JPH05262983A - 貯蔵安定性のあるオルガノシロキサン組成物及びその製造方法 - Google Patents

貯蔵安定性のあるオルガノシロキサン組成物及びその製造方法

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JPH05262983A
JPH05262983A JP4301177A JP30117792A JPH05262983A JP H05262983 A JPH05262983 A JP H05262983A JP 4301177 A JP4301177 A JP 4301177A JP 30117792 A JP30117792 A JP 30117792A JP H05262983 A JPH05262983 A JP H05262983A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲルを含まない流動性粉末状の貯蔵安定性の
あるオルガノシロキサン組成物を提供する。 【構成】 該組成物は、高コンシステンシーポリジオル
ガノシロキサンの導入前または導入直後に100〜20
0℃に加熱した流動化強化フィラー中に該ポリジオルガ
ノシロキサンを配合することによって製造される。シリ
カが強化フィラーである場合、典型的には、フィラーを
該配合工程前または工程中に抗クレーピング剤で処理す
る。得られた混合物を加熱しながら、その平均粒子寸法
を低減するせん断力をかけて流動性粉末を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性エラストマー
組成物に関する。より詳細には、本発明は、さらさらし
た微粉状の貯蔵安定性のある熱硬化性オルガノシロキサ
ン組成物に関する。該組成物は、高コンシステンシーポ
リジオルガノシロキサンと強化シリカフィラーを含んで
成る。任意の原料成分には、フィラー処理剤、非強化フ
ィラー、硬化剤及び/または硬化触媒が含まれるが、こ
れらには限定はされない。
【0002】
【従来の技術】高コンシステンシー「ガム型」ポリジオ
ルガノシロキサンと強化フィラーから製造された易流動
性の粉末状オルガノシロキサン組成物は、米国特許第
3,824,208号(1974年 7月16日にLink及びScarbel に発
行)や、特開平2-102007号(1990年 4月13日発行)を含
むいくつかの刊行物に記載されている。
【0003】前記米国特許のLinkとScarbel の教示によ
ると、まずポリジオルガノシロキサンの粒子寸法を適当
な手段で 0.1ミクロン〜25.4mmの範囲内に小さくし、次
いでその粒子を少なくとも15重量部の強化フィラーと
混合することによって、粉末材料が得られる。この操作
は0〜100℃、好ましくは20〜60℃の温度で行わ
れる。温度の他に重要となる第二のプロセス変数は、ポ
リマーを細分し、それをフィラーと配合する粉末材料製
造の際に用いられるミキサーまたは他の装置内の羽根の
先端速度である。前記米国特許の教示によると、この速
度は一般に50〜100 フィート/秒、好ましくは70〜150
フィート/秒の範囲にあることができる。
【0004】特開平2-102007号は、少なくとも1×105
センチポイズの粘度を有する高コンシステンシーまたは
「ゲル」型のビニル含有ポリジオルガノシロキサンをペ
レット化し、次いで得られたペレットをフィラーと配合
する方法について教示している。「クレーピング (crep
ing)」または「クレープ硬化 (crepe hardening)」と呼
ばれる現象を防止するために加工助剤が含められる。次
いで、得られた混合物を、混合物に高速の機械せん断を
与えることができる高速回転羽根を具備した混合装置に
供給する。該方法のこの工程の際に、混合物がさらさら
した粉末のコンシステンシーを達成する。さらさらした
粉末を得るための重要な変数は、羽根の先端速度と混合
物の混合装置内での滞留時間である。
【0005】この公開公報はまた、均質な粉末材料を実
現するために、せん断中のポリマー−フィラー配合物の
温度は10〜100℃であることができると教示してい
る。温度は、混合物が粉末に転換されるにつれて混合物
を冷却することによって周囲付近に維持されることが好
ましい。
【0006】前記米国特許及び日本特許公開公報に記載
されているように製造された硬化性組成物を用いて製造
されたエラストマーには欠点がいくつかあって、中でも
明白な欠点の一つは望ましくないゲル粒子の存在であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、微粉オル
ガノシロキサン組成物中のゲル粒子の形成が、従来技術
に記載されている条件や限界を越えている一組のプロセ
ス条件を組成物製造用に採用することによって、回避ま
たは実質的に低減されうることを発見した。ゲル粒子の
除外の他に、該組成物から製造された硬化エラストマー
の物理特性が実質的に改善される。
【0008】本発明の一つの目的は、流動性粉末状の硬
化性オルガノシロキサン組成物を製造するための改良方
法を提供することである。
【0009】二番目の目的は、少なくとも1種の高コン
システンシーまたは液状ポリジオルガノシロキサンと強
化シリカフィラーとを含んで成る貯蔵安定性のある硬化
性オルガノシロキサン組成物を提供することである。該
組成物は、任意に、硬化剤及び/または硬化触媒を含有
することができる。次いで、粉末組成物は、粉末粒子の
融合または「塊化 (massing)」によって高コンシステン
シーオルガノシロキサン組成物に転換され、そして硬化
されて、ゲルを含まない優れた物理特性を示すエラスト
マーを生成する。
【0010】流動性粉末状の貯蔵安定性のよいオルガノ
シロキサン組成物は、ポリジオルガノシロキサンの導入
前あるいは導入直後に100℃よりも高く200℃以下
の温度に加熱されるいくらかの流動化強化フィラーと高
コンシステンシーポリジオルガノシロキサンとを配合す
ることによって製造される。シリカが強化フィラーであ
る場合、典型的には、この配合工程前または工程中のい
ずれかにおいて、該フィラーをクレーピング防止剤で処
理する。得られた混合物を加熱しながら、平均粒子寸法
を低減させるせん断力を作用させて、流動性の粉末を達
成する。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明
は、 1)100重量部の高コンシステンシーポリジオルガノ
シロキサン、及び 2)10〜80重量部の強化フィラー、を含んで成る粒
子寸法10〜1000ミクロンを示す易流動性粉末状
の、ゲルを含まない貯蔵安定性のあるオルガノシロキサ
ン組成物であって、染料存在下で前記粉末を融合した後
に肉眼で見えるゲル粒子が実質的に存在しないことを特
徴とするオルガノシロキサン組成物を提供する。
【0012】本発明はまた、組成物の塊化後に肉眼で見
えるゲル粒子を実質的に含まない一液型の貯蔵安定性の
あるオルガノシロキサン組成物の製造方法であって、以
下の系列の工程: 1)100重量部の高コンシステンシーポリジオルガノ
シロキサンと10〜80重量部の微粉強化フィラーとを
含んで成る混合物を、前記フィラーと前記ポリジオルガ
ノシロキサンとの配合前または配合直後に、前記フィラ
ーを100℃を上回る200℃以下の温度で非常に乱れ
た流動状態に維持することによって形成する工程、 2)前記温度と非常に乱れた流動状態を維持しながら、
前記混合物に、平均粒子寸法1〜1000ミクロンを達
成するのに十分なせん断力をかける工程、及び 3)得られた流動性粉末状のオルガノシロキサン組成物
を単離する工程、を含んで成る製造方法をも提供する。
【0013】強化フィラーがシリカである場合、該フィ
ラーをフィラー処理剤と反応させることができる。この
処理は、本発明の方法により、シリカが流動状態にあ
り、そしてポリジオルガノシロキサン及び任意には他の
原料成分と配合されているときに行うことができる。そ
の代わりに、ポリジオルガノシロキサンと配合する前に
フィラーを処理することができる。
【0014】少なくとも1種の高コンシステンシーポリ
ジオルガノシロキサンと強化または非強化フィラーとを
含有するさらさらした微粉配合物を製造するための、従
来技術の方法、とりわけ前記米国特許第 3,824,208号に
記載されている方法と、本発明の方法とを区別する特徴
は、ポリジオルガノシロキサンと強化フィラーの混合物
を非常に乱れた流動状態に、100℃を上回る200以
下、好ましくは150℃以下の温度で維持すると同時
に、該混合物に、その粒子寸法を所望のレベルにまで低
減させるのに必要なせん断力をかけるという要件であ
る。さらに、フィラーとポリジオルガノシロキサンとの
配合前または配合直後に、フィラーをこの温度範囲内に
且つ流動状態で維持する。これらのプロセス条件によっ
て、最終組成物中のゲル粒子の形成が回避されるかある
いは少なくとも最小限に抑えられる。
【0015】ゲル粒子の存在は、粉末オルガノシロキサ
ン組成物を染料存在下で融合し、着色した高コンシステ
ンシーオルガノシロキサン組成物を形成させることによ
って決定することができる。この目的には有機アゾ染料
が好ましい。好ましくはフィルム状またはシート状の融
合した組成物を肉眼で検査して、組成物中に存在する染
料を吸収することができないために無色であるゲル粒子
の存在を決定する。融合し塊化した組成物を検査前に硬
化して、該組成物の取扱いをより容易にすることができ
る。
【0016】本発明の粉末を染料存在下で融合すること
によって形成された高コンシステンシーオルガノシロキ
サン組成物が含有する肉眼で見える未染色のゲル粒子は
1体積%未満である。それゆえ、融合した組成物は、こ
れらのゲル粒子を実質的に含まないことを特徴とする。
従来技術の粉末オルガノシロキサン組成物を用いて製造
し、同じ条件下でゲル含有量について評価した試料が含
有する未染色のゲル粒子は実質的に1体積%を上回る。
後述の実施例で、これらゲル粒子が硬化エラストマーの
物理特性に与える悪影響について例示する。本発明の組
成物の原料成分と、これら組成物を製造する方法の個別
の工程についてここで詳細に説明する。
【0017】本発明の主要部を構成する成分はガムのコ
ンシステンシーを有する高コンシステンシーポリジオル
ガノシロキサンである。このポリマーの分子量は、ポリ
マーに約1,000,000 〜約100,000,000 センチポイズの粘
度を付与するのに十分な分子量である。
【0018】高コンシステンシーポリジオルガノシロキ
サンの粘度は、典型的には、American Society of Test
ing or Materials(ASTM)試験法第926番に記載されて
いるように決定される可塑度数で表される。可塑度数
は、体積2cm3 高さ約10mmの円筒状試料に特定温度で
特定時間49ニュートンの圧縮荷重をかけた後の厚み(m
m)に100を掛けた数として定義される。本発明のオル
ガノシロキサン組成物を製造するために強化フィラーと
配合されるべき高コンシステンシー型のポリジオルガノ
シロキサンは、約150〜約500のウィリアムス可塑
度を示す。
【0019】本発明の組成物のポリジオルガノシロキサ
ン成分は、一般式:X(R1R2SiO)n Xで表すことができ
る。上式中のR1及びR2は同一のまたは異なる一価の置換
または未置換炭化水素基を表し、nで示されたポリマー
中の平均反復単位数は所望のウィリアムス可塑度を付与
するように選ばれる。ポリジオルガノシロキサンの分子
量は、このポリマー中の反復単位の種類や濃度と共に、
最終の硬化エラストマーの特性に寄与する。末端基X
は、飽和もしくはエチレン系不飽和炭化水素基またはヒ
ドロキシル基を表す。
【0020】この一般式中のnの値とポリジオルガノシ
ロキサンのウィリアムス可塑度との関係は、R1及びR2
表される炭化水素基の種類に依存する。ポリジメチルシ
ロキサンでは、nの値は典型的には500〜数千であ
る。
【0021】Xによって表される基の種類は、ポリジオ
ルガノシロキサンを硬化エラストマーに転換するために
採用される硬化反応によって決まる。例えば、該組成物
を有機水素シロキサンまたはビニル特異性過酸化物との
ヒドロシリル化反応によって硬化する場合には、Xは典
型的にはビニルまたは他のアルケニル基である。
【0022】R1及びR2で表される炭化水素基には、炭素
原子数1〜20個を含有するアルキルまたは置換アルキ
ル基、アルケニル基例えばビニル及び5-ヘキセニル、シ
クロアルキル基例えばシクロヘキシル、並びに芳香族炭
化水素基例えばフェニル、ベンジル及びトリル、が含ま
れる。R1及び/またはR2基上に存在しうる適当な置換基
には、ハロゲン、アルコキシ及びシアノ基が含まれる
が、これらには限定はされない。好ましい炭化水素基
は、炭素原子数1〜4個を含有する低級アルキル基、フ
ェニル基、及びハロゲン置換アルキル基例えば3,3,3-ト
リフルオロプロピル基である。最も好ましくは、R1がメ
チル基を表し、R2がメチル、フェニル及び3,3,3-トリフ
ルオロプロピル基の少なくとも一つを表し、そしてXと
任意的にR2基の一つ以上とがアルケニル基を表す。
【0023】本発明の組成物のポリジオルガノシロキサ
ン成分は、ホモポリマーでも、コポリマーでも、または
2種以上の異なるホモポリマー及び/もしくはコポリマ
ーを含有する混合物でもよい。コポリマー分子がR1R2Si
O で表される2種以上の異なる種類の反復単位を含有
し、しかも各種単位のモル比がこれら組成物から製造さ
れる硬化エラストマーの特性によって決まることは明白
である。
【0024】組成物をヒドロシリル化反応によって硬化
することが予定されている場合には、ポリジオルガノシ
ロキサン成分の少なくとも一部は、Xがアルケニル基を
表し、そして非末端珪素原子上のR2基が任意的にビニル
基やヘキセニル基のようなエチレン系不飽和基である、
そのようなコポリマーであることができる。
【0025】ウィリアムス可塑度値約150〜約500
を示す高コンシステンシー(または「ガム」型)ポリジ
オルガノシロキサンの製造方法はよく知られており、本
明細書で詳細に記述する必要はない。これらのポリマー
を製造する方法の一つは、典型的に1分子当たり3また
は4個のシロキサン単位を含有する環状ジオルガノシロ
キサンの酸触媒または塩基触媒重合による方法である。
第二の方法は、環状ポリシロキサンを対応するジオルガ
ノジハロシランと酸受容体に交換することを含んで成
る。重合は、所望の分子量を生じる条件下で行われる。
【0026】硬化してエラストマーを形成することが予
定されるポリジオルガノシロキサンは、エラストマーに
有用なレベルの物理特性を付与するために、典型的に
は、ポリジオルガノシロキサン重量を基準として約10
〜約80重量%の強化剤を含有する。強化剤の一種は、
R3SiO1/2及びSiO4/2基を含有する樹脂性オルガノシロキ
サンコポリマーを含み、組成物が硬化する際に、R基の
少なくとも一部がポリジオルガノシロキサン及び/また
は硬化剤と反応する。
【0027】該組成物に用いられる強化剤は、微粉の熱
に安定な鉱物、例えばヒュームドシリカ、沈降シリカ、
シリカエアロゲル及び二酸化チタンである。強化フィラ
ーは、典型的には、約50m2/グラムよりも大きな表面
積によって特徴付けられる。ヒュームドシリカは、その
利用性、コスト及び900m2/グラムにまでなりうる大
きな表面積によって、好ましい強化フィラーである。
【0028】本発明の方法によると、典型的には、1種
以上の高コンシステンシーポリジオルガノシロキサン1
00重量部を、強化剤10〜約80重量部と配合する。
【0029】ある種の強化フィラー、特に各種形態のシ
リカは、これらフィラーとポリオルガノシロキサンとの
混合物を多少の期間でも貯蔵した場合にしばしば起こる
「クレーピング」または「クレープ硬化」と呼ばれる過
程を防止するために、シラノール基またはシラノール基
の加水分解性前駆体を含有する液状有機珪素化合物との
反応を必要とする。クレーピングは、オルガノシロキサ
ン組成物のゆるやかな粘度増加または可塑度低下を特徴
とする。場合によっては、ゴム用ロール機またはシグマ
ブレードミキサーを用いて組成物にせん断力をかけても
戻すことのできない点にまでその過程が到達する。
【0030】抗クレーピング剤とも呼ばれるフィラー処
理剤として使用できる化合物には、低分子量の液状のシ
ラノール及びアルコキシを末端基とするポリジオルガノ
シロキサン、ヘキサオルガノジシロキサン及びヘキサオ
ルガノジシラザンが含まれるが、これらには限定されな
い。最終の硬化エラストマーに望まれる特性に依存し
て、フィラー処理剤のすべてまたは一部における珪素結
合炭化水素基のいくつかが、組成物が硬化する際に反応
する炭素−炭素二重結合のような置換基を含有すること
ができる。
【0031】本法に用いられる強化フィラーは、ポリジ
オルガノシロキサンと配合されて本組成物を形成する前
に、フィラー重量を基準として10〜約45重量%のフ
ィラー処理剤と反応させることができる。フィラーの処
理は、本発明の微粉オルガノシロキサン組成物を製造す
るのに用いるのと同じ混合容器内で行うことができる。
シリカまたは他の強化フィラーは、処理工程の際には、
典型的には100〜約200℃の温度に維持される。強
化フィラーとしてシリカを用いた場合、処理剤はシリカ
粒子表面の遊離のシラノール(≡SiOH)基と反応すると
考えられる。
【0032】フィラーの前処理が可能でない、あるいは
望ましくない場合には、本組成物の製造の際に高コンシ
ステンシーポリジオルガノシロキサンと配合しながらフ
ィラーを処理することができる。本法の好ましい実施態
様によると、強化フィラーとポリジオルガノシロキサン
との配合の際にフィラー処理剤を混合室内に噴霧し、一
方、フィラーとポリジオルガノシロキサンは本法の特徴
である非常に乱れた流動状態にある。
【0033】本発明者が集めた実験データは、フィラー
重量に関するフィラー処理剤として用いられたヒドロキ
シルを末端基とするポリジオルガノシロキサンのヒドロ
キシル基含有量と、該組成物から製造された硬化エラス
トマー中のゲル粒子の不在との間に、直接的な相関関係
があることを示した。このヒドロキシル基含有量は、フ
ィラー重量を基準として、好ましくは約0.8〜約4.
0重量%である。
【0034】ポリジオルガノシロキサンと強化フィラー
の他に、該組成物を用いて製造される硬化エラストマー
に望まれる特性に依存して、本法の際にいくつかの任意
の原料成分を添加することができる。これら任意の原料
成分には、増量フィラー、例えば石英、炭酸カルシウム
及び珪藻土;顔料、例えば酸化鉄及び酸化チタン;導電
性フィラー、例えばカーボンブラック及び微粉金属;熱
安定化剤、例えば水和酸化セリウム(hydrated cerric o
xide) ;難燃剤、例えばアンチモン系化合物、水和酸化
アルミニウム、マグネシウム系化合物及びハロゲン化炭
化水素;定着剤及び樹脂性オルガノシロキサンコポリマ
ー、例えば強化剤、が含まれるが、これらには限定され
ない。これらの樹脂性強化剤は、典型的には、トリメチ
ルシロキシ、ジメチルビニルシロキシ及びSiO4/2の単位
を含有し、また周知の材料である。フェニルシロキサン
単位を含有する他の樹脂性オルガノシロキサンコポリマ
ーを存在させて、該組成物から製造される硬化エラスト
マーの圧縮永久歪を改善すること及び熱安定性を付与す
ることができる。
【0035】本発明の方法を行うためには、強化フィラ
ーと高コンシステンシーポリジオルガノシロキサンとを
配合しながら強化フィラーを流動状態に維持することが
でき、しかも得られるフィラー被覆ポリマー粒子の寸法
を均一な粉末に低減するのに十分なせん断をかけること
ができる、いずれの混合機でも使用することができる。
適当な混合機には、垂直に向けられた円錐形室の底部に
高速せん断羽根を含有する Waring(R)ブレンダー及びRh
einstahl Henschel AG, Kassel, Germany 製の混合機が
含まれるが、これらには限定されない。
【0036】Littleford Bros. Inc. Florence, Kentuc
ky製の混合機/粗砕機が好ましい混合装置である。これ
らの混合機は、水平に向けられた円筒形混合室内に配置
されている少なくとも一つの三角形または「T字」形羽
根の「すき(plow)」羽根の存在によって「すき」または
「すきの刃」混合機と呼ばれている。すき羽根は室の水
平軸上で回転し、羽根の縁が室の周囲に接近している。
シリカを流動状態に維持し且つポリマー粒子をシリカ全
体に分散させて均質な配合物を達成することの他に、す
き羽根はまた、所望の最終粒子寸法を達成するために室
内に存在する高速せん断羽根(チョッパーブレードとも
呼ばれる)によって製造される最終粒子を凝集するとも
考えられている。
【0037】シリカを流動状態に保つのに必要なすき羽
根の速度は、典型的には、30〜約200回転/分であ
り、そして混合室の容量や最終粉末の粒子寸法範囲に依
存する。容量130リットルの混合室を用いた80〜1
80回転/分が好ましい。この速度は、混合機の容量が
大きくなるにつれて比例的に遅くなる。
【0038】また、混合室は、ポリジオルガノシロキサ
ンの粒子寸法を微粉末に低減するのに要するせん断力を
付与するための高速細断羽根を少なくとも一つ含有す
る。混合室の好ましい実施態様は、最も小さな直径の羽
根が混合機壁の最も近くに配置されている直径6〜9イ
ンチ(15〜23cm)の範囲の、単一のシャフト上で回
転する5つの羽根の円錐形配列を少なくとも一つ含有す
る。
【0039】本発明の組成物を30分以内の処理時間で
製造することが望まれる場合、細断羽根の速度は約2000
〜約4000回転/分でなければならないと考えられる。処
理時間は、羽根の半径や混合機内の材料体積に多少は依
存しうる。直径がより小さな羽根は、典型的には、フィ
ラー/ポリマー混合物に同じレベルのせん断を付与する
にはより高速で回転させなければならない。処理時間を
最少にするためには、細断羽根の両側に配置されている
すき羽根の回転を妨害しない最長の細断羽根を使用する
ことが好ましい。
【0040】流動性粉末状のオルガノシロキサン組成物
を製造するための本法によると、フィラー粒子を十分に
攪はんして、混合機の室内の空気または他の気体をフィ
ラー粒子間に取り込ませ且つ該粒子を混合室内に懸濁
(または浮遊)させておくことによって、強化フィラー
の少なくとも一部を混合装置内で非常に乱れた流動状態
に維持する。懸濁したフィラー粒子は、強化フィラーと
共にまたは強化フィラーの添加直後に混合装置に加えら
れるポリジオルガノシロキサンを即座に被覆することが
できる懸濁フィラー粒子の能力に関しては、流動床の特
徴を呈する。ポリジオルガノシロキサンの初期の粒子寸
法は、該粒子が強化フィラーで被覆されるにつれて細断
羽根によって急速に低下する。
【0041】混合室に加えられるポリジオルガノシロキ
サンの初期粒子寸法は、流動性粉末または該粉末から製
造される硬化エラストマーのいずれかの特性あるいは処
理時間を実質的に変更することはないようである。初期
のポリジオルガノシロキサンの形態は、微粉末から混合
機室内に配置できる最大寸法の小片にまでの範囲にある
ことができる。
【0042】本明細書の前部に記載した別のいずれの原
料成分も、フィラーとまたはポリジオルガノシロキサン
と一緒に混合室に加えることができる。
【0043】硬化エラストマー中のゲル粒子の存在を除
外するまたは少なくとも最少にするためには、強化フィ
ラー及びポリジオルガノシロキサンの混合物を、これら
の成分を混合後約1分以内に、十分な混合作用を与えて
流動状態を実現すること及び100℃より高い200℃
以下の温度に加熱することが必要である。
【0044】好ましい方法によると、ポリジオルガノシ
ロキサンを加える前に、強化フィラー粒子を流動化し且
つ100℃を上回る温度に加熱する。
【0045】本発明者は、ポリジオルガノシロキサンの
全部を、ある時間をかけてゆっくりとではなく単一部分
として加えた場合に、本組成物から製造されるエラスト
マーの物理特性が好ましいLittleford混合機を用いて最
高になることを発見した。
【0046】強化フィラーがフィラー処理剤(抗クレー
ピング剤とも呼ばれる)との反応を必要とするシリカま
たは他の材料であり、しかも該フィラーが本法によりポ
リジオルガノシロキサンと配合される前に反応されてい
ない場合、ポリジオルガノシロキサンをフィラーと配合
しながら該処理剤を加えることができる。本法のこの時
点で処理剤を加えるための好ましい方法は、混合装置室
内に処理剤を噴霧する方法である。未処理のフィラーを
用いて本組成物を製造する場合、フィラーを少なくとも
100℃の温度に加熱してから処理剤と反応させるべき
である。
【0047】本法の好ましい実施態様では、流動化の際
にフィラー体積が大幅に増加するので、ある一定量の本
製品を製造するのに必要な混合室の容量を低減するため
に、最初にフィラーの一部だけを加える。この体積は、
シリカが混合室中のポリジオルガノシロキサンを被覆し
且つ高密度化すると実質的に減少する。残りのフィラー
は、最初はホッパーまたは他の適当な分配容器に入れて
置き、混合機内に最初に存在するシリカの体積がポリジ
オルガノシロキサンの被覆及び高密度化によって減少す
るにつれて室内に落下させる。このフィラー添加法は、
微粉オルガノシロキサン組成物を製造する工程を通して
混合室の全体積を使用する。
【0048】場合によっては、特に揮発性フィラー処理
剤を使用する場合には、本法の少なくとも一部におい
て、混合機室内に窒素のような不活性気体の流れを維持
することが望ましい。
【0049】本法の際に起こるポリジオルガノシロキサ
ンの粒子寸法の低減及び続く増加を追従する一つの方法
は、細断羽根を駆動するモーターにより消費される電力
量を時間の関数としてプロットする方法である。この電
力消費レベルは、ポリジオルガノシロキサン添加後に急
激に増大し、そしてすべての強化フィラーが混合機室に
入った時(容量130リットルのLittleford混合機では
フィラー量及び混合機室容量によって1〜約20分を要
する)に、最大に達する。すべてのシリカまたは他の強
化フィラーが混合機室に入ると、細断羽根によって消費
される電力は、フィラーが混合機室に入るにつれて増加
した割合とほぼ同じ割合で低下する。
【0050】すき羽根及び細断羽根の速度と混合機室の
容量とに少なくとも部分的に依存してポリジオルガノシ
ロキサンの添加後約2〜約50分して起こるプラトーと
呼ばれる顕著な平坦部が、細断モーターの電力消費曲線
の下向きの傾斜に存在する。このプラトーを越えると、
すき羽根を駆動するモーターによって消費される電力は
増加し始める。細断羽根の電力消費曲線中のプラトー
が、フィラー被覆ポリジオルガノシロキサン粒子の最小
粒子寸法に対応することがわかった。この時点では、フ
ィラー被覆ポリジオルガノシロキサンの粒子は直径が1
0〜約700マイクロメートルの大きさの凝集体であ
り、極限粒子寸法は2〜約100マイクロメートルであ
る。
【0051】すき羽根のモーターの電力消費率が増加し
始める点にまで配合操作を進行させた場合に、配合物の
平均粒子寸法が新たな粒子凝集の発生によって増加し始
めることが発見された。
【0052】末端用途によっては、細断羽根のモーター
電力消費曲線中の前記プラトーにより示される最小粒子
寸法よりも大きな粒子寸法を使用することが望ましい場
合もある。本法の再現性は高いので、処理条件を変更し
ないならば、細断機モーターの電力消費曲線のプラトー
からの一定の距離に対応する粒子寸法を高い精度で予想
することが可能である。
【0053】上述のように電力消費曲線から、あるいは
生成物を目視検査することによって、所望の粒子寸法が
達成された場合、二つの選択のうちのどちらかを利用す
ることができる。第一の選択は、反応器の加熱を中止す
る一方で、製品の温度が60度以下に低下するまですき
及び細断羽根を回転させる工程を含む。製品を冷却する
ときに混合を継続することが、最終粉末の均一性を保証
する。次いで、冷却した材料を混合機から抜き出す。第
二の選択は、単に高温の材料を混合機から抜き出す工程
を含む。好ましい混合機は、冷却した製品を容易に取り
出すための扉を混合機室の底部に具備している。
【0054】本法によって製造された易流動性の粉末組
成物は、硬化性ポリジオルガノシロキサンの可塑性に有
意な変化を起こさせることなく、約40℃以下の温度で
長期間貯蔵することができる。
【0055】流動性粉末状の硬化性オルガノシロキサン
組成物は、本法により調製されたポリジオルガノシロキ
サン及び強化フィラーの微粉混合物を、オルガノシロキ
サン組成物を硬化させるのに従来より用いられているい
ずれかの硬化剤及び/または硬化触媒と配合することに
よって製造される。この配合は、初期の粉末を調製する
のに用いた装置と同じ種類の装置を用いて達成すること
ができる。
【0056】得られた硬化性組成物をエラストマーに転
換したい場合には、該粉末粒子を圧縮及び融合すること
によって粉末を従来の高コンシステンシーオルガノシロ
キサンに転換する。粉末粒子の融合は、高コンシステン
シーオルガノシロキサンエラストマーを処理加工するの
に従来より採用されているいずれかの装置を用いて行う
ことができる。適当な装置には2本及び3本ロール機、
シグマブレードミキサー、押出機並びにスクリュー式配
合機が含まれるが、これらには限定されない。
【0057】別法として、硬化剤及び/または硬化触媒
が、該オルガノシロキサン組成物を融合する際に加えら
れる。この時点で該組成物に新たなポリジオルガノシロ
キサンを加えることもできる。
【0058】本発明者は、該粉末組成物を新たなポリジ
オルガノシロキサンと融合の際に配合して組成物Aを形
成させた場合に、この組成物から製造された硬化エラス
トマーの物理特性が、組成物A中の相対成分濃度を使用
して従来手段によって製造したエラストマーが示す物理
特性に近くなることを発見した。これらの特性は、新た
な高コンシステンシーポリジオルガノシロキサンを後か
ら配合して組成物A中に存在する相対成分濃度を達成す
るように従来法で製造されたオルガノシロキサン組成物
Bから得られたエラストマーが示す特性とは差異があ
る。
【0059】該オルガノシロキサン組成物との併用に適
した硬化剤の1種は有機過酸化物である。有機過酸化物
の一部類はビニル特異性と称され、ポリジオルガノシロ
キサン中にビニルまたは他のエチレン系不飽和炭化水素
基を必要とする。過酸化物の第二の主な部類は非ビニル
特異性と称され、何らかの種類の炭化水素基と反応して
ラジカルを生成する。ビニル特異性過酸化物は、典型的
には、2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)-2,3- ジメチル
ヘキサンのようなアルキル過酸化物である。
【0060】該組成物はまた、ヒドロシリル化反応によ
っても硬化させることができる。この場合、1分子当た
り少なくとも2個の珪素結合水素原子を含有する有機水
素シロキサンと白金含有触媒とを該組成物に配合する。
該粉末と硬化剤、硬化触媒との配合、及び続く粉末組成
物の塊化は、組成物の使用時間を最長にするために約4
0℃未満の温度で行われる。白金触媒阻害剤を含有させ
て使用時間をさらに延ばすこともできる。
【0061】好ましい白金含有ヒドロシリル化触媒の例
には、各種固体担体上の白金金属や、白金ブラック、白
金化合物が含まれるが、これらには限定されない。好ま
しい白金化合物はクロロ白金酸であり、これは炭素原子
数1〜4個を含有するアルコールのような適当な溶剤に
溶解させることができる。クロロ白金酸は、珪素に結合
したエチレン系不飽和炭化水素基を含有するオルガノシ
ロキサンまたはオレフィンのような液状のエチレン系不
飽和化合物との錯体として、あるいは遊離酸として存在
することができる。クロロ白金酸と上記オルガノシロキ
サンとの錯体は、米国特許第 3,419,593号(1968年12月
31日にDavid N. Willingに発行)に記載されている。
【0062】本発明の硬化性微粉オルガノシロキサン組
成物中の白金含有ヒドロシリル化触媒濃度は、ビニル基
または他のアルケニル炭化水素基を含有するポリジオル
ガノシロキサンと有機水素シロキサンとの合計重量を基
準として、百万部当たり(ppm)、白金金属0.1〜
500重量部、好ましくは白金金属1〜50重量部の白
金濃度に相当する。
【0063】0.1ppm未満の白金では硬化が十分に
は進行せず、一方、500ppmを上回り用いても顕著
な硬化速度の増加をもたらすことがないので不経済であ
る。
【0064】該組成物は、白金触媒阻害剤の存在下でさ
えも、25℃程度の低温で硬化し始めかねないので、組
成物を反応させる前にいくらかの期間でも貯蔵すべき場
合には、有機水素ポリシロキサンと白金含有ヒドロシリ
ル化触媒とを別々の容器に入れて置くように該組成物を
二つ以上の容器に充填することが望ましい。
【0065】約40℃までの温度で長期間貯蔵できる一
液型組成物を製造することが望まれる場合、周知の触媒
阻害剤では典型的にはこうしたレベルの貯蔵安定性を提
供することがない。このような場合には、軟化点または
ガラス転移温度50〜200℃を示す熱可塑性樹脂また
は熱硬化性ポリマーの微粉粒子中に触媒を封入すること
が通常必要である。これらの粒子は、微小粒状樹脂粒子
とも呼ばれている。一つの実施態様では、ヒドロシリル
化反応触媒が、熱可塑性樹脂のシェルまたはスキン内部
にコアとして微小粒状樹脂中に存在する。
【0066】第二の実施態様では、ヒドロシリル化反応
触媒が微小粒状樹脂全体に溶解または分散している。
【0067】封入された触媒微小粒子の樹脂部分は、少
なくとも貯蔵期間中にヒドロシリル化反応触媒を本質的
に透過することができず、しかも成分Aと称するオルガ
ノポリシロキサンに本質的に不溶性であるいずれの樹脂
であってもよい。
【0068】ヒドロシリル化触媒を封入するためには熱
可塑性樹脂が好ましい。これらの樹脂には、アクリル樹
脂、ポリスチレン、スチレンとアクリロニトリルのコポ
リマー、メチルセルロース、シリコーン樹脂及びポリシ
ラン樹脂が含まれるが、これらには限定されない。
【0069】ヒドロシリル化反応触媒は、周知のいずれ
の方法を用いても微小粒状樹脂の内部に封入することが
できる。これらの方法には、化学的方法、例えば界面重
合や現場重合、物理化学的方法、例えばコアセルベーシ
ョンや液体内乾燥(in-liquiddrying)、及び物理機械的
方法、例えばスプレー乾燥、が含まれるが、これらには
限定されない。これらの方法の中では液体内乾燥とスプ
レー乾燥が好ましい。というのは、それらが比較的簡単
な方法で粒子寸法分布の狭い微小粒子を生成するからで
ある。
【0070】前節に記載した方法のいずれかを用いて得
られた触媒含有熱可塑性樹脂の微小粒子は、熱活性化ヒ
ドロシリル化反応触媒として直接に用いることができ
る。硬化性組成物の優れたレベルの貯蔵安定性を達成す
ることが望まれる場合には、樹脂粒子表面に付着してい
るすべての触媒を除去するために適当な洗浄溶剤で微小
粒状樹脂を洗浄することが好ましい。適当な洗浄溶剤
は、熱可塑性樹脂を溶解してはならないが、ヒドロシリ
ル化触媒を溶解できなければならない。適当な洗浄溶剤
の例には、アルコール類、例えばメチルアルコールやエ
チルアルコール、及び低分子量オルガノポリシロキサン
類、例えばヘキサメチルジシロキサン、が含まれるが、
これらには限定されない。
【0071】微小封入触媒の平均粒子寸法は0.01〜
100マイクロメートルの範囲内、好ましくは0.1〜
10マイクロメートルの範囲内になければならない。こ
の平均粒子寸法が0.01マイクロメートル未満に低下
すると、周知の方法を用いて得られたヒドロシリル化反
応触媒の収率が実質的に低下する。平均粒子寸法が10
0マイクロメートルを越えると、オルガノシロキサン中
に分散している触媒含有微小粒状樹脂の安定性が損なわ
れる。
【0072】白金ヒドロシリル化触媒を含有する微小粒
状樹脂を含有する組成物は、白金触媒阻害剤を含むこと
もできる。
【0073】本法により製造された流動性粉末状のオル
ガノシロキサン組成物は、該組成物が長期の貯蔵期間に
わたりその加工性を保持できること、これらの組成物か
ら製造された硬化エラストマーの物理特性が貯蔵時間と
ともに実質的に変化することがないこと、そして融合し
た未硬化組成物及び硬化エラストマーのどちらにもゲル
粒子が実質的に存在しないこと、に関して特徴的であ
る。
【0074】
【実施例】以下の実施例は、本発明の好ましい硬化性オ
ルガノシロキサン組成物の製造について説明するもので
ある。これらの実施例はまた、微粉状のオルガノシロキ
サン組成物の製造に関する従来技術に教示されている処
理条件ではなく本発明の方法により硬化性組成物を製造
した場合に達成される硬化エラストマーにおけるより高
いレベルの物理特性及びより低いゲル含有量についても
説明する。
【0075】これらの実施例は、特許請求の範囲に規定
した本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではな
い。別に明記しない限り、実施例中のすべての部及びパ
ーセントは重量を基準とし、そしてウィリアムス可塑度
値はASTM試験法に従って測定したものである。
【0076】本発明の硬化性オルガノシロキサン組成物
は以下の一般的手順で製造した。
【0077】組成物を製造するために用いた混合機は、
シリンダーの中心軸上に配置されたシャフトに取り付け
られた4つの「T字」形掻取り羽根(すき羽根と称され
る)を具備する容量130リットルの円筒形混合室から
なるものとした。各羽根の縁は、円筒形混合室の周辺か
ら0.6cmの距離において回転した。混合室の壁からシ
ャフトが突出し、その上に互いに90o の角度で取り付け
られた二つの組で配置されている10枚の細断羽根の円
錐配列が取り付けられた。その配列は、二組の直径6イ
ンチの羽根2枚、一組の直径7インチの羽根2枚、及び
一組の直径9インチの羽根2枚からなるものであった。
直径の最も小さな羽根が混合機室の壁に最も近くに配置
された。
【0078】混合機室の上部は円筒形スタックを含み、
それを通して材料を室に導入することまたは取り出すこ
とができた。混合機は、Littleford Brothers 社製のモ
デルFM−130Dとして識別された。
【0079】混合機はジャケットを具備しており、スチ
ームを用いて加熱すること、あるいは水または他の液体
を用いて冷却することができた。以下の実施例において
別に明記しない限り、すべての組成物は細断羽根速度34
00 RPM及びすき羽根速度170RPMを採用して製造した。
【0080】実施例1 この実施例は、ポリジオルガノシロキサンと強化シリカ
の粉末配合物を用いて製造した硬化エラストマーのゲル
含有量及び物理特性に対する処理温度の効果について例
示するものである。
【0081】70psig(483kPa)の圧力下のスチームを混
合室のジャケットを通過させ、ポリジオルガノシロキサ
ンを加える前のシリカを140〜145℃に維持した。
スチームの流れは混合工程中継続した。
【0082】細断羽根とすき羽根の両方を運転しなが
ら、1800部のヒューム型強化シリカを混合室に加えた。
シリカが流動化されて混合室を完全に満たしたら、0.14
2 モル%のメチルビニルシロキサン単位を含有しウィリ
アムス可塑度140〜170を示す高コンシステンシー
のジメチルビニルシロキシを末端基とするポリジメチル
シロキサン5875部を、幅約10cm及び長さ60cmの大き
さのストリップ状で混合室に加えた。この原料を加えた
後、約4重量%の珪素結合ヒドロキシル基を含有し25
℃で約0.04Pa・s の粘度を示すヒドロキシルを末端基と
するポリジメチルシロキサン流体646部と、フェニル
トリメトキシシラン294部と、ヘキサメチルジシラザ
ン12部との混合物を混合室内に噴霧した。
【0083】フィラー処理剤の添加に続いて、混合機室
に最初に入れて置いた同じヒューム型シリカ1370部を含
有するホッパーを混合機のスタックに取り付け、そして
そのシリカをその自重によって混合室に導入させた。シ
リカを添加した後にスタックをこすり、付着しているシ
リカを除去した。すき羽根及び細断羽根を運転し、スチ
ームを混合機室のジャケット内を22分間循環させ、そ
の後冷却水を混合機室のジャケット内を循環させて、す
き羽根及び細断羽根の運転は室内の材料の温度が60℃
に達するまで継続した。プロセスのこの時点で、混合機
室内の材料は粒子寸法50〜200マイクロメートルの
微粉であった。
【0084】この粉末組成物をロール間隔 0.025インチ
(0.64mm)及びロール温度25℃のゴム用2本ロール機で
融合することによって、試験試料を加工した。可塑度測
定用、硬化用及びゲル含有量測定用の試料を5〜7分間
混練し、その後シート状の材料をロール機から取り出し
た。
【0085】この混練した材料100部と、2,5-ビス
(t-ブチルペルオキシ)-2,5- ジメチルヘキサン及び5
5重量%の不活性成分を含有するVarox(R) V-507として
市販されている混合物1.2部とを配合することによっ
て、硬化エラストマーを製造した。得られた組成物を、
プレスの中で温度171℃、圧力60,000psig(414MPa)で
10分間加熱することによって硬化した。各種物理特性
測定用の試料を得られたシート状の硬化エラストマーか
ら切り出して、200℃で4時間加熱することによって
後硬化した。
【0086】硬化したオルガノシロキサン組成物のゲル
含有量は、粉末オルガノシロキサン組成物100部と、
2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)-2,5- ジメチルヘキサ
ン及び55重量%の不活性成分を含有する混合物1.2
部と、Sanyo Color Works 社よりCP−17として市販
されている赤色顔料1部とを配合することによって測定
した。この混合物のいくらかを2枚のMylar(R)フィルム
の間に配置して、温度175℃、圧力60,000psigで5分
間圧縮した。得られた硬化エラストマーの試料を目視検
査し、ゲル化したポリマーが染料を吸収できない結果生
じる無着色領域の存在を測定した。その試料を、等級1
(低濃度のゲル粒子)から等級10(最大濃度のゲル粒
子、試料中約1000以上)に等級付けた1組の標準試
料に照らして等級付けた。
【0087】実際の貯蔵条件を模倣するために、最終の
粉末を周囲条件下で1週間放置してから評価した。電力
消費対時間のプロット上の同一点によって決定される混
合サイクル中の同じ点に到達するのに要する時間と一緒
に、評価結果を表1に報告する。
【0088】比較目的で、粉末オルガノシロキサン組成
物の別の2種類の試料を該限定範囲外の温度で製造し
た。一つは、混合機室のジャケットに水もスチームも循
環させずに周囲条件下で試料を製造した。室内の最高温
度は55℃に達した。もう一つは、水を十分に冷却して
混合室内の最高温度を25℃に維持した。
【0089】
【表1】
【0090】実施例2 この実施例は、硬化剤として有機水素シロキサンを、そ
して硬化触媒として微小封入白金化合物を含有する粉末
組成物の製造及び硬化について記述する。
【0091】1グラム当たり250m2の公称表面積を有
するヒューム型シリカ21部を混合機室に入れた。次い
で、混合機室に窒素を流速120立方フィート/時で5
分間通過させた。次いで、その流速を10立方フィート
/時に低下し、細断羽根とすき羽根を運転し、そしてス
チームを混合機室のジャケットに通過させた。6分後、
(1)約4重量%の珪素結合ヒドロキシル基を含有し2
5℃で約0.04Pa・s の粘度を示すヒドロキシルを末端基
とするポリジメチルシロキサン9.75部と、(2)約10
重量%のビニル基及び約12重量%のヒドロキシル基を
含有するヒドロキシルを末端基とするジメチルシロキサ
ン/メチルビニルシロキサンコポリマー0.13部との混合
物から本質的に成るフィラー処理剤を、噴霧器ノズルを
通して混合機室内に噴霧した。フィラー処理剤の添加中
に、(1)0.142 モル%のメチルビニルシロキサン単位
を含有しウィリアムス可塑度数約150を示すジメチル
ビニルシロキシを末端基とするポリジメチルシロキサン
ガム73.5部と、(2)ウィリアムス可塑度数約140を
示すジメチルビニルシロキシを末端基とするポリジメチ
ルシロキサンと、(3)25℃で約55Pa・s の粘度を
示す液状のジメチルビニルシロキシを末端基とするポリ
ジメチルシロキサン3部と、並びに(4)7.2 モル%の
CH3SiO3/2 単位、24モル%の(CH3)2SiO 単位、3.2 モル
%の(CH3)3SiO1/2単位、15.4モル%の(CH2=CH)(CH3)SiO
単位及び50モル%のモノフェニルシロキシ単位を含有す
る樹脂性オルガノシロキサンコポリマー1.75部、の混合
物をスタックを通して混合機室に5分間にわたり添加し
た。この添加が終了した後、混合機室のスタックに取り
付けられているホッパー内に20部のシリカを入れ、混
合機室内に落下させた。15分間の運転後、混合機室内
温度は126℃であった。
【0092】すき羽根と細断羽根を約17.5分間運転した
時点で、窒素の流速を120立方フィート/分に増加さ
せ、そして混合機室内の温度は124℃であった。
【0093】3.5分の混合操作に続いて、54モル%の
メチル水素シロキサン単位、13モル%のトリメチルシ
ロキシ単位、29モル%のジメチルシロキサン単位及び
4モル%のモノメチルシロキシ単位を含有するオルガノ
シロキサンコポリマーから本質的に成る組成物用硬化剤
1.1部を混合機室に添加し、その後 0.046部の1-エチル
-1-シクロヘキサノールを白金触媒阻害剤として添加し
た。次いで、混合機ジャケットへのスチーム供給を中止
し、すき羽根と細断羽根の運転をさらに 2.5分間継続
し、その後混合機室内の粉末組成物を容器に移した。粒
子の寸法は 0.5〜4 mmの範囲にあった。粒子の凝集がい
くらかは存在したが、組成物はさらさらしていた。
【0094】最終粉末の一部を2本ロール機で融合して
凝集性シートを形成させた。これを試料1と称する。
【0095】22モル%のジメチルシロキサン単位と7
8モル%のモノフェニルシロキサン単位を含有するオル
ガノシロキサンコポリマー中に微小封入した白金含有ヒ
ドロシリル化触媒0.12重量%と混合した後に、該粉末の
第二の部分を融合した。該触媒は、ヘキサクロロ白金酸
とsym-テトラメチルジビニルジシロキサンとの反応生成
物であり、白金 0.4重量%に相当する濃度で微小封入体
中に存在した。これを試料2と称する。
【0096】該粉末の第三の部分を、第二部分と同じ濃
度の微小封入触媒と一緒に振り混ぜた。この第三部分は
貯蔵前に混練しなかった。これを試料3と称する。
【0097】該粉末の第四の部分(試料4)は、混練
も、微小封入触媒との配合も行わなかった。
【0098】比較目的で、粉末組成物を製造するのに用
いた全成分をシグマブレートミキサー内で配合すること
によって高コンシステンシーオルガノシロキサン組成物
を製造し、そして得られた融合高コンシステンシーオル
ガノシロキサン組成物を2本ロール機で加工してシート
(比較試料A)を形成した。第二の比較用試料(比較試
料B)を、微小封入触媒を省略した以外は同様にして製
造した。
【0099】6種類の試料の複数部を40℃で貯蔵し
た。試料の可塑度は表2に記載した時間で測定した。可
塑度の測定結果を表2に記録した。
【0100】試料2と比較試料Aを温度170℃で10
分間加熱することによって硬化した。適当なASTM試
験法を採用してジュロメーター、引張強度、伸び率及び
圧縮永久歪を測定し、その結果を表3に記録した。硬化
試料を225℃で70時間加熱老化し、そして再度物理
特性を測定して表3に記録した。
【0101】
【表2】
【0102】
【表3】
【0103】実施例3 この実施例は、本発明の粉末組成物から製造された未硬
化及び硬化エラストマーが示す特性と、高コンシステン
シーオルガノシロキサン組成物を製造する従来の方法及
び装置を用いて製造されたエラストマーが示す特性との
間の類似性を例示するものである。
【0104】この実施例で用いた混合機は、直径7イン
チ(17.8cm)の細断羽根を一つと、直径6インチ(15.2cm)
の細断羽根を二つと、直径4インチ(10.2cm)の酸断羽根
を二つもつ円錐形配列を具備した容量1200リットルのLi
ttlefordミキサーとした。
【0105】混合機のジャケットに圧力75psigのスチー
ムを約10分間通過させた。混合機室内に公称表面積25
0 m2のヒュームドシリカ11部を入れ、そして流速60
0立方フィート/時の窒素流を室内に10分間通した。
その後窒素流速を100立方フィート/時に低下させ
て、すき羽根を115rpmで、細断羽根を1725 rpmで運転し
た。
【0106】次いで、0.142 モル%のメチルビニルシロ
キサン単位を含有しウィリアムス可塑度数150を示す
ジメチルビニルシロキシを末端基とするポリジメチルシ
ロキサンガム50部と、ウィリアムス可塑度数約140
を示すジメチルビニルシロキシを末端基とするポリジメ
チルシロキサンとを混合機のスタックを通して加えた。
この添加を行っている間に、(1)10重量%の珪素結
合ヒドロキシル基を含有するヒドロキシルを末端基とす
るポリジメチルシロキサン10部と、(2)約10重量
%のビニル基及び約12重量%のヒドロキシル基を含有
するヒドロキシルを末端基とするジメチルシロキサン/
メチルビニルシロキサンコポリマー1.1部と、及び
(3)ヘキサメチルジシラザン0.5部との混合物を噴
霧ノズルを通して混合機室内に噴霧した。
【0107】初期のシリカレベルが低下したら、混合機
のスタックに取り付けられているホッパー内に残りの4
4部のヒュームシリカを入れて、混合機室内の空間に落
下させた。
【0108】40分間の混合操作後、すき羽根による電
力消費速度が上昇し始めた。この時点で、混合室の内容
物を受け容器内に排出し、すき羽根と細断羽根の運転を
中止した。
【0109】混合機から得られた粉末は、粒子寸法20
0〜800ミクロンとバルク密度607g/リットルを
示した。粉末製造の際に達成された混合機室内の最高温
度は149℃であった。
【0110】シグマブレードミキサーを用いてその粉末
を塊化し、高コンシステンシーオルガノシロキサン組成
物を形成した。その組成物を、95重量%の過酸化ジク
ミル及び5重量%の不活性成分を含有する混合物とゴム
用ロール機で配合することによって、硬化性組成物を製
造した。得られたシートから試験片を切り出し、150
℃で10分間加熱することによって硬化した。
【0111】未硬化組成物の可塑度と硬化エラストマー
の物理特性を、シグマブレードミキサー内で組成物の成
分を配合することによって製造した高コンシステンシー
オルガノシロキサン組成物を同じ条件下で硬化すること
によって得られたエラストマーのそれと比較した。可塑
度は、組成物製造後1時間及び1週間で測定した。
【0112】2種の硬化エラストマーの物理特性を表4
に記録した。試料5は本発明の粉末組成物を塊化するこ
とによって製造したものであり、比較試料Cはシグマブ
レードミキサーを用いた従来法で製造した硬化性組成物
から製造したものである。
【0113】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティーブン パトリック ムラン アメリカ合衆国,ミシガン,サンフォー ド,フランシス ショアーズ 4287 (72)発明者 ハーシェル ヘンリー リース アメリカ合衆国,ミシガン,ミッドラン ド,ブレアモント 2905

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子寸法10〜1000ミクロンを示す
    易流動性粉末状の貯蔵安定性のあるオルガノシロキサン
    組成物において、 1)珪素に結合した有機基が一価の炭化水素基または一
    価の置換炭化水素基である高コンシステンシーポリジオ
    ルガノシロキサン100重量部、及び 2)強化フィラー10〜80重量部、を含んで成り、染
    料存在下で前記粉末を融合した後に、前記染料を含まず
    肉眼で見えるゲル粒子が実質的に存在しないことを特徴
    とする前記オルガノシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 前記組成物が、前記組成物をエラストマ
    ーに転換するのに十分な量の硬化剤を含有する、請求項
    1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ゲルを含まない粉末状の貯蔵安定性のあ
    るオルガノシロキサン組成物の製造方法において、以下
    の系列の工程: 1)100重量部の高コンシステンシーポリジオルガノ
    シロキサンと10〜80重量部の微粉強化フィラーとを
    含んで成る混合物を、前記フィラーと前記ポリジオルガ
    ノシロキサンとの配合前または配合直後に、前記フィラ
    ーを100℃を上回る200℃以下の温度で非常に乱れ
    た流動状態に維持することによって形成する工程、 2)前記温度と非常に乱れた流動状態を維持しながら、
    前記混合物に、平均粒子寸法1〜1000ミクロンを達
    成するのに十分なせん断力をかける工程、及び 3)得られた流動性粉末状のオルガノシロキサン組成物
    を単離する工程、を含んで成る前記製造方法。
  4. 【請求項4】 前記組成物が、前記組成物をエラストマ
    ーに転換するのに十分な量の前記ポリジオルガノシロキ
    サン用硬化剤を含有する、請求項3記載の方法。
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