JPH0527353U - クラツチ噛合い構造 - Google Patents

クラツチ噛合い構造

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JPH0527353U
JPH0527353U JP7533591U JP7533591U JPH0527353U JP H0527353 U JPH0527353 U JP H0527353U JP 7533591 U JP7533591 U JP 7533591U JP 7533591 U JP7533591 U JP 7533591U JP H0527353 U JPH0527353 U JP H0527353U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、回転動力を伝達するクラッチの噛合
い構造において、クラッチ相互の噛合い角をθ°とし、
噛合い爪を外れ難くした場合でも、その噛合い歯面の当
り状態が部分当りとなることなく、大きな伝達トルクを
得ることを目的とする。 【構成】クラッチ21における噛合い爪21a,21
b,…それぞれの噛合い面21a1,21b1,…を、ルー
ルドサーフェイスに基づく曲面形状として構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
本考案は、回転軸の動力伝達装置等における動力伝達断接機構部(クラッチ) に適用されるクラッチ噛合い構造に関する。
【0001】
【従来の技術】
図6は噛合い角0°とした従来型のクラッチ噛合い構造を示すもので、同図( A)はその側面図、同図(B)はそのA−A線断面図、同図(C)はそのB線矢 視図である。
【0002】 図7は噛合い角θ°とした従来型の点接触クラッチ噛合い構造を示すもので、 同図(A)はその側面図、同図(B)はそのC−C線断面図、同図(C)はその D線矢視図である。
【0003】 上記図6及び図7において、11,12は動力伝達断接機構部としての噛合い 爪クラッチ、13は一方の噛合い爪クラッチ11を回転させる回転軸、14は他 方の噛合い爪クラッチ12に伝えられた回転を伝達する伝達軸である。
【0004】 噛合い爪クラッチ11,12の環状クラッチ面は、一定間隔毎に噛合い爪11 a,11b,…からなる凹凸部を形成して構成されており、一方の噛合い爪クラ ッチ11の噛合い爪11a,11b,…に他方の噛合い爪クラッチ12の凹部が 、他方の噛合い爪クラッチ12の噛合い爪12a,12b,…に一方の噛合い爪 クラッチ11の凹部が互いに噛合わされて回転伝達が行なわれる。
【0005】 ここで、上記図6におけるクラッチ噛合い構造では、クラッチ相互11,12 の噛合い歯面11a1,11b1,…、12a1,12b1,…は、回転軸に対して全て 平行となる噛合い角0°で且つ平面形状になっている。
【0006】 すなわち、クラッチ相互11,12の爪11a,11b,…、12a,12b ,…の噛合い角が0°であると、その噛合い歯面11a1,11b1,…、12a1, 12b1,…の当り状態は全面当りとなり、大きい伝達トルクが得られると共に、 歯面摩耗が少ないという特徴があるものの、上記爪11a,11b,…、12a ,12b,…の噛合いが外れ易い欠点がある。
【0007】 一方、上記図7におけるクラッチ噛合い構造では、クラッチ相互11,12の 噛合い歯面11a1,11b1,…、12a1,12b1,…は、回転軸に対して噛合い 角θ°になっている。
【0008】 すなわち、クラッチ相互11,12の爪11a,11b,…、12a,12b ,…の噛合い角がθ°であると、回転伝達中に上記爪11a,11b,…、12 a,12b,…の噛合いが外れ難い利点があるものの、その噛合い歯面11a1, 11b1,…、12a1,12b1,…の当り状態は、製作誤差等が無いとしてもポイ ント当りで見れば全面当りとはならず、伝達トルクが小さくなると共に、歯面摩 耗は大きくなり、振動,騒音等も大きくなる欠点がある。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
つまり、上記従来型のクラッチ噛合い構造では、クラッチ相互11,12の噛 合い角を0°とし大きな伝達トルクを得ようとすると爪11a,11b,…、1 2a,12b,…の噛合いが外れ易くなり、また、クラッチ相互11,12の噛 合い角をθ°とし爪11a,11b,…、12a,12b,…の噛合いを外れ難 くすると伝達トルクが小さくなるという、相反する問題がある。
【0010】 本考案は上記課題に鑑みなされたもので、クラッチ相互の噛合い角をθ°とし 、噛合い爪を外れ難くした場合でも、その噛合い歯面の当り状態が部分当りとな ることなく、大きな伝達トルクを得ることが可能になるクラッチ噛合い構造を提 供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本考案に係わるクラッチ噛合い構造は、回転動力伝達クラッチにお ける環状のクラッチ断接面に設けられた複数の噛合い爪それぞれの噛合い面を、 ルールドサーフェイスに基づく曲面形状にして構成したものである。
【0012】
【作用】
つまり、一対のクラッチ相互の噛合い角θ°が得られ、噛合い爪の外れが防止 されるばかりか、歯面同士の当り状態が全面当りとなるので、大きな回転伝達ト ルクが得られるようになる。
【0013】
【実施例】
以下図面により本考案の一実施例について説明する。
【0014】 図1は本考案のクラッチ噛合い構造に基づくクラッチ面形状を示すもので、一 方のクラッチ21における環状のクラッチ断接面には、一定間隔毎に噛合い爪2 1a,21b,…からなる凸部が形成され、この噛合い爪21a,21b,…の 回転方向側面に対応する噛合い歯面21a1,21b1,…は、ルールドサーフェイ スの原理に基づく曲面にて形成される。
【0015】 ここで、上記噛合い歯面21a1,21b1,…をルールドサーフェイスの原理に 基づく曲面形状にて構成すれば、その回転中心軸CLに対し噛合い角θ°で且つ 各歯面21a1,21b1,…の全面当りが得られることになる。
【0016】 図2は上記クラッチ噛合い構造における噛合い爪の歯面形状として定義付けさ れたルールドサーフェイスの原理を示すもので、すなわち、直方体ABCDEF GHにおいて、その対角面ABHEの各辺に等しい輪ゴムをセットしたと仮定す る。この輪ゴムの辺AB及び辺AEを固定し、辺HEのHポイントのみをC点ま で移動させる。
【0017】 この際、輪ゴムにより囲まれる領域は、ABCEの変形した曲面、所謂、ルー ルドサーフェイスの曲面となり、この曲面形状にて上記各噛合い爪21a,21 b,…の噛合い歯面21a1,21b1,…を形成する。
【0018】 すなわち、線分ECと線分ABの2つの線分を、それぞれ同数で等分割してな る点ab1,ab2,…,abn及びec1,ec2,…,ecnを結んでできる多数の線分ab1-ec1,ab2- ec2,…,abn-ecnにて形成した場合、これら多数の線分ab1-ec1,ab2-ec2,…,abn-e cnの集合体で形成される面ABCEがルールドサーフェイスに基づく曲面になる 。
【0019】 図3は上記クラッチ噛合い構造におけるルールドサーフェイスの歯面適応原理 を示すもので、すなわち、上記図1の領域xで示すように、辺ABをクラッチ2 1の回転中心軸CLに対応させ、辺HEをクラッチ21の外径線に対応させる。
【0020】 ここで、平面ABHEに対応する歯幅面を噛合い歯面とすると、その噛合い角 は0°となるため、噛合い角θ°となる曲面ABCEに対応する歯幅面IJCE をクラッチ21の噛合い歯面21a1,21b1,…として構成する。
【0021】 図4は各種産業用に利用される回転動力伝達機構の構成を示すもので、同図に おいて、31はモータ、32はスプライン軸、33は一対のクラッチ21,22 を断接させるクラッチスライドレバー、34は減速機、35は回転ドラムである 。
【0022】 つまり、上記ルールドサーフェイスの歯面形状を有するクラッチ21,22を 対向配設し、クラッチスライドレバー33により矢印yで示すように断接利用す ることにより、クラッチ外径線から中心に向けて小さくなる噛合い角θ°を有し 、且つ対向する歯面同士が全面当りとなるクラッチ噛合い構造が得られる。
【0023】 図5は上記回転動力伝達機構のクラッチ21,22における動力伝達状態を示 すもので、噛合い角θ°の歯面21a1を有する噛合い爪21aに対し、矢印Oで 示す方向及び大きさの回転力が加えられた場合、矢印Qで示すベクトル作用によ り矢印Pで示す分力が働くことになり、一対のクラッチ21,22は互いに引合 い外れ難い状態となる。
【0024】 また、一対のクラッチ21,22それぞれにおける噛合い歯面21a1,22a1 の分割誤差(等分精度)が無いものとすると、該相互に噛合う歯面21a1,22 a1は全面当りとなり、その噛合い接触面積は最大になる。
【0025】 したがって、上記構成のクラッチ噛合い構造によれば、クラッチ21における 噛合い爪21a,21b,…それぞれの噛合い面21a1,21b1,…を、ルール ドサーフェイスに基づく曲面形状として構成したので、一対のクラッチ相互の噛 合い角θ°が得られ、噛合い爪の外れが防止されるばかりか、歯面同士の当り状 態が全面当りとなるので、大きな回転伝達トルクが得られると共に、歯面摩耗も 少なく、振動,騒音を小さくすることができる。
【0026】 これにより、従来型のクラッチ噛合い構造と同様の伝達トルクを得るのであれ ば、従来型より小形のクラッチを構成することができ、上記寿命の増大、振動, 騒音の低減に加え、設置スペースを減少することが可能になる。
【0027】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、回転動力伝達クラッチにおける環状のクラッチ 断接面に設けられた複数の噛合い爪それぞれの噛合い面を、ルールドサーフェイ スに基づく曲面形状にして構成したので、クラッチ相互の噛合い角をθ°とし、 噛合い爪を外れ難くした状態で、その噛合い歯面の当り状態が部分当りとなるこ となく、大きな伝達トルクを得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係わるクラッチ噛合い構造
に基づくクラッチ面形状を示す外観斜視図。
【図2】上記クラッチ噛合い構造における噛合い爪の歯
面形状として定義付けされたルールドサーフェイスの原
理を示す図。
【図3】上記クラッチ噛合い構造におけるルールドサー
フェイスの歯面適応原理を示す図。
【図4】各種産業用に利用される回転動力伝達機構の構
成を示す図。
【図5】上記クラッチ噛合い構造を利用した回転動力伝
達機構のクラッチ部における動力伝達状態を示す図。
【図6】噛合い角0°とした従来型のクラッチ噛合い構
造を示す図。
【図7】噛合い角θ°とした従来型の点接触クラッチ噛
合い構造を示す図。
【符号の説明】
21,22…クラッチ、21a,21b、22a,22
b…噛合い爪、21a1,21b1、22a1,22b1…噛合
い歯面、31…モータ、32…スプライン軸、33…ク
ラッチスライドレバー、34…減速機、35…回転ドラ
ム、CL…回転中心軸。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転動力伝達クラッチにおける環状のク
    ラッチ断接面に設けられた複数の噛合い爪それぞれの噛
    合い面を、ルールドサーフェイスに基づく曲面形状にし
    て構成したことを特徴とするクラッチ噛合い構造。
JP7533591U 1991-09-19 1991-09-19 クラッチ噛合い構造 Expired - Lifetime JP2522209Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014010108A1 (ja) * 2012-07-13 2014-01-16 株式会社鈴木製作所 ミシンの気体搬送糸通し装置
JP2015132374A (ja) * 2014-01-15 2015-07-23 Jfe建材株式会社 爪クラッチ

Cited By (3)

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WO2014010108A1 (ja) * 2012-07-13 2014-01-16 株式会社鈴木製作所 ミシンの気体搬送糸通し装置
JP2014018292A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Suzuki Seisakusho:Kk ミシンの気体搬送糸通し装置
JP2015132374A (ja) * 2014-01-15 2015-07-23 Jfe建材株式会社 爪クラッチ

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JP2522209Y2 (ja) 1997-01-08

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