JPH05277374A - 触媒用Ni基合金基体及び触媒用支持体 - Google Patents
触媒用Ni基合金基体及び触媒用支持体Info
- Publication number
- JPH05277374A JPH05277374A JP34923291A JP34923291A JPH05277374A JP H05277374 A JPH05277374 A JP H05277374A JP 34923291 A JP34923291 A JP 34923291A JP 34923291 A JP34923291 A JP 34923291A JP H05277374 A JPH05277374 A JP H05277374A
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- catalyst
- zro
- layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温耐食性に優れ、高温耐熱性が十分で、Zr
O2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担体と強い密着力が得ら
れる触媒用Ni系合金基体及びそれにZrO2、ZrO2・SiO2
等の触媒担持用担体を接合した触媒用支持体を提供す
る。 【構成】 Zrを固溶したNi基合金を酸化処理にて表
面上にZrO2層又はZrとNi、Fe、Cr、Mo、N
b、Wの1種又はそれ以上の金属との複合酸化物層を形
成させてなる触媒用Ni基合金基体、及びその触媒用N
i基合金基体の表面のZrO2層又は複合酸化物層上に、Zr
O2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担体をプラズマ溶射、ス
プレー、塗布、ディッピング等の方法により接合させて
なる触媒用支持体。
O2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担体と強い密着力が得ら
れる触媒用Ni系合金基体及びそれにZrO2、ZrO2・SiO2
等の触媒担持用担体を接合した触媒用支持体を提供す
る。 【構成】 Zrを固溶したNi基合金を酸化処理にて表
面上にZrO2層又はZrとNi、Fe、Cr、Mo、N
b、Wの1種又はそれ以上の金属との複合酸化物層を形
成させてなる触媒用Ni基合金基体、及びその触媒用N
i基合金基体の表面のZrO2層又は複合酸化物層上に、Zr
O2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担体をプラズマ溶射、ス
プレー、塗布、ディッピング等の方法により接合させて
なる触媒用支持体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼用触媒、排ガス触
媒のNi基合金基体及びそのNi基合金基体を用いた支
持体に関する。
媒のNi基合金基体及びそのNi基合金基体を用いた支
持体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼用触媒、排ガス触媒の金属基
体としては、Alを固溶させたNi基合金を酸化処理し
て表面上に Al2O3層を形成させたNi基合金基体を用い
ていた。そしてこのNi基合金基体の表面の Al2O3層の
上に、同種の親和性が高く、相互作用の強い Al2O3、 A
l2O3・SiO2等の高表面積セラミックスの触媒担持用担体
を接合し、ステンレス鋼基体と強い密着力を保持させて
いた。
体としては、Alを固溶させたNi基合金を酸化処理し
て表面上に Al2O3層を形成させたNi基合金基体を用い
ていた。そしてこのNi基合金基体の表面の Al2O3層の
上に、同種の親和性が高く、相互作用の強い Al2O3、 A
l2O3・SiO2等の高表面積セラミックスの触媒担持用担体
を接合し、ステンレス鋼基体と強い密着力を保持させて
いた。
【0003】ところで、触媒担持用担体である Al2O3、
Al2O3・SiO2は高表面積を持つセラミックスとして優れ
ているが、基体との接合強度、高温耐久性の点で十分で
はなかった。一方、近年 Al2O3並の高表面積を持ってい
て、しかも高温耐久性に優れた触媒担持用担体としてZr
O2が開発され、注目されるようになった。しかし上記の
Ni基合金基体の表面の Al2O3層は、ZrO2、ZrO2・SiO2
との親和性がなく、相互作用が弱い為、強い密着力が得
られなかった。
Al2O3・SiO2は高表面積を持つセラミックスとして優れ
ているが、基体との接合強度、高温耐久性の点で十分で
はなかった。一方、近年 Al2O3並の高表面積を持ってい
て、しかも高温耐久性に優れた触媒担持用担体としてZr
O2が開発され、注目されるようになった。しかし上記の
Ni基合金基体の表面の Al2O3層は、ZrO2、ZrO2・SiO2
との親和性がなく、相互作用が弱い為、強い密着力が得
られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、高温
耐食性に優れ、高温耐熱性が十分でZrO2、ZrO2・SiO2等
の触媒担持用担体と強い密着力が得られる触媒用Ni基
合金基体及びそれにZrO2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担
体を接合した触媒用支持体を提供しようとするものであ
る。
耐食性に優れ、高温耐熱性が十分でZrO2、ZrO2・SiO2等
の触媒担持用担体と強い密着力が得られる触媒用Ni基
合金基体及びそれにZrO2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担
体を接合した触媒用支持体を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の触媒用Ni基合金基体は、Zrを固溶したN
i系合金を酸化処理にて表面にZrO2層又はZrとNi、
Fe、Cr、Mo、Nb、Wの1種又はそれ以上の金属
との複合酸化物層が形成させてなるものである。
の本発明の触媒用Ni基合金基体は、Zrを固溶したN
i系合金を酸化処理にて表面にZrO2層又はZrとNi、
Fe、Cr、Mo、Nb、Wの1種又はそれ以上の金属
との複合酸化物層が形成させてなるものである。
【0006】本発明の他の1つである触媒用支持体は、
上記構成の本発明の触媒用Ni基合金基体の表面のZrO2
層又は複合酸化物層上に、ZrO2、ZrO2・SiO2等の触媒担
持用担体をプラズマ溶射、スプレー、塗布、ディッピン
グ等の方法により接合させてなるものである。
上記構成の本発明の触媒用Ni基合金基体の表面のZrO2
層又は複合酸化物層上に、ZrO2、ZrO2・SiO2等の触媒担
持用担体をプラズマ溶射、スプレー、塗布、ディッピン
グ等の方法により接合させてなるものである。
【0007】
【作用】上記のように構成された本発明の触媒用Ni基
合金基体は、Ni元素を主成分とするので、高温耐食性
に優れ、また十分なクリープ強度を有していて耐熱性も
良好であり、しかも熱伝導性、ハニカムへの加工性も十
分で、燃焼用触媒の金属基体として極めて有効である。
またZrを固溶したNi基合金を酸化処理にてZrO2層又
は複合酸化物層を形成させたものであるから、これらは
Ni基合金と強固に結びついている。従って、このZrO2
層又は複合酸化物層の上に、ZrO2、ZrO2・SiO2等のZrO2
と同じ結晶型で、親和性が高く、相互作用の強い高表面
積セラミックスの触媒担持用担体をプラズマ溶射、スプ
レー、塗布、ディッピング等の方法により取り付けるこ
とにより強固に接合されて、剥離することのない触媒用
支持体が得られる。
合金基体は、Ni元素を主成分とするので、高温耐食性
に優れ、また十分なクリープ強度を有していて耐熱性も
良好であり、しかも熱伝導性、ハニカムへの加工性も十
分で、燃焼用触媒の金属基体として極めて有効である。
またZrを固溶したNi基合金を酸化処理にてZrO2層又
は複合酸化物層を形成させたものであるから、これらは
Ni基合金と強固に結びついている。従って、このZrO2
層又は複合酸化物層の上に、ZrO2、ZrO2・SiO2等のZrO2
と同じ結晶型で、親和性が高く、相互作用の強い高表面
積セラミックスの触媒担持用担体をプラズマ溶射、スプ
レー、塗布、ディッピング等の方法により取り付けるこ
とにより強固に接合されて、剥離することのない触媒用
支持体が得られる。
【0008】また、このように構成された本発明の触媒
用支持体は、表面の触媒担持用担体に、Pd、Pt、P
d−Pt合金等の触媒を担持することにより、高温使用
において長寿命の燃焼用触媒を得ることができる。
用支持体は、表面の触媒担持用担体に、Pd、Pt、P
d−Pt合金等の触媒を担持することにより、高温使用
において長寿命の燃焼用触媒を得ることができる。
【0009】
【実施例】本発明の触媒用Ni基合金及び触媒用支持体
の実施例と従来例について説明する。下記の表1の左欄
に示す実施例1〜3の成分組成のNi基合金に、夫々Z
r2%、5%、10%を真空溶解炉にて溶解し、これらを
夫々圧延によりシート化した後、 900℃、16時間の酸化
処理をして、表面にZrO2層を形成して触媒用Ni基合金
基体としてのサンプルを得た。そしてこれら実施例のサ
ンプルの表面に夫々プラズマ溶射、スプレー(スプレー
後 750℃、5時間熱処理した)によりZrO2担体を接合し
て触媒用支持体としてのサンプルを得た。
の実施例と従来例について説明する。下記の表1の左欄
に示す実施例1〜3の成分組成のNi基合金に、夫々Z
r2%、5%、10%を真空溶解炉にて溶解し、これらを
夫々圧延によりシート化した後、 900℃、16時間の酸化
処理をして、表面にZrO2層を形成して触媒用Ni基合金
基体としてのサンプルを得た。そしてこれら実施例のサ
ンプルの表面に夫々プラズマ溶射、スプレー(スプレー
後 750℃、5時間熱処理した)によりZrO2担体を接合し
て触媒用支持体としてのサンプルを得た。
【0010】一方下記表1の左欄に示す従来例1〜3の
成分組成のNi基合金にAl2%、5%、10%を真空溶
解炉にて溶解し、これらを圧延によりシート化した後、
950℃、10時間熱処理して、表面に Al2O3層を形成して
触媒用Ni基合金基体としてのサンプルを得た。そして
これら従来例のサンプルの表面に、夫々プラズマ溶射、
スプレー(スプレー後 750℃、5時間熱処理した)によ
りZrO2担体を接合して、触媒用支持体としてのサンプル
を得た。
成分組成のNi基合金にAl2%、5%、10%を真空溶
解炉にて溶解し、これらを圧延によりシート化した後、
950℃、10時間熱処理して、表面に Al2O3層を形成して
触媒用Ni基合金基体としてのサンプルを得た。そして
これら従来例のサンプルの表面に、夫々プラズマ溶射、
スプレー(スプレー後 750℃、5時間熱処理した)によ
りZrO2担体を接合して、触媒用支持体としてのサンプル
を得た。
【0011】然して上記各実施例及び従来例の触媒用支
持体としてのサンプルを樹脂に埋め込み、サンプルの断
面が見られるようにカットし、300rpmの回転数の研摩機
で2分間断面を研摩し、その際荷重を10g、20g、30g
と順次大きくかけていき、何gでZrO2担体が剥離したか
をSEMで観察した処、下記の表1の右欄に示すような
結果を得た。
持体としてのサンプルを樹脂に埋め込み、サンプルの断
面が見られるようにカットし、300rpmの回転数の研摩機
で2分間断面を研摩し、その際荷重を10g、20g、30g
と順次大きくかけていき、何gでZrO2担体が剥離したか
をSEMで観察した処、下記の表1の右欄に示すような
結果を得た。
【0012】
【表1】
【0013】
【0014】上記の表1で明らかなように実施例1〜3
の触媒用支持体としてのサンプルに於けるZrO2担体の接
合強度は、従来例1〜3の触媒用支持体としてのサンプ
ルに於けるZrO2担体の接合強度に比べ著しく高いことが
判る。これはひとえに実施例1〜3の触媒用支持体がN
i基合金に固溶され熱処理により表面に形成されたZrO2
層を介してNi基合金にZrO2担体が強固に接合されてい
るからに他ならない。
の触媒用支持体としてのサンプルに於けるZrO2担体の接
合強度は、従来例1〜3の触媒用支持体としてのサンプ
ルに於けるZrO2担体の接合強度に比べ著しく高いことが
判る。これはひとえに実施例1〜3の触媒用支持体がN
i基合金に固溶され熱処理により表面に形成されたZrO2
層を介してNi基合金にZrO2担体が強固に接合されてい
るからに他ならない。
【0015】
【発明の効果】以上の通り本発明の触媒用Ni基合金基
体は、高温耐食性に優れ、また十分なクリープ強度を有
していて耐熱性も良好であり、しかも熱伝導性、ハニカ
ムへの加工性も十分で燃焼用触媒の金属基体として極め
て有効であり、また表面のZrO2層又は複合酸化物層の上
にZrO2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担体をプラズマ溶
射、スプレー、塗布、ディッピング等の方法により取り
付けることにより強固に接合されて剥離することのない
触媒用支持体を得ることができるという効果がある。ま
たこのように構成された本発明の触媒用支持体は、表面
に、Pd、Pt、Pd−Pt合金等の触媒を担持するこ
とにより、高温使用において長寿命の燃焼用触媒を得る
ことができるという効果がある。
体は、高温耐食性に優れ、また十分なクリープ強度を有
していて耐熱性も良好であり、しかも熱伝導性、ハニカ
ムへの加工性も十分で燃焼用触媒の金属基体として極め
て有効であり、また表面のZrO2層又は複合酸化物層の上
にZrO2、ZrO2・SiO2等の触媒担持用担体をプラズマ溶
射、スプレー、塗布、ディッピング等の方法により取り
付けることにより強固に接合されて剥離することのない
触媒用支持体を得ることができるという効果がある。ま
たこのように構成された本発明の触媒用支持体は、表面
に、Pd、Pt、Pd−Pt合金等の触媒を担持するこ
とにより、高温使用において長寿命の燃焼用触媒を得る
ことができるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C22C 19/00 Z
Claims (2)
- 【請求項1】 Zrを固溶したNi基合金を酸化処理に
て表面上にZrO2層又はZrとNi、Fe、Cr、Mo、
Nb、Wの1種又はそれ以上の金属との複合酸化物層を
形成させてなる触媒用Ni基合金基体。 - 【請求項2】 請求項1記載の触媒用Ni基合金基体の
表面のZrO2層又は複合酸化物層上に、ZrO2、ZrO2・SiO2
等の触媒担持用担体をプラズマ溶射、スプレー、塗布、
ディッピング等の方法により接合させてなる触媒用支持
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34923291A JPH05277374A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 触媒用Ni基合金基体及び触媒用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34923291A JPH05277374A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 触媒用Ni基合金基体及び触媒用支持体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05277374A true JPH05277374A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=18402378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34923291A Pending JPH05277374A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | 触媒用Ni基合金基体及び触媒用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05277374A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001009033A1 (en) * | 1999-07-30 | 2001-02-08 | Conoco Inc. | Catalytic partial oxidation processes and catalysts with diffusion barrier coating |
WO2001060741A1 (en) * | 2000-02-18 | 2001-08-23 | Conoco Inc. | Thermally integrated monolith catalysts and processes for producing synthesis gas |
CN112264032A (zh) * | 2020-10-27 | 2021-01-26 | 湘潭大学 | 一种用于催化糠醛加氢脱氧制备2-甲基呋喃的催化剂 |
-
1991
- 1991-12-06 JP JP34923291A patent/JPH05277374A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001009033A1 (en) * | 1999-07-30 | 2001-02-08 | Conoco Inc. | Catalytic partial oxidation processes and catalysts with diffusion barrier coating |
US6488907B1 (en) | 1999-07-30 | 2002-12-03 | Conoco Inc. | Catalytic partial oxidation processes and catalysts with diffusion barrier coating |
WO2001060741A1 (en) * | 2000-02-18 | 2001-08-23 | Conoco Inc. | Thermally integrated monolith catalysts and processes for producing synthesis gas |
CN112264032A (zh) * | 2020-10-27 | 2021-01-26 | 湘潭大学 | 一种用于催化糠醛加氢脱氧制备2-甲基呋喃的催化剂 |
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