JPH05279286A - α−アルキルアクロレインの製造方法 - Google Patents

α−アルキルアクロレインの製造方法

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JPH05279286A
JPH05279286A JP4082041A JP8204192A JPH05279286A JP H05279286 A JPH05279286 A JP H05279286A JP 4082041 A JP4082041 A JP 4082041A JP 8204192 A JP8204192 A JP 8204192A JP H05279286 A JPH05279286 A JP H05279286A
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acid
mol
catalyst
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Tatsuya Nakano
達也 中野
Toru Matsuda
徹 松田
Shinichi Sasaoka
眞一 笹岡
Masato Kawabe
正人 河辺
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 プロピオンアルデヒド等のアルデヒドとホル
ムアルデヒドのマンニッヒ反応により対応するα−アル
キルアクロレインを製造する方法において、触媒として
一般式(III) R2−NH−R3 (III) (式中、R2およびR3はそれぞれ水素原子または炭素数1
〜5のアルカノール基を示すか、またはR2とR3が一緒に
なって −CH2CH2OCH2CH2−となる基を示す。ただし、式
中、R2およびR3は共に同時に水素原子であってはいけな
い。)で表わされる一級または二級のアルカノールアミ
ンを用い、酸の共存下で、反応液性をpH3〜5に保った
状態で反応させる。 【効果】 触媒アミンの変質劣化が非常に起こりにくく
なり、よって効率よく触媒のリサイクル使用が達成さ
れ、経済的価値の極めて高い技術を提供することができ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式(I) R1−CH2−CHO (I) (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
あるいはアリール基を示す。)で表わされるアルデヒド
とホルムアルデヒドとの反応による、一般式(II) H2C=C(R1)−CHO (II) (式中、R1は前記と同じ意味を示す。)で表わされる対
応するα−アルキルアクロレインの改善された製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】上記一
般式(II)で表わされるα−アルキルアクロレインは工
業的に有用な中間原料であり、その製造方法は多数提案
されている。これらの内、特に近年、原料物質の入手の
容易さから、上記一般式(I)で表わされるアルデヒド
とホルムアルデヒドとの反応を、一級または二級アミン
存在下で行なういわゆるマンニッヒ法を利用した対応す
るα−アルキルアクロレインの製造方法が重要となって
いる。このマンニッヒ法については、その反応成績を向
上させるために様々な試みが既になされているが、従来
の知見を総合すると、反応速度を高める要因として、
反応温度を上げることと、反応をよりアルカリ側で行
なうことが良いとされている。しかし、反応温度を上げ
ると反応の選択性及び生成したα−アルキルアクロレイ
ンの安定性が共に低下し、また、pH7以上ではα−アル
キルアクロレインの重合が起こり易くなり、pH9以上で
は著しく重合するといった問題点が存在することも知ら
れており、その最適点を触媒系に応じて探索する努力か
多くなされている。例えば、米国特許2639295 号明細書
によれば、プロピオンアルデヒド5モルとホルムアルデ
ヒド1モルから、触媒として第一級アミンあるいは第二
級アミンと塩酸や硫酸等の無機酸との溶融塩、好ましく
は酢酸性ピペリジン・HClの存在下において、80〜130
℃、pH6で加熱反応を行なうことによって、ホルムアル
デヒドに対して収率92.5%でメタアクロレインを得てい
る。一方、特開昭55−87737 号公報によれば、プロピオ
ンアルデヒドとホルムアルデヒドから、触媒として第二
級アミンと炭素数5個までの有機カルボン酸の存在下に
おいて、収率81.7%でメタアクロレインを得ている。ま
た、特開昭57−150628号公報によれば、プロピオンアル
デヒドとホルムアルデヒドから、触媒として第二級アミ
ンと脂肪族モルカルボン酸の存在下およそpH7の領域付
近で反応させることにより収率90%以上でメタアクロレ
インを得ている。
【0003】この様に、反応温度を上げることや反応を
よりアルカリ側で行なうことでα−アルキルアクロレイ
ンの収率は幾分改善されてきている。しかし、一方で反
応温度が上がり、反応液性が中性からアルカリ性側にな
ることによって同時に触媒中のアミン成分の変質劣化も
著しく促進されており、触媒の回収再利用が非常に困難
となっている。よって、経済性及び失活触媒の廃棄処理
が重要な問題になってきている。こういった観点から、
上記した従来技術に対しては本発明者も追試を行ない触
媒の変質劣化状況を検討したが、いずれも仕込み半分以
上のアミンが変質劣化していることが分かった。
【0004】以上のことから、従来技術により上記一般
式(I)で表されるアルデヒドとホルムアルデヒドから
対応するα−アルキルアクロレインを工業的に製造する
には多くの問題があり、高い収率でα−アルキルアクロ
レインを製造し、かつ触媒の変質劣化を防止する技術の
開発が強く望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成させた。すな
わち、本発明は、一般式(I) R1−CH2−CHO (I) (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
あるいはアリール基を示す。)で表わされるアルデヒド
(以下、アルデヒド(I)と略記する)とホルムアルデ
ヒドとを反応させて、一般式(II) H2C=C(R1)−CHO (II) (式中、R1は前記の意味を示す。)で表わされる対応す
るα−アルキルアクロレイン(以下、α−アルキルアク
ロレイン(II)と略記する)を製造する方法において、
触媒として一般式(III) R2−NH−R3 (III) (式中、RおよびR3はそれぞれ水素原子または炭素数
1〜5のアルカノール基を示すか、またはR2とR3が一緒
になって −CH2CH2OCH2CH2−となる基を示す。ただし、
式中、R2およびR3は共に同時に水素原子であってはいけ
ない。)で表わされる一級または二級のアルカノールア
ミン(以下、アルカノールアミン(III) と略記する)を
用い、酸の共存下、反応液性をpH3〜5に保った状態で
反応を実施することを特徴とするα−アルキルアクロレ
インの製造方法を提供するものである。
【0006】本発明の出発物質として使用されるアルデ
ヒド(I)の一般式(I)中のR1で示されるアルキル基
は1〜10の炭素数を有する。この基は直鎖または分岐鎖
であっても良く、また一部分が芳香族で置換されている
ものであっても良い。本発明に用いられるアルデヒド
(I)の一部を例示すると、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド(プロパナール)、n−ブタナール、3
−メチルブタナール、n−ペンタナール、n−ヘキサナ
ール、3−メチルヘキサナール、4−メチルヘキサナー
ル、n−ヘプタナール、フェニルアセトアルデヒド等で
ある。この内本発明によると特に、プロパナール、n−
ブタナール、3−メチルブタナールが有効である。
【0007】本発明において、ホルムアルデヒドは水溶
液またはトリオキサン、パラホルムアルデヒドのような
重合した形でも使用出来るが、一般には水溶液の形で反
応させるのが望ましい。反応は通常水溶液の形で行なわ
れるが、炭化水素、アルコール等の溶剤中で実施するこ
とも可能である。
【0008】本発明において、アルデヒド(I)とホル
ムアルデヒドのモル比は規制されるものではないが、有
利にはアルデヒド(I)1モルに対してホルムアルデヒ
ド0.8〜1.5 モルにすることが好ましい。アルデヒド
(I)1モルに対してホルムアルデヒドが 0.8モル未満
であると、アルデヒド(I)自身の縮合反応が起き好ま
しくない。またアルデヒド(I)1モルに対してホルム
アルデヒドが 1.5モルより多い場合は多量のホルムアル
デヒドを回収する必要があり回収工程での損失がおきる
ばかりでなくホルムアルデヒドによる触媒の不活性化で
一級または二級のアルカノールアミン(III) の使用量が
増加する等の問題がある。
【0009】本発明において触媒として用いられる、適
当な一級又は二級のアルカノールアミン(III) の例とし
ては、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、
ジメタノールアミン、モルホリン、ジエタノールアミ
ン、モノメタノールモノエタノールアミン、モノプロパ
ノールアミン、モノブタノールアミン、ジプロパノール
アミン等が挙げられ、これらアルカノールアミン単独又
はこれらアルカノールアミンの混合物が用いられる。
【0010】また、本発明に使用する酸は特に限定する
ものではなく、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、ほ
う酸、臭化水素酸等の無機酸、および蟻酸、酢酸、クロ
トン酸、プロピオン酸、蓚酸、琥珀酸、マレイン酸、フ
マル酸、フタル酸、安息香酸、トリメリット酸、クエン
酸、アクリル酸、メタクリル酸等の有機酸を示し、これ
ら酸の単独又はこれら酸の混合物が用いられる。
【0011】本発明の大きな特徴は、使用する触媒が一
級または二級のアルカノールアミン(III) であること
と、反応をある限定されたpH範囲で実施することにあ
る。一級または二級のアルカノールアミン(III) の使用
量は、アルデヒド(I)1モルに対して0.01〜2.0 当量
の範囲が好ましい。触媒の使用量がこの範囲から外れた
場合は、反応速度が遅くなったり、原料アルデヒド
(I)の縮合、生成物であるα−アルキルアクロレイン
の重合、アルカノールアミンの変質等の副反応生成物が
増加し好ましくない。また酸の使用量は、アルカノール
アミン(III) 1当量に対し、0.1 〜2.0 当量の範囲が好
ましい。また反応はpH3から5の領域下で行うことが必
要である。pHが3より下の酸性域では、著しく反応速度
が低下し、装置の腐蝕が激しくなり、α−アルキルアク
ロレインの重合も起こり易くなる。一方、pHが5より上
では、アルカノールアミンの変質劣化が著しく進行する
ため好ましくない。
【0012】本発明の反応は反応温度30〜130 ℃の範囲
で実施するのが好ましく、特に好ましくは80〜120 ℃の
範囲である。反応温度が30℃より低い場合は主反応速度
が遅くなり、反応選択性が低下する。また、 130℃を超
えるとアルカノールアミンが熱変質するので好ましくな
い。また本発明の反応は常圧、加圧又は減圧下、0.1〜5
0気圧、好ましくは1〜5気圧で、連続的又は非連続的
に実施され、触媒はリサイクル使用される。また反応混
合物の水含有量は、通常20〜90重量%、特に60〜80重量
%が好ましい。
【0013】本発明の反応は次のように実施できる。ア
ルデヒド(I)、ホルムアルデヒド、アルカノールアミ
ン(III) 、水及び酸からなる混合物を、上記pH範囲にな
るように調整し、上記反応温度に5〜30分保持する。次
いで反応混合物から目的物質を常法により、例えば相分
離及び/又は蒸留により分離する。そして、回収した触
媒を再びリサイクル使用し、回収触媒液中の高沸点物質
や触媒変質物を定常的に抜き取り、損失触媒を随時追加
する。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げてより具体的に本発明を
説明するが、本発明はその主旨を越えないかぎり本実施
例により規制されるものではない。尚、例中の部は重量
基準である。
【0015】実施例1 85%リン酸水溶液 183部(1.5モル) 、ジエタノールアミ
ン 158部(1.5モル)及び水 500部を用いて、pH5のリン
酸アミン塩水溶液を製造した。次いで20℃で35%ホルム
アルデヒド水溶液 811部 (10モル)及びプロピオンアル
デヒド 580部 (10モル)を添加し、反応混合物を80℃で
15分間保持した。反応生成液から分液および蒸留により
メタアクロレインを 663部 (理論値の94.7%)得た。ま
た、触媒液中のジエタノールアミンは 155部 (理論値の
98.1%) 回収された。
【0016】実施例2 85%リン酸水溶液 200部 (1.64モル) 、ジエタノールア
ミン 158部(1.5モル)及び水 500部を用いて、pH4のリ
ン酸アミン塩水溶液を製造した。次いで20℃で35%ホル
ムアルデヒド水溶液 811部 (10モル)及びプロピオンア
ルデヒド 580部(10モル)を添加し、反応混合物を80℃
で30分間保持した。反応生成液から分液および蒸留によ
りメタアクロレインを 661部 (理論値の94.4%) 得た。
また、触媒液中のジエタノールアミンは 156部 (理論値
の98.7%) 回収された。
【0017】実施例3 85%リン酸水溶液 244部(2モル)、ジエタノールアミ
ン 158部(1.5モル)及び水 500部を用いて、pH3のリン
酸アミン塩水溶液を製造した。次いで20℃で35%ホルム
アルデヒド水溶液 811部 (10モル)及びプロピオンアル
デヒド 580部 (10モル)を添加し、反応混合物を80℃で
45分間保持した。反応生成液から分液および蒸留により
メタアクロレインを 660部 (理論値の94.3%) 得た。ま
た、触媒液中のジエタノールアミンは 157部 (理論値の
99.4%) 回収された。
【0018】実施例4 酢酸 120部(2モル)、ジメタノールアミン 116部(1.5
モル) 及び水 500部を用いて、pH3の酢酸アミン塩水溶
液を製造した。次いで20℃で35%ホルムアルデヒド水溶
液 811部 (10モル)及びプロピオンアルデヒド 580部
(10モル)を添加し、反応混合物を 110℃で10分間保持
した。反応生成液から分液および蒸留によりメタアクロ
レインを 657部 (理論値の93.9%) 得た。また、触媒液
中のジメタノールアミンは 114部 (理論値の98.3%) 回
収された。
【0019】実施例5 蓚酸90部(1モル)、モノエタノールアミン92部(1.5モ
ル) 及び水 500部を用いて、pH3の蓚酸アミン塩水溶液
を製造した。次いで20℃で35%ホルムアルデヒド水溶液
811部 (10モル)及びプロピオンアルデヒド 580部 (10
モル)を添加し、反応混合物を 110℃で10分間保持し
た。反応生成液から分液および蒸留によりメタアクロレ
インを 649部 (理論値の92.8%) 得た。また、触媒液中
のモノエタノールアミンは89部 (理論値の96.7%) 回収
された。
【0020】実施例6 85%リン酸水溶液 244部(2モル)、ジエタノールアミ
ン 158部(1.5モル)及び水 500部を用いて、pH3のリン
酸アミン塩水溶液を製造した。次いで20℃で35%ホルム
アルデヒド水溶液 811部 (10モル)及びプロピオンアル
デヒド 580部 (10モル)を添加し、反応混合物を 110℃
で10分間保持した。反応生成液から分液および蒸留によ
りメタアクロレインを 660部 (理論値の94.3%) 得た。
また、触媒液中のジエタノールアミンは 156部 (理論値
の98.7%) 回収された。
【0021】実施例7 実施例6で回収した触媒を用いて、同様に反応させた。
反応生成液から分液および蒸留によりメタアクロレイン
を 658部 (理論値の94.0%) 得た。また、触媒液中のジ
エタノールアミンは 155部(最初に仕込んだ触媒理論値
の98.1%) 回収された。尚、この繰り返し実験を7回連
続で行った結果を図1に示した。
【0022】比較例1 85%リン酸水溶液 285部 (2.34モル)、ジエタノールア
ミン 158部(1.5モル)及び水 500部を用いて、pH2のリ
ン酸アミン塩水溶液を製造した。次いで20℃で35%ホル
ムアルデヒド水溶液 811部 (10モル)及びプロピオンア
ルデヒド 580部(10モル)を添加し、反応混合物を80℃
で60分間保持した。反応生成液から分液および蒸留によ
りメタアクロレインを 627部 (理論値の89.6%) 得た。
また、触媒液中のジエタノールアミンは 155部(理論値
の98.1%) 回収された。しかし、同時にプロピオンアル
デヒドの自己アルドール縮合物である2−メチル−2−
ペンテナールが 2.6%の収率で、さらに、メタアクロレ
インの重合物である2−メチル−2−ホルミル−5,6 −
デヒドロピランが 4.3%の収率で副生した。
【0023】比較例2 85%リン酸水溶液61部(0.5モル)、ジエタノールアミン
158部(1.5モル)及び水 500部を用いて、pH7のリン酸
アミン塩水溶液を製造した。次いで20℃で35%ホルムア
ルデヒド水溶液 811部 (10モル)及びプロピオンアルデ
ヒド 580部 (10モル)を添加し、反応混合物を80℃で15
分間保持した。反応生成液から分液および蒸留によりメ
タアクロレインを 663部 (理論値の94.7%) 得た。しか
し、触媒液中のジエタノールアミンは 147部( 理論値の
93.0%) しか回収されなかった。ここで回収した触媒を
用いて、同様に反応させた。この繰り返し実験を6回連
続で行った結果を図1に示した。
【0024】比較例3 85%リン酸水溶液183部(1.5モル)、ジメチルアミン68
部(1.5モル)及び水500部を用いて、pH5のリン酸アミ
ン塩水溶液を製造した。次いで20℃で35%ホルムアルデ
ヒド水溶液 811部 (10モル)及びプロピオンアルデヒド
580部 (10モル)を添加し、反応混合物を 110℃で10分
間保持した。反応生成液から分液および蒸留によりメタ
アクロレインを 657部 (理論値の93.9%) 得た。しか
し、触媒液中のジメチルアミンは46部 (理論値の67.6
%) しか回収されなかった。
【0025】比較例4 比較例3で回収した触媒を用いて、同様に反応させた。
反応生成液から分液および蒸留によりメタアクロレイン
を 271部 (理論値の38.7%) 得た。しかし、同時にプロ
ピオンアルデヒドの自己アルドール縮合物である2−メ
チル−2−ペンテナールが35.6%の収率で、さらに、メ
タアクロレインの重合物である2−メチル−2−ホルミ
ル−5,6 −デヒドロピランが 6.1%の収率で副生した。
さらに、触媒液中のジメチルアミンは29部 (最初に仕込
んだ触媒理論値の42.6%) しか回収されなかった。尚、
この繰り返し実験を試みたが3回連続で行った時に全く
触媒活性を失った。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、アルデヒド(I)とホ
ルムアルデヒドのマンニッヒ反応による対応するα−ア
ルキルアクロレイン(II)の製造方法において、触媒ア
ミンとして一級または二級のアルカノールアミン(III)
を使用することにより、従来法において認められていた
触媒アミンの変質劣化が非常に起こりにくくなり、よっ
て効率よく触媒のリサイクル使用が達成され、経済的価
値の極めて高い技術を提供することができた。また、反
応液性をpH3〜5に保つことによってこの変質抑制効果
がさらに高まることも見い出した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例7及び比較例2の触媒回収回数とメタア
クロレイン収率との関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) R1−CH2−CHO (I) (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
    あるいはアリール基を示す。)で表わされるアルデヒド
    とホルムアルデヒドとを反応させて、一般式(II) H2C=C(R1)−CHO (II) (式中、R1は前記の意味を示す。)で表わされる対応す
    るα−アルキルアクロレインを製造する方法において、
    触媒として一般式(III) R2−NH−R3 (III) (式中、R2およびR3はそれぞれ水素原子または炭素数1
    〜5のアルカノール基を示すか、またはR2とR3が一緒に
    なって −CH2CH2OCH2CH2−となる基を示す。ただし、式
    中、R2およびR3は共に同時に水素原子であってはいけな
    い。)で表わされる一級または二級のアルカノールアミ
    ンを用い、酸の共存下、反応液性をpH3〜5に保った状
    態で反応を実施することを特徴とするα−アルキルアク
    ロレインの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応を30〜130 ℃、0.1 〜50気圧の条件
    下で実施することを特徴とする請求項1記載のα−アル
    キルアクロレインの製造方法。
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