JPH05270970A - 結晶成長方法 - Google Patents

結晶成長方法

Info

Publication number
JPH05270970A
JPH05270970A JP9896292A JP9896292A JPH05270970A JP H05270970 A JPH05270970 A JP H05270970A JP 9896292 A JP9896292 A JP 9896292A JP 9896292 A JP9896292 A JP 9896292A JP H05270970 A JPH05270970 A JP H05270970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
crystal
crucible
pulling
solid layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9896292A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Kubo
高行 久保
Shunji Miyahara
俊二 宮原
Toshiyuki Fujiwara
俊幸 藤原
Hideki Fujiwara
秀樹 藤原
Shuichi Inami
修一 稲見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP9896292A priority Critical patent/JPH05270970A/ja
Publication of JPH05270970A publication Critical patent/JPH05270970A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融層法によって単結晶を成長させる際に、
固体層の消滅後も結晶引上げを継続して、引上げ結晶の
歩留りの向上を図る。 【構成】 坩堝1内に投入した全ての結晶用原料を一旦
溶融させた後に、坩堝1内に溶融層Lと固体層Sとを形
成する。種結晶5を溶融層Lに浸漬させ、固体層Sを溶
融させながら、単結晶6を引き上げる。ずべての固体層
Sが溶融した後も全融状態にて単結晶6の引き上げを継
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体基板の材
料として用いられているシリコン単結晶等の結晶を成長
させる結晶成長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶を成長させる方法とし
て、チョクラルスキー法 (CZ法) 等の回転引上げ法が広
く用いられている。
【0003】図4は従来の回転引上げ法に用いられる結
晶成長装置を示す模式的断面図であり、21はチャンバ内
に配設された坩堝を示している。坩堝21は、有底円筒状
をなす石英製の内容器21a と黒鉛製の外容器21b とを同
心状に配して構成されており、回転並びに昇降可能な支
持軸22の上端部に固定されている。坩堝21の外側にはヒ
ータ23が同心状に配設されている。坩堝21内には、ヒー
タ23により溶融された結晶用原料、つまり原料の溶融液
29が充填されている。坩堝21の中心軸上には、支持軸22
と同一軸心で所定の速度で回転する引上げ軸24が配設さ
れており、引上げ軸24には種結晶25が吊り下げられてい
る。
【0004】このような結晶成長装置にあっては、坩堝
21内に結晶用原料を投入し、これを坩堝21の周囲に配し
たヒータ23にて溶融せしめた後、得られた溶融液29中に
引上げ軸24にて吊り下げた種結晶25を浸し、これを回転
させつつ上方に引上げて種結晶25の下端に単結晶26を成
長させる。
【0005】ところで成長させた単結晶26を半導体基板
等として用いる場合には、単結晶26の電気抵抗率,電気
導電型を調節するために、引上げ前に坩堝21内の溶融液
29中に不純物を添加する。このような不純物は単結晶26
の引上げ方向に偏析するので、単結晶26の成長方向にわ
たって不純物の均一な濃度分布(抵抗率分布)を有する
単結晶26を得難いという問題がある。
【0006】この偏析は、単結晶26のある部分での凝固
開始時の不純物濃度と凝固終了時の不純物濃度との比、
つまり凝固の際に溶融液29,単結晶26界面において生じ
る単結晶26中の不純物濃度CS と溶融液29中の不純物濃
度CL との比CS /CL 、即ち実効偏析係数Keが1と
ならないことに起因している。例えば、Ke<1の場合
には、単結晶26が成長するに伴って溶融液29中の不純物
濃度が高くなり、単結晶26に偏析が生じる。
【0007】このような偏析を抑制する方法として溶融
層法が知られている。図5は一般的な溶融層法に用いら
れる結晶成長装置の模式的断面図であり、図中、図4と
同番号を付した部分は同一部分を示す。ヒータ23の制御
によって坩堝21内の下部に結晶用原料の固体層Sを、ま
たその上方に結晶用原料の溶融層Lを共存させた状態で
図4に示す過程と同様に単結晶26を成長させる。
【0008】なお、このような溶融層法として、特公昭
34-8242 号公報,特公昭62-880号公報,実開昭60-32474
号公報等に開示された溶融層厚一定法と、特開昭61-205
691号公報, 特開昭61-205692 号公報, 特開昭61-215285
号公報等に開示された溶融層厚変化法とが知られてい
る。溶融層厚一定法は、単結晶26の引上げ過程では、途
中ヒータ23の制御によって単結晶26の引上げに伴う溶融
液の減少を固体層Sの溶融によって補充し、溶融層Lの
厚さを一定に保持する方法であり、実効偏析係数Keの
値にかかわらず、単結晶26の成長に伴って新たに不純物
濃度が低い固体層Sを溶融することにより、溶融層L中
の不純物濃度CL を低減させる。一方、溶融層厚変化法
は、意図的に溶融層Lの体積を変化させることにより、
引上げ中に不純物を添加することなく溶融層L中の不純
物濃度CL を一定に保つ方法である。
【0009】ところで、上記した溶融層法における偏析
軽減の原理は、最初に坩堝21内に充填される結晶用原料
の重量(初期充填量)を“1”とし、原料上面から計っ
た重量比xの位置における不純物濃度をCP (x) と表す
ことにより、図6に示すような一次元モデルで説明する
ことができる。
【0010】初期充填量1に対する引上げ結晶の重量比
をfS 、溶融層Lの重量比をfL 、固体層Sの重量比を
P とし、f0 =fS +fL とすると(1) 式の如く定義
される。 f0 +fP =fS +fL +fP =1 …(1)
【0011】なお、原料としては高純度多結晶が用いら
れることが多いが、ここでは原料中の不純物濃度CP
0の場合について説明する。図6において左方を単結晶
26の上面側とし、右方を固体層Sの底側とする。
【0012】図6(a) は結晶用原料を坩堝21内に充填し
た直後の状態を示し、fP =1である。図6(b) は図6
(a) の結晶用原料が原料上面からfL だけ溶融され、そ
れに不純物を添加した初期溶融終了時の状態を示してい
る。ここでC0 は初期溶融層中の不純物濃度であり、f
0 =fL である。図6(c) は結晶成長中(引上げ中)の
変化を示している。溶融層LからfS だけ結晶を引上げ
ると、固体層Sの結晶用原料は溶融されてfL になる。
ここでCL は溶融層L中の不純物濃度であり、CP は固
体層Sの不純物濃度である。
【0013】そして、fS から更にΔfS だけ結晶を引
上げる間にCa ・ΔfS だけ不純物を添加した場合、f
L はfL +ΔfL に、CL はCL +ΔCL に、fP はf
P +ΔfP に変化する。CS は単結晶26中の不純物濃度
である。この際、図中Aで示す領域の不純物量は一定で
ある。これにより (2)式が成立する。 CL (fS )・fL +Ca ・ΔfS +CP (f0 )・Δf0 =CS (fS +ΔfS )・ΔfS +CL (fS +ΔfS )・(fL +ΔfL )…(2) ここで、CS は実効偏析係数Keを用いて下記(3) 式に
て表される。 CS =Ke・CL …(3)
【0014】(3)式を (2)式に適用し、(2) 式中の2次
の微小項を省略すると、次の(4) 式が得られる。 fL ・(dCL /dfS )+CL ・(Ke+dfL /dfS ) =Ca +CP ・(df0 /dfS ) …(4) ここで、理想的な場合としてCP =0とし、単結晶26中
の不純物濃度CS を以下のように算出すると、その偏析
が求められる。即ち、通常のCZ法の場合はfP =0、Δ
L +ΔfS =0、Ca =0であるので、下記 (5)式が
得られ、 (1−fS )・(dCL /dfS )+(Ke−1)CL =0 …(5) これを (3)式に代入して解くと、 CS =Ke・C0 ・(1−fS Ke-1 …(6) となる。
【0015】同様にして溶融層法の場合はdCL /df
S =0、CP =0とすると、 (4)式により、 (7)式が得
られる。 Ca =(Ke+dfL /dfS )・CL …(7) これが無偏析引上げを実現するための条件である。これ
を溶融層厚一定法に適用した場合はdfL /dfS =0
であるので、下記 (8)式が得られる。 Ca =Ke・CL =Ke・C0 …(8) そして、この不純物濃度Ca の不純物を連続的に添加す
ることにより、無偏析条件が実現される。
【0016】一方、溶融層厚変化法に適用した場合は、
一般に不純物の連続添加を行わないのでCa =0であ
り、 (7)式より下記 (9)式が得られる。 dfL /dfS =−Ke …(9) (9)式が満足されるように結晶引上げに伴って溶融層L
の厚さを変化させることにより、無偏析条件が実現され
る。
【0017】図6(d) は引上げ終了時の状態を示すもの
である。溶融層厚一定法では、溶融層L下の固体層Sが
全部溶融してfP =1となった後は、無偏析条件が成立
せず、 (6)式に従って偏析が生じる。一方、溶融層厚変
化法では結晶がない初期の溶融率をfL0とすると、 (9)
式より得られる下記(10)式が引上げ終了まで満たされれ
ば、全体の結晶について偏析は生じない。 fL =fL0−Ke・fS …(10)
【0018】このような溶融層法において、ヒータ23の
長さ, パワー、坩堝21の深さ及びヒータ23の周囲に設け
られて坩堝21の下部における熱移動を促進する保温筒の
形状, 材質を予め適切に選択するこにより、溶融層Lの
厚さを制御する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】所定量の原料から引き
上げられる所定の結晶特性を有する結晶の引上げ量が多
い程引上げ結晶の歩留りは高く、この引上げ結晶の歩留
りの向上が結晶引上げにおける最大の課題である。溶融
層法においては、引上げの進行に伴って融液濃度を均一
に維持できるので、通常の引上げ法(CZ法等)に比較し
て引上げ結晶の歩留りを大幅に改善できる。引上げ結晶
の電気抵抗率に関して、その評価の目安として電気抵抗
率の有効範囲を例えば1:0.7 とすると、この有効範囲
における引上げ結晶の歩留りはリンドープのCZ法による
引上げでは42%程度であり、溶融層法では60%程度であ
る。
【0020】ところが、例えばシリコン単結晶を上述し
たような従来の溶融層法にて引き上げた場合、固体シリ
コン, 液体シリコンの密度が夫々2.33, 2.45(g/cm
3 )であるので、引上げ工程の後半での固体層Sの消滅
過程において、固体層Sの全体または一部が坩堝21から
離れて浮上する。この結果、結晶引上げが阻害されるの
で、固体層Sが消滅する前に引上げ処理を終了してい
る。
【0021】固体層Sの浮上は、固体層Sと坩堝21との
固着度が問題であり、更にこの固着度を決定する条件と
して、固体層Sと坩堝21との界面に作用する融液凝固
時の膨張によって生じる応力、固体層Sと坩堝21との
界面の均一性が挙げられる。ここで、の条件は固体層
Sの形成方法と関係がある。従来の溶融層法にあって
は、坩堝21に固体原料を投入した後、ヒータ23によりそ
の原料の上部を中心に加熱し、原料の下部は固体状態の
ままで原料の上部のみを溶融させ、溶融した原料を下部
の原料間の隙間に入り込ませて凝固させることにより、
固体層Sを形成している。このようにして固体層Sを形
成した場合には、原料が完全に溶融されずに固体層Sと
坩堝21との界面が形成されるので、その界面に空隙が残
存し、固体層Sと坩堝21との固着度は不十分である。そ
して、従来の溶融層法では、このように固体層Sと坩堝
21との固着度は不十分であるので、引上げ工程の後半に
おいて、固体層Sの全部または一部が坩堝21から離れて
浮上し、引上げ処理が阻害され、引上げ結晶の歩留りに
限界があるという問題がある。
【0022】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、固体原料を一旦全溶融させた後に溶融層と固体
層とを形成することとし、固体層が消滅した後も引き続
いて結晶引上げを行なうことにより、引上げ結晶の歩留
りの大幅な向上を図ることができる結晶成長方法を提供
することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係る結晶成長方
法は、坩堝内の結晶用原料を溶融させて上側に溶融層を
下側に固体層を形成し、前記固体層を溶融させながら前
記溶融液を引き上げて結晶を成長させる方法において、
前記坩堝内の全ての結晶用原料を溶融させた後に、前記
溶融層及び前記固体層を形成し引き上げて、前記固体層
が完全に溶融した後も全融状態にて前記溶融液の引き上
げを行なうことを特徴とする。
【0024】
【作用】本発明の結晶成長方法にあっては、坩堝内に投
入した固体の結晶用原料を一旦すべて溶融し、その後そ
の下部から徐々に凝固させて、坩堝内の上部に溶融層を
下部に固体層を夫々形成する。このようにすると、固体
層の形成状態は全体的に均一となる。この結果、固体層
と坩堝との固着度を決定する上述した条件にあって、条
件においては坩堝に作用する固体層内部の応力が均一
化して緩和される。また条件においては、坩堝の表面
に固体層が均一に形成されるので両者の均一な界面が得
られる。従って本発明では、固体層と坩堝との固着度が
高く、固体層が消滅するまで固体層の全部または一部が
浮上することはなく、結晶引上げ処理が妨げられず、固
体層が消滅した後においても連続して結晶の引上げを行
い得る。
【0025】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて具体的に説明する。
【0026】図1は、本発明に係る結晶成長方法を実施
するための結晶成長装置の模式的断面図であり、図中7
は中空円筒状のチャンバ、1はチャンバ7内の略中央に
配設された坩堝を示している。チャンバ7は、円筒状を
なすメインチャンバ7a, メインチャンバ7aの上端部に連
設固定された円筒状のプルチャンバ7b等から構成されて
いる。また坩堝1は、有底円筒状をなす石英製の内容器
1aとこの内容器1aの外側に嵌合される黒鉛製の外容器1b
とを同心状に配して構成されており、回転並びに昇降可
能な支持軸2の上端部に固定されている。坩堝1の外側
にはヒータ3が同心状に配設されている。ヒータ3は、
抵抗加熱式であり、短い発熱長、例えば90mm程度の発熱
長を有する上下2段のヒータ3a, 3bから構成されてい
る。ヒータ3の外側には、保温筒8が配設されている。
坩堝1内には、その上部に結晶用原料の溶融層L、その
下部に結晶用原料の固体層Sが形成されている。そし
て、坩堝1とヒータ3との相対的な上下方向の位置調
節、各ヒータ3a, 3bのパワー調節によって、坩堝1内の
溶融層L,固体層Sの夫々の量が調整されるようになっ
ている。坩堝1の中心軸上には、支持軸2と同一軸心で
回転並びに昇降可能な引上げ軸4がプルチャンバ7bを通
して吊設されており、引上げ軸4の下端には種結晶5が
装着されている。
【0027】次に、結晶成長の動作について説明する。
まず、坩堝1内に結晶用原料を投入し、坩堝1の周囲に
配したヒータ3にて投入した全ての結晶用原料を溶融さ
せる。次に、ヒータ3を構成する各ヒータ3a, 3bのパワ
ーを調整して、坩堝1内の下部に固体層Sを形成する。
その後、種結晶5の下端を溶融層L内に浸漬させ、坩堝
1及び引上げ軸4を回転させながら上昇させて、固体層
Sを溶融させながら、単結晶6を引き上げる。そして、
固体層Sが完全に溶融して消滅した後も、単結晶6の引
上げを継続して、引上げ結晶の歩留りの向上を図る。
【0028】本発明では結晶用原料を一旦全融させた
後、融液の底部から除々に固体層SGA成されるので、
坩堝1に作用する固体層Sの内部応力が緩和して均一化
すると共に、坩堝1と固体層Sとの界面が均一となり、
坩堝1と固体層Sとの固着度は高い。従って、固体層S
はその形成時から消滅時まで坩堝1の表面に確実に固着
されており、固体層Sの消滅後も引き続き単結晶の引上
げは可能である。
【0029】以下、数値例を掲げて本発明の結晶成長の
更に具体的動作について説明する。まず、坩堝1内に結
晶用原料として65kgの多結晶シリコンを充填し、N型ド
ーパントとしてリン,シリコン合金0.6gを添加した後、
チャンバ7内を10Torrのアルゴン雰囲気にして、ヒータ
3a, 3bのパワーを夫々47kW, 55kWとして、充填した全て
の多結晶シリコンを一旦溶融する。次いで、ヒータ3a,
3bのパワーを夫々75kW, 0kWとして、溶融層Lの下方に
固体層Sを成長させる。その後、種結晶5の下端を溶融
層L内に浸漬させ、坩堝1及び引上げ軸4を、坩堝1の
回転数/引上げ軸4の回転数=1rpm/10rpm として逆方
向に回転させながら、結晶径6インチの単結晶6を引き
上げる。そして、固体層Sが消滅した後も継続して単結
晶6を引き上げ、残液量(溶融層L)が1kgとなった時
点で引上げを終了する。
【0030】図2は、本発明に係る結晶成長方法と従来
の結晶成長方法とを夫々に用いて引き上げた単結晶の単
結晶引上げ率を示すグラフである。図2に示すグラフに
おいて、ハッチングを付した部分は本発明に係る結晶成
長方法を用いた場合を表し、ハッチングを付していない
部分は従来の結晶成長方法を用いた場合を表しており、
×印は多結晶化したことを示している。図2の結果から
わかるように、従来の結晶成長方法では固体層の消滅時
期に多結晶化が多く発生するのに対して、本発明に係る
結晶成長方法では固体層が消滅した後も引き続いて単結
晶の引上げが可能である。
【0031】また、図3は、本発明に係る結晶成長方法
とCZ法とを夫々に用いて引き上げた単結晶の軸方向電気
抵抗率分布を示すグラフである。図3に示すグラフにお
いて、(a) は本発明に係る結晶成長方法を用いた場合を
表し、(b) はCZ法を用いた場合を表しており、×印は従
来の溶融層法において引上げを中止した時点を示してい
る。ここで、リン添加の場合に引上げられるシリコン単
結晶の電気抵抗率の許容範囲を1:0.7 と想定すると、
図3の結果から明らかなように、CZ法による場合では42
%、従来の溶融層法による場合では60%であるのに対し
て、本発明の結晶成長方法による場合では81%に達し、
固体層の消滅後も引き続いて単結晶の引上げを行なえて
引上げ結晶の歩留りが向上している。
【0032】なお、上記実施例では、シリコン単結晶を
成長させる場合について説明したが、シリコン以外の単
結晶を成長させる場合についても本発明を適用できるこ
とは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の結晶成長方法で
は、溶融層法において、全ての結晶用原料を溶融させた
後に坩堝内に固体層,溶融層を形成し、固体層が消滅し
た後も結晶を引き続いて引き上げれるようにしたので、
固体層の消滅後も結晶の連続引上げが可能となり、引上
げ結晶の歩留りを大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の結晶成長方法を実施するための結晶成
長装置の模式的断面図である。
【図2】本発明の結晶成長方法と従来の結晶成長方法と
を夫々に用いて引き上げた単結晶の単結晶引上げ率を示
すグラフである。
【図3】本発明の結晶成長方法とCZ法とを夫々に用いて
引き上げた単結晶の軸方向電気抵抗率分布を示すグラフ
である。
【図4】CZ法による結晶成長方法を実施するための結晶
成長装置の模式的断面図である。
【図5】従来の溶融層法による結晶成長方法を実施する
ための結晶成長装置の模式的断面図である。
【図6】溶融層法の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
1 坩堝 1a 石英製の内層容器 1b 黒鉛製の外層容器 3(3a, 3b) ヒータ 4 引上げ軸 5 種結晶 6 単結晶
フロントページの続き (72)発明者 藤原 秀樹 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 稲見 修一 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坩堝内の結晶用原料を溶融させて上側に
    溶融層を下側に固体層を形成し、前記固体層を溶融させ
    ながら前記溶融液を引き上げて結晶を成長させる方法に
    おいて、前記坩堝内の全ての結晶用原料を溶融させた後
    に、前記溶融層及び前記固体層を形成し引き上げて、前
    記固体層が完全に溶融した後も全融状態にて前記溶融液
    の引き上げを行なうことを特徴とする結晶成長方法。
JP9896292A 1992-03-24 1992-03-24 結晶成長方法 Pending JPH05270970A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9896292A JPH05270970A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 結晶成長方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9896292A JPH05270970A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 結晶成長方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05270970A true JPH05270970A (ja) 1993-10-19

Family

ID=14233702

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9896292A Pending JPH05270970A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 結晶成長方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05270970A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62252989A (ja) * 1986-04-25 1987-11-04 日本電気株式会社 印刷配線板の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62252989A (ja) * 1986-04-25 1987-11-04 日本電気株式会社 印刷配線板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4672579B2 (ja) 固形状原料のリチャージ方法
US5840116A (en) Method of growing crystals
JPH0524969A (ja) 結晶成長装置
JP4063904B2 (ja) 半導体単結晶の引き上げ方法
JPH05270970A (ja) 結晶成長方法
JPS6337080B2 (ja)
JPH09208360A (ja) 単結晶の成長方法
JPH07277875A (ja) 結晶成長方法
JP2640315B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JPH0480875B2 (ja)
JPH07277870A (ja) 結晶成長方法および装置
JP2600944B2 (ja) 結晶成長方法
JPH05221777A (ja) 単結晶成長方法
JPH08310891A (ja) 結晶成長方法
JPH0665640B2 (ja) 半導体単結晶製造装置及び製造方法
JPH05139879A (ja) 単結晶成長装置及び単結晶成長方法
JPH03228893A (ja) 結晶成長方法
JPH0524972A (ja) 結晶成長方法
JP3860255B2 (ja) 半導体単結晶の製造方法及び半導体単結晶
JP3584497B2 (ja) 結晶成長方法
JPH09208373A (ja) 単結晶の成長方法
JPH0524971A (ja) 結晶成長装置
JPH06227890A (ja) 単結晶成長装置及びこの装置を用いた単結晶成長方法
JPH051236B2 (ja)
JP2539336Y2 (ja) 結晶成長装置