JPH0538253Y2 - - Google Patents

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JPH0538253Y2
JPH0538253Y2 JP11995890U JP11995890U JPH0538253Y2 JP H0538253 Y2 JPH0538253 Y2 JP H0538253Y2 JP 11995890 U JP11995890 U JP 11995890U JP 11995890 U JP11995890 U JP 11995890U JP H0538253 Y2 JPH0538253 Y2 JP H0538253Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車や自動二輪車等の車両に用い
られる液圧式のデイスクブレーキに係り、詳しく
は摩擦パツドの裏板背面側に設けられるシム板の
構造に関する。
〔従来の技術〕
キヤリパのシリンダ孔に内挿されるピストンを
液圧で前進させ、摩擦パツドをデイスクロータに
押圧する液圧式のデイスクブレーキでは、制動の
繰返しによつて、摩擦パツドに生じた制動熱がピ
ストンやキヤリパに伝わり、更に圧液を高沸させ
て制動力の低下を招くいわゆるベーパロツク現象
を生じることがあるため、摩擦パツドの裏板の背
面側にシム板を配設して、制動熱がピストンやキ
ヤリパの反力爪に伝わりにくくしたものがある。
このシム板は、断熱性能を持つステンレス鋼板
等の板材を摩擦パツドの裏板へ包持するように取
付ける簡単な構造のほか、例えば、実開昭53−
163481号公報のように、パツド吊下げ用のハンガ
ーピンから裏板とピストンとの間へ、石綿やグラ
スウールを樹脂で固めた断熱材をデイスクロータ
の側面に対して直角方向へ移動自在に吊下げたも
のがある。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、前者のシム板では板材の断熱性能に限
界があり、また後者のシム板では、断熱材を厚さ
を増加して行くことによつて断熱性能は高められ
るが、反対に摩擦パツドのライニング厚を制約す
るか、若しくはキヤリパをデイスク軸方向へ延ば
して大形化せざるを得ないといつた問題を生じ
る。更に後者のシム板の場合には、その全面が裏
板に密着し、また厚肉であるが故に、断熱材内に
篭つた制動熱を短時間ではなかなか放熱できない
といつた欠点がある。
本考案は、このような実情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、断熱性と放熱性
とに優れ、またライニング厚やキヤリパの長大化
に影響を与えることが少く、併せて制動時のブレ
ーキ鳴きを防止するようにしたシム板の構造を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するため、第1の考案は、摩
擦パツドの裏板の背面側に配設される液圧式車両
用デイスクブレーキのシム板において、ステンレ
ス鋼板等の断熱性のある板材の一方または双方の
側面にセラミツクスのコーテイング層を設けると
共に、これら板材とコーテイング層とを連続して
貫通する複数の通気孔を形成したことを特徴とし
ている。
また第2の考案では、摩擦パツドの裏板の背面
側に配設される液圧式車両用デイスクブレーキの
シム板において、ステンレス鋼板等の断熱性のあ
る板材の一側面にセラミツクスのコーテイング層
を、他側面に耐熱性ゴム等の弾性薄膜層をそれぞ
れ設けると共に、これら板材とコーテイング層及
び弾性薄膜層とを連続して貫通する複数の通気孔
を形成したことを特徴としている。
〔作用〕
上記両考案によれば、摩擦パツドの裏板からシ
ム板に伝えられる制動熱は、断熱性の板材とコー
テイング層の2層若しくは3層の断熱構造によつ
て有効に遮断される。これら板材とコーテイング
層及び弾性薄膜層は、いずれもさほどの厚さを持
たないため、ライニングの厚さを制約したキヤリ
パを長大化させるといつた影響が殆どない。
また通気孔の形成によつて、裏板との接触面積
が減少するため、摩擦パツドからの熱伝導が抑え
られると共に、外気との接触面積が増大して、放
熱性が高まる。更に弾性薄膜層によつて、制動時
のズレや振動が吸収され、ブレーキ鳴きが防止さ
れる。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を第1図及び第2図に
基づいて説明する。
デイスクブレーキ1は、デイスクロータ2を跨
いで配設されるキヤリパ3を、図示しない摺動ピ
ンを用いてデイスク軸方向へ案内するキヤリパ浮
動型で、該キヤリパ3は、デイスクロータ2の両
側に配置される作用部3a及び反作用部3bと、
これらをデイスクロータ2の外周で連結するブリ
ツジ部3cとからなつている。
作用部3aにデイスクロータ側を開口して設け
られたシリンダ孔4には、コツプ状のピストン5
が角シール6を介して液密に内挿され、また反作
用部3bには反力爪3dが設けられており、更に
シリン孔4の底部には、ピストン5との間に液圧
室7が画成される。
ピストン5と反力爪3dとの間には、ライニン
グ9と裏板10とを接合した一対の摩擦パツド
8,8が、デイスクロータ2を挟んで対向した設
けられている。裏板10の上部には、通孔10b
を穿つた吊下げ片10a,10aが延設されてお
り、摩擦パツド8は、各通孔10bに、デイスク
ロータ2の外周で作用部3aと反作用部3bとに
横架されるハンガーピン11,11を挿通して吊
持される。
各裏板10の背面側には、ピストン5と反力爪
3dとの間にそれぞれシム板12が配設されてお
り、摩擦パツド8に生じた制動熱をこのシム板1
2で遮断し、ピストン5や反力爪3dに制動熱が
伝わらないようにしている。このシム板12は、
ステンレス鋼板やチタン合金鋼板等の断熱性を持
つ板材13の両側面に、セラミツクスのコーテイ
ング層14,14を施したもので、断熱性の板材
13の上部には、裏板10と略同様の吊下げ片1
3a,13aが延設されており、各シム板12
は、吊下げ片13a,13aに穿設された通孔1
3b,13bにハンガーピン11,11を挿通し
て、摩擦パツド8と共にデイスク軸方向へ移動可
能に吊持される。
コーテイング層14は、少なくともピストン5
や反力爪3d先端の押圧面を覆う大きさで、板材
13の側面にセラミツクスを直接溶射するか、セ
ラミツクスを予め溶射で形取りしたものを板材1
3に接合して設けられる。またシム板12には、
板材13と両コーテイング層14,14とを連続
して貫通する複数の通気孔15が穿設されてお
り、ピストン5や反力爪3dとの接触面積を減少
すると共に、外気との接触面積が増大するように
している。
本実施例はこのように構成されており、液圧室
7に圧液に供給されると、ピストン5と反力爪3
dとがデイスクロータ方向へ移動し、両摩擦パツ
ド8,8のライニング9,9をデイスクロータ2
の両側面に押圧して制動作用が行なわれる。摩擦
パツド8には、デイスクロータ2との摺接によつ
てライニング9に制動熱が発生し、更に裏板10
からシム板12に伝わろうとするが、シム板12
を構成する断熱性の板材13とセラミツクスのコ
ーテイング層14,14の3層が、ピストン5や
反力爪3dへの伝熱を有効に遮断して、ベーパロ
ツクの発生を防止する。また通気孔15の形成に
よつて、裏板10との接触面積が減少するので、
裏板10からの熱伝導がより抑えられると共に、
外気との接触面積が増大するので、放熱性が一層
高められる。
更に、このように制動熱を有効に遮断するにも
拘らず、シム板12が、ステンレス鋼板やチタン
合金鋼板等の板材13の両側面に、セラミツクス
の薄いコーテイング層14,14を施しただけ
の、従来の断熱性板材を単体で用いたシム板とさ
ほど違わない厚さで形成することができるので、
ライニング9の厚さを制約したり、キヤリパ3を
デイスク軸方向へ長大化させるといつた影響をな
くすことができる。
第3図は本考案の他の実施例を示し、シム板2
0は、吊下げ片21aに通孔21bを穿つた断熱
性板材21の裏板側面に、セラミツクスのコーテ
イング層22が、ピストン側面に断熱性ゴム等の
弾性薄膜層23が、それぞれ設けられており、こ
れら板材21とコーテイング層22及び弾性薄膜
層23とに、複数の通気孔24が貫通形成されて
いる。本実施例では、コーテイング層22が、断
熱性の板材21と共に裏板10からの制動熱を遮
断し、併せて弾性薄膜層23が、制動時のズレや
振動を吸収して、ブレーキ鳴きを防止するように
している。
尚、コーテイング層は、板材のいずれか一側面
にのみ設けてもよく、またコーテイング層と弾性
薄膜層とを組合わせた場合には、これらの層を裏
板若しくはピストン、反力爪のいずれかの側に配
設しても差支えない。
また、シム板の取付けは、板材に係止爪を延設
して裏板を包持するようにしてもよいが、より高
い断熱性を得るためには、実施例のようにハンガ
ーピンを利用して吊下げるか、或いは裏板の両側
に突出する耳片を、ブラケツトの一対の支持腕に
対向して設けた係止段部に支承させて摩擦パツド
を保持する形式では、板材から裏板と同様の耳片
を突設して係止段部に支承するようにし、板材と
裏板との直接接触を避けることが好ましい。更に
浮動型キヤリパ以外にも、ピストン対向型のキヤ
リパに実施することが可能である。
〔考案の効果〕
本考案のシム板構造は、断熱性板材の一方また
は双方の側面にセラミツクスのコーテイング層を
設けて形成するので、制動熱を有効に遮断してベ
ーパロツクを防止しつつ、シム板の全体厚さをご
く薄いものとすることができ、ライニングの厚さ
を制約したり、キヤリパをデイスク軸方向へ長大
化させるといつた影響がなくなる。
また、一側面にセラミツクスのコーテイング層
を持つ断熱性板材の他側面に、耐熱性ゴム等の弾
性薄膜層を設けると、断熱と同時に弾性薄膜層が
制動時のズレや振動を吸収して、ブレーキ鳴きも
抑止することができる。更に、これら板材とコー
テイング層、弾性薄膜層に貫通形成される複数の
通気孔によつて、摩擦パツドからの熱伝導を一層
抑えながら放熱性を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案の一実施例を示し、
第1図はデイスクブレーキの断面正面図、第2図
は摩擦パツドとシム板の分解斜視図、第3図は他
の実施例を示す摩擦パツドとシム板及びピストン
の断面側面図である。 1……デイスクブレーキ、2……デイスクロー
タ、3……キヤリパ、3d……反力爪、4……シ
リンダ孔、5……ピストン、7……液圧室、8…
…摩擦パツド、9……ライニング、10……裏
板、11……ハンガーピン、12……シム板、1
3……ステンレス鋼板等の断熱性のある板材、1
3a……吊下げ片、13b……通孔、14……セ
ラミツクスのコーテイング層、15……通気孔。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 摩擦パツドの裏板の背面側に配設される液圧
    式車両用デイスクブレーキのシム板において、
    断熱性を有する板材の一方または双方の側面に
    セラミツクスのコーテイング層を設けると共
    に、これら板材とコーテイング層とを連続して
    貫通する複数の通気孔を形成したことを特徴と
    する液圧式車両用デイスクブレーキのシム板構
    造。 2 摩擦パツドの裏板の背面側に配設される液圧
    式車両用デイスクブレーキのシム板において、
    断熱性を有する板材の一側面にセラミツクスの
    コーテイング層を、他側面に耐熱性ゴム等の弾
    性薄膜層をそれぞれ設けると共に、これら板材
    とコーテイング層及び弾性薄膜層とを連続して
    貫通する複数の通気孔を形成したことを特徴と
    する液圧式車両用デイスクブレーキのシム板構
    造。
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ITTO20070678A1 (it) * 2007-09-26 2009-03-27 Fq Innovation Technology S R L Gruppo frenante per autoveicoli, motoveicoli e similari

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