JP3040224B2 - 免疫学的凝集反応粒子の製造方法 - Google Patents

免疫学的凝集反応粒子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫学的凝集反応粒子
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床検査の分野においては、種々の疾患
を血清学的に診断することが近年重要視されている。こ
の診断における極めて重要な課題は、血清中の抗原又は
抗体の定量を正確且つ迅速に、できれば簡便に行うこと
である。この課題を解決する方法の1つとして、抗原又
は抗体が感作された担体を使用する方法が広く採用され
ている。この抗原又は抗体が感作された担体を使用する
場合、試料中に抗体又は抗原が存在すると、抗原と抗体
とが反応し複合体を生成し、その複合体は凝集する。こ
の抗原と抗体との反応は、免疫学的凝集反応と呼ばれ
る。前記の抗原又は抗体が感作された担体を使用する方
法の特長は、前記複合体の凝集を肉眼でも観察すること
ができる点、該方法において行われる操作が比較的簡単
である点にある。
【0003】上記の抗原又は抗体が感作された担体を使
用する方法において、使用される担体は次の2種類であ
る。即ち、動物赤血球、細菌菌体等の生物学的担体と、
ラテックス、カオリン、炭末、シリカ、アルミナ、有機
無機複合粒子等の非生物学的担体である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の2種類の担体の
うち、生物学的担体を使用する場合、同種の生物から採
取される生物学的担体を使用しても、前記の凝集の状態
において固体間差がみられることが多い。例えば、動物
赤血球を使用した場合、該赤血球の表面に存在する特定
の抗原により、凝集が起こるべきときに凝集が起こらな
いこと、即ち凝集像の崩れの問題がある。
【0005】一方、非生物学的担体を使用する場合に
は、血清中に抗体又は抗原が比較的多く含まれていなけ
れば凝集しない、即ち感度が悪いという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、抗原又は抗
体が感作された担体を多糖で処理することにより、感度
の低下及び凝集像の崩れを防止することができることを
見いだし、本発明を完成するに到った。
【0007】 即ち、本発明は、担体に抗原または抗体
を感作した後、アニオン性多糖で処理し、次いで緩衝液
で洗浄することを特徴とする免疫学的凝集反応粒子の製
造方法である。
【0008】本発明において用いられる担体は、特に限
定されず、例えば、ポリスチレン粒子、ポリアクリルア
ミド粒子等のラテックス粒子、カオリン、炭末、シリ
カ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等の酸化物、前記
酸化物を2種以上含んでなる複合酸化物等の無機粒子、
前記シリカ等の無機粒子表面を有機化合物で処理して得
られる該有機化合物が粒子表面に化学的又は物理的に結
合した有機無機複合粒子、ゼラチン粒子などの非生物学
的粒子、細菌菌体、動物赤血球などの生物学的粒子が挙
げられる。このうち、有機無機複合粒子は人工担体であ
るため、その表面を目的に応じて化学的処理をすること
ができ、また、前記した凝集像の崩れが発生しにくいの
で好適に用いられる。
【0009】前記の担体に感作する物質としては免疫学
的凝集反応を起こすものであればよく、該物質として抗
原及び抗体が挙げられる。
【0010】抗原は、抗体を産生させて、体液性免疫や
細胞性免疫を誘発する物質であれば特に限定されず、例
えば蛋白、糖蛋白、脂質蛋白、脂質、核酸等が挙げられ
る。抗体は、抗原と特異的に結合する活性を持つもので
あれば特に限定されず、例えばIgG,IgM,Ig
A,IgD,IgE等が挙げられる。
【0011】担体に抗原又は抗体を感作する方法は、公
知の方法を限定なく採用することができる。例えば、リ
ン酸緩衝液、トリス緩衝液、グリシン緩衝液等の緩衝液
中において、担体と、該担体1gあたり0.01〜50
mgの抗原又は抗体を混合し、次いで該混合物を放置す
る方法等が挙げられる。前記混合物を放置する時間は、
通常1時間以上である。感作温度は特に限定されない
が、通常4〜56℃であり、好ましくは室温程度であ
る。
【0012】本発明においては、担体に抗原又は抗体を
感作する前に、予め該担体をホルムアルデヒド、グルタ
ルアルデヒド、タンニン酸等の架橋剤で処理してもよ
い。
【0013】本発明の特徴は、前述した操作により得ら
れる抗原又は抗体が感作された担体を多糖で処理点にあ
る。
【0014】本発明において用いられる多糖は、公知の
多糖を限定なく使用することができる。この多糖を例示
すると、セルロース、アガロース、イヌリン等の単純多
糖、グルコマンナン、ガラクトグルコマンノグリカン、
アラビノガラクトグリカン等の複合多糖、アラビアゴ
ム、アルギン酸、トラガント酸等の酸性多糖、セルロー
ス、アミロース、ラミナラン等の中性多糖、カルボキシ
メチルセルロース、カルボキシセルロース、フタル酸酢
酸セルロース等のアニオン性多糖、ここに例示した多糖
の混合物が挙げられる。
【0015】前記の多糖におけるカルボキシル基の水素
原子の一部又は全部は、ナトリウム原子、カルシウム原
子等の原子に置き換わり、前記の多糖が、ナトリウム
塩、カルシウム塩等の塩の形をとっていてもよい。
【0016】以上に例示した多糖のうち、好ましく使用
されるのは、前記のアニオン性多糖である。
【0017】本発明において、担体を多糖で処理する方
法は特に限定されない。この多糖で処理する方法を例示
すると、(A)抗原又は抗体を感作した担体が含まれた
緩衝液と多糖又はその溶液とを接触させる方法、(B)
緩衝液から抗原又は抗体が感作された担体を単離し、そ
の単離された担体と、多糖の溶液とを接触させる方法等
が挙げられる。
【0018】前記した多糖の溶液を調製するに際して使
用される溶媒は、公知の溶媒を限定せずに使用すること
ができる。この溶媒を例示すると、蒸留水、イオン交換
水等の水、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、酢酸緩衝液
等の緩衝液等が挙げられる。前記の多糖で処理する方法
(B)において、抗原又は抗体が感作された担体を単離
する方法は、公知の単離方法を限定なく採用することが
できる。例えば、遠心分離による方法等が挙げられる。
そして、担体を単離する前には、予め抗原又は抗体が感
作された担体をリン酸緩衝液、グリシン緩衝液、ホウ酸
緩衝液、フタル酸緩衝液等の緩衝液で洗浄することが、
多糖による処理の効果をより高めるために好ましい。
【0019】本発明における多糖の使用量は特に限定さ
れないが、感作に用いる抗原又は抗体1mgあたり1〜
1000mgとすることが好ましい。多糖の使用量を前
記範囲内とすると、感度を高め、凝集像の崩れをより確
実に防止することができる。本発明において、抗原又は
抗体が感作された担体を多糖で処理する際の温度は特に
限定されないが、通常4〜56℃、好ましくは4〜10
℃である。
【0020】本発明において、担体を多糖で処理する時
間は、特に限定されないが、好ましくは2〜24時間で
ある。多糖で処理する時間を前記範囲内とすると、感度
を高め、凝集像の崩れをより確実に防止することができ
る。
【0021】本発明においては、抗原又は抗体が感作さ
れた担体を多糖で処理する前に、予め蛋白、例えば牛血
清アルブミン、カゼイン、ゼラチン等で該担体をブロッ
キングすると、感度が向上し、且つ凝集像の崩れがより
起こりにくくなるので好ましい。前記の蛋白によるブロ
ッキングの方法は、公知の蛋白によるブロッキングの方
法を限定せずに採用することができる。
【0022】以上に説明した本発明の製造方法により免
疫学的凝集反応粒子が得られる。そして、この免疫学的
凝集反応粒子は、通常水性媒体に分散され免疫学的凝集
反応試薬(以下単に「凝集反応試薬」ともいう。)とし
て使用される。
【0023】本発明の免疫学的凝集反応粒子を凝集反応
試薬の有効成分として使用する場合、通常予め該免疫学
的凝集反応粒子をリン酸緩衝液、グリシン緩衝液、酢酸
緩衝液等の緩衝液等で少なくとも1回洗浄し、次いで遠
心分離により該免疫学的凝集反応粒子を単離する。
【0024】前記したように、本発明の製造方法によっ
て得られる免疫学的凝集反応粒子を水性媒体に分散させ
て凝集反応試薬とする場合、該免疫学的凝集反応粒子の
濃度は、特に限定されないが、免疫学的凝集反応粒子と
水性媒体との合計量を基準とすると、0.3〜1重量%
であることが、凝集像が鮮明となり、且つ感度が良好で
あるために好ましい。
【0025】前記の凝集反応試薬には、蛋白、無機塩、
アミノ酸塩等を添加しても良い。前記の蛋白は、免疫学
的凝集反応粒子における抗原抗体反応を阻害しないもの
であれば特に限定されない。該蛋白を例示すると、牛血
清アルブミン、ヤギ血清、ウサギ血清ゼラチン、スキム
ミルク等が挙げられる。また、前記無機塩を例示する
と、塩化ナトリウム、塩化カリウム、アジ化ナトリウム
等が挙げられる。さらに、前記アミノ酸塩を例示する
と、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウ
ム等が挙げられる。
【0026】前記の凝集反応試薬を得るに際して通常使
用される水性媒体として好ましいものを例示すると、超
純水、蒸留水等の水、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、グ
リシン緩衝液等の緩衝液、生理食塩水等のpH4〜9の
水性媒体が挙げられる。これらのうち、リン酸緩衝液、
トリス緩衝液、グリシン緩衝液、生理食塩水が、免疫学
的凝集反応粒子における免疫学的凝集反応が速やかに進
行するために好ましい。
【0027】本発明の製造方法により得られる免疫学的
凝集反応粒子を長期にわたって保存する場合、通常該免
疫学的凝集反応粒子を乾燥して保存することが好まし
い。免疫学的凝集反応粒子を乾燥する方法は特に限定さ
れないが、凍結乾燥による方法が好ましい。
【0028】上記の乾燥した免疫学的凝集反応粒子は、
凝集反応試薬の1成分を使用するに際して、前記の水性
媒体に分散される。
【0029】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られる免疫学
的凝集反応粒子を含んでなる凝集反応試薬は、凝集像の
崩れが発生せず、且つ感度が良好である。この理由は明
らかではないが、多糖自身が有する粘度及び安定性に起
因して、好適な免疫学的凝集反応粒子、ひいては高品質
の凝集反応試薬が得られるものと考えられる。
【0030】
【実施例】本発明を以下に示す実施例により具体的に説
明するが、本発明は、その実施例により何ら限定される
ものではない。
【0031】実施例1 凝集反応試薬として、免疫学的梅毒診断薬を作成する為
に、まず梅毒の病原菌であるトレポネーマ・パリダム1
×109 個を1mlの0.1M塩化ナトリウム水溶液に
分散させた。次いで、このトレポネーマ・パリダムが分
散した塩化ナトリウム水溶液に更に49mlの0.1M
塩化ナトリウム水溶液を加え、超音波破砕器により20
0Wで30分間破砕した。次いで、有機無機複合粒子
(徳山曹達株式会社製商品名:イムノティクルスHD
P)を0.1Mの塩化ナトリウムを含む0.02Mのリ
ン酸緩衝液(pH7.2)で2回洗浄した後、該緩衝液
1mlにて2.5重量%になるように上記粒子を分散さ
せた。上記破砕されたトレポネーマ・パリダムを含んだ
塩化ナトリウム水溶液1mlに、上記有機無機複合粒子
を含んだ緩衝液を加えて1時間室温にて放置し、300
0rpmで3分間遠心し、トレポネーマ・パリダム由来
の抗原が感作された有機無機複合粒子を単離した後、該
感作した有機無機複合粒子を、蒸留水に溶解した1重量
%カルボキシメチルセルロース溶液1mlに4℃で4時
間放置し、免疫学的凝集反応粒子が含まれてなる液を得
た。尚、抗原1mgあたりの多糖であるカルボキシメチ
ルセルロースの使用量は20mgであった。その後、該
免疫学的凝集反応粒子を0.02Mリン酸緩衝液(pH
7.2)1mlを使用する洗浄を2回行い、凍結乾燥し
た。2か月間4℃で放置した後、5重量%の牛血清アル
ブミンを含んでなる0.02Mリン酸緩衝液5mlに、
前記の凍結乾燥した免疫学的凝集反応粒子を凝集反応試
薬基準で0.5重量%濃度となるように添加し、凝集反
応試薬を調合した。
【0032】次に、この凝集反応試薬の免疫学的梅毒診
断薬としての性能を以下に示すように測定した。
【0033】被検液として梅毒患者血清を予め0.02
Mリン酸緩衝液(pH7.2)により10倍に希釈した
ものを原液として、倍数希釈法に従って該リン酸緩衝液
を用いて希釈を行い、10倍、20倍、40倍、80
倍、160倍、320倍、640倍、1280倍の各希
釈液を調製した。次いで、前記の希釈液からそれぞれ2
5μlずつマイクロタイタープレートのウェル中に分取
し、更に該ウェルにそれぞれ前記凝集反応試薬を25μ
lずつ加えた後(前記の希釈倍率はそれぞれ2倍とな
る)、1分間撹拌し放置した。30分後、粒子の凝集状
態を観察し、粒子リングが明らかに大きく、且つリング
内で粒子が一様に広がっていることが認められるウェル
における希釈液の最高希釈倍数を感度(抗体価)として
評価した。また、前記の観察において、粒子リンクが小
さいか、又はリング内で粒子が一様に広がっていないか
した場合に、凝集像の崩れが発生したものとして、その
個数を数えた。尚、凝集像の崩れは希釈倍率の低い方か
ら起こる。他方、上記の方法に従って、被検液として健
常者血清を希釈したものを用い、抗体価と凝集像の崩れ
の個数を測定した。表1に結果を示す。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1 実施例1において、カルボキシメチルセルロース溶液で
処理しなかったこと以外はすべて実施例1と同様に行っ
た。表1に結果を示す。
【0036】比較例2 実施例1において、カルボキシメチルセルロース溶液に
代えて1重量%牛血清アルブミン水溶液1mlで処理し
たこと以外はすべて実施例1と同様に行った。表1に結
果を示す。
【0037】実施例2 凝集反応試薬として、免疫学的大腸癌診断薬を作成する
為に、ウサギ由来の抗ヒトヘモグロビン抗体(カッペル
社製)を0.1mg/mlの濃度になるように0.05
M塩化ナトリウム水溶液1mlに溶解させた。次いで、
このヒトヘモグロビン抗体を含んだ塩化ナトリウム水溶
液1mlに、0.05Mの塩化ナトリウムを含む0.0
2Mリン酸緩衝液(pH7.2)に、ホルマリンで固定
化した0.5重量%の羊赤血球1mlを分散させた液を
加えて室温で1時間放置し、感作した。次いで、300
0rpmで3分間遠心して上記感作された該羊赤血球を
単離した後、0.05Mの塩化ナトリウムを含む0.2
Mリン酸緩衝液(pH7.2)1mlで1回遠心洗浄し
た後、蒸留水に溶解した2重量%フタル酸酢酸セルロー
ス溶液1mlに4℃で1晩放置し、免疫学的凝集反応粒
子が含まれてなる液を得た。尚、抗体1mgあたりの多
糖であるフタル酸酢酸セルロースの使用量は200mg
であった。その後、該免疫学的凝集反応粒子を0.02
Mリン酸緩衝液(pH7.2)1mlを使用する洗浄を
2回行い、凍結乾燥した。3か月間4℃で放置した後、
蒸留水に、前記の凍結乾燥した免疫学的凝集反応粒子を
凝集反応試薬基準で0.5重量%濃度となるように添加
し、凝集反応試薬を調合した。次に、この凝集反応試薬
の免疫学的大腸癌診断薬としての性能を以下に示すよう
に測定した。即ち、実施例1において、原液として大腸
癌患者便3mgを、0.01重量%のデオキシコール酸
ナトリウムを含んでなる0.01Mグリシン緩衝液(p
H8.0)に溶解させたものを用い、倍数希釈法による
希釈を前記グリシン緩衝液を用いて行い、他方の被検液
の原液として健常者便を希釈したものを使用した以外
は、実施例1と同様に測定した。尚、このとき測定した
感度は抗原力価とも呼ばれる。表1に結果を示す。
【0038】比較例3 実施例2において、フタル酸酢酸セルロース溶液で処理
しなかったこと以外はすべて実施例2と同様に行った。
表1に結果を示す。
【0039】比較例4 実施例2において、フタル酸酢酸セルロース溶液に代え
て2重量%乳製カゼイン(和光純薬工業社製)水溶液1
mlで処理したこと以外はすべて実施例2と同様に行っ
た。表1に結果を示す。
【0040】実施例3 凝集反応試薬として、免疫学的成人T細胞白血病診断薬
を作成する為に、成人T細胞白血病ウイルス由来の抗原
を0.075Mの塩化ナトリウム水溶液1ml当り10
0μg溶解した。次いで、水酸化ナトリウム存在下でオ
キシ塩化ジルコニウムより通常のゾルゲル法にて作成し
たジルコニア粒子を0.075Mの塩化ナトリウムを含
む0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2)で2回洗浄し
た後、2.5重量%になるように上記緩衝液に分散させ
た。上記抗原溶液1mlに上記無機粒子1mlを分散さ
せた液を加えて1時間室温にて放置し、次いで0.02
Mリン酸緩衝液(pH7.2)1mlで2回洗浄して成
人T細胞白血病ウイルス由来の抗原が感作された凝集反
応粒子を調製した。次いで、上記凝集反応粒子が分散し
ているリン酸緩衝液に、1重量%になるように0.02
gのアルギン酸ナトリウムを添加し、4℃で1晩処理
し、免疫学的凝集反応粒子が含まれてなる液を得た。
尚、抗原1mgあたりの多糖であるアルギン酸ナトリウ
ムの使用量は200mgであった。その後、1重量%の
牛血清アルブミンを含んでなる0.02Mリン酸緩衝液
5mlに、前記免疫学的凝集反応粒子を凝集反応試薬基
準で0.5重量%濃度となるように添加し、凝集反応試
薬を調合した。
【0041】次に、この凝集反応試薬の免疫学的成人T
細胞白血病診断薬としての性能を以下に示すように測定
した。即ち、実施例1において、原液として成人T細胞
白血病患者血清を用い、他方の被検液の原液として、健
常者血清を使用した以外は、実施例1と同様に測定し
た。表1に結果を示す。
【0042】比較例5 実施例3において、アルギン酸ナトリウムを添加しなか
ったこと以外はすべて実施例3と同様に行った。表1に
結果を示す。
【0043】比較例6 実施例3において、アルギン酸ナトリウム溶液に代えて
2重量%水溶性ゼラチン(新田ゼラチン社製)水溶液1
mlで処理したこと以外はすべて実施例3と同様に行っ
た。表1に結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−84461(JP,A) 特開 平3−197867(JP,A) 特開 昭61−241665(JP,A) 特開 平2−173567(JP,A) 特開 平2−238360(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/543 G01N 33/531

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担体に抗原または抗体を感作した後、
    ニオン性多糖で処理し、次いで緩衝液で洗浄することを
    特徴とする免疫学的凝集反応粒子の製造方法。
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