JPH05287329A - 金属多孔体の製造方法 - Google Patents

金属多孔体の製造方法

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JPH05287329A
JPH05287329A JP11985092A JP11985092A JPH05287329A JP H05287329 A JPH05287329 A JP H05287329A JP 11985092 A JP11985092 A JP 11985092A JP 11985092 A JP11985092 A JP 11985092A JP H05287329 A JPH05287329 A JP H05287329A
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JP
Japan
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porous
porous body
metal
raw material
polymer material
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Withdrawn
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JP11985092A
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English (en)
Inventor
Noritake Shimanoe
憲剛 島ノ江
Masao Sakashita
雅雄 坂下
Tamio Noda
多美夫 野田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は平均孔径の小さな多孔質の有機高分
子材料に目詰まりなく金属粉末を付着させ、湾曲や割れ
がなく、かつ目が細かい金属多孔体の製造方法を提供す
るものである。 【構成】 平均孔径0.1〜1.5mmの多孔質の有機
高分子材料(ポリウレタン等)を分散剤(ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸ソーダ及びポリアクリル酸アンモニ
ウムのいずれか)含有水溶液と銅または酸化銅粉末を混
合した粘度100〜3000mPa・sの液に含浸し、
乾燥後非酸化性ガス雰囲気中で加熱することにより有機
高分子材料を分解除去し金属多孔体を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は三次限の金属多孔体の製
造方法に関する。詳しくは銅を基本元素とした多孔体で
例えばアルカリ電池用電極、電解酸化及び電解還元用電
極、触媒担体エレメント、集塵用フィルターとして使用
される。
【0002】
【従来の技術】多孔質の有機高分子例えばウレタンフォ
ームの骨格に金属多孔体原料粉末を有機接着剤と混練し
て塗布し、ローラー間を通すことにより過剰原料粉末を
取り除き、これを加熱により有機分子材料の骨格を分解
あるいは蒸発させて除去し、原料粉末を焼結して金属多
孔体は得られる(特開昭55―125202)。
【0003】この多孔体製造方法においてはカルボキシ
メチルセルロース、ポリビニルアルコール、寒天、ゼラ
チンであり有機高分子骨格に原料粉末を接着することが
目的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来方法を用いて、平
均孔径0.1〜1.5mmの有機高分子材料に金属多孔
体原料粉末を接着させ金属多孔体を製造すると、有機接
着剤を用いるため原料粉末の混合液はペースト状で原料
粉末粒が一つ一つにならず凝集している。
【0005】また、ペースト状であるため粘性も高く、
平均孔径の小さな多孔質の有機高分子材料には凝集した
まま接着し、そのため骨格部分に目詰まりをおこし均一
な多孔体を製造することは困難である。
【0006】また、有機接着剤を水等により希釈し粘性
を低くしても粒の凝集性には変わりはなく目詰まりは解
消できない。
【0007】更に目詰まりをおこさない程度に接着して
も接着している粒量のバラツキのために焼成した多孔体
は湾曲、割れ、未接着による空洞を生じる。
【0008】本発明は平均孔径の小さな多孔質の有機高
分子材料に目詰まりなく金属多孔体原料粉末を付着さ
せ、湾曲や割れがなく、かつ目が細かい金属多孔体の製
造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は平均孔径の小さ
な多孔質の有機高分子材料を分散剤含有水溶液と金属多
孔体原料粉末を混合した液に含浸し、乾燥後非酸化性ガ
ス雰囲気中で加熱することにより有機高分子材料を脱脂
し更に原料粉末を焼結する方法に関する。
【0010】本発明で平均孔径の小さな多孔質有機高分
子材料とは、例えばウレタンフォーム、樹脂繊維状フェ
ルトや網等の材料で平均孔径0.1〜1.5mmを有す
るものである。
【0011】本発明ではこれら平均孔径の小さな多孔質
の有機高分子材料骨格表面に原料粉末を付着させるが、
原料粉末を以下の化学式で表わされる分散剤のポリアク
リル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸アンモ
ニウムのいずれかと水を用い混合して粘度100〜30
00mPa・sに調製し、この混合液に多孔質有機高分
子を含浸し、風圧を用いて過剰な混合液を除去後乾燥
し、多孔質有機高分子材料骨格表面にのみ原料粉末を付
着させる。
【0012】
【化1】
【0013】 (nは5〜60000、RはH、Na、NH4
【0014】ここで用いる分散剤は原料粉末を液中で個
々の粒子に分散するために添加されるものであり、調製
された混合液は粘性が低くペースト状ではなく液状であ
り、また原料粉末粒子が短時間で沈澱することはない。
【0015】この混合液の粘度において3000mPa
・sより高い場合、多孔体の細孔に含浸が困難になり、
或は原料粉末が個々に分散できなくなるために多孔体の
細孔を閉塞しやすくなる。
【0016】混合液の粘度が100mPa・sより低い
場合は混合液中の原料粉末の分散が不十分になり、また
骨格表面への付着量が少なくなる。
【0017】原料粉末としては、その80%以上の粒径
が1μm〜30μmの粒子である銅、酸化銅よりなる群
のいずれかまたは混合物であるが、この他に原料粉末と
してニッケル、酸化ニッケル、鉄、酸化鉄、亜鉛、酸化
亜鉛が上げられる。
【0018】粒径は30μmより大きいと多孔質有機高
分子骨格に目詰まりを生じたり、混合液中で沈澱しやす
くなる。
【0019】また、1μmより小さいと一つ一つに原料
粉末粒の分散が出来ず凝集しやすくなり、均一な付着が
困難になる。
【0020】この目詰まりは単位平方インチ当りの細孔
数で評価でき、開口セル数と閉塞セル数を用いて以下の
式で目詰まり度を表わす(図2)。
【0021】
【数1】
【0022】また、均一な付着の評価としては金属多孔
体の骨格の断面(図3)を顕微鏡観察し、金属厚さtを
見積ることが出来る。
【0023】乾燥後の原料粉末付着多孔体は非酸化性ガ
ス雰囲気中で加熱することにより有機高分子材料を分
解、蒸発させて除去し、粉末を還元焼結し、金属多孔体
とする。
【0024】この時用いる非酸化性ガス雰囲気とは水素
ガスを含む窒素ガスまたは水素ガスを含むアルゴンガス
のいずれかであり、水素ガス濃度は原料粉末を還元する
程度の含有量であればいくらでも良いが、操作の安全性
を考慮すると4%未満が好ましい。
【0025】また、有機高分子材料を分解、蒸発させる
焼成温度は200〜400℃、銅及び酸化銅の焼結温度
は600〜1000℃の範囲で選択できる。
【0026】
【実施例1】ポリアクリル酸ソーダ(分子量2000)
20gと銅粉末(平均粒径8μm)1kgに水を添加・
混合しながら、粘度1000mPa・sの混合液に調製
し、平均孔径0.3mmの多孔質のウレタンフォーム
(寸法50mm×50mm×2mm)をこの混合液に含
浸し、風圧により過剰の混合液を除去し、90℃で2時
間乾燥後3.5%水素含有の窒素ガス雰囲気中300℃
で2時間加熱し、引続き650℃で5時間加熱し室温ま
で冷却し取り出した。
【0027】この多孔体は1inch2あたり約900
個の細孔をもっているが、目詰まり度0%で閉塞した細
孔はなく、金属厚さは平均50μmで目が細かで均一な
銅多孔体であった。
【0028】
【実施例2】ポリアクリル酸ソーダ(分子量2000)
20gとニッケル粉末(平均粒径10μm)1kgに水
を添加・混合しながら、粘度1000mPa・sの混合
液に調製し、平均孔径0.3mmの多孔質のウレタンフ
ォーム(寸法50mm×50mm×2mm)をこの混合
液に含浸し、風圧により過剰の混合液を除去し、90℃
で2時間乾燥後3.5%水素含有の窒素ガス雰囲気中3
00℃で2時間加熱し、引続き850℃で5時間加熱し
室温まで冷却し取り出した。
【0029】この多孔体は1inch2あたり約900
個の細孔をもっているが、目詰まり度0%で閉塞した細
孔はなく、金属厚さは平均50μmで目が細かで均一な
ニッケル多孔体であった。
【0030】
【比較例1】有機接着剤であるカルボキシメチルセルロ
ース5gと銅粉末(平均粒径8μm)1kgに温水30
0ccを添加・混合し、平均孔径0.3mmの多孔質の
ウレタンフォーム(寸法50mm×50mm×2mm)
をこの混合液に含浸し、ローラー間を通すことにより過
剰の混合液を除去するとともに内部まで接着し、90℃
で2時間乾燥したが多孔質高分子の細孔に銅粉が目詰ま
りしていた。
【0031】更にこの試料を水素ガス雰囲気中300℃
で2時間加熱し、引続き650℃で5時間加熱し室温ま
で冷却し銅多孔体を取り出した。
【0032】この多孔体は1inch2あたり約900
個の細孔をもっているが、目詰まり度は90%以上で細
孔の大部分は閉塞し、金属厚さは200μm以上で多孔
体も湾曲していた。
【0033】
【比較例2】有機接着剤であるカルボキシメチルセルロ
ース5gとニッケル粉末(平均粒径10μm)1kgに
温水300ccを添加・混合し、平均孔径0.3mmの
多孔質のウレタンフォーム(寸法50mm×50mm×
2mm)をこの混合液に含浸し、ローラー間を通すこと
により過剰の混合液を除去するとともに内部まで接着
し、90℃で2時間乾燥したが多孔質高分子の細孔にニ
ッケル粉が目詰まりしていた。
【0034】更にこの試料を水素ガス雰囲気中300℃
で2時間加熱し、引続き850℃で5時間加熱し室温ま
で冷却しニッケル多孔体を取り出した。
【0035】この多孔体は1inch2あたり約900
個の細孔をもっているが、目詰まり度は90%以上で細
孔の大部分は閉塞し、金属厚さは200μm以上で多孔
体も湾曲していた。
【0036】
【比較例3】有機接着剤であるカルボキシメチルセルロ
ース5gと銅粉末(平均粒径8μm)1kgに温水を添
加・混合しながら、粘度1000mPa・sの混合液に
調製し、平均孔径0.3mmの多孔質のウレタンフォー
ム(寸法50mm×50mm×2mm)をこの混合液に
含浸し、風圧により過剰の混合液を除去し、90℃で2
時間乾燥したが多孔質高分子の細孔の一部に銅粉が目詰
まりしていた。
【0037】また、この混合液の容器下部を観察したと
ころ分散性が良くないために銅粉が沈澱していた。
【0038】更にこの試料を水素ガス雰囲気中300℃
で2時間加熱し、引続き650℃で5時間加熱し室温ま
で冷却後、銅多孔体を取り出した。
【0039】この多孔体は1inch2あたり約900
個の細孔をもっているが、目詰まり度は30%以上で、
金属厚さはバラツキがあり、多孔体も湾曲していた。ま
た、多孔体の一部では銅粉が接着していない空洞があっ
た。
【0040】
【発明の効果】本発明により湾曲や割れがなく、目詰ま
りのない目が細かい金属多孔体を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られる金属多孔体断面図であ
る。
【図2】金属多孔体の目詰まり度を評価する図である。
【図3】金属厚さを表わす図である。
【符号の説明】
1 焼成後の金属骨格 2 金属多孔体の開口 3 閉塞された細孔 4 金属厚さt

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均孔径0.1〜1.5mmの多孔質の
    有機高分子材料を分散剤含有水溶液と金属多孔体原料粉
    末を混合した粘度100〜3000mPa・sの液に含
    浸し、乾燥後非酸化性ガス雰囲気中で加熱することによ
    り有機高分子材料を分解除去し金属多孔体を製造するこ
    とを特徴とする金属多孔体の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属多孔体原料粉末が銅、酸化銅よりな
    る群のいずれかまたは混合物である請求項(1)に記載
    の金属多孔体の製造方法。
  3. 【請求項3】 分散剤がポリアクリル酸、ポリアクリル
    酸ソーダ及びポリアクリル酸アンモニウムよりなる群の
    いずれか或はその混合物である請求項(1)または
    (2)に記載の金属多孔体の製造方法。
JP11985092A 1992-04-15 1992-04-15 金属多孔体の製造方法 Withdrawn JPH05287329A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995026844A1 (en) * 1994-03-31 1995-10-12 Hitachi Chemical Company, Ltd. Method for producing porous bodies

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995026844A1 (en) * 1994-03-31 1995-10-12 Hitachi Chemical Company, Ltd. Method for producing porous bodies
US5881353A (en) * 1994-03-31 1999-03-09 Hitachi Chemical Company, Ltd. Method for producing porous bodies

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