JP2978009B2 - 電圧非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents
電圧非直線抵抗体の製造方法Info
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Description
電圧非直線抵抗体の製造方法に関し、特に側面高抵抗層
を形成するための側面剤ペーストの塗布の方法に関する
ものである。
体は、その優れた非直線電圧−電流特性から電圧安定化
あるいはサージ吸収を目的として避雷器やサージアブソ
ーバに広く利用されている。この酸化亜鉛を主成分とす
る電圧非直線抵抗体は、通常抵抗体単独では高電圧印加
時に側面におけるフラッシュオーバーが発生するため、
抵抗体の側面に側面高抵抗層を設けるのが一般的であ
る。
分の酸化亜鉛に、電圧非直線性を発現する少量のビスマ
ス、アンチモン、コバルト、マンガン等の酸化物を添加
した混合物を成形し、この成形体を一次焼成し、一次焼
成体の側面に側面高抵抗層を形成するための無機物質か
らなる側面剤ペーストを塗布・乾燥し、次いで二次焼成
を行った後、その焼結体に電極を取り付けることにより
作製することができる。上述した従来の電圧非直線抵抗
体の製造方法のうち、側面剤ペーストの塗布工程は、1
000cps以上の粘性のペーストを使用して、1〜数
回の塗布・乾燥を繰り返すことにより、側面高抵抗層を
形成するための必要量の塗布を行っていた。
た従来の製造方法のように、側面剤ペーストの粘性が1
000cps以上と高い場合、一次焼成体と側面剤の密
着性が悪く、二次焼成後、電圧非直線抵抗体の素体と側
面高抵抗層との間に気孔やクラックが発生する問題があ
った。また、側面抵抗層が電圧非直線抵抗体の素体から
剥離してしまう問題もあった。
密着性の良好な側面高抵抗層を形成することのできる電
圧非直線抵抗体の製造方法を提供しようとするものであ
る。
体の製造方法は、酸化亜鉛を主成分とし、添加剤成分と
して金属酸化物を含有する混合物を成形し、この成形体
を一次焼成し、一次焼成体の側面に側面高抵抗層を形成
するための側面剤ペーストを塗布・乾燥し、次いで二次
焼成を行って電圧非直線抵抗体を製造する方法におい
て、前記側面剤ペーストの塗布・乾燥を2回以上とし、
塗布1回目の側面剤ペーストの粘性を300cps以下
とするとともに、塗布2回目の側面剤ペーストの粘性を
塗布1回目の側面剤ペーストの粘性よりも大きくするこ
とを特徴とするものである。
非直線体の素体の側面に塗布する際、側面剤ペーストを
2回以上に分けて塗布するとともに、最初に塗布する塗
布1回目の側面剤ペーストの粘性を300cps以下、
好ましくは塗布2回目より粘性を小さくすることの相乗
効果により、一次焼成体と側面剤ペーストとの密着性が
高く、二次焼成後、電圧非直線抵抗体の素体と側面高抵
抗層との間の気孔、クラックの発生を抑制し、側面高抵
抗層を形成するために必要量の側面剤塗布を行うことが
できる。その結果、電圧非直線抵抗体の電圧非直線性の
向上、限界耐量の向上を図ることができる。
の粘性を下げることにより、1次焼成体と側面剤ペース
トとの密着性が向上する。すなわち、側面剤ペーストの
粘性が所定の値よりも低い場合は、側面剤ペーストと1
次焼成体とのぬれ性が良いため、1次焼成体と側面剤ペ
ーストが塗布面の全面で接触しているが、粘性が所定の
値より高い場合はぬれ性が悪いため、1次焼成体と側面
剤ペーストとの間に気孔が発生する。上記1次焼成体を
2次焼成すると、密着性のよい場合は十分に側面高抵抗
層が形成される。しかし、気孔を含んでいる場合は、2
次焼成中にハクリが発生したり、2次焼成後に気孔やク
ラックが残留する。その結果、側面高抵抗層のハクリや
吸湿により、絶縁レベルが低下し、制限電圧比の悪化、
限界放電耐量の低下をまねく。
について説明する。酸化亜鉛を主成分とし、焼結後に焼
結体自身に電圧非直線性を発現させる添加物たとえばB
i 2 O3 、Sb2 O3 、Cr2 O3 、MnO2 、Co2
O3 、SiO2 、NiO、Al2 O3 等の添加物の少な
くとも1種類以上の所定量からなる原料を粉末を準備す
る。次ぎに、準備した原料粉末をボールミル等で湿式混
合し、後に有機バインダを混合し、乾燥、造粒後、所定
の形状に成形し、得られた成形体を脱脂して脱脂体を得
る。その後、得られた脱脂体を所定の焼成スケジュール
で焼成して1次焼成体を得る。
成用の側面剤ペーストを塗布する。その際、本発明で重
要なのは、側面剤ペーストの塗布及びその後の乾燥を、
2回以上に分けて実施するとともに、塗布1回目の側面
剤ペーストの粘性を300cps以下に調整する点であ
る。好ましくは、塗布2回目の側面剤ペーストの粘性
を、塗布1回目の側面剤ペーストの粘性よりも大きくす
ると好ましい。これは、2回目以降の側面剤ペーストの
粘性を小さくすると、側面高抵抗層を形成するのに必要
な側面剤が塗布できないためである。なお、側面剤ペー
ストの組成については、従来から公知のBi-Sb-Si系の無
機材料やBi-Sb-Si-Zn 系の材料のいずれをも使用するこ
とができる。その後、所定の厚さ例えば2次焼成後の側
面高抵抗層の厚さで100μm 程度の厚さになるよう塗
布・乾燥した後、側面剤ペーストを焼き付けるために2
次焼成して、側面高抵抗層を形成する。最後に、側面高
抵抗層を設けた焼成体の両端面を加工、研磨加工した
後、アルミニウム電極を両端面に溶射等の方法により設
けて、電圧非直線抵抗体を得ている。
0mol% 、Cr2O3:0.5mol% 、MnO2:0.5mol%、Co2O3:0.5mol
% 、NiO:1.0mol% 、SiO2:4.0mol%、Al3+:0.005mol%、と
残部ZnO からなる原料のうち、Al3+とZnO を除く添加剤
成分をボールミル中で8時間湿式混合し、次いでAl3+と
ZnO と有機バインダーとを加え、ディスパーミル中で1
時間湿式混合し、得られたスラリーをスプレードライヤ
ーで造粒した。その後、造粒粉を成形し直径55mm、厚さ
30mmの成形体を得た後、成形体を昇降温速度100 ℃/h、
500 ℃で2時間の条件でバインダーを除去した後、昇降
温速度50℃/h、900 ℃で2時間の条件で1次焼成を行っ
た。
2O3:5mol% 、Sb2O3:10mol%、SiO2:85mol% からなる側面
剤ペーストを準備し、1次焼成体の側面にまず表1中1
回目として表示した粘性を有する側面剤ペーストをロー
ラ塗りにより塗布して乾燥した後、さらにその上に、同
組成で粘性を変化させた表1中2回目として表示した粘
性を有する側面剤ペーストをローラ塗りにより塗布して
乾燥した。その後、側面剤ペーストを塗布した焼成体を
昇降温速度50℃/h、1150℃で5時間の条件で2次焼成し
て側面高抵抗層を形成した。最後に、焼成体の両端面を
#800に研磨し厚さ20mmにした後、研磨面にAlメタリコン
電極を溶射して電極を形成した。
評価するため、各電圧非直線抵抗体に対して、電圧非直
線性を測定するとともに、限界耐量を測定した。電圧非
直線性は、印加電流1mA と40KAの際の電圧の比から求め
た。また、限界耐量は、4/10μs の波形の電流を10
0KA から5KA ステップで印加し、電圧非直線抵抗体の耐
える最大の電流として求めた。結果を表1に示す。な
お、表1中、側面剤ペーストの塗布量の欄の値はバイン
ダー乾燥後の重量であり、2回塗りで塗布量が表1に示
す値にならない場合は、2回目と同じ側面剤ペーストを
さらに塗って表1に示す重量とした。
の粘性を300cps以下とした試料No.1〜3 は、1回
目の側面剤ペーストの粘性が300cpsを越える試料
No.5〜7と比較して、良好な制限電圧非を得ることがで
きるとともに、良好な限界耐量を得ることができること
がわかった。なお、1回目と2回目の側面剤ペーストの
粘性が50cpsの比較例4は数回の塗布・乾燥を行っ
たが、規定量の塗布はできなかった。
によれば、側面剤ペーストを電圧非直線抵抗体の素体の
側面に塗布する際、側面剤ペーストを2回以上に分けて
塗布するとともに、最初に塗布する塗布1回目の側面剤
ペーストの粘性を300cps以下、好ましくは塗布2
回目より粘性を小さくすることの相乗効果により、一次
焼成体と側面剤ペーストとの密着性が高く、二次焼成
後、電圧非直線抵抗体の素体と側面高抵抗層との間の気
孔、クラックの発生を抑制し、側面高抵抗層を形成する
ために必要量の側面剤塗布を行うことができる。その結
果、電圧非直線抵抗体の電圧非直線性の向上、限界耐量
の向上を図ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とし、添加剤成分とし
て金属酸化物を含有する混合物を成形し、この成形体を
一次焼成し、一次焼成体の側面に側面高抵抗層を形成す
るための側面剤ペーストを塗布・乾燥し、次いで二次焼
成を行って電圧非直線抵抗体を製造する方法において、
前記側面剤ペーストの塗布・乾燥を2回以上とし、塗布
1回目の側面剤ペーストの粘性を300cps以下とす
るとともに、塗布2回目の側面剤ペーストの粘性を塗布
1回目の側面剤ペーストの粘性よりも大きくすることを
特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223958A JP2978009B2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223958A JP2978009B2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0677011A JPH0677011A (ja) | 1994-03-18 |
JP2978009B2 true JP2978009B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=16806364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4223958A Expired - Lifetime JP2978009B2 (ja) | 1992-08-24 | 1992-08-24 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2978009B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-24 JP JP4223958A patent/JP2978009B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0677011A (ja) | 1994-03-18 |
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