JPH0828286B2 - 電圧非直線抵抗体の製造法 - Google Patents
電圧非直線抵抗体の製造法Info
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- JPH0828286B2 JPH0828286B2 JP1156731A JP15673189A JPH0828286B2 JP H0828286 B2 JPH0828286 B2 JP H0828286B2 JP 1156731 A JP1156731 A JP 1156731A JP 15673189 A JP15673189 A JP 15673189A JP H0828286 B2 JPH0828286 B2 JP H0828286B2
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- oxide
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- voltage
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体の
製造法に関するものである。
製造法に関するものである。
(従来の技術) 酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線低抗体は、そのす
ぐれた非直線電圧−電流特性から電圧安定化あるいはサ
ージ吸収を目的とした避雷器やサージアブソーバに広く
利用されている。この電圧非直線低抗体は、主成分の酸
化亜鉛に電圧非直線性を発現する少量のビスマス、アン
チモン、コバルト、マンガン等の金属酸化物を添加し、
混合、造粒、成形したのち焼成し好ましくは側面高抵抗
層を形成するため無機物質を側面に塗布した後焼成し、
その焼成体の両端面に電極を取り付けることにより構成
されている。
ぐれた非直線電圧−電流特性から電圧安定化あるいはサ
ージ吸収を目的とした避雷器やサージアブソーバに広く
利用されている。この電圧非直線低抗体は、主成分の酸
化亜鉛に電圧非直線性を発現する少量のビスマス、アン
チモン、コバルト、マンガン等の金属酸化物を添加し、
混合、造粒、成形したのち焼成し好ましくは側面高抵抗
層を形成するため無機物質を側面に塗布した後焼成し、
その焼成体の両端面に電極を取り付けることにより構成
されている。
このようにして得られた電圧非直線抵抗体を大きなサ
ージ吸収を目的とする避雷器に適用する場合には、電圧
非直線抵抗体の放電耐量は大きいことが望ましい。電圧
非直線抵抗体の放電耐量は、4/10μsの波形のインパル
ス電流を5分間隔で2回印加し、電圧非直線抵抗体が破
壊または沿面閃絡を起こすまで、電流値をステップアッ
プしていったときの破壊または沿面閃絡を起こさない最
大電流値で表わすことができる。
ージ吸収を目的とする避雷器に適用する場合には、電圧
非直線抵抗体の放電耐量は大きいことが望ましい。電圧
非直線抵抗体の放電耐量は、4/10μsの波形のインパル
ス電流を5分間隔で2回印加し、電圧非直線抵抗体が破
壊または沿面閃絡を起こすまで、電流値をステップアッ
プしていったときの破壊または沿面閃絡を起こさない最
大電流値で表わすことができる。
電圧非直線抵抗体の放電耐量は焼結体中のボイドに依
存するものと考えられる。すなわち、4/10μsの波形の
インパルス電流を印加したときの破壊は熱応力によるも
のと考えられるので、ボイドをなくして焼結体の機械的
強度を高めれば、放電耐量の向上が期待される。また、
ボイドは、焼結体のボイド以外の部分と比べて誘電率が
1000分の1程度であるから、インパルス電流印加時に強
電界がかかり、放電を生じやすい。ボイドから放電を生
じると、その放電が引き金となって電流集中を生じ、局
部的に大きな熱応力が発生するため、電圧非直線低抗体
が破壊する。このため、焼結体の機械的強度を高めると
ともに、電流集中を生じにくくする目的で、ボイドを除
去することが望ましい。焼結体中からのボイドの除去に
ついては、焼結工程の昇温工程中800℃〜1150℃までを
大気圧以下の減圧状態下で行う方法が、特開昭58−2880
2号公報において開示されている。
存するものと考えられる。すなわち、4/10μsの波形の
インパルス電流を印加したときの破壊は熱応力によるも
のと考えられるので、ボイドをなくして焼結体の機械的
強度を高めれば、放電耐量の向上が期待される。また、
ボイドは、焼結体のボイド以外の部分と比べて誘電率が
1000分の1程度であるから、インパルス電流印加時に強
電界がかかり、放電を生じやすい。ボイドから放電を生
じると、その放電が引き金となって電流集中を生じ、局
部的に大きな熱応力が発生するため、電圧非直線低抗体
が破壊する。このため、焼結体の機械的強度を高めると
ともに、電流集中を生じにくくする目的で、ボイドを除
去することが望ましい。焼結体中からのボイドの除去に
ついては、焼結工程の昇温工程中800℃〜1150℃までを
大気圧以下の減圧状態下で行う方法が、特開昭58−2880
2号公報において開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、特開昭58−28802号公報記載の製造方
法では、1200℃近辺の実際の焼成温度領域は素子の含有
成分である酸化ビスマスの蒸気圧が高くなり、素子内部
に気孔の発生が起こる問題があるとともに、昇温工程中
800〜1150℃の範囲のみを減圧状態としているが、この
段階での素子の収縮は粒子の再配列によるものであり、
微小な粒界気孔は依然として取り残される問題があっ
た。そのため、いずれの場合も素子の高密度化が達成で
きず、良好な非直線性および良好な課電寿命を有する電
圧非直線抵抗体が得られない問題があった。
法では、1200℃近辺の実際の焼成温度領域は素子の含有
成分である酸化ビスマスの蒸気圧が高くなり、素子内部
に気孔の発生が起こる問題があるとともに、昇温工程中
800〜1150℃の範囲のみを減圧状態としているが、この
段階での素子の収縮は粒子の再配列によるものであり、
微小な粒界気孔は依然として取り残される問題があっ
た。そのため、いずれの場合も素子の高密度化が達成で
きず、良好な非直線性および良好な課電寿命を有する電
圧非直線抵抗体が得られない問題があった。
さらに、昇温工程途中で大気圧に戻すと、素子表面に
ガスを取り込み易くなり、表面付近がポーラスとなる問
題もあった。
ガスを取り込み易くなり、表面付近がポーラスとなる問
題もあった。
本発明の目的は上述した課題を解消して、素子の高密
度化を達成することにより、良好な非直線性および良好
な課電寿命を得ることができる電圧非直線低抗体の製造
法を提供しようとするものである。
度化を達成することにより、良好な非直線性および良好
な課電寿命を得ることができる電圧非直線低抗体の製造
法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の電圧非直線低抗体の製造法は、酸化亜鉛を主
成分とする原料に、酸化ビスマス、酸化アンチモン等の
金属酸化物を添加、混合、焼成して得られる電圧非直線
抵抗体の製造方法において、前記焼成工程のうち、昇温
工程、最高温度の保持工程および少なくとも1100℃まで
の降温工程を減圧状態とするとともに、降温工程のうち
少なくとも950℃未満を大気圧に戻すことを特徴とする
ものである。
成分とする原料に、酸化ビスマス、酸化アンチモン等の
金属酸化物を添加、混合、焼成して得られる電圧非直線
抵抗体の製造方法において、前記焼成工程のうち、昇温
工程、最高温度の保持工程および少なくとも1100℃まで
の降温工程を減圧状態とするとともに、降温工程のうち
少なくとも950℃未満を大気圧に戻すことを特徴とする
ものである。
(作 用) 上述した構成において、焼成工程の熱処理スケジュー
ルのうち、昇温工程、最高温度の保持工程および少なく
とも1100℃、好ましくは950℃までの降温工程中の酸化
ビスマスの蒸気圧が低下するまでの工程を、好ましくは
100torr以下の減圧状態としているため、酸化ビスマス
の蒸気圧が高くなることによる素子内部の気孔発生を有
効に除去することができ、素子の高密度化を達成でき
る。
ルのうち、昇温工程、最高温度の保持工程および少なく
とも1100℃、好ましくは950℃までの降温工程中の酸化
ビスマスの蒸気圧が低下するまでの工程を、好ましくは
100torr以下の減圧状態としているため、酸化ビスマス
の蒸気圧が高くなることによる素子内部の気孔発生を有
効に除去することができ、素子の高密度化を達成でき
る。
ここで、降温工程中1100℃以下、好ましくは950℃未
満を大気圧に戻すのは、950℃未満を減圧状態にする
と、酸化ビスマスが液相から固相へと転移して微小気孔
が埋められず取り残されたままとなるため、高密度化が
達成できないためである。また、降温工程中の1100℃以
下、好ましくは950℃未満の雰囲気は大気であれば良い
が、好ましくは大気よりも酸化雰囲気すなわち酸素濃度
が20vol%以上であると、より特性が安定するため好適
である。
満を大気圧に戻すのは、950℃未満を減圧状態にする
と、酸化ビスマスが液相から固相へと転移して微小気孔
が埋められず取り残されたままとなるため、高密度化が
達成できないためである。また、降温工程中の1100℃以
下、好ましくは950℃未満の雰囲気は大気であれば良い
が、好ましくは大気よりも酸化雰囲気すなわち酸素濃度
が20vol%以上であると、より特性が安定するため好適
である。
(実施例) 酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体を得るに
は、まず所定の粒度に調整した酸化亜鉛原料と所定の粒
度に調整した酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガ
ン、酸化アンチモン、酸化クロム、好ましくは非晶質の
酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸化ホウ素、酸化銀等より
なる添加物の所定量を混合する。なお、この場合酸化
銀、酸化ホウ素の代わりに硝酸銀、ホウ酸を用いてもよ
い。好ましくは銀を含むホウケイ酸ビスマスガラスを用
いるとよい。また、添加物を800〜1000℃で仮焼した後
粉砕し、所定粒度に調整したものと酸化亜鉛原料を混合
してもよい。この際、これらの原料粉末に対して所定量
のポリビニルアルコール水溶液等を加える。
は、まず所定の粒度に調整した酸化亜鉛原料と所定の粒
度に調整した酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガ
ン、酸化アンチモン、酸化クロム、好ましくは非晶質の
酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸化ホウ素、酸化銀等より
なる添加物の所定量を混合する。なお、この場合酸化
銀、酸化ホウ素の代わりに硝酸銀、ホウ酸を用いてもよ
い。好ましくは銀を含むホウケイ酸ビスマスガラスを用
いるとよい。また、添加物を800〜1000℃で仮焼した後
粉砕し、所定粒度に調整したものと酸化亜鉛原料を混合
してもよい。この際、これらの原料粉末に対して所定量
のポリビニルアルコール水溶液等を加える。
次に好ましくは200mmHg以下の真空度で減圧脱気を行
い、混合泥漿の水分量は30〜35wt%程度に、またその混
合泥漿の粘度は100±50cpとするのが好ましい。次に得
られた混合泥漿を噴霧乾燥装置に供給して平均粒径50〜
150μm、好ましくは80〜120μmで、水分量が0.5〜2.0
wt%、より好ましくは0.9〜1.5wt%の造粒粉を造粒す
る。次に得られた造粒粉を、成形工程において、成形圧
力800〜1000kg/cm2の下で所定の形状に成形する。
い、混合泥漿の水分量は30〜35wt%程度に、またその混
合泥漿の粘度は100±50cpとするのが好ましい。次に得
られた混合泥漿を噴霧乾燥装置に供給して平均粒径50〜
150μm、好ましくは80〜120μmで、水分量が0.5〜2.0
wt%、より好ましくは0.9〜1.5wt%の造粒粉を造粒す
る。次に得られた造粒粉を、成形工程において、成形圧
力800〜1000kg/cm2の下で所定の形状に成形する。
次に、その成形体を昇降温速度10〜50℃/hr温度400〜
700℃で有機成分を飛散除去し脱脂体を得る。
700℃で有機成分を飛散除去し脱脂体を得る。
次に、脱脂体の側面に高抵抗層を形成する。本例では
Bi2O3,Sb2O3,ZnO,SiO2等の所定量に有機結合剤としてエ
チルセルロース、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等
を加えた絶縁被覆用混合物ペーストを、60〜300μmの
厚さに脱脂体の側面に塗布する。
Bi2O3,Sb2O3,ZnO,SiO2等の所定量に有機結合剤としてエ
チルセルロース、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等
を加えた絶縁被覆用混合物ペーストを、60〜300μmの
厚さに脱脂体の側面に塗布する。
次に、これを昇降温速度20〜100℃/hr、最高保持温度
1000〜1300℃好ましくは1050〜1250℃、3〜7時間とい
う条件で本焼成する。本発明では、この本焼成工程のう
ち、昇温工程、最高温度の保持工程および少なくとも11
00℃までの降温工程を好ましくは100torr以下の減圧雰
囲気とするとともに、少なくとも950℃未満を大気圧で
好ましくは酸素濃度20vol%以上の酸化雰囲気中で焼成
する。
1000〜1300℃好ましくは1050〜1250℃、3〜7時間とい
う条件で本焼成する。本発明では、この本焼成工程のう
ち、昇温工程、最高温度の保持工程および少なくとも11
00℃までの降温工程を好ましくは100torr以下の減圧雰
囲気とするとともに、少なくとも950℃未満を大気圧で
好ましくは酸素濃度20vol%以上の酸化雰囲気中で焼成
する。
なお、ガラス粉末に有機結合剤としてエチルセルロー
ス、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等を加えたガラ
スペーストを前記側面の高抵抗層上に100〜300μmの厚
さに塗布し、空気中で昇降温速度50〜200℃/hr、400〜9
00℃保持時間0.5〜4時間という条件で熱処理すること
によりガラス層を形成すると好ましい。
ス、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等を加えたガラ
スペーストを前記側面の高抵抗層上に100〜300μmの厚
さに塗布し、空気中で昇降温速度50〜200℃/hr、400〜9
00℃保持時間0.5〜4時間という条件で熱処理すること
によりガラス層を形成すると好ましい。
その後、得られた電圧非直線抵抗体の両端面をSiC,Al
2O3,ダイヤモンド等の#400〜2000相当の研磨剤により
水好ましくは油を研磨液として使用して研磨する。次
に、研磨面を洗浄後、研磨した両端面に例えばアルミニ
ウム等によって電極を例えば溶射により設けて電圧非直
線抵抗体を得る。
2O3,ダイヤモンド等の#400〜2000相当の研磨剤により
水好ましくは油を研磨液として使用して研磨する。次
に、研磨面を洗浄後、研磨した両端面に例えばアルミニ
ウム等によって電極を例えば溶射により設けて電圧非直
線抵抗体を得る。
以下、実際に本発明の範囲内および範囲外の電圧非直
線抵抗体において、各種特性を測定した結果について説
明する。
線抵抗体において、各種特性を測定した結果について説
明する。
実施例1 上述した方法に従って、Bi2O3 1.0モル%,Co3O4 0.5
モル%,MnO2 0.5モル%,Sb2O3 1.0モル%,Cr2O3 0.5モ
ル%,NiO 0.5モル%,Al2O3 0.005モル%,SiO2 1〜2モ
ル%および残部がZnOからなる原料に、ホウケイ酸ビス
マスガラスを外配で0.1wt%添加し、昇温速度44℃/hr、
最高温度の保持工程を1210℃×5hr、降温速度60℃/hrの
条件で、第1表に示す降温工程中の温度まで1×10-1to
rrの減圧下で焼成し、その後大気圧に戻して、直径47m
m、厚さ22.5mmの形状でバリスタ電圧(V1mA)が169〜20
6V/mmの第1表に示す本発明例および比較例の電圧非直
線抵抗体を準備した。そして、得られた電圧非直線抵抗
体に対し、電圧非直線指数α、気孔率および雷サージ限
界放電耐量を測定し、その結果を第1表に示した。
モル%,MnO2 0.5モル%,Sb2O3 1.0モル%,Cr2O3 0.5モ
ル%,NiO 0.5モル%,Al2O3 0.005モル%,SiO2 1〜2モ
ル%および残部がZnOからなる原料に、ホウケイ酸ビス
マスガラスを外配で0.1wt%添加し、昇温速度44℃/hr、
最高温度の保持工程を1210℃×5hr、降温速度60℃/hrの
条件で、第1表に示す降温工程中の温度まで1×10-1to
rrの減圧下で焼成し、その後大気圧に戻して、直径47m
m、厚さ22.5mmの形状でバリスタ電圧(V1mA)が169〜20
6V/mmの第1表に示す本発明例および比較例の電圧非直
線抵抗体を準備した。そして、得られた電圧非直線抵抗
体に対し、電圧非直線指数α、気孔率および雷サージ限
界放電耐量を測定し、その結果を第1表に示した。
ここで、電圧非直線指数αはI=(V/C)αにおける
電流0.1mAと1mAとの測定値より求めた。ここで、Iは電
流、Vは電圧、Cは定数である。また、気孔率の測定は
試料を研磨後SEMで観察して写真撮影後、その写真から
画像解析装置により気孔面積占有率(気孔面積/素子面
積)を測定し、気孔率とした。さらに、雷サージ放電耐
量破壊率は、100KA,110KA,120KA,130KAの電流を4/10μ
sの電流波形で2回繰り返し印加した後に破壊した割合
として求めた。
電流0.1mAと1mAとの測定値より求めた。ここで、Iは電
流、Vは電圧、Cは定数である。また、気孔率の測定は
試料を研磨後SEMで観察して写真撮影後、その写真から
画像解析装置により気孔面積占有率(気孔面積/素子面
積)を測定し、気孔率とした。さらに、雷サージ放電耐
量破壊率は、100KA,110KA,120KA,130KAの電流を4/10μ
sの電流波形で2回繰り返し印加した後に破壊した割合
として求めた。
第1表の結果から、降温時の減圧を1100℃までとした
本発明の試験No.1〜4は、1150℃および950℃未満まで
減圧した比較例試験No.1〜5および減圧せず常圧焼成を
実施した比較例試験No.6と比較して、電圧非直線指数
α、雷サージ限界放電耐量破壊率のいずれにおいても良
好な特性を得ることができた。なお、本発明のなかでも
降温時の減圧を1100℃までしか実施しなかった本発明試
験No.1では、他の本発明例と較べて気孔率が高く、若干
雷サージ限界放電耐量が悪化していることがわかる。
本発明の試験No.1〜4は、1150℃および950℃未満まで
減圧した比較例試験No.1〜5および減圧せず常圧焼成を
実施した比較例試験No.6と比較して、電圧非直線指数
α、雷サージ限界放電耐量破壊率のいずれにおいても良
好な特性を得ることができた。なお、本発明のなかでも
降温時の減圧を1100℃までしか実施しなかった本発明試
験No.1では、他の本発明例と較べて気孔率が高く、若干
雷サージ限界放電耐量が悪化していることがわかる。
実施例2 減圧時の真空度の影響を調べるため、第2表に示す種
々の真空度で実施例1と同様の条件で降温時1000℃まで
を減圧状態として得た電圧非直線抵抗体に対して、実施
例1と同様に気孔率および雷サージ限界放電耐量破壊率
を求めるとともに、超音波探傷試験における合格率を求
めた。結果を第2表に示す。
々の真空度で実施例1と同様の条件で降温時1000℃まで
を減圧状態として得た電圧非直線抵抗体に対して、実施
例1と同様に気孔率および雷サージ限界放電耐量破壊率
を求めるとともに、超音波探傷試験における合格率を求
めた。結果を第2表に示す。
第2表の結果から、所定の範囲を減圧状態とした本発
明試験No.1〜6は、減圧にせず常圧の比較例と比べて気
孔率、超音波探傷合格率、雷サージ限界放電耐量のいず
れも良好であり、減圧の有効性が確認できるとともに、
真空度が100torr以下の試験No.2〜6が500torrの試験N
o.1に比べて各種特性が良好であることがわかる。
明試験No.1〜6は、減圧にせず常圧の比較例と比べて気
孔率、超音波探傷合格率、雷サージ限界放電耐量のいず
れも良好であり、減圧の有効性が確認できるとともに、
真空度が100torr以下の試験No.2〜6が500torrの試験N
o.1に比べて各種特性が良好であることがわかる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明の電圧非直線
抵抗体の製造法によれば、焼成工程の熱処理スケジュー
ルのうち昇降工程、最高温度保持工程および少なくとも
1100℃までの工程を減圧状態としているため、酸化ビス
マスの蒸気圧が高くなることによる素子内部の気孔発生
を有効に除去することができ、素子の高密度化を達成で
き、その結果良好な非直線性、放電耐量および良好な課
電寿命を有する電圧非直線抵抗体を得ることができる。
抵抗体の製造法によれば、焼成工程の熱処理スケジュー
ルのうち昇降工程、最高温度保持工程および少なくとも
1100℃までの工程を減圧状態としているため、酸化ビス
マスの蒸気圧が高くなることによる素子内部の気孔発生
を有効に除去することができ、素子の高密度化を達成で
き、その結果良好な非直線性、放電耐量および良好な課
電寿命を有する電圧非直線抵抗体を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】酸化亜鉛を主成分とする原料に、酸化ビス
マス、酸化アンチモン等の金属酸化物を添加、混合、焼
成して得られる電圧非直線抵抗体の製造方法において、
前記焼成工程のうち、昇温工程、最高温度の保持工程お
よび少なくとも1100℃までの降温工程を減圧状態とする
とともに、降温工程のうち少なくとも950℃未満を大気
圧に戻すことを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1156731A JPH0828286B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 電圧非直線抵抗体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1156731A JPH0828286B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 電圧非直線抵抗体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0323601A JPH0323601A (ja) | 1991-01-31 |
JPH0828286B2 true JPH0828286B2 (ja) | 1996-03-21 |
Family
ID=15634100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1156731A Expired - Lifetime JPH0828286B2 (ja) | 1989-06-21 | 1989-06-21 | 電圧非直線抵抗体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0828286B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5828802A (ja) * | 1981-08-13 | 1983-02-19 | 株式会社東芝 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
-
1989
- 1989-06-21 JP JP1156731A patent/JPH0828286B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0323601A (ja) | 1991-01-31 |
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