JPH05277507A - ステンレス鋼板の熱間圧延方法 - Google Patents
ステンレス鋼板の熱間圧延方法Info
- Publication number
- JPH05277507A JPH05277507A JP7788692A JP7788692A JPH05277507A JP H05277507 A JPH05277507 A JP H05277507A JP 7788692 A JP7788692 A JP 7788692A JP 7788692 A JP7788692 A JP 7788692A JP H05277507 A JPH05277507 A JP H05277507A
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- Japan
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- stainless steel
- descaling
- masking
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 特殊な設備を必要とせずに、エッジシーム疵
の発生を防いだステンレス鋼板の熱間圧延方法を提供す
る。 【構成】 タンデムミルを用いて圧延する際に、粗圧延
段階で被圧延材1Aのエッジ部を遮蔽板9によりマスキ
ングしてデスケーリングすることにより、エッジ部で発
生するエッジシーム疵の入り込み幅を軽減する。
の発生を防いだステンレス鋼板の熱間圧延方法を提供す
る。 【構成】 タンデムミルを用いて圧延する際に、粗圧延
段階で被圧延材1Aのエッジ部を遮蔽板9によりマスキ
ングしてデスケーリングすることにより、エッジ部で発
生するエッジシーム疵の入り込み幅を軽減する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレス鋼板の熱間
圧延方法に係り、とくにステンレス鋼板を熱間圧延する
際にエッジシーム疵を少なくする方法に関する。
圧延方法に係り、とくにステンレス鋼板を熱間圧延する
際にエッジシーム疵を少なくする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のタンデムミルで圧延されるステン
レス鋼板の製造について説明すると、図4に示すよう
に、加熱炉2から抽出されたステンレススラブ1は粗圧
延ミル3によって粗圧延されてシートバー1Aとされる
際にデスケーラ4で加熱時に生じた表面スケールが除去
され、その後仕上ミル5で所定の板厚に仕上圧延されて
スプレイゾーン6で調温されてからコイラ7で巻き取ら
れる。
レス鋼板の製造について説明すると、図4に示すよう
に、加熱炉2から抽出されたステンレススラブ1は粗圧
延ミル3によって粗圧延されてシートバー1Aとされる
際にデスケーラ4で加熱時に生じた表面スケールが除去
され、その後仕上ミル5で所定の板厚に仕上圧延されて
スプレイゾーン6で調温されてからコイラ7で巻き取ら
れる。
【0003】ところで、一般にステンレス鋼板をタンデ
ムミルで圧延する場合は、普通炭素鋼に比較して変形抵
抗が大きいことから、粗圧延段階において水平圧延時に
シートバー1Aの側面部にしわが発生し、粗圧延の進行
とともにそのしわがシートバー1Aの表裏面にまわり込
み、図5に示すように、シートバー1Aの端部からWの
位置にエッジシーム疵と呼ばれる圧延方向に平行な表面
欠陥8が形成され易いことが知られている。
ムミルで圧延する場合は、普通炭素鋼に比較して変形抵
抗が大きいことから、粗圧延段階において水平圧延時に
シートバー1Aの側面部にしわが発生し、粗圧延の進行
とともにそのしわがシートバー1Aの表裏面にまわり込
み、図5に示すように、シートバー1Aの端部からWの
位置にエッジシーム疵と呼ばれる圧延方向に平行な表面
欠陥8が形成され易いことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような熱間圧延方法では、粗圧延段階においてシートバ
ー1Aにデスケーリングを施す場合はその全幅を対象に
して行うのが一般的であるため、特にエッジ部の温度が
低くなってその側面部のしわはエッジャ圧延を行っても
伸びにくく、したがって表裏面にまわり込んだ場合は強
く残存するという問題があった。
ような熱間圧延方法では、粗圧延段階においてシートバ
ー1Aにデスケーリングを施す場合はその全幅を対象に
して行うのが一般的であるため、特にエッジ部の温度が
低くなってその側面部のしわはエッジャ圧延を行っても
伸びにくく、したがって表裏面にまわり込んだ場合は強
く残存するという問題があった。
【0005】このようなステンレス鋼板のエッジシーム
疵の発生を防止する手段の一つとして、たとえば特開昭
58−138502号公報には素材スラブの形状をその横断面に
おいて対向する短辺を内方にくぼんだ凹型に形成せしめ
る手段が開示されているが、しかしこの手段では上流工
程の連続鋳造で用いる鋳型内面の短辺面を凸型に形成す
るなど特殊な設備を必要とするから、イニシャルコスト
やランニングコストが高くなり、普通炭素鋼に対しては
十分な投資効果を得ることが困難であるという欠点があ
る。
疵の発生を防止する手段の一つとして、たとえば特開昭
58−138502号公報には素材スラブの形状をその横断面に
おいて対向する短辺を内方にくぼんだ凹型に形成せしめ
る手段が開示されているが、しかしこの手段では上流工
程の連続鋳造で用いる鋳型内面の短辺面を凸型に形成す
るなど特殊な設備を必要とするから、イニシャルコスト
やランニングコストが高くなり、普通炭素鋼に対しては
十分な投資効果を得ることが困難であるという欠点があ
る。
【0006】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決すべくしてなされたステンレス鋼板の熱間圧延方法
を提供することを目的とする。
解決すべくしてなされたステンレス鋼板の熱間圧延方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱間圧延によ
りステンレス鋼板を製造するに際し、粗圧延段階で被圧
延材のエッジ部をマスキングしてデスケーリングするこ
とを特徴とするステンレス鋼板の熱間圧延方法である。
りステンレス鋼板を製造するに際し、粗圧延段階で被圧
延材のエッジ部をマスキングしてデスケーリングするこ
とを特徴とするステンレス鋼板の熱間圧延方法である。
【0008】
【作 用】本発明によれば、粗圧延段階でのデスケーリ
ング時にシートバーのエッジ部をマスキングしてエッジ
部の温度降下を抑制するようにしたので、水平圧延によ
って生じたシートバー側面のしわがエッジャ圧延によっ
て平滑化されることになり、これによってエッジ部の表
裏面に発生するエッジシーム疵を軽減することができ
る。
ング時にシートバーのエッジ部をマスキングしてエッジ
部の温度降下を抑制するようにしたので、水平圧延によ
って生じたシートバー側面のしわがエッジャ圧延によっ
て平滑化されることになり、これによってエッジ部の表
裏面に発生するエッジシーム疵を軽減することができ
る。
【0009】なお、この場合はシートバーエッジ部のデ
スケーリング不足による表面欠陥の発生が懸念される
が、粗圧延の全パスでデスケーリングを省略して圧延し
た実験によれば、エッジ部の30mm近傍はシートバー側面
からのまわり込みに伴う表面の変形によりスケールのは
く離が促進され、デスケーリングを行わなくてもスケー
ル噛み込みなどの表面欠陥は発生しないことが確認され
ている。
スケーリング不足による表面欠陥の発生が懸念される
が、粗圧延の全パスでデスケーリングを省略して圧延し
た実験によれば、エッジ部の30mm近傍はシートバー側面
からのまわり込みに伴う表面の変形によりスケールのは
く離が促進され、デスケーリングを行わなくてもスケー
ル噛み込みなどの表面欠陥は発生しないことが確認され
ている。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例について、図面を参
照して詳しく説明する。図1は、本発明の一実施例の要
部の構成を示す斜視図である。図に示すように、シート
バー1Aの表面スケールをデスケーラ4を用いて除去す
る際に、デスケーラ4の下部にシートバー1Aの両端部
をマスキングする遮蔽板9,9を配置する。この遮蔽板
9,9は図示しない駆動装置によりシートバー1Aの幅
方向に移動自在とされるから、板幅が変動した場合でも
エッジ部から一定の幅をマスキングし得るように構成さ
れる。
照して詳しく説明する。図1は、本発明の一実施例の要
部の構成を示す斜視図である。図に示すように、シート
バー1Aの表面スケールをデスケーラ4を用いて除去す
る際に、デスケーラ4の下部にシートバー1Aの両端部
をマスキングする遮蔽板9,9を配置する。この遮蔽板
9,9は図示しない駆動装置によりシートバー1Aの幅
方向に移動自在とされるから、板幅が変動した場合でも
エッジ部から一定の幅をマスキングし得るように構成さ
れる。
【0011】図2(a) は、ステンレス鋼板を熱間圧延す
る際に粗圧延段階の全パスで、本発明法を用いてシート
バー1Aのエッジ部50mmをマスキングしたときの粗圧延
での中間パス(3パス目)におけるシートバー幅方向の
温度分布を示したもので、図2(b) はマスキングを行わ
ない従来法でのシートバー1Aの温度分布を示したもの
である。これらの図からわかるように、従来法がシート
バー中央部に対して約50℃も温度低下しているのに対
し、本発明法での両エッジ部の温度は中央部に比べて約
20℃も上昇している。この違いは明らかに本発明のマス
キングの効果によるものと判断される。
る際に粗圧延段階の全パスで、本発明法を用いてシート
バー1Aのエッジ部50mmをマスキングしたときの粗圧延
での中間パス(3パス目)におけるシートバー幅方向の
温度分布を示したもので、図2(b) はマスキングを行わ
ない従来法でのシートバー1Aの温度分布を示したもの
である。これらの図からわかるように、従来法がシート
バー中央部に対して約50℃も温度低下しているのに対
し、本発明法での両エッジ部の温度は中央部に比べて約
20℃も上昇している。この違いは明らかに本発明のマス
キングの効果によるものと判断される。
【0012】図3は、本発明法を用いてエッジマスキン
グを行ったときのエッジシーム疵の入り込み幅W(図5
参照)の大きさを従来法でのものとともに示したもの
で、本発明法が従来法に比し大幅に軽減されていること
がわかる。この理由は、本発明法のエッジマスキングを
行うことにより、シートバー側面のしわがより平滑化さ
れたことによるものであり、かつエッジシーム疵の発生
が粗圧延機のより後段スタンド側に移るからである。
グを行ったときのエッジシーム疵の入り込み幅W(図5
参照)の大きさを従来法でのものとともに示したもの
で、本発明法が従来法に比し大幅に軽減されていること
がわかる。この理由は、本発明法のエッジマスキングを
行うことにより、シートバー側面のしわがより平滑化さ
れたことによるものであり、かつエッジシーム疵の発生
が粗圧延機のより後段スタンド側に移るからである。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、デ
スケーリング水をマスキングするという簡単な手段によ
り、シートバーに発生するエッジシーム疵の入り込み幅
と疵程度を軽減するようにしたので、トリミング代を削
減することができ、製品の歩留り向上に寄与する。ま
た、これによって、丸耳材の製造時にエッジシーム疵除
去のために行っていたコイルグラインダでの手入れ工程
を省略し得るという効果もある。
スケーリング水をマスキングするという簡単な手段によ
り、シートバーに発生するエッジシーム疵の入り込み幅
と疵程度を軽減するようにしたので、トリミング代を削
減することができ、製品の歩留り向上に寄与する。ま
た、これによって、丸耳材の製造時にエッジシーム疵除
去のために行っていたコイルグラインダでの手入れ工程
を省略し得るという効果もある。
【図1】本発明の一実施例の要部の構成を示す斜視図で
ある。
ある。
【図2】シートバー幅方向の温度分布を示す特性図であ
る。
る。
【図3】エッジシーム疵の入り込み幅の大きさを示す特
性図である。
性図である。
【図4】従来のタンデムミルで圧延されるステンレス鋼
板の製造ラインの概要を示す平面図である。
板の製造ラインの概要を示す平面図である。
【図5】エッジシーム疵の発生状態の説明図である。
1 ステンレススラブ 1A シートバー 2 加熱炉 3 粗圧延ミル 4 デスケーラ 5 仕上ミル 8 表面欠陥 9 遮蔽板
Claims (1)
- 【請求項1】 熱間圧延によりステンレス鋼板を製造
するに際し、粗圧延段階で被圧延材のエッジ部をマスキ
ングしてデスケーリングすることを特徴とするステンレ
ス鋼板の熱間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7788692A JPH05277507A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ステンレス鋼板の熱間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7788692A JPH05277507A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ステンレス鋼板の熱間圧延方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05277507A true JPH05277507A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=13646558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7788692A Pending JPH05277507A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ステンレス鋼板の熱間圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05277507A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101024580B1 (ko) * | 2008-07-24 | 2011-03-31 | 현대제철 주식회사 | 물 회수장치 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP7788692A patent/JPH05277507A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101024580B1 (ko) * | 2008-07-24 | 2011-03-31 | 현대제철 주식회사 | 물 회수장치 |
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