JPH05269693A - バンド切断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】積層シートに損傷を与えること無くバンドの切
断及び回収が確実に行えるバンド切断装置を提供する。 【構成】シート整形機を駆動して、荷送りコンベア上の
バンド切断位置に搬送停止された積層シートの後面側両
端部に鼓形ローラを押圧し、且つ、同位置に搬送停止さ
れた積層シートの前面側中層部に整形ローラを押圧し
て、同積層シートの中層部に積重ねられた各シートを後
方側に変位させ、同各シートの前端部と２本のバンドと
を離間した後、バンド切断機を駆動して、シートから離
間された２本のバンドを回転カッタで順次切断する。こ
の後、バンド回収機を駆動して、切断済みのバンドをロ
ーラ間に挾持して牽引回収するので、積層シートに巻回
されたバンドの切断及び回収が確実に行え、作業の省力
化及び能率アップを図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、箱形態に組
立てられるダンボール製のシートを多数枚積重ねて運搬
する場合、多数枚積重ねられた積層シートの荷崩れを防
止するために巻回されたバンドの切断作業に用いられる
バンド切断装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述のバンド切断装置としては、
例えば、ダンボール製のシートを多数枚積重ねてなる積
層シートの一側端面に回転カッタを近接した後、積層シ
ートの一側端面に沿って回転カッタを平行移動させ、パ
レットと積層シートとの段差を利用して、積層シートの
一側端面から離間されたバンドを回転カッタで切断する
バンド切断装置がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
多数枚積重ねられた積層シートをパレット上に載置して
運搬又は搬送する場合、パレット上に載置された積層シ
ートの積重ね枚数が増えるほど重心が高くなり、且つ、
未使用の積層シートは表面が滑らかであるため、運搬時
又は搬送時に生じる振動で積層シートの一部シートが荷
崩れすることがあり、積層シートが荷崩れするとバンド
の巻回位置も若干ずれるので、バンド切断時に於いて、
積層シートの積重ね状態及びバンドの巻回位置を適切な
状態に修正しなければならず、バンドの切断作業に手間
及び時間が掛かるという問題点を有している。また、積
層シートに巻回されたバンドをカッタで切断するとき、
荷崩れした一部シートを誤って切断することがあり、シ
ートとしての商品価値が損なわれるだけでなく、箱形態
に組立て不可となる等の障害が生じることがあるという
問題点も有している。

【０００４】この発明は上記問題に鑑み、積層シートに
巻回されたバンドをシートから離間した状態で切断する
ことにより、積層シートに損傷を与えること無くバンド
の切断が確実に行え、作業の省力化及び能率アップを図
ることができるバンド切断装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記荷送り
コンベア上に設定したバンド切断位置に、上記積層シー
トの両側端面にバンドと対向する方向に向けて凹状整形
体と凸状整形体とを押圧するシート整形手段を設け、上
記凸状整形体を押圧する積層シートの一側端面と対向す
る位置に、前記積層シートに巻回されたバンドと対接す
る位置にカッタで移動するバンド切断手段を設けたバン
ド切断装置であることを特徴とする。

【０００６】

【作用】この発明は、シート整形手段を駆動して、荷送
りコンベア上のバンド切断位置に搬送された積層シート
の一側端面に凹状整形体を押圧し、同位置に搬送された
積層シートの他側端面に凸状整形体を押圧して、同積層
シートに積重ねられた一部シートをバンドの巻付け力に
抗して凹状整形体の整形面と対応する積層状態に変位さ
せ、同積層シートの一部シートとバンドとを適宜間隔に
離間した後、バンド切断手段を駆動して、積層シートか
ら離間した部分のバンドをカッタで切断する。

【０００７】

【発明の効果】この発明によれば、積層シートに巻回さ
れたバンドをシートから離間して切断するので、多数枚
積重ねられたシートに切り傷等の損傷を与えること無
く、積層シートに巻回されたバンドのみを確実に切断す
ることができ、シートとしての商品価値が損なわれず、
そのシートの形態及び機能を保持することができる。し
かも、荷崩れ防止に適した強い巻付け力でもってバンド
を積層シートに巻回しても、積層シートの一部シートを
凹状整形体と凸状整形体とで押圧するため、カッタと対
向する一部分のシートのみをバンドの巻付け力に抗して
容易に変位させることができ、この結果、運搬時又は搬
送時に於いて、積層シートに荷崩れが起きるのを積極的
に防止することができ、バンド切断時に於いて、積層シ
ートの積重ね姿勢及びバンドの巻回位置を修正する手間
が省け、作業の省力化及び能率アップを図ることができ
る。

【０００８】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は積層シートに巻回したバンドを切断する
ために用いられるバンド切断装置を示し、図１及び図２
に於いて、このバンド切断装置１は、荷送りコンベア２
上に設定したシート修正位置に積層シートＡの積重ね状
態を修正するシート幅寄せ機３を配設し、同荷送りコン
ベア２上に設定したバンド切断位置に、積層シートＡの
中層部に積重ねられた各シートａ…を後方側に変位する
シート整形機４と、積層シートＡに巻回された２本のバ
ンドＢ，Ｂを切断するバンド切断機５と、切断済みバン
ドＢ，Ｂを下方に牽引回収するバンド回収機６とを配設
している。

【０００９】上述の積層シートＡは、例えば、箱形態に
組立てられるダンボール製のシートａを１０枚〜２０枚
積重ねて積層シートＡを形成した後、同積層シートＡに
荷送りコンベア２の搬送方向と平行して合成樹脂等で形
成した２本のバンドＢ，Ｂを夫々巻回している。

【００１０】前述の荷送りコンベア２は、図２及び図３
に示すように、同荷送りコンベア２の搬送方向と平行し
て架設した両側部の取付け枠７，７間に、多数本の各送
りローラ８…を搬送方向に対して所定間隔に隔てて軸架
し、同荷送りコンベア２上に設定したバンド切断位置の
前段側下部及び後段側下部に軸支した大径プーリ９，９
と、同大径プーリ９，９間に軸支した各補助プーリ１０
…と、前段側下部に軸支した駆動プーリ１１との間にＶ
ベルト１２を張架して、前段側下部に配設した減速機付
き送り用モータ１３の駆動力により各プーリ９，１０，
１１及びＶベルト１２を回転させ、同Ｖベルト１２に面
接触させた各送りローラ８…を搬送方向に回転する。且
つ、シート修正位置に軸架した荷送りコンベア２の各送
りローラ８…を内蔵型モータ（図示省略）の駆動力によ
り搬送方向に単独回転する。

【００１１】前述のシート幅寄せ機３は、図４にも示す
ように、上述の荷送りコンベア２上に設定したシート修
正位置に、同位置に搬送される積層シートＡの前端面と
対向して第１ストッパ１４を配設し、同位置下部に配設
した第１出没用シリンダ１５のピストンロッドを第１ス
トッパ１４に連結固定して、同第１出没用シリンダ１５
の作動により、荷送りコンベア２の搬送面上に突出した
上昇位置と、搬送面下に没入した降下位置とに第１スト
ッパ１４を出没動作する。

【００１２】且つ、荷送りコンベア２上に設定したシー
ト修正位置に、同位置に搬送される積層シートＡの両側
面と対向して各シート押圧板１６，１６を配設し、同位
置上方に荷送りコンベア２の搬送方向と直交して２本の
ガイドレール１７，１７を架設し、同各シート押圧板１
６，１６の上端部に固定した各ブラケット１８…をガイ
ドレール１７，１７上に夫々係合すると共に、同位置の
上方中央部に軸支した回転アーム１９の両端部と、各シ
ート押圧板１６，１６の上端部とを連結アーム２０，２
０で夫々連結して、同位置上部に配設した回転用モータ
２１の駆動力により回転アーム１９を正逆回転させ、荷
送りコンベア２の搬送面中央部に積層シートＡを幅寄せ
する幅寄せ間隔と、荷送りコンベア２の搬送面両側部に
退避させた退避間隔とに各シート押圧板１６，１６を左
右移動する。

【００１３】前述のシート整形機４は、図５、図６、図
７にも示すように、前述の荷送りコンベア２上に設定し
たバンド切断位置に、同位置に搬送される積層シートＡ
の前端面と当接する高さに第２ストッパ２２を出没可能
に設け、同位置下部に配設した第２出没用シリンダ２３
のピストンロッドを第２ストッパ２２に連結固定して、
同第２出没用シリンダ２３の作動により、荷送りコンベ
ア２の搬送面上に突出した上昇位置と、搬送面下に没入
した降下位置とに第２ストッパ２２を出没動作する。

【００１４】上述のバンド切断位置に搬送停止される積
層シートＡの後端部と対応する両側位置に、同位置に搬
送される積層シートＡの後端面と対接する方向に各鼓形
ローラ２４，２４を水平回動可能に設けている。すなわ
ち、同位置両側部の取付け枠７，７にアーム取付け軸２
５，２５を垂直方向に夫々軸受し、同アーム取付け軸２
５の上端部に回転方向と直交して２本の支持アーム２
６，２６を水平固定すると共に、同各支持アーム２６，
２６の先端部間に積層シートＡの厚みと対応する長さに
形成した鼓形ローラ２４を夫々軸架している。且つ、同
位置両側部に架設した取付け枠７，７の下端部間に回転
軸２７を軸架し、同回転軸２７の両端部に固定したマイ
タギャ２８，２８と、各アーム取付け軸２５，２５の下
端部に固定したマイタギャ２９，２９とを噛合し、一方
の取付け枠７下部に取付けた旋回用シリンダ３０のピス
トンロッドを回転軸２７上のアーム３１に連結して、同
旋回用シリンダ３０の作動により、バンド切断位置に搬
送停止された積層シートＡの後端面を押圧する旋回位置
と、荷送りコンベア２の搬送面両側部に退避させた退避
位置とに各鼓形ローラ２４，２４を水平回動する。

【００１５】一方、前述のバンド切断位置に搬送停止さ
れる積層シートＡの前端部と対応する下部位置に、同位
置に搬送される積層シートＡの前端面と対接する方向に
整形ローラ３２を出没可能に設けている。すなわち、同
位置両側部に架設した取付け枠７，７の上端部間に回転
軸３３を軸架し、同取付け枠７，７よりも外側に突出し
た回転軸３３の両端部に支持アーム３４，３４を連結固
定し、同支持アーム３４，３４の上端部間に荷送りコン
ベア２の搬送幅よりも長尺寸法に形成した整形ローラ３
２を軸架し、一方の取付け枠７下部に取付けた旋回用シ
リンダ３５のピストンロッドを回転軸３３上のアーム３
６に連結して、同旋回用シリンダ３５の作動により、バ
ンド切断位置に搬送停止された積層シートＡの前端側中
層部を押圧する上昇位置と、搬送面下に没入した降下位
置とに整形ローラ３２を上下回動する。

【００１６】前述のバンド切断機５は、図８、図９にも
示すように、前述のバンド切断位置に搬送停止される積
層シートＡの前端部と対応する上方位置に、同位置に搬
送される積層シートＡの後端面に平行して回転カッタ３
７を水平移動可能に設けている。すなわち、同位置上方
に荷送りコンベア２の搬送方向と直交して取付け枠３８
を水平に架設し、同取付け枠３８の垂直面長手方向にガ
イドレール３９を固定し、同ガイドレール３９と平行し
てロッドレス型の移動用シリンダ４０を架設すると共
に、断面Ｌ字形に形成した可動枠４１の垂直部後面をガ
イドレール３９上に取付けたブラケット４２に固定し、
同可動枠４１の垂直部前面を移動用シリンダ４０上に取
付けたブラケット４３に固定して、同移動用シリンダ４
０の作動により、バンド切断位置に搬送停止された積層
シートＡの前端面と平行して、荷送りコンベア２の両側
部に退避させた停止位置に可動枠４１を左右移動する。

【００１７】上述の可動枠４１には、同可動枠４１の水
平部下面に回転カッタ３７を水平回転可能に軸受し、同
可動枠４１の水平部上面に固定した回転用モータ４４を
回転カッタ３７に直結して、同回転用モータ４４の駆動
力により回転カッタ３７を高速回転する。且つ、同可動
枠４１の水平部下面に回転カッタ３７と対接する方向に
バンドＢ，Ｂを牽引するためのガイド棒４５を取付けて
いる。

【００１８】前述のバンド回収機６は、図１０、図１１
にも示すように、前述のバンド切断位置に搬送停止され
る積層シートＡの前端部と対応する下部位置に、同位置
に軸架した荷送りコンベア２の送りローラ８と対接する
方向にピンチローラ４６を前後揺動可能に設けている。
すなわち、同位置両側部に架設した取付け枠７，７の下
端部間に回転軸４７を軸架し、同取付け枠７，７よりも
内側である回転軸４７の両端部に支持アーム４８，４８
を連結固定し、同支持アーム４８，４８の上端部間に荷
送りコンベア２の搬送幅と同一寸法又は若干短い寸法に
形成したピンチローラ４６を軸架し、一方の取付け枠７
下部に取付けた揺動用シリンダ４９のピストンロッドを
支持アーム４８に連結して、同揺動用シリンダ４９の作
動により、同位置に軸架された送りローラ８の外周面に
対してピンチローラ４６を軸芯方向に押圧する前進位置
と、所定間隔に離間した後退位置とに前後揺動する。

【００１９】一方、前述のバンド切断位置上方に荷送り
コンベア２の搬送方向と直交して取付け軸５０を水平に
架設し、同取付け軸５０上に積層シートＡの上面側に巻
回された２本のバンドＢ，Ｂと対向してバンド押え板５
１，５１を取付けると共に、同取付け軸５０上に巻回し
たコイルスプリング５２，５２の一端をバンド押え板５
１，５１に夫々係止して、同位置に搬送される積層シー
トＡの上面側に対してバンドＢ，Ｂを押圧する方向にバ
ンド押え板５１，５１を回動付勢している。

【００２０】且つ、同バンド切断位置上方に架設した取
付け枠３８と、同位置後段のシート排出位置上方に架設
した取付け枠５３とに積層シートＡの上面側と対向して
光電センサＳ1 ，Ｓ2 を夫々取付け、同各光電センサＳ
1 ，Ｓ2 で積層シートＡの供給及び通過を検知し、同各
光電センサＳ1 ，Ｓ2 から出力される検知信号に基づい
てシート幅寄せ機３と、シート整形機４と、バンド切断
機５と、バンド回収機６との駆動停止を制御する。

【００２１】図示実施例は上記の如く構成するものとし
て、以下、バンド切断装置１で積層シートＡに巻回され
た２本のバンドＢ，Ｂを切断するときの動作を説明す
る。先ず、図１に示すように、パレットＣに山積みされ
た各積層シートＡ…を機械的又は人為的に分離して、荷
送りコンベア２の搬送面上に２山分ずつ積層シートＡ，
Ａを順次移載すると共に、同荷送りコンベア２の各送り
ローラ８…を搬送方向に回転駆動して、搬送経路上に設
定したシート修正位置まで積層シートＡ，Ａを搬送す
る。

【００２２】作業開始時に於いて、第１出没用シリンダ
１５を作動して、シート修正位置の搬送面上に第１スト
ッパ１４を突出し、同位置に１山分の積層シートＡを一
旦停止した後、図４に示すように、シート幅寄せ機３の
回転用モータ２１を駆動して、同位置に搬送停止された
積層シートＡの両側面に各シート押圧板１６，１６を押
圧する。すなわち、荷送りコンベア２の搬送面中央部に
積層シートＡの搬送位置を幅寄せし、且つ、同積層シー
トＡの積重ね状態を真っ直ぐに向き修正した後、第１出
没用シリンダ１５を作動して、シート修正位置の搬送面
下に第１ストッパ１４を没入し、同位置下部に軸架した
荷送りコンベア２の各送りローラ８…を搬送方向に単独
回転させ、搬送経路上に設定したバンド切断位置まで１
山分の積層シートＡを搬送する。

【００２３】次に、バンド切断位置に搬送される積層シ
ートＡの上面側にバンド押え板５１，５１を押圧し、同
積層シートＡに巻回された２本のバンドＢ，Ｂを最上面
のシートａに押圧する。且つ、同位置に配設した光電セ
ンサＳ1 が積層シートＡの供給を検知し、同光電センサ
Ｓ1 から出力される検知信号に基づいて各機３，４，
５，６を駆動する。すなわち、第２出没用シリンダ２３
を作動して、バンド切断位置の搬送面上に第２ストッパ
２２を突出し、同位置に１山分の積層シートＡを一旦停
止すると共に、同第２ストッパ２２を積層シートＡの前
端面側に巻回された２本のバンドＢ，Ｂに押圧する。同
時に、第１出没用シリンダ１５を作動して、シート修正
位置の搬送面上に第１ストッパ１４を突出し、同位置に
次山分の積層シートＡを一旦停止する。

【００２４】次に、図５及び図６に示すように、シート
整形機４の旋回用シリンダ３０，３５を作動して、バン
ド切断位置に一旦停止された積層シートＡの後面側両端
部に各鼓形ローラ２４，２４を押圧し、同時に、同位置
に一旦停止された積層シートＡの前面側中層部に向けて
整形ローラ３２を幅方向に押圧し、図７に示すように、
各鼓形ローラ２４，２４と整形ローラ３２とで積層シー
トＡを前後方向に押圧することにより、同積層シートＡ
の中層部に積重ねられた各シートａ…を後方側に変位さ
せ、同積層シートＡの中層部を各鼓形ローラ２４，２４
の外周面と対応する積重ね状態に変形させて、同積層シ
ートＡの中層部に積重ねられた各シートａ…の前端部と
２本のバンドＢ，Ｂとを離間する。この後、旋回用シリ
ンダ３５を復帰作動して、積層シートＡの前面側に押圧
した整形ローラ３２を荷送りコンベア２の搬送面下に没
入する。

【００２５】次に、図８及び図９に示すように、バンド
切断機５の移動用シリンダ４０を作動して、バンド切断
位置に一旦停止された積層シートＡの前端面と平行して
回転カッタ３７を高速回転しながら水平移動させ、同積
層シートＡの中層部に積重ねられた各シートａ…とバン
ドＢ，Ｂとの間にガイド棒４５を順次挿入し、同積層シ
ートＡに巻回された２本のバンドＢ，Ｂを高速回転する
回転カッタ３７と対接する方向に牽引ガイドして順次切
断する。

【００２６】この後、同回転カッタ３７を荷送りコンベ
ア２の一側部に退避させて移動停止し、且つ、シート整
形機４の旋回用シリンダ３０を復帰作動して、積層シー
トＡの後面側に押圧した各鼓形ローラ２４，２４を荷送
りコンベア２の両側部に退避させて回動停止した後、同
位置に突出した第２ストッパ２２と積層シートＡとで切
断済みバンドの一端側を挾持した状態のままで、同位置
下部に軸架した荷送りコンベア２の各送りローラ８…を
搬送方向に回転させ、図１０に示すように、切断済みバ
ンドＢ，Ｂの他端側をバンド押え板５１，５１に抗して
牽引すると共に、同位置下部に軸架した送りローラ８と
ピンチローラ４６との間に切断済みバンドＢ，Ｂを若干
引き込む。

【００２７】次に、図１１に示すように、バンド切断位
置に軸架した荷送りコンベア２の各送りローラ８…を回
転停止し、同位置の第２出没用シリンダ２３を作動して
第２ストッパ２２を搬送面下に没入した後、バンド回収
機６の揺動用シリンダ４９を作動して、同位置下部に軸
架した送りローラ８にピンチローラ４６を押圧し、同送
りローラ８とピンチローラ４６とで切断済みバンドＢ，
Ｂの一端側を挾持した後、荷送りコンベア２の各送りロ
ーラ８…を搬送方向に回転駆動して、切断済みバンド
Ｂ，Ｂを下方に牽引回収しながら１山分の積層シートＡ
をシート排出位置まで搬送する。且つ、切断済みバンド
Ｂ，Ｂを長尺寸法のまま牽引回収又は短尺寸法に細断し
て下部位置に配設した回収箱（図示省略）に投入回収す
る。

【００２８】この後、シート排出位置に配設した光電セ
ンサＳ2 が積層シートＡの通過を検知し、同光電センサ
Ｓ2 から出力される検知信号に基づいて各機３，４，
５，６を駆動する。すなわち、バンド切断機５の移動用
シリンダ４０を復帰作動して、回転カッタ３７を初期位
置に移動停止させ、バンド回収機６の揺動用シリンダ４
９を復帰作動して、ピンチローラ４６を初期位置に回動
停止させてから、シート修正位置の第１ストッパ１４を
搬送面下に没入し、バンド切断位置の第２ストッパ２２
を搬送面上に突出して、次山分の積層シートＡをバンド
切断位置まで搬送する。以下、上述と同様にして各積層
シートＡ…に巻回された２本のバンドＢ，Ｂを順次切断
する。２本のバンドＢ，Ｂが切断された積層シートＡは
自動製函機（図示省略）に搬送供給して箱形態に順次製
函する。

【００２９】以上のように、積層シートＡに巻回された
２本のバンドＢ，Ｂを中層部の各シートａ…から離間し
て切断するので、多数枚積重ねられた各シートａ…に切
り傷等の損傷を与えること無く、積層シートＡに巻回さ
れた２本のバンドＢ，Ｂのみを確実に切断することがで
き、シートａとしての商品価値が損なわれず、そのシー
トａの形態及び機能を保持することができる。しかも、
荷崩れ防止に適した強い巻付け力でもって２本のバンド
Ｂ，Ｂを積層シートＡに巻回しても、積層シートＡの中
層部に積重ねられた複数枚の各シートａ…に整形ローラ
３２を押圧するだけであるので、回転カッタ３７と対向
する一部分の各シートａ…のみを２本のバンドＢ，Ｂの
巻付け力に抗して容易に変位させることができ、この結
果、運搬時又は搬送時に於いて、積層シートＡに荷崩れ
が起きるのを積極的に防止することができ、バンド切断
時に於いて、積層シートＡの積重ね姿勢及び２本のバン
ドＢ，Ｂの巻回位置を修正する手間が省け、作業の省力
化及び能率アップを図ることができる。

【００３０】図１２及び図１３は荷送りコンベア２の搬
送方向と直交して積層シートＡに巻回された２本のバン
ドＢ，Ｂを切断する第２実施例のバンド切断装置１であ
る。このバンド切断装置１は、荷送りコンベア２上に設
定したバンド切断位置に積層シートＡを搬送して、同位
置に張架したベルトコンベア５４上に積層シートＡを移
載する。同時に、同位置下部に配設した昇降用コンベア
５５を昇降用シリンダ５６により垂直上昇させて、ベル
トコンベア５４上に載置された積層シートＡを昇降用コ
ンベア５５で若干持上げる。この後、荷送りコンベア２
の搬送方向と直交する方向に昇降用コンベア５５を回転
させ、同昇降用コンベア５５上に突設したストッパ５７
に積層シートＡの一側端部を当接して、同積層シートＡ
に巻回された２本のバンドＢ，Ｂをストッパ５７に押圧
する。次に、荷送りコンベア２の搬送方向と直交して配
設したシート整形機４を駆動して、昇降用コンベア５５
上に載置された積層シートＡの両側面に整形プッシャ５
８及び整形ローラ５９を押圧する。

【００３１】すなわち、押圧用シリンダ６０を作動し
て、積層シートＡの一側面に凹面形状の整形プッシャ５
８を押圧し、積層シートＡの他側面中層部に整形ローラ
５９を押圧して、同積層シートＡの中層部に積重ねられ
た各シートａ…を幅方向に変位させて、中層部の各シー
トａ…と２本のバンドＢ，Ｂとを離間した後、バンド切
断機５を駆動して、積層シートＡの切断側端面と平行し
て回転カッタ３７を水平移動させ、同回転カッタ３７で
積層シートＡに巻回された２本のバンドＢ，Ｂを順次切
断する。切断後に於いて、昇降用コンベア５５を駆動し
て切断済みバンドＢ，Ｂを下方に牽引回収した後、昇降
用コンベア５５を垂直降下して、バンド切断済みの積層
シートＡをベルトコンベア５４上に移載し、同ベルトコ
ンベア５４を回転駆動して、バンド切断済みの積層シー
トＡを荷送りコンベア２に移載するので、上述の第１実
施例と同様に、多数枚積重ねられた各シートａ…に切り
傷等の損傷を与えること無く、積層シートＡに巻回され
た２本のバンドＢ，Ｂのみを確実に切断することができ
る。

【００３２】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明のシート整形手段は、実施例のシー
ト整形機４に対応し、以下同様に、凹状整形体は、鼓形
ローラ２４と、整形プッシャ５８とに対応し、凸状整形
体は、整形ローラ３２，５９に対応し、バンド切断手段
は、バンド切断機５に対応し、カッタは、回転カッタ３
７に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみ
に限定されるものではない。

【００３３】上述の第１実施例及び第２実施例に示すバ
ンド切断装置１は、積層シートＡの上面に対して平行に
巻回された２本のバンドＢ，Ｂを切断する構成である
が、例えば、荷送りコンベア２上のバンド切断位置に搬
送された積層シートＡを９０度回転して、同積層シート
Ａの上面に対して井字形又はキ字形に巻回された複数本
の各バンドＡ…を順次切断するもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例のバンド切断装置を示す全体構成
図。

【図２】バンド切断装置の縦断側面図。

【図３】バンド切断装置の平面図。

【図４】シート幅寄せ機のシート幅寄せ動作を示す正面
図。

【図５】鼓形ローラの回動動作を示す平面図。

【図６】整形ローラの回動動作を示す平面図。

【図７】積層シートの整形状態を示す側面図。

【図８】バンド切断機のバンド切断動作を示す側面図。

【図９】バンドの切断状態を示す一部拡大側面図。

【図１０】バンド回収機の初期回収動作を示す側面図。

【図１１】バンド回収機の回収動作を示す側面図。

【図１２】第２実施例のバンド切断装置を示す平面図。

【図１３】積層シートの整形状態を示す側面図。

【符号の説明】

ａ…シート Ａ…積層シート Ｂ…バンド １…バンド切断装置 ２…荷送りコンベア ３…シート幅寄せ機 ４…シート整形機 ５…バンド切断機 ６…バンド回収機 ８…送りローラ １６…シート押圧板 ２４…鼓形ローラ ３２…整形ローラ ３７…回転カッタ ４６…ピンチローラ ５４…ベルトコンベア ５５…昇降用コンベア ５８…整形プッシャ ５９…整形ローラ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】荷送りコンベア上に設定したバンド切断位
   置に積層シートを搬送して、該積層シートに巻回された
   バンドをカッタで切断するバンド切断装置であって、上
   記荷送りコンベア上のバンド切断位置に、上記積層シー
   トの両側端面にバンドと対向する方向に向けて凹状整形
   体と凸状整形体とを押圧するシート整形手段を設け、上
   記凸状整形体を押圧する積層シートの一側端面と対向す
   る位置に、前記積層シートに巻回されたバンドと対接す
   る位置にカッタを移動するバンド切断手段を設けたバン
   ド切断装置。