JP2922674B2 - α−アルキルアクロレインの製造方法 - Google Patents

α−アルキルアクロレインの製造方法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式 R1−CH2−CHO (I) (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
あるいはアリール基を示す。)で表されるアルデヒドと
ホルムアルデヒドとの反応によるα−アルキルアクロレ
インの改善された製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】α−ア
ルキルアクロレインは工業的に有用な中間原料であり、
その製造方法は多数提案されている。これらの内から、
近年原料物質の入手の容易さから、上記一般式(I)で
表されるアルデヒドとホルムアルデヒドとの反応による
α−アルキルアクロレインの製造方法が重要となってい
る。
【0003】一般式(I)で表されるアルデヒドとホル
ムアルデヒドとの反応によるα−アルキルアクロレイン
の製造方法としては、例えば、ケミカル・アブストラク
ト(C.A.)、第56巻(1962年)、2321, 2322頁にプロピ
オンアルデヒドとホルムアルデヒドからナトリウム及び
ケイ酸を含有する触媒を用いて 275℃で、メタアクロレ
インを46%の収率で得る方法が記載されている。しかし
ながら、この方法は収率が低く、工業的にメタアクロレ
インを製造するには問題がある。
【0004】上記一般式(I)で表されるアルデヒドと
ホルムアルデヒドとの反応によるα−アルキルアクロレ
イン製造の別の方法としてはマンニッヒ塩基を用いる方
法が提案されている。マンニッヒ塩基を用いるα−アル
キルアクロレインの製造には触媒として第一級及び第二
級アミンの塩が使用されることが報告されている。例え
ば、米国特許第2518416 号明細書によれば、ホルムアル
デヒドとプロピオンアルデヒドからモノメチルアミンの
塩酸塩を触媒として、メタアクロレインを得ているが、
この明細書には収率が記載されていない。本発明者が追
試したところ収率が低くしかも、この方法による場合、
生成メタアクロレイン中に触媒のモノメチルアミンの塩
酸塩が分解したメチルアミンが混入し非常に不安定なメ
タアクロレインしか得られないことが判明した。
【0005】米国特許第2518416 号明細書によれば, ホ
ルムアルデヒドとブチルアルデヒドからモノエタノール
の塩酸塩を触媒として、収率52%(仕込みブチルアルデ
ヒド基準)でエタアクロレインを得ている。
【0006】これらの報告は収率が低いことと、製品の
安定性が悪いことで工業化する場合致命的な欠陥があ
る。またアミンの塩酸塩を使用していることから装置の
腐食が激しい等の問題点がある。
【0007】また、特開昭55−87737 号公報によれば、
プロピオンアルデヒドとホルムアルデヒドから触媒とし
て第二級アミンと炭素数5個までの有機カルボン酸の存
在下において、収率81.7%でメタアクロレインを得てお
り、従来より収率が改良されているが、この場合は、ア
ミン過剰系で反応を実施するため、反応終了後、反応生
成液から、目的物のα−アルキルアクロレインを取り出
す蒸留工程において、α−アルキルアクロレインの重合
が発生し、また製品α−アルキルアクロレインにアミン
が混入し、製品の安定性が悪い等の問題がある。
【0008】前記したように、従来技術により一般式
(I)で表されるアルデヒドとホルムアルデヒドから対
応するα−アルキルアクロレインを工業的に製造するに
は多くの問題があり、高い収率でしかも安定性の優れた
α−アルキルアクロレインを製造する技術の開発が強く
望まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成させた。すな
わち、本発明は、一般式 R1−CH2−CHO (I) (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
あるいはアリール基を示す。)で表されるアルデヒド
(以下、アルデヒド(I)と略記する)とホルムアルデ
ヒドから、対応するα−アルキルアクロレインを製造す
る方法において、一級又は二級アミン1モルに対して、
一級又は二級アミン以外の塩基性化合物を0.01〜50当量
添加したものを触媒として、一級又は二級アミンの使用
量がアルデヒド(I)1モルに対して0.01〜1.5 当量と
なるように用い、0〜200 ℃の温度で反応させることを
特徴とするα−アルキルアクロレインの製造方法を提供
するものである。また、本発明においては、上記反応を
有機又は無機の酸化合物を共存させて実施することもで
きる。
【0010】本発明では、通常マンニッヒ反応触媒とし
て用いられる一級又は二級アミンの一部が単に液性を保
つ塩基としてだけ作用しており、反応触媒として直接作
用している一級又は二級アミンは仕込量の一部でしかな
いことを見出し、よって、通常使用するよりもはるかに
少ない量の一級又は二級アミンに対し、液性を保つ塩基
として一級又は二級アミン以外の塩基性化合物(以下、
単に塩基性化合物と略記する)を添加した物を触媒とし
て使用することにより、目的とするα−アルキルアクロ
レインを高収率かつ高選択的に得ることができた。従っ
て、本発明では、従来法において見られるような、過剰
に存在するアミン化合物による副反応、例えば低温下で
のα−アルキルアクロレインやアルデヒド(I)の重合
などが改善され、また反応に不活性で安定かつ安価な塩
基性化合物を選択することにより、触媒の寿命やリサイ
クルがより良好になり、経済的にも非常に有利になる。
【0011】本発明の出発物質として使用されるアルデ
ヒド(I)の一般式(I)中のR1で示されるアルキル基
は1〜10の炭素数を有する。この基は直鎖または分岐鎖
であっても良く、また一部分が芳香族で置換されている
ものであっても良い。本発明に用いられるアルデヒド
(I)の一部を例示すると、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド(プロパナール)、n−ブタナール、3
−メチルブタナール、n−ペンタナール、n−ヘキサナ
ール、3−メチルヘキサナール、4−メチルヘキサナー
ル、n−ヘプタナール、フェニルアセトアルデヒド等で
ある。この内本発明によると特に、プロパナール、n−
ブタナール、3−メチルブタナールが有効である。
【0012】本発明において、ホルムアルデヒドは水溶
液またはトリオキサン、パラホルムアルデヒドのような
重合した形でも使用出来るが、一般には水溶液の形で反
応させるのが望ましい。反応は通常水溶液の形で行われ
るが、炭化水素、アルコール等の溶剤中で実施すること
も可能である。
【0013】本発明において、アルデヒド(I)とホル
ムアルデヒドのモル比は規制されるものではないが、有
利にはアルデヒド(I)1モルに対してホルムアルデヒ
ド0.9 〜1.5 モルにすることが好ましい。アルデヒド
(I)1モルに対してホルムアルデヒドが0.9 モル未満
であると、アルデヒド(I)自身の縮合反応が起き好ま
しくない。またアルデヒド(I)1モルに対してホルム
アルデヒドが 1.5モルより多い場合は多量のホルムアル
デヒドを回収する必要があり回収工程での損失がおきる
ばかりでなくホルムアルデヒドによる触媒の不活性化で
触媒の使用量が増加する等の問題がある。
【0014】本発明の特徴は、任意の量の酸の存在下又
は非存在下で、一級又は二級アミン1モルに対して塩基
性化合物を0.01〜50当量、好ましくは 0.1〜10当量とな
るように添加した物を触媒として用い、更に使用する一
級又は二級アミンがアルデヒド(I)1モルに対して0.
01〜1.5 当量、好ましくは0.05〜1.0 当量となるように
用いることにある。
【0015】本発明に用いられる適当な一級又は二級ア
ミンの例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロ
ピルアミン、ブチルアミン、イソプロピルアミン、イソ
ブチルアミン、 sec−ブチルアミン、2−メチルペンチ
ルアミン、2−エチルヘキシルアミン、エタノールアミ
ン、メタノールアミン、シクロヘキシルアミン、シクロ
ペンチルアミン、アリルアミン、ベンジルアミン、ジメ
チルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、メ
チルプロピルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、メチ
ルイソプロピルアミン、メチルイソブチルアミン、メチ
ル sec−ブチルアミン、メチル−(2−メチルペンチ
ル)−アミン、メチル−(2−エチルヘキシル)−アミ
ン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、N −メチル
ピペラジン、N −ヒドロキシエチル−ピペラジン、ピペ
ラジン、ヘキサメチレンイミン、ジエタノールアミン、
メチルエタノールアミン、メチルシクロヘキシルアミ
ン、メチルシクロペンチルアミン、ジシクロヘキシルア
ミン、ジアリルアミン等が挙げられる。
【0016】本発明に用いられる塩基性化合物とは、水
溶液又は有機溶媒中で塩基性を示す、上記一級又は二級
アミン以外のものをさし、特に限定されるものではない
が、適当なものとしては、三級アミン及びその塩、スル
フィド、スルホン、スルホキサイドなどがある。
【0017】本発明によるα−アルキルアクロレインの
製造は、酸の非存在下又は任意の量の酸の存在下で良好
に進行する。使用する酸は、なんら特別なものではな
く、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸及びホウ酸などの無機
酸、又はモノ及びポリカルボン酸や有機リン酸などの有
機酸である。
【0018】本発明において、使用する一級又は二級ア
ミンの量は、アルデヒド(I)1モルに対して0.01〜1.
5 当量、好ましくは0.05〜1.0 当量である。また塩基性
化合物の使用量は、一級又は二級アミンに対して0.01〜
50当量、好ましくは0.1 〜10当量である。一級又は二級
アミン及び塩基性化合物の使用量がこの範囲からはずれ
た場合は、反応速度が遅くなったり、必要以上添加して
も反応速度は増加せず、かえって副反応生成物が増加し
好ましくない。
【0019】本発明の反応はpH2.5 〜12、好ましくはpH
3〜9で、反応温度0〜200 ℃、好ましくは20〜150 ℃
で、常圧、加圧又は減圧下、好ましくは0.1 〜50気圧の
条件下で、連続的又は非連続的に行われる。反応混合物
の水含有量は、出発混合物中で好ましくは20〜60重量%
である。
【0020】本発明の反応は次のように実施できる。ア
ルデヒド(I)、ホルムアルデヒド、一級又は二級アミ
ン、塩基性化合物の混合物を、酸の存在下あるいは非存
在下で、上記反応温度に1〜300 分、好ましくは5〜12
0 分保持する。次いで反応混合物から目的物質を常法、
例えば相分離及び/又は蒸留により分離する。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げてより具体的に本発明を
説明するが、本発明はその主旨を越えない限り本実施例
により規制されるものではない。尚、例中の部は重量基
準である。
【0022】実施例1 リン酸33部(0.3 モル)、ジエタノールアミン53部(0.
5 モル)、トリエチルアミン51部(0.5 モル)及び水 2
00部を用いて、リン酸アミン塩水溶液を製造する。次い
で20℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)
及びプロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、
反応混合物を60℃で15分間保持する。反応生成液から分
液及び蒸留によりメタアクロレインを 654部(理論値の
93.4%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放
置したがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0023】実施例2 ホウ酸21部(0.3 モル)、ジエタノールアミン53部(0.
5 モル)、ジメチルスルホキサイド39部(0.5 モル)及
び水 200部を用いて、ホウ酸アミン塩水溶液を製造す
る。次いで20℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部
(10モル)及びプロピオンアルデヒド 580部(10モル)
を添加し、反応混合物を60℃で10分間保持する。反応生
成液から分液及び蒸留によりメタアクロレインを 652部
(理論値の93.1%)得た。このメタアクロレインを20℃
で2日間放置したがメタアクロレインの重合は認められ
なかった。
【0024】実施例3 炭酸21部(0.3 モル)、ジエタノールアミン53部(0.5
モル)、トリメチルアミン30部(0.5 モル)及び水200
部を用いて、炭酸アミン塩水溶液を製造する。次いで20
℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)及び
プロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、反応
混合物を60℃で5分間保持する。反応生成液から分液及
び蒸留によりメタアクロレインを 678部(理論値の96.9
%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放置し
たがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0025】実施例4 リン酸33部(0.3 モル)、ジアリルアミン49部(0.5モ
ル)、トリエチルアミン51部(0.5 モル)及び水 200部
を用いて、リン酸アミン塩水溶液を製造する。次いで20
℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)及び
プロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、反応
混合物を60℃で5分間保持する。反応生成液から分液及
び蒸留によりメタアクロレインを 670部(理論値の95.9
%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放置し
たがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0026】実施例5 リン酸33部(0.3 モル)、モルホリン44部(0.5 モ
ル)、トリエチルアミン51部(0.5 モル)及び水 200部
を用いて、リン酸アミン塩水溶液を製造する。次いで20
℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)及び
プロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、反応
混合物を60℃で5分間保持する。反応生成液から分液及
び蒸留によりメタアクロレインを 666部(理論値の95.1
%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放置し
たがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0027】実施例6 リン酸33部(0.3 モル)、ジエチルアミン37部(0.5モ
ル)、トリエチルアミン51部(0.5 モル)及び水 500部
を用いて、リン酸アミン塩水溶液を製造する。次いで20
℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)及び
プロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、反応
混合物を60℃で5分間保持する。反応生成液から分液及
び蒸留によりメタアクロレインを 635部(理論値の90.1
%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放置し
たがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0028】実施例7 リン酸33部(0.3 モル)、エチルブチルアミン51部(0.
5 モル)、トリエチルアミン51部(0.5 モル)及び水 2
00部を用いて、リン酸アミン塩水溶液を製造する。次い
で20℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)
及びプロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、
反応混合物を60℃で5分間保持する。反応生成液から分
液及び蒸留によりメタアクロレインを645部(理論値の9
2.1%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放
置したがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0029】実施例8 リン酸33部(0.3 モル)、ジエタノールアミン35部(0.
3 モル)、トリエチルアミン71部(0.7 モル)及び水 2
00部を用いて、リン酸アミン塩水溶液を製造する。次い
で20℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)
及びプロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、
反応混合物を60℃で15分間保持する。反応生成液から分
液及び蒸留によりメタアクロレインを 644部(理論値の
92.0%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放
置したがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0030】実施例9 リン酸33部(0.3 モル)、ジエタノールアミン11部(0.
1 モル)、トリエチルアミン91部(0.9 モル)及び水 2
00部を用いて、リン酸アミン塩水溶液を製造する。次い
で20℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 857部(10モル)
及びプロピオンアルデヒド 580部(10モル)を添加し、
反応混合物を60℃で10分間保持する。反応生成液から分
液及び蒸留によりメタアクロレインを 642部(理論値の
91.7%)得た。このメタアクロレインを20℃で2日間放
置したがメタアクロレインの重合は認められなかった。
【0031】比較例1 リン酸33部(0.3 モル)、ジエタノールアミン10.5部
(0.1 モル)及び水 200部を用いて、リン酸アミン塩水
溶液を製造する。次いで20℃で35%ホルムアルデヒド水
溶液 857部(10モル)及びプロピオンアルデヒド 580部
(10モル)を添加し、反応混合物を60℃で30分間保持す
る。反応生成液から分液及び蒸留によりメタアクロレイ
ンを 478部(理論値の68.3%)得た。しかし、同時にプ
ロピオンアルデヒドの自己アルドール縮合物である2−
メチル−2−ペンテナールが9.4 %の収率で副生し、さ
らに、このメタアクロレインを20℃で2日間放置した結
果、メタアクロレインの4.3%が重合し、2−メチル−
2−ホルミル−5,6 −デヒドロピランなどに変質した。
【0032】比較例2 リン酸33部(0.3 モル)、トリエチルアミン101 部(1
モル)及び水 200部を用いて、リン酸アミン塩水溶液を
製造する。次いで20℃で35%ホルムアルデヒド水溶液 8
57部(10モル)及びプロピオンアルデヒド 580部(10モ
ル)を添加し、反応混合物を60℃で60分間保持する。反
応生成液から分液及び蒸留によりメタアクロレインを65
部(理論値の9.3 %)得た。しかし、同時にプロピオン
アルデヒドの自己アルドール縮合物である2−メチル−
2−ペンテナールが54.6%の収率で副生し、さらに、こ
のメタアクロレインを20℃で2日間放置した結果、メタ
アクロレインの6.6 %が重合し、2−メチル−2−ホル
ミル−5,6 −デヒドロピランなどに変質した。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、驚くべきことに、比較
的温和な条件下で、しかも短時間に高い収率で、しかも
安定性に優れたα−アルキルアクロレインを得ることが
できる。また、本発明では、触媒として用いる一級又は
二級アミンに対し、塩基性化合物を加えることにより、
一級又は二級アミンの使用量を大幅に減少させることに
成功した。よって、従来法に見られたような過剰の一級
又は二級アミンによる副反応が非常に少なくなり、ま
た、経済的にも有利になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 47/21 - 47/22 B01J 31/02 102 C07C 45/75 C07B 61/00 300 CA(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 R1−CH2−CHO (I) (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
    あるいはアリール基を示す。)で表されるアルデヒドと
    ホルムアルデヒドから、対応するα−アルキルアクロレ
    インを製造する方法において、一級又は二級アミン1モ
    ルに対して、三級アミン及びその塩、スルフィド、スル
    ホン、スルホキサイドからなる群から選ばれた塩基性化
    合物を0.01〜50当量添加したものを触媒として、一級又
    は二級アミンの使用量が一般式(I)で表されるアルデ
    ヒド1モルに対して0.01〜1.5 当量となるように用い、
    有機又は無機の酸化合物を共存させて、0〜200 ℃の温
    度で反応させることを特徴とするα−アルキルアクロレ
    インの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応を0〜200 ℃、0.1 〜50気圧の条件
    下で実施する請求項1記載のα−アルキルアクロレイン
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応をpH 2.5〜12の領域内で行う請求項
    1又は2記載のα−アルキルアクロレインの製造方法。
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