JPH05288750A - 免疫学的凝集反応粒子の製造方法 - Google Patents

免疫学的凝集反応粒子の製造方法

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JPH05288750A
JPH05288750A JP8920492A JP8920492A JPH05288750A JP H05288750 A JPH05288750 A JP H05288750A JP 8920492 A JP8920492 A JP 8920492A JP 8920492 A JP8920492 A JP 8920492A JP H05288750 A JPH05288750 A JP H05288750A
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antigen
carrier
antibody
particles
amino acid
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JP8920492A
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Hisahiko Iwamoto
久彦 岩本
Masanori Nakagawa
正則 中川
Takashi Maehara
喬 前原
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 非生物学的粒子からなる担体に抗原又は抗体
の感作を行って感作担体を得、次いで該感作担体を非極
性アミノ酸水溶液で処理することを特徴とする免疫学的
凝集反応粒子の製造方法等。 【効果】 本発明の方法により得られる免疫学的凝集反
応粒子を使用すると、検出感度が高く且つ非特異的凝集
反応の発生が少ない免疫学的凝集反応試薬を製造するこ
とができる。また、本発明の方法により得られる免疫学
的凝集反応粒子を有効成分として含んでなる免疫学的凝
集反応試薬を使用すると、陰性像が、非極性アミノ酸で
処理しない場合に比べて、30〜70%(陰性像を写真
に撮り、その写真中の陰性像の直径をノギスで測定し求
めたもの)小さくなり、陽性像と陰性像の区別をより明
確に行うことができる。その理由は明確ではないが、非
極性アミノ酸が抗原又は抗体の抗体結合域又は抗原結合
域を潰すことなく、担体への血清成分の非特異的吸着を
防ぐ為だと考えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫学的凝集反応粒子
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床検査の分野では、近年種々の疾患を
血清学的に診断することが重要視されている。そして、
この診断のためには、検体中の抗原あるいは抗体を正確
迅速且つ簡便に定量することが極めて重要な課題となっ
ている。そこで、抗原あるいは抗体を不溶性担体に感作
して得られる感作担体を使用して抗体あるいは抗原を検
出する方法、いわゆる免疫学的凝集反応を利用する方法
が、操作が簡単であることに加え、反応が肉眼的に観察
し易いことから臨床検査や研究分野で広く用いられてい
る。
【0003】前記の免疫学的凝集反応は原理的には一種
類のみであるが、担体の種類によって分類されるのが普
通である。この担体としては、ラテックス、カオリン、
炭末、有機無機複合粒子などの非生物学的粒子、動物赤
血球、細菌菌体などの生物学的粒子、などが用いられ
る。
【0004】上記の生物学的粒子には、同種類の生物を
用いても個体間差がみられ、又、例えば、動物赤血球
は、その表面に固有の抗原を有しており、その抗原が非
特異的凝集反応を起こしてしまうことが少なくない。そ
して、その非特異的凝集反応は、測定対象である抗原あ
るいは抗体に基づく免疫学的凝集反応と誤認され、疾患
の有無に関して誤診が起こってしまう。
【0005】したがって、最近では化学的に安定であ
る、それ自身抗原活性を有しない等の利点のある非生物
学的粒子を担体として使用する傾向があるが、生物学的
粒子を用いた場合と同程度の感度で凝集像が得られにく
い、前記の非特異的凝集反応の発生の防止がまだ満足で
きる程度でない等の欠点がこの非生物学的粒子にはあ
る。
【0006】そこで、担体として生物学的粒子又は非生
物学的粒子を使用する場合には、前記の非特異的凝集反
応の発生を防止するために、担体に抗原又は抗体を感作
させた後、BSA、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質でブ
ロッキングすることが広く知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、抗原又
は抗体を感作した担体を上述したように蛋白質でブロッ
キングした場合、感度が低下してしまうという問題があ
る。また、ブロッキングに用いた蛋白質との非特異的凝
集反応がブロッキングをしない場合に比べて頻度は低い
が発生してしまい、蛋白質のブロッキングによる非特異
的凝集反応の防止効果は、未だ満足できるものではな
い。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記した
問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、担体とし
て非生物学的粒子を使用した上で、その担体に抗原又は
抗体の感作を行い、次いで非極性アミノ酸水溶液で処理
するか、又はその担体への抗原又は抗体の感作を非極性
アミノ酸の存在下で行うかすることによって、感度の低
下を招くことなく、前記の非特異的凝集反応をより確実
に防止しうるだけでなく、陰性像がよりクリアとなりう
ることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、非生物学的粒子からなる
担体に抗原又は抗体の感作を行って感作担体を得、次い
で該感作担体を非極性アミノ酸水溶液で処理することを
特徴とする免疫学的凝集反応粒子の製造方法(以下単に
「方法I」ともいう。)である。また、他の本発明は、
非生物学的粒子からなる担体への抗原又は抗体の感作
を、非極性アミノ酸の存在下で行うことを特徴とする免
疫学的凝集反応粒子の製造方法(以下単に「方法II」
ともいう。)である。
【0010】本発明において用いられる担体は、非生物
学的粒子からなるものであれば公知の担体を限定なく用
いることができる。この非生物学的粒子からなる担体を
例示すると、ポリスチレンラテックス、カオリン、炭
末、有機無機複合粒子(無機粒子を有機化合物で処理し
てなるもの)、ゼラチン粒子などが挙げられる。この
内、有機無機複合粒子は担体表面を目的に応じて化学的
処理でき、また、極めて非特異的反応が起こりにくいの
で好適に用いられる。
【0011】かかる担体に感作する物質としては免疫学
的凝集反応を起こすものであればよく、該物質として抗
原及び抗体が挙げられる。抗原は、抗体を産生させて、
体液性免疫や細胞性免疫を誘発する物質であれば特に制
限されず、例えば蛋白質、糖蛋白質、脂質蛋白質、脂
質、核酸等が挙げられるが、該抗原は疎水性に富んだ方
が感度の維持、非特異的反応の低減、凝集像の崩れ防止
等により大きな効果をもたらす。
【0012】抗体は、抗原と特異的に結合する活性を持
つものであれば特に制限されずIgG,IgM,Ig
A,IgD,IgE等が挙げられる。
【0013】本発明の内、前記の方法Iでは、まず上記
した非生物学的粒子からなる担体に抗原又は抗体の感作
を行って感作担体を得る。
【0014】抗原又は抗体を担体に感作する方法は、公
知の方法を限定なく採用しうるが、例えばリン酸緩衝
液、トリス緩衝液、グリシン緩衝液等の緩衝液中に前記
担体と、該担体1g当たり0.01〜50mgの抗原あ
るいは抗体とを配合して感作する方法等が挙げられる。
この抗原又は抗体の感作を行う時間は、通常1時間以上
である。また、感作温度は、通常4〜56℃であり、好
ましくは室温である。
【0015】そして、前記の方法Iでは、次に上記した
抗原又は抗体の感作によって得られた感作担体を非極性
アミノ酸水溶液で処理して免疫学的凝集反応粒子を製造
する。この感作担体の非極性アミノ酸水溶液による処理
にあたり、担体に結合していない抗原あるいは抗体は存
在していてもいなくても良いが、より高い再現性を得る
ためには該結合していない抗原あるいは抗体を取り除い
た後に、非極性アミノ酸水溶液で処理する方が好まし
い。
【0016】上記の非極性アミノ酸水溶液は、非極性ア
ミノ酸をイオン交換水、蒸留水、リン酸緩衝液、トリス
緩衝液、グリシン緩衝液等のpH4〜9の水性溶媒に溶
解したものが好適に用いられる。前記の水性溶媒とし
て、pHが4〜9のものを使用すると、感作担体におけ
る感作した抗原又は抗体の変性がより起こりにくくなる
ので好ましい。前記の非極性アミノ酸(「疎水性アミノ
酸」とも呼ばれる。)は、疎水性の有機基を持つアミノ
酸を限定なく使用することができる。この非極性アミノ
酸を例示すると、アラニン、バリン、ロイシン、イソロ
イシン、メチオニン等の脂肪族アミノ酸、フェニルアラ
ニン等の芳香族アミノ酸等が挙げられる。そして、この
非極性アミノ酸は1種類のもののみを単独で使用しても
よいし、2種類以上のものを配合して使用してもよい。
非極性アミノ酸の使用量は特に限定されないが、抗原あ
るいは抗体が感作された担体1g当たり1〜1000g
の非極性アミノ酸量が好ましい。また、溶媒に不溶解の
非極性アミノ酸が存在する場合には、遠心、濾過等で該
不溶解の非極性アミノ酸を取り除くことが好ましい。か
かる非極性アミノ酸水溶液により前記の感作担体を処理
する方法は特に限定されないが、通常該感作担体と該非
極性アミノ酸水溶液とを4〜56℃で30分以上、好ま
しくは1時間以上配合する方法が採用される。感作担体
と非極性アミノ酸水溶液とを配合する場合、感作担体に
非極性アミノ酸水溶液を添加してもよく、非極性アミノ
酸水溶液に感作担体を添加してもよい。
【0017】上記の非極性アミノ酸水溶液による感作担
体の処理中は、非極性アミノ酸水溶液と感作担体とを配
合してなる液を静置しても攪拌しても良く、特に制限さ
れるものではない。
【0018】そして、感作担体を非極性アミノ酸水溶液
で処理することにより得られる免疫学的凝集反応粒子
は、更に、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩衝
液等の緩衝液で少なくとも1回以上遠心洗浄することが
好ましい。
【0019】一方、本発明の内、前記の方法IIでは、
非生物学的粒子からなる担体への抗原又は抗体の感作
を、非極性アミノ酸の存在下で行う。この非極性アミノ
酸の存在下での感作を行う方法は特に限定されないが、
例えば非生物学的粒子からなる担体、抗原もしくは抗体
及び非極性アミノ酸を配合し感作を行う方法等が挙げら
れる。前記3成分の配合は、通常リン酸緩衝液、トリス
緩衝液、グリシン緩衝液等の緩衝液中で行われる。前記
の抗原又は抗体の配合量は、通常担体1g当たり0.0
1〜50mg、非極性アミノ酸の配合量は、通常担体1
g当たり1〜1000gである。前記非極性アミノ酸の
存在下での感作を行う時間は、通常1時間以上であり、
感作温度は、通常4〜56℃であり、好ましくは室温で
ある。また、感作中は、前記方法Iと同様に、非生物学
的粒子、抗原もしくは抗体及び非極性アミノ酸からなる
配合物を静置してもよく、攪拌してもよい。
【0020】上記した方法IIにおいて使用される非極
性アミノ酸は、前記の方法Iにおいて使用される非極性
アミノ酸と同様のものを使用することができる。そし
て、非極性アミノ酸は、前記の緩衝液に溶解させておく
ことが好ましい。即ち、不溶解の非極性アミノ酸の量を
できるだけ少なくすることが好ましい。また、前記した
ように非極性アミノ酸の存在下での感作が通常行われる
緩衝液のpHは、4〜9であることが、抗原又は抗体の
変性がより起こりにくくなるために好ましい。
【0021】上記方法I又は方法II、即ち本発明の方
法により製造された免疫学的凝集反応粒子は、通常水性
媒体に分散させて診断薬の有効成分として使用される。
そして、免疫学的凝集反応粒子を有効成分として分散さ
せてなる診断薬は、通常免疫学的凝集反応試薬(以下単
に「凝集反応試薬」ともいう。)と呼ばれる。
【0022】凝集反応試薬中の凝集反応粒子の濃度は特
に限定されないが、0.3〜1重量%とすると、凝集像
が鮮明となり、充分な検出感度を得ることができるため
に好ましい。
【0023】凝集反応試薬には蛋白質を配合してもよ
い。この凝集反応試薬に配合する蛋白質としては、抗原
抗体反応を阻害しないものを限定なく使用することがで
きる。この蛋白質を例示すると、牛血アルブミン、ヤギ
血清、ウサギ血清、ゼラチン、スキムミルク等が挙げら
れる。また、凝集反応試薬には塩を配合してもよい。こ
の凝集反応試薬に配合する塩を例示すると、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、アジ化ナトリウム等の無機塩、ア
スパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム等の
アミノ酸塩等が挙げられる。
【0024】該凝集反応試薬を製造するに際して使用す
る水性媒体としては、例えば超純水、蒸留水、リン酸緩
衝液、トリス緩衝液、グリシン緩衝液、生理食塩水等の
pH4〜9の緩衝液等が挙げられる。このうち、pH4
〜9の緩衝液が、抗原抗体反応が速やかに進行しうるの
で好ましい。
【0025】凝集反応粒子をより長期にわたって保存す
るためには、該凝集反応粒子を乾燥状態で保存すること
が好ましい。この凝集反応粒子の乾燥方法としては、公
知の乾燥方法を限定なく採用することができるが、なか
でも凍結乾燥による方法が好適である。
【0026】かかる乾燥した凝集反応粒子は、通常臨床
検査に用いる前に、前記の水性媒体を用いて分散状態に
復元される。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法により得られる免疫学的凝
集反応粒子を使用すると、検出感度が高く且つ非特異的
凝集反応の発生が少ない免疫学的凝集反応試薬を製造す
ることができる。また、本発明の方法により得られる免
疫学的凝集反応粒子を有効成分として含んでなる免疫学
的凝集反応試薬を使用すると、陰性像が、非極性アミノ
酸で処理しない場合に比べて、30〜70%(陰性像を
写真に撮り、その写真中の陰性像の直径をノギスで測定
し求めたもの)小さくなり、陽性像と陰性像の区別をよ
り明確に行うことができる。その理由は明確ではない
が、非極性アミノ酸が抗原又は抗体の抗体結合域又は抗
原結合域を潰すことなく、担体への血清成分の非特異的
吸着を防ぐ為だと考えられる。
【0028】
【実施例】本発明を以下に示す実施例により具体的に説
明するが、本発明は、その実施例により何ら限定される
ものではない。
【0029】実施例1 凝集反応試薬として、免疫学的梅毒診断薬を作成する為
に、まず梅毒の病原菌であるトレポネーマ・パリダム1
×109個を1mlの0.1M塩化ナトリウム水溶液に
分散させた。次いで、このトレポネーマ・パリダムが分
散した塩化ナトリウム水溶液に更に49mlの0.1M
塩化ナトリウムを加え、超音波破砕器により200Wで
30分間破砕した。次いで、有機無機複合粒子(徳山曹
達株式会社製商品名:イムノティクルス(登録商標)H
DP)を0.1Mの塩化ナトリウムを含む0.02Mの
リン酸緩衝液(pH7.2)で2回洗浄した後、該緩衝
液1mlにて2.5重量%になるように上記粒子を分散
させた。上記破砕されたトレポネーマ・パリダムを含ん
だ塩化ナトリウム水溶液1mlに、上記有機無機複合粒
子を含んだ緩衝液を加えて1時間室温にて放置し、30
00rpmで3分間遠心し、該感作された有機無機複合
粒子を単離した後、該感作した有機無機複合粒子を、蒸
留水に溶解した1重量%ロイシン水溶液1mlに4℃で
4時間放置した。その後、0.02Mリン酸緩衝液(p
H7.2)1mlで2回洗浄し、凍結乾燥して、トレポ
ネーマ・パリダム由来の抗原が感作された有機無機複合
粒子からなる凝集反応粒子を調製した。その後、2ヶ月
間4℃で放置した。0.02Mリン酸緩衝液に、5重量
%になるように牛血清アルブミンを加えて粒子溶解液を
調製した。この粒子溶解液に、前記期間保存した凝集反
応粒子を凝集反応試薬基準で0.5重量%濃度となるよ
うに5mlの粒子溶解液にて溶解し、凝集反応試薬を調
合した。次に、この免疫学的梅毒診断薬の性能を以下に
示すように測定した。
【0030】被検液として梅毒患者血清を用い、該血清
の10倍希釈液を原液として、倍数希釈法に従って上記
リン酸緩衝液(pH7.2)を用いて希釈を行い、各希
釈液をマイクロタイタープレートのウェル中に25μl
ずつ加えた。次いで、前記調合した凝集反応試薬を該ウ
ェル中に25μlずつ加えて行き、1分間の攪拌の後、
室温で放置した。30分後、粒子の凝集状態を観察し、
被検液で粒子リングが明らかに大きく、且つリング内に
凝集粒子が一様に広がっているのが認められるウェルに
於ける希釈液の最高希釈倍数を求め感度を評価した。同
様に、上記の方法に従って、被検液として健常者血清を
希釈したものを用い、感度を評価した。表1にこれらの
結果を示した。
【0031】
【表1】
【0032】実施例2 実施例1で、感作時に1重量%のロイシン水溶液を1m
l加え、感作後には該ロイシン水溶液で処理しなかった
こと以外はすべて同様に行った。また、感度の評価のた
めの梅毒患者血清及び健常者血清は、実施例1で用いた
ものを使用した。表1にこれらの結果を示す。
【0033】比較例1 実施例1で、ロイシン水溶液で処理しなかったこと以外
はすべて同様に行った。また、感度の評価のための梅毒
患者血清及び健常者血清は、実施例1で用いたものを使
用した。表1にこれらの結果を示す。
【0034】比較例2 実施例1で、ロイシン水溶液の代わりに1重量%牛血清
アルブミン水溶液1mlで処理したこと以外はすべて同
様に行った。また、感度の評価のための梅毒患者血清及
び健常者血清は、実施例1で用いたものを使用した。表
1にこれらの結果を示す。
【0035】実施例3 凝集反応試薬として、免疫学的大腸癌診断薬を作成する
為に、ウサギ由来の抗ヒトヘモグロビン抗体(カッペル
社製)を0.1mg/mlの濃度になるように0.05
M塩化ナトリウム水溶液1mlに溶解させた。次いで、
このヒトヘモグロビン抗体を含んだ塩化ナトリウム水溶
液1mlに、0.05Mの塩化ナトリウムを含む0.0
2Mリン酸緩衝液(pH7.2)に、0.5重量%のポ
リスチレン粒子(日本合成ゴム社製)1mlを分散させ
た液を加えて室温で1時間放置し、感作した。次いで、
3000rpmで3分間遠心して上記感作された該ポリ
スチレン粒子を単離した後、0.05Mの塩化ナトリウ
ムを含む0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2)1ml
で1回遠心洗浄した後、該リン酸緩衝液に溶解した0.
05重量%フェニルアラニン水溶液1mlに室温で1時
間放置した。その後、0.02Mリン酸緩衝液(pH
7.2)1mlで2回洗浄し、凍結乾燥して、抗ヒトヘ
モグロビン抗体が感作されたポリスチレン粒子からなる
凝集反応粒子を調製した。その後、3ヶ月間、4℃で放
置した。前記期間保存した凝集反応粒子を凝集反応試薬
基準で0.5重量%濃度となるように蒸留水で溶解して
凝集反応試薬を調合した。
【0036】次に、この免疫学的大腸癌診断薬の性能を
以下に示すように測定した。
【0037】被検液として大腸癌患者便3mgを0.0
1重量%のデオキシコール酸ナトリウムを含む0.01
Mグリシン緩衝液(pH8.0)に溶解させたものを用
い、該被検液を原液として、倍数希釈法に従って上記グ
リシン緩衝液を用いて希釈を行い、各希釈液をマイクロ
タイタープレートのウェル中に25μlずつ加えた。次
いで、前記調合した凝集反応試薬を該ウェル中に25μ
lずつ加えて行き、1分間の攪拌の後室温で放置した。
30分後、粒子の凝集状態を観察し、被検液で粒子リン
グが明らかに大きく、且つリング内に凝集粒子が一様に
広がっているのが認められるウェルに於ける希釈液の最
高希釈倍数を求め感度を評価した。 同様に、上記の方
法に従って、被検液として健常者便を希釈したものを用
い、感度を評価した。表2にこれらの結果を示した。
【0038】
【表2】
【0039】実施例4 実施例3で、感作時に0.05重量%のフェニルアラニ
ン水溶液を1ml加え、感作後には該フェニルアラニン
水溶液で処理しなかったこと以外はすべて同様に行っ
た。また、感度の評価のための大腸癌患者便及び健常者
便は、実施例3で用いたものを使用した。表2にこれら
の結果を示す。
【0040】比較例3 実施例3で、フェニルアラニン水溶液で処理しなかった
こと以外はすべて同様に行った。また、感度の評価のた
めの大腸癌患者便及び健常者便は、実施例3で用いたも
のを使用した。表2にこれらの結果を示す。
【0041】比較例4 実施例3で、フェニルアラニン水溶液の代わりに0.0
5重量%乳製カゼイン(和光純薬工業社製)水溶液1m
lで処理したこと以外はすべて同様に行った。また、感
度の評価のための大腸癌患者便及び健常者便は、実施例
3で用いたものを使用した。表2にこれらの結果を示
す。
【0042】実施例5 凝集反応試薬として、免疫学的成人T細胞白血病診断薬
を作成する為に、成人T細胞白血病ウイルス由来の抗原
を0.075Mの塩化ナトリウム水溶液1ml当り10
0μg溶解した。次いで、水酸化ナトリウム存在下でオ
キシ塩化ジルコニウムより通常のゾルゲル法にて作成し
たジルコニア粒子を0.075Mの塩化ナトリウムを含
む0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2)で2回洗浄し
た後、2.5重量%になるように上記緩衝液に分散させ
た。上記抗原溶液1mlに上記無機粒子1mlを分散さ
せた液を加えて1時間室温にて放置し、次いで0.02
Mリン酸緩衝液(pH7.2)1mlで2回洗浄して成
人T細胞白血病ウイルス由来の抗原が感作された凝集反
応粒子を調製した。次いで、上記凝集反応粒子が分散し
ているリン酸緩衝液に、イオン交換水にて溶解した1重
量%のメチオニン水溶液5mlを添加し、56℃で1時
間ゆっくりと攪拌しながら処理した。
【0043】次に、0.02Mリン酸緩衝液に、1重量
%になるように牛血清アルブミンを加えて粒子溶解液を
調製した。この粒子溶解液に、前記凝集反応粒子を凝集
反応試薬基準で0.5重量%濃度となるように5mlの
粒子溶解液で溶解して凝集反応試薬を調合した。
【0044】次に、この免疫学的成人T細胞白血病診断
薬の性能を以下に示すように測定した。
【0045】被検液として成人T細胞白血病患者血清を
用い、該血清を原液として、倍数希釈法に従って上記リ
ン酸緩衝液(pH7.2)を用いて希釈を行い、各希釈
液をマイクロタイタープレートのウェル中に25μlず
つ加えた。次いで、前記調合した凝集反応試薬を該ウェ
ル中に25μlずつ加えて行き、1分間の攪拌の後室温
で放置した。30分後、粒子の凝集状態を観察し、被検
液で粒子リングが明らかに大きく、且つリング内に凝集
粒子が一様に広がっているのが認められるウェルに於け
る希釈液の最高希釈倍数を求め感度を評価した。同様
に、上記の方法に従って、被検液として健常者血清を希
釈したものを用い、感度を評価した。表3にこれらの結
果を示した。
【0046】
【表3】
【0047】実施例6 実施例5で、感作時に1重量%のメチオニン水溶液を5
ml加えてゆっくりと攪拌を行い、感作後には該メチオ
ニン水溶液で処理しなかったこと以外はすべて同様に行
った。また、感度の評価のための成人T細胞白血病患者
血清及び健常者血清は実施例5で用いたものを使用し
た。表3にこれらの結果を示す。
【0048】比較例5 実施例5で、メチオニン水溶液を添加しなかったこと以
外はすべて同様に行った。また、感度の評価のための成
人T細胞白血病患者血清及び健常者血清は実施例5で用
いたものを使用した。表3にこれらの結果を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非生物学的粒子からなる担体に抗原又は
    抗体の感作を行って感作担体を得、次いで該感作担体を
    非極性アミノ酸水溶液で処理することを特徴とする免疫
    学的凝集反応粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 非生物学的粒子からなる担体への抗原又
    は抗体の感作を、非極性アミノ酸の存在下で行うことを
    特徴とする免疫学的凝集反応粒子の製造方法。
JP8920492A 1992-04-10 1992-04-10 免疫学的凝集反応粒子の製造方法 Pending JPH05288750A (ja)

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