JPH0526469Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は冷蔵庫の庫口枠の改良に係るもの
で、現場での組立・施工を容易にすることを目的
とするものである。

〔従来の技術〕

従来は実公昭59−10552号公報に記載しかつ第
４図にその要部を示したように、入口開口部ａを
有する入口パネルｂの開口縁部の内枠材ｃ及び外
縁部の外枠材ｄと内板ｅ及び外板ｆとの間に合成
樹脂を注入発泡させてなるものにおいて、上辺を
除いた各辺に鋼製翼片ｇを張り出し状態に溶接し
た鋼材補強枠ｈを、上記入口パネルｂ内部にその
開口部口縁ａの全周に沿つて埋設し、上記翼片ｇ
を外板ｆ裏面に添設させて丁番等金具ｉ等の取付
用座板として兼用させた構造が提案されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上述のような構造をプレハブ式冷蔵庫の庫口に
適用した場合、中央に開口を設けた専用パネルを
用いる関係上、型組み、補強枠入れや治具の扱い
などパネルの製作に困難が伴ない、パネルの種類
も増え、現場での組立・施工が難しいという問題
があつた。

〔課題を解決するための手段〕

ここにおいてこの考案は、冷蔵庫の庫口用開口
の縁部外面に当接する長辺と、庫口用開口面に当
接する短辺とから成る断面Ｌ形状の４庫の庫口枠
本体と、これら庫口枠本体の前記長辺のパネル当
接面に設けられラツチ受の取付金具等が収納され
る凹条部と、前記短辺のパネル当接面に形成され
パネルの連接用凸条が嵌合される凹溝部と、前記
４個の庫口枠本体の隅角部同士を連結するＬ形連
結金具とから構成される冷蔵庫の庫口枠を提案す
るものである。

〔作用〕

上記構成からなるこの考案の庫口枠において、
各庫口枠本体の隅角部同士をＬ形連結金具で連結
し、前記凹条部にラツチ受の取付金具やヒンジ受
用座金を収納し、側壁パネルの建込みを行なうの
である。

〔実施例〕

次にこの考案を第１図ないし第３図にしたがつ
て詳細に説明する。

第１図はこの考案の庫口枠を取り付けた冷蔵庫
の正面図を示すもので、冷蔵庫１は、断熱材を内
部に有する天井パネル２、床パネル３及び側壁パ
ネル４とで構成されており、側壁パネル４，４…
間の任意の箇所に設けられた庫口用開口にこの考
案の庫口枠５が取り付けられるとともに、扉６が
開閉可能にかつラツチ錠７で施錠可能に取り付け
られている。

前記各パネル２，３及び４は、第２図に示す側
壁パネル４に代表されるように、一対の表面板
８，８間に例えば発泡ウレタン等の断熱性心材９
を充填した断熱構造となつており、また、その幅
方向の連接端には、互いに嵌合し合う連接用凹条
１０又は連接用凸条１１が設けられている。

一方この考案の庫口枠５は、第３図に示すよう
に、前記庫口用開口内の上下及び左右開口縁に嵌
装される４個の庫口枠本体１２，１２…と、これ
ら庫口枠本体１２，１２…の隅角部同士を連結す
るＬ形連結金具１３ａ，１３ｂ，１３ｃ及び１３
ｄと、庫口用開口に臨むパネル２，３，４の連接
端形状に応じて選択的に庫口枠本体１２に取り付
けられる嵌合材１４とで構成されている。この場
合前記庫口枠本体１２は庫口用開口の縁部外面に
当接する長辺１２ａと、庫口用開口の縁部開口面
に当接する短辺１２ｂとから成る断面Ｌ形状の断
熱性を有する合成樹脂（塩化ビニール等）の発泡
材等で形成されており、そして長辺１２ｅのパネ
ル当接面には凹条部１５が設けられ、また短辺１
２ｂのパネル当接面にはパネルの連接用凸条１１
を嵌合しうる凹溝部１６が形成されている。なと
この場合前記凹条部１５内には、ラツチ受１７の
取付座金１８又はヒンジ受用座金が収納されると
ともに、隅角部側においてはＬ形連結金具１３
ａ，１３ｂ，１３ｃ及び１３ｄが収納されるよう
になつている（第３図参照）。

なお前記Ｌ形連結金具１３ａ，１３ｂは、その
垂直片を長くし、ヒンジ受用座金を兼用している
が、場合によつては、ヒンジ受用座金（前記取付
金具１８と同様なもの）を、別体として用いるこ
ともできる。

また前記庫口枠本体１２の長片側外側面には、
扉６の周縁に沿設されたパツキング１９を受け入
れるための浅い凹条のパツキング受２０が形成さ
れている。なお長片側外側面の別の箇所には、化
粧シート２１の取付溝２２が形成され、また長片
側当接面の端部には、コーキング材２３の充填用
切欠き２４が形成されている。

上記のように構成されるこの考案の庫口枠５を
取り付ける場合には、まず各庫口枠本体１２の隅
角部同士をＬ形連結金具１３ａ，１３ｂ，１３ｃ
及び１３ｄで連結し、長辺側当接面に設けられた
凹条部１５の所定の位置にラツチ受１７の取付座
金１８やヒンジ受用座金を収納させ、隣接する庫
口用開口の側壁パネル４の連接端部の形状に応じ
て、連接用凹条１０と当接する左右いずれかの庫
口枠本体１２の凹溝部１６内に嵌合材１４の台形
状半部１４ａを嵌合固定した後、側壁パネル４等
と同様に庫口用開口に建込んで、取付作業を行な
う。

〔考案の効果〕

以上に説明したように、この考案の庫口枠によ
れば、以下のような効果が得られる。すなわち、 庫口の両側パネルも通常のパネルが使用で
き、従来のようにヒンジ受けやラツチ金具受け
用の補強枠の埋設や、これらに伴う穴明け加工
が不要となる。

従来のような庫口専用パネルを不要とし、パ
ネルの生産が容易になり、かつパネルの種類を
減らすことができて、生産性が向上する。

現場でＬ形枠を四辺組んだものに、ドアや錠
前を取り付けるので施工容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の庫口枠の取付状態を示す正
面図、第２図は第１図の−線に沿う拡大断面
図、第３図はこの考案の庫口枠を庫内側から見た
分解斜視図で、第４図は従来の庫用枠部分を示す
一部省略横断面図である。 なお図において、１……冷蔵庫、１２……庫口
枠本体、１２ａ……長辺部、１２ｂ……短辺部、
１３ａ〜１３ｄ……Ｌ形連結金具、１５……凹条
部、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷蔵庫１の庫口用開口の縁部外面に当接する長
   辺１２ａと、庫口用開口面に当接する短辺１２ｂ
   とから成る断面Ｌ形状の４個の庫口枠本体１２
   と、これらの庫口枠本体１２の前記長辺１２ａの
   パネル当接面に設けられラツチ受の取付座金等が
   収納される凹条部１５と、前記短辺１２ｂのパネ
   ル当接面に形成されパネルの連接用凸条嵌合用の
   凹溝部１６と、前記４個の庫口枠本体１２の隅角
   部同士を連結するＬ形連結金具１３ａ〜１３ｄと
   から構成される冷蔵庫の庫口枠。