JP3264681B2 - 自動車用ホログラム封入合せガラス - Google Patents

自動車用ホログラム封入合せガラス

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用のヘッドアッ
プディスプレイのコンバイナ等に用いるホログラムが封
入された合せガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用のヘッドアップディスプレイな
どの車内表示方式として、又は防眩装置として、その他
ハイマウントストップランプ等の装置として、ホログラ
フィを利用したものが近年注目されている。このような
ホログラフィを利用した表示装置を構成する際に必要な
ホログラムはその用途に応じて様々な場所に配置される
が、場所をとらないことから、フロントガラス、リヤガ
ラス等に貼り合せたり、組み込んで使用することが多
い。例えば、自動車用のヘッドアップディスプレイにお
いては、コンバイナとしてフロントガラスの所定位置に
ホログラムを配置して使用する。
【0003】このような場合、ホログラムは、フロント
ガラスに直接貼られてもよいが、ホログラムは通常きわ
めて耐摩耗性の低いものなので、その保護のため、フロ
ントガラスを合せガラスとし、その合せ構造の内部に封
入して用いることが多い。
【0004】かかるホログラム封入合せガラスにおい
て、通常は、2枚のガラス板の間に接着剤たる合成樹脂
膜(合せ中間膜)と一緒にホログラムを封入する構造と
するのが一般的である。合成樹脂膜としては、通常の合
せガラスと同様に、ポリビニルブチラール(PVB)の
膜を用い、ホログラムとともに2枚の合せガラスの間に
積層し、ローラーによる加圧等により予備圧着し、その
後、130℃程度に加温、及び加圧して本圧着して製造
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法におい
ては、ホログラムと合成樹脂膜とが直接接触していた。
このため、合成樹脂膜に含まれる化学物質、例えばPV
Bの可塑剤(テトラエチレングリコール・モノ(ヘプタ
ン酸)エステル、ジ(n−ヘキシル)アジペート、トリ
エチレングリコール・ジ(2−エチルブタン酸)エステ
ル等)の影響でホログラムの干渉縞間隔等の特性が変化
し、設計通りの値にならないうえ、特性の経時変化を生
じやすいという問題を有する。この経時変化は、大きな
ものでは月に10nmにもなることがあり、回折光の色
ずれのみならず、回折角も大きくずれてしまう欠点があ
った。
【0006】また、通常、圧着しやすくするため合成樹
脂膜にエンボスを設けているが、そのエンボスによりホ
ログラム表面が荒れてクリアな像が得られないという欠
点もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するためになされたものであり、少なくとも1枚のガ
ラス板に可塑剤を含む合成樹脂膜を積層した合せガラス
の内部にホログラムを封入してなる自動車用ホログラム
封入合せガラスであって、車内側から、ガラス板/ホロ
グラム/前記可塑剤を含まず合成樹脂膜中の可塑剤のホ
ログラム中への侵入を抑えるバリヤフィルム/合成樹脂
膜の順に積層された構造を有しており、かつホログラム
は、その周辺に未露光の部分が形成されたものであるこ
とを特徴とする自動車用ホログラム封入合せガラスを提
供するものである。
【0008】本発明における合せガラスとは、少なくと
も1枚のガラス板に可塑剤を含む合成樹脂膜を積層、接
着したものであり、その形態の例としては、ガラス/合
成樹脂膜、ガラス/合成樹脂膜/ガラス、ガラス/合成
樹脂膜/ガラス/合成樹脂膜、ガラス/合成樹脂膜/合
成樹脂膜等の構成のものがある。
【0009】本発明における合成樹脂膜の巾は、その主
な用途である自動車用窓材の大きさにより、好ましくは
50cm以上である。巾の上限は特にはないが、通常約
2mである。また膜の厚さは0.04〜4mm、特に
0.05〜2mmが好ましい。
【0010】本発明に係るホログラム封入合せガラスに
ついてその例をガラス/合成樹脂膜/ガラスの場合の断
面図として図1に示した。1はホログラム、2は可塑剤
を含む合成樹脂膜、3aは車内側ガラス板、3bは車外
側ガラス板、4はバリヤフィルム、50は車外側方向を
示す矢印である。
【0011】上記合成樹脂膜としては、ポリビニルブチ
ラール合成樹脂膜が適当である。また、使用するホログ
ラム材料は、例えばポリビニルカルバゾール、重クロム
酸ゼラチン、光レジスト、フォトポリマー等を用いるこ
とができる。また、ホログラムの種類としては、現在広
く使われているエンボスタイプだけでなく、リップマン
タイプ、レインボータイプ、その他ホログラムと呼ばれ
るものに対して広く用いることができる。
【0012】本発明に用いるバリヤフィルムの材料とし
ては、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、塩化ビニル系のものが使用できる
が、熱収縮が一様で、かつ少なく、等方伸展のものが好
ましい。特に100℃加熱時の収縮率が5%以下のもの
がホログラムに熱歪を生じさせずに好ましい。特に使用
したホログラムと同じような収縮をするように伸展率を
調整しておくと、ホログラムの回折格子がバリヤフィル
ムとの間の熱収縮差を原因とする歪を生じにくく、大変
望ましい。
【0013】また、用いたバリヤフィルムとホログラム
の収縮を一致させられない場合には、ホログラムの周辺
に5〜15mm程度の幅の未露光の部分を形成してある
ので熱歪が露光部内まで進行せず、均一なホログラムの
まま封入することができる。この様子を示したのが図2
であり、5はホログラムの露光部、6はホログラムの未
露光部である。また露光部と未露光部の境界がはっきり
しすぎたり、逆に露光時のマスキングが悪く見切線がき
れいに見えない場合などは、ホログラムを露光する際に
周辺部は四角又は丸のドットパターンで露光し、周辺に
いくほどそのパターンを細く、又は小さくしていけば見
切線が目立たなくなり、好ましい。
【0014】また、使用するバリヤフィルムの大きさは
ホログラムよりも全周にわたって0を超え10mm以
下、好ましくは2〜5mm大きいことが望ましい。こう
すると、ホログラム全面を覆い、合成樹脂膜の可塑剤の
侵入を防ぐことができるうえ、バリヤフィルムをホログ
ラム上にのせやすい利点がある。またその厚みとして
は、厚いと端部の見切りが目立つので、ホログラムとバ
リヤフィルムとを合わせた総厚としては50μm以下が
好ましく、さらに透視歪の点からいえば25μm以下が
望ましい。
【0015】かかるホログラム封入合せガラスの製造方
法については、車内側ガラス板3aの所定の場所にホロ
グラム1を積層又は接着し、バリヤフィルム4を重ねて
必要に応じて圧着し、更に合成樹脂膜たるPVB膜等及
び車外側のガラス板3bを重ねて積層体とし、この積層
体を圧着袋に入れて脱気又は必要に応じて加熱して予備
圧着し、次いで圧着袋から取り出して、又は圧着袋のま
まオートクレーブに入れて加温、加圧して熱圧着する方
法が代表的な方法として挙げられる。ここでオートクレ
ーブでの接着条件は8〜15気圧、110℃〜150
℃、30分〜60分程度である。無論これに限らずその
他代表的なガラスの圧着方法も同様に利用できる。
【0016】本発明のホログラム封入合せガラスにおい
ては、車内側からガラス板/ホログラム/バリヤフィル
ム/合成樹脂膜の順に積層している。かつホログラム
は、その周辺に未露光の部分が形成されている。PVB
等の合成樹脂膜は紫外線吸収能を有するので、このよう
にすると、車外からの紫外線光が合成樹脂膜で吸収さ
れ、ホログラムに直接照射されることを防ぐことができ
る。従って、ホログラムの損傷を抑え、高寿命化するこ
とができる。
【0017】
【実施例】(実施例1) 所定の形状に切断、面取りした2mm厚の通常のフロー
トガラス板を2枚用意し、この表面を酸化セリウムで研
磨後、純水で充分にすすぎ、窒素ガスを吹き付けて乾燥
させた。また、ホログラムとして周辺10mmの未露光
部を有するように露光した50mm角のフォトポリマー
を用意した。
【0018】これらの2枚のガラス板を曲げ加工を施し
て自動車用フロントガラスの内板、外板とし、ブラシ洗
浄、乾燥した後、車内側のガラス板の表面にシランカッ
プリング剤を塗工したホログラムをガラス板に空気残り
のないようにローラー圧着した。
【0019】その上に全周にわたってフォトポリマーフ
ィルムより5mm大きくカッティングした無延伸ポリビ
ニルアルコール(PVA)フィルムからなる15μm
厚のバリヤフィルムをローラーを用いて貼り付けた。な
お、このときにフォトポリマーとPVAとの接着力が悪
い場合にはガラスを50℃程度にプレヒートさせておく
か、又は可塑剤を含まない光学接着剤を用いて貼り付け
ることができる。
【0020】この後、バリヤフィルムを貼りつけた上
に、10〜20μmのエンボス加工を施した 0.8m
m厚のPVB膜及び車外側のガラス板を積層して積層体
を形成し、次いでこれを気密袋に入れて、1torrま
でその中を脱気し、その後オートクレーブに入れ、10
気圧、130℃、50分間で本圧着を行なった。でき上
がったホログラム封入合せガラスはホログラムの再生波
長、半値幅、回折効率の経時変化の少ない、良好なもの
であった。
【0021】このホログラム封入合せガラスと、バリヤ
フィルムを含まず、中間膜としてPVB膜を用いた従来
のホログラム封入合せガラスについて、積層、接着後の
ホログラムの再生波長のズレを示したグラフが図3であ
る。図で横軸は積層、接着後の時間、縦軸は再生波長の
ズレである。バリヤフィルムの存在によって、再生波長
のズレが抑えられていることがわかる。
【0022】(実施例2) バリヤフィルムとしてPVA膜ではなく可塑剤を含まな
い塩化ビニル膜を用いて実施例1と同様の工程を経て合
せガラスを作製し、実施例1とほぼ同様の効果が得られ
た。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、合成樹脂膜に含まれて
いる可塑剤等を原因とするホログラムの再生波長、半値
幅、回折効率の経時変化を低減することができ、しかも
材質の軟かいホログラムを用いた場合であっても中間膜
のエンボスによってホログラムの表面に生じる凹凸もへ
らせることから、非常にクリアな再生像が得られる。
らに、ホログラムは、その周辺に未露光の部分が形成さ
れているので、熱歪が露光部内まで進行せず、均一なホ
ログラムのまま封入することができる。
【0024】また、本発明においてはホログラムは合せ
ガラス内の最も車内側に配置される。ホログラムより視
界(車内)側にガラス板等の透明層が重なると、反射像
が何重にも見え、見栄えが悪くなることがある。本発明
によれば、かかる反射像の発生も抑えることができ、コ
ンバイナーとして使用して見栄えの良いホログラム封入
合せガラスが得られる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラム封入合せガラスの断面図
【図2】本発明のホログラム封入合せガラスの平面図
【図3】本発明と従来のホログラム封入合せガラスにお
けるホログラムの再生波長の経時変化を示すグラフ
【符号の説明】
1:ホログラム 2:合成樹脂膜 3a,3b:ガラス板 4:バリヤフィルム 5:ホログラムの露光部 6:ホログラムの未露光部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1枚のガラス板に可塑剤を含む
    合成樹脂膜を積層した合せガラスの内部にホログラムを
    封入してなる自動車用ホログラム封入合せガラスであっ
    て、車内側から、ガラス板/ホログラム/前記可塑剤を
    含まず合成樹脂膜中の可塑剤のホログラム中への侵入を
    抑えるバリヤフィルム/合成樹脂膜の順に積層された構
    造を有しており、かつホログラムは、その周辺に未露光
    の部分が形成されたものであることを特徴とする自動車
    用ホログラム封入合せガラス。
  2. 【請求項2】前記バリヤフィルムの大きさは前記ホログ
    ラムの大きさよりも大きく、ホログラム全面がバリヤフ
    ィルムにより覆われるように積層された構造を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動車用ホログラム封
    入合わせガラス。
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