JP3103188B2 - 電圧非直線抵抗体の研摩方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体の研摩方法

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JP3103188B2
JP3103188B2 JP04068517A JP6851792A JP3103188B2 JP 3103188 B2 JP3103188 B2 JP 3103188B2 JP 04068517 A JP04068517 A JP 04068517A JP 6851792 A JP6851792 A JP 6851792A JP 3103188 B2 JP3103188 B2 JP 3103188B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化亜鉛を主成分とす
る電圧非直線抵抗体の端面を研摩する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、酸化亜鉛を主成分とし、二酸
化ケイ素、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化クロ
ム、酸化ビスマス、酸化マンガン等の小量の添加物を含
有した抵抗体は、優れた電圧非直線性を示すことが広く
知られており、その性質を利用して避雷器等に使用され
ている。こうした電圧非直線抵抗体を製造するには、例
えば、酸化亜鉛及び所定の添加剤を含む造粒粉を作製
し、この造粒粉を成形し、成形体を脱脂、仮焼し、仮焼
体の側面に高抵抗層を形成する。そして、この仮焼体を
焼成し、側面の高抵抗層の上にガラス層を形成し、焼成
体の両端面を研摩し、研摩面に電極を設ける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した焼成
体の両端面を研摩する段階で、以下の問題が生じた。即
ち、両頭研摩機に電圧非直線抵抗体を設置し、これに研
摩液をかけながら研摩するが、この際に、ガラス層が粉
化して白色を呈し、これによりガラス層の電気絶縁特性
が劣化することがあった。このため、不良品発生の原因
となっていた。
【0004】本発明の課題は、電圧非直線抵抗体の端面
を研摩するのに際し、ガラス層が白色に粉化するのを防
止することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化亜鉛を主
成分として含有し、電圧非直線性を発現させるための添
加成分を含有する焼成体と、この焼成体の表面に形成さ
れたガラス層とを備えた電圧非直線抵抗体の端面を研摩
する方法であって、前記電圧非直線抵抗体の温度を25℃
以下に保持し、水中に浸漬し、次いで水中から引き上げ
た電圧非直線抵抗体の端面を、研摩液をかけながら研摩
することを特徴とする、電圧非直線抵抗体の研摩方法に
係るものである。
【0006】
【作用】本発明者は、上記したガラス層の粉化の原因に
ついて詳しく探究した結果、研摩液中に含まれる防錆剤
が、端面を研摩加工する際にガラス層と反応しているこ
とを突き止めた。そして、端面を研摩する前に、まず電
圧非直線抵抗体を一旦25℃以下の水中に浸漬すると、ガ
ラス層と防錆剤との反応を抑制できることを見出した。
この理由は、ガラス層の表面に付着した水の膜が、研摩
の際に、防錆剤のガラス層への接触を抑えているためと
推察される。
【0007】なおかつ、電圧非直線抵抗体の温度も、ガ
ラス層の粉化に影響していることを突き止めた。即ち、
この温度も重要であり、電圧非直線抵抗体の温度が25℃
を超えると、ガラス層の最表層部と水が反応し、その結
果、やはり防錆剤がガラスと反応し易くなるためと推察
される。
【0008】このように、本発明に従い、電圧非直線抵
抗体の温度を25℃以下に保持し、水中に一旦浸漬してか
ら、抵抗体の端面を研摩することで、研摩液中の防錆剤
とガラス層との反応を防止し、ガラス層の白色粉化を防
止することができた。これにより、ガラス層における絶
縁性の低下を防止することができる。
【0009】
【実施例】まず、電圧非直線抵抗体の製造プロセスの代
表例について述べる。所定の粒度に調製した酸化亜鉛原
料と、所定の粒度に調製した酸化ビスマス、酸化コバル
ト、酸化マンガン、酸化アンチモン、酸化クロム、酸化
ニッケル、酸化ホウ素、酸化銀等の添加物とを、所定量
のバインダー(例えば、ポリビニルアルコール水溶液)
と水とともに所定の組成になるように混合し、混合物ス
ラリーを得る。
【0010】次に、得られた混合物スラリーをスプレー
ドライヤにより噴霧乾燥して、平均粒径50〜150 μm 、
好ましくは80〜120 μm で、水分量が0.5 〜2.0wt %、
より好ましくは0.7 〜1.5wt %の造粒粉を造粒する。次
に、得られた造粒粉を、成形工程において、成形圧力80
0 〜1000kg/cm2の下で所定の形状に成形する。次に、得
られた成形体を昇温速度10〜100 ℃/hr 、温度400 〜70
0 ℃で有機成分を飛散除去して脱脂体を得る。次に、脱
脂体を昇降温速度50〜70℃/hr で800 〜1000℃、保持時
間1〜5時間で焼成し、仮焼体を得る。
【0011】次に、仮焼体の側面に高抵抗層を形成す
る。本例では、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化亜
鉛、酸化珪素等の所定量に有機結合剤としてエチルセル
ロース、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等を加えた
絶縁被覆層用混合物ペーストを、30〜300 μm の厚さに
仮焼体の側面に塗布する。次に、これを昇温速度20〜10
0 ℃/hr 、最高保持温度1000〜1300℃好ましくは1050〜
1250℃、3〜7時間という条件で本焼成する。この本焼
成時の降温速度は200 ℃/hr 以下とすると好ましい。
【0012】その後、ガラス粉末に有機結合剤としてエ
チルセルロース、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等
を加えたガラスペーストを前記側面の高抵抗層上に50〜
300μm の厚さに塗布し、空気中で昇降温速度50〜200
℃/hr 、400 〜800 ℃、保持時間0.5 〜4時間という条
件で熱処理することにより、ガラス層を形成する。その
後、得られた電圧非直線抵抗体の両端面をダイヤモンド
砥石等で研摩する。次に、研摩面を洗浄後、研摩した両
端面に例えばアルミニウム等によって電極を例えば溶射
により設けて電圧非直線抵抗体を得る。
【0013】上記の研摩工程に先立って、電圧非直線抵
抗体の温度を25℃以下に保持し、水中に一旦浸漬する。
この研摩は、例えば図1に模式的に示すように行なう。
両頭研摩機の一対の砥石1を同じ方向に回転させ、クラ
ンプ2で電圧非直線抵抗体3を保持し、砥石1と逆方向
に回転させる。本例では、焼結体3aが円柱状であり、焼
結体3aの側周面にガラス層3bが形成され、焼結体3aの一
対の端面3cを研摩する。この際、電圧非直線抵抗体に研
摩液をかける。
【0014】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。SiO2: 1〜3mol %、Bi2O3:0.1 〜2 mol%、Cr2O
3:0.1 〜2 mol%、Co2O3:0.1 〜2 mol%、MnO2:0.1〜
2mol %、Sb2O3:0.1 〜2 mol%、Al2O3:0.001 〜0.05
mol%、NiO:0.1 〜2 mol%と、残部ZnO からなる混合
物に水を加え、混合スラリーを準備し、この混合スラリ
ーから上述した製造方法に従って焼結体3aを得た。この
焼結体3aの側周面には高抵抗層を設けてある。そして、
上述のようにして、高抵抗層の上に、厚さ50μm のガラ
ス層3bを形成した。こうして、直径30mm、高さ40mmの円
柱状の電圧非直線抵抗体3を得た。
【0015】こうして得た電圧非直線抵抗体3の端面3c
を、図1に示すようにして、研摩液をかけながら研摩し
た。ただし、研摩に先立って、抵抗体3の温度を表1に
示すように変更した。また、表1の試料No.1〜3につい
ては、研摩に先立って抵抗体3を水中に浸漬し、No.4〜
5についてはこれを行わなかった。そして、各例の試料
について、電気絶縁特性を測定した。この結果を表1に
示す。
【0016】
【表1】
【0017】また、表1に示す各試料について、研摩後
の電圧非直線抵抗体3のガラス層を観察すると、以下の
通りであった。試料No. 3,4,5では、ガラス層に斑
点状に白色粉化部分が生成し、この部分は機械的強度が
弱く、指で掻くと剥がれ落ちる状態であった。試料No.
1,2においては、こうした現象は生じなかった。
【0018】上記の結果から解るように、本発明によれ
ば、電圧非直線抵抗体のガラス層の電気絶縁特性に優
れ、かつガラス層に白色粉化といった異常は見られなか
った。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、電圧
非直線抵抗体のガラス層が研摩液中の防錆剤成分と反応
するのを防止でき、ガラス層の白色粉化や電気絶縁性能
の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電圧非直線抵抗体3の端面3cを研摩している状
態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 砥石 3 電圧非直線抵抗体 3a 焼結体 3b ガラス層 3c 端面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分として含有し、電圧非
    直線性を発現させるための添加成分を含有する焼成体
    と、この焼成体の表面に形成されたガラス層とを備えた
    電圧非直線抵抗体の端面を研摩する方法であって、前記
    電圧非直線抵抗体の温度を25℃以下に保持し、水中に浸
    漬し、次いで水中から引き上げた電圧非直線抵抗体の端
    面を、研摩液をかけながら研摩することを特徴とする、
    電圧非直線抵抗体の研摩方法。
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