JPH05274726A - 光磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体およびその製造方法

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JPH05274726A
JPH05274726A JP7116592A JP7116592A JPH05274726A JP H05274726 A JPH05274726 A JP H05274726A JP 7116592 A JP7116592 A JP 7116592A JP 7116592 A JP7116592 A JP 7116592A JP H05274726 A JPH05274726 A JP H05274726A
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magneto
film
optical recording
recording medium
protective film
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JP7116592A
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Kiyotaka Shindo
藤 清 孝 進
Masahiro Miyazaki
崎 正 裕 宮
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板上に、少なくとも保護膜と光磁気記録膜
とを有する光磁気記録媒体において、該保護膜がSi、
Ge、NおよびHを含む膜、またはSi、Ge、Cおよ
びHを含む膜である光磁気記録媒体。反応性マグネトロ
ンスパッタリング法による上記保護膜の形成工程を含む
光磁気記録媒体の製造方法。 【効果】 屈折率が高く、再生レーザー光の光学的吸収
が少ない保護膜を用いることにより、光磁気記録媒体は
C/N比に優れ、記録・再生特性および生産性に優れる
とともに、長期の使用によっても読み取りエラーが生じ
難く、長期信頼性に優れる。成膜性に優れる保護膜の成
膜工程を含む光磁気記録媒体の製造方法を提供すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、特定の組成を有する保護
膜が設けられている光磁気記録媒体およびその製造方法
に関し、さらに詳しくは、屈折率が高く、水素化されて
いるため減衰係数kが小さく、再生レーザー光の光学的
吸収が少なく、しかも成膜性に優れた(成膜速度が大き
い)保護膜を有する光磁気記録媒体および成膜性に優れ
た保護膜の製造工程を含む光磁気記録媒体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】鉄、コバルト等の遷移元素と、テ
ルビウム(Tb)、ガドリニウム(Gd)等の希土類元
素との合金からなる光磁気記録膜は、膜面と垂直な方向
に磁化容易軸を有し、一方向に全面磁化された膜面に、
この全面磁化方向とは逆向きの小さな反転磁区を形成す
ることができることが知られている。この反転磁区の有
無を「1」と「0」に対応させることによって、上記の
ような光磁気記録膜にデジタル信号を記録させることが
可能となる。また、このデジタル信号を再生する場合に
は、カ−効果(あるいはファラデ−効果)、すなわち、
反転磁区から反射される再生光の偏光面における回転方
向と反転磁区以外で反射される再生光の偏光面における
回転方向が異なるために反転磁区の有無を検出すること
が可能である。通常、この再生光の偏光面における回転
角はカ−回転角θk で表わされ、光磁気記録媒体の信号
対ノイズ比(C/N比)はθk が大きいほど高くなる。
【0003】このような遷移元素と希土類元素とからな
る光磁気記録膜としては、たとえば特公昭57-20691号公
報には、15〜30原子%のTbを含むTb-Fe 系光磁
気記録膜が開示されている。また、Tb-Fe に第3の金
属を添加してなる光磁気記録膜も用いられている。さら
に、Tb-Co 系、Tb-Fe-Co 系等の光磁気記録膜も知
られている。Tb-Fe 系、Tb-Co 系等の光磁気記録膜
中に、この薄膜の耐酸化性(耐腐食性)を向上させるた
めに、第3の金属を添加する方法が種々試みられてい
る。
【0004】このような光磁気記録膜を基板上に積層し
てなる光磁気記録媒体では、長期間使用しても読み取り
エラーが発生し難く、長期信頼性に優れていることが望
まれている。
【0005】上記のような光磁気記録媒体は、基板上
に、第1保護膜、光磁気記録膜、第2保護膜、金属膜が
この順序で積層されており、各膜は通常スパッタリング
法により形成される。この光磁気記録媒体のC/N比
は、θk が大きいほど高くなるため、光磁気記録膜のθ
k が大きいことが望まれる。しかしながら、θk は光磁
気記録膜の固有な値であるため、通常、基板と、光磁気
記録膜との間に第1保護膜を設け、この保護膜と光磁気
記録膜との多重干渉によりθk をエンハンスさせること
が行われている。そして、このエンハンス効果は保護膜
の屈折率が高いほど大きいことが知られている。一般
に、保護膜はSiNx 、AlN等の誘電体からなる材料
であるが、これらの屈折率は約2.0であり、より屈折
率の高い第1保護膜材料の出現が望まれている。また、
光磁気記録媒体を製造ラインで生産する場合、それぞれ
の材料からなるターゲットが設置された薄膜形成装置を
並べ、基板上に各膜を連続的に成膜するのが一般的であ
る。第1保護膜は、各膜の中で一番厚く、しかも通常S
iNx 等の誘電体からなる材料であるため、スパッタリ
ング速度は、光磁気記録膜、金属膜に比べてはるかに遅
い。したがって、光磁気記録媒体を効率よく製造するに
は、特に第1保護膜の成膜速度(スパッタレート)を高
めることが必要であり、成膜性に優れた保護膜の出現が
望まれている。
【0006】本発明者らは、上記のような問題点を解決
するために鋭意研究した結果、第1保護膜としてSiと
GeとNを特定の割合で含有する膜、またはSiとGe
とCを特定の割合で含有する膜を用いると、屈折率が高
く、再生レーザー光の光学的吸収が少なくしかも成膜性
に優れる保護膜が形成でき、C/N比および反射率の高
い光磁気記録媒体を生産性良く製造することができるこ
とを見出した。しかし、成膜速度を上げるため保護膜中
のGeの含有量を多くすると、該保護膜の複素屈折率n
(nはn0+ikで表され、n0は屈折率に対応する値で
あり、iは虚数単位であり、kは消衰係数である。)の
消衰係数kが上昇し、再生レーザー光の光学的吸収が大
きくなりすぎることがある。そこで本発明者らは、さら
に研究を重ねた結果、保護膜中に上記3元素に加えさら
にHを導入すると、Si-Ge-N系の膜、またはSi-Ge-
C系の膜の消衰係数kが低下し、成膜速度を上げるため
にGeの含有量を多くしても、再生レーザー光の光学的
吸収が少なく、屈折率の高い保護膜を形成することがで
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑み
てなされたものであって、屈折率が高くしかも再生レー
ザー光の光学的吸収が少ない保護膜を用いることによ
り、C/N比に優れかつ記録・再生特性および生産性に
優れるとともに、長期の使用によっても読み取りエラー
が生じ難く、長期信頼性に優れる光磁気記録媒体を提供
することを目的としている。
【0008】さらに、本発明は、成膜性に優れる保護膜
の成膜工程を含む光磁気記録媒体の製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係る光磁気記録媒体は、基板上
に、少なくとも保護膜と光磁気記録膜とを有する光磁気
記録媒体であって、該保護膜がSi、Ge、NおよびH
を含む膜であるか、またはSi、Ge、CおよびHを含
む膜であることを特徴としている。
【0010】本発明では上記保護膜は、{(SixGe1-x)
1-yy1-Zz (ただし、MはNまたはCであり、x
は0.30≦x≦0.90であり、yは0.4≦y≦0.8
であり、zは0<z<1である。)で示される組成を有
することが好ましい。xの値が上記範囲より小さい場合
は、スパッタレート(成膜速度)および屈折率が低下す
る。また、xの値が上記範囲より大きい場合は、消衰係
数kが大きくなり再生信号が劣化する。
【0011】上記組成式において、xが0.30≦x≦
0.90であり、yが0.4≦y≦0.8であり、zが0
<z<1であり、かつ、透過光の波長が400〜120
0nmの範囲における複素屈折率n(nはn0+ikで
表され、n0は屈折率に対応する値であり、iは虚数単
位であり、kは消衰係数である。)の実数部n0が1.9
以上であり、消衰係数kが0.05以下であるようなS
i、Ge、NおよびHを含む膜、Si、Ge、Cおよび
Hを含む膜は、C/N比が高く、長期信頼性に優れ、し
かも、再生レーザー光の光学的吸収が少ない。
【0012】また本発明では、上記光磁気記録膜が、3
d遷移元素から選ばれる少なくとも1種の元素(i)
と、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素(i
i)とからなる、膜面に垂直な磁化容易軸を有する非晶
質合金薄膜、あるいはこれらの元素と、耐腐食性金属
(iii)とからなり、かつ、該耐腐食性金属の含有量が
30原子%まで、好ましくは5〜30原子%である、膜
面に垂直な磁化容易軸を有する非晶質合金薄膜から形成
されていることが好ましい。
【0013】さらに本発明では、上記基板がエチレン
と、(a) 下記一般式[I]および/または[II]で表わ
される環状オレフィンとのランダム共重合体、(b) 下記
一般式[III]で表わされる繰り返し単位を含む重合体
または共重合体、(c) 下記一般式[IV]で表わされる繰
り返し単位を含む重合体または共重合体、からなる群か
ら選ばれる少なくとも一種の重合体または共重合体から
なることが好ましい。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】(式[I]中、nは0または1であり、m
は0または正の整数であり、kは0または1であり、R
1 〜R18およびRa 、Rb は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ば
れる原子もしくは基であり、R15〜R18は、互いに結合
して単環または多環を形成していてもよく、かつ、該単
環または多環が二重結合を有していてもよく、また、R
15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を
形成していてもよい。
【0019】式[II]中、pは0または1以上の整数で
あり、qおよびrは、0、1または2であり、R1 〜R
15はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族
炭化水素基、芳香族炭化水素基、およびアルコキシ基か
らなる群から選ばれる原子もしくは基であり、R5 (ま
たはR6 )とR9 (またはR7 )とは、炭素原子数1〜
3のアルキレン基を介して結合していてもよく、また何
の基も介さずに直接結合していてもよい。
【0020】式[III]および[IV]中、n、m、kお
よびR1 〜R18は、式[I]と同様の意味である。) 本発明の光磁気記録媒体の製造方法は、基板または記録
膜上に、ドーピング剤をドープしたSiの粉体と、ドー
ピング剤をドープしたGeの粉体とを焼結して得られた
SiGeターゲット、またはSiとGeとの溶融混合物
にドーピング剤を添加して得られたSiGeターゲット
を用いて、ArとH2 とN2 雰囲気中、あるいはArと
NH3 雰囲気中での反応性マグネトロンスパッタ法によ
って {(SixGe1-x)1-yy1-Zz (ただし、xは0.30≦x≦0.90であり、yは0.
4≦y≦0.8であり、zは0<z<1である。)で表
わされる組成を有する保護膜を形成する工程を含むこと
を特徴としている。
【0021】本発明の光磁気記録媒体の製造方法は、基
板または記録膜上に、SiCの粉体と、ドーピング剤を
ドープしたGeの粉体とを焼結して得られたSiGeC
ターゲット、またはSiCとGeとの溶融混合物にドー
ピング剤を添加して得られたSiGeCターゲットを用
いて、ArとH2 雰囲気中、またはArとCH4 雰囲気
中、またはArとC26 雰囲気中での反応性マグネト
ロンスパッタ法によって {(SixGe1-x)1-yy1-Zz (ただし、xは0.30≦x≦0.90であり、yは0.
4≦y≦0.8であり、zは0<z<1である。)で表
わされる組成を有する保護膜を形成する工程を含むこと
を特徴としている。
【0022】本発明では、上記ドーピング剤として、
B、In、Sb、P、Al、BiおよびGa等を用いる
ことができる。
【0023】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る光磁気記録媒
体およびその製造方法について具体的に説明する。本発
明に係る光磁気記録媒体は、基板上に少なくとも保護膜
と光磁気記録膜とを有し、該保護膜がSi、Ge、Nお
よびHを含む膜または、Si、Ge、CおよびHを含む
膜である光磁気記録媒体である。
【0024】図1、図2、図3および図4に、本発明の
一実施例に係る光磁気記録媒体の概略断面図を示す。本
発明に係る光磁気記録媒体は、基板上に少なくとも保護
膜と光磁気記録膜とを有する光磁気記録媒体であり、具
体的には、図1に示すように、基板1上に、保護膜2お
よび光磁気記録膜3がこの順序で積層されていてもよ
く、あるいは図2に示すように、基板1上に、光磁気記
録膜3および保護膜2がこの順序で積層されていてもよ
い。また、図3および図4に示すように、基板1と光磁
気記録膜3との間に保護膜2(第1保護膜と称する場合
がある)を有し、光磁気記録膜3と金属膜5との間に保
護膜4(第2保護膜と称する場合がある)を有する構成
であってもよい。また、図3および図4に示すような光
磁気記録媒体において、保護膜2または保護膜4を除い
た構成を有する光磁気記録媒体も本発明に係る光磁気記
録媒体に含まれる。
【0025】このような本発明の光磁気記録媒体を構成
する基板、保護膜、光磁気記録膜および金属膜について
順次説明する。 [基板]基板としては、透明基板であることが望まし
く、具体的には、ガラスあるいはアルミニウム等の無機
材料の他に、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネ
ート、ポリカーボネートとポリスチレンのポリマーアロ
イ、米国特許4,614,778号明細書に示されるような非晶
質ポリオレフィン、ポリ4-メチル-1-ペンテン、エポキ
シ樹脂、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポ
リエーテルイミド等の有機材料を使用することができる
が、特に後述するような重合体または共重合体からなる
基板が好ましく用いられる。
【0026】本発明に係る光磁気記録媒体の基板には、
(a) 上記一般式[I]および/または[II]で表わされ
る環状オレフィンとエチレンとのランダム共重合体、
(b) 一般式[III]で表わされる繰り返し単位を含む重
合体または共重合体、(c) 一般式[IV]で表わされる繰
り返し単位を含む重合体または共重合体、よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の重合体または共重合体が好
ましく用いられる。
【0027】ここで、一般式[III]で表される繰り返
し単位は、一般式[I]で表わされる環状オレフィンを
開環重合することにより形成され、一般式[IV]で表わ
される繰り返し単位は、一般式[III]で表される繰り
返し単位を水素添加することによって形成される。
【0028】一般式[I]において、nは0または1で
あり、好ましくは0である。また、mは0または正の整
数であり、好ましくは0〜3である。また一般式[II]
において、pは0または1以上の整数であり、好ましく
は0〜3の整数である。
【0029】そして、一般式[I]におけるR1 〜R18
ならびにRa およびRb は、それぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ば
れる原子もしくは基を表し、一般式[II]におけるR1
〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、
脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびアルコキシ
基および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしく
は基を表わす。
【0030】上記炭化水素基としては、通常は炭素原子
数1〜6のアルキル基、炭素原子数3〜6のシクロアル
キル基を挙げることができ、アルキル基の具体的な例と
しては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、アミル基等を挙げることができ、シクロアルキ
ル基の具体的な例としては、シクロプロピル基、シクロ
ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙
げることができる。脂肪族炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、アミル
基等の炭素原子数1〜6のアルキル基を挙げることがで
き、芳香族炭化水素基としてはフェニル基、ナフチル基
等を挙げることができ、アルコキシ基としてはメトキシ
基、エトキシ基等が挙げられる。
【0031】なお、一般式[I]において、kが0の場
合は、kを用いて表わされる環は五員環を形成する。さ
らに、一般式[I]において、R15〜R18は互いに結合
して(共同して)単環または多環を形成していてもよ
く、かつ、該単環または多環が二重結合を有していても
よい。このような単環または多環としては、以下に挙げ
る単環または多環を例示することができる。さらに、こ
れらの環は、メチル基等の置換基を有していてもよい。
【0032】
【化9】
【0033】なお、上記式において、1および2を付し
て示した炭素原子は、式[I]においてR15〜R18で表
わされる基が結合している脂環構造の炭素原子を表わ
す。また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアル
キリデン基を形成していてもよい。このようなアルキリ
デン基は、通常は炭素原子数2〜4のアルキリデン基を
挙げることができ、その具体的な例としては、エチリデ
ン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基およびイソ
ブチリデン基を挙げることができる。
【0034】上記一般式[I]または[II]で表わされ
る環状オレフィンは、シクロペンタジエン類と、相応す
るオレフィン類あるいは環状オレフィン類とをディール
ス・アルダー反応により付加させることにより容易に製
造することができる。
【0035】上記一般式[I]または[II]で表わされ
る環状オレフィンとしては、具体的には、例えば、ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト-2-エンまたはその誘導体、テトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセンまたはその誘
導体、ヘキサシクロ[6.6.1.1 3,6.110,13.02,7.09,14
-4- ヘプタデセンまたはその誘導体、オクタシクロ[8.
8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]-5- ドコ
センまたはその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.0
2,7.09,14]-4- ヘキサデセンまたはその誘導体、ヘプ
タシクロ-5-エイコセンまたはその誘導体、ヘプタシク
ロ-5- ヘンエイコセンまたはその誘導体、トリシクロ
[4.3.0.12,5]-3-デセンまたはその誘導体、トリシク
ロ[4.4.0.12,5]-3- ウンデセンまたはその誘導体、ペ
ンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタデセン
またはその誘導体、ペンタシクロペンタデカジエンまた
はその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.
08,13]-3- ペンタデセンまたはその誘導体、ヘプタシ
クロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]-4- エ
イコセンまたはその誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14,7.
113,20.1 15,18.03,8.02,10.012,21.014,19]-5- ペンタ
コセンまたはその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12,5.1
9,12.08,13]-3- ヘキサデセンまたはその誘導体、ヘプ
タシクロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]-5
- ヘンエイコセンまたはその誘導体、ノナシクロ[10.1
0.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,2 0]-
5-ヘキサコセンまたはその誘導体、5-フェニル-ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-メチル-5-フェニル-ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-ベンジル-ビシクロ
[2.2.1]ヘプト-2-エン、5-トリル-ビシクロ[2.2.1]
ヘプト-2-エン、5-(エチルフェニル)-ビシクロ[2.2.
1]ヘプト-2-エン、5-(イソプロピルフェニル)-ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-
テトラヒドロフルオレン、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a
-ヘキサヒドロアントラセン、シクロペンタジエン-アセ
ナフチレン付加物、5-(α- ナフチル)-ビシクロ[2.
2.1]ヘプト-2- エン、5-(アントラセニル)-ビシクロ
[2.2.1]ヘプト-2-エン等を挙げることができる。
【0036】上記のような環状オレフィン類とエチレン
との共重合体である環状オレフィン系ランダム共重合体
は、エチレンおよび前記環状オレフィンを必須成分とす
るものであるが、必要に応じて他の共重合可能な不飽和
単量体成分を含有していてもよい。任意に共重合されて
いてもよい該不飽和単量体としては、具体的には、例え
ば生成するランダム共重合体中のエチレン成分単位と等
モル未満の範囲のプロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-
ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデ
セン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセ
ン、1-エイコセン等の炭素原子数が3〜20のα-オレ
フィン等を例示することができる。
【0037】本発明では、光磁気記録媒体の基板として
上記のような環状オレフィン系ランダム共重合体の他
に、一般式[I]で表わされる環状オレフィンの開環重
合体もしくは開環共重合体[III]、あるいはこれらの
開環重合体もしくは開環共重合体の水素添加物[IV]を
用いることもでき、このような重合体の例としては、テ
トラシクロドデセンの開環重合体、テトラシクロドデセ
ンとノルボルネンおよびそれらの誘導体との開環共重合
体、およびこれらの開環共重合体、ならびにこれら開環
共重合体の水素添加物が挙げられる。
【0038】このような環状オレフィン系(共)重合体
は、特開昭60−168708号公報、特開昭61−120816号公
報、特開昭61−115912号公報、特開昭61−115916号公
報、特開昭62−252406号公報、特開昭62−252407号公
報、特開昭61−271308号公報、特開昭61−272216号公報
等において本出願人が提案した方法に従って適宜条件を
選択することにより製造することができる。
【0039】本発明に係る光磁気記録媒体の基板には、
このようにして製造される環状オレフィン系(共)重合
体の中でも13C-NMRによって測定されるエチレンに
由来する繰り返し単位が40〜85モル%、特に50〜
75モル%の範囲で存在し、同様にして測定される環状
オレフィンに由来する繰り返し単位が15〜60モル
%、好ましくは25〜50モル%の範囲で存在し、これ
らのエチレンおよび環状オレフィンに由来する繰り返し
単位がランダムに実質上線状に配列している環状オレフ
ィン系ランダム共重合体[A](以下、「共重合体
[A]」と記載する。)が好ましく用いられる。また、
このように重合体が実質上線状であり、ゲル状架橋構造
を有していないことは、該共重合体が135℃のデカリ
ン中に完全に溶解することによって確認できる。
【0040】また、本発明に係る光磁気記録媒体の基板
に用いられる共重合体[A]としては、135℃のデカ
リン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl
/g、特に0.08〜5dl/gの範囲にある環状オレ
フィン系ランダム共重合体が好ましい。
【0041】さらに、このような共重合体[A]は、軟
化温度(TMA)が70℃以上、好ましくは90〜25
0℃の範囲であることが望ましい。この軟化温度(TM
A)は、デュポン社製のサーモメカニカル・アナライザ
ーを用いて厚さ1mmのシートの熱変形挙動により測定
される。すなわち、シート上に石英製の針をのせ、荷重
49gをかけ、5℃/分で昇温していき、針がシート中
に0.635mm埋入した際の温度をTMAとした。ま
た、このような共重合体[A]のガラス転移温度(T
g)は50〜230℃、好ましくは70〜210℃の範
囲にあることが望ましい。
【0042】さらに、共重合体[A]のX線回折法によ
って測定した結晶化度は、0〜10%、好ましくは0〜
7%の範囲にあることが望ましい。本発明では、上記の
ような共重合体[A]に、エチレンと上記一般式[I]
または[II]で表わされる環状オレフィンとの共重合体
であって、135℃のデカリン中で測定した極限粘度
[η]が0.05〜5dl/gの範囲にあり、軟化温度
(TMA)が70℃未満である環状オレフィン系ランダ
ム共重合体[B](以下、「共重合体[B]」と記載す
る。)を配合してなる環状オレフィン系ランダム共重合
体組成物から基板を形成することが好ましい。
【0043】上記のような共重合体[B]では、前記と
同様にして測定されたエチレンに由来する繰り返し単位
が60〜98モル%の範囲で存在していることが好まし
く、環状オレフィンに由来する繰り返し単位が2〜40
モル%、特に5〜40モル%の範囲で存在していること
が好ましく、前記エチレンに由来する繰り返し単位およ
び環状オレフィンに由来する繰り返し単位がランダムに
実質上線状に配列していることが好ましい。また、この
ように重合体が実質上線状であり、ゲル状架橋構造を有
していないことは、該共重合体が135℃のデカリン中
に完全に溶解することによって確認できる。
【0044】また、このような共重合体[B]の135
℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.05
〜5dl/g、特に0.08〜3dl/gの範囲にある
ことが好ましい。
【0045】共重合体[B]は、共重合体[A]と同様
にして測定した軟化温度(TMA)が70℃未満、好ま
しくは−10〜60℃の範囲にあることが望ましい。ま
た該共重合体[B]のガラス転移温度(Tg)は、−3
0〜60℃、好ましくは−20〜50℃の範囲にあるこ
とが望ましい。さらに、共重合体[B]のX線回折法に
よって測定した結晶化度は、0〜10%、好ましくは0
〜7%の範囲にあることが望ましい。
【0046】本発明において、基板として環状オレフィ
ン系ランダム共重合体組成物を用いる場合には、前記共
重合体[A]/共重合体[B]の重量比は、100/
0.1〜100/10、好ましくは100/0.3〜10
0/7の範囲にあることが望ましい。共重合体[B]を
この範囲で共重合体[A]に配合することによって基板
自体の優れた透明性と表面平滑性を維持したままで、光
磁気記録膜または保護膜との密着性が共重合体[A]の
みの場合に比べてさらに向上するという効果がある。
【0047】なお、上記のような開環重合体、開環共重
合体、これらの水素添加物および環状オレフィン系ラン
ダム共重合体の一部が無水マレイン酸等の不飽和カルボ
ン酸等で変性されていてもよい。このような変性物は、
上記のような環状オレフィン系樹脂と、不飽和カルボン
酸、これらの無水物、および不飽和カルボン酸のアルキ
ルエステル等の誘導体とを反応させることにより製造す
ることができる。この場合の環状オレフィン系樹脂の変
性物中における変性剤から導かれる構成単位の含有率
は、通常は50〜10モル%以下である。このような環
状オレフィン系樹脂変性物は、所望の変性率になるよう
に環状オレフィン系樹脂に変性剤を配合してグラフト重
合させて製造することもできるし、予め高変性率の変性
物を調製し、次いで、この変性物と未変性の環状オレフ
ィン系樹脂とを混合することによっても製造することが
できる。
【0048】以上のような開環重合体、開環共重合体、
これらの水素添加物および環状オレフィン系ランダム共
重合体ならびにその変性物は、単独で、あるいは組み合
わせて用いることができる。
【0049】また本発明の光磁気記録媒体の基板には、
上述したような(共)重合体に、衝撃強度を向上させる
ためのゴム成分を配合したり、耐熱安定剤、耐候安定
剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、
防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油等を適当量
配合することができる。
【0050】所望により配合される安定剤としては、フ
ェノール系酸化防止剤、脂肪酸金属塩、多価アルコール
の脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの安定剤は、
単独で配合してもよく、組み合わせて配合してもよい。
【0051】本発明の光磁気記録媒体の基板には、フェ
ノール系酸化防止剤と多価アルコールの脂肪酸エステル
とを組合せて用いることが好ましく、この多価アルコー
ルの脂肪酸エステルは、3価以上の多価アルコールのア
ルコール性水酸基の一部がエステル化された多価アルコ
ール脂肪酸エステルであることが好ましい。
【0052】このようなフェノール系酸化防止剤は、例
えば前記共重合体[A]および共重合体[B]の合計重
量100重量部に対して、0〜10重量部の量で用いる
ことが望ましく、また多価アルコールの脂肪酸エステル
は、共重合体[A]および共重合体[B]の合計重量1
00重量部に対して、0〜10重量部の量で用いること
が好ましい。
【0053】また本発明の光磁気記録媒体の基板には、
本発明の目的および透明性を損なわない範囲で、シリ
カ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイ
ト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウ
ム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、ガラ
ス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、珪酸カルシウ
ム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、
アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化珪
素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ
エステル繊維、ポリアミド繊維等の充填剤を配合しても
よい。
【0054】このような基板の厚みは特に限定されない
が、通常0.5〜5mm、好ましくは0.5〜2mmであ
る。 [保護膜]本発明に係る光磁気記録媒体では、保護膜と
してSi、Ge、NおよびHを含む膜、またはSi、G
e、CおよびHを含む膜が用いられ、この保護膜は、 {(SixGe1-x)1-yy1-Zz (ただし、MはNまたはCであり、xは0.30≦x≦
0.90であり、yは0.4≦y≦0.8であり、zは0
<z<1である。)で示される組成であることが好まし
い。この保護膜は、上記4元素のみで構成されていても
よく、さらにB、In、Sb、P、Al、Bi、Ga等
の他の元素を少量、例えば保護膜を構成する全原子数を
基準として5原子%以下、好ましくは3原子%以下の割
合で含んでいてもよい。
【0055】また、本発明に係る光磁気記録媒体が、例
えば、図3および図4に示すように、複数の保護膜を有
する光磁気記録媒体である場合には、少なくとも一つの
保護膜が上記組成を有する。光磁気記録媒体が図3およ
び図4に示すような膜構成である場合、第1又は第2保
護膜の一方に、上記組成以外の組成からなる保護膜を用
いる場合、その保護膜としては特に制限はなく、従来公
知の保護膜、例えば、Si34、SiNx(x<4/
3)、ZnS、Si、CdS、SiCx(0.5≦x≦
3)など、あるいは(SixGe1-x1-yy(0.5≦
x≦0.98、0.3≦y≦0.8)を用いることができ
る。本発明では、第1保護膜2および第2保護膜4の両
者とも、Si、Ge、NおよびHを含む膜、またはS
i、Ge、CおよびHを含む膜であることが望ましい。
【0056】上記の{(SixGe1-x)1-yy1-Z
z (ただし、MはNまたはCである。)で示される組成
を有する保護膜では、原子比で表わした場合に、xは
0.30≦x≦0.90であるが、特に0.4≦x≦0.7
であることが好ましく、yは0.4≦y≦0.8である
が、特に0.4≦y≦0.65であることが好ましく、z
は0<z<1であるが、特に0.01≦z≦0.15であ
ることが好ましい。xが0.30未満であると、消衰係
数kが上昇し、再生レザー光の光学的吸収が光磁気信号
を減衰させるほど大きくなることがあり、一方、xが
0.90を超えると、スパッタ速度が急激に低下し、ま
た、屈折率が低下するためエンハンス効果の減少による
光磁気信号の減衰が起こることがある。またyが0.4
未満であると、再生レザー光の光学的吸収が光磁気信号
を減衰させるほど大きくなるとこがあり、一方、yが
0.8を超えると、屈折率が低下し、エンハンス効果の
減少による光磁気信号の減衰が起こることがある。Si-
Ge-N系の膜またはSi-Ge-C系の保護膜中にHを導入
すると、Si-Ge-N系の膜またはSi-Ge-C系の膜の消
衰係数kが低下し、成膜速度を上げるためにGeの含有
量を多くしても、再生レーザー光の光学的吸収が少な
く、屈折率の高い保護膜を形成することができる。
【0057】なお、上記のSi、Ge、NおよびHの組
成比、Si、Ge、CおよびHの組成比は、蛍光X線回
折あるいは二次イオン質量分析法(SIMS)により求
めることができる。
【0058】このようなSi、Ge、NおよびHを含む
保護膜、Si、Ge、CおよびHを含む保護膜は、透過
光の波長(λ)が400〜1200nmの範囲における
複素屈折率n(nはn0+ikで表され、n0は屈折率に
対応する値であり、iは虚数単位であり、kは消衰係数
である。)の実数部n0が1.9以上、好ましくは2.0
以上であり、消衰係数kが0.05以下、好ましくは0.
01以下であることが好ましい。
【0059】複素屈折率nの実数部n0は屈折率に対応
する値であり、この値が小さすぎると、エンハンス効果
の減少による光磁気信号の減衰が起こることがある。ま
た、複素屈折率の消衰係数kは吸光係数aとは次式で示
される関係があり、 a=(4π/λ)×k 消衰係数kが大きすぎると、再生レザー光の光学的吸収
が光磁気信号を減衰させるほど大きくなることがある。
【0060】本発明で用いられる保護膜は、例えばター
ゲットとしてSiGeN、SiNとGeまたはGeNと
Siの複合ターゲット、あるいはSiGeC、SiCと
GeまたはGeCとSiの複合ターゲットを用い、反応
性ガスとしてH2、H2O、CH4 等を用い反応性スパッ
タリング法により成膜することができる。
【0061】また、本発明に係る光磁気記録媒体を製造
する際に、基板または記録膜上に、ドーピング剤をドー
プしたSiの粉体と、ドーピング剤をドープしたGeの
粉体とを焼結して得られたSiGeターゲット、または
SiとGeとの溶融混合物にドーピング剤を添加して得
られたSiGeターゲットを用いて、ArとH2 とN 2
雰囲気中、あるいはArとNH3 雰囲気中での反応性マ
グネトロンスパッタ法によってSi、Ge、NおよびH
を含む保護膜を形成する工程を採用することができる。
例えば、上記のようなドーピング剤入りSiGeターゲ
ットをArとH 2 とN2 雰囲気中でスパッタリングする
ことによって成膜する。
【0062】さらにまた、本発明に係る光磁気記録媒体
を製造する際に、基板または記録膜上に、SiCの粉体
と、ドーピング剤をドープしたGeの粉体とを焼結して
得られたSiGeCターゲット、またはSiCとGeと
の溶融混合物にドーピング剤を添加して得られたSiG
eCターゲットを用いて、ArとH2 雰囲気中、または
ArとCH4 雰囲気中、またはArとC26 雰囲気中
での反応性マグネトロンスパッタ法によってSi、G
e、CおよびHを含む保護膜を形成する工程を採用する
ことができる。例えば、上記のようなSiGeCターゲ
ットをArとH2雰囲気中でスパッタリングすることに
よって成膜する。
【0063】上記ドーピング剤としては、具体的には、
B、In、Sb、P、Al、Bi、Gaなどが挙げられ
る。中でも、B、In、Sbが好ましい。上記のそれぞ
れの粉体に用いられるドーピング剤は、同一であっても
よく、また異なっていてもよい。また、これらのドーピ
ング剤は単独で、あるいは組み合わせて用いることがで
きる。これらのドーピング剤の保護膜中における含有量
は、光磁気記録媒体の要求される特性にもよるが、通常
20ppm以下である。
【0064】このような保護膜は、通常1.8以上、好
ましくは1.9〜2.6の屈折率を有していることが望ま
しい。保護膜は、厚さを変えると光磁気記録媒体のC/
N比および反射率が変化する。C/N比は、屈折率×膜
厚の関数であるため、同じ膜厚の場合には屈折率が大き
くなればC/N比も大となり、求められるC/N比を得
るための膜厚は薄くてもよい。保護膜として用いられる
Si、Ge、NおよびHを含む膜、またはSi、Ge、
NおよびHを含む膜、特に{(SixGe1-x)1-yy1-Z
z (ただし、MはNまたはCであり、xは0.30≦
x≦0.90であり、yは0.4≦y≦0.8であり、z
は0<z<1である。)で示される組成の膜は、屈折率
が大きいため膜厚を薄くすることができ、しかも、膜厚
が薄くても長期安定性に優れている。また、このような
保護膜は、成膜速度が大きく、かつ、膜厚を薄くするこ
とができるので、SiNx からなる従来の保護膜に比べ
て生産性を高めることができる。
【0065】本発明において保護膜(第1保護膜および
第2保護膜)とは、後述する光磁気記録膜を酸化等から
保護する働きおよび/または干渉膜すなわち光磁気記録
膜の記録特性(θk)をエンハンスするエンハンス膜と
しての働きを果たす膜である。また、第2保護膜は、良
好なピットを形成するために熱の膜面方向への広がりを
抑制する働きも有する。このような保護膜の膜厚は、通
常50〜2000Åである。
【0066】このような保護膜を上記の第1保護膜とし
て用いる場合には、保護膜の膜厚は、通常100〜20
00Å、好ましくは300〜1500Åである。また、
このような保護膜を上記の第2保護膜として用いる場合
には、保護膜の膜厚は、通常50〜1000Å、好まし
くは50〜700Å、さらに好ましくは100〜400
Å程度である。
【0067】光磁気記録媒体の構成を図4の構成とし、
かつ、第1保護膜と第2保護膜の膜厚を上記の範囲にす
ることによって、特に良好なC/N比と広い記録パワー
マージンを有する光磁気記録媒体を得ることができる。
【0068】なお、第1又は第2保護膜の一方に、従来
公知の保護膜を用いる場合には、Si34からなる膜を
用いることが好ましい。また、第1または第2保護膜と
して従来公知の保護膜を用いる場合、その膜厚は、第1
保護膜では通常100〜2000Å、好ましくは300
〜1500Å程度であり、第2保護膜では通常50〜1
000Å、好ましくは100〜400Å程度である。
【0069】[光磁気記録膜]本発明で用いられる光磁
気記録膜としては、光磁気記録膜としての性質を有する
ものであれば特に制限はないが、その中でも、3d遷移
元素から選ばれる少なくとも1種の元素(i)と、希土
類元素から選ばれる少なくとも1種の元素(ii)とから
なる光磁気記録膜、あるいは3d遷移元素から選ばれる
少なくとも1種の元素(i)と、希土類元素から選ばれ
る少なくとも1種の元素(ii)と、耐腐食性金属(ii
i)とからなる光磁気記録膜が好ましい。
【0070】上記3d遷移元素(i)としては、Fe、
Co、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Zn等が用
いられるが、これらのうち、FeまたはCo、あるいは
この両者を用いることが好ましい。
【0071】この3d遷移元素は、光磁気記録膜中に、
該光磁気記録膜の全原子数を基準として、通常20〜9
0原子%、好ましくは30〜85原子%、特に好ましく
は35〜80原子%の量で存在している。
【0072】上記希土類元素(ii)としては、例えばG
d、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、L
a、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Euが挙げられ
る。これらのうち、Gd、Tb、Dy、Ho、Pr、N
d、Smが好ましく用いられる。
【0073】上記のような群から選ばれる少なくとも1
種の希土類元素は、光磁気記録膜中に、該光磁気記録膜
の全原子数を基準として、通常5〜50原子%、好まし
くは8〜45原子%、特に好ましくは10〜40原子%
の量で存在している。
【0074】光磁気記録膜は、上記の3d遷移元素
(i)および希土類元素(ii)に加えて、耐腐食性金属
(iii)を含んでいてもよい。上記耐腐食性金属(iii)
は、光磁気記録膜中に含ませることにより、この光磁気
記録膜の耐酸化性を高めることができ、長期信頼性に優
れた光磁気記録膜を得ることができる。このような耐腐
食性金属としては、Pt、Pd、Ti、Zr、Ta、N
b等が用いられるが、これらのうち、Pt、Pd、Ti
が好ましく、特にPtまたはPd、あるいはこの両者を
用いることが好ましい。
【0075】光磁気記録媒体の耐酸化性を充分に高める
ためには、この耐腐食性金属は、光磁気記録膜中に、該
光磁気記録膜の全原子数を基準として、好ましくは5〜
30原子%、より好ましくは5〜25原子%、さらに好
ましくは10〜25原子%、特に好ましくは10〜20
原子%の量で存在している。
【0076】上記のような量で耐腐食性金属を光磁気記
録膜中に存在させると、得られる光磁気記録膜の耐酸化
性が充分に改善され、経時的に保磁力Hc が大きく変化
したり、あるいはカー回転角θk が減少したりすること
がない。また、30原子%を超えて存在する場合には、
得られる非晶質合金薄膜のキュリー点が室温以下となる
傾向が生ずる。
【0077】本発明では、光磁気記録膜が、特に下記に
記載するような組成を有することが好ましい。 (i)3d遷移元素 3d遷移元素は、光磁気記録膜中に、好ましくはFeま
たはCoあるいはこの両者が含まれており、Feおよび
/またはCoは、通常40原子%以上80原子%以下、
好ましくは40原子%以上75原子%未満、さらに好ま
しくは、40原子%以上59原子%以下の量で存在して
いることが望ましい。Feおよび/またはCoの量が4
0原子%以上で80原子%以下の範囲にあると、耐酸化
性に優れ、かつ、膜面に垂直な方向に磁化容易軸をもっ
た光磁気記録膜が得られるという利点を有する。
【0078】ところで、光磁気記録膜中に、Coを添加
すると、(イ)光磁気記録膜のキュリー点が上昇し、ま
た(ロ)カー回転角(θk )が大きくなるという現象が
認められ、その結果、Coの添加量により、光磁気記録
膜の記録感度を調整することができ、しかも、Coの添
加により、再生信号のキャリアレベルを増加することが
できる。本発明では、Coは、ノイズレベル、C/N比
の点からCo/(Fe+Co)比[原子比]が通常0〜
0.3、好ましくは0〜0.2、さらに好ましくは0.0
1〜0.2であるような量で、光磁気記録膜中に存在し
ていることが望ましい。
【0079】(ii)希土類元素(RE) 希土類元素(RE)としては、Nd、Sm、Pr、C
e、Eu、Gd、Tb、DyまたはHoが用いられる。
これらの中では、Nd、Pr、Gd、Tb、Dyが好ま
しく用いられ、特にTbが好ましく用いられる。また、
希土類元素は2種以上併用してもよく、この場合に、T
bを希土類元素のうち50原子%以上含有していること
が好ましい。
【0080】この希土類元素は、膜面に垂直な方向に磁
化容易軸をもった光磁気記録膜を得るという点からRE
/(RE+Fe+Co)比[原子比]をxで表わした場
合に、xが通常0.15≦x≦0.45、好ましくは0.
20≦x≦0.4であるような量で光磁気記録膜中に存
在していることが望ましい。
【0081】(iii)耐腐食性金属 耐腐食性金属は、光磁気記録膜中に、好ましくはPtま
たはPdあるいはこの両者が含まれており、Ptおよび
/またはPdは、光磁気記録膜中に通常5〜30原子
%、好ましくは10原子%を超えて30原子%以下、さ
らに好ましくは10原子%を超えて20原子%未満、最
も好ましくは11原子%以上19原子%以下の量で存在
していることが望ましい。
【0082】光磁気記録膜中のPtおよび/またはPd
の量が5原子%以上、特に10原子%を超えて存在する
と、光磁気記録膜は耐酸化性に優れ、長期間使用しても
孔食が発生せず、C/N比も劣化しないという利点を有
する。
【0083】例えば、Pt13Tb28Fe50Co9 (原子
%)あるいはPd12Tb28Fe57Co3 (原子%)で示
される組成を有する光磁気記録膜を有する、本発明の光
磁気記録媒体は、相対湿度85%、80℃の環境下に1
000時間保持しても、C/N比は全く変化しない。
【0084】本発明では、光磁気記録膜中に上記以外の
他の元素を少量含ませて、キュリー温度や補償温度ある
いは保磁力Hc やカー回転角θk の改善または低コスト
化を計ることもできる。これらの元素は、光磁気記録膜
を構成する全原子数に対して例えば10原子%未満の割
合で用いることができる。
【0085】併用できる他の元素の例としては、以下の
ような元素が挙げられる。 (イ)Fe、Co以外の3d遷移元素、例えばSc、T
i、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Zn等。
【0086】(ロ)Pd以外の4d遷移元素、例えば
Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Cd
等。 (ハ)Pt以外の5d遷移元素、例えばHf、Ta、
W、Re、Os、Ir、Au、Hg等。
【0087】 (ニ)IIIB族元素、例えばB、Al、Ga、In、T
l等。 (ホ)IVB族元素、例えばC、Si、Ge、Sn、Pb
等。 (ヘ)VB族元素、例えばN、P、As、Sb、Bi
等。
【0088】 (ト)VIB族元素、例えばS、Se、Te、Po等。 上記のような組成を有する光磁気記録膜は、膜面に垂直
な磁化容易軸を有し、多くはカー・ヒステリシスが良好
な角形ループを示す垂直磁気および光磁気記録可能な非
晶質薄膜となることが、広角X線回折等により確かめら
れる。
【0089】このような光磁気記録膜の膜厚は、通常1
00〜600Å、好ましくは100〜400Å、さらに
好ましくは150〜350Å程度である。 [金属膜]本発明に係る光磁気記録媒体では、金属膜5
が設けられていることが好ましく、金属膜5は、光磁気
記録膜3上に設けられていてもよく、図3に示すように
第2保護膜4上に設けられていてもよい。
【0090】金属膜としては、例えばAl、Ti、P
t、Auまたはこれらの合金、あるいはニッケル合金、
例えば、ニッケルを主成分とし、かつ、シリコン、モリ
ブデン、鉄、クロムおよび銅からなる群から選ばれる少
なくとも1種を含有しているニッケル合金(例、NiC
r合金)、チタン合金または下記のようなアルミニウム
合金からなる膜が挙げられる。本発明では、特にアルミ
ニウム合金が好ましい。このアルミニウム合金は、アル
ミニウムと、アルミニウム以外の少なくとも1種の元素
を含んで構成されている。この場合アルミニウム以外の
好くなくとも1種の元素の合金中の含有量は、該アルミ
ニウム合金を構成する全原子数に対して0.1原子%以
上であることが好ましい。
【0091】このような金属膜を構成するアルミニウム
合金としては、具体的には、以下のようなものが例示で
きる。なお下記のアルミニウム合金において、各金属の
含有量は、該アルミニウム合金を構成する全原子数に対
する原子%である。 (1)Al-Cr 合金(Cr含有量0.1〜10原子
%)、(2)Al-Cu 合金(Cu含有量0.1〜10原
子%)、(3)Al-Mn 合金(Mn含有量0.1〜10
原子%)、(4)Al-Hf 合金(Hf含有量0.1〜1
0原子%)、(5)Al-Nb 合金(Nb含有量0.1〜
10原子%)、(6)Al-B合金(B含有量0.1〜1
0原子%)、(7)Al-Ti 合金(Ti含有量0.1〜
10原子%)、(8)Al-Ti-Nb 合金(Ti含有量
0.1〜5原子%、Nb含有量0.1〜5原子%)、
(9)Al-Ti-Hf 合金(Ti含有量0.1〜5原子
%、Hf含有量0.1〜10原子%)、(10)Al-Cr
-Hf 合金(Cr含有量0.1〜5原子%、Hf含有量
0.1〜10原子%)、(11)Al-Cr-Ti 合金(C
r含有量0.1〜5原子%、Ti含有量0.1〜10原子
%)、(12)Al-Cr-Zr 合金(Cr含有量0.1〜5
原子%、Zr含有量0.1〜10原子%)、(13)Al
-Ti-Nb 合金(Ti含有量0.1〜5原子%、Nb含有
量0.1〜5原子%)、(14)Al-Ni 合金(Ni含
有量0.1〜10原子%)、(15)Al-Mg 合金(M
g含有量0.1〜10原子%)、(16)Al-Mg-Ti
合金(Mg含有量0.1〜10原子%、Ti含有量0.1
〜10原子%)、(17)Al-Mg-Cr 合金(Mg含有
量0.1〜10原子%、Cr含有量0.1〜10原子
%)、(18)Al-Mg-Hf 合金(Mg含有量0.1〜
10原子%、Hf含有量0.1〜10原子%)、(1
9)Al-Se 合金(Se含有量0.1〜10原子%)、
(20)Al-Zr 合金(Zr含有量0.1〜10原子
%)、(21)Al-Ta 合金(Ta含有量0.1〜10
原子%)、(22)Al-Ta-Hf 合金(Ta含有量0.
1〜10原子%、Hf含有量0.1〜10原子%)、
(23)Al-Si 合金(Si含有量0.1〜10原子
%)、(24)Al-Ag 合金(Ag含有量0.1〜10
原子%)、(25)Al-Pd 合金(Pd含有量0.1〜
10原子%)、(26)Al-Pt 合金(Pt含有量0.
1〜10原子%)。
【0092】これらの金属膜を構成するアルミニウム合
金のうち、特に以下のような合金が、光磁気記録媒体の
線速依存性を小さくし、かつ、耐酸化性(耐腐食性)に
優れているので好ましい。 (1)ハフニウム(Hf)0.1〜10原子%を含むア
ルミニウム合金、(2)ニオブ(Nb)0.1〜10原
子%を含むアルミニウム合金、(3)チタン(Ti)
0.5〜5原子%とハフニウム0.5〜5原子%とを含
み、かつ、チタンとハフニウムの合計含有量が1〜5.
5原子%であるアルミニウム合金、(4)クロム(C
r)0.1〜5原子%とチタン0.1〜9.5原子%とを
含み、かつ、クロムとチタンの合計含有量が10原子%
以下であるアルミニウム合金、(5)マグネシウム(M
g)0.1〜10原子%とクロム0.1〜10原子%とを
含み、かつ、マグネシウムとクロムの合計含有量が15
原子%以下であるアルミニウム合金、(6)クロム0.
1〜5原子%とハフニウム0.1〜9.5原子%とを含
み、かつ、クロムとハフニウムの合計含有量が10原子
%以下であるアルミニウム合金、(7)マグネシウム
0.1〜10原子%とハフニウム0.1〜10原子%とを
含み、かつ、マグネシウムとハフニウムの合計含有量が
15原子%以下であるアルミニウム合金、(8)クロム
0.1〜5原子%とジルコニウム(Zr)0.1〜9.5
原子%を含み、かつ、クロムとジルコニウムの合計含有
量が10原子%以下であるアルミニウム合金、(9)タ
ンタル(Ta)0.1〜10原子%とハフニウム0.1〜
10原子%とを含み、かつ、タンタルとハフニウムの合
計含有量が15原子%以下であるアルミニウム合金、
(10)チタン0.5〜5原子%とニオブ0.5〜5原子
%とを含み、かつ、チタンとニオブの合計含有量が1〜
5.5原子%であるアルミニウム合金、(11)マグネ
シウム0.1〜10原子%とチタン0.1〜10原子%と
を含み、かつ、マグネシウムとチタンの合計含有量が1
5原子%以下であるアルミニウム合金、(12)ハフニ
ウム0.1〜9.5原子%、クロム0.1〜5原子%およ
びチタン0.1〜9.5原子%を含み、かつ、ハフニウム
とクロムとチタンの合計含有量が10原子%以下である
アルミニウム合金、(13)ハフニウム0.1〜10原
子%、マグネシウム0.1〜10原子%およびチタン0.
1〜10原子%を含み、かつ、ハフニウムとチタンとマ
グネシウムの合計含有量が15原子%以下であるアルミ
ニウム合金、(14)ハフニウム0.1〜10原子%、
マグネシウム0.1〜10原子%およびクロム10原子
%以下とを含み、かつ、ハフニウムとマグネシウムとク
ロムの合計含有量が15原子%以下であるアルミニウム
合金、(15)ハフニウム0.1〜10原子%、マグネ
シウム0.1〜10原子%、チタン0.1〜10原子%お
よびクロム10原子%以下とを含み、かつ、ハフニウム
とマグネシウムとチタンとクロムの合計含有量が15原
子%未満であるアルミニウム合金、(16)チタン0.
1〜10原子%、マグネシウム0.1〜10原子%およ
びクロム10原子%以下とを含み、かつ、チタンとマグ
ネシウムとクロムとの合計含有量が15原子%以下であ
るアルミニウム合金、(17)ニッケルを0.1〜10
原子%含むアルミニウム合金、(18)ニッケルを0.
1〜10原子%とクロムを2原子%以下とを含むアルミ
ニウム合金。
【0093】上記のニッケル合金の例としては、以下の
ような合金が挙げられる。 (1)Ni-Cr 系合金(例えばNi含有量30〜99原
子%、Cr含有量1〜70原子%)、(2)Ni-Si 系
合金(例えばNi含有量85原子%、Si含有量10原
子%、Cu含有量3原子%、Al含有量2原子%)、
(3)Ni-Cu 系合金(例えばNi含有量63原子%、
Cu含有量29〜30原子%、Fe含有量0.9〜2原
子%、Si含有量0.1〜4原子%、Al含有量0〜2.
75原子%)、(4)Ni-Mo-Fe 系合金(例えばNi
含有量60〜65原子%、Mo含有量25〜35原子
%、Fe含有量5原子%)、(5)Ni-Mo-Fe-Cr 系
合金(例えばNi含有量55〜60原子%、Mo含有量
15〜20原子%、Fe含有量6原子%、Cr含有量1
2〜16原子%、W含有量5原子%)、(6)Ni-Mo-
Fe-Cr-Cu 系合金(例えばNi含有量60原子%、M
o含有量5原子%、Fe含有量8原子%、Cr含有量2
1原子%、Cu含有量3原子%、Si含有量1原子%、
Mn含有量1原子%、W含有量1原子%、あるいはNi
含有量44〜47原子%、Mo含有量5.5〜7.5原子
%、Cr含有量21〜23原子%、Cu含有量0.15
原子%、Si含有量1原子%、Mn含有量1〜2原子
%、Co含有量2.5原子%、W含有量1原子%、Nb
含有量1.7〜2.5原子%、残部Fe)、(7)Ni-C
r-Cu-Mo 系合金(例えばNi含有量56〜57原子
%、Cr含有量23〜24原子%、Cu含有量8原子
%、Mo含有量4原子%、W含有量2原子%、Siまた
はMn含有量1原子%)、(8)Ni-Cr-Fe 系合金
(例えばNi含有量79.5原子%、Cr含有量13原
子%、Fe含有量6.5原子%、Cu含有量0.2原子
%、あるいはNi含有量30〜34原子%、Cr含有量
19〜22原子%、Cu含有量0.5原子%、Si含有
量1原子%、Mn含有量1.5原子%、残部Fe)。
【0094】このような金属膜は、例えば第2保護膜上
に上記元素の複合ターゲットまたはその合金ターゲット
を用い、スパッタリング法等によって成膜することがで
きる。
【0095】また上記のような金属膜は、それぞれの金
属膜を構成する金属以外に下記のような金属(元素)を
1種または2種以上含ませることもできる。このような
金属としては、例えば、チタン(Ti)、ハフニウム
(Hf)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、シリコン
(Si)、タンタル(Ta)、銅(Cu)、タングステ
ン(W)、ジルコニウム(Zr)、マンガン(Mn)、
マグネシウム(Mg)、バナジウム(V)等が挙げら
れ、このような他の金属は、通常5原子%以下、好まし
くは2原子%以下の量で含まれる。ただし、金属膜に
は、上記に例示するような金属(元素)のうち、既に金
属膜に含まれている金属(元素)をさらに上記の量で重
ねて含ませることはないものとする。例えば、金属膜を
構成するアルミニウム合金が、上記したAl-Ti合金、
Al-Ti-Hf合金等である場合には、上記の金属(元
素)のうちでチタン(Ti)がさらに上記のような量で
上記アルミニウム合金中に含まれることはない。
【0096】このような金属膜の膜厚は、通常100〜
5000Å、好ましくは500〜3000Å、より好ま
しくは700〜2000Å程度である。本発明におい
て、金属膜は、反射膜または熱良伝導体、あるいはこの
両方の機能を果している。この金属膜が存在することに
よって、光磁気記録膜に記録されたピットの中心部が記
録レーザ光によって過度に高温になることが防止され、
その結果、記録パワーの線速依存性が小さくなると考え
られる。
【0097】アルミニウム合金からなる金属膜は、特に
熱良伝導体としての機能に優れ、しかも耐腐食性(耐酸
化性)に優れているため、長期間使用した後において
も、記録媒体の線速依存性が小さいという特徴を有して
おり、光磁気記録膜に対する保護作用にも優れている。
【0098】[オーバーコート膜]本発明に係る光磁気
記録媒体では、図4に示すように、金属膜5上にオーバ
ーコート膜6が設けられていてもよい。
【0099】オーバーコート膜としては、アクリル系紫
外線硬化樹脂等の紫外線硬化樹脂が好ましく用いられ
る。このようなオーバーコート膜は、紫外線硬化樹脂を
例えばロールコート法、スピンコート法等によって金属
膜上に塗布することにより形成することができる。
【0100】このオーバーコート膜の膜厚は、好ましく
は1〜100μm、特に好ましくは1〜50μmであ
る。オーバーコート膜を金属膜上に設けることによっ
て、長期間使用しても読み取りエラーが生じ難く、長期
信頼性に優れた光磁気記録媒体を得ることができる。
【0101】
【発明の効果】本発明の光磁気記録媒体では、保護膜と
してSi、Ge、NおよびH、またはSi、Ge、Cお
よびHを特定の割合で含む膜を用いている。このような
組成の保護膜は、Hを添加していることにより、消衰係
数kが低下し、Geの含有量が多い場合においても屈折
率が高くしかも再生レーザー光の光学的吸収が少ないた
め、この保護膜を有する光磁気記録媒体はC/N比に優
れている。また、従来の保護膜(Si34からなる保護
膜)と比較して、成膜性が著しく優れているので、成膜
時のスパッタ速度を上げることができ、性能に優れた光
磁気記録媒体を生産性よく提供することができる。
【0102】また、本発明に係る光磁気記録媒体は、上
記のSi、Ge、NおよびH、またはSi、Ge、Cお
よびHを特定の割合で含む膜を保護膜として使用してい
るので、耐腐食性(耐酸化性)および記録・再生特性に
優れるとともに、長期の使用によっても読み取りエラー
が生じ難く、長期信頼性に優れている。
【0103】本発明に係る光磁気記録媒体の製造方法に
よれば、上記のような優れた特性を有する光磁気記録媒
体を得ることができる。
【0104】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明の光磁気記録
媒体およびその製造方法をさらに具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0105】
【実施例1】エチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]-3-ドデセンとを重合させて得られる非晶性の環
状オレフィンランダム共重合体(13C−NMR分析で測
定したエチレン含量59モル%、テトラシクロ[4.4.0.
12,5.17,10]-3-ドデセン含量41モル%、135℃デ
カリン中で測定した極限粘度[η]が0.42dl/
g、軟化温度(TMA)154℃)からなる基板(厚さ
1.2mm)上に、マグネトロンスパッタリング法で下
記のようにして光磁気記録媒体を形成した。
【0106】[前排気]上記基板をスパッタリング装置
の中に入れて真空排気を行ない、真空度が1×10-7
orr以下になるまで排気した。
【0107】[第1保護膜の成膜]ボロンを10ppm
ドープしたSi70Ge30(原子%)の焼結ターゲットを
用い、Arガス、N2ガスおよびH2ガスを導入して圧力
を2mTorrに保って1.5kWのDCパワーでプラ
ズマ放電を起こさせた。5分間のプレスパッタの後、基
板とターゲットの間にあるシャッターを開いてスパッタ
リングを行ない、厚み1100ÅのSi19.35Ge19.35
51.310.0(原子%)の組成を有する膜を形成した。
この第1保護膜の成膜時間は、7分18秒であった。な
お、この保護膜のn0(屈折率に対応する値)および消
衰係数kは、それぞれ2.2および0.001である。な
お、n0およびkは、波長830nmの測定光に対する
保護膜の複素屈折率の実数部および虚数部の値を示して
いる。
【0108】[光磁気記録膜の成膜]次に、Arガスの
供給を一旦停止し、排気を行なって、2×10-7Tor
rになったところで光磁気記録膜の成膜を行なった。す
なわちTbFeCoからなるターゲット上にPtチップ
を置いたところに、Arガスを導入し圧力を3mTor
rに保ってDCパワー1kWを供給しプラズマ放電を起
こさせた。2分間プレスパッタの後、基板とターゲット
の間にあるシャッターを開いて1分45秒間スパッタリ
ングを行ない、厚み300ÅのPt10Tb28Fe60Co
2(原子%)の組成を有する光磁気記録膜を成膜した。
【0109】[第2保護膜の成膜]ボロンを10ppm
ドープしたSi70Ge30(原子%)の焼結ターゲット
(抵抗率約5×10-3Ω・cm)を用い、Arガス、N
2ガスおよびH2ガスを導入して圧力を2mTorrに保
って1.5kWのDCパワーでプラズマ放電を起こさせ
た。5分間のプレスパッタの後、基板とターゲットの間
にあるシャッターを開いて2分間スパッタリングを行な
い、厚み300ÅのSi19.35Ge19.3551.3
10.0(原子%)の組成を有する膜を形成した。なお、こ
の保護膜のn0(屈折率に対応する値)および消衰係数
kは、それぞれ2.2および0.001である。なお、n
0およびkは、波長830nmの測定光に対する保護膜
の複素屈折率の実数部および虚数部の値を示している。
【0110】[金属膜の成膜]次に、Arガスの供給を
一旦停止し、排気を行なって、2×10-7Torrにな
ったところで金属膜の成膜を行なった。すなわち、Al
からなるターゲット上にTiとHfチップを置いたとこ
ろに、Arガスを導入し圧力を3mTorrに保ってD
Cパワー1.5kWを供給しプラズマ放電を起こさせ
た。2分間プレスパッタの後、基板とターゲットの間に
あるシャッターを開いて3分15秒間スパッタリングを
行ない、厚み1000ÅのAl97Ti1Hf2(原子%)
組成を有する金属膜を成膜した。
【0111】[オーバーコート膜の成膜]スパッタリン
グ装置から取り出した成膜した基板上にアクリル系紫外
線硬化樹脂用組成物(大日本インキ化学工業(株)製、
商品名ダイキュアクリアSD101)をスピンコーター
で塗布し、UVを照射し、厚さ10μmのオーバーコー
ト膜を形成した。
【0112】上記のようにして得られた光磁気記録媒体
のC/N比は、48dBであった。また、鏡面部の反射
率Rは21.0%であった。なお、C/N比は、半径3
0mmの光磁気記録媒体を2400rpmで回転させ、
回転している光磁気記録媒体に基板側から書き込み光と
して波長830nm、ビーム径1.5μmおよび出力7.
0mWを有する半導体レーザ光を記録周波数4.93M
Hz、デューティ25%で照射して記録した情報につい
て求めた。
【0113】
【実施例2、3】実施例1において、それぞれ第1表に
示した組成を有するターゲットおよび成膜時間で第1保
護膜を成膜した以外は、実施例1と同様に行った。
【0114】その結果を第1表に示す。
【0115】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録媒体の一実施例を示す
概略断面図である。
【図2】本発明に係る光磁気記録媒体の他の実施例を示
す概略断面図である。
【図3】本発明に係る光磁気記録媒体の他の実施例を示
す概略断面図である。
【図4】本発明に係る光磁気記録媒体の他の実施例を示
す概略断面図である。
【符号の説明】
10 光磁気記録媒体 1 基板 2 保護膜または第1保護膜 3 光磁気記録膜 4 第2保護膜 5 金属膜 6 オーバーコート膜

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも保護膜と光磁気記録
    膜とを有する光磁気記録媒体において、 該保護膜がSi、Ge、NおよびHを含む膜、またはS
    i、Ge、CおよびHを含む膜であることを特徴とする
    光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記保護膜が、 {(SixGe1-x)1-yy1-Zz (ただし、MはNまたはCであり、xは0.30≦x≦
    0.90であり、yは0.4≦y≦0.8であり、zは0
    <z<1である。)で表わされる組成を有する膜である
    請求項1に記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 透過光の波長が400〜1200nmの
    範囲における前記保護膜の複素屈折率n(nはn0+i
    kで表され、n0は屈折率に対応する値であり、iは虚
    数単位であり、kは消衰係数である。)の実数部n0
    1.9以上であり、かつ、消衰係数kが0.05以下であ
    る請求項1ないし請求項2に記載の光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 基板上に積層される光磁気記録膜と該光
    磁気記録膜上に積層される金属膜とを有し、上記基板と
    光磁気記録膜との間および上記光磁気記録膜と金属膜と
    の間の少なくともいずれか一方に保護膜が設けられてい
    る光磁気記録媒体であって、 少なくとも一の保護膜がSi、Ge、NおよびHを含む
    膜、またはSi、Ge、CおよびHを含む膜であること
    を特徴とする光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記保護膜が、 {(SixGe1-x)1-yy1-Zz (ただし、MはNまたはCであり、xは0.30≦x≦
    0.90であり、yは0.4≦y≦0.8であり、zは0
    <z<1である。)で表わされる組成を有する膜である
    請求項4に記載の光磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 透過光の波長が400〜1200nmの
    範囲における前記保護膜の複素屈折率n(nはn0+i
    kで表され、n0は屈折率に対応する値であり、iは虚
    数単位であり、kは消衰係数である。)の実数部n0
    1.9以上であり、かつ、消衰係数kが0.05以下であ
    る請求項4ないし請求項5に記載の光磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記金属膜が、アルミニウム合金からな
    ることを特徴とする請求項4ないし請求項6に記載の光
    磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記光磁気記録膜が、3d遷移元素から
    選ばれる少なくとも1種の元素(i)と、希土類元素か
    ら選ばれる少なくとも1種の元素(ii)とからなる、膜
    面に垂直な磁化容易軸を有する非晶質合金薄膜からなる
    請求項1ないし請求項7に記載の光磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記光磁気記録膜が、3d遷移元素から
    選ばれる少なくとも1種の元素(i)と、希土類元素か
    ら選ばれる少なくとも1種の元素(ii)と、耐腐食性金
    属(iii)とからなり、かつ、 該耐腐食性金属の含有量が5〜30原子%である、膜面
    に垂直な磁化容易軸を有する非晶質合金薄膜からなる請
    求項1ないし請求項8に記載の光磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記基板が、 (a) エチレンと、下記一般式[I]および/または[I
    I]で表わされる環状オレフィンとのランダム共重合
    体、 (b) 下記一般式[III]で表わされる繰り返し単位を含
    む重合体または共重合体、 (c) 下記一般式[IV]で表わされる繰り返し単位を含む
    重合体または共重合体、 からなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体または
    共重合体からなる請求項1ないし請求項9に記載の光磁
    気記録媒体。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 (式[I]中、nは0または1であり、mは0または正
    の整数であり、kは0または1であり、 R1 〜R18およびRa 、Rb は、それぞれ独立に、水素
    原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選
    ばれる原子もしくは基であり、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形成し
    ていてもよく、かつ、該単環または多環が二重結合を有
    していてもよく、また、R15とR16とで、またはR17
    18とでアルキリデン基を形成していてもよい。式[I
    I]中、pは0または1以上の整数であり、qおよびr
    は、0、1または2であり、R1 〜R15はそれぞれ独立
    に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、芳香
    族炭化水素基およびアルコキシ基からなる群から選ばれ
    る原子もしくは基であり、R5 (またはR6 )とR
    9 (またはR7 )とは、炭素原子数1〜3のアルキレン
    基を介して結合していてもよく、また何の基も介さずに
    直接結合していてもよい。式[III]および[IV]中、
    n、m、kおよびR1 〜R18は、式[I]と同様の意味
    である。)
  11. 【請求項11】 基板または記録膜上に、 ドーピング剤をドープしたSiの粉体と、ドーピング剤
    をドープしたGeの粉体とを焼結して得られたSiGe
    ターゲット、またはSiとGeとの溶融混合物にドーピ
    ング剤を添加して得られたSiGeターゲットを用い
    て、 ArとH2 とN2 雰囲気中、またはArとNH3 雰囲気
    中での反応性マグネトロンスパッタ法によって {(SixGe1-x)1-yy1-Zz (ただし、xは0.30≦x≦0.90であり、yは0.
    4≦y≦0.8であり、zは0<z<1である。)で表
    わされる組成を有する保護膜を形成する工程を含むこと
    を特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】 基板または記録膜上に、 SiCの粉体と、ドーピング剤をドープしたGeの粉体
    とを焼結して得られたSiGeCターゲット、またはS
    iCとGeとの溶融混合物にドーピング剤を添加して得
    られたSiGeCターゲットを用いて、 ArとH2 雰囲気中、またはArとCH4 雰囲気中、ま
    たはArとC26 雰囲気中での反応性マグネトロンス
    パッタ法によって {(SixGe1-x)1-yy1-Zz (ただし、xは0.30≦x≦0.90であり、yは0.
    4≦y≦0.8であり、zは0<z<1である。)で表
    わされる組成を有する保護膜を形成する工程を含むこと
    を特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記それぞれの粉体にドープされるド
    ーピング剤が、同一であっても、異なっていてもよく、 B、In、Sb、P、Al、BiおよびGa からなる群から選ばれる1または2以上のドーピング剤
    である請求項11または請求項12に記載の光磁気記録
    媒体の製造方法。
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