JPH05278682A - 伸縮性接着編物、それを用いたフォームラバー衣料ならびにその製造方法 - Google Patents
伸縮性接着編物、それを用いたフォームラバー衣料ならびにその製造方法Info
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- JPH05278682A JPH05278682A JP23028191A JP23028191A JPH05278682A JP H05278682 A JPH05278682 A JP H05278682A JP 23028191 A JP23028191 A JP 23028191A JP 23028191 A JP23028191 A JP 23028191A JP H05278682 A JPH05278682 A JP H05278682A
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- A41D13/02—Overalls, e.g. bodysuits or bib overalls
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- Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 フォームラバー衣料の上に任意のデザインを
表現する。 【構成】 編物布地の片面に伸縮性と加熱接着性とを備
えた接着剤層を形成した伸縮性接着編物2を用いてフォ
ームラバー衣料を製造する。フォームラバー3の片面ま
たは両面に伸縮性接着編物2が加熱接着された原反を所
望の形状のパーツ1に裁断し、各パーツ1,1の裁断面
同士を接着剤4で接合する。フォームラバー3に接着す
る伸縮性接着編物2の色、形状を変えることにより、フ
ォームラバー衣料の上に任意のデザインを表現すること
ができる。
表現する。 【構成】 編物布地の片面に伸縮性と加熱接着性とを備
えた接着剤層を形成した伸縮性接着編物2を用いてフォ
ームラバー衣料を製造する。フォームラバー3の片面ま
たは両面に伸縮性接着編物2が加熱接着された原反を所
望の形状のパーツ1に裁断し、各パーツ1,1の裁断面
同士を接着剤4で接合する。フォームラバー3に接着す
る伸縮性接着編物2の色、形状を変えることにより、フ
ォームラバー衣料の上に任意のデザインを表現すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、編物布地の表面に伸縮
性と加熱接着性とを備えた接着剤層が設けられた伸縮性
接着編物、この伸縮性接着編物をフォームラバーの表面
に接着した生地を原材料とするダイビングスーツ等のフ
ォームラバー衣料ならびにその製造技術に関する。
性と加熱接着性とを備えた接着剤層が設けられた伸縮性
接着編物、この伸縮性接着編物をフォームラバーの表面
に接着した生地を原材料とするダイビングスーツ等のフ
ォームラバー衣料ならびにその製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】フォームラバーの片面や両面にジャージ
等の編物布地を貼合わせた生地を原材料とするドライス
ーツ、ウェットスーツ、釣り用タイツ、胴付長靴(ウェ
ーダー)等のフォームラバー衣料を製造するには、あら
かじめ編物布地を貼合わせたフォームラバー生地を所定
の形状のパーツに裁断し、その後、パーツ同士を縫い合
わせて仕立てる方法が用いられている。
等の編物布地を貼合わせた生地を原材料とするドライス
ーツ、ウェットスーツ、釣り用タイツ、胴付長靴(ウェ
ーダー)等のフォームラバー衣料を製造するには、あら
かじめ編物布地を貼合わせたフォームラバー生地を所定
の形状のパーツに裁断し、その後、パーツ同士を縫い合
わせて仕立てる方法が用いられている。
【0003】上記したフォームラバー衣料のうち、ドラ
イスーツは、数気圧の水圧下においても衣料の内側に水
が浸入しないことが要求される実用品であると同時に、
ファッション衣料としての側面をも有しているため、縫
製上必要不可欠な裁断に加えて、デザイン上の要請か
ら、各種の色の生地を所望の形状のパーツに裁断して縫
製を行っている。
イスーツは、数気圧の水圧下においても衣料の内側に水
が浸入しないことが要求される実用品であると同時に、
ファッション衣料としての側面をも有しているため、縫
製上必要不可欠な裁断に加えて、デザイン上の要請か
ら、各種の色の生地を所望の形状のパーツに裁断して縫
製を行っている。
【0004】また、ドライスーツほどの防水性能は要求
されないものの、ウェットスーツ、釣り用タイツ、胴付
長靴等においても、衣料の内側への水の浸入は極力阻止
する必要があり、かつファッション衣料としての側面も
ほぼ同様であるため、上述したドライスーツと同様の方
法で縫製が行われている。
されないものの、ウェットスーツ、釣り用タイツ、胴付
長靴等においても、衣料の内側への水の浸入は極力阻止
する必要があり、かつファッション衣料としての側面も
ほぼ同様であるため、上述したドライスーツと同様の方
法で縫製が行われている。
【0005】片面または両面に編物布地を貼合わせたフ
ォームラバー生地を縫製するには、いくつかの方法が知
られている。
ォームラバー生地を縫製するには、いくつかの方法が知
られている。
【0006】まず、古くから行われているオーバーロッ
ク方式は、パーツの縫合部の裏側(内側)を合わせて縫
ったものをそのまま広げて衣料とするものである。しか
し、この方法は、縫合部の生地や糸に無理な力が加わる
こと、縫合部に防水性がないこと、縫合部が突出して外
観が悪くなること、小面積のパーツ同士を縫合すること
は実際上不可能であること等の欠点がある。
ク方式は、パーツの縫合部の裏側(内側)を合わせて縫
ったものをそのまま広げて衣料とするものである。しか
し、この方法は、縫合部の生地や糸に無理な力が加わる
こと、縫合部に防水性がないこと、縫合部が突出して外
観が悪くなること、小面積のパーツ同士を縫合すること
は実際上不可能であること等の欠点がある。
【0007】次に、パーツの裁断面同士を接着剤で接合
した後、生地の表側から裏側に糸を通して完全に縫合す
る方法がある。しかし、この方法は、糸を通した孔が生
地の表側から裏側に達しているので、この孔を通じて衣
料の内側に水が浸入してしまうという欠点があることか
ら、ドライスーツへの適用は不可能であることは勿論、
ウェットスーツ、釣り用タイツ、胴付長靴等に適用した
場合でも、冷水の流通による不快感が大きい。
した後、生地の表側から裏側に糸を通して完全に縫合す
る方法がある。しかし、この方法は、糸を通した孔が生
地の表側から裏側に達しているので、この孔を通じて衣
料の内側に水が浸入してしまうという欠点があることか
ら、ドライスーツへの適用は不可能であることは勿論、
ウェットスーツ、釣り用タイツ、胴付長靴等に適用した
場合でも、冷水の流通による不快感が大きい。
【0008】このような理由から、上述した二つの縫製
方法は、最近では、次第に利用されなくなりつつある。
方法は、最近では、次第に利用されなくなりつつある。
【0009】現在、ウェットスーツ等に適用されている
最も一般的な縫製方法は、パーツの裁断面同士を接着剤
で接合した後、パーツの表側の編物布地同士を掬い縫い
し、裏側にも編物布地が貼合わされている場合は、裏側
の編物布地同士も掬い縫し、裏側に編物布地が貼合わさ
れていない場合は、フォームラバーに接着剤を塗布して
目止めを行う方法である。
最も一般的な縫製方法は、パーツの裁断面同士を接着剤
で接合した後、パーツの表側の編物布地同士を掬い縫い
し、裏側にも編物布地が貼合わされている場合は、裏側
の編物布地同士も掬い縫し、裏側に編物布地が貼合わさ
れていない場合は、フォームラバーに接着剤を塗布して
目止めを行う方法である。
【0010】しかし、この方法においても、柔軟な生地
の伸縮による繰返し応力と接着剤の老化によって数ヶ月
程度で接着剤層にクラックが発生するため、このクラッ
クを通じて衣料の内側に水が浸入することが避けられな
いという欠点がある。
の伸縮による繰返し応力と接着剤の老化によって数ヶ月
程度で接着剤層にクラックが発生するため、このクラッ
クを通じて衣料の内側に水が浸入することが避けられな
いという欠点がある。
【0011】また、クラックからの水の浸入を阻止する
ために縫合部に目止め剤を塗布した場合でも、この目
止め剤自体にクラックが発生する、目止め剤を編物布
地の繊維に浸透させて完全に通水を阻止することは極め
て困難である、等の理由から、十分な防水効果は期待で
きない。
ために縫合部に目止め剤を塗布した場合でも、この目
止め剤自体にクラックが発生する、目止め剤を編物布
地の繊維に浸透させて完全に通水を阻止することは極め
て困難である、等の理由から、十分な防水効果は期待で
きない。
【0012】また、縫合部にシールテープを貼る方法も
あるが、シールテープの接着剤は、上記目止め剤と同じ
ように編物布地の繊維には完全に浸透しないため、毛細
管現象によって編物布地を通して水が浸入してしまう。
あるが、シールテープの接着剤は、上記目止め剤と同じ
ように編物布地の繊維には完全に浸透しないため、毛細
管現象によって編物布地を通して水が浸入してしまう。
【0013】この程度の浸水は、衣料内部への浸水を完
全に阻止することが要求されていないウェットスーツ等
においてはそれ程問題にはならないが、ドライスーツの
場合は、重大な問題となる。
全に阻止することが要求されていないウェットスーツ等
においてはそれ程問題にはならないが、ドライスーツの
場合は、重大な問題となる。
【0014】そこで、現在、ドライスーツの縫製方法と
しては、あらかじめパーツの裏側の編物布地を縫合部に
沿って幅5mm程剥離してフォームラバーを露出させてお
き、裁断面同士を接着剤で接合した後、パーツの表側の
編物布地同士を掬い縫いし、さらにパーツの裏側の縫合
部に沿って露出しているフォームラバーにシールテープ
を貼合わせる方法が用いられている。
しては、あらかじめパーツの裏側の編物布地を縫合部に
沿って幅5mm程剥離してフォームラバーを露出させてお
き、裁断面同士を接着剤で接合した後、パーツの表側の
編物布地同士を掬い縫いし、さらにパーツの裏側の縫合
部に沿って露出しているフォームラバーにシールテープ
を貼合わせる方法が用いられている。
【0015】上記の方法によれば、縫合部の接着剤層に
クラックが発生した場合でも、そこからの浸水は裏側の
フォームラバーと密着したシールテープによって完全に
阻止されるので、防水性能の高いドライスーツを提供す
るという所期の目的を達成することができる。
クラックが発生した場合でも、そこからの浸水は裏側の
フォームラバーと密着したシールテープによって完全に
阻止されるので、防水性能の高いドライスーツを提供す
るという所期の目的を達成することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たフォームラバー衣料の縫製方法には、下記のような問
題がある。
たフォームラバー衣料の縫製方法には、下記のような問
題がある。
【0017】前記のように、ドライスーツを始めとする
フォームラバー衣料は、防水性能のみならずファッショ
ン性も要求されるため、縫製上必要不可欠な裁断に加え
て、デザイン上の要請から、各種の色の生地を所望の形
状のパーツに裁断して縫製を行っている。
フォームラバー衣料は、防水性能のみならずファッショ
ン性も要求されるため、縫製上必要不可欠な裁断に加え
て、デザイン上の要請から、各種の色の生地を所望の形
状のパーツに裁断して縫製を行っている。
【0018】ところが、最近のフォームラバー衣料は、
色や模様等のデザインが商品の優劣を左右する大きな要
素となっているため、パーツの点数が次第に増加しつつ
あり、これに伴って一着の衣料に占める縫合部の割合も
次第に増加しつつある。
色や模様等のデザインが商品の優劣を左右する大きな要
素となっているため、パーツの点数が次第に増加しつつ
あり、これに伴って一着の衣料に占める縫合部の割合も
次第に増加しつつある。
【0019】その結果、強度の弱い箇所が増えるの
で、衣料の破損の虞れが高くなる、浸水の可能性のあ
る箇所が増えるので、防水性能が低下する虞れがある、
縫合工程は極めて熟練を要し、長い作業時間を必要と
するので、縫合部が増えるほど生産能率が低下し、コス
トの増大を招く、接着剤の使用量が増加するので、有
機溶剤等による作業環境の悪化が増大する、などの不具
合が生じている。
で、衣料の破損の虞れが高くなる、浸水の可能性のあ
る箇所が増えるので、防水性能が低下する虞れがある、
縫合工程は極めて熟練を要し、長い作業時間を必要と
するので、縫合部が増えるほど生産能率が低下し、コス
トの増大を招く、接着剤の使用量が増加するので、有
機溶剤等による作業環境の悪化が増大する、などの不具
合が生じている。
【0020】特に、ドライスーツの場合は、パーツの裏
側の編物布地を縫合部に沿って剥離するという多大な時
間と労力とを要する工程があるため、縫合部の増加は、
この点でも生産能率の低下、ひいてはコストの増大を招
くという問題がある。
側の編物布地を縫合部に沿って剥離するという多大な時
間と労力とを要する工程があるため、縫合部の増加は、
この点でも生産能率の低下、ひいてはコストの増大を招
くという問題がある。
【0021】また、デザインも、前記の縫製方法を前提
として選択する必要があるため、例えば幅の細い模様、
尖った模様、水玉のような小さな模様、蛇の目のような
中抜きの模様、複雑に折れ曲がった模様等は実際上不可
能に近く、デザイン上の制約が大きいという問題があ
る。
として選択する必要があるため、例えば幅の細い模様、
尖った模様、水玉のような小さな模様、蛇の目のような
中抜きの模様、複雑に折れ曲がった模様等は実際上不可
能に近く、デザイン上の制約が大きいという問題があ
る。
【0022】本発明の目的は、フォームラバー衣料の前
述した問題点を解消することのできる技術を提供するこ
とにある。
述した問題点を解消することのできる技術を提供するこ
とにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フォームラ
バー衣料の前述した問題点を解消するため、編物布地の
片面に伸縮性と加熱接着性とを備えた接着剤層を設けた
伸縮性接着編物(以下、本発明編物という)を案出し
た。
バー衣料の前述した問題点を解消するため、編物布地の
片面に伸縮性と加熱接着性とを備えた接着剤層を設けた
伸縮性接着編物(以下、本発明編物という)を案出し
た。
【0024】本発明編物に使用する編物布地は、ナイロ
ン、ポリエステル、ポリウレタン、アセテート、ポリア
クリロニトリル等、周知の繊維から任意に選択されたも
のを通常は機械編みして得られるもので、特に目の細か
いジャージが好まれるが、これに限定されるものではな
い。
ン、ポリエステル、ポリウレタン、アセテート、ポリア
クリロニトリル等、周知の繊維から任意に選択されたも
のを通常は機械編みして得られるもので、特に目の細か
いジャージが好まれるが、これに限定されるものではな
い。
【0025】本発明編物に使用する接着剤は、伸縮性と
加熱接着性とを備えた接着剤であれば任意のものを使用
することができるが、特にクロロプレンゴムを主成分と
するものが好ましい。
加熱接着性とを備えた接着剤であれば任意のものを使用
することができるが、特にクロロプレンゴムを主成分と
するものが好ましい。
【0026】また、軟化温度、耐熱性、耐候性、耐水
性、粘着性、接着強度等を最適なものとするため、塩素
化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、クロロスルフ
ォン化ポリエチレンゴム、塩化ゴム、液状ポリブタジエ
ン樹脂、液状変性ポリブタジエン樹脂、ロジン樹脂、変
性ロジン樹脂、アルキルフェノールフォルムアルデヒド
樹脂からなる群より選択された一種または二種以上の成
分を配合すると、好結果の得られる場合が多い。
性、粘着性、接着強度等を最適なものとするため、塩素
化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、クロロスルフ
ォン化ポリエチレンゴム、塩化ゴム、液状ポリブタジエ
ン樹脂、液状変性ポリブタジエン樹脂、ロジン樹脂、変
性ロジン樹脂、アルキルフェノールフォルムアルデヒド
樹脂からなる群より選択された一種または二種以上の成
分を配合すると、好結果の得られる場合が多い。
【0027】これらの成分は、編物布地の材質、本発明
編物の適用対象となる生地(例えばフォームラバー)の
材質、本発明編物を生地に貼付ける際に使用する加熱装
置、衣料の種類に応じて要求される性能の相違等によっ
て適宜最適なものを選択すべきである。
編物の適用対象となる生地(例えばフォームラバー)の
材質、本発明編物を生地に貼付ける際に使用する加熱装
置、衣料の種類に応じて要求される性能の相違等によっ
て適宜最適なものを選択すべきである。
【0028】上記接着剤を用いて編物布地の片面に接着
剤層を形成するには、周知の接着剤塗布方法の中から適
宜最適な方法を選択すればよい。代表的な方法として
は、トルエン、キシレン、アセトン、酢酸エチル等、周
知の有機溶剤に上記した接着剤成分(および必要に応じ
て適当な可塑剤、安定剤等)を溶かして溶液としたもの
を編物布地の表面に直接塗布して乾燥させる方法や、こ
の溶液をいったん離型紙の上に塗布して生乾き状態とな
るまで乾燥させ、これを編物布地の表面に圧着して接着
剤層のみを転移させる方法等があるが、これらの方法に
限定されるものではない。
剤層を形成するには、周知の接着剤塗布方法の中から適
宜最適な方法を選択すればよい。代表的な方法として
は、トルエン、キシレン、アセトン、酢酸エチル等、周
知の有機溶剤に上記した接着剤成分(および必要に応じ
て適当な可塑剤、安定剤等)を溶かして溶液としたもの
を編物布地の表面に直接塗布して乾燥させる方法や、こ
の溶液をいったん離型紙の上に塗布して生乾き状態とな
るまで乾燥させ、これを編物布地の表面に圧着して接着
剤層のみを転移させる方法等があるが、これらの方法に
限定されるものではない。
【0029】本発明編物は、接着剤層が伸縮性に富んで
いるため編物布地本来の伸縮性が阻害されないという利
点や、他の編物布地や合成ゴム基材の表面に熱圧着機等
で加熱接着できるという利点を有していることから、そ
れ自体極めて有用であり、フォームラバー衣料のみなら
ず、各種衣料に広く適用することができる。
いるため編物布地本来の伸縮性が阻害されないという利
点や、他の編物布地や合成ゴム基材の表面に熱圧着機等
で加熱接着できるという利点を有していることから、そ
れ自体極めて有用であり、フォームラバー衣料のみなら
ず、各種衣料に広く適用することができる。
【0030】次に、本発明編物を用いたフォームラバー
衣料用パーツの第一の製造方法を説明する。
衣料用パーツの第一の製造方法を説明する。
【0031】まず、フォームラバー衣料生地として、通
常の合成ゴムからなる独立気泡型フォームラバーの片面
または両面にジャージ等の編物布地を接着積層した原反
を用意する。その際、片面のみに編物布地を接着した原
反はドライスーツの製造に使用する。ウェットスーツ等
には、片面、両面いずれの原反も使用できる。
常の合成ゴムからなる独立気泡型フォームラバーの片面
または両面にジャージ等の編物布地を接着積層した原反
を用意する。その際、片面のみに編物布地を接着した原
反はドライスーツの製造に使用する。ウェットスーツ等
には、片面、両面いずれの原反も使用できる。
【0032】次に、第一の工程として、上記原反を所望
の形状のパーツに裁断する。ここでの裁断は、デザイン
上の要請を考慮せず、単に縫製上必要不可欠な裁断に止
めることが望ましい。
の形状のパーツに裁断する。ここでの裁断は、デザイン
上の要請を考慮せず、単に縫製上必要不可欠な裁断に止
めることが望ましい。
【0033】次に、第二の工程として、上記パーツの少
なくとも一部にあらかじめ所定の形状に裁断しておいた
本発明編物を加熱接着する。この工程は、下記の二つの
目的のうちのいずれか一方を達成することにある。
なくとも一部にあらかじめ所定の形状に裁断しておいた
本発明編物を加熱接着する。この工程は、下記の二つの
目的のうちのいずれか一方を達成することにある。
【0034】第一の目的は、フォームラバー衣料に任意
のデザインを表現することにある。すなわち、本発明方
法によれば、任意の形状に裁断した本発明編物の一枚あ
るいは複数枚をパーツの上に加熱接着することにより、
任意のデザインを実現することができるので、従来技術
と異なり、縫製方法によるデザイン上の制約を受けるこ
とがない。
のデザインを表現することにある。すなわち、本発明方
法によれば、任意の形状に裁断した本発明編物の一枚あ
るいは複数枚をパーツの上に加熱接着することにより、
任意のデザインを実現することができるので、従来技術
と異なり、縫製方法によるデザイン上の制約を受けるこ
とがない。
【0035】本発明編物は、他の編物布地や合成ゴム基
材の表面に加熱接着が可能なため、例えばジャージ上に
これとは異なる色の本発明編物を接着したり、フォーム
ラバー上にこれとは異なる色の本発明編物を接着したり
することができる。
材の表面に加熱接着が可能なため、例えばジャージ上に
これとは異なる色の本発明編物を接着したり、フォーム
ラバー上にこれとは異なる色の本発明編物を接着したり
することができる。
【0036】また、模様(本発明編物)がどれほど複雑
であっても、模様とその周囲との境界に原反の裁断面が
存在しないため、この境界から衣料が破損したり、水が
内部に浸透したりすることがない。さらに、模様がどれ
ほど複雑になっても、裁断するパーツの点数は変わらな
いので、パーツの縫合工程が長時間化することもなく、
接着剤の使用量が増加することもない。
であっても、模様とその周囲との境界に原反の裁断面が
存在しないため、この境界から衣料が破損したり、水が
内部に浸透したりすることがない。さらに、模様がどれ
ほど複雑になっても、裁断するパーツの点数は変わらな
いので、パーツの縫合工程が長時間化することもなく、
接着剤の使用量が増加することもない。
【0037】第二の目的は、高い防水性能が要求される
ドライスーツ等のフォームラバー衣料において、パーツ
の縫合部からの浸水を確実に阻止することにある。この
目的を達成するためには、片面のみに編物布地を接着し
た原反を所望の形状のパーツに裁断する前記第一の工程
において、図1に示すように、編物布地が接着されてい
ないもう一方の面(通常は衣料の内側となる面)に本発
明編物2(斜線部分)を加熱接着する。その際、図に示
すように、パーツ1の縫合部に沿って幅5mmほどフォー
ムラバー3を露出させておく。
ドライスーツ等のフォームラバー衣料において、パーツ
の縫合部からの浸水を確実に阻止することにある。この
目的を達成するためには、片面のみに編物布地を接着し
た原反を所望の形状のパーツに裁断する前記第一の工程
において、図1に示すように、編物布地が接着されてい
ないもう一方の面(通常は衣料の内側となる面)に本発
明編物2(斜線部分)を加熱接着する。その際、図に示
すように、パーツ1の縫合部に沿って幅5mmほどフォー
ムラバー3を露出させておく。
【0038】この方法によれば、フォームラバーにシー
ルテープを貼合わせる工程に先立ってパーツの裏側の編
物布地を縫合部に沿って剥離するという多大な時間と労
力とを要する工程を省略することができるので、フォー
ムラバー衣料の生産能率が従来に比べて大幅に向上す
る。
ルテープを貼合わせる工程に先立ってパーツの裏側の編
物布地を縫合部に沿って剥離するという多大な時間と労
力とを要する工程を省略することができるので、フォー
ムラバー衣料の生産能率が従来に比べて大幅に向上す
る。
【0039】次に、本発明編物を用いたフォームラバー
衣料用パーツの第二の製造方法を説明する。
衣料用パーツの第二の製造方法を説明する。
【0040】この製造方法は、前記第一の製造方法の第
一工程と第二工程の順序を逆にしたものである。すなわ
ち、まず、独立気泡型フォームラバーの片面または両面
にジャージ等の編物布地を接着積層した原反の少なくと
も一部に所定の形状に裁断した本発明編物を加熱接着し
た後、この原反を所望の形状のパーツに裁断する。ここ
での裁断は、前記第一の製造方法の場合と同様、単に縫
製上必要不可欠な裁断に止めることが望ましい。
一工程と第二工程の順序を逆にしたものである。すなわ
ち、まず、独立気泡型フォームラバーの片面または両面
にジャージ等の編物布地を接着積層した原反の少なくと
も一部に所定の形状に裁断した本発明編物を加熱接着し
た後、この原反を所望の形状のパーツに裁断する。ここ
での裁断は、前記第一の製造方法の場合と同様、単に縫
製上必要不可欠な裁断に止めることが望ましい。
【0041】この製造方法においても、本発明編物を原
反に加熱接着する工程は、前述した二つの目的のうちの
いずれか一方を達成するためにある。
反に加熱接着する工程は、前述した二つの目的のうちの
いずれか一方を達成するためにある。
【0042】この製造方法の特徴は、原反をパーツに裁
断する工程が本発明編物を原反に加熱接着する工程より
も後になるので、第一の製造方法と比べて精密なデザイ
ンの表現は困難となるが、その反面、縞模様や水玉模様
等、単位模様が繰り返して現れるような模様を効率良
く、大量に作成することができるという利点がある。
断する工程が本発明編物を原反に加熱接着する工程より
も後になるので、第一の製造方法と比べて精密なデザイ
ンの表現は困難となるが、その反面、縞模様や水玉模様
等、単位模様が繰り返して現れるような模様を効率良
く、大量に作成することができるという利点がある。
【0043】また、パーツの縫合部からの浸水を確実に
阻止するという第二の目的を達成するためには、裁断し
ようとするパーツよりも一廻り小さい同形の本発明編物
を原反の裏側に加熱接着した後、この原反を裁断してパ
ーツを作成する。作業性としては、この第二の製造方法
の方が優れている。
阻止するという第二の目的を達成するためには、裁断し
ようとするパーツよりも一廻り小さい同形の本発明編物
を原反の裏側に加熱接着した後、この原反を裁断してパ
ーツを作成する。作業性としては、この第二の製造方法
の方が優れている。
【0044】ドライスーツ等の防水フォームラバー衣料
の場合は、上記第一、第二のいずれの製造方法を採用す
る場合においても、デザインの表現および縫合部からの
浸水の阻止という前記二つの目的を共に達成するため、
原反の両面に本発明編物を接着したパーツを使用するの
がよい。
の場合は、上記第一、第二のいずれの製造方法を採用す
る場合においても、デザインの表現および縫合部からの
浸水の阻止という前記二つの目的を共に達成するため、
原反の両面に本発明編物を接着したパーツを使用するの
がよい。
【0045】上記第一または第二の製造方法により作成
されたパーツを接着、縫合してフォームラバー衣料を製
造するには、各パーツの裁断面に接着剤を塗布した後、
パーツの裁断面同士を突き合わせてパーツ同士を接着
し、その後、必要に応じてパーツの表側の編物布地同士
を掬い縫いする。
されたパーツを接着、縫合してフォームラバー衣料を製
造するには、各パーツの裁断面に接着剤を塗布した後、
パーツの裁断面同士を突き合わせてパーツ同士を接着
し、その後、必要に応じてパーツの表側の編物布地同士
を掬い縫いする。
【0046】ドライスーツ等の防水フォームラバー衣料
を製造する場合は、図2に示すように、パーツ1,1の
裁断面同士を接着剤4で接合した後、パーツ1,1の表
側(図の下側)の編物布地5,5同士を糸6で掬い縫い
し、さらにパーツ1,1の裏側(図の上側)の縫合部に
沿って露出したフォームラバー3にシールテープ7を貼
合わせる。シールテープ7としては、フォームラバー3
の片面に編物布地5を接着し、もう一方の面に接着剤層
(図示せず)を設けたものが好適である。
を製造する場合は、図2に示すように、パーツ1,1の
裁断面同士を接着剤4で接合した後、パーツ1,1の表
側(図の下側)の編物布地5,5同士を糸6で掬い縫い
し、さらにパーツ1,1の裏側(図の上側)の縫合部に
沿って露出したフォームラバー3にシールテープ7を貼
合わせる。シールテープ7としては、フォームラバー3
の片面に編物布地5を接着し、もう一方の面に接着剤層
(図示せず)を設けたものが好適である。
【0047】なお、デザイン上、本発明編物(模様)の
周囲を掬い縫いしておくこともある。また、本発明方法
により作成したパーツと他の方法で作成したパーツとを
接着、縫合してフォームラバー衣料を製造することもあ
る。
周囲を掬い縫いしておくこともある。また、本発明方法
により作成したパーツと他の方法で作成したパーツとを
接着、縫合してフォームラバー衣料を製造することもあ
る。
【0048】本発明のフォームラバー衣料は、少なくと
もその一部に本発明編物が接着されたものであり、その
製造には、上述した第一、第二の製造方法を採用するの
が最も有利であるが、それらに限定されるものではな
い。
もその一部に本発明編物が接着されたものであり、その
製造には、上述した第一、第二の製造方法を採用するの
が最も有利であるが、それらに限定されるものではな
い。
【0049】本発明のフォームラバー衣料としては、ド
ライスーツ、ウェットスーツ等のダイビング用スーツの
他、ウィンドサーフィン、水上スキー等のマリンスポー
ツ用スーツ、釣り用タイツ、胴付長靴(ウェーダー)
等、独立気泡型の合成ゴムスポンジを用いた各種フォー
ムラバー衣料が例示される。
ライスーツ、ウェットスーツ等のダイビング用スーツの
他、ウィンドサーフィン、水上スキー等のマリンスポー
ツ用スーツ、釣り用タイツ、胴付長靴(ウェーダー)
等、独立気泡型の合成ゴムスポンジを用いた各種フォー
ムラバー衣料が例示される。
【0050】以下、本発明を実施例により説明する。
【0051】
【実施例1】 −本発明編物− クロロプレンゴム100重量部、塩素化ポリエチレン2
0重量部、ポリブタジエンを主成分とする変性樹脂10
重量部、アルキルフェノール樹脂8重量部、ジオクチル
フタレート2重量部にトルエンを加えて固形分26重量
%の接着剤溶液を調製した。この接着剤溶液を離型紙上
に塗布し、乾燥時の厚さが50μmとなるような接着剤
層を形成した。
0重量部、ポリブタジエンを主成分とする変性樹脂10
重量部、アルキルフェノール樹脂8重量部、ジオクチル
フタレート2重量部にトルエンを加えて固形分26重量
%の接着剤溶液を調製した。この接着剤溶液を離型紙上
に塗布し、乾燥時の厚さが50μmとなるような接着剤
層を形成した。
【0052】上記接着剤層を生乾き状態でポリエステル
ジャージに圧着、転移させた後乾燥し、本発明編物を得
た。この編物をクロロプレンゴムスポンジ、ナイロンジ
ャージおよびポリエステルジャージにそれぞれ加熱接着
したところ、いずれの接着剤層もジャージに強固に接着
し、かつ伸縮自在であった。
ジャージに圧着、転移させた後乾燥し、本発明編物を得
た。この編物をクロロプレンゴムスポンジ、ナイロンジ
ャージおよびポリエステルジャージにそれぞれ加熱接着
したところ、いずれの接着剤層もジャージに強固に接着
し、かつ伸縮自在であった。
【0053】
【実施例2】 −ドライスーツ− 図3は、ドライスーツ8のデザインの一例である。この
ドライスーツ8を本発明方法を用いて製造する場合の全
パーツ(図中のブーツ部分9を除く)を図4および図5
に示す。前述した第一、第二のいずれの製造方法を採用
する場合でも、パーツの点数は同一である。
ドライスーツ8を本発明方法を用いて製造する場合の全
パーツ(図中のブーツ部分9を除く)を図4および図5
に示す。前述した第一、第二のいずれの製造方法を採用
する場合でも、パーツの点数は同一である。
【0054】図4は、パーツ1a〜1mの外側面を示し
ている。パーツ1a〜1cおよび1i〜1mは、独立気
泡型フォームラバー(図示せず)の表面にジャージ等の
編物布地5のみが接着積層されているが、残りのパーツ
1d〜1hは、いずれもその一部または全部に前記実施
例1の本発明編物2が加熱接着されている。編物布地5
と本発明編物2には、互いに異なる着色が施されてい
る。
ている。パーツ1a〜1cおよび1i〜1mは、独立気
泡型フォームラバー(図示せず)の表面にジャージ等の
編物布地5のみが接着積層されているが、残りのパーツ
1d〜1hは、いずれもその一部または全部に前記実施
例1の本発明編物2が加熱接着されている。編物布地5
と本発明編物2には、互いに異なる着色が施されてい
る。
【0055】図5は、上記パーツ1a〜1mの内側面を
示している。パーツ1a〜1iのそれぞれには、本発明
編物2が加熱接着されており、縫合部に沿って幅5mmほ
どフォームラバー3が露出している。
示している。パーツ1a〜1iのそれぞれには、本発明
編物2が加熱接着されており、縫合部に沿って幅5mmほ
どフォームラバー3が露出している。
【0056】一方、このドライスーツ8を従来方法を用
いて製造する場合の全パーツ(ブーツ部分9を除く)を
図6および図7に示す。
いて製造する場合の全パーツ(ブーツ部分9を除く)を
図6および図7に示す。
【0057】図6は、パーツ1a〜1uの外側面を示し
ている。全パーツ共、独立気泡型フォームラバー(図示
せず)の表面にジャージ等の編物布地5が接着積層され
ているが、パーツ1a〜1c,1e〜1m,1pおよび
1qの編物布地5と、その他のパーツ1d,1n,1o
および1r〜1uの編物布地5(斜線部分)とは、互い
に異なる着色が施されている。
ている。全パーツ共、独立気泡型フォームラバー(図示
せず)の表面にジャージ等の編物布地5が接着積層され
ているが、パーツ1a〜1c,1e〜1m,1pおよび
1qの編物布地5と、その他のパーツ1d,1n,1o
および1r〜1uの編物布地5(斜線部分)とは、互い
に異なる着色が施されている。
【0058】図7は、上記パーツ1a〜1uの内側面を
示している。パーツ1a〜1iおよび1n〜1uのそれ
ぞれには、編物布地5が接着積層されており、かつ縫合
部に沿って幅5mmほど編物布地5を剥離することによっ
てフォームラバー3を露出させてある。
示している。パーツ1a〜1iおよび1n〜1uのそれ
ぞれには、編物布地5が接着積層されており、かつ縫合
部に沿って幅5mmほど編物布地5を剥離することによっ
てフォームラバー3を露出させてある。
【0059】本発明方法と従来方法とを比較すると、本
発明方法では、縫製上必要不可欠な裁断のみを行えば良
いので、パーツの点数が少なくてすむ(全13点)が、
従来方法で同じデザインのドライスーツ7を製造する場
合は、デザイン上の要請を考慮した裁断が必要となるの
で、パーツの点数が大幅に増加してしまう(全21
点)。
発明方法では、縫製上必要不可欠な裁断のみを行えば良
いので、パーツの点数が少なくてすむ(全13点)が、
従来方法で同じデザインのドライスーツ7を製造する場
合は、デザイン上の要請を考慮した裁断が必要となるの
で、パーツの点数が大幅に増加してしまう(全21
点)。
【0060】このように、本発明方法によれば、従来方
法に比べてパーツの点数を大幅に低減することができ、
かつ各パーツの裏側の編物布地を縫合部に沿って剥離す
るという煩雑な工程も不要となるので、従来方法よりも
遥かに短時間でドライスーツを製造することができた。
法に比べてパーツの点数を大幅に低減することができ、
かつ各パーツの裏側の編物布地を縫合部に沿って剥離す
るという煩雑な工程も不要となるので、従来方法よりも
遥かに短時間でドライスーツを製造することができた。
【0061】他方、従来方法は、本発明方法に比べてド
ライスーツの製造に長時間を要するのみならず、幅の狭
いパーツ(例えば図6、図7に示すパーツ1n〜1q
等)が存在するため、製造が非常に困難であった。
ライスーツの製造に長時間を要するのみならず、幅の狭
いパーツ(例えば図6、図7に示すパーツ1n〜1q
等)が存在するため、製造が非常に困難であった。
【0062】
【実施例3】 −ウェットスーツ− 図8は、ウェットスーツ10のデザインの一例である。
このウェットスーツ10を本発明方法を用いて製造する
場合の全パーツの外側面を図9に示す。前述した第一、
第二のいずれの製造方法を採用する場合でも、パーツの
点数は同一である。
このウェットスーツ10を本発明方法を用いて製造する
場合の全パーツの外側面を図9に示す。前述した第一、
第二のいずれの製造方法を採用する場合でも、パーツの
点数は同一である。
【0063】図9に示すように、パーツ1a,1b,1
e,1fおよび1h〜1kの外側面には、独立気泡型フ
ォームラバー(図示せず)の表面にジャージ等の編物布
地5のみが接着積層されているが、残りのパーツ1c,
1dおよび1gは、いずれもその一部に前記実施例1の
本発明編物2が加熱接着されている。編物布地5と本発
明編物2には、互いに異なる着色が施されている。
e,1fおよび1h〜1kの外側面には、独立気泡型フ
ォームラバー(図示せず)の表面にジャージ等の編物布
地5のみが接着積層されているが、残りのパーツ1c,
1dおよび1gは、いずれもその一部に前記実施例1の
本発明編物2が加熱接着されている。編物布地5と本発
明編物2には、互いに異なる着色が施されている。
【0064】一方、このウェットスーツ10を従来方法
を用いて製造する場合の全パーツを図10に示す。全パ
ーツ1a〜1y共、独立気泡型フォームラバー(図示せ
ず)の表面にジャージ等の編物布地5が接着積層されて
いるが、パーツ1a〜1k,1n〜1o,1r,1s,
1vおよび1wの編物布地5と、その他のパーツ1l,
1m,1p,1q,1t,1u,1xおよび1yの編物
布地5(斜線部分)とは、互いに異なる着色が施されて
いる。
を用いて製造する場合の全パーツを図10に示す。全パ
ーツ1a〜1y共、独立気泡型フォームラバー(図示せ
ず)の表面にジャージ等の編物布地5が接着積層されて
いるが、パーツ1a〜1k,1n〜1o,1r,1s,
1vおよび1wの編物布地5と、その他のパーツ1l,
1m,1p,1q,1t,1u,1xおよび1yの編物
布地5(斜線部分)とは、互いに異なる着色が施されて
いる。
【0065】本発明方法と従来方法とを比較すると、本
発明方法では、縫製上必要不可欠な裁断のみを行えば良
いので、パーツの点数が少なくてすむ(全14点)が、
従来方法で同じデザインのウェットスーツ10を製造す
る場合は、デザイン上の要請を考慮した裁断が必要とな
るので、パーツの点数が大幅に増加してしまう(全27
点)。
発明方法では、縫製上必要不可欠な裁断のみを行えば良
いので、パーツの点数が少なくてすむ(全14点)が、
従来方法で同じデザインのウェットスーツ10を製造す
る場合は、デザイン上の要請を考慮した裁断が必要とな
るので、パーツの点数が大幅に増加してしまう(全27
点)。
【0066】このように、本発明方法によれば、従来方
法に比べてパーツの点数を大幅に低減することができる
ので、従来方法よりも遥かに短時間でウェットスーツを
製造することができた。
法に比べてパーツの点数を大幅に低減することができる
ので、従来方法よりも遥かに短時間でウェットスーツを
製造することができた。
【0067】他方、従来方法は、本発明方法に比べてウ
ェットスーツの製造に長時間を要したのみならず、幅の
狭いパーツが多いため、製造が非常に困難であった。
ェットスーツの製造に長時間を要したのみならず、幅の
狭いパーツが多いため、製造が非常に困難であった。
【0068】
【発明の効果】本発明によるフォームラバー衣料の製造
方法によれば、下記の効果を得ることができる。
方法によれば、下記の効果を得ることができる。
【0069】(1) 従来法に比べてパーツの点数を低減す
ることができるので、強度の弱い箇所が減り、衣料の破
損の虞れが少なくなる。
ることができるので、強度の弱い箇所が減り、衣料の破
損の虞れが少なくなる。
【0070】(2) 従来法に比べてパーツの点数を低減す
ることができるので、浸水の可能性のある箇所が減り、
防水性能が向上する。
ることができるので、浸水の可能性のある箇所が減り、
防水性能が向上する。
【0071】(3) 従来法に比べてパーツの点数を低減す
ることができるので、縫合部が減り、これにより、生産
能率の向上し、コストの低減を実現することができる。
ることができるので、縫合部が減り、これにより、生産
能率の向上し、コストの低減を実現することができる。
【0072】(4) 従来法に比べてパーツの点数を低減す
ることができるので、縫合部が減り、これにより、接着
剤の使用量を低減することができるので、作業環境が改
善される。
ることができるので、縫合部が減り、これにより、接着
剤の使用量を低減することができるので、作業環境が改
善される。
【0073】(5) ドライスーツ等の防水フォームラバー
衣料の場合は、パーツの裏側の編物布地を縫合部に沿っ
て剥離するという多大な時間と労力とを要する工程を省
略することができるので、生産能率の向上、コスト低減
の効果が著しい。
衣料の場合は、パーツの裏側の編物布地を縫合部に沿っ
て剥離するという多大な時間と労力とを要する工程を省
略することができるので、生産能率の向上、コスト低減
の効果が著しい。
【0074】(6) フォームラバー衣料の上に任意のデザ
インを表現することができるので、商品価値を大幅に向
上させることができる。
インを表現することができるので、商品価値を大幅に向
上させることができる。
【0075】(7) 従来法では、あらかじめ異なる色のジ
ャージを貼合わせたフォームラバー原反を多種類揃えて
おく必要があったが、本発明法では異なる色の本発明編
物(ジャージ)を多種類揃えておけばよい。これによ
り、フォームラバー原反の在庫量を低減することがで
き、また不良在庫が発生した場合の損失がジャージのみ
で済む。
ャージを貼合わせたフォームラバー原反を多種類揃えて
おく必要があったが、本発明法では異なる色の本発明編
物(ジャージ)を多種類揃えておけばよい。これによ
り、フォームラバー原反の在庫量を低減することがで
き、また不良在庫が発生した場合の損失がジャージのみ
で済む。
【図1】本発明によるフォームラバー衣料の製造方法を
示すパーツの平面図である。
示すパーツの平面図である。
【図2】本発明によるフォームラバー衣料の製造方法を
示すパーツの要部断面図である。
示すパーツの要部断面図である。
【図3】ドライスーツのデザインの一例を示す正面図で
ある。
ある。
【図4】本発明方法を用いて図3のドライスーツを製造
する場合の全パーツの外側面図である。
する場合の全パーツの外側面図である。
【図5】本発明方法を用いて図3のドライスーツを製造
する場合の全パーツの内側面図である。
する場合の全パーツの内側面図である。
【図6】従来方法を用いて図3のドライスーツを製造す
る場合の全パーツの外側面図である。
る場合の全パーツの外側面図である。
【図7】従来方法を用いて図3のドライスーツを製造す
る場合の全パーツの内側面図である。
る場合の全パーツの内側面図である。
【図8】ウェットスーツのデザインの一例を示す正面図
である。
である。
【図9】本発明方法を用いて図8のウェットスーツを製
造する場合の全パーツの外側面図である。
造する場合の全パーツの外側面図である。
【図10】従来方法を用いて図8のウェットスーツを製
造する場合の全パーツの外側面図である。
造する場合の全パーツの外側面図である。
1 パーツ 2 伸縮性接着編物(本発明編物) 3 フォームラバー 4 接着剤 5 編物布地 6 糸 7 シールテープ 8 ドライスーツ 9 ブーツ部分 10 ウェットスーツ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 啓治 東京都新宿区高田馬場2丁目14番2号 フ ロイント産業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 編物布地の片面に伸縮性と加熱接着性と
を備えた接着剤層を設けたことを特徴とする伸縮性接着
編物。 - 【請求項2】 接着剤層の主成分は、クロロプレンゴム
であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性接着編
物。 - 【請求項3】 接着剤層は、塩素化ポリエチレン、塩素
化ポリプロピレン、クロロスルフォン化ポリエチレンゴ
ム、塩化ゴム、液状ポリブタジエン樹脂、液状変性ポリ
ブタジエン樹脂、ロジン樹脂、変性ロジン樹脂、アルキ
ルフェノールフォルムアルデヒド樹脂からなる群より選
択された一種または二種以上の成分を含有することを特
徴とする請求項2記載の伸縮性接着編物。 - 【請求項4】 フォームラバーの少なくとも一部に請求
項1、2または3記載の伸縮性接着編物が接着されてい
ることを特徴とするフォームラバー衣料。 - 【請求項5】 合成ゴムからなる独立気泡型フォームラ
バーの片面または両面に編物布地を接着積層した原反を
所望の形状のパーツに裁断した後、請求項1、2または
3記載の伸縮性接着編物を前記パーツの少なくとも一部
に加熱接着する工程を有することを特徴とするフォーム
ラバー衣料の製造方法。 - 【請求項6】 合成ゴムからなる独立気泡型フォームラ
バーの片面または両面に編物布地を接着積層した原反の
少なくとも一部に請求項1、2または3記載の伸縮性接
着編物を加熱接着した後、前記原反を所望の形状のパー
ツに裁断する工程を有することを特徴とするフォームラ
バー衣料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23028191A JPH05278682A (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 伸縮性接着編物、それを用いたフォームラバー衣料ならびにその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23028191A JPH05278682A (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 伸縮性接着編物、それを用いたフォームラバー衣料ならびにその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05278682A true JPH05278682A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=16905351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23028191A Pending JPH05278682A (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 伸縮性接着編物、それを用いたフォームラバー衣料ならびにその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05278682A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007509245A (ja) * | 2003-10-15 | 2007-04-12 | ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド | 保護衣料のための防液性シーム |
JP2011032599A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Hidesuke Hayashi | サポート機能を備えるウェットスーツ |
JP4975191B2 (ja) * | 2009-09-06 | 2012-07-11 | 則子 小森谷 | 防水透湿下着、及び防水透湿裏地 |
JP2013213570A (ja) * | 2012-04-04 | 2013-10-17 | Showa Denko Kenzai Kk | 耐火二層管およびその製造方法 |
JP2015206146A (ja) * | 2014-04-23 | 2015-11-19 | ヌーベルバーグ・インターナショナル株式会社 | 運動用保護衣 |
JP2019039105A (ja) * | 2017-08-25 | 2019-03-14 | ジーエスエムジャパン株式会社 | 保護スーツ |
JP2021046468A (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | 日本製紙株式会社 | 樹脂組成物及びその用途 |
-
1991
- 1991-09-10 JP JP23028191A patent/JPH05278682A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2021054304A1 (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | 日本製紙株式会社 | 樹脂組成物及びその用途 |
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