JP3367723B2 - ベニヤ単板堆積方法および堆積装置 - Google Patents

ベニヤ単板堆積方法および堆積装置

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JP3367723B2 JP28760693A JP28760693A JP3367723B2 JP 3367723 B2 JP3367723 B2 JP 3367723B2 JP 28760693 A JP28760693 A JP 28760693A JP 28760693 A JP28760693 A JP 28760693A JP 3367723 B2 JP3367723 B2 JP 3367723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は,ベニヤ単板の堆積方
法および堆積装置に関するものであり,その中でも主
に,ベニヤ単板をその繊維方向と略同一方向に搬送した
後,それらを順次所定の堆積位置に積み重ねていく為の
堆積方法および堆積装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合板製造工程において,ベニヤ単板をそ
の繊維方向と略同一方向に搬送した後にそれらを順次堆
積するという作業工程は従来より少なく,従ってこれら
に関する堆積技術も多くはなかった。例えば,ベニヤ単
板をその繊維方向と略同一方向に接合する,所謂,縦矧
ぎベニヤ単板を堆積する場合などがその数少ない例とし
て挙げられる。
【0003】本願出願人は,上述の縦矧ぎベニヤ単板の
製造に関して,実公昭64―4481号公報「ベニヤ単
板縦矧用のスカーフ切断装置における板押え装置」,実
公平05―25841号公報「スカーフカット面を有す
るベニヤ単板の接着剤供給装置」などのベニヤ単板縦矧
技術を考案し,これらの技術を用いて接合した縦矧ぎベ
ニヤ単板を,図1に開示するような堆積装置により堆積
を行っていた。
【0004】以下,図1に基づいて従来の技術を簡単に
説明する。図1(a)は,ベニヤ単板堆積装置の側面
図,図1(b)は,ベニヤ単板搬送方向の下手側から見
た堆積装置の正面図,図1(c)は,ベニヤ単板堆積動
作の説明図である。
【0005】図中,1はベニヤ単板堆積装置,3はベニ
ヤ単板縦矧ぎ機(図示せず)により接合された後一定の
寸法に切断された縦矧ぎベニヤ単板(以下「定尺単板」
という。),5は堆積済み定尺単板,7は定尺単板3を
所定の堆積位置まで搬送する為の駆動ロール,9は駆動
ロール7に対して昇降自在に備えた従動ロール,11は
ベニヤ単板を担持する為にアルミ製の丸パイプを複数本
平行に配置して平面形状を構成した部材であって,該定
尺単板の搬送方向に対して平行でしかも堆積装置の中心
線に対して該部材を夫々左右に配置して成る一対の担持
部材,13は該定尺単板の停止位置を制御する為の制動
板,15は担持部材11上に,定尺単板3の搬送方向と
同じ方向に備えて該定尺単板を押圧する為の押圧部材,
17は押圧部材15を動作する為の押圧シリンダー,1
9は担持部材11を左右に開閉する為の駆動チェーン,
21は駆動チェーン19に駆動力を伝達する為のチェー
ン駆動ロールである。尚,図示はしないが,夫々の駆動
ロール21は,動力装置に接続されている。
【0006】上述の構成から成るベニヤ単板堆積装置
は,木材の持つ異方性という特有の性質を利用して堆積
作業を行うものであった。この異方性とは,木材は繊維
方向の圧縮や引っ張りには強いが,繊維方向と直交する
方向からの圧縮や引っ張りには弱いという性質であり,
所謂,ベニヤ単板は繊維方向には撓みにくいが,繊維方
向と直交する方向には変形し易いという性質である。そ
して,この異方性に着目して,上述のベニヤ単板堆積装
置は構成されている。
【0007】以下,動作の概略を述べる。乱尺ベニヤ単
板(図示せず)は,ベニヤ単板縦矧ぎ装置(図示せず)
により順次接合された後,一定の寸法に切断されてベニ
ヤ単板堆積装置1まで搬送される。この際,該乱尺ベニ
ヤ単板をベニヤ単板縦矧ぎ装置に搬入する速度と,定尺
単板3を該ベニヤ単板堆積装置に搬出する速度は違えて
ある。これは,ベニヤ単板堆積装置1での定尺単板3の
堆積動作中に,次の定尺単板3が所定の堆積位置まで搬
送されて来ないようにする為,予め搬入速度よりも速い
速度に搬出速度が設定されている。因に,この従来の堆
積装置に於いては,約45m/分程度の送り速度で乱尺
ベニヤ単板はベニヤ単板縦矧ぎ装置に挿入され,一方,
定尺単板3は駆動ロール7と従動ロール9との作用によ
り約90m/分の送り速度で搬出される。
【0008】上述のように,担持部材11で担持しつつ
繊維方向と略同一方向に搬送された定尺単板は,前記駆
動ロール7と従動ロール9による強制搬送から解放され
ると,徐々に減速はするものの,担持部材11の下手側
の端部に備えた制動板13に衝合して停止する。
【0009】次いで,押圧部材15が降下して定尺単板
を押圧しつつ,チェーン駆動ロール21が夫々回転する
ことにより,担持部材11は,定尺単板3の搬送方向と
直交方向で夫々の担持部材の外側方向に向かって移動
(以下,「担持部材が開く」という。)を始める。担持
部材11が開くことにより,左右夫々の担持部材11の
相互間隔Lは広がっていき,遂には該定尺単板が担持部
材11から完全に解放され,堆積済み定尺単板5上に堆
積される。
【0010】次いで,押圧部材15は上昇し,担持部材
11は内側方向に向かって移動(以下,「担持部材が閉
じる」という。)して元の位置に戻り,一連の堆積動作
を終了し,次の定尺ベニヤ単板の堆積に備えるのであ
る。
【0011】尚,図1(b)及び図1(c)からも明ら
かなように,担持部材11が取付けられている駆動チェ
ーン19は,左右夫々ともエンドレス状に構成されてい
るので,定尺単板3を担持中の担持部材11は,駆動チ
ェーン19の上部側に位置するが,定尺単板3を堆積す
るために担持部材11が開くに伴って,該担持部材は順
にチェーン駆動ロール21の外周に沿って移動し,更に
駆動チェーン19の下部側に転じるようになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述のような
従来のベニヤ単板堆積方法および堆積装置に於いては,
南洋材主体のベニヤ単板であれば比較的発生しにくかっ
た問題が,最近の原木事情により針葉樹材などへの材料
転換が行なわれるようになるに従い,次のような問題が
顕著に発生するようになってきた。
【0013】それは,針葉樹材を切削して得られたベニ
ヤ単板や,南洋材であっても比較的板厚の厚いベニヤ単
板などは,押圧部材15により押圧しながら担持部材1
1を開いて堆積を行う際,ベニヤ単板の繊維方向に沿っ
た割れが入ってしまいベニヤ単板が破損してしまうとい
った問題が頻繁に生じたのである。これは,針葉樹ベニ
ヤ単板などの方が,通常の南洋材ベニヤ単板と比較して
繊維方向と直交する方向に撓みにくいという事に起因し
ており,この為,押圧時に割れが発生し易いのであっ
た。
【0014】また,品質の良いベニヤ単板を得る為に,
ベニヤレースで切削を行う際ノーズバーによる絞り量を
増やして切削を行うと,裏割れの少ない腰のあるベニヤ
単板が得られるので,このようなベニヤ単板の場合に
は,更に押圧時に割れが発生し易かった。
【0015】ところで,上述した問題の発生を防止する
には,押圧体15による押圧を行わずに定尺単板3の堆
積を行えばよいのであるが,この方法及び装置では,担
持部材11が開く際に該定尺単板が横方向に不規則にズ
レてしまうので安定した堆積が行えないという欠点があ
った。
【0016】また,押圧時に於ける定尺単板3の撓み
は,担持部材11の左右夫々の相互間隔Lに大きく影響
されるので,該相互間隔Lを広く設定することにより定
尺単板3はより撓み易くなり,割れの発生が防止できる
という点に着目し,押圧部材15と該定尺単板との接触
のタイミングを遅らせることにより,相互間隔Lを充分
に広げ,該定尺単板が撓み易くなってから押圧を行えば
良いのではあるが,前記同様,担持部材11が開く際,
該定尺単板が横方向に不規則にズレてしまうので,定尺
単板3を所定の位置に堆積できなかった。
【0017】このように,定尺単板の積み姿が悪くなる
と次工程での作業に支障をきたすという新たな問題も発
生した。
【0018】本願発明の目的は,上述した問題点を解決
する方法及び装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の発明で
は,ベニヤ単板の搬送方向と同一方向に,平面状態を構
成する部材から成る左右で一対の担持部材を備え,該担
持部材上に該ベニヤ単板の平面状態を保って担持したま
ま該ベニヤ単板の繊維方向と略同一方向に搬送し,該ベ
ニヤ単板が所定の位置に到達した時に前記搬送を停止
し,次いで前記担持部材に該ベニヤ単板を担持したまま
該担持部材の夫々の内側が下方になるように傾けると共
に前記担持部材を該ベニヤ単板の搬送方向と直交方向で
夫々の担持部材の外側方向に移動し,次いで該ベニヤ単
板が該担持部材から開放されたのち夫々の担持部材の内
側方向に移動してベニヤ単板を積み重ねる堆積方法とし
た。
【0020】請求項2の発明では,上記方法に加え,前
記左右で一対の担持部材を,ベニヤ単板を担持したまま
該担持部材の夫々の内側が下方になるように傾けると共
に該ベニヤ単板の搬送方向と直交方向で夫々の担持部材
の外側方向に移動する際,該担持部材上方に該ベニヤ単
板の搬送方向と同一方向に備えた押圧部材により該ベニ
ヤ単板を押圧して堆積する方法とした。
【0021】請求項3の発明では,ベニヤ単板の搬送方
向と同一方向に備え,該ベニヤ単板を担持する為の夫々
の部材が平面的形状を成した左右で一対の担持部材と,
前記一対の担持部材に該ベニヤ単板を担持した状態で該
ベニヤ単板をその繊維方向と略同一方向に搬送する搬送
手段と,該ベニヤ単板が所定の堆積位置に達した事を検
出する位置検出手段と,該位置検出手段に基づいて前記
ベニヤ単板の搬送を制御する制御手段と,前記一対の担
持部材に該ベニヤ単板を担持した状態で該平面的形状を
成す一対の担持部材を夫々の内側を下方に傾ける担持部
材傾斜手段と,前記一対の担持部材を該ベニヤ単板の搬
送方向と直交方向で夫々の担持部材の外側方向に移動
し,次いで該ベニヤ単板が該担持部材から開放された後
に内側方向に移動する開閉手段とを備えた堆積装置とし
た。
【0022】請求項4の発明では,上記装置に加え,一
対の担持部材を,ベニヤ単板を担持したまま該担持部材
の夫々の内側が下方になるように傾けると共に該ベニヤ
単板の搬送方向と直交方向で夫々の担持部材の外側方向
に移動する際に,該ベニヤ単板を押圧する為の押圧手段
を,該ベニヤ単板搬送方向と該押圧部材の長手方向とを
同一方向にして該担持部材の上方に備えた堆積装置とし
た。
【0023】
【作用】本願発明によれば,ベニヤ単板は,平面状態を
構成する部材から成る左右で一対の担持部材に担持され
たまま搬送されるので,該ベニヤ単板の平面状態が保た
れた状態で所定の堆積位置まで搬送される。
【0024】次に,前記担持部材にベニヤ単板を担持し
たまま該担持部材の夫々の内側が下方になるように傾け
るので,該ベニヤ単板と該担持部材との接触個所の相互
間距離が広がり(ベニヤ単板を担持するスパンが広くな
り),該ベニヤ単板は平面状態から撓み始める。また,
ベニヤ単板はその自重により撓むと同時に担持部材の斜
面に沿って下方に滑りながら移動するので,担持されて
いない該ベニヤ単板の中央部分は,更に自重で下に垂れ
込み,従って,該ベニヤ単板はより落下しやすくなる。
【0025】次いで,傾斜した前記担持部材をベニヤ単
板の搬送方向と直交方向で夫々の担持部材の外側方向に
開くと,該ベニヤ単板は更に撓わみ始める。また,該担
持部材は傾斜した状態で開くので,該ベニヤ単板を落下
させる為に必要な外側方向への開き距離は,該担持部材
の傾斜角度に対応した距離で良く,例えば,該担持部材
の傾斜角度が大きくなればなるほど,該開き距離を少な
くして該ベニヤ単板を落下させることができる。この
為,該ベニヤ単板の横方向への不規則なずれが発生しに
くくなり,所定の堆積位置に安定して堆積ができる。
【0026】また,上述の作用に加え,請求項2及び請
求項4の発明によれば,前記担持部材が傾斜すると共に
該担持部材を搬送方向と直交方向に開く際に押圧部材が
該ベニヤ単板の押圧を行うので,ベニヤ単板を担持して
いる担持間距離が広くなった状態で押圧することにな
り,ベニヤ単板は著しく撓み易くなり,曲率半径が大き
い状態で押圧することができる。その為,押圧時のベニ
ヤ単板の破損を防ぐことができる。
【0027】また,予めベニヤ単板の中央部が垂れ込ん
でいるところを押圧することになるので,該ベニヤ単板
の両端部の上方への跳ね上がりが少なくなり,このこと
も合わせて,押圧時のベニヤ単板の破損を防ぐことがで
きる。
【0028】更に,押圧部材によりベニヤ単板は押圧さ
れるので,夫々の担持部材が開く際に該ベニヤ単板の横
方向への不規則なズレを防ぐことができる。
【0029】
【実施例】以下,本願発明をその実施例を示す図面に基
づいて詳しく説明する。図2は,本願発明の請求項1及
び請求項3に係るベニヤ単板堆積方法および装置を説明
するための概略側面図である。図3は,ベニヤ単板を前
記ベニヤ単板堆積装置に迎え入れる際の搬入待機状態を
示す,図2における矢印A―A方向の概略断面図であ
る。図4は,ベニヤ単板堆積方法および装置を詳しく説
明するための局部断面説明図である。尚,以下の図面に
おいて,ベニヤ単板堆積装置として備える周知な構成
は,本願発明の説明に必要な構成部分以外はその記載を
省略する。
【0030】以下,本実施例の構成の概要を述べる。3
1はベニヤ単板堆積装置であり,3は該ベニヤ単板堆積
装置の上手位置に備えたベニヤ単板縦矧ぎ機(図示せ
ず)により接合された後,一定の寸法に切断された定尺
単板である。
【0031】33は,定尺単板3を担持する為の一対の
担持部材(以下「担持部材」という。)である。該担持
部材は,定尺単板の搬送方向と同一方向に備えられ,し
かも定尺単板の搬送方向に対し,左右で一対の組を成し
た構成になっている。定尺単板3を担持する為の担持部
材33は,夫々が平面的形状を成すように構成されてい
るので,木材特有の異方性による繊維方向と直交する方
向への撓みを防いで,ほぼ定尺単板の平面状態を保った
状態で担持することができる。
【0032】尚,ここでいう平面的形状とは,上述のよ
うに定尺単板3を担持する際に該定尺単板の平面状態を
安定して保つように考慮された形状を意味する。
【0033】例えば,本実施例の場合は幅が約300m
m程度の薄板鋼板を使用して夫々の担持部材が平面を成
すように構成してある。担持部材の幅は,より広い方が
望ましく,例えば,定尺単板3の幅と同じ幅であれば最
良ではあるが,少なくとも夫々の幅が約300mm程度
であれば,4尺幅の定尺単板においてその平面状態を安
定的に保つことができることが確認されている。
【0034】また,担持部材33の長手方向両端部に傾
斜部分Dを付けることにより,定尺単板の引っかかりを
防止するとともに,前記薄板鋼板の剛性をも高めてい
る。
【0035】ところで,平面的形状を成すように構成す
るには,前記薄板鋼板で全面を構成する事に限る必要は
なく,先記従来技術の項に記載したようなアルミ製の丸
パイプを複数本平行に配置して平面状態を構成した部材
であっても良い。また,コロ付きコンベアを複数本並列
させて平面状態を構成したり,更には,幅広のコロを連
続的に並べて平面状態を構成した部材であっても良い。
【0036】要は,定尺単板3を担持した際に,該定尺
単板の平面状態を保つことのできるような構成で,然
も,所定の堆積位置まで担持部材33上を滑らせながら
搬送するのに支障がなく平滑な形状を構成するものであ
れば良い。
【0037】しかし,担持部材33を製造する上での容
易さや,製造コストの面,更にはまた,定尺単板3を搬
送する際の滑り易さなどから総合的に判断すると,薄板
鋼板を使用したものが適している。
【0038】さて,担持部材33は担持部材傾斜台35
(以下「傾斜台」という。)に取り付けられている。ま
た,該傾斜台は,担持部材開閉台37(以下「開閉台」
という。)に回動軸39を介在して支持されている。開
閉台37には,レール41を上下方向から挾持すると共
に該開閉台を該レールの長手方向に移動可能にする為の
コロ43が取り付けられている。
【0039】そして夫々の開閉台37には,駆動チェー
ン45が掛け渡されている。また,中央部のチェーン従
動ロール49の夫々の回転軸には歯車(図示せず)が備
え付けられており,更に夫々がお互いに連結しているの
で,片側にのみ備えられたチェーン駆動ロール47は,
動力装置(図示せず)からの駆動力が伝達されると,駆
動チェーン45を介して両方の開閉台37に駆動力を伝
達し,それぞれの開閉台37は反対向きの方向に同時に
移動する。
【0040】次に,傾斜台35には,開閉台37に取り
付けられた担持部材傾斜用シリンダー51(以下「傾斜
シリンダー」という。)のピストンロッドに備えた継手
が連結されている。従って,該傾斜シリンダーの作用に
より回動軸39を中心として傾斜台35は回動するの
で,担持部材33が傾斜することになる。
【0041】次に,53は定尺単板3を所定の堆積位置
まで搬送する為の駆動ロールで,担持部材33の上方に
備え,しかも,後述の従動ロール55に対して昇降自在
に備えている。駆動ロール53は,間欠駆動される動力
装置Mから動力を供給されて駆動を行う。また,該駆動
ロールの昇降は,昇降シリンダー57により行なわれ
る。尚,駆動ロール53は,前工程のベニヤ単板縦矧ぎ
機からのベニヤ単板定尺切断信号に基づいて駆動及び降
下を開始する。また,該駆動ロールは,定尺単板3の後
端検知信号に基づいて,その駆動を停止する。後端検知
信号とは,駆動ロール53の搬送方向上手の適宜位置に
備えた後端位置検出器(図示せず)が,担持部材33上
を搬送される定尺単板3の後端を検知した際に出力され
る信号である。尚,該駆動ロールは,後述する開閉台3
7開き限の検知信号に基づいて上昇を開始する。
【0042】一方,従動ロール55は,一対の担持部材
33の夫々の上手側端部に軸受けを介して回転自在に備
えられ,駆動ロール53が降下して定尺単板3を挾持す
る際の受け手側の部材となっている。本実施例の場合
は,該担持部材を薄板鋼板で構成しているので,駆動ロ
ール53の降下位置に対応する該薄板鋼板の部分に窓を
設けて従動ロール55の上端部を突出させ,定尺単板3
の裏面に接触可能に備えている。また,コロ付きコンベ
アを複数本並列させたり,或いは幅広のコロを連続的に
並べて構成した担持部材の場合には,これらの部材自体
が従動ロールとしての機能を果たすことができるので,
従動ロール55を省略することができる。
【0043】尚,本実施例では上述の構成としたが,担
持部材33自体がベルトコンベアなどの搬送手段を兼ね
た構成であっても良く,この場合には,駆動ロール53
は不用となるが,定尺単板3の搬送を安定して行う為
に,駆動ロール53に動力装置を備えず,単に昇降シリ
ンダー57により昇降可能に備えた回転自在なロールと
して,該定尺単板を押圧しても良い。
【0044】以下,上記ベニヤ単板堆積装置の具体的な
動作説明を述べる。さて,ベニヤ単板堆積装置31の上
手位置に備えたベニヤ単板縦矧ぎ機により順次接合され
た縦矧ぎベニヤ単板は,約45m/分程度の送り速度
で,図3に示す搬入待機状態にある担持部材33の上面
を滑りながらベニヤ単板堆積装置31に搬入されてく
る。そして,本実施例の場合は,ベニヤ単板縦矧ぎ機に
備えられた定尺カウンターにより,予め設定されている
定尺長さに達すると定尺切断が行なわれる構成となって
いる。また,定尺切断が行なわれる時点では,該縦矧ぎ
ベニヤ単板の先端部は,駆動ロール53及び従動ロール
55の位置よりも搬送方向下手側にまで達している。
【0045】そして,定尺切断が行なわれると,該定尺
切断信号に基づいて,一定時間後に駆動ロール53は回
転を始めると共に降下する。ここでいう一定時間後と
は,定尺切断動作が完全に終了するまでの時間を意味す
る。降下した駆動ロール53とそれを支える従動ロール
55とで定尺単板3は挾持される為,駆動ロール53の
周速度約90m/分まで搬送速度が高められた状態で所
定の堆積位置上方まで強制的に搬送される。
【0046】尚,本実施例の場合は縦矧ぎベニヤ単板の
定尺切断は,カウンターによる定尺切断を行っている
が,他の実施例として,ベニヤ単板縦矧ぎ機の定尺切断
部材から定尺長さ分離れた位置にリミットスイッチ等の
位置検出器を備え,該位置検出器が該縦矧ぎベニヤ単板
の先端部を検出することにより定尺切断信号を発する構
成でも良く,この場合も同様に,該位置検出器からの定
尺切断信号に基づいて,一定時間後に該駆動ロール53
を回転させると共に降下を行う。
【0047】また,ベニヤ単板縦矧ぎ機とベニヤ単板堆
積装置31との配置位置関係によっては,定尺単板3の
先端部が駆動ロール53及び従動ロール55の位置より
も搬送方向下手位置まで達していない場合もあり,この
様な場合には,定尺切断信号に基づいて,定尺単板3の
先端部が駆動ロール53及び従動ロール55の位置に達
するまでの時限を付与した後に,降下するようにすれば
足りる。
【0048】更に他の構成としては,駆動ロール53の
搬送方向上手位置に備えた光電管やリミットスイッチな
どの位置検出器(図示せず)により,定尺単板3の前端
部を検出し,その検出信号に基づいてある所定時間後に
該駆動ロールを回転させると共に降下を始める構成であ
っても良い。この様な構成は,定尺単板に限らず,予め
切断されたベニヤ単板を本実施例のベニヤ単板堆積装置
で堆積する様な場合に採用される。
【0049】次に,定尺単板3が所定の堆積位置付近に
まで達すると,前記後端位置検出器によりその後端が検
知され,後端検知信号が出力される。そして,該後端検
知信号に基づいて駆動ロール53の回転駆動を停止する
という制動方法を採用しているので,定尺単板3は,駆
動ロール53と従動ロール55とにより挾持された状態
のまま駆動ロール53の駆動は停止される。このため,
定尺単板3を所定の位置に停止させることができる。
【0050】上述の定尺単板制動方法によると,従来の
ベニヤ単板堆積装置で起こっていた以下の問題が解消し
た。つまり,図1の従来の装置においては,駆動ロール
7による搬送から開放された定尺単板3は,担持部材1
1との摩擦力により減速はするものの,充分に減速され
ないまま備え付けの制動板13に衝合して停止してい
た。定尺単板3は繊維方向にそって割れが入り易いの
で,この衝合時の衝撃により定尺単板の先端部に割れが
入ってしまうという問題が発生していた。特に,先端に
小幅単板が接合されている場合など,小幅部分が衝撃の
為に破損し飛散するといった事態が発生していた。
【0051】そこで,本願発明の実施例では,定尺単板
3の後端検知信号により駆動ロール53が制動されるの
で,従来装置のような衝合して停止させるための制動板
13が不用になった。この為,定尺単板3の先端部の破
損が皆無になった。また,定尺単板3の後端検知信号に
より定尺単板の制動を行なうので,定尺長さに変更があ
った場合でも,いちいち堆積位置の調整をする必要がな
く,後端位置を基準とした定尺単板の堆積が行えるよう
になった。
【0052】さて,駆動ロール53の回転が停止してベ
ニヤ単板3が所定の位置に停止すると,先記後端検知信
号に基づいて,担持部材33は傾斜シリンダー51の作
用により回動軸39を中心として夫々の内側が下方にな
るように傾き始める。本実施例では,約20度ほど内側
に向かって傾斜させている。通常,鋼板と木材との摩擦
係数は0.2程度なので,この場合の摩擦臨界角度は約
12度であり,この摩擦臨界角度以上の傾斜角度であれ
ば足りる。また,必要に応じてこれ以上傾斜させても勿
論よい。
【0053】担持部材33の動作は定尺単板3の後端部
検知信号に基づいて開始されるが,定尺単板3の搬送が
停止する前に傾斜されることはない。
【0054】さて,担持部材33が傾き始めると,傾斜
するに従い定尺単板3は,自らの重さ(自重)によって
傾斜した担持部材33の表面に沿って下方に順次滑りな
がら移動を始める。この為,定尺単板3の中央部分は,
自重に加え上記作用により下方に向かって撓み始める。
【0055】このようにして担持部材33を傾斜させる
ことにより定尺単板3を堆積する方法及び装置では,針
葉樹材を切削して得られたベニヤ単板や,南洋材であっ
ても比較的板厚の厚いベニヤ単板,更には裏割れの少な
い腰のあるベニヤ単板など,撓みにくい材料を堆積する
場合に,以下のような効果がある。
【0056】つまり,担持部材33を傾斜することによ
り,上記のような撓みにくい材料からなる定尺単板3を
担持する部分が順次担持部材33の外側に向かって移動
するので,定尺単板3と担持部材33との接触個所の相
互間距離が広くなり(定尺単板3を担持するスパンが広
くなり),撓みにくい材料であっても定尺単板3の自重
により充分に撓み易くなる。因に,上記相互間距離(ス
パン)が2倍になると撓み量は8倍になる。
【0057】次に,担持部材33が傾斜を始めると同時
か或いは遅れて,該担持部材は定尺単板3の搬送方向と
直交方向で,夫々の担持部材33の外側方向に向かって
移動を開始する。担持部材が移動して開くに従って,ベ
ニヤ単板3の中央部は更に降下しながら堆積済み定尺単
板5上に落下する。
【0058】撓みやすく腰の弱いベニヤ単板の場合は,
単に担持部材33を傾斜させるだけで容易に定尺単板3
の中央部分が垂れ込んで降下し,堆積済み定尺単板5に
接触をする。この接触によって発生する摩擦力は,担持
部材が開く際の定尺単板3の幅方向の不規則なずれの発
生を効果的に抑える作用がある。従って,より効率良
く,安定して堆積済定尺単板上に堆積させることができ
る。
【0059】また,同様に,担持部材33を傾けること
により定尺単板3は下方に大きく撓むので,堆積済み定
尺単板5の上面までの距離が少なくなり,従って,従来
の堆積装置と比較してベニヤ単板の落下距離を少なくす
ることができるので,より安定して定尺単板3を堆積す
ることができる。
【0060】上記方法及び装置によれば,担持部材11
が傾斜することなくそのまま開くという従来の堆積装置
と比べて,定尺単板3を落下させる為に必要な外側方向
への開き距離は該担持部材の傾斜角度に対応した距離で
良く,例えば,該担持部材の傾斜角度が大きくなればな
るほど,該担持部材の開き距離が少なくて済むようにな
る。従って,定尺単板3の幅方向への不規則なずれが少
なくなるので,安定して所定の位置に堆積することがで
きる。
【0061】ところで,定尺単板3の両端が担持部材3
3の外側端部からはみ出すと,担持部材33が傾斜する
時や開く時に引っかかる可能性があった。この為,担持
部材33の表面上を定尺単板3が均一に滑らなかった
り,撓み具合が不安定になったりした。従って,はみ出
さないように担持部材33の幅を大きくすればこれらの
欠点は解消するのであるが,反面,堆積装置自体が大き
くなるという欠点も発生した。そこで,はみ出す場合を
考慮して,予め担持部材33の外端部に傾斜部分Dを付
けることによりこれを防いでいる。
【0062】以上述べたように,定尺単板3は担持部材
33による担持から完全に開放された後に堆積済み定尺
単板5上に堆積される。
【0063】次に,図3に二点鎖線で示したように開閉
台37が所定の開き位置まで移動すると,開き限用の検
出器(図示せず)によりその位置が検出される。そし
て,この検出器の検出信号に基づいて,駆動ロール53
は上昇を開始すると共に開閉台37も次に搬入される定
尺単板3を堆積するために最初の位置まで閉じて戻る。
【0064】以上を持って,定尺単板3の堆積作業が終
了する。
【0065】尚,上述の構成は,一定寸法に切断された
縦矧ぎベニヤ単板の堆積装置に限定する必要はなく,例
えば,寸法が一定していないベニヤ単板やドライヤー後
の原板堆積装置としても勿論有効である。
【0066】次に,本願発明の請求項2及び請求項4に
係る実施例について説明する。図5は,本願発明の請求
項2及び請求項4に係るベニヤ単板堆積方法および装置
を説明するための概略側面図である。図6は,ベニヤ単
板を前記ベニヤ単板堆積装置に迎え入れる際の搬入待機
状態を示す,図5における矢印B―B方向の概略断面図
である。図7は,ベニヤ単板の堆積方法および装置を詳
しく説明するための局部断面説明図である。
【0067】以下本実施例の構成の概要を述べる。61
は本実施例のベニヤ単板堆積装置である。尚,本実施例
は,図2乃至図4に開示した実施例と,定尺単板3を押
圧する為の押圧手段を備えている点において相違してい
る。従って,本実施例中の他の構成に関しては,図2乃
至図4に開示した技術と同じであるので,各部材の説明
及び該部材に関する動作説明は省略するものとする。
【0068】さて,63は,担持部材33上に定尺単板
3の搬送方向と同じ方向に長手方向を揃えて備えた定尺
単板3を押圧する為の押圧部材である。また,65は該
押圧部材63を作動する為の押圧シリンダーである。
【0069】以下,上記ベニヤ単板堆積装置の具体的な
動作説明を述べる。ベニヤ単板堆積装置61の上手位置
に備えたベニヤ単板縦矧ぎ機(図示せず)により順次接
合された縦矧ぎベニヤ単板は,駆動ロール53とそれを
支える従動ロール55との作用により,強制的にベニヤ
単板堆積装置61に搬入される。次いで,定尺単板3が
所定の位置に達したことを検出する信号(定尺単板の後
端部検知信号)に基づいて該駆動ロール53の回転駆動
が停止することにより,該定尺単板を安定して制動する
ことができる。上記動作は,前記実施例と同様である。
【0070】定尺単板3が所定の位置に停止すると,該
定尺単板が所定の位置に達したことを検出する信号に基
づいて,担持部材33は夫々の内側が下方になるように
傾斜する。そして,該担持部材が傾斜を開始すると同時
か又は少し遅れて,押圧部材63による押圧及び担持部
材33の開き動作が開始される。
【0071】図7は,定尺単板3が傾斜した担持部材3
3の表面に沿って下方に順次滑りながら移動するところ
を押圧部材63が押圧している状態を示す図である。定
尺単板3は,自重による落下作用と押圧部材63による
押圧作用という2つの作用により,落下し堆積されるこ
とになる。
【0072】尚,図7は担持部材33が開く前に押圧部
材63が定尺単板3を押圧する状態を示しているが,こ
れに限る必要はなく,これ以外にも該押圧部材が押圧す
るタイミングは任意に設定できる。それは,押圧の目的
が,強制的に定尺単板3を落下させることの他に,担持
部材33が開く時に該定尺単板が横ずれを起こさないよ
うにすることも目的としているからである。
【0073】従って,例えば,押圧部材63が定尺単板
3を押圧し始めて該定尺単板が多少とも撓み始めた段階
で該担持部材を開くように設定することもできる。ま
た,該押圧部材の下降限高さを規制することにより,定
尺単板3の撓みをより少ない状態にして該担持部材を開
く様に設定しても良い。或いは,より堆積精度の高い堆
積を行うために,該押圧部材が堆積済み定尺単板5まで
をも押圧した後に該担持部材を開くようにしても良い。
何れにしても,押圧部材を備えていない前記実施例と比
べ,定尺単板3の横方向へのずれを更に精度良く防止す
ることができる。
【0074】また,例えば,腰の強い撓みにくいベニヤ
単板であるが故,担持部材33を傾斜させても定尺単板
3の中央部が垂れ込みにくいような場合であっても,担
持部材33を傾斜させると,定尺単板3を担持する担持
間距離(スパン)が長くなるため,撓み量は距離の三乗
に比例して撓み易くなることから,曲率半径が大きい状
態で押圧することができるので,定尺単板3は破損しな
くなる。
【0075】また,押圧シリンダー65の加圧力を,定
尺単板3の左右のずれを防ぐ程度の押圧力まで下げた状
態で押さえるという簡便な方法によっても実施し得る。
【0076】また,担持部材33が開く際に定尺単板3
が横方向へずれることを防止するには,摩擦係数の高い
部材を押圧部材63の下面に取り付けて押圧したり,先
端の尖った部材を同様に該押圧部材の下面に取り付けて
押圧すればより高い効果を奏する。
【0077】何れにしても,押圧時の定尺単板3の割れ
を防止するには,押圧部材63が定尺単板3を押圧して
多少撓みが発生したところで担持部材33を開くように
すれば良い。
【0078】以上述べたように,定尺単板3は,担持部
材33の開き作用と押圧部材63の押圧作用とにより担
持部材33による担持から完全に開放されて堆積済み定
尺単板5上に堆積される。そして,図6に二点鎖線で示
したように開閉台37が所定の開き位置まで移動する
と,開き限用の検出器(図示せず)によりその位置が検
出され,この検出信号に基づいて押圧部材63及び駆動
ロール53が上昇を開始すると共に該開閉台も閉じる。
【0079】ところで,図7に押圧される前の定尺単板
3の担持状態を二点鎖線で示したが,この状態から押圧
部材63により押圧する場合と担持部材33を傾けるこ
とにより傾斜面に沿って撓んでいる定尺単板3に対して
押圧する場合とを比べると,後者の方が明らかに押圧時
の定尺単板3の両端部の跳ね上がりが少ないので,両端
部の跳ね上がりによる定尺単板3の破損も減少する。
【0080】尚,本実施例では,担持部材33を傾けて
押圧部材63で押圧し,更に担持部材を開くことによっ
て堆積を行うので,定尺単板3と堆積済み定尺単板5の
上面までの距離を小さくすることができた。従って,押
圧時の定尺単板3の変形量を少なくすることができるの
で,更に定尺単板3が破損しなくなる。このため,より
堆積精度の高い堆積を行うために,押圧部材63が堆積
済み定尺単板5までをも押圧した後に該担持部材を開く
ようにしても,押圧時の定尺単板3の割れの発生を防止
できる。
【0081】また,定尺単板3の落下距離も少なくでき
るので,その分,堆積済み定尺単板5の上面位置を高く
して堆積できる定尺単板の量も増やすことができる。
【0082】
【発明の効果】本願発明は,上述のとおり構成されてい
るので,以下に記載されるような効果を奏する。即ち,
一対の担持部材33に定尺単板3を担持したまま該担持
部材の夫々の内側が下方になるように傾けると共に前記
担持部材を該定尺単板の搬送方向と直交方向で夫々の担
持部材の外側方向に移動して堆積するので,従来の堆積
装置と比較して,該定尺単板を落下させる為に必要な該
担持部材の外側方向への開き距離を少なくすることがで
きるために,該定尺単板の横方向への不規則なずれが発
生しにくく,定尺単板の積み姿が良くなるので,次工程
に於いて定尺単板の取り扱いが円滑に行なわれるように
なった。
【0083】また,上述の方法及び装置によると,該担
持部材上に担持されていた定尺単板3は,その自重によ
り該担持部材の斜面に沿って下方に移動するので,担持
されていない定尺単板3の中央部は更に自重で下に垂れ
込んで落下し易くなる。更に,担持部材33が開くこと
により,ますます撓み量は増すので,担持部材33と堆
積済ベニヤ単板5の上面までの距離が少なくなる。従っ
て,該定尺単板の落下距離が少ないので,その分,堆積
済み定尺単板5の上面位置を高くして,堆積する定尺単
板の量を増やすことができた。
【0084】特に,請求項2及び請求項4の発明では,
担持部材33を傾斜させると共に定尺単板3を押圧する
ので,例えば,撓みにくい定尺単板であるため中央部が
垂れ込みにくい場合であっても,押圧時には定尺単板3
を担持している担持間距離が広くなるため,撓み量は距
離の三乗に比例して撓み易くなり,定尺単板を曲率半径
が大きい状態で押圧することができるので,押圧時の力
による破損を防ぐことができた。
【0085】また,従来装置のように,担持部材33に
より平面状態を保たれて担持されている定尺単板を押圧
部材が急速に押圧すると,押圧された部分(中央部)が
局部的に押し下げられることになるので,定尺単板3の
両端部が勢い良く上方に跳ね上がり,このため割れが更
に入り易かったが,図7に示すように,担持部材33を
傾斜させた後に定尺単板3を押圧することにより,予め
該定尺単板の中央部が垂れ込んだところを押圧すること
になるので,定尺単板3両端部の上方への跳ね上がりが
少なく,この為,押圧時に割れが発生しにくくなった。
従って歩留りが飛躍的に向上するとともに,ベニヤ単板
の積み姿も良くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のベニヤ単板堆積装置を開示する図面で,
(a)は,堆積装置の側面図,(b)は,ベニヤ単板搬
送方向の下手側から見た堆積装置の正面図,(c)は,
ベニヤ単板堆積動作の説明図である。
【図2】本願発明の請求項1及び請求項3に係るベニヤ
単板堆積方法および装置を説明するための概略側面図で
ある。
【図3】図2における矢印A―A方向の断面説明図であ
る。
【図4】請求項1及び請求項3に係るベニヤ単板の堆積
方法および装置を詳しく説明するための局部断面説明図
である。
【図5】本願発明の請求項2及び請求項4に係るベニヤ
単板堆積方法および装置を説明するための概略側面図で
ある。
【図6】図5における矢印B―B方向の断面説明図であ
る。
【図7】請求項2及び請求項4に係るベニヤ単板の堆積
方法および装置を詳しく説明するための局部断面説明図
である。
【符合の説明】
1 ベニヤ単板堆積装置 3 定尺単板 5 堆積済み定尺単板 7 駆動ロール 9 従動ロール 11 担持部材 13 制動板 15 押圧部材 17 押圧シリンダー 19 駆動チェーン 21 チェーン駆動ロール 31 ベニヤ単板堆積装置 33 担持部材 35 傾斜台 37 開閉台 39 回動軸 41 レール 43 コロ 45 駆動チェーン 47 チェーン駆動ロール 49 チェーン従動ロール 51 傾斜シリンダー 53 駆動ロール 55 従動ロール 57 昇降シリンダー 61 ベニヤ単板堆積装置 63 押圧部材 65 押圧シリンダー D 傾斜部分 L 相互間隔 M 動力装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベニヤ単板をその繊維方向と略同一方向
    に搬送して所定の堆積位置に順次積み重ねるベニヤ単板
    堆積方法において,前記ベニヤ単板の搬送方向と同一方
    向に,平面状態を構成する部材から成る左右で一対の担
    持部材を備え,該担持部材上に該ベニヤ単板の平面状態
    を保って担持し,該担持部材上に該ベニヤ単板を担持し
    たまま該ベニヤ単板の繊維方向と略同一方向に搬送し,
    該ベニヤ単板が所定の位置に到達した時に前記搬送を停
    止し,次いで前記担持部材に該ベニヤ単板を担持したま
    ま該担持部材の夫々の内側が下方になるように傾けると
    共に前記担持部材を該ベニヤ単板の搬送方向と直交方向
    で夫々の担持部材の外側方向に移動し,次いで該ベニヤ
    単板が該担持部材から開放されたのち夫々の担持部材の
    内側方向に移動してベニヤ単板を積み重ねることを特徴
    とするベニヤ単板堆積方法。
  2. 【請求項2】 前記左右で一対の担持部材を,前記ベニ
    ヤ単板を担持したまま該担持部材の夫々の内側が下方に
    なるように傾けると共に該ベニヤ単板の搬送方向と直交
    方向で夫々の担持部材の外側方向に移動する際,該担持
    部材上方に該ベニヤ単板の搬送方向と同一方向に備えた
    押圧部材が該ベニヤ単板を押圧することを特徴とする請
    求項1記載のベニヤ単板堆積方法。
  3. 【請求項3】 ベニヤ単板をその繊維方向と略同一方向
    に搬送して所定の堆積位置に順次積み重ねるベニヤ単板
    堆積装置において,該ベニヤ単板の搬送方向と同一方向
    に備え,該ベニヤ単板を担持する為の夫々の部材が平面
    的形状を成した左右で一対の担持部材と,前記一対の担
    持部材に該ベニヤ単板を担持した状態で該ベニヤ単板を
    その繊維方向と略同一方向に搬送する搬送手段と,該ベ
    ニヤ単板が所定の堆積位置に達した事を検出する位置検
    出手段と,該位置検出手段に基づいて前記ベニヤ単板の
    搬送を制御する制御手段と,前記一対の担持部材に該ベ
    ニヤ単板を担持した状態で該平面的形状を成す一対の担
    持部材を,夫々の内側を下方に傾ける担持部材傾斜手段
    と,前記一対の担持部材を該ベニヤ単板の搬送方向と直
    交方向で夫々の担持部材の外側方向に移動し,次いで該
    ベニヤ単板が該担持部材から開放された後に内側方向に
    移動する開閉手段とを備えることを特徴とするベニヤ単
    板堆積装置。
  4. 【請求項4】 前記一対の担持部材を,前記ベニヤ単板
    を担持したまま該担持部材の夫々の内側が下方になるよ
    うに傾けると共に該ベニヤ単板の搬送方向と直交方向で
    夫々の担持部材の外側方向に移動する際,該ベニヤ単板
    を押圧する為の押圧手段を,該ベニヤ単板搬送方向と該
    押圧部材の長手方向とを同一方向にして該担持部材の上
    方に備えてなることを特徴とする請求項3記載のベニヤ
    単板堆積装置。
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