JPH0526244Y2 - - Google Patents

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JPH0526244Y2
JPH0526244Y2 JP1986185594U JP18559486U JPH0526244Y2 JP H0526244 Y2 JPH0526244 Y2 JP H0526244Y2 JP 1986185594 U JP1986185594 U JP 1986185594U JP 18559486 U JP18559486 U JP 18559486U JP H0526244 Y2 JPH0526244 Y2 JP H0526244Y2
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valve
valve spring
spring retainer
fibers
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は内燃機関のバルブスプリングリテー
ナに関する。
[従来の技術] 一般に、内燃機関のバルブスプリングリテーナ
は、吸気バルブおよび排気バルブのバルブステム
端部側に半割された二つのバルブコツタを介して
固定されており、このバルブスプリングリテーナ
とシリンダヘツド側との間には吸・排気バルブを
閉弁方向に付勢するバルブスプリングが弾装され
ている(実開昭58−87906号公報参照)。
ところが、このようなバルブスプリングリテー
ナは比重7,8〜8,0の鉄鋼または鉄合金等比
較的重量のあるものを使用しているため、動弁系
の往復運動部品の重量が増加し、この結果機関の
高速回転時において動弁系の往復運動部品がカム
の回転に追随して正確なバルブリフトカーブを描
き吸・排気バルブがサージングを起こすことのな
いようにバルブスプリング荷重を大きくとる必要
がある。このため、バルブスプリングと接触する
バルブスプリングリテーナのシート部およびバル
ブスプリングリテーナのバルブ軸穴内壁のバルブ
コツタとの接触部に代表される動弁系の各部品相
互の接触部の磨耗が増大し、動弁系の正確な動作
が損われ、結果として燃費の悪化、機関の吹き上
りの悪化ならびに機関の振動・騒音が増大すると
いう問題がある。
そこで、前記バルブスプリングリテーナの他部
品との接触部にコーテイングを施すことで磨耗を
低減させることが考えられるが、単にコーテイン
グを施しただけでは、機関運転時によるバルブス
プリングの回転によつてバルブスプリング端面の
エツジがコーテイング面を削つてしまつたり、ま
た表面だけコーテイングしても、その内部で変形
してしまう等の不具合がある。
このため、従来では、特開昭59−224410号公報
のように、動弁系の往復運動部品の軽量化のため
バルブスプリングリテーナをアルミニウム合金等
の軽合金を母材とし、更に、軽合金だけでは耐久
性を確保するのが難しいので、この母材全域に強
化繊維を鋳込んで強度向上を図つたものがある。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上記公報記載のものは、強化繊
維を鋳込むことにより硬度は充分確保できるもの
の、強化繊維が母材全域に鋳込まれているので、
繊維間に母材の軽合金が充分充填できなかつた
り、あるいは馴まなかつたり、かえつて強度的に
弱くなる恐れがある。
この考案はこのような従来の問題に着目してな
されたもので、軽量化を達成すると共に、強度的
にも充分なバルブスプリングリテーナの提供を目
的とする。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するためにこの考案のバルブス
プリングリテーナは、軽合金を母材とし、フラン
ジ部の外周端からバルブスプリングが接触するシ
ート面を経てバルブシヤフト側に固定される筒状
部の円錐状の内周面にわたり、円錐状の金属強化
維持を連続して設ける構成とした。
[作用] このようなバルブスプリングリテーナによれ
ば、バルブスプリングが接触するシート面の耐摩
耗性が向上するとともに、軽量化も達成される。
また、バルブスプリングの荷重は、シート面から
円錐状の内周面の周囲へ伝達された後、バルブシ
ヤフトに伝えられるが、このような荷重の伝達経
路に、軽合金母材の途中でとぎれることなく金属
強化繊維を設けてあるので、この繊維が軽合金母
材の芯材となり、バルブスプリングリテーナ全体
の強度が向上する。
[実施例] 以下、図面に基づきこの考案の実施例を詳細に
説明する。
第1図に示す内燃機関の動弁系において、吸気
バルブ1および排気バルブ3はシリンダヘツド5
に対してバルブガイド7を介して往復移動可能で
ある。吸、排気バルブ1,3の上部側にはバルブ
コツタ9を介してバルブスプリングリテーナ11
が装着され、このバルブスプリングリテーナ11
とシリンダヘツド5との間にはバルブスプリング
13と弾装されている。また、吸、排気バルブ
1,3の上端には、カム15の回転に付随して軸
17を中心に回動するロツカアーム19が当接し
ている。
上述した動弁系に使用されるバルブスプリング
リテーナ11は、第2図に示すように、バルブコ
ツタ9の外周面に接触する円錐状の内周面21を
有する筒状部23と、この筒状部23と一体に形
成されバルブスプリング13の上端面に接触する
リング状のシート面25を有するフランジ部27
とよりなつており、その母材は軽量化のためアル
ミニウム合金またはマグネシウム合金等の軽量金
属材料が使用されている。そして、このバルブス
プリングリテーナ11のフランジ部27の外周端
からシート面25付近を経て筒状部23の円錐状
の内周面21までの連続した部位には、円盤状の
金属強化繊維としての網目状金属繊維29が鋳込
まれている。
上記網目状金属繊維29は太さ数10μmのピア
ノ線、硬綱線、ステンレス線等の金属線を素材と
しており、次のようにして製作される。この金属
線はブローチ加工により製作され、これにより特
にピアノ線、硬綱線は引張強さ250Kg/mm2以上の
強度と充分な硬度をもつた金属繊維に仕上がる。
このようにしてできた金属繊維を何本か束ねて綾
織にして網目状の金属繊維シートを作成し、この
シートを何枚か重ねて円形に切断する。
円形に切断された網目状金属繊維29は、第3
図に示すように、第5図に示す鋳型31にセツト
するための位置決め用のセンタリング孔33が設
けられている。この孔33は繊維を切断して設け
るのではなく、縦方向および横方向の繊維をそれ
ぞれ横方向および縦方向にずらして設けたもので
ある。また、網目状金属繊維29は、第3図の
−断面図である第4図に示すように、外周部を
下部側に折り曲げて鋳型31の上型35と下型3
7との間に挾んで固定しやすくすると共に、母材
への混入密度を適度に調整している。なお、混入
密度の調整は前述した金属繊維シートを作成する
ときの金属線の束ね本数や金属繊維シートの重ね
枚数によつても調整でき、その混入率は母材であ
る軽合金の体積の10〜30%程度、厚さで2〜3mm
に分布していれば充分な耐摩耗性を確保でき、重
量も全軽合金製のものに比べて数%の重量増に抑
えられ、軽量化が達成される。
以上のようにして製作される網目状金属繊維2
9は、第5図に示すように網目状金属繊維29の
センタリング孔33に上型35の突起部39を挿
入し、網目状金属繊維29が切断することのない
ように徐々に上方へ押し上げ突起部39のテーパ
に沿つてセンタリング孔33を拡大させ上型35
の規定位置にセツトする。このとき網目状金属繊
維29は、そのセンタリング孔33内径を押し開
くようにして挿入されるので、下方への落下は防
止される。その後、上型35と下型37との合せ
面で網目状金属繊維29を挾み、この状態で鋳型
31内の空間部40に軽合金の溶湯を流し込み凝
固させ、これにより網目状金属繊維29は母材内
の所定の部位に鋳込まれることになる。この鋳込
み時には、軽合金溶湯の網目状金属繊維29への
馴みをよくするため、網目状金属繊維29の充分
な予熱、表面処理を行い、高圧鋳造で鋳込む。
以上のようにして製造されたバルブスプリング
リテーナ11を内燃機関の動弁系に使用した場
合、バルブスプリング11の当接するシート面2
5は網目状金属繊維29で強化されているので、
この部位の摩耗は抑制される。また、網目状金属
繊維29は軽合金製の母材の全域には設けられて
おらず、必要な部位にのみ鋳込まれているので、
バルブスプリングリテーナ11の軽量化は達成さ
れており、したがつてバルブスプリング荷重を特
に大きくする必要もなく、動弁系各部品の接触部
の摩耗がより一層低減される。また、動弁系の作
動時において、バルブスプリング13の荷重は、
バルブスプリング13の当接するシート面25か
ら円錐面21の周囲へ伝達された後、バルブコツ
タ9を介してバルブシヤフトに伝えられるが、こ
のような荷重の伝達経路に、軽合金母材の途中で
とぎれることなく網目状金属強化繊維29を設け
てあるので、この繊維29が軽合金母材の芯材と
なり、バルブスプリングリテーナ11全体の強度
が向上する。
このように、上記バルブスプリングリテーナ1
1は、シート面25の耐摩耗性が向上するととも
に、軽量化も達成され、さらにバルブスプリング
13の荷重に対する強度も向上するので、動弁系
の正確な開閉動作が維持される。
第6図は第2図に示した円盤状の網目状金属繊
維29に加えてバルブスプリングリテーナ11の
円錐状の内周面21に近接する部位に円筒状の金
属強化繊維としての網目状金属繊維41を鋳込ん
だ例を示している。第7図は上記2つの網目状金
属繊維29,41を上型35にセツトした状態を
示している。このセツト方法は次のようにして行
われる。すなわち、円盤状の網目状金属繊維29
は第5図のものと同様にしてセツトされ、その
後、円筒状の網目状金属繊維41を突起部39に
挿入する。このとき、網目状金属繊維41は、そ
の内径を押し開くようにして挿入するので、下方
への落下は防止される。
2つの網目状金属繊維29,41が上型35に
セツトされたら、第5図と同様に図示していない
下型と上型35とにより網目状金属繊維29の外
周部を挾み、鋳型31内空間部に軽合金の容湯を
流し込んで鋳造する。
このようにして製造されたバルブスプリングリ
テーナ11は、前述の実施例と同様な効果が得ら
れる他、第1図に示してあるバルブコツタ9によ
り径方向の力を受ける円錐状の内周面21の全域
が網目状金属繊維41により強化されているの
で、この部位が変形したり一部面圧過大により軽
合金素地が陥没して分解時にバルブコツタ9が陥
没部位に入り込み外れなくなることが防止され
る。
なお、上述の例では円盤状の網目状金属繊維2
9と円筒状の網目状金属繊維41とを別体として
あるが、これらを一体ものとしてもよく、このよ
うにすれば、一体の網目状金属繊維を下型にセツ
トすることもできる。また、第2図に示した円盤
状の網目状金属繊維29のみの場合でも下型37
にセツトすることは可能である。
以上のようなバルブスプリングリテーナ11
を、より高速回転で運転するレース用自動車の内
燃機関に使用する場合には、溶鍛鋳造あるいは鋳
造後のコイニングあるいは必要面の硬質アルマイ
ト処理、硬質クロムメツキ化が必要である。
また、バルブスプリングリテーナ11の母材で
ある軽合金には、必要により金属短繊維あるいは
アルミナ質短繊維(サフイルG)を混入して高温
強度の向上を図れば、より高性能が可能となる。
[考案の効果] 以上のようにこの考案のバルブスプリングリテ
ーナによれば、軽合金を母材としてフランジ部の
外周端からバルブスプリングが接触するシート面
を経てバルブシヤフト側に固定される筒状部の円
錐状の内周面にわたり、円盤状の金属強化繊維を
連続して設けると構成としたため、シート面の耐
摩耗性が向上するとともに、軽量化も達成でき、
しかも金属強化繊維は、軽合金母材の途中でとぎ
れることなく設けてあるので軽合金母材の芯材と
なり、バルブスプリングリテーナ全体の強度が向
上する。この結果、動弁系の正確な動作が維持さ
れ、もつて機関の燃費向上、機関の吹き上りの向
上、振動および騒音の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例のバルブスプリン
グリテーナを使用した内燃機関の動弁系まわりの
断面図、第2図は第1図の動弁系に使用されるバ
ルブスプリングリテーナの断面図、第3図は第2
図のバルブスプリングリテーナに鋳込まれた網目
状金属繊維の平面図、第4図は第3図の−断
面図、第5図は第3図の網目状金属繊維を鋳型に
セツトした状態を示す断面図、第6図は他の実施
例のバルブスプリングリテーナの断面図、第7図
は第6図のバルブスプリングリテーナに鋳込まれ
る網目状金属繊維の上型へのセツト状態を示す断
面図である。 1……吸気バルブ、3……排気バルブ、5……
シリンダヘツド(機関本体)11……バルブスプ
リングリテーナ、13……バルブスプリング、2
1……内周面、23……筒状部、25……シート
面、27……フランジ部、29……網目状金属繊
維(金属強化繊維)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 機関本体との間に介装されてバルブを閉方向に
    付勢するバルブスプリングが接触するシート面を
    有するフランジ部と、前記バルブのシヤフトが挿
    入されこのバルブシヤフト側に固定される円錐状
    の内周面を有する筒状部とを備えた内燃機関のバ
    ルブスプリングリテーナにおいて、軽合金を母材
    とし、前記フランジ部の外周端からシート面を経
    て前記筒状部の内周面にわたり連続して形成され
    る円盤状の金属強化繊維を設けたことを特徴とす
    る内燃機関のバルブスプリングリテーナ。
JP1986185594U 1986-12-03 1986-12-03 Expired - Lifetime JPH0526244Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6350613A (ja) * 1986-08-21 1988-03-03 Odai Tekko Kk バルブスプリングリテ−ナ
JPS6350614A (ja) * 1986-08-21 1988-03-03 Odai Tekko Kk バルブスプリングリテ−ナ

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