JPH0529004Y2 - - Google Patents

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JPH0529004Y2
JPH0529004Y2 JP1988038809U JP3880988U JPH0529004Y2 JP H0529004 Y2 JPH0529004 Y2 JP H0529004Y2 JP 1988038809 U JP1988038809 U JP 1988038809U JP 3880988 U JP3880988 U JP 3880988U JP H0529004 Y2 JPH0529004 Y2 JP H0529004Y2
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はデイスプレイ部材及び該部材を用いた
デイスプレイ装置に関し、より詳しくは、家庭や
オフイス、公園や遊園地或いは催し物会場等にお
いて、これら室内や会場を植物により装飾するの
に有用なデイスプレイ部材及び該部材を用いたデ
イスプレイ装置に関する。
〈従来技術及び、考案が解決しようとする課題〉 従来より、上記室内や会場には、鑑賞用とし
て、或いは装飾用として花や葉が取り入れられて
おり、種々のデイスプレイが提供されている。
このような植物に関するデイスプレイを創出す
るためには、通常、 素焼きの植木鉢や合成樹脂製のプランター等
に栽培したものを集め、これらを、例えば、文
字や図形に配設すること、 開花後、花等により文字や図形や表現できる
よう、適宜所定の位置に苗を植え、又は直接、
球根或いは種を埋設すること、 土が付いたままの根をネツト等により包み込
むこと、 等が行われている。
ところで、一般には、植物栽培用の土壌(用
土)としては、通気性が良く且つ比較的根の伸長
抵抗の少ない粉粒状のものが選ばれ、しかも、栽
培容器等に投入された土としては、こうした効果
がより一層発揮されるために固くされず、できる
だけ緩やかに押し下げられて柔らかい状態におか
れる場合が多い。
従つて、上記によるデイスプレイでは、栽培
容器を移動する際のちよつとした揺れ等にも、土
が容器から簡単にこぼれ出ることとなる。これで
は、用土の植物の支承保持性が悪いことから、植
物の栽培には容器を常に水平にして設置する必要
があり、容器を傾け或いは反転して設置した方が
デイスプレイ上より一層効果的であると思われる
場合であつても、上記用土の流出の点及び、保持
性の点等から到底実施できないという問題があ
る。そして、上記でのこうしたデイスプレイで
は、形状や大きさに制限のある植木鉢やプランタ
ーを使用しているので、複雑で、立体的なデイス
プレイの場合には、容易にデイスプレイをするこ
とができないという不都合があつた。
上記によるデイスプレイの場合では、地表に
花や葉などによる文字や図形が現されるように苗
を植え、又は直接、種子や球根を埋設する方法を
採るので、一旦植え込んでしまえば植物が育つま
での間、その場所を他の目的に利用することがで
きず、スペースの有効利用に欠けると共に、日当
たりや注水条件によりデイスプレイの場所が限定
される。
そして、上記によるデイスプレイの場合で
は、土の着いたままの根を1つずつネツトで包み
込むこととなるので相当の手間となり、また根切
れや土付け不良を起して、技術的にも高度となり
設営が容易に行えないという問題がある。
この考案は上記問題点に鑑みてなされたもので
あり、多様で且つ変化に富んだデイスプレイを容
易に行うことができ、場所を限定することなく設
営スペースの有効利用を図り且つ、栽培植物の維
持及び管理を簡単にして取扱いの容易なデイスプ
レイ部材及び、該デイスプレイ部材を用いたデイ
スプレイ装置を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、この考案のデイスプ
レイ部材は、少なくとも水と、土壌と、当該土壌
100重量部に対して1〜40重量部の水溶性ウレタ
ンプレポリマーとからなる混合物を所定の形状に
成形することにより得られるブロツク体に、植物
を植設するか、又は種子、球根を埋設してなるも
のである。
そして、上記デイスプレイ部材を用いたデイス
プレイ装置としては、デイスプレイ部材の複数
を、紐とバーとにより釣合いを持たせて吊り下げ
てあるものが挙げられる。
また、他のデイスプレイ装置としては、上記デ
イスプレイ部材の1又は2以上を、回転体に取り
付けてあるものがある。
〈作用〉 上記構成のデイスプレイ部材によれば、ブロツ
ク体が、少量の水溶性ウレタンプレポリマーをバ
インダーとして土壌を結合させた構造を有してお
り、土壌の性質が主として現れるので、通気性を
有すると共に、保水にも良好であつて、成形性に
おいては抜群の有効性を示すことができ、加え
て、植えられた植物や種子等の根の伸長に支障を
きたす虞がない。従つて、形状や大きさが制限さ
れず、複雑で且つ細やかなデイスプレイを平面的
にも、また立体的にも形成することができる。
しかも、これによれば、水、水溶性ウレタンプ
レポリマーにより土壌を一体化することができる
ので、土壌のこぼれ出しや、飛散を無くすことが
できると共に、栽培植物の支承保持性を高めるこ
とができる。
また、上記デイスプレイ部材によれば、別途他
の場所にて植物を栽培しておくことができるの
で、所定のデイスプレイ位置に移すまでの間は、
当該デイスプレイ位置を空きスペースとして他の
目的に利用することができる。しかも、事前に植
物を栽培しておく場所を、日当たりのよい、注水
に便利な場所に設けることができる。
更に、上記デイスプレイ部材によれば、植物を
保持するブロツク体内に、予め所望の成分に配合
した土壌を含有させておくことができるので、植
物の根切れや土付け不良を起すことなく、栽培植
物を長期に生存させることができると共に、デイ
スプレイの交換をブロツクごとに行うことができ
る。
そして、複数の上記デイスプレイ部材を用いた
デイスプレイ装置としては、所望の形状のデイス
プレイ部材を複数個、紐とバーとにより釣合いを
持たせて吊り下げてあるので、趣の変わつたモビ
ールを形成することができる。
また、1又は2以上の上記デイスプレイ部材を
用いたデイスプレイ装置としては、デイスプレイ
部材を回転体に取り付けてあるので、回転体を回
すだけで所望のデイスプレイ部材を後方から手前
に順次繰り出すことができる。
〈実施例〉 次いで、この考案の実施例について図を参照し
ながら以下に説明する。第1図はこの考案にかか
るデイスプレイ部材を示す斜視図である。
第1図において、デイスプレイ部材は、例え
ば、デイスプレイ用文字「祝」を表現するよう
に、所定の形状に形成された複数のブロツク体1
が組み合わされて構成されている。この場合、す
ぐにデイスプレイ部材として使用できるように容
易されているブロツク体1(図中左側のブロツク
体参照)では、例えば、花2が根付きで植設され
ている。また、デイスプレイ部材としてはすぐに
使用しないブロツク体1(図中右側のブロツク
体;第2図参照)では、その表面近くに、所望の
時期に発芽し開花するように選定された種子(球
根等を含む)3が埋設されている。
ブロツク体1は、少なくとも水と、土壌と、当
該土壌100重量部に対して1〜40重量部の水溶性
ウレタンプレポリマーとからなる混合物を所定の
形状に成形することにより得られる。この水溶性
ウレタンプレポリマーの使用量が1重量部未満で
は、形成されたブロツク体における、土壌または
土壌を主成分とする組成物の割合が99重量%を超
えてしまい、土壌を一体化することが困難にな
り、保形性、植物の支承、保持性等が悪くなる。
逆に水溶性ウレタンプレポリマーの使用量が40重
量部を超えると、形成されたブロツク体におけ
る、土壌または土壌を主成分とする組成物の割合
が70重量%を下回つて、植物の根の伸長抵抗が大
きくなる。
水溶性ウレタンプレポリマーとしては、水溶性
であり、遊離のイソシアネート基を有するもの、
例えば、親水性ポリエーテルポリオールと過剰量
のイソシアネート化合物とを、遊離イソシアネー
ト基が生成するように反応させることにより得ら
れる種々のプレポリマーが使用される。
上記親水性ポリエーテルポリオールとしては、
例えば、ポリエチレングリコール単独や、プロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペ
ンタエリトリトール、ソルビトール、ポリエステ
ルポリオール、ビスフエノールA等の多価アルコ
ールと、アルキレンオキサイド、例えば、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド等との反応
物等が例示される。
上記イソシアネート化合物としては、トルエン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ジフエニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート等、2以上のイソシアネート基を有する
化合物が例示される。
なお、上記水溶性ウレタンプレポリマーは、イ
ソシアネート基が酸性亜硫酸ナトリウム等のマス
ク剤でマスクされて安定化されていてもよい。
また、上記土壌としては、種々のものを使用し
得るが、例えば、赤土、黒土、鹿沼土、荒木田
土、けと土、腐葉土等の土類や、桐生砂、朝明
砂、軽石、富士砂等の砂類等の天然用土、バーミ
キユライト、パーライト、ネニサンソ等の人工用
土等が例示される。上記土壌は、一種または二種
以上混合して用いられる。また、上記土壌の粒径
としては、通常、約5mm以下のものが使用され
る。
土壌を主成分とする組成物としては、土壌に例
えば水硬性物質や繊維状物質を添加したものを挙
げることができる。そして、これを用いた場合に
は、ブロツク体1の保形性および植物の支承、保
持性がさらに高められる。
上記水硬性物質としては、種々のものが使用で
き、例えば、セメント、焼きセツコウ、ドロマイ
トプラスター等が例示される。水硬性物質は、所
望する保形性等に応じて適宜量使用できる。
また、上記繊維状物質としては、木綿、麻等の
天然繊維、ナイロン、ポリエステル等の合成繊
維、ロツクウール、石綿、ガラス繊維等の無機繊
維等が例示される。
さらに、ブロツク体1は、肥料を含有するもの
であつてもよい。肥料としては、種々のものが使
用できる。例えば、骨分、油かす等の天然肥料;
硫安、硝安、尿素、塩安、石灰窒素、過リン酸石
灰、溶成リン肥、焼成リン肥、塩化カリウム、硫
酸カリウム等の化学肥料、複合肥料;上記肥料に
カルシウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、
銅、モリブデン、鉄、ホウ素等を添加した肥料な
どが例示される。肥料は、用途等に応じて一種ま
たは二種以上混合して、通常、1〜30重量%使用
される。なお、上記肥料は、ブロツク体1の製造
時に添加して含有させてもよく、製造後に含浸、
散布等の手段によりブロツク体1中に含有させて
もよい。特に、後者は、肥料として水溶性ウレタ
ンプレポリマーと反応性を有するものを使用する
場合に有用である。
また、上記ブロツク体1は、用土の腐敗防止、
浄化作用を有するケイ酸白土、植物の活性を促進
する活力剤、植物の伸び過ぎを抑制する矮化剤、
根腐れ防止剤、着色剤、有機物としてのバークミ
ン、ピートモス或いは籾殻等を含有していてもよ
い。
そして、上記保水性、通気性、保形性等を高め
るため、ブロツク体1は、土壌または土壌を主成
分とする組成物(主成分としての土壌に、例えば
前記水硬性物質、繊維状物質、肥料等を添加した
もの)を、70〜99重量%、好ましくは85〜99重量
%含有しているものが好ましい。即ち、土壌等の
含有量が70重量%未満であると、強靱で弾力性を
有するポリウレタンの量が多く、コスト高となる
だけでなく、植物の根の伸長抵抗が大きくなり、
99重量%を越えると、ポリウレタンの量が少なく
土壌を一体化するのが困難であり、保形性、植物
の支承、保持性等が十分でなくなる。
更にまた、ブロツク体1は、吸水性ポリマーを
含有していてもよく、この場合には、植物栽培に
おける潅水間隔を長くすることができ、ひいては
植物栽培の注水における手間を削減することがで
きる。
第3図に上記デイスプレイ部材の製造方法を示
す。まず、デイスプレイ文字「祝」を枠取りした
型枠4を用意する。次いで、水に、水溶性ウレ
タンプレポリマーを溶解させた後、上記土壌等を
添加混合して、混合物としての混合分散液5を作
り、これを型枠4に流し込むか、又は水に上記
土壌等を分散させた後、水溶性ウレタンプレポリ
マーを添加混合して混合分散液5を作り、これを
型枠4に流し込む。このとき、必要に応じて、上
記種子3等を埋設しておいたり(第2図参照)、
苗などを植設しておく。この後、混合分散液5を
固めてブロツク体1を成形し、型枠4より抜き取
つて、所定形状のデイスプレイ部材を得た。
ところで、上記デイスプレイ部材の製造方法に
おいては、予めデイスプレイ文字「祝」の型枠4
に混合分散液5を流し込み、固めた後型抜きする
方法を採つているが、この他、上記混合分散液5
を矩形の板状のブロツク体11に成形し、このブ
ロツク体11を未加工ブロツクとして型抜きし、
その場合、第4図に示すように、表面に文字
「祝」の加工パターン16を形成しておくとする
製法も考えられる。加工パターン16は、単に線
図として表面に描かれているものでもよいし、型
抜き時に所定深さまで切り込まれ、凹入形成して
あるものでもよい。これによれば、文字「祝」の
打ち抜き、又は切り取りは、加工パターン16に
沿つて行うだけで簡単にでき、施工を容易として
現場における作業性を向上させることができる。
上記水溶性ウレタンプレポリマーとしては、前
記ブロツク体中の土壌含有量に対応した量だけ使
用され、通常、土壌100重量部に対して、1〜40
重量部、好ましくは2〜20重量部使用される。
なお、土壌の分散性を高めるため、前記土壌と
ともにノニオン系、カチオン系及びアニオン系界
面活性剤を用いるか、上記界面活性剤で処理され
た土壌を用いるのが好ましい。上記界面活性剤は
一種又は二種以上混合して用いられ、通常、前記
土壌100重量部に対して、0.01〜5重量部、好ま
しくは0.1〜0.5重量部使用される。
また、土壌と水との割合は、土壌の分散性、作
業性等を損なわない範囲で適宜設定することがで
きるが、通常土壌100重量部に対して、水50〜500
重量部使用される。
更に、水溶性ウレタンプレポリマーと水との割
合は、作業性等に応じて適宜設定することができ
るが、水溶性ウレタンプレポリマー100重量部に
対して、水250〜5000重量部、好ましくは500〜
4000重量部使用される。水の量が250重量部未満
であると、均一な混合物を得るのが困難であり、
5000重量部を越えると、例えば、後述の含水発泡
体から水分を除去するのに大きな熱量を必要とす
るだけでなく、水溶性ウレタンプレポリマーと水
との反応によりゲル状物が得難く、得られたブロ
ツク体1が脆いものとなる。
ところで、上記デイスプレイ部材では、保水
性、通気性、保形性等の各特性を有効に維持する
ことに加えて、軽量化が要求される場合、上記混
合分散液5に例えば低沸点液体を混入し、これを
発泡させて所望形状の発泡ブロツク体10(第5
図b参照)を得るようにし、これにより形成され
るものも考えられる。
この場合、上記低沸点液体は、適宜の段階で添
加することが可能であるが、均一な発泡ブロツク
体10を得るため、発泡工程においては、混合分
散液5を適当温度に加熱するのが好ましい。
特に、上記の方法を採用した製法において
は、低沸点液体を混合し混合分散液5中にて発泡
させる際、低沸点液体および水溶性ウレタンプレ
ポリマーを含有する混合液を調製する一方、水を
含有すると共に、上記混合液と混合したとき低沸
点液体の沸点よりも高い温度に加温された土壌の
水分散液を調製し、上記混合液と水分散液とを混
合することにより、低温で発泡させることができ
る。より詳細には、上記低沸点液体の発泡作業性
をよくするため、室温以下の沸点を有するものを
使用すると共に、前記水分散液を、混合液と混合
して得られる混合分散液5中の低沸点液体の沸点
よりも高い温度、例えば、25℃以上に設定すれ
ば、上記混合液と水分散液とを混合したとき、混
合分散液の温度が前記低沸点液体の沸点よりも高
くなるので、室温下で上記混合分散液5を発泡さ
せることができる。
上記発泡ブロツク体10の製造方法によると、
水溶性ウレタンプレポリマーを含有する混合液
と、水溶性ウレタンプレポリマーと反応性を有す
る水を含有する水分散液とを個別に調製するの
で、水溶性ウレタンプレポリマーと水とを同時に
混合する上記の製法よりも混合液および水分散
液の安定性および作業性を高めることができる。
しかも、水分散液の温度を高くすることができる
ので、水分散液中の土壌の分散性を高めることが
できる。従つて、混合液と水分散液との混合によ
り得られる混合分散液の均一性を高めることがで
き、土壌含有量が大きくても発泡体の均一性、一
体性、保水性、通気性植物の支承、保持性等を高
めることができる。
上記低沸点液体としては、所望する発泡温度に
応じて適宜選択され、低温で発泡させ、作業性を
よくするため、例えば、ブタン、ペンタン、イソ
ペンタン、シクロペンタン、ジエチルエーテル、
塩化エチル、塩化イソプロピル、ジクロロメタ
ン、モノフルオロトリクロロメタン(フロン11)、
モノフルオロジクロロメタン(フロン21)、トリ
クロロトリフルオロエタン(フロン113)、ジクロ
ロテトラフルオロエタン(フロン114)等が好ま
しい。上記低沸点液体は一種または二種以上混合
して用いられる。また、上記低沸点液体は発泡倍
率等に応じて適宜量使用できるが、均一な気泡が
形成するめ、通常、水溶性ウレタンプレポリマー
100重量部に対して50〜300重量部、好ましくは
100〜200重量部使用される。なお、上記混合液に
は、気泡の均一性を高めるため、シリコーン等の
気泡調整剤を添加してもよい。このようにして形
成される発泡ブロツク体10は、適宜の嵩密度を
有していてもよいが、嵩密度0.02〜1g/cm3、特
に、0.1〜0.5g/cm3のものが好ましい。嵩密度が
0.02g/cm3未満であると植物の支承、保持性が十
分でなく、1g/cm3を越えると保水性、通気性だ
けでなく、軽量化を図ることが困難となる。な
お、発泡ブロツク体10としては、適宜の発泡倍
率を有していてもよいが、通常2〜100倍、好ま
しくは、5〜50倍の発泡倍率を有している。
上記組成を有する混合分散液5においては、前
記水、水溶性ウレタンプレポリマー、土壌および
低沸点液体を同時に混合して調整することも可能
であるが、このような方法によるときは、水と水
溶性ウレタンプレポリマーとの反応による増粘お
よび発泡と、土壌添加による増粘とが相まつて、
作業性が悪く、土壌含有量を約65重量%以上とす
ることが困難であり、土壌含有量の大きな発泡体
が得難い。また、得られた発泡体の気泡等が不均
一であり、保水性と通気性とを同時に満足させる
ことが困難である。特に、土壌含有量を大きくし
た場合、保形性、一体性に欠けるため、取扱いが
煩雑であるだけでなく、植物の支承、保持性が十
分でない。
なお、上記混合分散液5を型枠4に注入した
後、外部加熱することにより混合分散液5を発泡
させてもよく、また、この発泡に際して、より一
層均一で微細な気泡を有する発泡体を得るため、
プレスしながら発泡させてもよい。特に、上記混
合分散液5が焼きセツコウ等の水硬性物質を含有
している場合、水硬性物質が硬化するため発泡後
に発泡体が体積収縮することがなく、成形当初の
形状を有する発泡体が得られ、嵩密度が小さく軽
量であると共に、植物の支承、保持性に優れた発
泡ブロツク体10を製造することができる。そし
て、上記のようにして得られた発泡ブロツク体1
0の水分を乾燥、除去する場合には、例えば、
100℃以下の温度で約1〜10時間加熱乾燥したり
減圧乾燥すればよい。
なお、ブロツクの発泡化においては、低沸点液
体に代えて空気や炭酸ガス等の気体を直接混合し
て発泡させることも考えられる。
また、例えば、水持ちを必要とする場合には、
第2図に示すように、保水性に優れる非発泡のブ
ロツク体1の使用が好ましいが、水捌けの良いこ
とが必要な植物を保持して育成しなければならな
いものにあつては、例えば、第5図aに示す発泡
ブロツク体10′が好適である。この発泡ブロツ
ク体10′では、下部から上端にかけて、順次発
泡粒度の異なるブロツク層10a,10b及び1
0cが三層に積層されているが、必要に応じて、
いずれか一層でも良い。
以上、このようにして得れたデイスプレイ部材
は、土壌を十分に含有し且つ、水、水溶性ウレタ
ンプレポリマーを混合した混合物が所定の形状に
成形されてなるブロツク体(又は発泡ブロツク
体)よりなるので、通気性を有すると共に、保水
にも良好であつて、特に、成形性においては抜群
の有効性を示すことができる。従つて、市販の栽
培用容器の使用によりデイスプレイする場合とは
異なり、形状や大きさが制限されず、複雑で且つ
細やかなデイスプレイを創出することができる。
しかも、上記デイスプレイ部材によれば、水、
水溶性ウレタンプレポリマーにより土壌を一体化
できるので、土壌のこぼれ出しや、飛散を無くす
ことができると共に、栽培植物の支承保持性を高
めることができる。
また、上記デイスプレイ部材によれば、別途他
の場所にて植物を栽培しておくことができるの
で、所定のデイスプレイ位置に移すまでの間は、
当該デイスプレイ位置を空きスペースとして他の
目的に利用することができる。しかも、前もつて
植物を栽培しておく場所を、日当たりのよい、注
水に便利な場所に設けておくことができる。
更に、上記デイスプレイ部材によれば、植物を
保持するブロツク体内に、予め所望の成分に配合
できた土壌を含有させておくことができるので、
植物の根切れや土付け不良を起すことなく、栽培
植物を長期に生存させることができると共に、デ
イスプレイの交換をブロツクごとに行うことがで
きる。
第6図〜第8図に、立体的に形成されたデイス
プレイ部材を示す。第6図に示すデイスプレイ部
材は、例えば、子象をモチーフとしたブロツク体
12により形成されている。ブロツク体12は、
前記第1図、及び第5図で示したブロツク体1,
11或いは発泡ブロツク体10と同様の組成物よ
りなり且つ、同様の製法にて製造されている。但
し、ブロツク体12は、立体的にデイスプレイさ
れるものである。第7図に示すように、混合分散
液5は、子象の半身に相当する形状に凹入形成さ
れた半割り可能の一対の型枠14に注入される。
また、このような立体のデイスプレイ部材で
は、上記混合分散液5を略六面形状のブロツク体
13に成形し、ブロツク体13を未加工ブロツク
として型抜きし、その場合、第8図に示すよう
に、例えば、各表面に「子象」の加工パターン1
7を形成しておくことも考えられる。加工パター
ン17の構成についても、前記加工パターン16
の構成と同様であり、「子象」の切削は、加工パ
ターン17に沿つて行うだけで良く、これによつ
ても現場における作業性を向上させることができ
る。
次いで、第9図に箱庭9を示し、第10図、第
11図に壁掛けパネル6を示す。箱庭9も壁掛け
パネル6も、上記ブロツク体1,11或いは発泡
ブロツク体10と同様の組成物よりなり且つ、同
様の製法にて製造されているものである。
箱庭9は、山をモチーフとしたブロツク体14
と、このブロツク体14をベースとする松と城そ
の他により構成されている。これによれば、ブロ
ツク体14より育成して開花する花2等は、山や
裾野を表現するのには好適である。また、松や城
自体を上記ブロツク体により形成しておけば、松
には葉を付けることができ、城には苔などを付着
することができ、趣の変わつたデイスプレイを提
供することができる。
また、壁掛けパネル6は、その外形上、額縁状
に形成されたブロツク体19よりなり、ブロツク
体19の中央部には、絵や写真を装填するため
に、内拡状の凹部又は透孔7が設けられている。
このブロツク体19では、周囲縁部と透孔7との
間に花2等が支承保持されると共に、それ自体
は、索条8を取り付けており、所定の壁面に吊着
されるように設けられている。この場合には、装
填される絵や写真を楽しめると共に、ブロツク体
19により支承、保持された花2等を同時に鑑賞
することができる。
第12図、第13図に上記デイスプレイ部材を
用いた種々のデイスプレイ装置を示す。
第12図のデイスプレイ装置は、球状、円錐
状、立方体状の所望の形状に形成されてある複数
のデイスプレイ部材a1〜a4と、各複数本の紐
b1〜b3、バーc1〜c3とにより構成されて
いる。これらデイスプレイ部材a1〜a4と、各
複数本の紐b1〜b3、バーc1〜c3とは、そ
れぞれ、釣り合いを持たせて吊り下げられてあ
り、趣の変わつたモビールを形成している。
また、第13図に示したデイスプレイ装置は、
略立方体状に形成されてある複数のデイスプレイ
部材dと、この複数のデイスプレイ部材dをそれ
ぞれ保持する複数のゴンドラ15と、これら複数
のゴンドラ15を回転軌道上に転回可能に取り付
けてある回転体18とにより構成されている。回
転体18は、水平軸19を中心として、手動又は
図示しない駆動装置等により回動可能に設けられ
ている。これによれば、回転体18を回すだけ
で、複数のデイスプレイ部材dを手前に回し出さ
れるゴンドラ15と共に、順次前面に取り寄せる
ことができる。
なお、このデイスプレイ装置では、立体的に構
成でき、狭いスペースでのデイスプレイを可能と
する点に鑑み、上記ブロツク体に野菜などを植設
し、例えば、奥行き方向に十分なスペースを取れ
ないハウス農園用の植物栽培装置としても有効に
利用することができる。特に、各デイスプレイ部
材dを順次前面に取り寄せることができることか
ら、野菜の各発育段階に応じた育成管理をシステ
ム的に行うことができる。
〈考案の効果〉 以上のように、本考案のデイスプレイ部材は、
ブロツク体が、少量の水溶性ウレタンプレポリマ
ーをバインダーとして土壌を結合させた構造を有
しており、土壌の性質が主として現れるので、通
気性を有すると共に、保水にも良好であつて、成
形性においては抜群の有効性を示すことができ、
加えて、植えられた植物や種子等の根の伸長に支
障をきたす虞がない。しかも、このデイスプレイ
部材は、土壌のこぼれ出しや、飛散を無くすこと
ができると共に、栽培植物の支承保持性を高める
ことができるブロツク体よりなるので、形状や大
きさが制限されず、多様で且つ変化に富んだデイ
スプレイを容易に行うことができる。
また、上記デイスプレイ部材によれば、植物を
当該デイスプレイ位置とは別の場所で栽培でき、
当該デイスプレイ位置を空きスペースとして他の
目的に利用することができる。しかも、植物を栽
培しておく場所を、日当たりのよい、注水に便利
な場所に設けることができるので、場所に限定さ
れることなく、設営スペースを有効に利用するこ
とができる。
更に、栽培植物を長期に生存させることができ
ると共に、デイスプレイの交換をブロツクごとに
行うことができるので、栽培植物の維持、取扱い
及び管理を簡単にして、デイスプレイの設営を容
易にすることができるという特有の実用的効果を
奏する。
次いで、複数のデイスプレイ部材を、各複数本
の紐とバーとにより、それぞれ、釣り合いを持た
せて吊り下げてあるデイスプレイ装置によれば、
いわゆる植物モビールとして緩やかに動くことが
でき、植物が有する落ち着きと安らぎを提供する
ことができる。
また、1又は2以上のデイスプレイ部材を回転
体に取り付けてあるいるデイスプレイ装置によれ
ば、デイスプレイを立体的に構成できることか
ら、狭いスペースでのデイスプレイを有効に創出
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案にかかるデイスプレイ部材を
示す斜視図、第2図は第1図の−線断面図、
第3図はデイスプレイ部材の製造工程の説明図、
第4図はデイスプレイ部材の変形例を示す斜視
図、第5図はデイスプレイ部材の他の実施例にお
ける断面図、第6図はデイスプレイ部材の更に他
の実施例における斜視図、第7図は第6図に示し
たデイスプレイ部材の製造工程の説明図、第8
図、第9図はデイスプレイ部材の変形例を示す斜
視図、第10図はデイスプレイ部材の他の変形例
を示す斜視図、第11図は同断面図、第12図、
第13図はデイスプレイ部材を用いたそれぞれ異
なつたデイスプレイ装置の側面図である。 1,10,10′,11,12,13,14,
19……ブロツク体、2……花、3……種子。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 少なくとも水と、土壌と、当該土壌100重量
    部に対して1〜40重量部の水溶性ウレタンプレ
    ポリマーとからなる混合物を所定の形状に成形
    することにより得られるブロツク体に、植物を
    植設するか、又は種子、球根を埋設してなるこ
    とを特徴とするデイスプレイ部材。 2 上記請求項1記載のデイスプレイ部材の複数
    を、紐とバーとにより釣合いを持たせて吊り下
    げてあることを特徴とするデイスプレイ装置。 3 上記請求項1記載のデイスプレイ部材の1又
    は2以上を、回転体に取り付けてあることを特
    徴とするデイスプレイ装置。
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JPS53138848A (en) * 1977-05-09 1978-12-04 Mtp Kasei Kk Plant culture base material

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