JPH05267017A - 電圧非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents
電圧非直線抵抗体の製造方法Info
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- JPH05267017A JPH05267017A JP4065281A JP6528192A JPH05267017A JP H05267017 A JPH05267017 A JP H05267017A JP 4065281 A JP4065281 A JP 4065281A JP 6528192 A JP6528192 A JP 6528192A JP H05267017 A JPH05267017 A JP H05267017A
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Abstract
得ることができる電圧非直線抵抗体の製造方法を提供す
る。 【構成】 酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体素
体の側面に側面高抵抗層を有する構造の電圧非直線抵抗
体の製造方法において、側面が多孔質の吸水性の側面型
と、緻密質の材料からなる上型および下型とからなる型
内に、側面高抵抗層用スラリーを流し込み、側面高抵抗
層用スラリーを前記側面型に着肉させ、その後着肉した
側面壁はそのままの状態で多孔質の吸水性の材料からな
る上型および下型に組み直した型内に、酸化亜鉛を主成
分とし電圧非直線性を発現させる種々の添加剤とからな
る混合物スラリーを流し込み、混合物スラリーを上型お
よび下型に着肉させ、その後離型、脱脂、焼成する。
Description
亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体の製造方法に関
し、特に鋳込み成形による電圧非直線抵抗体の製造方法
に関するものである。
ケイ素、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化クロム、
酸化ビスマス、酸化マンガン等の小量の添加物を含有し
た抵抗体は、優れた電圧非直線性を示すことが広く知ら
れており、その性質を利用して避雷器等に使用されてい
る。この電圧非直線抵抗体を製造するには、図5にその
一例のフローチャートを示すように、酸化亜鉛原料粉末
と上記の添加物とを混合し、得られた混合物をスプレー
ドライヤ等で噴霧乾燥して造粒し、造粒粉をプレス成形
する。その後、成形体を脱脂、仮焼し、側面高抵抗層用
ペーストを仮焼体の側面に塗布した後、焼成することに
より電圧非直線抵抗体を得ていた。
た従来の製造方法では、成形をプレス成形により実施し
ているため、特に大型の電圧非直線抵抗体を製造する場
合、成形体全体に均一に圧力がかかり難く、密度の不均
一による電気的特性のバラツキが生じ易い問題があっ
た。また、側面高抵抗層用ペーストを仮焼体の側面に設
けるため、脱脂後の脱脂体を仮焼しなければならず、手
間と時間がかかるとともに、焼成後の電圧非直線抵抗体
素体と側面高抵抗層との接着強度が弱く、極端な場合は
側面高抵抗層の剥離が生じる等の問題もあった。
大型品でも良好な電気的特性を簡単な工程で得ることが
できる電圧非直線抵抗体の製造方法を提供しようとする
ものである。
体の製造方法は、酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵
抗体素体の側面に側面高抵抗層を有する構造の電圧非直
線抵抗体の製造方法において、側面が多孔質の吸水性の
側面型と、緻密質の材料からなる上型および下型とから
なる型内に、側面高抵抗層用スラリーを流し込み、側面
高抵抗層用スラリーを前記側面型に着肉させ、その後着
肉した側面壁はそのままの状態で多孔質の吸水性の材料
からなる上型および下型に組み直した型内に、酸化亜鉛
を主成分とし電圧非直線性を発現させる種々の添加剤と
からなる混合物スラリーを流し込み、混合物スラリーを
上型および下型に着肉させ、その後離型、脱脂、焼成す
ることを特徴とするものである。
より作製しているため、大型品であっても緻密な成形体
を得ることができ、その結果電気的特性の良好な電圧非
直線抵抗体を得ることができる。また、焼成前の電圧非
直線抵抗体素体および側面高抵抗層を鋳込み成形により
作製しているため、従来のように側面高抵抗層用ペース
トを側面に塗布するための脱脂後の仮焼等の工程をなく
すことができ、製造工程を簡単にすることができる。さ
らに、最初に側面高抵抗層用のペーストを型内に設けた
後、電圧非直線抵抗体素体用の混合物ペーストを内部に
充填しているため、両者の界面の密着性の良好な成形体
を得ることができ、その結果焼成後の側面高抵抗層の剥
離をなくすことができる。
の一例の工程を示すフローチャートである。図1に示す
ように、本発明では、まず側面高抵抗層用スラリーおよ
び電圧非直線抵抗体素体用の混合物スラリーを準備す
る。側面高抵抗層用スラリーの一例としては、粒度1.
5μm に調製した、Bi2O3:15wt% 、Sb2O3:30wt% 、Si
O2:55wt%からなる混合物を70wt% と、水30wt% と
を、分散剤(ポリカルボン酸型アンモニウム塩:0.5wt
%)、結合剤(オリゴ糖アルコール:0.3wt%)、消泡剤
(ポリエチレングリコール:0.1wt%)とともに混合した
ものを使用している。また、電圧非直線抵抗体素体用の
混合物スラリーの一例としては、粒度2.1μm に調製
した、酸化亜鉛を主成分とし、小量のSb2O3 、SiO2、Bi
2O3 、Co2O3 等の添加剤を含有する混合物を75wt%
と、水25wt% とを混合したものを使用している。
よび電圧非直線抵抗体素体用混合物スラリーを使用した
鋳込み成形を実施する。鋳込み成形に当たって、まず、
側面高抵抗層スラリーを側面に着肉させるため、図2に
その断面を示すような、円筒形状の吸水性を有する多孔
質材料からなる側面型1と、吸水性を有しない材料から
なる上型2および下型3とからなる型4を準備する。上
型2にはスラリーを型4内に注入するための鋳込み口5
を設けるとともに、下型3にはスラリーを型4内から排
出するための排泥口6を設けている。また、吸水性を有
する多孔質材料としては合成樹脂製多孔質型または石膏
型を、吸水性を有さない材料としてはプラスチックを使
用することができる。このように構成することにより、
側面高抵抗層用スラリーの着肉を、側面型1のみに対し
行うことができる。
を、鋳込み口5から型4内にポンプで押し込む等の方法
で流し込み、同時に排泥口6から排出することにより、
側面型1の内周面に側面高抵抗層用スラリーを着肉させ
る。このとき、排泥口6から750mmHg 以下の圧力で型4
内の側面高抵抗層用スラリーを吸引すると好ましい。側
面高抵抗層用スラリーの着肉厚さについては、この工程
で50μm 以上着肉させれば、焼成後電気的特性の良好
な側面高抵抗層を得ることができる。しかしながら、こ
の工程で上述した程度まで厚く着肉させない場合でも、
本願発明に従って得た電圧非直線抵抗体に対し従来方法
で所定の厚みにすれば、同様に良好な側面高抵抗層を得
ることができる。この場合は、工程の簡略化等の本発明
の効果の一部を得ることはできないが、従来のものと比
較して、薄膜の側面高抵抗層と電圧非直線抵抗体素体と
の密着性および追加された側面高抵抗層と薄膜の側面高
抵抗層との接着性を良好にすることができる。また、こ
の場合は、追加の側面高抵抗層は従来の方法で作製され
るため、厚みを従来方法でコントロールできる効果もあ
る。なお、排泥後の乾燥は通常行う必要がないが、勿論
必要に応じて行っても良いものである。
1はそのままの状態で、上型5および下型6を吸水性の
多孔質材料からなる上型11および下型12と交換し
て、型13を組み直す。下型12には鋳込み口14を設
ける。その後、図4に示すように、上記型13を型締め
機15に固定し、鋳込み口14とスラリータンク16と
を管路17で接続するとともに、真空ポンプ18とコン
プレッサー19とを、スラリータンク16、上型11お
よび下型12に接続する。この状態で、スラリータンク
16内にコンプレッサー19により圧力(例えば、20
kgf/cm2 )を加えて、準備した電圧非直線抵抗体用の混
合物スラリーを型13内に流し込む。この際、加圧せず
に単なる鋳込みでも可能であるが、加圧した方が好まし
い。次に、混合物スラリーを流し込んでから約5分後直
ちに上型11および下型12の内部の細孔を通じて真空
ポンプ18により750mmHg 程度まで減圧し、水分を上型
11および下型12内に吸収して、混合物スラリーを上
型11および下型12の内部に着肉させる。着肉後、コ
ンプレッサー19により上型11および下型12へ離型
に必要な例えば2.0kgf/cm2以下の圧縮空気を供給し、上
型11および下型12の離型およびその後の側面型1の
離型を行う。次に、離型された成形体を、例えば100 ℃
×120 分程度乾燥させて、成形体の水分料を1%以下に
する。
て、本発明の電圧非直線抵抗体を得ている。脱脂スケジ
ュールは、大気雰囲気中、昇温速度18℃/hr、500
℃で5時間保持後、放冷するスケジュールが、焼成スケ
ジュールは、大気雰囲気中、昇温速度44℃/hr、11
60℃で5時間保持後、降温速度60℃/hrのスケジュ
ールが好ましく、上記脱脂および焼成のスケジュールを
連続して実施することもできる。その後、必要に応じ
て、得られた電圧非直線抵抗体の両端面をダイヤモンド
砥石等で研磨する。次に、研磨面を洗浄後、研磨した両
端面に例えばアルミニウム等によって電極を例えば溶射
により設けている。
製造方法に従って製造した本発明試験 No.1〜5の電圧
非直線抵抗体と、従来のプレス成形による方法で製造し
た比較例試験 No.6〜10の電圧非直線抵抗体を準備し、
それぞれのバリスタ電圧(V1mA /H)、かさ密度と、
サージ放電耐量特性として雷サージ放電耐量と開閉サー
ジ放電耐量を測定した。雷サージ放電耐量は、110K
A、120KA、130KA、140KA、150KA
の電流を4/10の電流波形で5分間隔で2回繰り返し
印加したとき破壊しなかったものを○、破壊したものを
×として表示した。同様に、開閉サージ放電耐量は、4
00A、500A、600A、700A、800Aの電
流を2msの電流波形で2分間隔で20回印加したとき
破壊しなかったものを○、破壊したものを×として表示
した。結果を表1に示す。
た本発明試験 No.1〜5の電圧非直線抵抗体は、従来の
プレス成形により製造した比較例試験No.6〜10と比較し
て、優れた電気特性を得ることができるとともに、高い
かさ密度を有することがわかった。これは、本発明では
電圧非直線抵抗体素体と側面高抵抗層とが鋳込み成形に
より一体で形成できるので、従来の脱脂・仮焼品に側面
高抵抗層用ペーストを塗布するより、素体と高抵抗層の
なじみが良く、密着性も向上するためと考えられる。そ
のため、本発明例では、側面に電流が流れることによっ
て発生するフラッシュオーバーによる破壊は、破壊した
ものの1/5であるのに対し、比較例では4/5がフラ
ッシュオーバーで破壊した。
によれば、所定の鋳込み成形により電圧非直線抵抗体素
体と側面高抵抗層を一体に得ているため、特に大型品を
成形した場合でも電圧非直線抵抗体素体と側面高抵抗層
との接合強度が優れ、その結果優れた電気特性特に放電
耐量を有する電圧非直線抵抗体を得ることができる。ま
た、側面高抵抗層の形成が簡略化でき、生産性も向上す
る。
工程を示すフローチャートである。
示す断面図である。
を示す断面図である。
めの図である。
程を示すフローチャートである。
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗
体素体の側面に側面高抵抗層を有する構造の電圧非直線
抵抗体の製造方法において、側面が多孔質の吸水性の側
面型と、緻密質の材料からなる上型および下型とからな
る型内に、側面高抵抗層用スラリーを流し込み、側面高
抵抗層用スラリーを前記側面型に着肉させ、その後着肉
した側面壁はそのままの状態で多孔質の吸水性の材料か
らなる上型および下型に組み直した型内に、酸化亜鉛を
主成分とし電圧非直線性を発現させる種々の添加剤とか
らなる混合物スラリーを流し込み、混合物スラリーを上
型および下型に着肉させ、その後離型、脱脂、焼成する
ことを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04065281A JP3100744B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04065281A JP3100744B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05267017A true JPH05267017A (ja) | 1993-10-15 |
JP3100744B2 JP3100744B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=13282392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04065281A Expired - Lifetime JP3100744B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3100744B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000235905A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-08-29 | Meidensha Corp | 非直線抵抗体の製造方法 |
-
1992
- 1992-03-23 JP JP04065281A patent/JP3100744B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000235905A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-08-29 | Meidensha Corp | 非直線抵抗体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3100744B2 (ja) | 2000-10-23 |
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