JPH05286763A - 電極材料 - Google Patents

電極材料

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JPH05286763A
JPH05286763A JP4085737A JP8573792A JPH05286763A JP H05286763 A JPH05286763 A JP H05286763A JP 4085737 A JP4085737 A JP 4085737A JP 8573792 A JP8573792 A JP 8573792A JP H05286763 A JPH05286763 A JP H05286763A
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続サイクル使用による電荷効率の低下も極
めて少ない電極材料の提供。 【構成】 X線広角回折による(002)面の面間隔d
002が3.45Å未満の炭素質物(A)と、アルカリ金属
と合金を形成することが可能な金属および/またはアル
カリ金属合金からなる金属質物(B)とを、特定のラマ
ンスペクトル強度を有する炭素質物(C)で結合または
被覆してなる電極材料。 【効果】 充放電の容量が大きく、連続サイクル使用に
よる電荷効率の低下も極めて少ない二次電池の電極材料
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極材料に関し、さら
には二次電池の電極として有用な電極材料に関するもの
である。さらに詳しくは本発明は、活物質がアルカリ金
属、とくに好ましくはリチウム金属である二次電池に使
用するに適した、高容量で長期の充放電サイクル特性に
すぐれ、安全性の高い二次電池を可能とする電極材料に
関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】近年、電池の高性能化に向け
た研究開発の動きは激しい。その一つに炭素材料を電極
として、電気化学的ドーピングを利用した再充電可能な
二次電池の研究がある。炭素電極として黒鉛を負極とし
て用いた場合、Li+イオンなどの陽イオンを層間にド
ープすることができるが、電解液中で非常に不安定であ
り、電解液とも反応するなどして、電極材としては不適
である(J.Electrochem.Society.125,687(1978),)。一
方、ポリアセチレンなどの導電性高分子を電極として、
電気化学的ドーピングを利用した再充電可能な二次電池
の研究にも多大の関心が寄せられている。例えば特開昭
57-121168号公報には、アセチレン重合体を用いた電池
が提案されている。しかしポリアセチレンは空気中で酸
化劣化するなど不安定であり、溶媒に含まれる微量の水
分や酸素と反応して劣化し、電極としての安定性に劣
る。とくに、負極として用いたポリアセチレンが電解液
中での劣化が激しい。したがって、ポリアセチレンを両
極に用いた電池は自己放電が激しく、また充放電の電荷
効率も悪く、高性能で高信頼性の電池を得るのが難し
い。
【0003】また負極電極としてLi金属を用い、正極
電極としてポリアセチレンを用いた電池では、充放電に
おける電荷効率などの問題が、両極にポリアセチレンを
用いた電池と比較して改良されるが、この場合もやは
り、充放電サイクル特性が極めて悪いものになる。すな
わち、電池の放電時には負極体からLiがLiイオンと
なって電解液中に移動し、充電時にはこのLiイオンが
金属Liとなって再び負極体に電析するが、この充放電
サイクルを反復させるとそれに伴って電析する金属Li
はデンドライト状となることである。このデンドライト
状Liは極めて活性な物質であるため、電解液を分解せ
しめ、その結果、電池の充放電サイクル特性が劣化する
という不都合を生じる。さらにこれが成長していくと、
最後には、このデンドライト状の金属Li電析物がセパ
レータを貫通して正極体に達し、短絡現象を起こすとい
う問題を生ずる。換言すれば、充放電のサイクル寿命が
短いという問題が生ずる。また、導電性高分子はリチウ
ムイオンのドープ量、すなわち電極容量および安定な充
放電特性に欠けるという欠点がある。このような問題を
回避するために、負極電極として有機化合物を焼成した
炭素質物を担持体とし、これにLiまたはLiを主体と
するアルカリ金属を担持せしめて構成することが試みら
れている。このような負極体を用いることにより、二次
電池の充放電サイクル特性は飛躍的に改良されたが、し
かし一方で、この二次電池の容量は満足しうる程に大き
いものではなかった。本発明は、かかる状況の下に、電
池容量が大きく、充放電サイクル特性にすぐれた二次電
池用の電極材料を提供することを目的としたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決すべく、電極材料に関して鋭意研究を重ねた結果、
後述する特定の炭素質物と、特定の金属または合金と
が、特定の炭素質物により結合または被覆されてなる電
極材料が、上記目的のために極めて有効であることを見
いだし、本発明に到った。すなわち本発明の電極材料
は、X線広角回折による(002)面の面間隔d002
3.45Å未満の炭素質物(A)と、アルカリ金属と合
金を形成することが可能な金属および/またはアルカリ
金属合金からなる金属質物(B)とを、下記(イ)の条
件を満足する炭素質物(C)で結合または被覆してなる
電極材料である: (イ) 波長5145Åのアルゴンイオンレーザー光を
用いたラマンスペクトルにおいて;1580〜1620
cm-1の範囲にピークPA、1350〜1370cm-1
の範囲にピークPBを有し、上記PAの強度IAに対する
Bの強度IBの比R=IB/IAが0.4以上であるこ
と。
【0005】以下に本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明の電極材料は、例えば図1の(a)に示すよう
に、金属質物(B)とその周りに分散配置された炭素質
物(A)とを、炭素質物(C)が結合ないし被覆した構
造をなしている。 〔炭素質物(A)〕本発明の炭素質物(A)は、X線広
角回折による(002)面の面間隔d002が3.45Å未
満、好ましくは3.43Å未満、より好ましくは3.35
〜3.41Å、さらに好ましくは3.35〜3.40Å、
とくに好ましくは3.35〜3.39Å、最も好ましくは
3.35〜3.37Åであり、C軸方向の結晶子の大きさ
(Lc)が好ましくは100Å以上、より好ましくは1
51Å以上、さらに好ましくは180Å以上、とくに好
ましくは200Å以上、最も好ましくは250Å以上1
000Å以下である。この炭素質物(A)は、粒子状、
繊維状等の任意の形状を有するが、粒子状、繊維状が好
ましい。炭素質物(A)が粒子状である場合、その粒子
は、好ましくは体積平均粒径が0.1〜50μm、より
好ましくは0.2〜30μm、さらに好ましくは0.3〜
20μm、とくに好ましくは0.4〜10μm、最も好
ましくは0.5〜8μmである。また炭素質物(A)が
繊維状である場合、その繊維の平均直径は、好ましくは
0.1〜20μm、より好ましくは0.3〜10μm、さ
らに好ましくは0.5〜8μmである。また繊維長は、
好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下、さ
らに好ましくは1mm以下、とくに好ましくは0.8m
m以下、最も好ましくは0.5mm以下である。炭素質
物(A)の真密度は、好ましくは2.10g/cm3
上、より好ましくは2.12g/cm3以上、さらに好ま
しくは2.15g/cm3以上、とくに好ましくは2.1
8〜2.26g/cm3、最も好ましくは2.20〜2.2
6g/cm3である。
【0006】〔金属質物(B)〕本発明の電極材料はさ
らに、アルカリ金属と合金を形成することが可能な金属
および/またはアルカリ金属の合金からなる金属質物
(B)を含む。アルカリ金属と合金を形成することが可
能な金属、好ましくはリチウム金属と合金を形成するこ
とが可能な金属としては、例えばアルミニウム(A
l)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、ビス
マス(Bi)、インジウム(In)、マグネシウム(M
g)、ガリウム(Ga)、カドミウム(Cd)、銀(A
g)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、金(Au)、白
金(Pt)、パラジウム(Pd)、アンチモン(Sb)
等が挙げられ、好ましくはAl、Pb、In、Biおよ
びCdであり、さらに好ましくはAl、Pb、Inであ
り、とくに好ましくはAl、Pbであり、最も好ましく
はAlである。アルカリ金属との合金、好ましくはリチ
ウム金属の合金としては、合金の組成(モル組成)をL
i x M(xは金属Mに対するモル比)と表すとすると、
Mとしては上述の金属が用いられる。合金中には上述の
金属以外にさらに他の元素を50モル%以下の範囲で含
有していてもよい。Li x Mにおいて、xは0<x≦9
を満たすことが好ましく、より好ましくは0.1≦x≦
5であり、さらに好ましくは0.5≦x≦3であり、と
くに好ましくは0.7≦x≦2である。リチウム金属と
の合金(Li x M)として、一種または、xが異なる二
種以上の合金を用いることができる。また上記の金属M
の一種または二種以上を用いることができる。金属質物
(B)は、粒子状、繊維状等任意の形態を有するが、好
ましくは粒子状、繊維状である。金属質物(B)が粒子
である場合は、好ましくは体積平均粒径が0.3〜10
0μm、より好ましくは0.5〜70μm、さらに好ま
しくは0.8〜50μm、とくに好ましくは1〜30μ
m、最も好ましくは2〜20μmである。金属質物
(B)が繊維である場合は、平均直径が好ましくは0.
1〜100μm、より好ましくは0.5〜70μm、さ
らに好ましくは1〜50μm、とくに好ましくは2〜3
0μm、最も好ましくは3〜20μmである。また繊維
長は好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以
下、さらに好ましくは1mm以下、とくに好ましくは
0.8mm以下、最も好ましくは500μm以下であ
る。
【0007】〔炭素質物(C)〕本発明の炭素質物
(C)は、前記の炭素質物(A)および金属質物(B)
を結合ないし被覆するものである。この炭素質物(C)
は、波長5145Åのアルゴンイオンレーザー光を用い
たラマンスペクトル分析において、下記のようなスペク
トルの特徴を有する。以下、とくに断らない限り、スペ
クトル及びピークは上記の条件によるラマンスペクトル
である。すなわち1580〜1620cm-1の範囲にピ
ークPA、1350〜1370cm-1の範囲にピークPB
を有する。PAは芳香環網面の広がりが積層して成長、
形成される結晶構造に対応して観察されるピークであ
り、PBは乱れた非晶構造に対応したピークである。両
者のピーク強度IBおよびIAの比R(=IB/IA)は、
炭素質物、すなわち炭素質粒子、炭素質繊維などの表層
における比晶構造部分の割合が大きいほど、大きな値を
示す。本発明において、Rは0.4以上、好ましくは0.
6以上、より好ましくは0.9以上、とくに好ましくは
0.90〜1.5、最も好ましくは0.90〜1.3であ
る。
【0008】すなわち、PAの位置は結晶部分の完全性
の度合いによって変化する。本発明に用いられる炭素質
物(C)のPAの位置は、前述のように1580〜16
20cm-1であるが、好ましくは1585〜1620c
-1、より好ましくは1590〜1620cm-1、さら
に好ましくは1595〜1615cm-1、とくに好まし
くは1600〜1610cm-1の範囲である。ピークの
半値半幅は、炭素質物の高次構造が均一であるほど狭
い。本発明に用いられる炭素質物(C)のPAの半値半
幅は、好ましくは25cm-1以上、より好ましくは27
cm-1以上、さらに好ましくは30〜60cm-1、とく
に好ましくは35〜55cm-1である。PBは通常、1
360cm-1にピークを有する。PBの半値半幅は、好
ましくは20cm-1以上、より好ましくは20〜150
cm-1、さらに好ましくは25〜125cm-1、とくに
好ましくは30〜115cm-1、最も好ましくは40〜
110cm-1である。
【0009】炭素質物(C)は、X線広角回折による
(002)面の面間隔d002が、好ましくは3.45Å以
上、より好ましくは3.47Å以上、さらに好ましくは
3.48〜3.75Å、とくに好ましくは3.49〜3.7
0Å、最も好ましくは3.50〜3.65Åである。C軸
方法の結晶子の大きさLcが、好ましくは100Å以
下、より好ましくは70Å以下、さらに好ましくは50
Å以下、とくに好ましくは10〜30Å、最も好ましく
は15〜30Åである。炭素質物(C)の真密度は好ま
しくは2.10g/cm3未満、より好ましくは2.05
g/cm3以下、さらに好ましくは1.30〜2.05g
/cm3、とくに好ましくは1.40〜2.05g/c
3、最も好ましくは1.80〜2.03g/cm3であ
る。
【0010】〔電極材料の複合構造〕炭素質物(A)
と、アルカリ金属と合金を形成することが可能な金属お
よび/またはアルカリ金属の合金からなる金属質物
(B)とが、炭素質物(C)で結合ないし被覆された形
態としては、例えば、図1の(a)、(b)、(c)ま
たは(d)のように、炭素質物(A)の粒子ないし繊維
と、金属質物(B)の粒子ないし繊維を、炭素質物
(C)が結合した形態、あるいは炭素質物(A)の粒子
ないし繊維と、金属質物(B)の粒子ないし繊維を、炭
素質物(C)が被覆した図2の(a)、(b)、(c)
または(d)の形態等がある。とくに図2のように、炭
素質物(A)と、金属質物(B)とを炭素質物(C)が
被覆した形が好ましい。最も好ましいのは、図2−(a)
のように金属質物(B)の周りを炭素質物(A)で囲
み、それをさらに炭素質物(C)が被覆した形である。
この場合炭素質物(C)は、炭素質物(A)と、金属質
物(B)の表面に、好ましくは100Å〜5μm、より
好ましくは200Å〜4μm、さらに好ましくは300
Å〜3μm、とくに好ましくは500Å〜2μm、最も
好ましくは800Å〜1μmの厚みで形成させる。
【0011】本発明の電極材料における炭素質物(A)
の重量割合WAは、好ましくは20〜94重量%、より
好ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは35〜
80重量%、とくに好ましくは40〜70重量%、最も
好ましくは50〜60重量%である。本発明の電極材料
中における金属質物(B)の割合WBは、好ましくは3
〜70重量%、より好ましくは5〜60重量%、さらに
好ましくは7〜50重量%、とくに好ましくは、10〜
45重量%、最も好ましくは、15〜35重量%であ
る。本発明の電極材料中における炭素質物(C)の割合
Cは、好ましくは3〜60重量%、より好ましくは5
〜50重量%、さらに好ましくは7〜40重量%、とく
に好ましくは8〜35重量%、最も好ましくは10〜3
0重量%である。なお、本発明の電極材料は、図1の
(a)、(b)、(c)または(d)あるいは図2の
(a)、(b)、(c)または(d)に例示した形態等
の任意の形態をとりうるが、これらの幾つかの形態の混
合物であってもよい。
【0012】〔その他の好ましい性質〕また、本発明の
電極材料は、示差熱分析においても、上述の構造に応じ
て、少なくとも2個の発熱ピークを示すことが好まし
い。すなわち、炭素質物(A)に対応するピークは、好
ましくは840℃以上、より好ましくは860℃以上、
さらに好ましくは880℃以上、とくに好ましくは90
0℃以上、最も好ましくは920℃以上1200℃以下
である。また炭素質物(C)に対応するピークは、好ま
しくは880℃未満、より好ましくは860℃未満、さ
らに好ましくは840℃未満、とくに好ましくは500
〜820℃、最も好ましくは600〜810℃である。
また金属物質(B)の融解に対応したピークを有する。
【0013】また、本発明に用いられる電極材料は、電
子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルにおいて、上述
の構造に対応して2つのシグナルのピークを有している
ことが好ましい。炭素質物(A)に対応した電子スピン
共鳴の一次微分吸収スペクトルのピーク間の線幅(ΔH
pp:ガウス)が、好ましくは100ガウス未満、より
好ましくは50ガウス未満、さらに好ましくは30ガウ
ス未満、とくに好ましくは20ガウス未満、最も好まし
くは10ガウス未満であるシグナルを、本発明に用いら
れる炭素質物は有する。また、炭素質物(C)に対応し
た電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルのピーク間
の線幅(ΔHpp)が、好ましくは10ガウス以上、よ
り好ましくは20ガウス以上、さらに好ましくは30ガ
ウス以上、とくに好ましくは50ガウス以上、最も好ま
しくは100ガウス以上のシグナルを本発明に用いられ
る炭素物質は有する。
【0014】本発明の電極材料の真密度は、好ましくは
2.10g/cm3以上、さらに好ましくは2.15g/
cm3以上、とくに好ましくは2.20〜2.60g/c
3、最も好ましくは2.22〜2.50g/cm3であ
る。本発明の電極材料は、粒子状、繊維状等の任意の形
態をとりうるが、粒子状、繊維状、とくに粒子状である
ことがとくに好ましい。粒子状としては、好ましくは体
積平均粒径が、1〜100μm、より好ましくは2〜5
0μm、さらに好ましくは3〜30μm、とくに好まし
くは4〜20μm、最も好ましくは5〜15μmであ
る。繊維状としては、直径が0.5〜25μm、より好
ましくは1〜20μm、さらに好ましくは2〜10μ
m、最も好ましくは3〜5μmであり、長さは好ましく
は10mm以下、より好ましくは5mm以下、さらに好まし
くは3mm以下である。本発明の炭素質材料は、比表面積
(BET法)が、好ましくは0.1m2/g以上100m
2/g以下、より好ましくは0.5〜50m2/g、さら
に好ましくは1〜25m2/gである。
【0015】さらに、この電極材料は、内部に細孔を有
し、その全細孔容積が1.5×10-3ml/g以上であ
ることが好ましい。より好ましくは全細孔容積が2.0
×10-3ml/g以上、さらに好ましくは3.0×10
-3〜8×10-2ml/g、とくに好ましくは4.0×1
-3〜3×10-2ml/gである。全細孔容積および後
述の平均細孔半径は、定容法を用いて、幾つかの平衡圧
力下で試料への吸着ガス量または脱離ガス量を測定し、
試料に吸着されているガス量より求める。全細孔容積
は、細孔が液体窒素により充填されていると仮定して、
相対圧力P/PO=0.995で吸着したガスの全量から
求める。ここで、 P :吸着ガスの蒸気圧(mmHg) PO :冷却温度での吸着ガスの飽和蒸気圧(mmHg) である。更に、吸着した窒素ガス量(Vads)より、下
記(1)式を用いて細孔中に充填されている液体窒素量
(Vliq)に換算することで、全細孔容積を求める。 Vliq=(Patm・Vads・Vm)/RT (1) ここで、PatmとTはそれぞれ大気圧力(kgf/c
2)と絶対温度(K)であり、Rは気体常数である。
Vmは吸着したガスの分子容積(窒素では34.7cm3
/mol)である。またその平均細孔半径(γp)は、
8〜100Åであることが好ましい。より好ましくは1
0〜80Å、さらに好ましくは12〜60Å、とくに好
ましくは14〜40Åである。平均細孔半径(γp)
は、上述の(1)式より求めたVliqと、BET法で得
られた比表面積Sから、下記(2)式を用いて計算する
ことで求める。なお、ここでは細孔は円筒状であると仮
定する。 γp=2Vliq/S (2) さらに、本発明に用いられる電極材料は、水銀ポロシメ
ーターによる細孔容積が、好ましくは0.05ml/g
以上、より好ましくは0.10ml/g以上、さらに好
ましくは0.15〜2ml/g、とくに好ましくは0.2
0〜1.5ml/gである。
【0016】〔炭素質物(A)の合成〕本発明の電極材
料は、たとえば下記の方法で合成することができる。炭
素質物(A)は、有機化合物を、不活性ガス流下、また
は真空中において、好ましくは1000℃以上、より好
ましくは1800℃以上、さらに好ましくは2000℃
以上、とくに好ましくは2500℃以上、最も好ましく
は2600〜3,000℃の温度で加熱することによっ
て分解し、炭素化と黒鉛化を行い、合成することができ
る。本発明に用いられる炭素質物を得るための出発物質
としては、ナフタレン、フェナントレン、アントラセ
ン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、
ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセンのよう
な、3員環以上の単環炭化水素化合物が互いに2個以上
縮合してなる縮合多環式炭化水素化合物;又は上記化合
物のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸イミド
のような誘導体;上記各化合物の混合物を主成分とする
各種のピッチ;インドール、イソインドール、キノリ
ン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジン、カルバ
ゾール、アクリジン、フェナジン、フェナントリジンの
ような、3員環以上の複素単環化合物が互いに少なくと
も2個以上結合するか、または1個以上の3員環以上の
単環炭化水素化合物と結合してなる縮合複素環化合物;
上記各化合物のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボ
ン酸イミドのような誘導体;さらにベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族単環炭化水素、またそれら
のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸イミドの
ような誘導体、例えば、1,2,4,5−テトラカルボン
酸、その二無水物又はそのジイミドなどの誘導体を挙げ
ることができる。
【0017】上述のピッチについてさらに詳述すると、
ナフサの分解の際に生成するエチレンヘビーエンドピッ
チ、原油の分解の時に生成する原油ピッチ、石炭の熱分
解の際に生成するコールピッチ、アスファルトの分解に
よって生成するアスファルト分解ピッチなどを例として
挙げることができる。また、これらの各種のピッチをさ
らに不活性ガス流下などで加熱し、キノリン不溶分が好
ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さら
に好ましくは95%以上のメソフェーズピッチにして用
いることができる。さらに、プロパン、プロピレンのよ
うな脂肪族の飽和又は不飽和の炭化水素も用いられる。
さらに、セルロース;フェノール樹脂;ポリアクリロニ
トリル、ポリ(α−ハロゲン化アクリロニトリル)など
のアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、塩素化ポリ塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル樹
脂;ポリアミドイミド樹脂;ポリアミド樹脂;ポリアセ
チレン、ポリ(p−フェニレン)などの共役系樹脂のよ
うな任意の有機高分子化合物を挙げることができる。あ
るいは、出発原料としてカーボンブラック、コークスな
どの炭素質物をさらに加熱して炭素化を適当に進め、本
発明に用いる炭素質物(A)とすることもできる。炭素
質物(A)としては、天然黒鉛又は人造黒鉛を用いるこ
ともできる。
【0018】〔炭素質物(C)および電極材料の合成〕
上述のようにして合成した炭素質物(A)と、金属質物
(B)とを混合した後、有機化合物で結合または被覆し
た後、これを加熱、分解、炭素化して炭素質物(C)を
形成させて、本発明の電極材料を合成することができ
る。あるいは、上述のようにして合成した炭素質物
(A)と、金属質物(B)との混合物上に、有機化合物
を加熱、分解、炭素化しつつ、炭素質物(C)を形成し
て本発明の電極材料を合成することができる。
【0019】具体的な合成法を例示すると、その第1の
方法は、炭素質物(A)金属質物(B)との混合物に、
有機化合物を添加し、加熱して、有機化合物を液相状態
を経由して炭素化させ、炭素質物(C)を形成しつつ炭
素質物(A)と金属質物(B)とを結合または被覆する
方法である。この時用いる有機化合物としては、ナフタ
レン、フェナンスレン、アントラセン、トリフェニレ
ン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレ
ン、ペンタフェン、ペンタセンのような3員環以上の単
環炭化水素化合物が互いに2個以上縮合してなる縮合環
式炭化水素化合物、上記化合物の混合物を主成分とする
各種ピッチがあげられる。ピッチとしては、前述の炭素
質物(A)を合成する原料として挙げた原油ピッチ、ナ
フサピッチ、アスファルトピッチ、コールタールピッ
チ、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの分解ピ
ッチがあげられる。また、インドール、イソインドー
ル、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、フタラジ
ン、カルバゾール、アクリジン、フェナジン、フェナト
リジンのような3員環以上の複素単環化合物が互いに少
なくとも2個以上結合するか、または1個以上の3員環
以上の単環炭化水素化合物と結合してなる縮合複素環化
合物があげられる。
【0020】第2の方法は、炭素質物(A)と、金属質
物(B)との混合物を、有機高分子化合物で結合または
被覆した後、これを加熱、分解し、固相で炭素化させ
て、炭素質物(C)を形成して、炭素質物(A)と金属
質物(B)とを結合または被覆した本発明の電極材料を
得る方法である。これに用いる有機高分子としては、セ
ルロース樹脂、フェノール樹脂、フルフリルアルコール
樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリ(α−ハロゲン化ア
クリロニトリル)などのアクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアセチレン、ポリ−(p−フ
ェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)などの共
役系樹脂をあげることができる。
【0021】第3の方法は、炭素質物(A)と、金属質
物(B)の混合物上に、有機化合物を気相で熱分解させ
て、炭素質物(C)を形成して、炭素質物(A)と金属
質物(B)とを炭素質物(C)で結合または被覆する方
法である。このとき用いる有機化合物は、プロパン等の
脂肪族炭化水素、不飽和炭化水素化合物、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族化合物、ベンゼン、ナフタ
レン、ペリレン等の芳香族化合物、縮合環式炭化水素化
合物のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸イミ
ドのような誘導体をあげることができる。
【0022】〔電極の成形〕前記のようにして生成され
た、炭素質物(A)、金属質物(B)および炭素質物
(C)からなる本発明の炭素質電極材料は、好ましく
は、下記の高分子結着剤と混合し、電極の形状に成形さ
れる。高分子結着剤としては、 ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリ
エチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド等の樹脂。 スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタ
ジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ブチルゴムな
どのゴム。 スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体な
いし、これを水添処理したもの、スチレン・イソプレン・
スチレンブロック共重合体ないしこれを水添処理したも
のなどの熱可塑性エラストマー。 シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・炭素数2または
4〜12のα−オレフィンとの共重合体などの軟質樹
脂。 アルカリ金属イオン、とくにリチウムのイオン伝導
性を有する高分子組成物などがある。 上述のアルカリ金属イオン、とくにリチウムのイオン伝
導性を有する高分子組成物としては、室温におけるイオ
ン伝導率が好ましくは10-8s・cm-1以上、より好ま
しくは10-6s・cm-1以上、さらに好ましくは10-5
s・cm-1以上、とくに好ましくは10-4s・cm-1
上、最も好ましくは10-3s・cm-1以上である高分子
組成物が用いられる。具体的には、ポリエチレンオキサ
イド、ポプロピレンオキサイド、ポリエピクロルヒドリ
ン、ポリフォスファゼン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
アクリロニトリルなどの高分子化合物に、リチウム塩ま
たはリチウムを主体とするアルカリ金属塩を複合させた
系、あるいはさらにこれに炭酸プロピレン、炭酸エチレ
ン、γ−ブチロラクトンなどの高誘電体の有機化合物を
加えた系などを用いることができる。
【0023】高分子結着剤と本発明の炭素質電極材料と
の混合形態としては、上記結着剤の粒子と炭素質電極材
料の粒子とが混合した形態、あるいは繊維状(好ましく
は直径10μm以下、より好ましくは直径5μm以下の
極細繊維(フィブリル)、とくに好ましくは、フィブリ
ッド状(触手状の超極細フィブリルを有する粉状体)の
結着剤が本発明の炭素質電極材料の粒子に絡みあう形で
混合した形態、あるいは上記ゴム、熱可塑性エラストマ
ー、軟質樹脂、イオン伝導性高分子組成物などの結着剤
が、本発明の炭素質電極材料の粒子の表面に付着した混
合形態などがあげられる。上述の本発明の炭素質電極材
料と結着剤との混合割合は、炭素質電極材料100重量
部に対し結着剤を、好ましくは0.1〜30重量部、よ
り好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは1
〜10重量部とくに好ましくは2〜7重量部である。本
発明の炭素質電極材料は、上述の結着剤等との混合物
を、そのままロール成形、圧縮成形の方法で、あるい
は、結着剤を溶媒に溶解ないし分散させて、金属集電体
等に塗布するなどの方法により、ペレット状、シート状
等の各種形状の電極に成形される。金属集電体として
は、Ni、Cu、Susなどの金属の薄層、金網などが
用いられる。電極成形体は、シート状、ペレット状な
ど、任意に形状にすることができる。
【0024】〔活物質の担持〕このようにして得られた
電極成形体に、活物質であるアルカリ金属、好ましくは
リチウム金属を、電池の組立に先立って、又は組立の際
に担持させることができる。担持体に活物質を担持させ
る方法としては、化学的方法、電気化学的方法、物理的
方法などがある。たとえば、所定濃度のアルカリ金属カ
チオン、好ましくはLiイオンを含む電解液中に電極成
形体を浸漬し、かつ対極にリチウムを用いて、この電極
成形体を陽極にして電極含浸する方法、電極成形体を得
る過程でアルカリ金属の粉末、好ましくはリチウム粉末
を混合する方法などを適用することができる。あるい
は、リチウム金属と電極成形体を電気的に接触させる方
法も用いることができる。この場合、リチウム金属と電
極成形体中の炭素質電極材料とを、リチウムイオン伝導
性高分子塑性物を介して接触させることが好ましい。こ
のようにしてあらかじめ電極成形体に担持されるリチウ
ムの量は、担持体1重量部あたり、好ましくは0.03
0〜0.250重量部、より好ましくは0.060〜0.
200重量部、さらに好ましくは0.070〜0.150
重量部、とくに好ましくは0.075〜0.120重量
部、最も好ましくは0.080〜0.100重量部であ
る。このような炭素質電極材料を用いた本発明の電極
は、通常、二次電池の負極として用い、セパレーターを
介して正極と対峙させる。
【0025】〔正極〕正極体の材料は、とくに限定され
ないが、たとえば、Liイオンなどのアルカリ金属カチ
オンを充放電反応に伴って放出もしくは獲得する金属カ
ルコゲン化合物からなることが好ましい。そのような金
属カルコゲン化合物としては、バナジウムの酸化物、バ
ナジウムの硫化物、モリブデンの酸化物、モリブデンの
硫化物、マンガンの酸化物、クロムの酸化物、チタンの
酸化物、チタンの硫化物及びこれらの複合酸化物、複合
硫化物などが挙げられる。好ましくはCr38、V
25、V613、VO2、Cr25、MnO2、TiO2
MoV28;TiS2、V25、MoS2、MoS3、V
2、Cr0.250.752、Cr0.50.52などであ
る。また、LiCoO2、WO3などの酸化物;CuS、
Fe0.250.752、Na0.1CrS2などの硫化物;N
iPS3、FePS3などのリン、イオウ化合物;VSe
2、NbSe3などのセレン化合物などを用いることもで
きる。また、ポリアニリン、ボリピロールなどの導電性
ポリマーを用いることができる。また、比表面積が10
2/g以上、好ましくは100m2/g以上、さらに好
ましくは500m2/g以上、とくに好ましくは100
0m2/g以上、最も好ましくは2000m2/g以上の
炭素質物を正極に用いることができる。
【0026】〔電解液〕電解液としては、LiCl
4,LiPF6,LiAsF6,LiBF4,LiSO3
CF3,LiN(SO2CF32などのアルカリ金属塩、
テトラアルキルアンモニウム塩等の電解質塩を、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカ
ーボネート、1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシ
エタン、テトラヒドロフラン、ジエチルカーボネート等
の溶媒を用いることができる。電解質として、リチウム
イオン伝導性を有する固体電解質を用いることもでき
る。電解液を保持するセパレーターは、一般に保液性に
優れた材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィンの不織布を使用することができる。
【0027】〔二次電池の組み立て〕二次電池は、例え
ば正極缶の上に集電用金属製網を置き、この上に正極
材、電解液を含有するセパレーター、負極材、集電用金
属製網、さらにその上に負極缶という順序に積層して、
端部をガスケットでシールすることにより組み立てられ
る。このようにして構成された電池、たとえば、正極に
金属カルコゲン化合物を用い、負極に本発明の炭素質電
極材料を用いた電池では、負極電極において、充電時に
活物質イオン(とくにリチウムイオンが好ましい)がド
ープされ、放電時に活物質イオンが放出されることによ
って充放電の電極反応が進行する。正極においては充電
時に正極体より活物質イオンが放出され、放電時に活物
質イオンがドープされて、充放電の電極反応が進行す
る。また、正極に上述の導電性高分子ないしは比表面積
の大きな炭素質物を用い、負極に本発明の炭素質電極材
料を用いた電池では、負極電極においては充電時に、電
解液中のカチオンがドープされ、放電時には負極体中の
カチオンが放出されて、充放電の電極反応が進行する。
一方、正極においては、充電時に、電解液中のアニオン
がドープされ、放電時には正極体中のアニオンが放出さ
れて、充放電の電極反応が進行する。
【0028】〔測定方法〕本発明において、(イ)X線
広角回折、(ロ)ラマンスペクトル、(ハ)真密度、
(ニ)電子スピン共鳴の線幅等の各測定は、下記の方法
により実施した。 (イ)X線広角回折:(002)面の面間隔(d002) 炭素質物が粉末の場合はそのまま、微小片状の場合には
めのう乳鉢で粉末化し、試料に対して約15重量%のX
線標準用高純度シリコン粉末を内部標準物質として混合
し、試料セルにつめ、グラファイトモノクロメーターで
単色化したCuKα線を線源とし、反射式デイフラクト
メーター法によって広角X線回折曲線を測定する。曲線
の補正には、いわゆるローレンツ、偏光因子、吸収因
子、原子散乱因子等に関する補正は行わず次の簡便法を
用いる。即ち(002)回折に相当する曲線のベースラ
インを引き、ベースラインからの実質強度をプロットし
直して(002)面の補正曲線を得る。この曲線のピー
ク高さの3分の2の高さに引いた角度軸に平行な線が回
折曲線と交わる線分の中点を求め、中点の角度を内部標
準で補正し、これを回折角の2倍とし、CuKα線の波
長λとから次式のブラッグ式によってd002を求める。
【0029】
【数1】
【0030】(2) c軸方向の結晶子の大きさ:Lc 前項で得た補正回折曲線において、ピーク高さの半分の
位置におけるいわゆる半価幅βを用いてc軸方向の結晶
子の大きさを次式より求める。
【0031】
【数2】
【0032】形状因子Kには0.90を用いた。λ、θ
については前項と同じ意味である。 (ロ)ラマンスペクトル 光源にアルゴンレーザー光を用い、分光器として日本分
光工業NR1000 を用いて測定した。
【0033】(ハ)真密度 マルチピクノメーター(湯浅アイオニクス社製)を用
い、ヘリウムガスでのガス置換法を用いて測定した。
【0034】(ニ)電子スピン共鳴の線幅:ΔHpp 電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルは、JEOL JES
-FF IX ESR スペクトロメーターを用い、Xバンドで測
定する。粉末状の試料はそのまま、微小片状試料はメノ
ウ乳鉢で粉末化して、外径2mmの毛細管に入れ、さら
に毛細管を外径5mmのESR管に入れる。高周波磁場
の変調幅は6.3ガウスとする。以上すべてを、空気雰
囲気下、23℃で行う。一次微分吸収スペクトルのピー
ク間の線幅(ΔHpp)は、Mn2+/MgO標準試料を
用いて決定する。
【0035】
【実施例】
(実施例 1) (1) 電極材料の合成及び電極成形体の調製 ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物
の粉末約200mgを窒素流下10℃/分の昇温速度で
380℃迄昇温し、380℃で30分間保持した。これ
をさらに20℃/分の昇温速度で2400℃迄昇温し、
2400℃で1時間保持した。これを粉砕し、平均粒径
2μmの炭素質物とした。このようにして形成された炭
素質物(A)はX線広角回折においてd002が3.39
Å,Lcが300Åであった。真密度は2.21g/c
3であった。この炭素質物(A)の粒子70重量部
と、アルミニウム(体積平均粒径6μm)の粒子30重
量部を機械的に混合した。この混合物を、ピッチ(縮合
多環炭化水素化合物)をトルエンに溶解させた溶液中で
加熱して、ピッチで、炭素質物(A)とアルミニウムの
混合物を結合、被覆した。この混合物を、窒素流下、2
0℃/分の昇温速度で750℃迄昇温し、750℃で5
分間保持した後、さらに950℃迄25℃/分の速度で
昇温した。かくして、炭素質物(A)とアルミニウムを
炭素質物(C)で結合、被覆した混合物を調製した。こ
の混合物を軽く粉砕して、平均粒径13.2μmとし
た。この混合物の真密度は、2.27g/cm3であった。
また、この混合物は、アルゴンイオンレーザー光を用い
たラマンスペクトル分析において、炭素質物(C)に基
づく1600cm-1と1360cm-1にピークを有し、
この両者のピーク強度比Rは0.92であった。なお、
混合物中における炭素質物(A)の割合は56重量%、
アルミニウムの割合は24重量%、炭素質物(C)の割
合は20重量%であった。この混合物の粒子95重量部
に対し、ポリエチレンの粉末5重量部を混合し、これを
Ni金網上に圧着して、直径20mmのペレット電極を
形成した。これを130℃に真空下、加熱して乾燥し
た。 (2) 電極評価 ガラスセルに1モル/lの濃度のLiClO4のプロピレ
ンカーボネート溶液を入れ、このセルの上部から上記電
極成形体を吊るして一方の電極とした。これに対向して
リチウム金属をNi金網に圧着した電極を一方の電極と
した。この両者の電極間に、0.5mA/cm2の定電流で
0v迄充電し、1.5v迄放電する操作を繰り返した。
2サイクル目と40サイクル目の特性を表1に示した。
【0036】(比較例 1) (1) 電極材料の合成及び電極成形体の調製 実施例1における炭素質物(A)のみを電極材料として
用い、実施例1と同様にして電極成形体を合成した。 (2) 電極評価 実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示した。
【0037】(比較例 2) (1) 電極材料の合成と電極成形体の調製 実施例1の炭素質物(A)75重量部と、アルミニウム
の粒子25重量部とを機械的に混合した材料を、電極材
料とし、これを実施例1と同様にして電極成形体を調製
した。 (2) 電極評価 実施例1と同様にして電極評価し、結果を表1に示し
た。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の電極材料は、前記のように、特
定の特性を有する炭素質物(A)と金属質物(B)と
を、炭素質物(C)で結合ないし被覆した構造としたの
で、充放電の容量が大きく、連続サイクル使用による電
荷効率の低下も極めて少ない二次電池の電極材料として
好適であり、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の負極として使用する電極材料の構造の
例として、a、b、cおよびdを模式的に示す。
【図2】本発明の負極として使用する電極材料の他の構
造の例として、a、b、cおよびdを模式的に示す。
【符号の説明】
1 炭素質物(A) 2 金属質物(B) 3 炭素質物(C)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線広角回折による(002)面の面間
    隔d002が3.45Å未満の炭素質物(A)と、 アルカリ金属と合金を形成することが可能な金属および
    /またはアルカリ金属合金からなる金属質物(B)と
    を、 下記(イ)の条件を満足する炭素質物(C)で結合また
    は被覆してなる電極材料: (イ) 波長5145Åのアルゴンイオンレーザー光を
    用いたラマンスペクトルにおいて;1580〜1620
    cm-1の範囲にピークPA、1350〜1370cm-1
    の範囲にピークPBを有し、上記PAの強度IAに対する
    Bの強度IBの比R=IB/IAが0.4以上であるこ
    と。
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