JPH0529384Y2 - - Google Patents

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JPH0529384Y2
JPH0529384Y2 JP13177289U JP13177289U JPH0529384Y2 JP H0529384 Y2 JPH0529384 Y2 JP H0529384Y2 JP 13177289 U JP13177289 U JP 13177289U JP 13177289 U JP13177289 U JP 13177289U JP H0529384 Y2 JPH0529384 Y2 JP H0529384Y2
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asbestos
piston
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、摩擦パツドとピストンとの間で、摩
擦パツドに生じた制動熱を遮断する車両用デイス
クブレーキの断熱部材に関する。
〔従来の技術〕
車輪と一体に回転するデイスクロータを、一対
の摩擦パツドで挾圧して制動作用を行なうデイス
クブレーキでは、デイスクロータとの摺接や引摺
りによる制動熱が摩擦パツドに蓄積される。この
制動熱は、摩擦パツドの裏板から摩擦パツドを押
動するピストンを経て、ピストン後部の液圧室に
充填されたブレーキ液に伝わり、条件によつて
は、このブレーキ液を沸点温度以上に高温化し
て、いわゆるベーパロツク現象を生じることがあ
る。
そこで、例えば実開昭55−161147号公報では、
ピストン先端の中空部に設けたねじ穴に、合成樹
脂等で形成される断熱部材を螺合し、また実開昭
58−178529号公報では、ライニングと共に摩擦パ
ツドを構成する裏板の背面に、重量比にしてアス
ベスト26〜44%及びセメント56〜73%から組成し
た断熱部材を付設して、それぞれ制動熱を遮断す
るようにしたものが知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、合成樹脂系の断熱部材では、充
分な断熱効果が期待できないばかりか、耐熱温度
が低いことから、反りやクラツク等の変形や損傷
を生じ易い。
一方、アスベストを成分とする断熱部材は、比
較的高い耐熱効果を持つものの、アスベストの微
細な繊維片が人体に悪影響を及ぼすとして、徐々
に法規制されつつある昨今では、アスベスト系ラ
イニングのように粉塵となつて大気中に放出され
ないまでも、高温となる断熱部材の材料として
は、製造及び保守上の観点からも、アスベストの
使用は極力避けたい。
本考案は、かかる実情を背景にしてなされたも
ので、その目的とするところは、ノンアスベスト
材料で、しかも断熱及び耐熱効果に優れたデイス
クブレーキ用の断熱部材を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上述の目的を達成するため、摩擦パ
ツドとこの摩擦パツドをデイスクロータに押圧す
るピストンとの間で、デイスクロータの摺接によ
る摩擦パツドの制動熱を遮断する断熱部材を、セ
ピオライトとジルコニアとリン酸塩とを主成分に
形成したことを特徴とするものである。
これらの成分は、セピオライトで25〜35重量
%、ジルコニアで35〜45重量%、リン酸塩で20〜
30重量%の範囲が好ましい。
〔実施例〕
本考案の断熱部材を構成する成分のうち、セピ
オライトは、アルカリ性乃至は塩度の高い環境下
で生成した湖底堆積物、若しくは苦灰岩や石灰岩
等の母岩から形成され、蛇紋岩や角閃岩から生成
されるアスベストとは成因が異なり、アスベスト
形態である高抗張力がないほかは、アスベストと
同様に断熱及び耐熱効果に優れ、化学的に不活性
な特性を持つ。
また、ジルコニア特性は、周知の如く耐火性に
優れ、高硬度、高融点でしかも熱膨張係数が小さ
い反面、対衝撃性にやや難があるため、上記セピ
オライトや結合剤であるリン酸塩と混合すること
によつて、結合力を高めると共に、対衝撃性の向
上を図つている。
これらセピオライト、ジルコニア、リン酸塩
は、その粉末を混合して所定形状に熱成形し、更
に後焼成により、未反応組織を反応させて組織全
体を均一化させる。
このように形成される断熱部材は、第1図及び
第2図に示す第1実施例や、第3図に示す第2実
施例で、それぞれ摩擦パツドとピストンとの間に
装着される。
第1実施例に示すデイスクブレーキ1は、デイ
スクロータ2を跨いで配設されるキヤリパ3を、
図示しない摺動ピンの案内でデイスク軸方向へ移
動させて制動作用を行なうキヤリパ浮動型で、デ
イスクロータ2とキヤリパ3の作用部3aと反作
用部3bとの間には、ライニング4a及び裏板4
bとからなる一対の摩擦パツド4,4が、ハンガ
ーピン5にて吊持されている。
作用部3aには、シリンダ孔6がデイスクロー
タ2側を開口して設けられ、該シリンダ孔6に液
圧発生用のピストン7が、角シール8及びダスト
シール9を介して液密且つ移動可能に内挿されて
いる。ピストン7の先端に形成された円形凹部7
aには、円板状の断熱部材10が嵌着され、更に
断熱部材10の前面には、摩擦パツド4の鳴き止
めや偏摩耗防止を目的としたシム板11が装着さ
れる。
シリンダ孔6の底部には、上記ピストン7の内
挿によつて液圧室12が画成され、該液圧室12
に、図示しない液圧マスタシリンダから圧液が供
給されると、ピストン7がシリンダ孔6を前進し
て、一方の摩擦パツド4をデイスクロータ2の一
側に押圧し、次にこの反作用で、キヤリパ3が作
用部3a側へ移動して、反作用部3bが他方の摩
擦パツド4をデイスクロータ2の他側面に押圧す
る。
第3図に示す第2実施例では、薄板状の断熱部
材20が、ライニング21a及び裏板21bとか
らなる摩擦パツド21と、裏板21bの背面に装
着されるシム板22との間に挟装される。
次に、上記両実施例に行なつた試験結果を説明
する。
両実施例の断熱部材10,20の成分割合は、
いずれもセピオライト30重量%、ジルコニア40重
量%、リン酸塩25重量%とし、更に残りの5重量
%に充填剤として硫酸バリウムを加えた。そし
て、これらの材料粉末を混合して、断熱部材1
0,20の形状に熱成形し、更に後焼成を約200
℃で10時間程度行なつて組織を均一化させ、所望
硬度の製品を得た。
次に、上述のように形成された断熱部材10,
20を、それぞれ第1及び第2実施例に用いて、
ブレーキングを頻繁に繰返したところ、摩擦パツ
ド4,21の裏板4b,21bの最高使用温度が
約500℃に達したのに対し、ピストン7では、ブ
レーキ液の沸点温度(少なくとも200℃以上)よ
り!?かに低い100℃以下となり、アスベストより
も優れた断熱性能を得た。また、このブレーキン
グを、ライニング4a,21aが摩耗限界に達す
るまで行なつた結果、摩擦パツド4,21に、熱
影響によるクラツクや反り等の性能劣化を認めな
かつた。
更に、断熱部材10,20の成分を換えて上述
の試験を繰返したところ、セピオライトを25〜35
重量%、ジルコニアを35〜45重量%、リン酸塩を
20〜30重量%を混合した範囲で、既存のアスベス
トや合成樹脂製の断熱部材よりも高い効果が得ら
れることを確認した。
〔考案の効果〕 本考案に係るデイスクブレーキ用の断熱部材
は、セピオライトとジルコニアとリン酸塩とを主
成分に形成するので、アスベストよりも優れた断
熱効果があり、また合成樹脂のようにクラツクや
反り等に対する性能劣化がなく、耐熱効果も高
い。しかも、このような特性を持ちながらも、ア
スベストを含まないので、一般生活者はもとよ
り、製造や保守、使用に携わる関係者にも、アス
ベストによる悪影響がなくなるので、保健衛生面
での社会的貢献度も高い。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本考案の断熱部材を適用
した第1実施例を示し、第1図はデイスクブレー
キの断面正面図、第2図はピストンと断熱部材の
分解斜視図、第3図は第2実施例を示す摩擦パツ
ドと断熱部材とシム板の分解斜視図である。 1……デイスクブレーキ、2……デイスクロー
タ、3……キヤリパ、4,21……摩擦パツド、
4a,21a……ライニング、4b,21b……
裏板、7……ピストン、10,20……断熱部
材、11,22……シム板。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 摩擦パツドとこの摩擦パツドをデイスクロータ
    に押圧するピストンとの間で、デイスクロータと
    の摺接による摩擦パツドの制動熱を遮断する断熱
    部材を、セピオライトとジルコニアとリン酸塩と
    を主の成分に形成したことを特徴とする車両用デ
    イスクブレーキの断熱部材。
JP13177289U 1989-11-13 1989-11-13 Expired - Lifetime JPH0529384Y2 (ja)

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