JPH05270123A - 感圧複写紙用顕色シート - Google Patents

感圧複写紙用顕色シート

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JPH05270123A
JPH05270123A JP4071356A JP7135692A JPH05270123A JP H05270123 A JPH05270123 A JP H05270123A JP 4071356 A JP4071356 A JP 4071356A JP 7135692 A JP7135692 A JP 7135692A JP H05270123 A JPH05270123 A JP H05270123A
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acid
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pressure
copolymer
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JP4071356A
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Sueaki Takatani
季明 高谷
Toshio Kimura
年男 木村
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐光性に優れた感圧複写紙用顕色シートを提供
すること。 【構成】顕色剤を成分として含有する塗被層を設けた感
圧複写紙用顕色シートにおいて、該塗被層が2−ヒドロ
キシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)ベンゾフ
ェノンの共重合化合物を含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顕色剤を用いた感圧複
写紙用顕色シ−トに関し、特に耐光性に優れた感圧複写
紙用顕色シ−トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、感圧複写紙は電子供与性有機発色
剤(以下単に発色剤と記す)等を溶解した油滴を内包す
るマイクロカプセルを主成分とする発色剤層を支持体の
片面に有する上用紙と、支持体の片面に上記発色剤と接
触したとき呈色する電子受容性顕色剤(以下単に顕色剤
と記す)を主成分とする顕色剤層を有し、反対面には発
色剤層を有する中用紙および支持体の片面に顕色剤層を
有する下用紙があり、これら3種類のシートを上用紙、
下用紙あるいは上用紙、中用紙、下用紙の順で組み合わ
せて複写セットとして実用されている。また、支持体の
同一面上に発色剤と顕色剤の両方を成分とする塗被層を
有し、一枚で感圧記録可能な自己発色性感圧複写紙は感
圧複写紙の一形態として良く知られている。
【0003】かかる感圧複写紙の顕色剤としては、酸性
白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、ベン
トナイト、シリカ、ケイ酸アルミ等の如き無機顕色剤
と、フェノール−アルデヒド重合体、フェノール−アセ
チレン重合体等のフェノール重合体、サリチル酸誘導体
等の有機顕色剤が知られている。このうち有機顕色剤は
無機顕色剤に比べて日光等の光に対する堅牢性に優れて
いるが、その有機顕色剤による発色像も長時間日光に曝
されると退色する現象が認められた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を鑑
み、その光に対する堅牢性即ち耐光性を一層向上させる
ため特開昭57−191087ではサリチル酸誘導体、
ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、ヒドロキシベンゾト
リアゾール誘導体を、特開昭60−107384ではヒ
ンダードフェノール化合物を紫外線吸収剤として使用し
ている。しかしこれらの紫外線吸収剤では十分な耐光性
を得られなかった。
【0005】本発明は、耐光性に優れた感圧複写紙用顕
色シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は顕色剤を成分と
して含有する塗被層を設けた感圧複写紙用顕色シートに
おいて、該塗被層が2−ヒドロキシ−4−(メタクリロ
イルオキシエトキシ)ベンゾフェノンの共重合化合物を
含有することを特徴とする感圧複写紙用顕色シートであ
る。
【0007】
【作用】感圧複写紙においては、発色剤層中のマイクロ
カプセルが破壊され、該マイクロカプセルが内包してい
た、発色剤を溶解している油滴が顕色剤層に吸収され、
顕色剤と発色剤が反応することによって発色像を提供す
る。しかし、この発色した印字を長時間光に当てると変
色ないし退色してしまう。
【0008】ところが、2−ヒドロキシ−4−(メタク
リロイルオキシエトキシ)ベンゾフェノン共重合化合物
(以下、単にポリマーという)を顕色剤層に加えること
により、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体モノマー(以
下、単にモノマーという)に比較して日光に対して堅牢
な印字を与えることが出来るようになった。これは、ポ
リマーの方がモノマーに比較して効果的に紫外線吸収作
用を行うことができるためではないかと考えられる。そ
の理由は以下のように説明できる。
【0009】従来の技術で説明した紫外線吸収剤はおお
よそ常温で疎水性の固体であり、顕色剤塗被液にこれを
加える場合、塗被液中で分散させるためには微粉砕処理
又は乳化処理を行った上で加える必要があった。例えば
微粉砕を例にとると、モノマー及びポリマーを同じ大き
さまで微粉砕した場合、多数のモノマー又はポリマーを
含んだひとつの集合体がその微粉砕されたひと粒と考え
られる。このひとつひとつの集合体が塗被液中に均一に
分散されるわけである。ここでそのひとつの集合体の中
に含まれるヒドロキシベンゾフェノン単位のモル数はモ
ノマーのほうがポリマーより多い。これはひとつの集合
体においてモノマーの方がポリマーと比較してヒドロキ
シベンゾフェノン単位が密集して存在しているというこ
とを示している。このようにヒドロキシベンゾフェノン
単位が密集して存在するモノマーの集合体に対して、ヒ
ドロキシベンゾフェノン単位がより分散して存在するポ
リマーの集合体ではひとつひとつのヒドロキシベンゾフ
ェノン単位が紫外線吸収剤としてより効果的に働くこと
ができると思われる。このことは乳化を例にとった場合
も同様に適用できる。
【0010】紫外線吸収効果を与えるためポリマーは、
顕色剤100重量部に対して2〜70重量部程度の範囲
で加えることが望ましい。その理由としては、2重量部
以下ではその紫外線吸収効果が十分でなく、70重量部
以上添加しても紫外線吸収効果は向上しないからであ
る。ここで言及している、2−ヒドロキシ−4−(メタ
クリロイルオキシエトキシ)ベンゾフェノン共重合化合
物はベンゾフェノン置換メタクリレートモノマーと、コ
モノマーとの共重合体である。該コモノマーとしては例
えば、スチレン、アクリロニトリル、アルキルメタクリ
レート、アルキルアクリレート、塩化ビニリデン、酢酸
ビニル、塩化ビニル、エチレン、プロピレン等である。
【0011】上記の共重合体を構成するにつけ、2−ヒ
ドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)ベン
ゾフェノンのモノマー全体に対する共重合比が10モル
%未満では一分子中に含まれるヒドロキシベンゾフェノ
ン単位が少なすぎ、耐光性を改良するという機能発現に
十分でなく、80モル%以上では化学構造上非常に混み
合ったものとなり不安定である。よって、好ましくは1
0モル%以上80モル%未満、より好ましくは15モル
%以上50モル%未満の範囲で共重合するのが望まし
い。
【0012】共重合体の分子量は特に規定されるもので
はないが1000〜200000、より好ましくは30
00〜10000の範囲が望ましい。またこの共重合体
はエマルジョン重合、懸濁重合、塊状重合、または溶液
重合などの周知の方法で合成される。
【0013】本発明の顕色剤層を形成する塗被液は、上
記共重合体化合物の他に顕色剤と、接着剤として、例え
ば澱粉、カゼイン、アラビアゴム、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、スチレン・ブタジエ
ン共重合体ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス等が配
合されるが、さらに、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸
化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸
マグネシウム、硫酸カルシウム等の無機顔料やプラスチ
ックピグメント、バインダーピグメント等の有機顔料、
また感圧複写紙製造分野で公知の各種助剤を適宜添加す
ることができる。
【0014】本発明において用いられる有機顕色剤とし
ては例えば、サリチル酸、3−フェニルサリチル酸、3
−シクロヘキシルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−
メチルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル
酸、3−メチル−5−ベンジルサリチル酸、3−フェニ
ル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3
−シクロヘキシル−5−(α,α−ジメチルベンジル)
サリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−
メチルサリチル酸、3,5−ジ−シクロヘキシルサリチ
ル酸、3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル
酸、3,5−ジ−(α,α−ジメチルベンジル)サリチ
ル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(α,α−ジ
メチルベンジル)サリチル酸、4−メチル−5−シクロ
ヘキシルサリチル酸、2−ヒドロキシ−1−ベンジル−
3−ナフトエ酸、1−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−3
−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル−
2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−4−〔(4−カルボ
キシ−5−ヒドロキシ)フェニル〕−1−ナフトエ酸、
3−メチル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−メチ
ル−5−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−メチル−5
−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−メチル−5−
(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ
−sec−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチル
−6−メチルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−フェ
ニルサリチル酸、3,5−ジ−tert−アミルサリチル
酸、3−シクロヘキシル−5−(イソ)ノニルサリチル
酸、3−フェニル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3
−(α−メチルベンジル)−5−(イソ)ノニルサリチ
ル酸、3−イソプロピル−5−(イソ)ノニルサリチル
酸、3−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ノニ
ル−5−メチルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−
シクロヘキシルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−
フェニルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−(α−
メチルベンジル)サリチル酸、3−(イソ)ノニル−5
−(4,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(イ
ソ)ノニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチ
ル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−(イ
ソ)ノニルサリチル酸、5−(イソ)ノニルサリチル
酸、3−(イソ)ノニル−6−メチルサリチル酸、3−
tert−ブチル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3,5
−ジ(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ドデシル
サリチル酸、3−(イソ)ドデシル−5−メチルサリチ
ル酸、3−(イソ)ドデシル−6−メチルサリチル酸、
3−イソプロピル−5−(イソ)ドデシルサリチル酸、
3−(イソ)ドデシル−5−エチルサリチル酸、5−
(イソ)ドデシルサリチル酸、3−(イソ)ペンタデシ
ルサリチル酸、3−(イソ)ペンタデシル−5−メチル
サリチル酸、3−(イソ)ペンタデシル−6−メチルサ
リチル酸、5−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−
シクロヘキシル−5−(α−メチルベンジル)サリチル
酸、3−フェニル−5−(α−メチルベンジル)サリチ
ル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−
(α−メチルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3−
(α−メチルベンジル)−6−メチルサリチル酸、3−
(α−メチルベンジル)−5−フェニルサリチル酸、3
−(α−メチルベンジル)−5−ブロモサリチル酸、3
−(α,4−ジメチルベンジル)−5−メチルサリチル
酸、3,5−ジ(α,4−ジメチルベンジル)サリチル
酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−6−メチルサ
リチル酸、3,5−ジ(α,α−ジメチルベンジル)サ
リチル酸、5−(4−メシチルメチルベンジル)サリチ
ル酸、ベンジル化スチレン化サリチル酸、2−ヒドロキ
シ−3−(α,α−ジメチルベンジル)−1−ナフトエ
酸又は3−ヒドロキシ−7−(α,α−ジメチルベンジ
ル)−2−ナフトエ酸などの芳香族カルボン酸及び多価
金属塩が挙げられる。多価金属の具体的な例としては、
マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、
コバルト、ニッケル等が挙げられる。これらは単独で、
又は混合して使用される。
【0015】なお、(イソ)アルキルは、イソアルキル
またはノルマルアルキルを示す。またイソノニル基、イ
ソドデシル基及びイソペンタデシル基は、それぞれプロ
ピレン三量体、プロピレン四量体又は1−ブテン三量体
及びプロピレン五量体が付加して生じた置換基として定
義する。
【0016】また他に特公昭40−9309号、特公昭
42−20144号、特開昭48−14409号等に記
載されているような6,6′−メチレンビス(4−クロ
ロ−m−クレゾール)等のフェノール化合物:p−フェ
ニルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂等のフェノール
−アルデヒド樹脂、p−tert−ブチルフェノール−アセ
チレン樹脂等のフェノール−アセチレン樹脂の如きフェ
ノール樹脂及びこれらの多価金属塩:マレイン酸−ロジ
ン樹脂、スチレン、エチレン又はビニルメチルエーテル
と無水マレイン酸との共重合体の如き酸性重合体:特公
昭48−8215号、特公昭48−8216号、特公昭
52−1326号等に記載されているような芳香族カル
ボン酸とアルデヒドないしはアセチレンとの重合体及び
これらの多価金属塩等が挙げられる。
【0017】これらの有機顕色剤のうちでも芳香族カル
ボン酸の多価金属塩が特に好ましく用いられる。これら
の顕色剤は、二種類以上併用しても良い。
【0018】これらの有機顕色剤は通常サンドミル、ボ
ールミル、アトライターなどの撹拌粉砕機で処理して水
分散液とするか、有機溶媒に溶解後ポリビニルアルコー
ル等の乳化・分散剤で水中に乳化し、しかる後に有機溶
媒を水蒸気蒸留して用いられ、続いて顔料、バインダ
ー、不動化剤等を加え塗被液を調製する。支持体への顕
色剤層塗被液の塗被量は特に限定しないが乾燥重量で2
〜8g/m2 程度である。
【0019】かくして調製された顕色剤層塗被液は、エ
アーナイフコーター、ブレードコーター、ロールコータ
ー、サイズプレスコーター、カーテンコーター、ショー
トドウェルコーター等の通常の塗布装置によって上質
紙、コート紙、合成紙、フィルム等の支持体上に塗布さ
れ、感圧複写紙用呈色紙として仕上げられる。
【0020】なお、本発明の顕色剤シートは、支持体の
同一面に顕色剤層と発色剤層を有するか、あるいは顕色
剤層塗被液とカプセル化した発色剤を含む塗液の混合塗
布層を有する自己発色性感圧複写紙(所謂セルフコンテ
インド型感圧複写紙)にも勿論応用することが出来る。
以下に、本発明の効果を一層明確にするため、実施例及
び比較例を記載するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。また、例中の「部」及び「%」は特に断ら
ない限りそれぞれ「重量部」及び「重量%」を表わす。
【0021】実施例1 〔顕色剤層塗被液の調製〕3,5−ジ(α−メチルベン
ジル)サリチル酸亜鉛5部をサンドミルにより微粉砕処
理し25%水分散液とし、炭酸カルシウム70部、酸化
亜鉛10部、カオリン15部、水100部を混合し分散
させ、更にバインダーとして10%ポリビニルアルコー
ル( PVA 110,株式会社クラレ製)水溶液100部とカ
ルボキシ変性 SBRラテックス(SN-307 ,住友ノーガタッ
ク株式会社製) 10部、そして紫外線吸収剤モノマーの
共重合化合物の一例である2−ヒドロキシ−4−(メタ
クリロイルオキシエトキシ)ベンゾフェノン/アクリル
酸メチル共重合化合物〔具体的には一方社油脂工業株式
会社製、製品型式USL−680を使用した、これは2
−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)
ベンゾフェノンのモノマー全体に対する共重合比は25
モル%であり、乾燥重量40%のエマルジョンであっ
た。〕をエマルジョンとして3.2部と水200部を混
合し、分散液を得た。 〔感圧複写紙用顕色シートの製造〕上記顕色剤層塗被液
を40g/m2 の原紙の片面に乾燥重量が6. 0g/m
2となるようにエアーナイフコーターにて塗布、乾燥し
て感圧複写紙用顕色シートを得た。
【0022】実施例2 〔顕色剤層塗被液の調製〕3,5−ジ(α−メチルベン
ジル)サリチル酸亜鉛100部をトルエン100部に溶
解し、3%のポリビニルアルコール水溶液150部中に
ホモミキサーを用いて乳化し、その後トルエンを水蒸気
蒸留して顕色剤微粒子の水分散液を得た。この水分散液
に炭酸カルシウム700部、水酸化アルミニウム100
部、酸化亜鉛100部、酸化変性澱粉の25%水溶液2
00部、アクリル酸・ブタジエン・メチルメタクリレー
ト(2/33/65%)共重合体ラテックス(48%分
散液)208部および実施例1で使用した紫外線吸収剤
モノマーの共重合化合物と同じ2−ヒドロキシ−4−
(メタクリロイルオキシエトキシ)ベンゾフェノン/ア
クリル酸メチル共重合化合物64部を混合して得た分散
液に水を加えて固形分濃度30%の顕色剤塗被液を調製
した。
【0023】〔感圧複写紙用顕色シートの製造〕上記顕
色剤層塗被液を40g/m2 の原紙の片面に乾燥重量が
5. 0g/m2となるようにエアーナイフコーターにて
塗布、乾燥して感圧複写紙用顕色シートを得た。本実施
例2は、実施例1に比較して顕色剤の処理方法を乳化法
から微粉砕法に変えてどの程度の差異があるか確認する
ために行なった。
【0024】比較例1 実施例1における紫外線吸収剤モノマーの共重合化合物
の代わりに、紫外線吸収剤モノマーである2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン0.5部と3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛を混合して微粒
化処理した以外は実施例1と同様にして感圧複写紙用顕
色シートを得た。
【0025】比較例2 実施例1における紫外線吸収剤モノマーの共重合化合物
の代わりに、紫外線吸収剤を全く使用しないで実施例1
と同様にして感圧複写紙用顕色シートを得た。
【0026】比較例3 実施例2における紫外線吸収剤モノマーの共重合化合物
の代わりに、紫外線吸収剤モノマーである2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン10部と3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛100部を共に
トルエンに溶解した以外は実施例2と同様にして感圧複
写紙用顕色シートを得た。
【0027】比較例4 実施例2における紫外線吸収剤モノマーの共重合化合物
の代わりに、紫外線吸収剤を全く使用しないで実施例2
と同様にして感圧複写紙用顕色シートを得た。
【0028】上記実施例及び比較例において、紫外線吸
収剤モノマーと該モノマーの共重合化合物の、顕色剤で
ある3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛
に対する重量比率が異なるが、これは紫外線吸収剤とし
ての機能発現が期待されるヒドロキシベンゾフェノン単
位のモル数を等しくしたためである。
【0029】〔性能比較テスト〕上記のごとくして得ら
れた顕色シート4種類について、以下の方法により評価
テストを行ない、第1表にその結果を示した。
【0030】1) 発色性 顕色シートと上用紙を塗布面どうしが対向するように重
ね合わせ、スーパーカレンダーに通紙して発色させ、1
時間後にその発色濃度をマクベス反射濃度計で測定した
(数値が大きい程発色性良好)。
【0031】2) 耐光性 1)で測定した発色濃度の値をD0 とする。つぎにその発
色像を10時間日光に曝した後発色濃度をで測定し、そ
の値をD1 とした。耐光性の値は次式で規定されるが、
数値が100に近い程耐光性が良好である。
【0032】耐光性= (D1 /D2)×100
【0033】得られた結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】〔結果概要〕いずれの実施例、比較例も発
色性は良好であった。以下に耐光性の結果について説明
する。
【0036】(実施例1と比較例1)どちらの例も顕色
剤に対するヒドロキシベンゾフェノン単位のモル数は同
じであるが、実施例1の方が比較例1より優れた耐光性
を示した。これは、塗被液中に均一に分散される、紫外
線吸収剤の多数のポリマー又はモノマーを含んだひとつ
の集合体レベル(この場合はひとつの微粉体)で考える
と以下のように説明できる。ポリマーである2−ヒドロ
キシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)ベンゾフ
ェノン/アクリル酸メチル共重合化合物の方が、モノマ
ーである2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
よりもその集合体においてベンゾフェノン単位の密度が
低いので、そのポリマーを含む集合体内における方がモ
ノマーを含む集合体における方に較べてそれらのベンゾ
フェノン単位がより散在し、紫外線吸収剤として有効に
作用するためであると思われる。
【0037】(実施例1と実施例2)実施例1では顕色
剤の微粉砕処理を行っており、これに対して実施例2で
は顕色剤を溶剤に溶かし乳化処理を行なっている。二つ
の実施例において顕色剤に対するヒドロキシベンゾフェ
ノン単位のモル数は等しくした。表から分かるように、
耐光性に対する効果は同一程度と考えられるので、顕色
剤の処理方法として微粉砕と乳化のいずれの方法をとっ
ても同様の効果が得られることが判った。
【0038】(実施例2と比較例3)顕色剤に対するヒ
ドロキシベンゾフェノン単位のモル数は同じであるが、
実施例2の方が比較例3より優れた耐光性を示した。こ
れは(実施例1と比較例1)での比較と同様に塗被液中
に均一に分散される、紫外線吸収剤の多数のポリマー又
はモノマーを含んだひとつの集合体レベル(この場合は
ひとつの微小な液滴)で考えると以下のように説明でき
る。ポリマーである2−ヒドロキシ−4−(メタクリロ
イルオキシエトキシ)ベンゾフェノン/アクリル酸メチ
ル共重合化合物の方が、モノマーである2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノンよりもその集合体におい
てベンゾフェノン単位の密度が低いので、そのポリマー
を含む集合体内における方がモノマーを含む集合体にお
ける方に較べてそれらのベンゾフェノン単位がより散在
し、紫外線吸収剤として有効に作用するためであると思
われる。
【0039】
【発明の効果】2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイル
オキシエトキシ)ベンゾフェノン共重合化合物は紫外線
吸収の効果を発揮すると思われるヒドロキシベンゾフェ
ノン単位が従来の紫外線吸収剤モノマーと比べて有効に
働くため、非常に耐光性に優れるという効果が得られ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顕色剤を成分として含有する塗被層を設け
    た感圧複写紙用顕色シートにおいて、該塗被層が2−ヒ
    ドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)ベン
    ゾフェノンの共重合化合物を含有することを特徴とする
    感圧複写紙用顕色シ−ト。
  2. 【請求項2】2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオ
    キシエトキシ)ベンゾフェノンの共重合化物が〔化1〕
    で示される基本骨格を有する請求項1記載の感圧複写紙
    用顕色シ−ト。 【化1】 (〔化1〕においてRは水素原子、アルキル基、シクロ
    アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、フェ
    ニル基、核置換されたフェニル基、アラ−ルキル基、ま
    たは核置換されたアラ−ルキル基を示し、n、mは1以
    上の整数である。)
JP4071356A 1992-03-27 1992-03-27 感圧複写紙用顕色シート Pending JPH05270123A (ja)

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