JPH05263279A - ステンレス鋼帯の脱スケール用硝フッ酸浴の管理方法およびその連続脱スケール装置 - Google Patents

ステンレス鋼帯の脱スケール用硝フッ酸浴の管理方法およびその連続脱スケール装置

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JPH05263279A
JPH05263279A JP6364992A JP6364992A JPH05263279A JP H05263279 A JPH05263279 A JP H05263279A JP 6364992 A JP6364992 A JP 6364992A JP 6364992 A JP6364992 A JP 6364992A JP H05263279 A JPH05263279 A JP H05263279A
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    • C23G1/00Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続的に通板するステンレス鋼帯の脱スケー
ル用硝フッ酸浴の好適な管理方法とそれを用いたステン
レス鋼の脱スケール装置を得る。 【構成】 硝酸フッ酸浴を遊離硝酸、フッ素イオンおよ
び第2鉄イオンの濃度によって好適に管理する。またこ
れらの濃度の分析を滴定槽21中で行い、その結果を制
御装置30およびCPU31で制御し計算によって求
め、これを用いて硝酸、フッ化物水溶液を補給し、また
酸洗液を抜出すための自動化された連続通板するステン
レス鋼帯の脱スケール装置1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレス鋼帯の表面
に付着しているスケールを良好に除去するための好適な
硝フッ酸浴の管理方法およびその連続脱スケール装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】SUS304,SUS430などのステ
ンレス鋼帯は、熱間圧延や焼鈍処理などによってその表
面に金属酸化物を主成分とするスケールが付着してお
り、これが後処理で不都合を生じ製品品質に悪影響を及
ぼすため、脱スケール処理がなされる。
【0003】この脱スケール処理は、硫酸ナトリウムな
どの中性塩の浴中への浸漬による前処理を行った後、硝
フッ酸浴中に浸漬する処理が広く行われている。そして
脱スケールを完全に行うためには硝フッ酸浴の管理を正
しく行う必要がある。一般に硝フッ酸浴の管理は、浴の
液温、液量と浴中で変化する遊離硝酸、遊離フッ酸、ス
テンレス鋼帯から溶解して生ずる溶解鉄のそれぞれの濃
度について行われている。
【0004】上記の管理項目のうち、液温は熱電対によ
って、液量は液面高さ計によって測定された液面高さに
液槽の断面積を乗じて、溶解鉄の濃度は液の比重を測定
して計算で、遊離フッ酸の濃度はフッ素イオン電極でフ
ッ素イオン濃度を測定して計算で、遊離硝酸の濃度は、
フッ素イオン電極とpH計によるフッ素イオン濃度とp
Hから計算でそれぞれ求め連続的またはある一定時間毎
に自動または手分析で求め、各々を所定の目標管理範囲
内にあるように計算して加熱用蒸気の添加、硝酸やフッ
酸の補給、液の抜出を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術では、溶解鉄の濃度を比重から計算で求めている
ために、浴中の液に存在するスラッジ、懸濁物などの影
響を受け、正確に溶解鉄の濃度を求められないという問
題がある。
【0006】またフッ酸は、取扱いに危険が伴い、作業
者は十分な保護具の着用が必要であるという問題があ
る。
【0007】また、加熱蒸気の添加、硝酸やフッ酸の補
給、液の抜出を作業者が所定の目標管理範囲内にあるよ
うに計算して行うために手間がかかり、計算間違いや作
業誤りによる異常な濃度の硝フッ酸浴の状態になってし
まい、この浴中に浸漬しながら連続通板するステンレス
鋼帯の表面からスケールが好適に除去されないという問
題が発生する。
【0008】本発明の目的は、前記の従来技術の問題を
解決するために好適なステンレス鋼帯の脱スケール用硝
フッ酸浴の管理方法およびその連続通板するステンレス
鋼帯の脱スケール装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、主として硝酸
とフッ酸またはフッ化物から成る硝フッ酸浴でステンレ
ス鋼帯の脱スケールを行うに際し、該浴中で変量、生成
する成分濃度管理対象を遊離硝酸、フッ素イオンおよび
第2鉄イオンとすることを特徴とするステンレス鋼帯の
脱スケール用硝フッ酸浴の管理方法である。
【0010】また本発明は、フッ化物として、フッ化ナ
トリウム、フッ化カリウム、フッ化カルシウム、フッ化
第2鉄またはフルオロホウ酸ナトリウムから選ばれた1
以上を使用することを特徴とする。
【0011】また本発明は、遊離硝酸と第2鉄イオンの
濃度管理を電気伝導度と温度とを測定するアルカリ滴定
法によって、またフッ素イオンの濃度管理をフッ素イオ
ン電極によって測定することを特徴とする。
【0012】また本発明は、硝フッ酸を貯溜する酸洗浴
槽内に連続通板するステンレス鋼帯を浸漬するステンレ
ス鋼帯の脱スケール装置において、前記酸洗浴槽内の液
の一部を抜出して貯溜する滴定槽と、滴定槽中のフッ素
イオン濃度を測定するフッ素イオン電極と、滴定槽中の
遊離硝酸と第2鉄イオンとの濃度をアルカリ滴定によっ
て測定する電気伝導度計と温度計とを有し、前記で測定
したフッ素イオンと遊離硝酸と第2鉄イオンの各々の濃
度がそれぞれ目標管理範囲内にあるように硝酸、フッ酸
またはフッ化物を酸洗浴槽内に補給する手段および酸洗
浴槽内から液を抜く手段を備えることを特徴とする連続
通板するステンレス鋼帯の連続脱スケール装置である。
【0013】
【作用】本発明者は、このような問題を解決するために
鋭意研究した結果、本発明をするに至った。
【0014】本発明に従えば、硝フッ酸浴中の液の濃度
管理の対象を、遊離硝酸、フッ素イオンおよび第2鉄イ
オンとし、遊離硝酸と第2鉄イオンとの濃度を電気伝導
度と温度とを測定して終点を判別するアルカリ滴定装置
によって求め、フッ素イオン濃度をフッ素イオン電極に
よって求める。特に第2鉄イオンの濃度をアルカリ滴定
によって、スラッジや懸濁物の影響を受けずに正確に求
めることができる。
【0015】またフッ酸を用いる代わりにフッ化ナトリ
ウム、フッ化カリウム、フッ化カルシウム、フッ化第2
鉄またはフルオロホウ酸ナトリウムなどのフッ化物の1
種またはこれらの混合物、好ましくは水に溶解し易く、
フッ素イオンを発生し易いフッ化ナトリウムもしくはフ
ッ化カリウムまたはこれらの混合物を用いることによっ
て作業者の安全を確保することができる。
【0016】また浴中の液温、液量は勿論のこと、遊離
硝酸、第2鉄イオン、フッ素イオンの各濃度を自動的に
分析し、これらの値を予め定めている目標管理範囲内に
それぞれあるように加熱用蒸気の添加、硝酸やフッ化物
の補給および酸洗浴中からの液の抜出を自動的に行うこ
とによって、作業者の負担を軽減し、硝フッ酸浴の管理
を適確に行うことができる。
【0017】
【実施例】以下の実施例でもって、本発明にかかるステ
ンレス鋼帯の脱スケール用硝フッ酸浴の管理方法および
その連続通板するステンレス鋼帯の脱スケール装置をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
【0018】図1は、本発明の一実施例で連続通板する
ステンレス鋼帯の脱スケール装置1の全体図である。加
工処理ラインに連続通板するステンレス鋼帯2は、硫酸
ナトリウムなどの中性塩の浴などによる前処理装置から
連続的に本装置の酸洗浴槽3に浸漬され、脱スケール処
理がなされた後、冷間圧延などの後処理装置へ矢符4の
ように送られる。またステンレス鋼帯2を前記工程に従
ってスムーズに送るためにガイドローラ6,9および浸
漬ローラ7,8が設けられている。後述する酸洗浴槽3
内の液分析の結果によって、タンク13からバルブV2
を介して硝酸が、タンク14からバルブV3を介してフ
ッ化物たとえばフッ化ナトリウムの水溶液が酸洗浴槽3
内へ補給される。また第2鉄イオン(Fe3+)の濃度調
整のためにバルブV7から酸洗浴槽3内の液が抜出され
る。
【0019】次にこの浴槽3内の液の分析操作について
説明する。酸洗浴槽3内の液は一定時間毎たとえば10
分毎に滴定槽21に一定量たとえば100mlが定量ポ
ンプ22によって抜出される。滴定槽21では、まずフ
ッ素イオン電極25によってフッ素イオン濃度が測定さ
れ、その値が所定の目標管理範囲内にあり目標値になる
ようにフッ化ナトリウム水溶液がタンク14からバルブ
V3を介して浴槽3内へ補給される。フッ素イオン濃度
の測定を滴定槽21内で行うことによって、簡単にかつ
測定時間を大幅に短縮できる。これが終われば、滴定槽
21内の液の大部分たとえば90mlは定量ポンプ23
によって酸洗浴槽3内へ戻される。次に希釈用の所定量
の水がバルブV4を介して滴定槽21に補給され、撹拌
機24によって希釈された液を撹拌しながらバルブV5
を開いてアルカリ滴定液28で滴定する。滴定時には、
滴定槽21内の液の温度を温度計26で、また電気伝導
度を電気伝導度計27で測定し、遊離硝酸の濃度と第2
鉄イオン濃度を計算し、その値が所定の目標管理範囲内
にあり目標値になるように硝酸をタンク13からバルブ
V2を介して浴槽3内へ補給し、あるいは浴槽3内から
酸洗液を抜取る。そして、このような一連の分析操作が
終わればバルブV6を開き、滴定槽21内から液を排出
する。
【0020】次に、硝フッ酸洗液中の遊離硝酸、遊離フ
ッ酸、第2鉄イオン濃度を定量するために行うアルカリ
滴定液28で滴定する測定原理について説明する。
【0021】第2鉄イオンを含む硝フッ酸の酸洗液を、
電気伝導度と温度を測定しながらアルカリ滴定液28で
滴定すると、図2に示すような関係曲線が得られる。図
中L1は縦軸に電気伝導度(1/Ω)を、横軸に常時一
定容量のアルカリ滴定液28を滴下したときの滴定時間
(sec)を表示した曲線で、この電気伝導度は滴定に
おける硝酸の中和が完了すると上昇する(この電気伝導
度の場合、上昇するとは、図中の縦軸で下方へ下がるよ
うに図示される)。
【0022】これは、次のような理由による。次の化1
に示す遊離硝酸とフッ化ナトリウムの平衡反応におい
て、滴定前の液が酸性であるときは、この反応が左から
右へ進み難解離性の化合物であるフッ酸(HF)が生成
する。
【0023】
【化1】
【0024】そして次の化2に示すような、たとえば水
酸化ナトリウム水溶液のアルカリ滴定液28を用いて滴
定し、硝酸の中和が完了すると、引き続いて滴下するこ
のアルカリ滴定液28によって、前記化1において生成
した難解離性の化合物であるフッ酸(HF)が、今度は
化3に示すように、離離度の高いNaFを生成し変化す
るので、前述した如く、この電気伝導度が上昇するため
にである。
【0025】
【化2】HNO3+NaOH→NaNO3+H2
【0026】
【化3】HF+NaOH→NaF+H2O さらに引き続いてこのアルカリ滴定液28を滴下するこ
とによって、この化3に示すように生成したフッ酸(H
F)の中和反応が完了すると、今度は化4に示すよう
に、液中に存在する第2鉄イオンとこのアルカリ滴定液
28との反応によって、難解離性の水酸化第2鉄が生成
するようになる。
【0027】
【化4】 Fe3++3NaOH→Fe(OH)3 +3Na+ したがって、図2に示す電気伝導度L1は、大きくはな
いが上昇傾向(図中、下方へ)を示し漸次上昇し続ける
が、この化4に示す反応が完了してしまうと、今度は液
中に解離度の高い水酸化ナトリウム水溶液のアルカリ滴
定液28自体が増加していくので、この上昇傾向が強ま
り、その傾きが大きくなる。
【0028】このような一連の化学反応において滴定槽
21内の液温は、この図2の横軸は前記L1と同じで、
縦軸に液温度(℃)を表示した曲線L2で示すように、
前記化1そして化2、化3に示す反応に従って、硝酸と
フッ酸が中和するまではこれらの中和熱によって上昇
(図中、縦軸の上方へ)し続けるか、これらの中和反応
が完了すると、放熱などによって、漸次下降していく。
【0029】したがって、図中に示される電位伝導度
(1/Ω)の曲線L1において、電気伝導度が下降傾向
から上昇傾向に転じる点a、この点aに対応する横軸A
点[滴定開始時(Osec)からA点までの滴定時間
(Asec)を示す]から遊離硝酸濃度を、また曲線L
2によって示される液温(℃)が上昇傾向から下降傾向
に転じる点bに対応する横軸B点と前記曲線L1の上昇
率(上昇傾向)が大きく変わる点Cに対応する横軸C点
とから第2鉄イオン(Fe3+)の濃度が求められる。こ
のうち、たとえば、第2鉄イオン(Fe3+)の濃度は次
のようにして求められる。前述の如く横軸には常時一定
容量でアルカリ滴定液28を滴下したとき滴定時間(s
ec)が表示されていて、数4の反応が完了する曲線L
1上の点Cに対応する横軸C点(Csec)と、数3の
中和反応が完了し、数4の反応が開始する曲線L2上の
点bに対応する横軸B点(Bsec)とから、この数4
のみの反応が完了するのに対応して必要とする滴定時間
[(C−B)sec]が求まるので、これらからこの数
4のみの反応を完了するのに必要としたアルカリ滴定液
28の滴定量と、この滴定量中に溶解し含まれているア
ルカリ量、たとえば滴定に消費されたNaOHの質量が
求まり、この既知のNaOHの質量から前記数4に基づ
いて化学当量計算をすることによって、第2鉄イオン
(Fe3+)の濃度を求めることができるのである。
【0030】次に、図3は熱間圧延や焼鈍後のスケール
の付着したステンレス鋼帯を硝酸と種々のフッ化物との
混合物から成る酸洗液中に浸漬した場合の脱スケールの
状態を示したものである。縦軸は1dm2(100c
2)当りのmgで表した酸洗減量を、横軸は浸漬時間
(sec)を示し、酸洗液は1mol/lの硝酸に次の
表1に示すフッ化物を添加した。
【0031】
【表1】
【0032】備考 添加量はフッ素の濃度を等しくなる
ようにした 図3から酸洗液が硝酸のみの場合よりもフッ化物を添加
したものが脱スケール性が良いことが判る。また水に溶
解し易いフッ化ナトリウムやフッ化カリウムはフッ酸よ
りも脱スケール性が良いことが判る。難溶性のフッ化カ
ルシウムやフッ化第2鉄、またフッ素イオンを発生しな
いフルオロホウ酸ナトリウムは脱スケール性はそれ程良
くないが、硝酸のみの場合よりは良い。
【0033】次に、酸洗液の分析とその結果によって硝
酸、フッ化物の補給と液の抜出を自動的に行う操作を、
図4に示す制御装置30の電気的構成を示すブロック
図、図5および図6に示すフローチャートおよび図7に
示すタイムチャートを使って詳細に説明する。図4に示
す制御装置30には、酸洗液槽3の温度計11および液
面高さ計12と滴定槽21内のフッ素イオン電極25、
温度計26および電気伝導度計27の各検出器からの信
号を処理し、バルブV2〜V7およびV11〜V13、
V15、ポンプ22,23および撹拌機24に制御信号
を送るCPU31がある。
【0034】図5に示すフローチャートにおいて、ステ
ップa1で制御装置30に入力されてスタートする。ス
テップa2で10分経過したかどうかを判断し、10分
が経過すればステップa3に進み、図7(1)に示すよ
うに定量ポンプ22が一定時間たとえば1分運転され、
酸洗液槽3内の液が100ml滴定槽21に採取され
る。次にステップa4に移り図7(9)に示すようにフ
ッ素イオン電極25が作動し、フッ素イオン濃度が測定
される。ステップa5でフッ素イオン濃度が測定された
かどうかを判断し、測定が終わっていればステップa6
に移りフッ素イオン電極25を停止する。次にステップ
a7に進みフッ素イオン濃度が所定の目標管理範囲内か
どうかを判断し、目標値の管理範囲外ならばステップa
8で図7(4)で示すようにバルブV3を一定時間たと
えば30秒開いてフッ化ナトリウム水溶液を酸洗浴槽3
へ一定量補給する。次にステップa9に移り、滴定槽2
1中の液90mlをポンプ23で図7(2)に示すよう
に酸洗浴槽3へ戻す。ステップa10に移り、図7
(5)に示すようにバルブV4を一定時間たとえば1分
開き滴定槽21に水を補給して滴定液を希釈し、ステッ
プa11に移り図7(10)に示すように撹拌機24を
運転し、ステップa12に移り温度計26を作動し、ス
テップa13に移り電気伝導度計27を作動し、アルカ
リ滴定の準備を完了する。次にステップa14に移り図
7(6)に示すようにバルブV5を開き、常時一定容量
でアルカリ滴定液28を滴下するように滴定をする。2
分間連続して滴定をすれば、図2に示すような滴定によ
る関係曲線ができるので滴定を完了する。したがってス
テップa15に進み2分が経過したかどうかを判断す
る。2分が経過して滴定が完了すればステップa16に
移り、図2に示すL1,L2の滴定による関係曲線から
遊離硝酸濃度と第2鉄イオン濃度を計算する。次にステ
ップa17に移りバルブV5を閉め滴定を完了し、ステ
ップa18に移り図7(10)に示すように電気伝導度
計27を停止し、ステップa19に移り温度計26を停
止し、ステップa20に移り撹拌機24を停止する。次
にステップa21に移り第2鉄イオンの濃度が目標値の
管理範囲内かどうかを判断し、目標値の管理範囲外なら
ステップa22に移り図7(8)に示すようにバルブV
7を一定時間たとえば30秒開けて、酸洗液の一定量を
排出し、第2鉄イオンの濃度を目標値の管理範囲内に保
つ。次にステップa23に移り遊離硝酸の濃度が目標値
の管理範囲内かどうかを判断し、目標値の管理範囲外な
らステップa24に移り図7(3)に示すようにバルブ
V2を一定時間たとえば30秒開けて硝酸を酸洗浴槽3
へ一定量補給し、遊離硝酸濃度を目標値の管理範囲内に
保つ。次にステップa25に移り図7(7)に示すよう
にバルブV6を一定時間たとえば1分開き、滴定槽21
内から滴定液を排出し一連の分析、濃度調整操作を終わ
る。次にステップa26に移りすべての作業を終了した
かどうかを判断する。終了の入力がされておればステッ
プa27に移る。終了の入力がなければステップa2に
戻る。
【0035】定状運転をしているときは、各濃度の目標
値およびその管理範囲の設定要領にもよるが、10分毎
に酸洗液を分析しているので、フッ素イオン、遊離硝酸
および第2鉄イオンの濃度が各目標値の管理範囲内から
大きく外れることはなく、補給または液の抜取りは所定
の各目標値の管理範囲内を外れたときのみ一定時間たと
えば30秒行えばよい。この状態を図7の点線で示す。
【0036】酸洗浴槽3の温度は、温度計11によって
たとえば50±10℃の範囲になるように加熱用蒸気の
量をバルブV11〜V13で加減する。また酸洗浴槽3
の液量は、液面高さ計12によって、それが一定の高さ
以下になったときは、水をバルブV15を介して補給
し、酸洗液の濃度を低くし、硝酸とフッ化ナトリウムの
補給を増やし、液の抜出を抑えることで、それが一定の
高さ以上になったときは、液温を上記温度範囲で高めに
たとえば55℃に昇温することになって、酸洗液中の水
を蒸発させ、その濃度を高くし、硝酸とフッ化ナトリウ
ムの補給を抑え、バルブV7を介して液の抜出を増やす
ことで調整する。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、ステンレス鋼帯の脱ス
ケール用硝フッ酸浴の管理を遊離硝酸、フッ素イオンお
よび第2鉄イオンの濃度で、好ましくは遊離硝酸と第2
鉄イオンの濃度をアルカリ滴定で、フッ素イオン濃度を
フッ素イオン電極で測定して好適に管理することができ
る。また硝フッ酸液を硝酸とフッ化物によって調整する
ことによって取扱いに危険が伴うフッ酸を用いることを
なくすことができる。
【0038】また酸洗液の分析を一定時間毎に連続的に
行い、その結果によって硝酸、フッ化物水溶液の補給と
酸洗液の抜出を自動的に行い、常に異常なく最良の状態
の酸洗液の浴中にステンレス鋼帯を浸漬して連続的に安
定した脱スケールができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で連続通板するステンレス鋼
帯の脱スケール装置1の全体図である。
【図2】本発明の硝フッ酸液をアルカリ滴定したときの
電気伝導度と液温度の変化を示すグラフである。
【図3】種々の酸洗液によるステンレス鋼の脱スケール
の状態を示すグラフである。
【図4】制御装置30の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図5】制御装置30の動作を説明するフローチャート
である。
【図6】制御装置30の動作を説明するフローチャート
である。
【図7】バルブ、ポンプなどの動作状態を示すタイムチ
ャートである。
【符号の説明】
1 連続通板するステンレス鋼帯の脱スケール装置 2 ステンレス鋼帯 3 酸洗浴槽 13 硝酸タンク 14 フッ化物水溶液タンク 21 滴定槽 22,23 定量ポンプ 25 フッ素イオン電極 26 温度計 27 電気伝導度計 28 アルカリ滴定液

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として硝酸とフッ酸またはフッ化物か
    ら成る硝フッ酸浴でステンレス鋼帯の脱スケールを行う
    に際し、該浴中で変量、生成する成分濃度管理対象を遊
    離硝酸、フッ素イオンおよび第2鉄イオンとすることを
    特徴とするステンレス鋼帯の脱スケール用硝フッ酸浴の
    管理方法。
  2. 【請求項2】 フッ化物として、フッ化ナトリウム、フ
    ッ化カリウム、フッ化カルシウム、フッ化第2鉄または
    フルオロホウ酸ナトリウムから選ばれた1以上を使用す
    ることを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼帯の脱
    スケール用硝フッ酸浴の管理方法。
  3. 【請求項3】遊離硝酸と第2鉄イオンの濃度管理を電気
    伝導度と温度とを測定するアルカリ滴定法によって、ま
    たフッ素イオンの濃度管理をフッ素イオン電極によって
    測定することを特徴とする請求項1または請求項2記載
    のステンレス鋼帯の脱スケール用硝フッ酸浴の管理方
    法。
  4. 【請求項4】 硝フッ酸を貯溜する酸洗浴槽内に連続通
    板するステンレス鋼帯を浸漬するステンレス鋼帯の脱ス
    ケール装置において、 前記酸洗浴槽内の液の一部を抜出して貯溜する滴定槽
    と、 滴定槽中のフッ素イオン濃度を測定するフッ素イオン電
    極と、 滴定槽中の遊離硝酸と第2鉄イオンとの濃度をアルカリ
    滴定によって測定する電気伝導度計と温度計とを有し、 前記で測定したフッ素イオンと遊離硝酸と第2鉄イオン
    の各々の濃度がそれぞれ目標管理範囲内にあるように硝
    酸、フッ酸またはフッ化物を酸洗浴槽内に補給する手段
    および酸洗浴槽内から液を抜く手段を備えることを特徴
    とする連続通板するステンレス鋼帯の連続脱スケール装
    置。
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