JPH0528434B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 図形、文字等のイメージをラフスケツチ
（Rough Sketch）で入力し、デイスプレイ表示
した状態で、イメージの形状や大きさ、位置など
の図形情報を指示することにより、確実容易かつ
高精度に、イメージの図形情報を入力することが
できる。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、計算機における図形、文字等の図形
入力方式に関するものであり、特にイメージスキ
ヤナを用いて入力された図形情報入力方式に関す
る。

〔従来の技術〕

最近、イメージスキヤナを用いて、設計図（た
とえば論理回路）などの図形や文字等を計算機へ
入力し、イメージ処理を行なうシステムの利用が
さかんに行なわれるようになつている。

一般に、イメージスキヤナを用いて入力された
情報は、通常、計算機で取扱うことが可能なコー
ド形式のシンボル情報（記号化された情報）とは
異なり、ビツトマツプ形式の情報（イメージをビ
ツト位置で表した情報）であり、そのままでは、
イメージがどのような図形情報をもつているか、
たとえば図形なのか、文字なのか、また図形の場
合にはそれが円なのか、直線なのかなどは、全く
不明な状態にある。

このようなビツトマツプ形式のイメージ情報
は、多量の情報量を含み得る利点をもつている
が、計算機が一定の図形に着目して個々の情報を
検索したり、編集したり、あるいは図形変換した
りするには極めて不都合である。

従来、ビツトマツプ形式のイメージ情報をコー
ド形式のシンボル情報に変換するためには、イメ
ージについてパターン認識を行ない、自動的にそ
の形状、大きさ、位置等の図形情報を定義してい
た。

イメージ情報に対する図形情報を自動的に認識
することは、ある程度まで可能であるが、100％
完全に認識させることは現段階では不可能と言え
る。

そのため、一旦自動認識させてから、その後処
理として、どこが認識されていないか、また認識
されていても誤認識がないか検査する作業が必要
であり、見つけ出された未認識あるいは誤認識部
分を、人手で変換修正する作業も必要である。

現在100％完全に認識をするために、種々の改
善、工夫がなされている。たとえば装置について
は、機能向上のため認識アルゴリズムの改善を行
ない、また図面の入力の場合などでは、対象とな
る下図（したず）について、装置が認識しやすい
様に、文字、図形等の書き方、表現法などの規則
を定め、認識率を高めている。

しかしこの様な下図の制限は設計者に対し負担
が掛り、逆にイメージスキヤナばなれを増やす原
因の１つになつている。

また最近、論理回路設形用WS等のシステムが
市販されているが、これらのシステムを利用する
設計者は、予め紙上で回路図作成等を行なつてか
ら、イメージスキヤナでシステムへ入力すること
が多く見られ、システムには清書用あるいは図形
編集機能（移動、挿入、削除等）を期待し、利用
している面が大きい。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来のイメージスキヤナを用いたイメージ入力
方式では、入力されたビツトマツプ形式のイメー
ジ情報について、その図形を認識するためには、
かなり複雑なパターン認識システムを用意しなけ
ればならず、そのためにかなりの処理時間とコス
トがかかり、しかも必ずしも十分な程度の性度と
確実性とが得られず、操作者による介入操作がか
なり要求されるという問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、入力されたビツトマツプ形式のイメ
ージ情報を画面表示し、操作者がその図形情報を
マニユアル入力することにより、表示されている
イメージ情報よりも高精度の図形情報が確実に入
力されるようにするものである。

第１図に、本発明の原理を示す。

図において、 １０は、イメージスキヤナであり、図面等のイ
メージ原稿を自動的に読み取り、ビツトマツプ形
式のイメージ情報に変換する。

１３は、デイスプレイであり、イメージスキヤ
ナ１０から入力されたイメージ情報を、画面に出
力表示する。

１４は、キーボードであり、デイスプレイ１３
に表示されたイメージ情報に対応する図形情報を
マニユアル入力するために使用される。

１９は、図形情報データベースであり、キーボ
ード１４より入力された図形情報を管理する。

〔作用〕

第１図において、イメージスキヤナ１０で読み
取られるイメージ原稿は、スケツチ的なものでよ
く、精度はあまり問われない。

イメージスキヤナ１０から入力されたイメー
ジ情報は、デイスプレイ１３に再生表示され
る。

操作者はこれを見て、そのイメージの図形を
任意の精度でキーボード１４から指定する。た
とえば、「円」、「直線」などの形状と、中心位
置の座標、半径などの値である。

この指定された図形情報に対応する形状は、
デイスプレイ１３に表示され、 操作者が確認を指示することにより、図形情
報データベース１９に格納される。

〔実施例〕

第２図に本発明の１実施例構成を示す。

図において、１０はイメージスキヤナ、１１は
マウス等のポインテイング手段、１２はイメージ
バツフア、１３はデイスプレイ、１４はキーボー
ド、１５は図形定義部、１６は図形メモリ、１７
は形状発生部、１８はイメージ情報管理部、１９
は図形情報データベースである。

イメージスキヤナ１０を用いて入力された下図
のイメージ情報が、ビツトマツプ形式でイメージ
バツフア１２に格納されるとともに、デイスプレ
イ１３に表示される。

次に、ポインデイング手段１１およびキーボー
ド１４を用いて、表示されているイメージに対応
する図形情報を入力する。この場合、グラフイツ
ク用コマンドやアイコンなどの既存の入力指示手
段が利用できる。

図形定義部１５は、入力された図形情報を識別
し、図形メモリ１６に格納する。

イメージ発生部１７は、図形メモリ１６の内容
を読み出し、その図形情報を解読して、イメージ
を発生し、イメージバツフア１２に格納する。こ
の形状発生部１７により発生された図形は、最初
にイメージスキヤナ１０等で入力されたイメージ
とは色あるいは輝度等と表示属性を変えてデイス
プレイ１３に表示される。

入力された図形情報は、必要な場合に修正され
ることができ、確認指示を行なつたときに、図形
メモリ１６から読み出されて、イメージ情報管理
部１８を介して、図形情報データベース１９に格
納される。

図形情報管理部１８は、図形情報データベース
１９を管理し、要求に応じて、検索処理を行な
う。

第３図ａ，ｂ，ｃに、入力処理例を示す。

第３図ａは、イメージスキヤナ１０で読み取ら
れる下図の例であり、ラフスケツチで図形のイメ
ージが描かれている。

第３図ｂは、イメージスキヤナ１０で読み取ら
れた下図が、デイスプレイ１３に表示された状態
である。

第３図ｃは、ポインテイング手段１１およびキ
ーボード１４を用いて指示された図形情報に基づ
き発生された形状がデイスプレイ１３上に表示さ
れた状態である。

図形要素としては、点、線分、円弧（全円含）、
曲線、文字あるいはアプリケーシヨンで定めらて
た種々と記号図形等がある。

また、位置、長さ、大きさ等の指示方法とし
て、 正確な位置、長さ等を必要としない図形要素
の場合には、ラフスケツチに沿つてポインテイ
ング手段の精度で指示する。

正確な位置、長さ等を必要とする図形要素に
対しては、基準点からの距離、座標（ラフスケ
ツチに記入してある）をキーボード等から数値
入力し指示する。

〔発明の効果〕

従来の自動認識による図形情報入力方式に比較
すると、本発明方式では、 ●下図に対し図形表現の制限がない為、設計者の
負担にならない。

●図形要素の図形情報を定義する時に一つ一つチ
エツクしながら作業をするため、処理後の検図
が不要である。

●システム価格が安価である。

また下図を見ながら図形情報を入力する方式
に比較すると、 ●図形指示を行なうとき、すでにデイスプレイ画
面に位置が定まつているので、デイスプレイ上
で配置を考える必要がない。通常は、美感（線
の交差、図形のこみ具合）等を考えるため、配
置にかなりの時間がとられるのが普通である。
特に大きな紙面のため、デイスプレイに一度に
表示出来ないときに配置作業が困難となるが、
本発明方式では支障とならない。

●下図を直接見る必要がなく、デイスプレイのみ
を見て入力作業ができるため、入力効率がよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理説明図、第２図は本発明
の１実施例構成図、第３図ａ，ｂ，ｃは本発明に
よる入力処理例の説明図である。 第１図中、１０：イメージスキヤナ、１３：デ
イスプレイ、１４：キーボード、１９：図形情報
データベース。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 比較的低い精度で描かれたイメージ原稿をイ
   メージスキヤナ１０から入力し、デイスプレイ１
   ３に表示する第１の段階と、 デイスプレイ１３に表示されたイメージを参照
   して、その図形情報を入力する第２の段階と、 入力された図形情報に基づく形状を発生してデ
   イスプレイに表示する第３の段階と、 確認指示に基づき、上記入力された図形情報を
   図形情報データベース１９に格納する第４の段階
   とからなる図形情報入力方式。