JPH05269706A - 硬質改良材を生産する方法およびその装置 - Google Patents

硬質改良材を生産する方法およびその装置

Info

Publication number
JPH05269706A
JPH05269706A JP2476592A JP2476592A JPH05269706A JP H05269706 A JPH05269706 A JP H05269706A JP 2476592 A JP2476592 A JP 2476592A JP 2476592 A JP2476592 A JP 2476592A JP H05269706 A JPH05269706 A JP H05269706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
smoke
processing chamber
steam
treatment chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2476592A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiji Nakazawa
祥次 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EBINA RINGYO KK
Original Assignee
EBINA RINGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EBINA RINGYO KK filed Critical EBINA RINGYO KK
Priority to JP2476592A priority Critical patent/JPH05269706A/ja
Publication of JPH05269706A publication Critical patent/JPH05269706A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、木材のスピード乾燥、防虫、殺
卵、反り返り矯正に好適な硬質改良材を生産する方法に
関し、従来の方法に比べて、全く異なる原理によって、
かつ、極めて簡単な方法によって、木材のスピード乾
燥、防虫、殺卵、反り返り矯正等を容易に行うことがで
きる。 【構成】本発明は、煙で充満させた無酸素状態と、水蒸
気を含んだ有酸素状態とを、交互に処理室内に形成する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木材のスピード乾燥、
防虫、殺卵、反り返り矯正に好適な硬質改良材を生産す
る方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】家屋や、家具等に用いられる木材は、原
木を伐採後、直ちに使用できるものではない。伐採直後
の木材は、水分を多量に含んでおり、そのままの状態で
製材され、家屋、家具等に使用された場合には、この水
分が蒸発して、木材が乾燥するに従い、木材の歪み、反
り返り等、俗に木材のあばれ現象と称される現象が生
じ、そのために、家具の柱や梁、家具の歪みや内部割れ
が生じてしまうことがあった。
【0003】このような木材のあばれ現象を静めるため
には、家屋、家具等に使用される木材は、長年をかけて
自然に乾燥させて、木材のあばれ現象が静まってから、
製材の後家屋、家具等に使用することが普通であった。
【0004】しかしながら、このような自然乾燥のみで
木材を乾燥処理する方法は、好ましくは、少なくとも5
〜10年の長期間の年月を要するという欠点を有してい
るため、木材を高温風の中で乾燥させるいわゆる高温乾
燥処理方法や木材を高温の水蒸気の中に浸して、ゆっく
りと前期水分を抜き取って自然乾燥に近い状態で乾燥さ
せるいわゆる蒸煮と称される方法で行われる木材の乾燥
処理方法が提案されている。
【0005】図3に、従来行われているこの種の処理方
法に使用される状態を示す。
【0006】図3において、1は、木材処理室、2は、
木材を該処理室に運び入れるためのレール、4は、同ト
ロッコ、8は、熱源を得るための燃焼室、11、12、
13、14は、前記木材処理室と燃焼室の間を仕切る仕
切板である。
【0007】又、Wは、木材である。
【0008】レール2上のトロッコ4に木材Wを載せ、
前記木材処理室1内に載置し、前記燃焼室8に火を入
れ、熱風を前記木材処理室1に送り込む。そして、所定
時間、所定温度で、前記木材処理室1内に熱風を送り込
んで木材の乾燥を行うのである。
【0009】これらの処理方法は、前記木材のスピード
乾燥に加えて、木材に付着または混入している昆虫を駆
除し、また、その卵の殺卵にある程度の効果があるの
で、これらの防虫、殺卵のための化学薬剤塗布の処理方
法および真空にして乾燥させ加圧下において薬剤の塗布
を行う方法と併せて良く使用されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の処理方
法で行なわれる処理室は、通常、木材を丸太のままでも
該処理室に投入するため、該処理室の大きさは、およそ
巾13m横3m高さ3m位である。
【0011】したがって、該処理室内において、前記高
温風や高温水蒸気が充分撹拌されることが難しく、前記
乾燥、防虫、殺卵等にムラが生じてしまうという欠点が
ある。
【0012】すなわち、前記処理室内に送り込まれる高
温風や高温水蒸気が停滞する該処理室内の上部では、前
記乾燥、防虫、殺卵等が良好に行われるが、該処理室内
下部には、高温風や高温水蒸気が行き渡らず、前記乾
燥、防虫、殺卵等が充分には行われないという欠点を有
する。
【0013】本発明は、従来のこの種の方法に比べて、
全く異なる原理によって、かつ、極めて簡単な方法によ
って、木材のスピード乾燥、防虫、殺卵および反り返り
矯正等を容易に行うことができる硬質改良材を生産する
方法およびその装置を提供すること目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、煙発生器で発生させた煙を充満させた
処理室内に、所定時間木材を載置し、該処理室内に、所
定時間間隔で、万遍なく水蒸気を送り込むことによっ
て、煙で充満させた無酸素状態と、水蒸気を含んだ有酸
素状態とを、交互に処理室内に形成することによって、
硬質改良材を生産できるようにしたものである。
【0015】このため、本発明を実施するための装置
は、木材を丸太のままで収納できる木材処理室と、木片
等を燃焼させ、煙を発生させる煙発生器と、該煙発生器
で発生する煙を、前記処理室に送り込むダクトと、水蒸
気を発生させ、該処理室内に送り込むことができるよう
にした水蒸気発生装置とを設け、前記処理室内を、この
煙で充満するようにする一方、前記水蒸気発生装置か
ら、水蒸気を、所定時間間隔で、前記処理室内に送り込
めるようにして、煙で充満させた無酸素状態と、水蒸気
を含んだ有酸素状態とを、交互に処理室内に形成すると
いうものである。
【0016】
【作用】本願発明者は、従来の木材の高温乾燥処理方法
を実施しつつ、ムラのないスピード乾燥、防虫、殺卵等
を完全に行わせ、かつ、木材の反り返り矯正に関し、木
材を積み上げた上に更に、均等に重りを載せなければな
らない等の作業を省略できる簡単な処理方法はないもの
かと研究工夫を重ねるうちに、従来までの処理方法とは
全く異なる原理で、しかも、極めて優れた効果がある本
発明を案出するに至った。
【0017】本発明に関しては、その知見は必ずしも詳
細に解明されているとは言い難いが、本発明は、木片等
を燃焼させて生ずる煙を充満した処理室の中に木材を投
入する一方、該処理室内に、時折水蒸気を送り込むこと
によって、該処理室内を、ほとんど酸素のない状態と酸
素のある状態とを交互に作りだすようにする。
【0018】すなわち、前記処理室が煙で満たされてい
る時は、煙の主成分である一酸化炭素や二酸化炭素で充
満され、これは、酸素のない状態である。次にそこに水
蒸気が送り込まれた場合には、酸素を有する状態とな
る。
【0019】そして、このような無酸素状態と有酸素状
態とを交互に繰り返し行っているうちに、木材内部に存
在する酸素が水分と共に、木材から抜き取られることと
なる結果、該木材が硬化し、そのことが木材の乾燥、防
虫、殺卵、反り返り矯正に供されることとなるという知
見に基づくものと思われる。
【0020】
【実施例】本発明に係る硬質改良材の生産方法を一実施
例に基ずいて具体的に説明する。
【0021】図1は、本発明の硬質改良材を生産する方
法を実施するための装置の概要を示したものでる。
【0022】図1は、本実施例装置の概略断面図であ
り、図2は、同平面図である。
【0023】図1および図2において、1は、木材処理
室、2は、木材を前記処理室1に運び入れるためのレー
ル、4は、同トロッコの車輪である。
【0024】また、3は、木片等を燃焼させ、煙を発生
させる煙発生器、5は、前記煙発生器の余熱を利用した
水蒸気発生器で、本実施例装置では、前記煙発生器1に
近接載置された収納函20に石21等を積み重ね載置
し、これらの石21等を十分に加熱しておいた後、この
石21に水を掛けることにより、水蒸気を発生させると
いうものである。しかして、同図、22は、水タンク、
23は、バルブである。
【0025】また、6aおよび6bは、前記煙発生器3
で発生した煙を前記木材処理室1に送り込むダクトであ
る。本実施例装置では、該ダクトを、前記水蒸気発生器
5で発生した水蒸気と前記煙発生器3で発生した煙を併
せて、同時に送り込むようにしているが、他の実施例と
して、水蒸気の送り込み専用のダクトを設けてもよいも
のである。
【0026】9は、煙が前記処理室1の上部に集まって
しまい効率が低下しないように設けられる処理室排気口
また、10は、該排気口に設けられる排気用ファンであ
る。
【0027】24は、前記煙発生器3の木片等の投入扉
であり、25は、同煙発生器3の空気吸込用扉である。
【0028】本実施例装置を用いて、本発明に係る硬質
改良材の生産方法を説明する。
【0029】切り出しが終えたばかりの原木の丸太を前
記トロッコに積みあげ、これを前記処理室1内に、トロ
ッコに積みあげたまま固定載置する。この場合、図1に
示す本実施例装置のように、前記木材処理室1の側面を
開閉扉としておいて、該扉の開閉によって、木材の収納
を行うようにしてもよいが、前記処理室1の全体を上か
ら釣り下げる形にしておき、木材の収納に際しては、処
理室1を釣り上げ、内部に木材を固定載置した後、再び
処理室1を下して、木材を処理室内部に固定載置できる
ようにしてもよい。
【0030】このように木材を処理室内部に固定載置が
完了したら、前記煙発生器3の木片投入扉26を開け
て、木片を投入した後、該木片に点火する。
【0031】木片等に火がまわったら、前記空気吸込用
扉を閉じて、煙が大量に発生しやすいようにする。
【0032】発生した煙は、前記ダクト6a,6bを通
じて、前記処理室1内に送り込まれる。
【0033】本実施例装置では、ダクトの煙の排出は、
前記処理室1に対し、真下から、二箇所の出口を設けて
いるが、排出の位置および出口の個数は本実施例装置の
ように限定されるものではない。
【0034】煙が前記処理室1に充満し始めたら、前記
処理室排気口9の排気ファン10を回転して、煙が前記
処理室1の内部に万編なく充満するように調節する。
又、排気ファン10のかわりにダンパー等を用いること
によって煙を万編なく充満するようにしてもよく、排気
ファンに限定されるものではない。
【0035】煙が前記処理室1の内部に万編なく充満し
たら、所定時間間隔で、例えば、1〜2時間間隔で、前
記水タンク22からのバルブ23を開いて、水を前記石
21に掛けて水蒸気を発生させ、該水蒸気発生器5から
水蒸気を前記木材処理室1に送り込む。
【0036】このとき、前記煙発生器の燃焼炉近辺にお
かれた石21は、木片等の燃焼熱により、熱せられた石
21に水が接触すると、水蒸気を発生すると共に、いわ
ゆる熱化水分解作用によって、水素と酸素に分解され
て、微量ではあるが、酸素が発生する。
【0037】このときの処理室内の酸素の変化状態を測
定してみると、
【表1】 および
【表2】 のような結果が得られた。
【表1】
【表2】
【0038】
【表1】は、燃焼室3側の水蒸気発生器5近辺での燃焼
室3から処理室1へのダクト6a、6bでの酸素量測定
の結果であり、
【表2】は、処理室1内での酸素量の測定結果である。
【0039】
【表2】の測定点は、図2に示された処理室1内の右側
の排気口9が設けられている壁に直角な壁に穴を開け
て、壁から約1m奥の酸素量を測定したものである。
【0040】測定は、いずれも、柴田科学器械工業株式
会社製CODE6072ー3型オルザットガス分析器
(JIS規格B0130)を用い、同分析法(同JIS
規格Z9211)により、酸素量を測定したものであ
る。
【0041】オルザットガス分析法とは、燃料ガス、燃
焼ガスの成分をオルザット分析装置によって、CO
2(二酸化炭素)、O2(酸素)、CO(一酸化炭素)を
吸収法で定量する方法であり、この分析装置は、1個の
ビュレットと数個のガスピペットとからなる携帯用ガス
分析装置であり、吸引法により、気体混合物中の二酸化
炭素、酸素、一酸化炭素および窒素の含有量を測定する
ものである。
【0042】この実施例における酸素量の測定は、CO
2測定のために、水酸化カリウム45gを150mlの
水に溶かしたものを用い、O2測定のためには、ピロガ
ール9g、水酸化カリウム45gを150mlの水に溶
かしたものを用いて測定した。
【0043】その詳細は、JIS規格に委ねるとして
も、その原理を概略すると、連結した数種の溶剤に順次
ガスを通して選択的に吸収させ、ガスの容量変化が読み
取れるようになっている分析装置であり、大気汚染防止
等に基く燃焼ガス成分の分析等で広く採用されている分
析器である。
【0044】
【表1】、
【表2】から明らかなように、この測定は、燃焼開始よ
り、およそ40時間経過後、平成3年12月18日午前
10時15分から燃焼室3側で内部ガスを採取し、酸素
量を測定した。
【0045】続いて、10時20分処理室1内の酸素量
を測定し、その後、10時25分に散水すると共に、同
様に、燃焼室側ダクト内および処理室内の酸素量を測定
した。
【0046】同様に、10時40分より、同様の測定を
繰り返し、第2回目の測定を行った。
【0047】測定は、本件出願人蝦名林業株式会社の依
頼により、出願人会社敷地内に建設された実働実験装置
により、計量法第123条に基く北海道知事認可濃度計
量証明事業者であるカンエイ実業株式会社旭川支店(旭
川市神居町台場320番地34:代表者支店長中村聡)
従業者森本康博により測定されたものである。
【0048】
【表1】、
【表2】から明らかなように、燃焼室3側では、水の供
給の前後では、第1回目の測定結果および第2回目の測
定結果とも、酸素量が13.0%から15.0%に増加
し、また、処理室1内では、第1回目の測定では、酸素
量が、13.6%から15.0%に増加し、第2回目の
測定では、13.4%から14.8%に増加したことが
知り得る。
【0049】したがって、微量ながら、このとき、前記
木材処理室1内は、煙で充満された無酸素状態から、水
蒸気等を含んだ有酸素状態を所定時間間隔で交互に繰り
返していることとなる。
【0050】しかしながら、水蒸気が前記処理室1内に
送り込まれている間も、前記煙発生器3からは、煙が発
生し続けているので、前記処理室1内は、やがて、再び
該煙で充満されることなる。
【0051】このようにして、およそ72時間程度木片
を燃焼させ、煙を発生させ続ける一方、水蒸気を発生せ
しめて、前記木材処理室1内を煙で充満された無酸素状
態から、水蒸気等を含んだ有酸素状態とを形成せしめ
て、木材の硬質改良材の生産を行わしめるのである。
【0052】なお、本発明に係る木材の硬質改良材の生
産方法は、前記のように煙と水蒸気とを交互に充満させ
て、木材を硬質改良材の生産することのみならず、この
処理方法を従来の木材高温乾燥処理方法等と組み合せて
使用することもできる。
【0053】これは、木材処理室1内に煙と水蒸気とを
交互に充満させて、該処理室1内を有酸素状態と無酸素
状態とに置くことによって、木材の硬質改良材の生産を
行うことに特徴があるのであるが、この処理室1内を交
互に煙と水蒸気とで充満させることを従来の木材の高温
乾燥処理方法と組み合わせることによって、従来の木材
の乾燥処理方法の効果を飛躍的に向上させることができ
た。
【0054】すなわち、前記煙と水蒸気とで交互に処理
室1を充満させることに加えて、例えば、処理室1を熱
が逃げにくい構造としておいて加熱すると、処理室内は
煙で充満されているため、従来の木材乾燥処理方法なら
ば、木材が燃え出してしまうような温度であっても、処
理材である木材が燃え出すことがない。
【0055】したがって、従来の木材乾燥方法よりもは
るかに高い温度で乾燥処理を行うことができるため、木
材の乾燥処理が飛躍的に向上することになるのである。
【0056】そして、この従来の木材の高温乾燥処理方
法とあわせて使用される結果、従来の乾燥方法で得られ
た木材の防虫、殺卵、反り返り矯正等の処理能力が飛躍
的に向上する。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、木材の加工処理に関し
て、次のような極めて優れた効果がある。
【0058】第1に、従来は木材の歪の防止のため、切
り出した原木の丸太をおよそ10年位寝かせておく必要
があったが、本発明によれば、この期間を著しく短縮で
きる。
【0059】第2に、丸太に付着する昆虫を駆除するこ
とができるとともに、丸太内部に産みつけられた昆虫の
卵も殺卵することができる。
【0060】第3に、本発明に係る硬質改良材の生産方
法の結果得られた木材は、製材後も木材が歪まないこと
に加え、自然の中で歪んでしまった木材も、この硬質改
良材の生産の処理方法を行うことによって、歪みのない
木材となるという優れた効果がある。
【0061】すなわち、今まで家屋や家具には使いもの
にならなかった木材、殊に若木や間伐材までもが、本発
明に係る硬質改良材の処理方法を施すことによって、反
り返り矯正され、家屋、家具等に使用することができる
ようになるので、反り返り矯正材、反り返り改良材とし
て使用できる木材の範囲が著しく拡がることになるとい
う効果がある。
【0062】これは、若木、間伐材の利用範囲が拡大す
るということで、これらの若木、間伐材の市場性を高め
るものである。
【0063】また、本発明は、木材の煙と水蒸気による
処理ということから、処理後の木材は、材質に艶が出て
くることに加え、従来では柔らかすぎて使用されないよ
うな木材も、本発明に係る処理を行うことによって、木
材自体が硬質化して堅い木材となって、このような堅い
木材を必要とするものに使用することができるようにな
り、木材自体の用途を拡大することが可能となる。
【0064】また、木材の効果処理として、木材にプラ
スチックを注入する方法があるが、この場合、従来は、
広葉樹木材からなる、いわゆるなら材は、乾燥処理後は
プラスチック注入できないというのが、これまでの業界
の定説であったが、本発明に係る処理後は、かかるなら
材でもプラスチック注入が容易にできるという効果があ
る。
【0065】第4に、従来の木材の乾燥処理等にあって
は、乾燥処理を行うにも、木材を切ってから若干の時間
をおいた後、乾燥処理を行う方が良いと言われていたの
であるが、本発明に係る処理方法では、木材を切ってか
ら時間を置くよりも、切り立ての木材を処理する方が良
い結果がでる。
【0066】第5に、本発明に係る処理の後は、防虫の
みならず、殺菌の効果もあるのか、本発明に係る処理後
の木材は、シイタケ等のキノコ材として使用された場合
には、当該菌が木の材質の中に入り込むこと、いわゆ
る”菌のまわり”が良好であるという効果がある。
【0067】さらに、本発明に係る木材の硬質改良材の
生産方法は、前記のように煙と水蒸気とを交互に充満さ
せて、木材を硬質改良材の生産することのみならず、こ
の処理方法を従来の木材高温乾燥処理方法等と組み合せ
て使用することもでき、その場合には、木材処理室内を
煙と水蒸気とを交互に充満させて、該処理室内を有酸素
状態と無酸素状態とに置くことによって、従来の木材の
乾燥処理方法の効果を飛躍的に向上させるという効果が
ある。
【0068】すなわち、従来の乾燥方法と本発明とによ
れば、前記煙と水蒸気とで交互に処理室を充満させるこ
とに加えて、処理室内部温度が150〜400°C程度
の温度とすることが容易にでき、従来の木材乾燥処理方
法ならば、木材が燃え出してしまうような、このような
温度であっても、処理室内が煙で充満されているため、
処理材である木材が燃え出すことがない。
【0069】したがって、従来の木材の乾燥方法よりも
はるかに高い温度で乾燥処理を行うことができるため、
木材の乾燥処理能力が飛躍的に向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施例装置の概略断面図。
【図2】図2は、同平面図。
【図3】図3は、従来の木材乾燥処理装置の概要図。
【符号の説明】
1 木材処理室 2 レール 3 煙発生器 4 トロッコ 5 水蒸気発生器 6a ダクト 6b ダクト 8 燃焼室 9 処理室排気口 10 排気用ファン 11 仕切板 12 仕切板 13 仕切板 14 仕切板 20 収納函 21 石 22 水タンク 23 バルブ 24 投入扉 25 空気吸込用扉 W 木材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煙を充満させた処理室内に、所定時間木
    材を放置し、該処理室内に、所定時間間隔で水蒸気を送
    り込むことによって、煙で充満させた無酸素状態と、水
    蒸気を含んだ有酸素状態とを、交互に処理室内に形成す
    ることによって、硬質改良材を生産する方法。
  2. 【請求項2】 木材を収納する木材処理室と、この木材
    処理室に連通し、木片等を燃焼させて、その煙を発生さ
    せる煙発生器と、所定時間間隔で、水蒸気を発生させ、
    該処理室内に水蒸気を送り込む水蒸気発生器と、該処理
    室に連通するファン構造を有する排気口とからなり、前
    記処理室内を煙で充満させる一方、前記水蒸気発生装置
    から水蒸気を所定間隔で処理室内に送り込み、煙で充満
    させた無酸素状態と、水蒸気を含んだ有酸素状態とを、
    交互に処理室内に形成することによって、硬質改良材を
    生産する装置。
JP2476592A 1992-01-14 1992-01-14 硬質改良材を生産する方法およびその装置 Pending JPH05269706A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2476592A JPH05269706A (ja) 1992-01-14 1992-01-14 硬質改良材を生産する方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2476592A JPH05269706A (ja) 1992-01-14 1992-01-14 硬質改良材を生産する方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05269706A true JPH05269706A (ja) 1993-10-19

Family

ID=12147256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2476592A Pending JPH05269706A (ja) 1992-01-14 1992-01-14 硬質改良材を生産する方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05269706A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005018889A1 (en) * 2003-08-22 2005-03-03 Mitchite Pty Ltd Acting For The Ca & Kr Johnson Family Trust Wood treatment
JP2007307711A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Yamamoto Kagu Seisakusho:Kk 丸太改質方法および丸太改質装置
JP2017019211A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 木材処理方法及び木材処理装置
JP2017176925A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 株式会社Ihi バイオマス処理装置、および、バイオマス処理方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61181607A (ja) * 1985-02-07 1986-08-14 蝦名林業株式会社 木材の燻製処理方法およびその装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61181607A (ja) * 1985-02-07 1986-08-14 蝦名林業株式会社 木材の燻製処理方法およびその装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005018889A1 (en) * 2003-08-22 2005-03-03 Mitchite Pty Ltd Acting For The Ca & Kr Johnson Family Trust Wood treatment
JP2007307711A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Yamamoto Kagu Seisakusho:Kk 丸太改質方法および丸太改質装置
JP2017019211A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 木材処理方法及び木材処理装置
JP2017176925A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 株式会社Ihi バイオマス処理装置、および、バイオマス処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04148184A (ja) 木材乾燥装置
JPH05269706A (ja) 硬質改良材を生産する方法およびその装置
CA2175075C (en) Pit membrane-broken wood drying method and apparatus
JPH09229555A (ja) 木材の燻煙乾燥工法
JP3309097B2 (ja) 木材改質装置
JPS61181607A (ja) 木材の燻製処理方法およびその装置
JP3366964B2 (ja) 茸の栽培方法
JP2001071305A (ja) 燻煙処理木質材料
JP2000317913A (ja) 燻煙処理木質建築材
JPH0228073B2 (ja) Mokuzainoshorihohooyobisonosochi
JP3519385B2 (ja) 材木の燻煙乾燥処理方法及びその装置
KR102375559B1 (ko) 목재로 만든 건조기 및 그 제조방법
JPH04185303A (ja) 木材の品質改善方法及び品質改善装置
JP3401548B2 (ja) 難燃木質材料の製造方法
JP2017080994A (ja) 木材の燻煙処理装置
JP2857356B2 (ja) 木材の内部応力緩和除去及び乾燥処理方法並びにその処理装置
FIU20000327U0 (fi) Puutavaran kuivaus- ja lämpökäsittelylaitteisto
JP3406282B2 (ja) 木材乾燥装置及び木材乾燥方法
JP2005022371A (ja) 木材の燻煙処理装置および燻煙処理方法
JPH06213566A (ja) 木材改質装置
JP2000094406A (ja) 建築用木材の防虫・防腐処理方法および建築用木材
JPS63202403A (ja) 材質の改良された木材の製造方法
JP4074478B2 (ja) 木質系素材乾燥装置
KR101492560B1 (ko) 병충해 피해목의 고효율 연료화 방법
JP3294815B2 (ja) 木材乾燥処理方法及びその装置