圧に
変化することがわかっており、その大きさは、車両速
度、トンネル長さ等の条件により変化する。そこで、車
外圧力変動の大きさに注目し、特性曲線法等を用いた数
値計算によって、車両速度、トンネル長さ、すれ違いの
有無による先頭車両のトンネル突入直後の正圧の大きさ
を予測すれば、すれ違いの検知および短いトンネルの選
定、さらには低速時等の制御不必要な場合の許容圧力の
大きさを限定できる。
【0025】例えば、ある路線を想定して図5により説
明する。路線によって異なるが、通常トンネル総数の約
半分が0.5km以下のトンネルで占められている。ト
ンネル長さが1km以下では、図3に示すように車外圧
力変動は非常に小さく、車内圧力は耳つん現象の許容値
以内である。また、トンネル通過速度は一定ではなく、
常に変化しており低速で通過する場合も少なくない。そ
の場合も耳つん現象の許容値以内である場合が多く、こ
のようなケースでは制御は不要である。さらに、トンネ
ル内ですれ違いが無い場合には、250km/h程度で
は現状の換気ファンの圧力特性で十分に車外圧力変動に
対応できるので、耳つん現象を抑制できる。したがっ
て、トンネル内ですれ違いが予測できれば、無駄な制御
を省くことができ頻度を低減できるので、換気量を十分
に確保でき、しかも、省エネルギーで快適な車内環境を
乗客に提供することができる。
【0026】そこで、すれ違いを検知するためには、図
4に示すように、先頭車両のトンネル突入直後の正圧の
大きさがすれ違う直前に増大することに注目し、圧力の
増大と共に風量は増加するので、その時の圧力の一定値
を定めその値を超えた場合に制御を開始すれば良い。そ
の値は図5に示すA点(4kPa)とすれば、すれ違い
検知および短いトンネルの選定、さらには低速時等の制
御不必要な場合の許容圧力にできる。また、図5のよう
に、車両速度が300km/h(実線)程度になると、
すれ違いが無い場合にも後尾車両では、車外圧力の負圧
最大値が大きく増大するため、B点(−4kPa)も検
知しておけば、全ての条件について適正な制御ができ
る。しかも、先頭車両で圧力を検知するということは後
続車にとっては、予見制御となるので、制御効果は大き
なものとなる。
【0027】次に、本発明の第2実施例を図6により説
明する。同図において、前記第1実施例と同一符号は同
一部材を示すものである。車両1がトンネルに突入した
とき、前記第1実施例では板ばね6または13は各車両
で各々が反応し、編成車両の内いずれかの車両が一定量
以上の風量の増加を検出すると、編成全ての車両の締切
グリルが閉じるように制御されていたが、本実施例は、
一定量以上の給,排気風量の増加を先頭車ならびに後尾
車の板ばね6または13が代表して検出し、編成全ての
車両の締切グリルを閉じるように制御系を構成したもの
である。このように構成すれば、中間車の風量増加検出
手段は設けなくて済み、装置および制御系の簡素化がで
きる。
【0028】また、代表車の検出手段に異常が発生した
場合を想定すれば、前記第1実施例と組み合わせて他の
車両の検出手段にバックアップさせれば信頼性が向上す
る。つまり、先頭車ならびに後尾車に一定量以上の給,
排気風量の増加検出を代表させながら、中間車の風量増
加検出手段をバックアップ用として制御回路を構成すれ
ば、代表車の検出手段に異常が発生した場合のバックア
ップができる。さらに、バックアップ用の車両を数両に
限定すれば、装置および制御系は前記第1実施例に比べ
簡素なものにできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な構成で車両の高速走行時における車外圧力変動の車
内への伝播を抑制して快適な室内空間を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の車両の換気システム構成
図である。
【図2】すれ違いなしの場合の車外圧力変動波形例の図
である。
【図3】すれ違いなしでトンネルの短い場合の車外圧力
変動波形例の図である。
【図4】すれ違いありの場合の車外圧力変動波形例の図
である。
【図5】本発明の第1実施例の検知車外圧力および制御
方法の説明図である。
【図6】本発明の第2実施例の車両の換気システム構成
図である。
【符号の説明】
1…車両、2…給気ファン、3…排気ファン、4…便所
排気ファン、5…補助給気ファン、6,13…板ばね、
7,14…ストッパ、8,15…リミットスイッチ、
9,16…可動グリル、10,17…固定グリル、1
1,18…駆動用アクチュエータ、12,19,21…
電磁弁、20…締切弁、22…制御盤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 澄生 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 松本 雅一 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 安井 敏 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車外の新鮮空気を車内に取り入れる給気フ
    ァンと、車内の汚染空気を車外に排出する排気ファン
    と、前記給気ファンの入口および排気ファンの出口に設
    けた締切手段と、夫々の流路途上に設けた可動部材より
    なる風量検出手段と、車両がトンネルに突入した際に、
    編成車両の内のいずれかの車両が車外圧力変動による一
    定量以上の風量の増加を前記検出手段によって検出した
    ときに、全ての車両の前記締切手段を閉じるように制御
    する制御手段から成ることを特徴とする車両用換気装
    置。
  2. 【請求項2】車外の新鮮空気を車内に取り入れる給気フ
    ァンと、車内の汚染空気を車外に排出する排気ファン
    と、前記給気ファンの入口および排気ファンの出口に設
    けた締切手段と、夫々の流路途上に設けた可動部材より
    なる風量検出手段と、車両がトンネルに突入した際に、
    編成車両の内の代表車両が車外圧力変動による一定量以
    上の風量の増加を前記検出手段によって検出したとき
    に、全ての車両の前記締切手段を閉じるように制御する
    制御手段から成ることを特徴とする車両用換気装置。
JP5027764A 1992-02-17 1993-02-17 車両用換気装置 Pending JPH05294236A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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JP4-29162 1992-02-17
JP2916292 1992-02-17

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JP (1) JPH05294236A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001026269A (ja) * 1999-07-13 2001-01-30 Kawasaki Heavy Ind Ltd 高速鉄道における列車のすれちがい検知システム
JP2002362369A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Hokkaido Railway Co 車両運行補助装置

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