JP2718176B2 - 電圧非直線抵抗体およびその製造方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は主として電力分野に用いられる酸化亜鉛を主
成分とする電圧非直線抵抗体およびその製造方法に関す
るものである。
従来の技術 電圧非直線抵抗体は一般にバリスタと呼ばれ、電圧安
定化やサージ吸収素子として広く用いられている。中で
も、酸化亜鉛を主成分とし、これに少量のBi2O3,Co2O3,
MnO2,Sb2O3,Cr2O3などの金属酸化物を添加した酸化亜鉛
形バリスタは、その大きなサージ電流耐量と優れた電圧
非直線性から、近年ギャップレスアレスタ用の素子とし
て従来のシリコンカーバイトバリスタにとって代わり広
く利用されている。
酸化亜鉛形バリスタをアレスタとして用いる場合、放
電耐量特性,課電寿命特性がきわめて重要な特性要素と
なる。ここで、放電耐量特性は4/10μsの衝撃電流を5
分間隔で同一方向に2回印加できる電流の限界値であ
る。また、課電寿命特性は酸化亜鉛形バリスタ素子に定
格電圧を印加して使用した場合に推定されるバリスタ素
子の寿命で、通常温度および課電率を上げる加速試験が
行われる。
従来より、電圧非直線抵抗体の製造方法として、例え
ば特公昭53−29375号公報などに記載されたように、酸
化亜鉛を主成分とし、Bi2O3を始めとする数種の金属酸
化物を加えた原料粉を適当な形状に圧縮,成形した後、
800℃〜1000℃で仮焼し、得られた仮焼体側面にBi2O3,S
b2O3,SiO2などからなるペースト状側面剤を塗布する。
次いで、この仮焼体を1100℃〜1300℃で焼成することに
より、側面剤と素子が反応し、焼結体側面にZn2SiO4とZ
n7Sb2O12からなる高抵抗層が形成される。こうして得ら
れた焼結体の側面の絶縁耐圧をさらに上げるために、B2
O3−SiO2−PbOなどからなるガラスペーストを350℃〜65
0℃の温度範囲で焼付処理を行い、非晶質高抵抗層を形
成する。その後、焼結体の両端面を平面研磨し、アルミ
ニウムの溶射電極を形成し、電圧非直線抵抗体を得るも
のであった。
発明が解決しようとする課題 しかし、以上のようにB2O3−SiO2−PbO系のガラスコ
ートをした従来の電圧非直線抵抗体は、ガラス層とその
下部のZn2SiO4,Zn7Sb2O12層の密着強度が弱いため、放
電耐量特性が低く、さらにガラスにPbOが含まれている
ため、作業環境が悪いという課題を有していた。
本発明はこのような課題を解決するもので、放電耐量
特性の優れた電圧非直線抵抗体を容易に製造することを
目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明では前記従来の課題を解決するため、Zn2SiO4
および/またはZn7Sb2O12からなる側面高抵抗層を有す
る焼結体の側面に、SiO2,Al2O3,ZrO2,MgOの中から選ば
れた少なくとも1種類以上の酸化物を主成分とし、AlPO
4を1.0〜25.0モル%含むオーバーコート層を有するもの
である。また、前記側面高抵抗層を有する焼結体を450
℃〜700℃の温度範囲で熱処理をした後、前記焼結体の
側面にSiO2,Al2O3,ZrO2,MgOの中から選ばれた少なくと
も1種類以上の酸化物を主成分とし、リン酸アルミニウ
ム塩を含むオーバーコート剤を塗布し、200℃〜700℃の
温度範囲で焼付処理を行い、オーバーコート層を形成し
たものである。
作用 本発明によれば、SiO2,Al2O3,ZrO2,MgOなどの酸化物
を主成分とし、AlPO4からなるオーバーコート層と焼結
体との密着強度を充分に上げることが可能となり、放電
耐量特性に優れ、かつPbOを含まないため作業環境にも
優れた製造方法により電圧非直線抵抗体を得ることがで
きることとなる。
実施例 以下、本発明の電圧非直線抵抗体およびその製造方法
について実施例に基づき詳細に説明する。
まず、ZnOの粉末に、合計量に対し、Bi2O30.5モル%,
Co2O30.5モル%,MnO20.5モル%,Sb2O31.0モル%,Cr2O
30.5モル%,NiO0.5モル%を加え、充分に粉砕,混合し
た後、造粒して原料粉を得た。この原料粉を直径40mm,
厚さ30mmの大きさに圧縮成形し、900℃で仮焼した。こ
うして得られた仮焼体にBi2O3,Sb2O3,SiO2をそれぞれ10
モル%,10モル%,80モル%含むペースト状側面剤を塗布
し、1100℃〜1250℃の温度範囲で焼成した。次いで、こ
の焼結体を450℃〜700℃の温度範囲で熱処理した。次
に、この得られた焼結体の側面に、Al2O3を主成分と
し、リン酸アルミニウム塩を適当量含むオーバーコート
剤をディップ法により塗布した。そして、オーバーコー
ト剤の塗布量は120℃で30分以上焼結体を乾燥した後に
測定した。また、塗布量のコントロールはオーバーコー
ト剤の粘度を変えることにより行った。このようにして
得られたオーバーコート剤塗布済みの焼結体を200℃〜7
00℃の温度範囲で焼付処理を行った。次に、焼結体の両
端面を平面研磨し、アルミニウムの溶射電極を形成し
た。第1図は以上のようにして得た電圧非直線抵抗体の
断面図で、1は酸化亜鉛を主成分とする焼結体、2はZn
2SiO4,Zn7Sb2O12からなる側面高抵抗層、3はAl2O3を主
成分とし、AlPO4を副成分とするオーバーコート層、4
はアルミニウムの溶射電極である。
次に、比較検討例として本発明の実施例と同一の製造
条件で作成したZn7Sb2O12,Zn2SiO4からなる側面高抵抗
層を有する焼結体に、ガラスペースト(B2O3−SiO2−Pb
O系)を単位面積当り30mg塗布し、500℃で焼付処理を行
った。このようにして得られた素子の両端面を研磨し、
アルミニウムの溶射電極を形成した。
下記の第1表に本発明および従来例による電圧非直線
抵抗体の外観,初期特性,放電耐量特性および課電寿命
特性を示す。ここで、試料数は各ロットともにn=10ケ
である。また、放電耐量特性は4/10μsのインパルスを
5分間隔で同一方向に2回ずつ印加し、40kAよりステッ
プアップした。さらに、課電寿命特性は周囲温度130
℃,課電率95%(AC,ピーク値)の条件で実施した。ま
た、課電寿命特性は漏れ電流が3mA(ピーク値)に至る
までの時間を測定した。
第1表より、低温でオーバーコート剤を焼付ける場合
は問題とならないが、500℃以上で焼付処理を行う場
合、予め熱処理を実施しておかないとオーバーコート層
の剥離が発生し、放電耐量特性が低くなることがわか
る。次に、熱処理を実施した後、オーバーコート剤を焼
付ける場合、400℃の熱処理ではオーバーコート剤が一
部剥離し、750℃の熱処理では課電寿命特性が悪化する
ことがわかる。一方、500℃の熱処理を実施した場合、
オーバーコート剤焼付温度のいかんにかかわらず、剥離
は発生しないものの、放電耐量特性・課電寿命特性の観
点から200℃〜700℃でオーバーコート剤の焼付処理条件
が最適であることがわかる。これに対し、従来例では放
電耐量特性は50kA、2回程度で、本発明と比較すると約
10〜20kA程度低いことがわかる。
次に、オーバーコート剤中のリン酸アルミニウム塩の
添加量を調整してオーバーコート層中のAl2O3,AlPO4
組成比について検討した。この結果を下記の第2表に示
す。ここで、焼結体の熱処理条件は500℃、オーバーコ
ート剤の塗布重量は焼結体の単位側面積当り15mgであ
る。
第2表より、オーバーコート層中のAlPO4の量が0.01
モル%と低い場合、オーバーコート層と焼結体の密着強
度が充分でなく、放電耐量特性が低いことがわかる。一
方、25.0モル%を越えるとオーバーコート層が焼付処理
時に剥離し放電耐量特性が低下する。以上の結果より、
オーバーコート層中のAlPO4の最適量は0.1〜25.0モル%
であることがわかる。
次に、下記の第3表にオーバーコート剤塗布量と諸特
性の関係を示した。ここで、オーバーコート剤は焼付処
理後、AlPO4が5.0モル%となるよう調整した。また、焼
結体の熱処理温度は500℃である。さらに、オーバーコ
ート剤の塗布量は粘度および塗布回数によりコントロー
ルし、塗布後、120℃で30分以上乾燥し塗布重量を測定
した。
第3表より、オーバーコート剤の塗布量が0.1mgと低
い場合、放電耐量特性が低く、100mgを越える塗布量で
はオーバーコート層の剥離が発生するため、塗布量の最
適値は1.0〜100.0mg/cm2であることがわかる。
なお、本実施例ではオーバーコート剤の主成分がAl2O
3の場合についてのみ述べたが、SiO2,ZrO2,MgOのいずれ
の場合であっても全く同様の効果があることを確認し
た。また、本実施例では、側面高抵抗層をZn2SiO4とZn7
Sb2O12とからなるものについて説明したが、これはそれ
らを単独で用いて側面高抵抗層を構成しても本発明の効
果を基本的に得ることができるものである。ただし、両
者を併用する方が良好な結果を得ることができるもので
あった。
発明の効果 以上のように本発明によれば、酸化亜鉛を主成分と
し、Zn2SiO4および/またはZn7Sb2O12からなる側面高抵
抗層を有する焼結体を450℃〜700℃の温度範囲で熱処理
し、SiO2,Al2O3,ZrO2,MgOの中から選ばれた1種類以上
の酸化物を主成分とし、リン酸アルミニウム塩を含むオ
ーバーコート剤を塗布し、200℃〜700℃の温度範囲で焼
付処理することにより、放電耐量特性の優れた電圧非直
線抵抗体を作業環境の良い状態で製造することができ
る。すなわち、特性の優れた電圧非直線抵抗体を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電圧非直線抵抗体の断面図であ
る。 1……焼結体、2……側面高抵抗層、3……オーバーコ
ート層、4……電極。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛を主成分とし、Zn2SiO4および/
    またはZn7Sb2O12からなる側面高抵抗層を有する焼結体
    の側面に、SiO2,Al2O3,ZrO2,MgOの中から選ばれた少な
    くとも1種類以上の酸化物を主成分とし、AlPO4を1.0〜
    25.0モル%含むオーバーコート層を有する電圧非直線抵
    抗体。
  2. 【請求項2】酸化亜鉛を主成分とし、Zn2SiO4および/
    またはZn7Sb2O12からなる側面高抵抗層を有する焼結体
    を450℃〜700℃の温度範囲で熱処理した後、前記焼結体
    の側面にSiO2,Al2O3,ZrO2,MgOの中から選ばれた少なく
    とも1種類以上の酸化物を主成分とし、リン酸アルミニ
    ウム塩を含むオーバーコート剤を塗布し、200℃〜700℃
    の温度範囲で焼付処理を行い、オーバーコート層を形成
    したことを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方法。
  3. 【請求項3】オーバーコート剤の乾燥後の塗布量が、焼
    結体の側面積1cm2当り、1.0〜100.0mgの範囲である特許
    請求の範囲第2項記載の電圧非直線抵抗体の製造方法。
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