JPH04130035A - ホログラム付車両用ガラス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野〕 本発明は、自動車用のベツドアップデイスプレィのコン
バイナ等に用いるホログラムが封入された合せガラスに
関する。

［従来の技術］ 自動車用のヘッドアップデイスプレィなどの車内表示方
式として、或は防眩装置として、その他ハイマウントス
トップランプ等の装置として、ホログラフを利用したも
のが近年注目されている。これは、ＬＥＤやＬＣＤを光
源とする光学情報をホログラムで反射、回折するもので
あり、このようなホログラムはその用途に応じて様々な
場所に配置されるが、場所をとらないことから、フロン
トガラス、リヤガラス等に貼り合せたり、組み込んで使
用することが多い。

例えば、自動車用のヘッドアップデイスプレィにおいて
は、コンバイナとしてフロントガラスの所定位置にホロ
グラムを配置して使用する。

このようなホログラムは、フロントガラスに直接貼られ
ても良いが、ホログラムは通常きわめて耐摩耗性の低い
ものなので、その保護のため、通常合せガラスが用いら
れるフロントガラスの合せ構造の内部に封入して用いる
ことが多い。

かかるホログラム封入合せガラスにおいて、通常は、２
枚のガラス板の間に接着剤たる合せ中間膜と一緒にホロ
グラムを封入する構造とするのが一般的である。合せ中
間膜としては、通常の合せガラスと同様に、ポリブニル
ブチラル（ＰＶＢ）の膜を用い、ホログラムとともに２
枚の合せガラスの間に積層し、ローラによる加圧等によ
り予備圧着し、その後、１３０℃程度に加温、及び加圧
して圧着して製造している。

［発明の解決しようとする課題］ 最近、このようなホログラム付き合せガラスの機能に加
えて、熱線反射機能を持たせることが求められている。

従来、車両用ガラスに熱線反射機能を持たせる場合には
、ガラスに蒸着、もしくはスパッタリング等でＳｎＯ□
、Ｉｎ２０ｉ、ＴｉＯ２、Ｃｒ２ｂｓ等の単体あるいは
複合化合物被膜が付けられている。これらは膜厚によっ
て外観、色調が著しく変わるため、コントロールが難し
い上に、ホログラムを合せガラス内に封入しようとする
と、可視光線透過率が、低くなってしまうことが多（、
ホログラムと重なる場所は、マスキング等を行い、膜が
つかないようにする必要があった。またホログラム部分
もその厚みが厚いと透視歪みが出やす（、その改善のた
めに中間膜を厚（する必要があった。

口課題を解決するための手段］ 本発明は前述の課題を解決するためになされたものであ
り、少なくともその一部分で光学情報を反射、または回
折するホログラムを具備した車両用ガラスにおいて、ホ
ログラムは車両用ガラスの実質的に全面にわたって具備
されているとともに、熱線反射機能を有することを特徴
とするホログラム付車両ガラスを提供するものである。

本発明においていう合せガラスとは、必ずしも二枚のガ
ラス板の間に中間膜を挟んだものではなく、少な（とも
１枚のガラス板に可塑剤を含む合成樹脂膜を積層、接着
したものであればよい。その形態の例としては、ガラス
／合成樹脂膜、ガラス／合成樹脂膜／ガラス／合成樹脂
膜、ガラス／合成樹脂膜／合成樹脂膜等の構成のものが
ある。

本発明の合成樹脂膜の巾は、その主な用途である自動車
用窓材の大きさにより、好ましくは５０ｃｍ以上である
。巾の上限は特にはないが、通常約２ｍである。また膜
の厚さは０．０４〜４ｍｍ、特に０．０５〜２ｍｍが好
ましい。

本発明に係るホログラム封入合せガラスについてその例
をガラス／合成樹脂膜／ガラスの場合の断面図として図
１に示した。図１は本発明に係るホログラム封入合せガ
ラスの断面図である。１はホログラム、２はポリビニル
ブチラール等の合成樹脂膜、３はガラス板である。　使
用するホログラム材料は、例えば重クロム酸ゼラチン、
銀塩、フォトポリマー等を用いることができる。　　　
　　　　　　　　　　　　曲げガラスへの封入にはこれ
らの材料を直接均一に塗布することは難しいので高透明
ＰＥＴ等に塗布したものを使用したり、あるいはフォト
ポリマーを用いることが形状追従性の上から望ましい。

また、ホログラムの種類としては、現在広く使われてい
るエンボスタイプだけでなく、リップマンタイプ、レイ
ンボータイプ、その他ホログラムと呼ばれるものに対し
て広く用いることができる。

さらに、合成樹脂膜とホログラムとが直接液しないよう
にその間にバリヤフィルムを挟んでも良い。このような
バリヤフィルムの材料としては、ポリビニルアルコール
系、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、塩化ビニ
ル系のものが使用でき、特に熱収縮が一様で、少なく、
等方伸展のものが好ましく、特に１００℃加熱時の収縮
率が２〜５％以下のものがホログラムに熱歪を生じさせ
ずに好ましい。特に使用したホログラムと同じような収
縮をするように伸展率を調整してお（と、ホログラムの
回折格子がバリヤフィルムとの間の熱収縮差を原因とす
る歪を生じずにすみ大変望ましい。

以下、図面を参照して、本発明にかかるホログラムの感
光方法を例を挙げて説明する。

図２は、例えば、ヘッドアップディスプレイ用コンバイ
ナーなどの光学情報を反射または回折するホログラムを
作成するための、感光材を具備した基板の保持方法の一
例を示すものである。２１はホログラム用感光材、７は
それを支持するガラス等の基板であり、４は各境界面に
おける反射を減らすためのインデックスマツチング液の
層であり、６は露光のための光の入射時の反射を減らす
ための反射防止コート層を具備した支持ガラス板、６ａ
は反射防止コート層を示す。ホログラム用感光材の上に
は、コンバイナーとして機能するべき場所にのみ、回折
格子を形成するため、残りの部分が感光しないように遮
光するためのマスク５が配置されている。

図３は、上記の基板を露光するための配置の一例を示し
たものである。レーザー１９から照射されたレーザー光
は、ビームスプリッタ−２０で二分割され、一方は反射
鏡８、レンズ９、レンズｌＯを介して、他方は反射鏡１
１、レンズ１２、レンズ１３を介して保持されたホログ
ラム用感光材１４について、二方向から平面波が照射、
露光されるようになっている。

図４は、熱線反射機能のための回折格子を形成するため
の、ホログラム用感光材の露光方法を示している。支持
基板７上のホログラム用感光材２１はプリズム１７に、
インデックスマツチング液４を介して、貼りつけられて
いる。露光用に赤外レーザーを使用すれば、このプリズ
ム１７は不要となるが、Ｈｅ−Ｎｅレーザー等の可視レ
ーザーを使用する場合は、ホログラム用感光材への所定
の入射角において、全反射となることを防ぐために使用
することが望ましい。

１８は不要な反射光がホログラムに再入射しないように
するための反射防止層である。可視レーザー１９から発
せられたレーザー光はレンズ１５レンズ１６を介して、
広げられ、プリズム１７を介してホログラム用感光材２
１に入射するとともに、その透過光が、支持基板７の反
対面で全反射してホログラムに再入射する。この入射光
と、再入射光の二つを用いて露光が行える。

本発明にかかるホログラムは、図３と図４にボした二種
類の露光を行うことにより、作成できる。方法について
は、図３、図４に示したものは１例であって、必ずしも
この方法でなくても、光学情報に対応した波長の光を回
折、反射できることと、熱線に対応した波長の光を反射
できる二つの機能が付与できる露光が行えれば良い。

［実施例］ ホログラム材料は重クロム酸ゼラチンを用いた。最初に
図２に示すように通常のフロートガラスに重クロム酸ゼ
ラチンを１５ミクロンの厚さにスピンコーティングした
。次に露光部をくりぬいた黒色無反射板（マスク）を乗
せ、そのうえから無反射（ＡＲ）コーティングしたガラ
ス板２枚を用いてサンドイッチにし、屈折率差をマツチ
ングさせるインデックスマツチング液を滴下し、毛細管
現象を用いてガラス間に充填させた状態でホルダーに固
定した。次いで図３に示す露光系を用いてＡｒレーザー
で露光した。

このようにして得られたホログラム用感光材から、図４
のように、サンドイッチしたＡＲコート付ガラス板とマ
スクを取り外したのちに、プリズム１７にインデックス
マツチング液を介して貼り付けて、Ｈｅ−Ｎｅレーザー
を用いて露光した。

その後、通常の方法により現像、定着を行ない、所望の
ホログラムを得た。

このようにして、２つの波長で回折する格子を持つホロ
グラムをＰＶＢ中間膜を用いて、合せガラス化した。こ
の合せガラスの透過分光特性を測定すると、可視光と赤
外光域（６００ｎｍ付近と１１０００ｎ付近）にそれぞ
れ吸収が見られ、透視歪もない非常に良好なホログラム
付ガラスが得られた。

［発明の効果］ 本発明は１枚の光感光材に可視域と赤外域の光を少なく
とも１つずつ記録したホログラムをガラス表面全面にわ
たって形成することにより、合せガラスにしたときに透
視歪を軽減できるとともに、高い回折効率を有しながら
、可視光透過率も高（することが可能である。

特に露光する際の入射角の違う熱線反射ホログラムを数
枚重ねることにより、より広い波長領域の光をカットす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図１は本発明に係るホログラム付車両用ガラスの１例を
示す断面図、図２は、本発明に係るホログラムを作成す
る場合の露光時の保持方法を示す断面図、図３、図４は
、本発明に係るホログラム作成時の露光方法を示す概念
図である。 １　・ ４　・ ７　・ ２ト ホログラム ・インデックスマツチング液 ・支持基板 ・プリズム ・レーザー装置 ・ホログラム用感光材 ン１°」・１ニー″− 図 ａ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくともその一部分で光学情報を反射、または
   回折するホログラムを具備した車両用ガラスにおいて、
   ホログラムは車両用ガラスの実質的に全面にわたって具
   備されているとともに、熱線反射機能を有することを特
   徴とするホログラム付車両ガラス。