JPH05265437A - 疑似多重スクロール方法 - Google Patents

疑似多重スクロール方法

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JPH05265437A
JPH05265437A JP4093850A JP9385092A JPH05265437A JP H05265437 A JPH05265437 A JP H05265437A JP 4093850 A JP4093850 A JP 4093850A JP 9385092 A JP9385092 A JP 9385092A JP H05265437 A JPH05265437 A JP H05265437A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンピュータを用いた画面表示において、立
体感をもたせる。 【構成】 特定の大きさのドット集合からなるキャラク
タを並置することにより構成される画面を含むコンピュ
ータ画像表示において、各キャラクタごとに定義された
移動画像表現パターン群を順次、表示することにより疑
似的に多重スクロールを実現する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータを用いた
画面表示において、立体感をもたせる表現方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータを用いて作る画像で
立体感を出すためには、物体に影をつけたり、遠近法を
用いて奥行きのある絵にする方法が用いられている。
【0003】また、メモリに余裕があるコンピュータで
は、VRAMに何面かの画面が確保できるので、それぞ
れの画面に奥行きにあわせた画像を作り、それを重ね合
わせてディスプレイに表示することで表現できる。この
方式の場合は、動きのある画像の場合に画面を動かす速
度を手前のものは速く、遠いものはゆっくりと動かして
いけば、より一層立体感を表現することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが家庭用ゲーム
機のようにコストを下げたコンピュータではVRAMに
余裕が少なく、奥行きに合わせた画面を何面も持つこと
はできないのが普通である。さらに処理スピードも遅い
CPUが使われている例が多く、その結果、動画での立
体感のある映像は実現が困難であった。
【0005】一画面だけを使用して、疑似的に多重スク
ロールを行う。しかも。スクロールは縦横(画面上下左
右)自由に行えるようにする。
【0006】本発明で用いるコンピュータ装置では画面
の表現方式として、バックグラウンドとスプライトの2
種類の画面を重ね合わせる方式を採用している。バック
グラウンド画面は「キャラクタ」と呼ばれるパターンを
単位として画面が構成されている。たとえば、8×8ド
ットを1単位とするキャラクタを例にとって説明する。
【0007】図1は表示画面を構成する各レジスタの設
定値を示す図である。各水平方向の設定値はキャラクタ
数を単位とし、垂直方向はラスタ数を単位としている。
図2に示すように画面が32×32個のキャラクタで構
成される場合を考える。枠内の数字は16進で表したア
ドレスを示す。
【0008】バックグラウンドアトリビュートテーブル
(BAT)は、仮想スクリーン上の各キャラクタ位置に
どのようなキャラクタをどのような色で表示するかを指
定するために、VRAM中に設定するテーブルである。
図3はBATのVRAM中での位置とその内容を示す図
である。
【0009】各々のアドレス毎にキャラクタのパターン
を表すキャラクタコードと色を表すCGカラーコードが
指定される。図4に示すように、この例ではCGカラー
コードは4ビット、キャラクタコードは12ビットのデ
ータで指定されている。
【0010】キャラクタコードは、VRAM内のキャラ
クタジェネレータ(CG)で定義されているキャラクタ
番号が指定され、この番号に対応して、CGには実際の
キャラクタのパターンが登録されている。
【0011】キャラクタジェネレータ(CG)ではキャ
ラクタパターンは図5のように定義されている。画面中
で8×8ドットで構成されるキャラクタは、各ドットを
4bitのカラーコードを定義する必要から、キャラク
タジェネレータ(CG)中では8×8ドットの面を4面
使用する。各面はCH0,CH1,CH2,CH3とよ
ばれ、合計16ワードの情報で一つのパターンを定義し
ている。
【0012】バックグラウンドの表示制御は水平表示期
間に行われる。1キャラクタを表示するためのデータの
流れを図6〜10に説明する。図6に示すように、ま
ず、ラスタの位置からアドレスを生成してバックグラウ
ンドアトリビュートテーブルを読み、キャラクタコード
とCG COLORを得る。
【0013】つぎに図7および図8に示すように、その
キャラクタコードからキャラクタジェネレータ(CG)
のアドレスを生成し、パターンを読み、ビデオディスプ
レイコントローラ内のシフトレジスタに取り込む。この
場合、キャラクタジェネレータ(CG)のアクセスは、
16色表示では2ワード(CH0、CH1およびCH
2,CH3)、4色表示では1ワード(CH0、CH1
またはCH2、CH3)を読み込む。
【0014】そして図9に示すように、CG COLO
Rと取り込まれたパターンデータをともにシフトレジス
タから出力する。このときのビデオ出力は図10(a)
に示すようになる。VD7〜VD4はCG COLOR
が、VD3〜VD0にはCH3〜CH0の各ビットがで
る。VD8(SPBG)は0が出力される。
【0015】帰線期間中の表示出力は図10(b)に示
すように、VD8(SPBG)=1、VD7〜VD0=
0となる。
【0016】一方、ビデオコントローラによりバックグ
ラウンドを水平、垂直方向にスムーズスクロールさせる
ことができる。垂直スクロールは、図1に示すBGYス
クロールレジスタを制御することによりラスタ単位で行
え、水平スクロールは、BGXスクロールレジスタを制
御することにより、ドット単位で行うことができる。
【0017】ラスタ単位の垂直スクロールでは画面全体
のスクロールになるから、キャラクタ単位のスクロール
は行えない。一方、水平スクロールではドット単位のス
クロールが可能であるから、キャラクタ単位のスムーズ
スクロールが可能である。
【0018】しかし、この場合はラスタ割り込みという
方法を取らなればならないから、タイミングが難しいと
いう難点がある。本発明はこのような難点を回避してキ
ャラクタ単位のスムーススクロールを実現することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、キャラクタを
並置することにより構成される画面を含むコンピュータ
画像表示において、キャラクタジェネレータ(CG)の
キャラクタパターンがキャラクタコード(番号)で参照
できることを利用して、各キャラクタごとに定義された
移動画像表現パターン群を順次、表示することにより疑
似的に多重スクロールを実現する方法である。
【0020】本発明の方法が有効である一つの理由は、
バックグランドは同じパターンの繰り返しが多いことが
あり、キャラクタジェネレータ(CG)で定義するパタ
ーンは意外に少なくてすむからである。たとえば、8×
8ドット単位の模様を画面右半分に埋めつくすには、1
つのパターンがですむ。これを垂直方向に1ドットずつ
スクロールさせるには、用意するパターンが8つあれば
よい。
【0021】
【実施例】
(実施例1)図11は2ドットずつ垂直にスクロールさ
せる場合のキャラクタパターンの例であり、このような
キャラクタ番号1〜4の4つのパターンを用意すれば十
分である。プログラムで画面の右半分をこのパターンで
埋めつくし、このパターンを順番に「1、2、3、4、
1、2、3、4、1・・・・」と指定していけば、画面
の右半分だけが2ドットずつ上から下にスクロールして
見える。
【0022】一方、「4、3、2、1、4、3、2、
1、4・・・」と逆に指定すれば、下から上に向かって
2ドットずつ動いて見える。
【0023】これはシステムが行うスムーズスクロール
に対して、プログラム上でユーザーが行うスクロールで
あり、実際にはスクロールしていないが、あたかもスク
ロールしているかのように見えるため、これを「疑似ス
クロール」とよぶ。
【0024】しかも、スムーズスクロールが画面全体に
行われるのに対して、複数の違った疑似スクロールが同
時に行えることから、「疑似多重スクロール」とよぶ。
疑似多重スクロールはパターンさえ用意すれば、横に
も、あるいは斜め方向にもスクロールさせることができ
る。この辺のことを具体例で見ていくことにしよう。
【0025】(実施例2)スムーズスクロールでは直
接、斜め方向にスクロールできない。このためスムーズ
スクロールでは、上下方向にスクロールさせ、次に左右
にスクロールさせることになる。ところが本発明の疑似
多重スクロールを用いれば、このことが直接行える。
【0026】図12のパターンを考えてみる。まずキャ
ラクタ番号1のパターンを画面いっぱいに埋めると、四
角の図形模様がバックグラウンドになる。次に2のパタ
ーンで埋めると、斜めに2ドット動いて見える。すなわ
ち、「1、2、3、4、1、2、3、4、1・・・」の
順番でパターンを換えていけば、画面左上から右下に四
角の図形が動いて見える。すなわち、斜め方向にスクロ
ールして見えることになる。 (実施例3)V字形をした渓谷の上空を飛行機で飛んで
いる場合を考えてみる。上空から谷底を見れば、谷底は
ゆっくりと動く。これに対して、谷の上部は谷底より速
く動いて見える。この動きの違いが、奥行きのある映像
を作ることになる。さらに奥行きを表現するために、谷
を岩石で敷き詰める。谷底の岩石は小さく見え、上部の
岩石は大きく見える。これによって、より立体感が出せ
る。
【0027】以上の情景を上(上空)と横(水平)から
見た様子を表したのが図13である。丸印で表したのが
岩石である。上面図でも同じ大きさで岩石を表している
が、実際に画面表示するときには中央部の岩石は小さ
く、外部の岩石ほど大きく表現することになる。
【0028】キャラクタが画面の縦横ともに32個が定
義できる装置を例にとる。左右対称のバックグラウンド
を考えると、16個の多重スクロールが可能である。し
かしこの例では、岩石の大きさも考慮しているので、岩
石をそれぞれ、谷底では横1キャラクタで、外に向かう
ごとに1キャラクタ(ドット単位で8)ずつ岩石を大き
くしていく。
【0029】このような配置をすれば、一番外は5キャ
ラクタの大きさになるが、32キャラクタをいっぱいに
使うと、1番外は6キャラクタで描くことにしよう。こ
のように岩石を配置すれば、画面半分が5個の岩石が並
ぶことになる。キャラクタ数にして計16キャラクタ。
すなわち、画面半分が5個の岩石が横に並び、画面全体
では10個の岩石が左右対称に並ぶ。キャラクタ数にし
て32であるから、画面半分だけを考えれば5重スクロ
ールを行うことになる。
【0030】ただし並べ方は、機種によっても、また表
現するものによっても異なるので、ある程度試行錯誤に
よって最適な配置を確かめる必要はあろう。
【0031】以上のように横方向の岩石の配置と大きさ
が決まったら、それを画面縦(上下)方向に敷き詰め
る。図13では中央に1個、左右対称にそれぞれ2個ず
つ置いているが、上記のような配置を考えると、図14
のように岩石が横に並ぶ。
【0032】この画面をまず1Vに6ドットずつ画面下
にスムーズスクロールさせる。1Vは垂直帰線期間検出
回数の単位でこの実施例の装置では1/60秒である。
垂直方向のスムーズスクロールはこの単位にしか行えな
い。
【0033】このままでは画面全体が均一に動くから、
さらに本発明の疑似多重スクロールを加える。その方法
は、内側にいくごとにの岩石を1ドットずつ上に疑似多
重スクロールをさせる。すなわち、一番外側の岩石はス
ムーズスクロールに従って6ドットで下に動くが、その
一つは内側の岩石は5ドット(=6−1)で下に動き、
さらにその内側の岩石は4ドット(=6−2)で下に動
く。これによって、外側の大きな岩石は速く動き、内側
の小さな岩石はゆっくりと動くことになる。
【0034】図14の(2)では3V後の状態を示して
あるから、一番外は18ドット、順に内側にいくごとに
15、12、9、6ドットそれぞれ下に動いて見える。
これにより、奥行きのある、迫力のある映像となる。
【0035】
【発明の効果】システムが行うスムーズスクロールは、
システムのアルゴリズムに従わなければならない。これ
に対して本発明の疑似多重スクロールはユーザープログ
ラムで行うために、柔軟性がある。たとえば実施例で見
てきたように、キャラクタ単位のスクロールが可能にな
る。とくに画面垂直方向のスムーズスクロールはラスタ
単位であるために、本発明の疑似多重スクロールのもつ
意味は大きい。ゲームのように奥行きのある動画を作る
うえで、大きな効果がある。
【0036】また、普通のバックグラウンド画面は少な
い種類のキャラクタで構成されることが多く、そのよう
な場合は用意しておくキャラクタパターンが少なくてす
み、結局、少ないメモリで疑似多重スクロール画面を作
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表示画面の定義の説明図である。
【図2】仮想スクリーンのキャラクタのバックグラウン
ドアトリビュート中のアドレスの説明図である。
【図3】VRAM中のバックグラウンドアトリビュート
(BAT)の位置と内容を示す説明図である。
【図4】バックグラウンドアトリビュートテーブルの構
成を示す説明図である。
【図5】VRAM中のキャラクタジェネレータ(CG)
の位置と内容を示す説明図である。
【図6】バックグラウンド表示制御の説明図である。
【図7】バックグラウンド表示制御の説明図である。
【図8】バックグラウンド表示制御の説明図である。
【図9】バックグラウンド表示制御の説明図である。
【図10】バックグラウンドのビデオ出力の説明図であ
る。
【図11】1キャラクタに正方形のパターンを定義し
た。
【図12】斜め45度に疑似スクロールをさせる場合の
キャラクタパターンの説明図である。
【図13】V字形をした渓谷を水平方向と上部方向から
見たときの説明図である。
【図14】スムーズスクロールと疑似多重スクロールの
重ね合わせによるスクロールの説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の大きさのドット集合からなるキャ
    ラクタを並置することにより構成される画面を含むコン
    ピュータ画像表示方法において、各キャラクタごとに定
    義された移動画像表現パターン群を順次、表示すること
    を特徴とする疑似多重スクロール方法。
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