JP4470075B2 - 硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液の成分濃度の測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてステンレス鋼の酸洗に使用する、硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液の成分濃度の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステンレス鋼の酸洗には硝酸−弗酸系の酸洗液が使用されて来た。しかしこの酸洗液の硝酸が、閉塞海域、内海の環境劣化を誘因するために、近年その排出が厳しく抑制される機運にある。この酸洗液に代わるものとして、硫酸−弗酸に第2鉄イオンを含有せしめた(本明細書では硫酸−弗酸系と略記する)酸洗液の有用性が知られて来た。しかし本発明者等の知見によると、この酸洗液に安定した酸洗能力を発揮させるためには、酸洗液中のフリー硫酸、フリー弗酸、Fe3+、Fe2+のそれぞれの濃度を適正に管理する事が重要である。
【0003】
硫酸−弗酸系の酸洗液を適正に管理するためには、酸洗液を頻繁に採取し分析する事が好ましい。またフリー硫酸、フリー弗酸、Fe2+、Fe3+の含有量の測定は短時間内に完了する事が好ましい。更に省力化の見地からこれ等の含有量の測定の自動化を進める事が好ましい。
【0004】
特開昭50−133125号公報にはFe3+濃度を測定し、測定結果に基づき電解酸化によりFe3+を補給する方法が記載されている。また特公平4−20996号公報にはFe3+濃度を一定に保持するために酸洗液に連続的に空気を導入する方法が記載されている。しかし本発明者等の知見では、Fe3+の濃度を一定に管理しただけでは酸洗液の管理は不十分である。
【0005】
硫酸−弗酸系の酸洗液ではないが、硝酸−弗酸系の酸洗液のフリー硝酸、フリー弗酸の濃度は、従来は主として中和滴定法により測定されていた。しかし中和滴定法で測定された弗酸の濃度の測定値は、本発明者等の知見によると不正確になり易く、また中和滴定法は迅速に行なう事が難しい。
【0006】
硫酸−弗酸系の酸洗液ではないが、硝酸−弗酸系の酸洗液中のFe3+の濃度は、後で述べる如く、従来は酸洗液の試料にCaCl2を溶解させた後で、沃素滴定法を行なう事によって測定されていた。しかし後で述べる如く、CaCl2を溶解させるこの方法では測定器具や配管内面に沈着物が発生し易く、自動化に際して円滑な操作の阻害となる。更にこの方法は測定に長時間を要するという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
Fe2+の濃度は従来過マンガン酸カリウムによる滴定法で測定しているが、この測定方法は短時間内に完了し、また自動化を妨げる要素もない。従って従来のFe2+の測定方法には格別の問題点はない。
【0008】
しかし従来のフリー硫酸、フリー弗酸及びFe3+の濃度の測定方法は、迅速性に欠け、あるいは自動化を困難にしている。本発明はこれ等の問題点を解決するもので、即ち硫酸−弗酸系の酸洗液中のフリー硫酸、フリー弗酸及びFe3+の濃度を、迅速にかつ自動化に適した方法で測定する、新たな濃度測定方法の提供を課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明の酸洗液は、フリーH2SO4とフリーHFの双方を含有している。本発明は(1)フリーH2SO4の濃度とフリーHFの濃度を下記のa,b,c,dを行なう事により把握する方法である。即ち
a.鉄鋼酸洗液の電気伝導度を予め測定し、電気伝導度−硫酸濃度の検量線aを予め作成しておく。
b.酸洗液の電気伝導度L1を測定し、上記a.で作成した検量線からL1に相当する硫酸濃度S1を読み取り、S1を酸洗液のH2SO4の濃度であると評価する。
c.鉄鋼酸洗液にHFのモル数以上のモル数のFe(NO3)3あるいはFeCl3を添加した溶液の電気伝導度を予め測定し、電気伝導度−合計酸濃度の検量線cを予め作成しておく。
d.鉄鋼酸洗液にHFのモル数以上のモル数のFe(NO3)3あるいはFeCl3を添加した溶液の電気伝導度L2を測定し、検量線cのL2に相当する合計酸濃度S2を求め、S2−S1=ΔSをフリー弗酸濃度と評価する。
【0010】
前記aで、H2SO4の電気伝導度はH2SO4の濃度に追従して変動する。従って前記aで硫酸溶液の電気伝導度を測定する事により硫酸の濃度を推定することができる。
前記bで酸洗液中のH2SO4は下記(1)式の如くに解離している。
H2SO4⇔2H++SO4 2-…………(1)
硫酸は強酸であるため、酸洗液中の殆どの硫酸は解離し、→方向に進行している。従って酸洗液はH+を高濃度に含有している。
【0011】
一方酸洗液中のHFも下記(2)式の如くに解離する。
HF⇔H++F-………………(2)
しかしHFは弱酸である。また酸洗液には硫酸の解離により発生した高濃度のH+が既に存在する。このため(2)式は→方向には殆ど進行しない。従って酸洗液中のHFは殆ど未解離である。
【0012】
前記bの如く、本発明ではH2SO4とHFの双方を含有する酸洗液の電気伝導度L1を硫酸の電気伝導度であると見なし、L1に相当するS1をH2SO4の濃度とする。従ってHFの電気伝導度が考慮されていない。しかし、前記の(2)式で述べた如く、酸洗液中のHFは殆どが未解離であり、従って含有していても電気伝導度に殆ど影響しない。このため工業的にはS1をH2SO4の濃度と見なす事ができる。
【0013】
前記cの如く、本発明では採取した酸洗液の試料にFe(NO3)3又はFe Cl3を添加し溶解せしめる。Fe(NO3)3は酸洗液中のHFと下記(3)式の如くに反応し、またFeCl3は酸洗液中のHFと下記(4)式の如くに反応する。
3HF+Fe(NO3)3→FeF3+3HNO3→FeF3+3H++3NO3 -……(3)
3HF+FeCl3→FeF3+3HCl→FeF3+3H++3Cl- ……(4)。
【0014】
酸洗液中のHFは(2)式で述べた如く非解離であり、従って電気伝導度を測定してもHFの濃度は把握できない。しかし酸洗液にFe(NO3)3を添加するとHFは(3)式の如くに反応して、その略全量はHNO3になる。このHNO3は強酸性であるため酸洗液中で略全量が解離している。このためFe(NO3)3を添加した後の酸洗液の電気伝導度を測定すると、発生したHNO3の濃度に相当する分、電気伝導度は前記bの場合よりも上昇する。
【0015】
本発明のdではFe(NO3)3を添加した後の溶液の電気伝導度L2を測定するが、上記の如くL2は、硫酸と硝酸の合計濃度に相当する。またL2から検量線cを用いて合計酸濃度S2を求めるが、S2は硫酸と硝酸の合計濃度である。従ってS2−S1=ΔSは、硝酸の濃度に相当するが、(3)式の如く、酸洗液中の1モルのHFはFe(NO3)3と反応する事により1モルのHNO3となっている。従ってこのΔSをフリー弗酸の濃度として評価する。
【0016】
酸洗液にFe(NO3)3を添加した場合を説明したが、酸洗液にFeCl3を添加すると、酸洗液中にはHFと同じモル数のHClが発生する。このHClも略全量解離しているため、FeCl3を添加した後の酸洗液の電気伝導度L2を測定し、検量線cを用いてS2を測定すると、bで述べたH2SO4と新たに発生した塩酸との合計濃度が得られる。従ってS2−S1=ΔSは塩酸の濃度であるが、このΔSは前記と同様にフリー弗酸の濃度に相当する。尚本発明ではHFの略全量をHNO3にあるいはHClに変えるために、HFのモル数以上のモル数のFe(NO3)3あるいはFeCl3を添加する。
【0017】
以上、硫酸−弗酸系の酸洗液について述べたが、ステンレス鋼の酸洗には、現在尚、硝酸−弗酸系の酸洗液が使用されている。この硝酸−弗酸系の酸洗液においても、硝酸は強酸であり解離しているが弗酸は弱酸であり解離していない。従って、硫酸−弗酸系の場合と同様に酸洗液の電気伝導度L1を測定する事によりフリー硝酸濃度を把握する事ができる。また酸洗液にFe(NO3)3を添加すると、酸洗液中のHFは3HF+Fe(NO3)3→FeF3+3HNO3の如くに反応して当量のHNO3が発生する。この際の電気伝導度L2を測定すると、新たに発生したHNO3に見合った電気伝導度の上昇がみられる。従って、硫酸−弗酸系の場合と同様に(L2−L1)から新たに発生したHNO3の量を把握し、新たに発生したHNO3の量からフリーHFの濃度を把握する事ができる。酸洗液にFeCl3を添加しても同様にフリーHFの濃度を把握することができる。
【0018】
本発明はまた(2)各電気伝導度の測定が、交流を流す事により酸洗液に酸洗液の電気伝導度に見合った強さの誘導電流を発生させる1次コイルと、酸洗液に発生した誘導電流により起電力が発生する2次コイルとが、酸洗液と非接触に保たれて配されている電磁濃度計を用いた電気伝導度の測定である事を特徴とする、前記(1)に記載の、硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液の成分濃度の測定方法である。
【0019】
近年、溶液の内部あるいは近傍に溶液と非接触の1次コイルを配し、この1次コイルに交流を流した際、溶液中に誘導電流が発生する事、及びこの誘導電流の強さは溶液の電気伝導度により相違する事を利用し、この誘導電流を用いて溶液の内部あるいは近傍に溶液と非接触に配した2次コイルに起電力を発生させ、この起電力によって溶液の電気伝導度を測定する電磁濃度計が開発されている。本発明者等は前記(1)の各電気伝導度を、電気化学計器(株)製のこの方式の電磁濃度計を用いて測定したが、極めて良好な結果が得られた。尚この電磁濃度計は酸洗液と非接触な状態で酸洗液の電気伝導度が測定できるため、操作が簡易であり好ましい。
【0020】
本発明者等の新たな知見によると、酸洗液の試料にCaCl2を加えないでAl(NO3)3を加え、この溶液に沃素滴定法を施すことにより、硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液中のFe3+の濃度を測定する事ができる。
【0021】
通常、酸洗液中のFe3+の濃度は沃素滴定法によって測定する。この際、測定すべきFe3+が、測定中に溶液中のHFと(5)式の如くに反応してFeF3が生成すると、FeF3となったFe3+は沃素滴定法では測定できなくなる。
Fe3++3F-→FeF3………(5)
このため、測定に先立ち、従来は酸洗液にCaCl2を加えて(6)式の如くに溶液中のF-をあらかじめCaF2に変えて固定し、(5)式の発生を防止している。
【0022】
2HF+CaCl2→CaF2+2HCl…………(6)
尚(6)式の前処理を行なった後の溶液に、KIを添加し(7)式の如くにI2を析出させ、析出したI2を(8)式の如くにチオ硫酸ソーダによって滴定し、(8)式のI2量を把握する事によって(7)式のFe3+量を把握する。
Fe3++KI→I2+K++Fe2+……………(7)
I2+2S2O3 2-→S4O6 2-+2I-…………(8)。
【0023】
この従来の方法では、(7)式に先立ち、酸洗液中の全てのF-は(6)式によって予め固定されている。従って分析の途中で(5)式が発生する事がなく、全てのFe3+を(7)式の如くに処理する事ができる。しかしながら(6)式で発生するCaF2は溶解度が小さく、このため測定器具や配管の内面に沈着し易いという問題点がある。
【0024】
Fe3+濃度の測定を従来の方法で自動化する際には、例えば(6)式で得られた溶液を計量カップに所定の高さまで注入し、計量カップ内の溶液について(7)式及び(8)式を行なう。しかし前回までの測定溶液から発生したCaF2がこの計量カップの底に沈着すると、計量カップは底上げ状態となって、計量カップに所定の高さまで液を注入しても注入された液の量はCaF2の沈着物の量だけ少なく、従って(7)式、(8)式の測定結果に誤差が発生する。またCaF2が例えば自動化装置の配管の内面に沈着すると、配管が閉塞して円滑な分析の阻害となる。
【0025】
本発明者等の新たな知見によると、(6)式のCaCl2の添加に代えて硝酸アルミニウムAl(NO3)3を酸洗液に添加すると、全てのF-はCaCl2の場合と同様に固定され、かつ沈着物を発生させる事がない。即ち本発明では(6)式でCaCl2を加えないで、下記(9)式の如くにCaCl2の代わりにAl(NO3)3を酸洗液に加える。
2HF+Al(NO3)3→AlF2(NO3)+2HNO3……(9)。
【0026】
(9)式で発生するAlF2(NO3)は、酸洗液に溶解している安定な化合物である。また本発明のこの方法によると酸洗液中の全てのF-はAlF2(NO3)となって固定される。(9)式でF-を固定した液は(7)式、(8)式の如くに処理するが、F-が固定されているために全てのFe3+は(7)式の如くに処理される。またAlF2(NO3)は水溶性であるため析出することがなく、例えば(7)式、(8)式によるFe3+濃度の自動化測定に際して計量カップの底に沈着する等の問題点を発生させる事がない。
【0027】
本発明は、前記(1)または(2)に記載の方法でフリー硫酸濃度とフリー弗酸濃度を測定することを特徴とする、硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液の成分濃度の測定方法である。
【0028】
酸洗液を適正に管理するためには、そのフリー硫酸、フリー塩酸の濃度とFe2+,Fe3+の濃度を迅速に測定できる事が好ましく、更にこれ等の成分を自動化した装置を用いて測定できる事が好ましい。
【0029】
従来の中和滴定法によるフリー硫酸、フリー弗酸の濃度の測定方法は、処理時間が長いために操業中の酸洗液を管理する方法としては不十分であるが、本発明の(1)または(2)の方法は、電気伝導度を測定する方法であり、迅速性に優れ、また自動測定にも適している。また従来のFe3+濃度の測定方法は沈着物が発生するため自動測定には不適当であるが、本発明者等が新たに知見した方法は沈着物が発生しないために自動測定に適している。尚酸洗液の適正な管理にはFe2+濃度の測定も併せ行なう事が重要であるが、従来のFe2+濃度の測定法は迅速性に優れかつ自動測定にも適している。従ってFe2+濃度の測定は従来と同様に過マンガン酸カリウムを用いた滴定法で行なうことができる。
【0030】
【発明の実施の形態及び実施例】
本発明者は、硫酸濃度の異なる5種類の硫酸−弗酸系酸洗溶液のフリー硫酸濃度を、本発明の方法と従来の方法とで測定し、その測定結果を図1に示した。図1にみられる如く、両方法の測定値には大きな相違がない。図2はフリー弗酸の濃度の測定結果であるが、この場合も本発明の方法の測定値と従来法の測定値には大きな相違はない。また図3はFe3+の濃度の測定結果であるが、この場合も本発明者等が新たに知見した方法の測定値と従来法の測定値には大きな相違はない。従って高い精度で、従来の測定法に代替し得る測定値が得られる。
【0031】
本発明の酸洗液の成分濃度は、また下記の如く、自動測定する事ができる。酸洗槽から電磁弁を介して酸洗液を約100cc採取する。採取した酸洗液は電気伝導度測定セルと、Fe2+測定セルと、Fe3+測定セルのそれぞれに電磁弁によって送られる。
【0032】
電気伝導度測定セルではL1を求め次にFe(NO3)3を添加してL2を求める。L1からフリーの硫酸濃度を求め、L2−L1からフリーの弗酸濃度を求めるが、酸洗液のフリーの硫酸濃度とフリーの弗酸の濃度は5分以内の短時間で把握される。Fe2+測定セルでは過マンガン酸カリウム溶液により滴定を行い、終点をORP電極により検知し、過マンガン酸カリウム溶液の使用量からFe2+の濃度を5分間以内で把握する。Fe3+測定セルでは硝酸アルミニウムAl(NO3)3溶液を添加する。従来のCaCl2を添加する方法ではCaF2の沈殿の生成を待つために静置する必要があるが、Al(NO3)3溶液を添加した場合は静置の必要がなく、Al(NO3)3溶液を添加して数秒後にKI溶液を添加する。更に15秒後にチオ硫酸ナトリウムによる滴定を開始し、終点を白金電極によって検知し、分析開始から5分以内の短時間でFe3+の濃度が把握される。
【0033】
硫酸−弗酸系の酸洗液のフリー硫酸、フリー弗酸、Fe2+、Fe3+の濃度の測定に際し、従来はフリー硫酸、フリー弗酸は滴定法により、またFe3+は自動化や迅速化に不適切なCaCl2を添加する方法で行なっていたために、これ等の成分の濃度を把握するのに30分以上を要していたが、本発明によると、上記の如くこれ等の成分の濃度を15分間以内に把握する事ができる。また何れの成分の測定方法も自動化に適しているために、それぞれの測定を併行に行なう自動測定装置により省力化して行なうことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、硫酸−弗酸系の酸洗液中のフリー硫酸、フリー弗酸、Fe3+の濃度を迅速に測定する事ができる。また自動化に適しているため、自動測定装置に組み込み、省力化してこれ等の成分の測定を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明と従来法のフリー硫酸濃度の測定結果を示す図。
【図2】本発明と従来法のフリー弗酸濃度の測定結果を示す図。
【図3】本発明者等が新たに知見した方法と従来法のFe3+濃度の測定結果を示す図。
Claims (2)
- 下記のa,b,c,dにより硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液のフリー硫酸濃度とフリー弗酸濃度を測定する事を特徴とする、硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液の成分濃度の測定方法。
a.鉄鋼酸洗液の電気伝導度を予め測定し、電気伝導度−硫酸濃度の検量線aを予め作成し、
b.酸洗液の電気伝導度L1を測定し、検量線aのL1に相当する硫酸濃度S1を酸洗液のフリー硫酸濃度とし、
c.鉄鋼酸洗液にHFのモル数以上のモル数のFe(NO3)3あるいはFeCl3を添加した溶液の電気伝導度を予め測定し、電気伝導度−合計酸濃度の検量線cを予め作成し、
d.鉄鋼酸洗液にHFのモル数以上のモル数のFe(NO3)3あるいはFeCl3を添加した溶液の電気伝導度L2を測定し、検量線cのL2に相当する合計酸濃度S2を求め、S2−S1=ΔSをフリー弗酸濃度とする。 - 各電気伝導度の測定が、交流を流す事により酸洗液に酸洗液の電気伝導度に見合った強さの誘導電流を発生させる1次コイルと、酸洗液に発生した誘導電流により起電力が発生する2次コイルとが、酸洗液と非接触に保たれている電磁濃度計を用いた電気伝導度の測定である事を特徴とする、請求項1に記載の、硫酸−弗酸系の鉄鋼酸洗液の成分濃度の測定方法。
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