JPH05279090A - 車両用ホログラム封入合せガラスの製造方法 - Google Patents
車両用ホログラム封入合せガラスの製造方法Info
- Publication number
- JPH05279090A JPH05279090A JP10856192A JP10856192A JPH05279090A JP H05279090 A JPH05279090 A JP H05279090A JP 10856192 A JP10856192 A JP 10856192A JP 10856192 A JP10856192 A JP 10856192A JP H05279090 A JPH05279090 A JP H05279090A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hologram
- laminated
- glass
- laminated glass
- synthetic resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B17/00—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
- B32B17/06—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
- B32B17/10—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
- B32B17/10005—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
- B32B17/10165—Functional features of the laminated safety glass or glazing
- B32B17/10247—Laminated safety glass or glazing containing decorations or patterns for aesthetic reasons
Landscapes
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ホログラムの酸化を防ぎ、再生像の良好なホロ
グラム封入合せガラスを得る。 【構成】合せガラス用素板ガラス3aの表面の所定の箇
所にホログラム1を積層する工程、その上から被膜形成
用液を塗布し、固化して保護層4を形成する工程、その
上から合成樹脂膜2を積層し、接着、一体化する工程と
を含むことを特徴とする車両用ホログラム封入合せガラ
スの製造方法。
グラム封入合せガラスを得る。 【構成】合せガラス用素板ガラス3aの表面の所定の箇
所にホログラム1を積層する工程、その上から被膜形成
用液を塗布し、固化して保護層4を形成する工程、その
上から合成樹脂膜2を積層し、接着、一体化する工程と
を含むことを特徴とする車両用ホログラム封入合せガラ
スの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用のヘッドアップ
ディスプレイのコンバイナ等に用いるホログラムが封入
された合せガラスの製造方法に関する。
ディスプレイのコンバイナ等に用いるホログラムが封入
された合せガラスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用のヘッドアップディスプレイなど
の車内表示方式として、或いは防眩装置として、その他
ハイマウントストップランプ等の装置として、ホログラ
フィを利用したものが近年注目されている。かかる表示
装置等は反射機能のみならず、レンズ機能等を併せ持つ
ことができるので、光学的情報を運転手の視野方向に回
折したり、或いは、任意の位置に結像したりすることが
可能となる。
の車内表示方式として、或いは防眩装置として、その他
ハイマウントストップランプ等の装置として、ホログラ
フィを利用したものが近年注目されている。かかる表示
装置等は反射機能のみならず、レンズ機能等を併せ持つ
ことができるので、光学的情報を運転手の視野方向に回
折したり、或いは、任意の位置に結像したりすることが
可能となる。
【0003】このようなホログラフィを利用した表示装
置を構成する際に必要なホログラムはその用途に応じて
様々な場所に配置されるが、場所をとらないことから、
フロントガラス、リヤガラス等に貼り合せたり、組み込
んで使用することが多い。例えば、車両用のヘッドアッ
プディスプレイにおいては、コンバイナとしてフロント
ガラスの所定位置にホログラムを配置して使用する。
置を構成する際に必要なホログラムはその用途に応じて
様々な場所に配置されるが、場所をとらないことから、
フロントガラス、リヤガラス等に貼り合せたり、組み込
んで使用することが多い。例えば、車両用のヘッドアッ
プディスプレイにおいては、コンバイナとしてフロント
ガラスの所定位置にホログラムを配置して使用する。
【0004】このような場合、ホログラムは、フロント
ガラスに直接貼られても良いが、ホログラムは通常きわ
めて耐摩耗性の低いものなので、その保護のため、フロ
ントガラスを合せガラスとし、その合せ構造の内部に封
入して用いることが多い。
ガラスに直接貼られても良いが、ホログラムは通常きわ
めて耐摩耗性の低いものなので、その保護のため、フロ
ントガラスを合せガラスとし、その合せ構造の内部に封
入して用いることが多い。
【0005】かかるホログラム封入合せガラスにおい
て、通常は、2枚のガラス板の間に合成樹脂膜(この場
合は合せ中間膜)と一緒にホログラムを封入する構造と
するのが一般的である。
て、通常は、2枚のガラス板の間に合成樹脂膜(この場
合は合せ中間膜)と一緒にホログラムを封入する構造と
するのが一般的である。
【0006】この場合、ホログラムを露光時に用いた基
材の上から、合せガラスの1枚の素板ガラスの上に移し
替え、次に加熱してホログラムをガラス板に比較的強固
に貼り付け、その後、ホログラム表面のポリエステル等
からなる保護フィルムをはがし、更に、通常の合せガラ
スと同様に、ポリビニルブチラール(PVB)やエチレ
ン−酢酸ビニル(EVA)共重合体などの合せ中間膜、
及びもう一方のガラス板を積層し、全体をローラによる
加圧等により予備圧着し、その後、130℃程度に加
温、加圧による本圧着をして製造する。
材の上から、合せガラスの1枚の素板ガラスの上に移し
替え、次に加熱してホログラムをガラス板に比較的強固
に貼り付け、その後、ホログラム表面のポリエステル等
からなる保護フィルムをはがし、更に、通常の合せガラ
スと同様に、ポリビニルブチラール(PVB)やエチレ
ン−酢酸ビニル(EVA)共重合体などの合せ中間膜、
及びもう一方のガラス板を積層し、全体をローラによる
加圧等により予備圧着し、その後、130℃程度に加
温、加圧による本圧着をして製造する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法におい
ては、ポリビニルブチラールがフィルム状のものである
ため、ホログラムの保護フィルムがはがされてから、合
せガラスの圧着が完了する時点まで、ホログラム表面は
空気と接していることになる。
ては、ポリビニルブチラールがフィルム状のものである
ため、ホログラムの保護フィルムがはがされてから、合
せガラスの圧着が完了する時点まで、ホログラム表面は
空気と接していることになる。
【0008】一方、ホログラムと合せ中間膜とが直接接
触して、合せ中間膜に含まれる化学物質、例えばPVB
の可塑剤(テトラエチレングリコール・n−ヘプタネー
ト、ジ(n−ヘキシル)アジペート、トリエチレングリ
コール ジ (2−エチルブチレート)等)の影響で、
ホログラムの干渉縞間隔等の特性が変化し、設計通りの
値にならないうえ、特性の経時変化を生じやすいという
問題点を解決するため、いわゆるバリヤフィルムをホロ
グラムと合せ中間膜の間に介在させ、ホログラムが直接
合せ中間膜に接しないようにすることが提案されてい
る。
触して、合せ中間膜に含まれる化学物質、例えばPVB
の可塑剤(テトラエチレングリコール・n−ヘプタネー
ト、ジ(n−ヘキシル)アジペート、トリエチレングリ
コール ジ (2−エチルブチレート)等)の影響で、
ホログラムの干渉縞間隔等の特性が変化し、設計通りの
値にならないうえ、特性の経時変化を生じやすいという
問題点を解決するため、いわゆるバリヤフィルムをホロ
グラムと合せ中間膜の間に介在させ、ホログラムが直接
合せ中間膜に接しないようにすることが提案されてい
る。
【0009】かかる場合においても、従来は、バリヤフ
ィルムとしてシート状のものを用い、ホログラムを合せ
ガラスの合せ構造内に封入する際に同時に、バリヤフィ
ルムを積層し、封入していたため、ホログラムの保護フ
ィルムがはがされてから、合せガラスの圧着が完了する
時点まで、ホログラム表面は空気と接していることにな
る。
ィルムとしてシート状のものを用い、ホログラムを合せ
ガラスの合せ構造内に封入する際に同時に、バリヤフィ
ルムを積層し、封入していたため、ホログラムの保護フ
ィルムがはがされてから、合せガラスの圧着が完了する
時点まで、ホログラム表面は空気と接していることにな
る。
【0010】かかる状態においては、ホログラムが空気
と接する状態で加熱等されることになるため、ホログラ
ムの表面が酸化し、合せ中間膜やバリヤフィルムとの接
着性が低下し、ホログラム封入部分において、充分な接
着力が得られないという問題点があった。
と接する状態で加熱等されることになるため、ホログラ
ムの表面が酸化し、合せ中間膜やバリヤフィルムとの接
着性が低下し、ホログラム封入部分において、充分な接
着力が得られないという問題点があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するためになされたものであり、少なくとも1枚のガ
ラス板に合成樹脂膜を積層した合せガラスの内部に、ホ
ログラムを封入した車両用ホログラム封入合せガラスの
製造方法であって、合せガラス用素板ガラスの表面の所
定の箇所にホログラムを積層する工程と、その上から被
膜形成用液を塗布し、固化して保護層を形成する工程
と、その上から合成樹脂膜を積層し、接着、一体化する
工程とを含むことを特徴とする車両用ホログラム封入合
せガラスの製造方法を提供するものである。
決するためになされたものであり、少なくとも1枚のガ
ラス板に合成樹脂膜を積層した合せガラスの内部に、ホ
ログラムを封入した車両用ホログラム封入合せガラスの
製造方法であって、合せガラス用素板ガラスの表面の所
定の箇所にホログラムを積層する工程と、その上から被
膜形成用液を塗布し、固化して保護層を形成する工程
と、その上から合成樹脂膜を積層し、接着、一体化する
工程とを含むことを特徴とする車両用ホログラム封入合
せガラスの製造方法を提供するものである。
【0012】また、2枚のガラス板を合成樹脂膜を介し
て積層、接着した合せガラスの合せ構造の内部に、ホロ
グラムを封入した車両用ホログラム封入合せガラスの製
造方法であって、一方の合せガラス用素板ガラスの表面
の所定の箇所にホログラムを積層する工程と、その上か
ら被膜形成用液を塗布し、固化して保護層を形成する工
程と、その上から合成樹脂膜を積層し、次いで他方の合
せガラス用素板ガラスを積層し、接着、一体化する工程
とを含むことを特徴とする車両用ホログラム封入合せガ
ラスの製造方法を提供するものである。
て積層、接着した合せガラスの合せ構造の内部に、ホロ
グラムを封入した車両用ホログラム封入合せガラスの製
造方法であって、一方の合せガラス用素板ガラスの表面
の所定の箇所にホログラムを積層する工程と、その上か
ら被膜形成用液を塗布し、固化して保護層を形成する工
程と、その上から合成樹脂膜を積層し、次いで他方の合
せガラス用素板ガラスを積層し、接着、一体化する工程
とを含むことを特徴とする車両用ホログラム封入合せガ
ラスの製造方法を提供するものである。
【0013】本発明においていう合せガラスとは、少な
くとも1枚のガラス板に合成樹脂膜を積層、接着したも
のであり、その形態の例としては、ガラス/合成樹脂
膜、ガラス/合成樹脂膜/ガラス、ガラス/合成樹脂膜
/ガラス/合成樹脂膜、ガラス/合成樹脂膜/合成樹脂
膜等の構成のものがある。
くとも1枚のガラス板に合成樹脂膜を積層、接着したも
のであり、その形態の例としては、ガラス/合成樹脂
膜、ガラス/合成樹脂膜/ガラス、ガラス/合成樹脂膜
/ガラス/合成樹脂膜、ガラス/合成樹脂膜/合成樹脂
膜等の構成のものがある。
【0014】本発明の合成樹脂膜の巾は、その主な用途
である車両用窓材の大きさにより、好ましくは50cm以
上である。巾の上限は特にはないが、通常約2mであ
る。また膜の厚さは0.04〜4mm、特に0.05〜2mmが
好ましい。
である車両用窓材の大きさにより、好ましくは50cm以
上である。巾の上限は特にはないが、通常約2mであ
る。また膜の厚さは0.04〜4mm、特に0.05〜2mmが
好ましい。
【0015】本発明に係るホログラム封入合せガラスに
ついてその例をガラス/合成樹脂膜/ガラスの場合の分
解断面図として図1に示した。1はホログラム、2は合
成樹脂膜、3はガラス板、4は保護層、5は車外側方向
を示す矢印である。
ついてその例をガラス/合成樹脂膜/ガラスの場合の分
解断面図として図1に示した。1はホログラム、2は合
成樹脂膜、3はガラス板、4は保護層、5は車外側方向
を示す矢印である。
【0016】上記合成樹脂膜としては、ポリビニルブチ
ラール合成樹脂膜が適当である。また、使用するホログ
ラム材料は、例えば重クロム酸ゼラチン、各種フォトポ
リマー等を用いることができる。また、ホログラムの種
類としては、リップマンタイプ、レインボータイプ、そ
の他ホログラムと呼ばれるものに対して広く用いること
ができる。
ラール合成樹脂膜が適当である。また、使用するホログ
ラム材料は、例えば重クロム酸ゼラチン、各種フォトポ
リマー等を用いることができる。また、ホログラムの種
類としては、リップマンタイプ、レインボータイプ、そ
の他ホログラムと呼ばれるものに対して広く用いること
ができる。
【0017】本発明に用いる保護層の材料としては、ポ
リビニルアルコール系等のものが例示される。特に、合
成樹脂膜の可塑材のホログラムへの侵入を防げる材料で
あれば、バリヤフィルムとしての機能をも併せ持たせる
ことができるため極めて好ましい。また、塗布膜厚は合
せガラスの透視歪を防止する観点から、5〜30μm程
度、特に15μm以下が好ましい。また、固化後に熱収
縮が一様で、かつ少ないものが好ましい。特に100 ℃加
熱時の収縮率が2〜5%以下のものがホログラムに熱歪
を生じさせずに好ましい。
リビニルアルコール系等のものが例示される。特に、合
成樹脂膜の可塑材のホログラムへの侵入を防げる材料で
あれば、バリヤフィルムとしての機能をも併せ持たせる
ことができるため極めて好ましい。また、塗布膜厚は合
せガラスの透視歪を防止する観点から、5〜30μm程
度、特に15μm以下が好ましい。また、固化後に熱収
縮が一様で、かつ少ないものが好ましい。特に100 ℃加
熱時の収縮率が2〜5%以下のものがホログラムに熱歪
を生じさせずに好ましい。
【0018】さらに、使用したホログラムと同じような
収縮をするように伸展率を調整しておくと、ホログラム
の回折格子が保護層との間の熱収縮差を原因とする歪を
生じにくく、大変望ましい。なお、保護層の硬化後の屈
折率としては、各層の界面からの不要な反射光を防ぐた
め、ガラス板、もしくは合成樹脂膜とほぼ一致させるこ
とが好ましい。
収縮をするように伸展率を調整しておくと、ホログラム
の回折格子が保護層との間の熱収縮差を原因とする歪を
生じにくく、大変望ましい。なお、保護層の硬化後の屈
折率としては、各層の界面からの不要な反射光を防ぐた
め、ガラス板、もしくは合成樹脂膜とほぼ一致させるこ
とが好ましい。
【0019】本発明にかかるホログラム封入合せガラス
の製造方法を図1のものに従って、以下に説明する。
の製造方法を図1のものに従って、以下に説明する。
【0020】まず、車内側ガラス板3aの所定の場所に
ホログラム1を積層あるいは必要に応じて接着する。次
に、その上から先に例示したような被膜形成用液を塗布
し、乾燥(水等の溶媒揮散)、熱硬化、光硬化等の被膜
形成溶液の種類に応じた適当な方法により固化し保護層
とする。保護層の固化の程度(硬さ)は、この後、合成
樹脂膜を重ねた際、保護層が流れて、ホログラム1と合
成樹脂膜2との接触が生じない程度であれば充分であ
る。
ホログラム1を積層あるいは必要に応じて接着する。次
に、その上から先に例示したような被膜形成用液を塗布
し、乾燥(水等の溶媒揮散)、熱硬化、光硬化等の被膜
形成溶液の種類に応じた適当な方法により固化し保護層
とする。保護層の固化の程度(硬さ)は、この後、合成
樹脂膜を重ねた際、保護層が流れて、ホログラム1と合
成樹脂膜2との接触が生じない程度であれば充分であ
る。
【0021】次に合成樹脂膜たるPVB膜等及び、車外
側のガラス板3bを重ねて積層体とする。この積層体を
圧着袋に入れて脱気又は必要に応じて加熱して予備圧着
し、次いで圧着袋から取り出して、あるいは圧着袋のま
まオートクレーブに入れて加温、加圧して熱圧着して、
合せガラスが製作される。ここでオートクレーブでの接
着条件は8〜15気圧、110 ℃〜 150℃、30分〜60分程度
である。無論これに限らずその他代表的な合せガラスの
圧着方法も同様に採用できる。
側のガラス板3bを重ねて積層体とする。この積層体を
圧着袋に入れて脱気又は必要に応じて加熱して予備圧着
し、次いで圧着袋から取り出して、あるいは圧着袋のま
まオートクレーブに入れて加温、加圧して熱圧着して、
合せガラスが製作される。ここでオートクレーブでの接
着条件は8〜15気圧、110 ℃〜 150℃、30分〜60分程度
である。無論これに限らずその他代表的な合せガラスの
圧着方法も同様に採用できる。
【0022】なお、ホログラムの周辺に5〜15mm程度
の幅の未露光の部分を形成しておくと熱歪が露光部内ま
で進行せず、均一なホログラムのまま封入することがで
きる。また露光部と未露光部の境界がはっきりしすぎた
り、逆に露光時のマスキングが悪く見切線がきれいに見
えない場合などは、ホログラムを露光する際に周辺部は
四角又は丸のドットパターンで露光し、周辺にいくほど
そのパターンを細く、または小さくしていけば見切線が
目立たなくなり、好ましい。
の幅の未露光の部分を形成しておくと熱歪が露光部内ま
で進行せず、均一なホログラムのまま封入することがで
きる。また露光部と未露光部の境界がはっきりしすぎた
り、逆に露光時のマスキングが悪く見切線がきれいに見
えない場合などは、ホログラムを露光する際に周辺部は
四角又は丸のドットパターンで露光し、周辺にいくほど
そのパターンを細く、または小さくしていけば見切線が
目立たなくなり、好ましい。
【0023】また、固化後の保護層の大きさはホログラ
ムよりも全周にわたって0〜10mm、好ましくは2mm
以上大きいことが望ましい。こうすると、ホログラム全
面を覆い、合成樹脂膜の可塑剤等の侵入を効果的に防ぐ
ことができる利点がある。またその厚みとしては、厚い
と端部の見切りが目立つので、ホログラムと固化後の保
護層とを合わせた総厚としては50μm以下が好ましく、
さらに自動車用に用いる場合に許される透視歪の点から
いえば25μm以下が望ましい。
ムよりも全周にわたって0〜10mm、好ましくは2mm
以上大きいことが望ましい。こうすると、ホログラム全
面を覆い、合成樹脂膜の可塑剤等の侵入を効果的に防ぐ
ことができる利点がある。またその厚みとしては、厚い
と端部の見切りが目立つので、ホログラムと固化後の保
護層とを合わせた総厚としては50μm以下が好ましく、
さらに自動車用に用いる場合に許される透視歪の点から
いえば25μm以下が望ましい。
【0024】本発明のホログラム封入合せガラスでは、
車内側からガラス板/ホログラム/保護層/合成樹脂膜
の順に積層されていることが好ましい。PVB等の合成
樹脂膜は紫外線吸収能を有するので、このようにする
と、車外からの紫外線光が合成樹脂膜で吸収され、ホロ
グラムに直接照射されることを防ぐことが可能となる。
従って、ホログラムの損傷を抑え、高寿命化することが
できる。
車内側からガラス板/ホログラム/保護層/合成樹脂膜
の順に積層されていることが好ましい。PVB等の合成
樹脂膜は紫外線吸収能を有するので、このようにする
と、車外からの紫外線光が合成樹脂膜で吸収され、ホロ
グラムに直接照射されることを防ぐことが可能となる。
従って、ホログラムの損傷を抑え、高寿命化することが
できる。
【0025】また、本発明においてはホログラムは合せ
ガラス内の最も車内側に配置される。ホログラムより視
界側にガラス板等の透明層界面が幾層も重なると、反射
像が何重にも見え、見栄えが悪くなることがある。本発
明によれば、かかる反射像の発生も抑えることができ、
コンバイナーとして使用して見栄えの良いホログラム封
入合せガラスが得られる効果もある。
ガラス内の最も車内側に配置される。ホログラムより視
界側にガラス板等の透明層界面が幾層も重なると、反射
像が何重にも見え、見栄えが悪くなることがある。本発
明によれば、かかる反射像の発生も抑えることができ、
コンバイナーとして使用して見栄えの良いホログラム封
入合せガラスが得られる効果もある。
【0026】
(実施例1)所定の形状に切断、面取りした 2mm厚の
通常のフロートガラス板を2枚用意し、この表面を酸化
セリウムで研磨後、純水で充分にすすぎ、窒素ガスを吹
き付けて乾燥させた。また、ホログラムとして周辺10m
mの未露光部を有するように露光した50mm角のフォト
ポリマーを用意した。
通常のフロートガラス板を2枚用意し、この表面を酸化
セリウムで研磨後、純水で充分にすすぎ、窒素ガスを吹
き付けて乾燥させた。また、ホログラムとして周辺10m
mの未露光部を有するように露光した50mm角のフォト
ポリマーを用意した。
【0027】これらの2枚のガラス板を曲げ加工を施し
て車両用フロントガラスの内板、外板とし、ブラシ洗
浄、乾燥した後、車内側のガラス板の表面にシランカッ
プリング剤を塗工したホログラムをガラス板に空気残り
のないようにローラー圧着した。
て車両用フロントガラスの内板、外板とし、ブラシ洗
浄、乾燥した後、車内側のガラス板の表面にシランカッ
プリング剤を塗工したホログラムをガラス板に空気残り
のないようにローラー圧着した。
【0028】この上に、分子量4万〜10万のポリビニ
ルアルコール粉体の重量比10%水溶液を厚さ約10ミ
クロンにスピンコート法にて塗布し、乾燥、固化して、
保護膜を形成した。
ルアルコール粉体の重量比10%水溶液を厚さ約10ミ
クロンにスピンコート法にて塗布し、乾燥、固化して、
保護膜を形成した。
【0029】この上に、10〜20μmのエンボス加工を施
した 0.8mm厚のPVB膜及び車外側のガラス板を積層
して積層体を形成し、次いでこれを気密袋に入れて、1
torrまでその中を脱気し、その後オートクレーブに入
れ、10気圧、130 ℃、50分間で本圧着を行なった。
した 0.8mm厚のPVB膜及び車外側のガラス板を積層
して積層体を形成し、次いでこれを気密袋に入れて、1
torrまでその中を脱気し、その後オートクレーブに入
れ、10気圧、130 ℃、50分間で本圧着を行なった。
【0030】でき上がったホログラム封入合せガラスは
ホログラムの再生波長、半値幅、回折効率の経時変化が
少なく、再生像のクリヤーな良好なものであった。
ホログラムの再生波長、半値幅、回折効率の経時変化が
少なく、再生像のクリヤーな良好なものであった。
【0031】(実施例2)実施例1の保護膜のかわり
に、分子量6万のポリビニルアルコール粉体の重量比4
%水溶液をスピンコート法にて5μmの厚さにホログラ
ム上にコーティングし、70℃のオーブン中で乾燥し
て、固化したものを用いるほかは、実施例1と同様のホ
ログラム封入合せガラスを製作した。これを用いたコン
バイナーは実施例1の好特性に加え、ポリビニルアルコ
ール膜が薄い為透過歪の少ない良好なコンバイナーを得
た。
に、分子量6万のポリビニルアルコール粉体の重量比4
%水溶液をスピンコート法にて5μmの厚さにホログラ
ム上にコーティングし、70℃のオーブン中で乾燥し
て、固化したものを用いるほかは、実施例1と同様のホ
ログラム封入合せガラスを製作した。これを用いたコン
バイナーは実施例1の好特性に加え、ポリビニルアルコ
ール膜が薄い為透過歪の少ない良好なコンバイナーを得
た。
【0032】(実施例3)実施例1の保護膜のかわり
に、分子量2.5万のポリビニルアルコール粉体の重量
比15%水溶液をスプレー法にて15μmの厚さに成膜
し乾燥、固化したものを用いるほかは、実施例1と同様
のホログラム封入合せガラスを製作した。これを用いた
コンバイナーも実施例1と同様、接着力は充分でありか
つホログラム自体の分光特性にも影響のない、特性の良
いコンバイナーが得られた。
に、分子量2.5万のポリビニルアルコール粉体の重量
比15%水溶液をスプレー法にて15μmの厚さに成膜
し乾燥、固化したものを用いるほかは、実施例1と同様
のホログラム封入合せガラスを製作した。これを用いた
コンバイナーも実施例1と同様、接着力は充分でありか
つホログラム自体の分光特性にも影響のない、特性の良
いコンバイナーが得られた。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、ホログラム保護膜の形
成時に、ホログラム面が空気から完全に遮断されるの
で、空気中の酸素のホログラムに対する影響を大幅に低
減させることができる。
成時に、ホログラム面が空気から完全に遮断されるの
で、空気中の酸素のホログラムに対する影響を大幅に低
減させることができる。
【0034】本発明のホログラム上の液体状の膜形成
は、ホログラムへの酸素の影響を低減させるのみなら
ず、ホログラムの如何なる形状にも対応できかつ膜厚も
自由にコントロール可能であるという利点を有する。従
ってホログラム形状に応じて、またはコンバイナーの商
品に応じて、形状や厚みの異なるシート状のポリビニル
アルコール等の保護膜を準備する必要がなく、遥かに経
済的で即応性がある。
は、ホログラムへの酸素の影響を低減させるのみなら
ず、ホログラムの如何なる形状にも対応できかつ膜厚も
自由にコントロール可能であるという利点を有する。従
ってホログラム形状に応じて、またはコンバイナーの商
品に応じて、形状や厚みの異なるシート状のポリビニル
アルコール等の保護膜を準備する必要がなく、遥かに経
済的で即応性がある。
【図1】本発明のホログラム封入合せガラスの分解断面
図
図
1:ホログラム 2:合成樹脂膜 3a,3b:ガラス板 4:保護層
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも1枚のガラス板に合成樹脂膜を
積層した合せガラスの内部に、ホログラムを封入した車
両用ホログラム封入合せガラスの製造方法であって、 合せガラス用素板ガラスの表面の所定の箇所にホログラ
ムを積層する工程と、その上から被膜形成用液を塗布
し、固化して保護層を形成する工程と、その上から合成
樹脂膜を積層し、接着、一体化する工程とを含むことを
特徴とする車両用ホログラム封入合せガラスの製造方
法。 - 【請求項2】2枚のガラス板を合成樹脂膜を介して積
層、接着した合せガラスの合せ構造の内部に、ホログラ
ムを封入した車両用ホログラム封入合せガラスの製造方
法であって、 一方の合せガラス用素板ガラスの表面の所定の箇所にホ
ログラムを積層する工程と、その上から被膜形成用液を
塗布し、固化して保護層を形成する工程と、その上から
合成樹脂膜を積層し、次いで他方の合せガラス用素板ガ
ラスを積層し、接着、一体化する工程とを含むことを特
徴とする車両用ホログラム封入合せガラスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10856192A JPH05279090A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 車両用ホログラム封入合せガラスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10856192A JPH05279090A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 車両用ホログラム封入合せガラスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279090A true JPH05279090A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=14487952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10856192A Withdrawn JPH05279090A (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 車両用ホログラム封入合せガラスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05279090A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07270615A (ja) * | 1994-03-31 | 1995-10-20 | Central Glass Co Ltd | ホログラフィック積層体 |
US6327089B1 (en) | 1998-09-30 | 2001-12-04 | Central Glass Company, Limited | Laminated transparent structure for reflective display |
JP2018064072A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | 株式会社ディスコ | デバイスウェーハのレーザ加工方法 |
JPWO2020189780A1 (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 |
-
1992
- 1992-04-01 JP JP10856192A patent/JPH05279090A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07270615A (ja) * | 1994-03-31 | 1995-10-20 | Central Glass Co Ltd | ホログラフィック積層体 |
US6327089B1 (en) | 1998-09-30 | 2001-12-04 | Central Glass Company, Limited | Laminated transparent structure for reflective display |
JP2018064072A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | 株式会社ディスコ | デバイスウェーハのレーザ加工方法 |
JPWO2020189780A1 (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1329501C (en) | Automotive windshield for a head up display system | |
JP4076246B2 (ja) | ヘッドアップディスプレイ装置 | |
KR950014879B1 (ko) | 홀로그래픽 스택 제조 방법 | |
KR20190038408A (ko) | 라미네이트형 홀로그램 디스플레이 및 그 제조 | |
JP2019073408A (ja) | 車両用合わせガラス、映像表示システム及びウィンドシールド | |
WO2021041635A1 (en) | Laminated glazing having holographic film and method for producing a laminated glazing | |
US5360501A (en) | Holographic transfer lamination materials and process | |
CN116829351A (zh) | 具有全息图元件和抗反射涂层的复合玻璃板 | |
JPH05279090A (ja) | 車両用ホログラム封入合せガラスの製造方法 | |
JP3264681B2 (ja) | 自動車用ホログラム封入合せガラス | |
JP3327354B2 (ja) | ホログラム層封入合わせガラス及びその製造に使用される積層体 | |
JPH07234627A (ja) | 積層構造物の製造方法 | |
JP2018138456A (ja) | 合わせガラス、加熱機構付きガラス及び乗り物 | |
JPH06279071A (ja) | 積層ガラス | |
JPH07315893A (ja) | ホログラフィック積層ガラス及びその製造方法 | |
JPH0585784A (ja) | ホログラム封入合せガラス | |
JP3729461B2 (ja) | ホログラム層封入合わせガラスの作製方法 | |
JPH04275956A (ja) | ホログラム封入合せガラス | |
JP2597896Y2 (ja) | 透明性の高い樹脂層付きガラス | |
JPH08319141A (ja) | ホログラム封入合せガラス | |
JPH04306689A (ja) | ホログラム封入合せガラス | |
JPH0435403Y2 (ja) | ||
JP3528383B2 (ja) | ホログラム積層体 | |
JPH10307529A (ja) | ホログラム積層体、その製造方法およびホログラフィック表示装置 | |
JPH04130035A (ja) | ホログラム付車両用ガラス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990608 |